JP4963652B2 - Pq測定処理装置及びpq測定処理プログラム - Google Patents

Pq測定処理装置及びpq測定処理プログラム Download PDF

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Description

この発明は、車輪の輪重及び/又は横圧を測定処理するPQ測定処理装置及びPQ測定処理プログラムに関する。
鉄道では、車両の新造時又は線路敷設時に、車両の運動性能に関わる脱線及び転覆に対する走行安全性試験が実施されている。このような車両の走行安全性試験では、車両の車輪とレールとの接触点に作用する垂直方向の力(以下、輪重Pという)と、この接触点に作用する水平方向の力(以下、横圧Qという)を測定する輪重・横圧測定装置(PQ測定装置)が使用されている。従来のPQ測定装置では、輪重P及び横圧Qの測定に使用される輪軸(PQ測定用輪軸)の車輪に歪みゲージを貼り付けてロードセルを構成し、車輪及び車軸に測定配線用の穴を加工して、測定用スリップリング又はテレメータなどを取り付けている。このような従来のPQ測定装置には、輪重P及び横圧Qを間欠的に測定する間欠輪重・間欠横圧方式と、輪重Pを完結的に測定し横圧Qを連続的に測定する間欠輪重・連続横圧方式と、輪重P及び横圧Qを連続的に測定する連続輪重・連続横圧方式の三種類の輪重・横圧測定方式が存在する。
従来のPQ測定装置は、輪重Pを検出する輪重検出部と、横圧Qを検出する横圧検出部と、輪重検出部が検出した時系列輪重データ及び横圧検出部が検出した時系列横圧データを格納する格納手段と、格納手段に格納された時系列輪重データ及び時系列横圧データを解析するデータ処理装置などを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来のPQ測定装置では、時系列輪重データをドリフト補正して最大輪重値を演算するとともに、時系列横圧データをドリフト補正して最大横圧値を演算しており、連続輪重・連続横圧方式の場合に困難であった時系列横圧データのドリフト補正を実現している。
特開2003-344202号公報
近年、車軸を主電動機の主軸とする直接駆動主電動機(Direct Drive Motor(DDM))によって左右の車輪をそれぞれ駆動して、左右の車輪が車軸に対してそれぞれ独立して回転可能な独立車輪駆動方式が採用されている。従来のPQ測定装置では、左右の車輪が車軸に一体に取り付けられており左右の車輪が同一位相で回転し、左右の車輪の回転のタイミングによって輪重P及び横圧Qを測定している。しかし、従来のPQ測定装置では、独立車輪駆動方式の車輪の輪重P及び横圧Qを測定する場合には、左右の車輪がそれぞれ独立して回転するため、左右の車輪の回転のタイミングがずれて位相が異なり、車輪の回転のタイミングを算出して輪重P及び横圧Qを測定することができない問題点がある。
また、従来のPQ測定装置では、間欠輪重・間欠横圧方式の場合には、輪重Pの検出位置と横圧Qの検出位置とが一致するが、間欠輪重・連続横圧方式の場合には輪重Pの検出位置と横圧Qの検出位置とが一致しない。このため、横圧Qの対象範囲位相(例えば、輪重Pの計測点の±45°)を算出することが困難であり、横圧Qを高精度に測定することができない問題点がある。また、従来のPQ測定装置は、連続輪重・連続横圧方式の場合には、間欠的に測定された輪重P及び横圧Qを演算処理して擬似的に連続化しているため測定精度が低く、低速で走行する車両には使用可能であるが高速で走行する車両には使用できない問題点がある。
さらに、鉄道では、線路の起点から終点に向かっての線路延長をキロ程として設定しているが、高架化又はトンネルの新設などによって線路が付け替えられて線路延長が変更されることがある。この場合に、線路延長が長くなるときにはキロ程を重複(重キロ)させ、線路延長が短くなるときにはキロ程を中断(短キロ)させて、キロ程の変更が線路全体に及ばないようにしている。このため、例えば、レールの長手方向の形状が変化する軌道変位(軌道狂い)が発生して輪重値又は横圧値が大きくなったときには、測定後の輪重値又は横圧値と線路図とを照合して軌道変位箇所を特定する必要がある。しかし、従来のPQ測定装置では、キロ程及び走行速度以外の線路情報がなかったために、測定後の輪重値及び横圧値と線路情報とを照合することが困難であった。このため、従来のPQ測定装置では、キロ程をインデックスとして軌道変位箇所を正確に特定することが困難であり、軌道変位を整正するための軌道保守時に軌道変位箇所を作業員が現場で特定することが困難になり、作業に手間がかかる問題点がある。
