JP5788822B2 - Pq測定処理装置及びpq測定処理プログラム - Google Patents
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Description
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図2及び図3に示すように、車輪(W1)の輪重(P)及び/又は横圧(Q)を測定処理するPQ測定処理装置であって、前記横圧を間欠的に検出する間欠横圧検出部(Q1+,Q1-,Q2+,Q2-)が出力する間欠横圧信号(WQ1)に基づいて、前記横圧を連続的に検出する連続横圧検出部(Q1〜Q8)が出力する連続横圧信号(WQC)を補正する連続横圧信号補正部(18)を備えることを特徴とするPQ測定処理装置(9)である。
図4に示す線路Rは、車両が走行する通路(軌道)である。線路Rは、左右一対の車輪W1をそれぞれ案内する左右一対のレールR1などを備えており、レールR1は車輪W1を直接支持する頭頂面(頭部上面)R2と、この頭頂面R2と連続する内側頭側面(レール頭部の軌間内側の頭頂面(ゲージコーナー部))R3などを備えている。輪軸Wは、輪重P及び横圧Qを測定するためのPQ軸(PQ測定用輪軸)であり、左右一対の車輪W1と車軸W2とによって一体に組み立てられている。輪軸Wは、左右一対のレールR1とそれぞれ回転接触する左右一対の車輪W1と、車輪W1が圧入されて車輪W1と一体となって回転する車軸W2などを備えている。車輪W1は、レールR1の頭頂面R2と接触して摩擦抵抗を受ける車輪踏面W3と、車両が急曲線を通過するときに外軌側(曲線外側)のレールR1の内側頭側面R3と接触して摩擦抵抗を受けるフランジ面W4などを備えている。図4(A)に示す輪重Pは、レールR1と車輪W1との接触点Sに作用する力のうち、レールR1の長さ方向に対して垂直な面内にある垂直方向成分の分力である。横圧Qは、この接触点Sに作用する力のうち、レールR1の長さ方向に対して垂直な面内にある左右方向(車軸方向(輪重Pと直交する方向))成分の分力である。横圧Qは、通常、車輪W1のフランジ面W4がレールR1から曲線の外側に押される向きを正とし、車輪W1のフランジ面W4がレールR1から曲線の内側に押される向きを負としている。なお、図4では、車両の進行方向右側の車輪のみを図示し、車両の進行方向左側の車輪については図示を省略している。
以下では、図2に示すPQ測定処理装置9の制御部23の動作を中心として説明する。
ステップ(以下、Sという)100において、間欠輪重信号WP1,WP2の補正を間欠輪重信号補正部11に制御部23が指令する。図示しない電源スイッチがON操作されると、プログラム記憶部21からPQ測定処理プログラムを制御部23が読み出して、一連のPQ測定処理プログラムを実行し、制御部23が自動解析を開始する。先ず、制御部23が間欠輪重信号WP1,WP2などの全振幅値が予め設定されたしきい値を超えたか否かを制御部23が判断し、全振幅値がしきい値を超えたときには車両が走行中であると判定し、全振幅値がしきい値以下であるときには車両が停止していると判定する。次に、車両が走行を開始すると図2に示すデータ入力部10から制御部23に間欠輪重データ、間欠横圧データ、連続横圧データ及び角速度データが入力し、データ記憶部20にこれらのデータを制御部23が記憶させる。次に、データ記憶部20の間欠輪重データ記憶部20aから間欠輪重データを制御部23が読み出してこの間欠輪重データを間欠輪重信号補正部11に出力すると、現在から所定時間前(例えば10秒程度)までの離散的な間欠輪重データを間欠輪重信号補正部11が移動平均化して、図5(A)に示すようなオフセット量Poffsetを同定する。次に、図5(B)に示すように現在から所定時間前(例えば10秒程度)までの離散的な間欠輪重データからオフセット量Poffsetを間欠輪重信号補正部11が減算して、オフセット補正後の間欠輪重データを制御部23に出力し、このオフセット補正後の間欠輪重データをデータ記憶部20の間欠輪重データ記憶部20aに制御部23が記憶させる。
(1) この実施形態では、横圧Qを間欠的に検出する間欠横圧検出部Q1+,Q1-,Q2+,Q2-が出力する間欠横圧信号WQ1,WQ2に基づいて、横圧Qを連続的に検出する連続横圧検出部Q1〜Q8が出力する連続横圧信号WQCを連続横圧信号補正部18が補正する。このため、鉄道車両の走行安全性及び速度向上を目的とする試験において使用される連続横圧信号WQCによる波形を、車両の走行中や曲線通過中であっても自動的に補正することができる。その結果、高度に訓練された測定員が必要な従来の輪重・横圧測定処理システムに比べて、連続横圧信号WQCを簡単な信号処理によって自動的に補正して連続横圧値QCを高精度に測定することができる。また、簡易な測定を実現することによって測定員の負担の軽減を図ることができるとともに、コストを大幅に削減することができる。