この発明の課題は、輪重及び横圧を簡単な信号処理によって高精度に測定することができるPQ測定処理装置及びPQ測定処理プログラムを提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図2、図3及び図5に示すように、車輪(W1)の輪重(P)及び/又は横圧(Q)を測定処理するPQ測定処理装置であって、前記車輪の周方向の複数の検出位置で前記輪重を検出する輪重検出部(P1+,P1-,P2+,P2-)がこの車輪の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号(WP1,WP2)を合成して、輪重合成信号(WP)を生成する輪重合成信号生成部(11)を備え、前記輪重合成信号生成部は、前記複数の検出位置のうち前記車輪の中心に対して対称な検出位置毎に前記輪重検出部が出力する複数の前記輪重検出信号を合成することを特徴とするPQ測定処理装置(8)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のPQ測定処理装置であって、図2に示すように、前記輪重検出信号をオフセット補正するオフセット補正部(10)を備え、前記輪重合成信号生成部は、オフセット補正後の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項3の発明は、請求項に記載のPQ測定処理装置において、前記オフセット補正部は、前記輪重検出信号の平均値に基づいてこの輪重検出信号をオフセット補正することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、図2及び図3に示すように、
前記横圧を検出する横圧検出部(Q1〜Q8)が出力する横圧検出信号(WQ)と前記輪重合成信号とに基づいてこの横圧を測定する横圧測定部(17)を備えることを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項5の発明は、請求項に記載のPQ測定処理装置において、図7に示すように、前記横圧測定部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点(t01,t02,…)と前記横圧検出信号とに基づいて前記横圧を測定することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項6の発明は、請求項に記載のPQ測定処理装置において、前記横圧測定部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点間で前記横圧検出部が出力する横圧検出信号のピーク値(Qmax,Qmin)に基づいて前記横圧を測定することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項7の発明は、請求項から請求項までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、図2に示すように、車両の走行曲線半径を演算する走行曲線半径演算部(14)と、前記車両の走行曲線半径に基づいて前記横圧検出信号をドリフト補正するドリフト補正部(16)とを備え、前記横圧測定部は、ドリフト補正後の前記横圧検出信号に基づいて前記横圧を測定することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項8の発明は、請求項に記載のPQ測定処理装置において、図6に示すように、前記ドリフト補正部は、前記車両の曲線進入前(tin)の直線走行時の横圧検出信号に基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号をドリフト補正することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項9の発明は、請求項又は請求項に記載のPQ測定処理装置において、図2に示すように、前記車両の角速度を検出する角速度検出部(4)が出力する角速度信号(Wω)に基づいてこの車両の角速度を演算する角速度演算部(12)と、前記輪重合成信号に基づいて前記車両の走行速度を演算する走行速度演算部(13)とを備え、前記走行曲線半径演算部は、前記車両の角速度とこの車両の走行速度とに基づいて、この車両の走行曲線半径を演算することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項10の発明は、請求項に記載のPQ測定処理装置において、前記走行速度演算部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点に基づいて前記車両の走行速度を演算することを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項11の発明は、請求項から請求項10までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、前記車両が走行する線路(R)の線形に関する線路図情報と照合可能なように、前記走行曲線半径と対応させて輪重値及び/又は横圧値を記憶する記憶部(18)を備えることを特徴とするPQ測定処理装置である。
請求項12の発明は、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、図11に示すように、前記輪重合成信号生成部は、前記輪重検出部(P1+,P1-,P2+,P2-,…)が前記車輪の周方向に2n+1(nは整数)個配置されているときに、これらの輪重検出部が出力する位相の異なる複数の前記輪重検出信号(WP1,WP2,…)を合成して前記輪重合成信号を生成することを特徴としているPQ測定処理装置である。