(1) この実施形態では、4個の間欠輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-によって間欠輪重値P1,P2を検出する場合を例に挙げて説明したが、設置個数を4個に限定するものではない。例えば、間欠輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,…が車輪W1の周方向に2n+1(nは整数)個配置されており、これらの間欠輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,…が出力する位相の異なる2n+1/2個の間欠輪重信号WP1,WP2,…を合成して1つの輪重合成信号WPを生成することもできる。また、この実施形態では、4個の間欠横圧検出部Q1+,Q1-,Q2+,Q2-によって間欠横圧値Q1,Q2を検出する場合を例に挙げて説明したが、設置個数を4個に限定するものではない。同様に、この実施形態では、8個の連続横圧検出部Q1〜Q8によって連続横圧値QCを検出する場合を例に挙げて説明したが設置個数を8個に限定するものではない。さらに、この実施形態では、輪重P及び横圧Qを測定する場合を例に挙げて説明したが、輪重P又は横圧Qのいずれか一方のみを測定することもできる。
2R,2L 間欠輪重検出装置
P1+,P1-,P2+,P2- 間欠輪重検出部
3R,3L 間欠横圧検出装置
Q1+,Q1-,Q2+,Q2- 間欠横圧検出部
4R,4L 連続横圧検出装置
Q1〜Q8 連続横圧検出部
5 角速度検出装置
6 PQ測定装置
7 増幅装置
8 A/D変換装置
9 PQ測定処理装置
10 データ入力部
11 間欠輪重信号補正部
12 輪重合成信号生成部
13 角速度演算部
14 走行距離演算部
15 間欠輪重測定部
16 間欠横圧信号補正部
17 間欠横圧測定部
18 連続横圧信号補正部
19 連続横圧測定部
20 データ記憶部
21 プログラム記憶部
22 データ出力部
23 制御部
R 線路
R1 レール
W 輪軸
W1 車輪
P 輪重
Q 横圧
S 接触点
WP1,WP2 間欠輪重信号
WQ1,WQ2 間欠横圧信号
WQC 連続横圧信号
WP 輪重合成信号
Wω 角速度信号
t01,t02,… ゼロクロス点
P1max,P1min,P2max,P2min ピーク値
Q1max,Q1min ピーク値
QCmax,QCmin ピーク値
P1,P2 間欠輪重値
Q1,Q2 間欠横圧値
QC 連続横圧値
Poffset オフセット量
Qoffset オフセット量
Qdrift ドリフト量
tN,… 時刻
ΔQN,… 差分
Claims (16)
- 車輪の輪重及び/又は横圧を測定処理するPQ測定処理装置であって、
前記横圧を間欠的に検出する間欠横圧検出部が出力する間欠横圧信号に基づいて、前記横圧を連続的に検出する連続横圧検出部が出力する連続横圧信号を補正する連続横圧信号補正部を備えること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項1に記載のPQ測定処理装置において、
前記連続横圧信号補正部は、所定時刻における前記間欠横圧信号の間欠横圧値に、この所定時刻と同一時刻における前記連続横圧信号の連続横圧値が一致するように、この連続横圧信号の連続横圧値を補正すること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のPQ測定処理装置において、
前記連続横圧信号補正部は、所定時刻における前記間欠横圧信号の間欠横圧値と、この所定時刻と同一時刻における前記連続横圧信号の連続横圧値との差分の移動平均値に基づいて、この連続横圧信号の連続横圧値を補正すること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
前記間欠横圧信号の間欠横圧値の移動平均値に基づいて、この間欠横圧信号の間欠横圧値を補正する間欠横圧信号補正部を備え、
前記連続横圧信号補正部は、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値に基づいて、前記連続横圧信号の連続横圧値を補正すること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
前記輪重を間欠的に検出する間欠輪重検出部が出力する間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値を測定する間欠横圧測定部を備えること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項5に記載のPQ測定処理装置において、
前記間欠輪重信号の間欠輪重値の移動平均値に基づいて、この間欠輪重信号の間欠輪重値を補正する間欠輪重信号補正部を備え、
前記間欠横圧測定部は、補正後の前記間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値を測定すること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
前記輪重を間欠的に検出する間欠輪重検出部が出力する間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記連続横圧信号の連続横圧値を測定する連続横圧測定部を備えること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 請求項7に記載のPQ測定処理装置において、
前記間欠輪重信号の間欠輪重値の移動平均値に基づいて、この間欠輪重信号の間欠輪重値を補正する間欠輪重信号補正部を備え、
前記連続横圧測定部は、補正後の前記間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記連続横圧信号の連続横圧値を測定すること、
を特徴とするPQ測定処理装置。 - 車輪の輪重及び/又は横圧を測定処理するPQ測定処理プログラムであって、
前記横圧を間欠的に検出する間欠横圧検出部が出力する間欠横圧信号に基づいて、前記横圧を連続的に検出する連続横圧検出部が出力する連続横圧信号を補正する連続横圧信号補正手順をコンピュータに実行させること、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項9に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記連続横圧信号補正手順は、所定時刻における前記間欠横圧信号の間欠横圧値に、この所定時刻と同一時刻における前記連続横圧信号の連続横圧値が一致するように、この連続横圧信号の連続横圧値を補正する手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項9又は請求項10に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記連続横圧信号補正手順は、所定時刻における前記間欠横圧信号の間欠横圧値と、この所定時刻と同一時刻における前記連続横圧信号の連続横圧値との差分の移動平均値に基づいて、この連続横圧信号の連続横圧値を補正する手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項9から請求項11までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記間欠横圧信号の間欠横圧値の移動平均値に基づいて、この間欠横圧信号の間欠横圧値を補正する間欠横圧信号補正手順を含み、
前記連続横圧信号補正部は、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値に基づいて、前記連続横圧信号の連続横圧値を補正すること、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項9から請求項12までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記輪重を間欠的に検出する間欠輪重検出部が出力する間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値を測定する間欠横圧測定手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項13に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記間欠輪重信号の間欠輪重値の移動平均値に基づいて、この間欠輪重信号の間欠輪重値を補正する間欠輪重信号補正手順を含み、
前記間欠横圧測定手順は、補正後の前記間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記間欠横圧信号の間欠横圧値を測定する手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項9から請求項14までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記輪重を間欠的に検出する間欠輪重検出部が出力する間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記連続横圧信号の連続横圧値を測定する連続横圧測定手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。 - 請求項15に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
前記間欠輪重信号の間欠輪重値の移動平均値に基づいて、この間欠輪重信号の間欠輪重値を補正する間欠輪重信号補正手順を含み、
前記連続横圧測定手順は、補正後の前記間欠輪重信号に基づいて、補正後の前記連続横圧信号の連続横圧値を測定する手順を含むこと、
を特徴とするPQ測定処理プログラム。
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