請求項13の発明は、図2、図3、図5及び図10に示すように、車輪(W1)の輪重(P)及び/又は横圧(Q)を測定処理するためのPQ測定処理プログラムであって、前記車輪の周方向の複数の検出位置で前記輪重を検出する輪重検出部(P1+,P1-,P2+,P2-)がこの車輪の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号(WP1,WP2)を合成して、輪重合成信号(WP)を生成する輪重合成信号生成手順(S110)をコンピュータに実行させ、前記輪重合成信号生成手順は、前記複数の検出位置のうち前記車輪の中心に対して対称な検出位置毎に前記輪重検出部が出力する複数の前記輪重検出信号を合成する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項14の発明は、請求項13に記載のPQ測定処理プログラムであって、前記輪重検出信号をオフセット補正するオフセット補正手順(S100)を含み、前記輪重合成信号生成手順は、オフセット補正後の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項15の発明は、請求項14に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、前記オフセット補正手順は、前記輪重検出信号の平均値に基づいてこの輪重検出信号をオフセット補正する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項16の発明は、請求項13から請求項15までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、図2に示すように、前記横圧を検出する横圧検出部(Q1〜Q8)が出力する横圧検出信号(WQ)と前記輪重合成信号とに基づいてこの横圧を測定する横圧測定手順(170)を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項17の発明は、請求項16に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、図7に示すように、前記横圧測定手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点(t01,t02,…)と前記横圧検出信号とに基づいて前記横圧を測定する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項18の発明は、請求項17に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、前記横圧測定手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点間で前記横圧検出部が出力する横圧検出信号のピーク値(Qmax,Qmin)に基づいて前記横圧を測定する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項19の発明は、請求項16から請求項18までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、車両の走行曲線半径を演算する走行曲線半径演算手順(S140)と、前記車両の走行曲線半径に基づいて、記横圧検出信号をドリフト補正するドリフト補正手順(S160)とを含み、前記横圧測定手順は、ドリフト補正後の前記横圧検出信号に基づいて前記横圧を測定する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項20の発明は、請求項19に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、図6に示すように、前記ドリフト補正手順は、前記車両の曲線進入前(tin)の直線走行時の横圧検出信号に基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号をドリフト補正する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項21の発明は、請求項19又は請求項20に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、図2に示すように、前記車両の角速度を検出する角速度検出部(4)が出力する角速度信号(Wω)に基づいてこの車両の角速度を演算する角速度演算手順(S120)と、前記輪重合成信号に基づいて前記車両の走行速度を演算する走行速度演算手順(S130)とを含み、前記走行曲線半径演算手順は、前記車両の角速度とこの車両の走行速度とに基づいてこの車両の走行曲線半径を演算する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項22の発明は、請求項21に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、前記走行速度演算手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点に基づいて前記車両の走行速度を演算する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項23の発明は、請求項19から請求項22までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、前記車両が走行する線路(R)の線形に関する線路図情報と照合可能なように、前記走行曲線半径と対応させて輪重値及び/又は横圧値を記憶する記憶手順(S180)を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
請求項24の発明は、請求項13から請求項23までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、図11に示すように、前記輪重合成信号生成手順は、前記輪重検出部(P1+,P1-,P2+,P2-,…)が前記車輪の周方向に2n+1(nは整数)個配置されているときに、これらの輪重検出部が出力する位相の異なる複数の前記輪重検出信号(WP1,WP2,…)を合成して前記輪重合成信号(WP)を生成する手順を含むことを特徴とするPQ測定処理プログラムである。
この発明によると、輪重及び横圧を簡単な信号処理によって高精度に測定することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムを概略的に示す構成図である。図2は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を概略的に示す構成図である。図3は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの輪重検出装置及び横圧測定装置の設置状態を概略的に示す模式図であり、図3(A)は車輪の正面側から見た模式図であり、図3(B)は車輪の側面側から見た模式図である。なお、図3では車両の進行方向右側の車輪を図示し、車両の進行方向左側の車輪については図示を省略する。
図3に示す線路Rは、車両が走行する通路(軌道)である。線路Rは、左右一対の車輪W1をそれぞれ案内する左右一対のレールR1などを備えており、レールR1は車輪W1を直接支持する頭頂面(頭部上面)R2と、この頭頂面R2と連続する内側頭側面(レール頭部の軌間内側の頭頂面(ゲージコーナー部))R3などを備えている。輪軸Wは、輪重P及び横圧Qを測定するためのPQ軸(PQ測定用輪軸)であり、左右一対の車輪W1と車軸W2とによって一体に組み立てられている。輪軸Wは、左右一対のレールR1とそれぞれ回転接触する左右一対の車輪W1と、車輪W1が圧入されて車輪W1と一体となって回転する車軸W2などを備えている。車輪W1は、レールR1の頭頂面R2と接触して摩擦抵抗を受ける車輪踏面W3と、車両が急曲線を通過するときに外軌側(曲線外側)のレールR1の内側頭側面R3と接触して摩擦抵抗を受けるフランジ面W4などを備えている。図3(A)に示す輪重Pは、レールR1と車輪W1との接触点Sに作用する力のうち、レールR1の長さ方向に対して垂直な面内にある垂直方向成分の分力である。横圧Qは、この接触点Sに作用する力のうち、レールR1の長さ方向に対して垂直な面内にある左右方向(車軸方向(輪重Pと直交する方向))成分の分力であり、車輪W1のフランジ面W4がレールR1から押される向きを正としている。
図1に示すPQ測定システム1は、図3に示すレールR1と車輪W1との間に作用する輪重P及び/又は横圧Qを測定するシステムである。PQ測定システム1は、図1に示す輪重検出装置2R,2Lが出力する輪重検出信号WP1,WP2、横圧検出装置3R,3Lが出力する横圧検出信号WQ、及び角速度検出装置4が出力する角速度検出信号WωなどをPQ測定装置5が所定の信号処理をして輪重P、横圧Q及び角速度などを測定するシステムである。PQ測定システム1は、輪重検出装置2R,2Lと、横圧検出装置3R,3Lと、角速度検出装置4と、PQ測定装置5と、入力装置23と、補助入力装置24と、外部記憶装置25と、印刷装置26と、表示装置27などを備えている。
輪重検出装置2Rは、右側の車輪W1と右側のレールR1との間に作用する輪重Pを検出する装置であり、輪重検出装置2Lは左側の車輪W1と左側のレールR1との間に作用する輪重Pを検出する装置である。輪重検出装置2R,2Lは、いずれも同一構造であり、以下では一方の輪重検出装置2Rを例に挙げて説明し、他方の輪重検出装置2Lについては詳細な説明を省略する。輪重検出装置2Rは、図3(B)に示すように輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-を備えている。
輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-は、車輪W1の周方向の4つの検出位置で輪重Pを検出する手段である。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-は、車輪W1の板部に形成された検出用穴に装着されており、車輪2aの半径方向の歪みを検出して、輪重Pの大きさに応じた電気信号を出力する歪みゲージなどのセンサである。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-は、図3(B)に示すように、車輪W1の中心(車軸W2の中心)に対して90°ずれた検出位置で輪重Pを検出可能なように、車輪W1の周方向に等間隔で配置されている。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-は、4つの検出位置のうち車輪W1の中心に対して対称な検出位置毎に輪重Pを検出して輪重検出信号WP1,WP2を出力する。輪重検出部P1+,P1-は、車輪W1の中心に対して180°ずれた検出位置(車輪W1の中心に対して対称な検出位置)で輪重Pを検出する。輪重検出部P2+,P2-は、車輪W1の中心に対して180°ずれた検出位置(車輪W1の中心に対して対称な検出位置)であって、かつ、輪重検出部P1+,P1-の検出位置よりも車輪W1の中心に対して90°ずれた検出位置で輪重Pを検出する。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-は、車輪W1が1回転すると位相の異なる4つの出力信号を発生し、それぞれ接触点Sに最も接近する最下位に位置するときに各検出位置で輪重Pを検出する。輪重検出部P1+,P1-は、各検出位置における検出結果を1つの輪重検出信号(輪重検出データ)WP1として図1に示す増幅装置6に出力し、輪重検出部P2+,P2-は各検出位置における検出結果を1つの輪重検出信号(輪重検出データ)WP2として増幅装置6に出力する。
図1に示す横圧検出装置3Rは、右側の車輪W1と右側のレールR1との間に作用する横圧Qを検出する装置であり、横圧検出装置3Lは左側の車輪W1と左側のレールR1との間に作用する横圧Qを検出する装置である。横圧検出装置3R,3Lは、いずれも同一構造であり、以下では一方の横圧検出装置3Rを例に挙げて説明し、他方の横圧検出装置3Lについては詳細な説明を省略する。横圧検出装置3R,3Lは、例えば、図3(B)に示すように横圧検出部Q1〜Q8を備えている。
横圧検出部Q1〜Q8は、複数の検出位置で横圧Qを検出する手段である。横圧検出部Q1〜Q8は、車輪W1の板部に装着されており、車輪W1に作用する曲げ応力を検出して、横圧Qの大きさに応じた電気信号を出力する歪みゲージなどのセンサである。横圧検出部Q1〜Q8は、図3(B)に示すように、車輪W1の中心(車軸W2の中心)に対して45°ずれた検出位置で横圧Qを検出可能なように、車輪W1の周方向に等間隔に配置されている。横圧検出部Q1〜Q8は、車輪W1が1回転すると位相の異なる8つの出力信号を発生し、それぞれ接触点Sに最も接近する最下位に位置するときに各検出位置で横圧Qを検出する。横圧検出部Q1〜Q8は、各検出位置における検出結果を1つの横圧検出信号(横圧検出データ)WQとして図1に示す増幅装置6に出力する。
図1に示す角速度検出装置4は、車両の角速度を検出する装置である。角速度検出装置4は、例えば、PQ測定用輪軸を備える車両が曲線に進入してこの車両が左右方向に回転(ヨーイング)したときにこの車両の角速度を検出する角速度センサ(ヨーセンサ)などである。角速度検出装置4は、車両の曲線進入及び曲線の方向を検出し、この検出結果を角速度検出信号(角速度検出データ)Wωとして増幅装置6に出力する。
PQ測定装置5は、レールR1と車輪W1との間に作用する輪重P及び横圧Qを測定する装置である。PQ測定装置5は、輪重検出装置2R,2Lが検出した輪重Pの時間変化を表す輪重検出信号WP1,WP2、横圧検出装置3R,3Lが検出した横圧Qの時間変化を表す横圧検出信号WQ、及び角速度検出装置4が検出した角速度の時間変化を表す角速度検出信号Wωなどを所定の信号処理し、輪重P及び横圧Qなどを測定する装置である。PQ測定装置5は、増幅装置6と、A/D変換装置7と、PQ測定処理装置8などを備えており、これらを筐体内に収容している。
増幅装置6は、輪重検出装置2R,2L、横圧検出装置3R,3L及び角速度検出装置4の出力信号を増幅する装置である。増幅装置6は、輪重検出装置2R,2Lが出力する輪重検出信号WP1,WP2、横圧検出装置3R,3Lが出力する横圧検出信号WQ、及び角速度検出装置4が出力する角速度検出信号Wωをそれぞれ増幅してA/D変換装置7に出力する絶縁アンプなどである。
A/D変換装置7は、増幅装置6の出力信号をA/D変換する装置である。A/D変換装置7は、増幅装置6が出力する増幅後の輪重検出信号WP1,WP2、横圧検出信号WQ及び角速度検出信号Wωなどのアナログ信号をサンプリングしてディジタル信号に変換しPQ測定処理装置8に出力する。
PQ測定処理装置8は、輪重P及び/又は横圧Qを測定処理する装置である。PQ測定処理装置8は、A/D変換装置7が出力するA/D変換後の輪重検出信号WP1,WP2、横圧検出信号WQ及び角速度検出信号Wωを所定の信号処理をして輪重P、横圧Q及び角速度などを演算するCPUユニットなどである。PQ測定処理装置8は、例えば、パーソナルコンピュータなどによって構成されており、PQ測定処理プログラムに従って所定の処理を実行する。PQ測定処理装置8は、図2に示すように、データ入力部9と、オフセット補正部10と、輪重合成信号生成部11と、角速度演算部12と、走行速度演算部13と、走行曲線半径演算部14と、輪重測定部15と、ドリフト補正部16と、横圧測定部17と、データ記憶部18と、プログラム記憶部19と、データ出力部20と、制御部21と、通信部22などを備えている。
図2に示すデータ入力部9は、種々の検出データを入力させる手段である。データ入力部9には、A/D変換装置7が出力するA/D変換後の輪重検出信号(輪重検出データ)WP1,WP2、横圧検出信号(横圧検出データ)WQ及び角速度検出信号(角速度検出データ)Wωが入力し、データ入力部9はこれらの検出データを制御部21に出力する。
図4は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のオフセット補正部の補正動作を説明するための図であり、図4(A)はオフセット補正前の輪重検出信号の波形図であり、図4(B)はオフセット補正後の輪重検出信号の波形図である。ここで、図4に示すグラフは、縦軸が輪重Pであり、横軸が時間tである。
図2に示すオフセット補正部10は、輪重検出信号WP1,WP2をオフセット補正する手段である。オフセット補正部10は、輪重検出信号WP1,WP2の平均値に基づいてこれらの輪重検出信号WP1,WP2をオフセット補正する。オフセット補正部10は、例えば、輪重検出部P1+,P1-の歪みゲージの温度変動などによって、図4(A)に示すように輪重検出信号WP1がオフセット量Poffsetを含むときには、検出開始から現在までのこの輪重検出信号WP1の全てのサンプリング値(全ての輪重検出データ)を平均化してオフセット量Poffsetを同定する。オフセット補正部10は、図4(A)に示す輪重検出信号WP1からオフセット量Poffsetを減算して、図4(B)に示すようにオフセット補正後の輪重検出信号WP1を生成する。オフセット補正部10は、オフセット補正後の輪重検出信号WP1,WP2を輪重検出データとして制御部21に出力する。
図5は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の輪重合成信号生成部の生成動作を説明するための図であり、図5(A)は輪重検出部P1+,P1-が出力するオフセット補正後の輪重検出信号の波形図であり、図5(B)は輪重検出部P2+,P2-が出力するオフセット補正後の輪重検出信号の波形図であり、図5(C)は輪重合成信号生成部が出力する合成後の輪重合成信号の波形図である。ここで、図5に示すグラフは、縦軸が輪重Pであり、横軸が時間tである。
図5(A)に示す輪重検出信号WP1は、図3(B)に示す車輪W1の回転に応じて正負が交互に逆転した波形であり、プラス側が輪重検出部P1+によって検出された測定データに相当し、マイナス側が輪重検出部P1-によって検出された測定データに相当する。図5(A)に示す輪重検出信号WP1は、輪重検出部P1+が接触点Sに最も近づき最下位に位置したときに輪重Pが上側のピーク値P1maxを示し、車輪W1がさらに180°回転して輪重検出部P1-が接触点Sに最も近づき最下位に位置したときに輪重Pが下側のピーク値P1minを示す。図5(B)に示す輪重検出信号WP2は、図3(B)に示す車輪W1の回転に応じて正負が交互に逆転した波形であり、プラス側が輪重検出部P2+によって検出された測定データに相当し、マイナス側が輪重検出部P2-によって検出された測定データに相当する。図5(B)に示す輪重検出信号WP1は、輪重検出部P2+が接触点Sに最も近づき最下位に位置したときに輪重Pが上側のピーク値P2maxを示し、車輪W1がさらに180°回転して輪重検出部P2-が接触点Sに最も近づき最下位に位置したときに輪重Pが下側のピーク値P2minを示す。
図2に示す輪重合成信号生成部11は、輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-が車輪W1の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号WP1,WP2を合成して輪重合成信号WPを生成する手段である。輪重合成信号生成部11は、図3(B)に示す4つの検出位置のうち車輪W1の中心に対して対称な検出位置毎に輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-が出力する2つの輪重検出信号WP1,WP2を合成する。例えば、輪重合成信号生成部11は、図3(B)に示す車輪W1の中心に対して対称な検出位置で輪重Pを検出する輪重検出部P1+,P1-が出力する図5(A)に示すようなオフセット補正後の輪重検出信号WP1と、図3(B)に示す輪重検出部P1+,P1-とは異なる対称な検出位置で輪重Pを検出する輪重検出部P2+,P2-が出力する図5(B)に示すようなオフセット補正後の輪重検出信号WP2とを合成して、図5(C)に示すような輪重合成信号WPを生成する。輪重合成信号生成部11は、以下の数1によって輪重合成信号WPを生成し、この輪重合成信号WPを制御部21に出力する。
図5(C)に示す輪重合成信号WPは、図3(B)に示す車輪W1の回転に応じて正負が交互に逆転した波形であり、プラス側が輪重検出部P1+,P2+が検出した測定データに相当し、マイナス側が輪重検出部P1-,P2-が検出した測定データに相当する。図5(C)に示す輪重検出信号WP1は、波形が時間軸と交差して輪重Pがゼロとなるゼロクロス点t01,t02,…が図3(B)に示す車輪W1の中心に対して検出位置の左右±45°に相当する。輪重合成信号生成部11は、例えば、図5(B)(C)に示すような車輪W1が1/4回転する毎に発生する輪重検出信号WP1,WP2の波形のピーク値P1max,P1min,P2max,P2minの両肩部分(裾の部分)の二点鎖線で示すような微小な立ち上がりを、2つの輪重検出信号WP1,WP2を合成することによって除去し平滑化する。
図2に示す角速度演算部12は、角速度検出装置4が出力する角速度検出信号Wωに基づいて車両の角速度を演算する手段である。角速度演算部12は、演算後の車両の角速度を角速度データとして制御部21に出力する。
走行速度演算部13は、輪重合成信号生成部11が出力する輪重合成信号WPに基づいて車両の走行速度を演算する手段である。走行速度演算部13は、図5(C)に示す輪重検出信号WP1のゼロクロス点t01,t02,…に基づいて車両の走行速度を演算する。走行速度演算部13は、例えば、車輪W1の円周が略一定であり、かつ、ゼロクロス点t01,t02,…間の時間と車輪W1が1/4回転する時間とが同一であることから、車輪W1の円周の1/4の長さをゼロクロス点t01,t02,…の間隔で除算して車両の走行速度を演算する。走行速度演算部13は、演算後の車両の走行速度を走行速度データとして制御部21に出力する。
走行曲線半径演算部14は、車両の走行曲線半径を演算する手段である。走行曲線半径演算部14は、角速度演算部12が演算した車両の角速度と、走行速度演算部13が演算したこの車両の走行速度とに基づいて、この車両の走行曲線半径を演算する。走行曲線半径演算部14は、車両の走行速度をこの車両の角速度で除算して、この車両が走行する曲線の半径を演算し、この演算結果を走行曲線データとして制御部21に出力する。
輪重測定部15は、輪重Pを測定する手段である。輪重測定部15は、例えば、図5(A)(B)に示すように、輪重検出信号WP1,WP2の波形のピーク値P1max,P1min,P2max,P2minを輪重値として特定する。輪重測定部15は、輪重検出信号WP1,WP2に基づいて輪重値を測定し、この測定結果を輪重データとして制御部21に出力する。
図6は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のドリフト補正部の補正動作を説明するための図であり、図6(A)はドリフト補正前の横圧検出信号の波形図であり、図6(B)はドリフト補正前の横圧検出信号の波形図である。ここで、図6に示すグラフは、縦軸が横圧Qであり、横軸が時間tである。
図2に示すドリフト補正部16は、車両の走行曲線半径に基づいて横圧検出信号WQをドリフト補正する手段である。ドリフト補正部16は、車両の曲線進入前の直線走行時の横圧検出信号WQに基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号WQをドリフト補正する。ドリフト補正部16は、例えば、横圧検出部Q1〜Q8の歪みゲージの温度変動などによって、図5(A)に示すように横圧検出信号WQがドリフト量Qdriftを含むときには、車両が曲線に進入する直前の時間tinにおける横圧検出信号WQの波形からドリフト量Qdriftを同定する。ドリフト補正部16は、図6(A)に示す横圧検出信号WQからドリフト量Qdriftを減算して、図6(B)に示すようにドリフト補正後の横圧検出信号WQを生成する。ドリフト補正部16は、ドリフト補正後の横圧検出信号WQを横圧検出データとして制御部21に出力する。
図7は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の横圧測定部の測定動作を説明するための波形図である。ここで、図7に示すグラフは、輪重合成信号WPと横圧検出信号WQとを重ねて表しており、縦軸が輪重P及び横圧Qであり、横軸が時間tである。
図2に示す横圧測定部17は、横圧検出部Q1〜Q8が出力する横圧検出信号WQと、輪重合成信号生成部11が出力する輪重合成信号WPとに基づいて、横圧Qを測定する手段である。横圧測定部17は、図7に示すように、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…と横圧検出信号WQとに基づいて横圧Qを測定する。横圧測定部17は、例えば、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02間で横圧検出部Q1〜Q8が出力する横圧検出信号WQのピーク値Qmaxに基づいて横圧Qを測定する。また、横圧測定部17は、例えば、輪重合成信号WPのゼロクロス点t04,t05間で横圧検出部Q1〜Q8が出力する横圧検出信号WQのピーク値Qminに基づいて横圧Qを測定する。横圧測定部17は、図3(B)に示す輪重Pの検出位置の±45°の範囲であって、図7に示すような輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…間における横圧検出信号WQの波形のピーク値Qmax,Qminを横圧値として特定する。輪重測定部15は、ドリフト補正後の横圧検出信号WQと輪重合成信号WPとに基づいて横圧値を測定し、この測定結果を横圧データとして制御部21に出力する。
図8は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のデータ記憶部の構造を説明するための構成図である。
データ記憶部18は、種々のデータを記憶する手段である。データ記憶部18は、図8に示すように、輪重検出データ記憶部18aと、横圧検出データ記憶部18bと、角速度検出データ記憶部18cと、輪重合成データ記憶部18dと、角速度データ記憶部18eと、走行速度データ記憶部18fと、走行曲線半径データ記憶部18gと、PQデータ記憶部18hなどを備えている。データ記憶部18は、輪重検出データ、横圧検出データ、角速度検出データ、輪重合成データ、角速度データ、走行速度データ、走行曲線半径データ、輪重データ及び横圧データなどを各記憶部にそれぞれ記憶するメモリである。
輪重検出データ記憶部18aは、オフセット補正前後の輪重検出データを記憶し、左右の車輪W1にそれぞれ対応するオフセット補正前後の輪重検出データを時系列順に記憶する。横圧検出データ記憶部18bは、ドリフト補正前後の横圧検出データを記憶し、左右の車輪W1にそれぞれ対応するドリフト補正前後の横圧検出データを時系列順に記憶する。角速度検出データ記憶部18cは、角速度検出装置4が出力する角速度検出データを記憶し、角速度検出データを時系列順に記憶する。輪重合成データ記憶部18dは、輪重合成信号生成部11が生成した輪重合成データを記憶し、左右の車輪W1にそれぞれ対応する輪重合成データを時系列順に記憶する。角速度データ記憶部18eは、角速度演算部12が演算した角速度データを記憶し、走行速度データ記憶部18fは走行速度演算部13が演算した走行速度データを記憶し、走行曲線半径データ記憶部18gは走行曲線半径演算部14が演算した走行曲線半径データを記憶する。
図2に示すPQデータ記憶部18hは、輪重測定部15が測定した輪重データ及び/又は横圧測定部17が測定した横圧データを記憶する。PQデータ記憶部18hは、左右の車輪W1にそれぞれ対応する輪重データ及び横圧データを時系列順に記憶する。PQデータ記憶部18hは、車両が走行する線路Rの線形に関する線路図情報と照合可能なように、走行曲線半径データと対応させて輪重データ及び横圧データを記憶する。
プログラム記憶部19は、輪重P及び/又は横圧Qを測定処理するためのPQ測定処理プログラムを記憶する手段である。プログラム記憶部19は、情報記録媒体から読み取ったPQ測定処理プログラム、又は電気通信回線を通じて取り込まれたPQ測定処理プログラムなどを記憶するメモリである。
データ出力部20は、種々のデータを出力する手段である。データ出力部20は、例えば、データ記憶部18が記憶する種々のデータを図1に示す外部記憶装置25、印刷装置26及び表示装置27などに出力する。
制御部21は、PQ測定処理装置8の種々の動作を制御する中央処理部(CPU)である。制御部21は、プログラム記憶部19からPQ測定処理プログラムを読み出してPQ測定処理装置8のコンピュータに所定の処理を指令し実行させる。制御部21は、例えば、輪重検出信号WP1,WP2のオフセット補正をオフセット補正部10に指令したり、輪重合成信号WPの生成を輪重合成信号生成部11に指令したり、角速度演算部12に角速度の演算を指令したり、走行速度演算部13に走行速度の演算を指令したり、走行曲線半径演算部14に走行曲線半径の演算を指令したり、輪重測定部15に輪重Pの測定を指令したり、横圧検出信号WQのドリフト補正をドリフト補正部16に指令したり、横圧測定部17に横圧Qの測定を指令したり、データ記憶部18から種々のデータを読み出したり、これらのデータの出力をデータ出力部20に指令したりする。また、制御部21は、例えば、データ入力部9から入力する輪重検出データ、横圧検出データ及び角速度検出データ、輪重合成信号生成部11が生成した輪重合成データ、角速度演算部12が演算した角速度データ、走行速度演算部13が演算した走行速度データ、走行曲線半径演算部14が演算した走行曲線半径データ、輪重測定部15が測定した輪重データ、及び横圧測定部17が測定した横圧データなどの記憶をデータ記憶部18に指令する。
通信部22は、種々のデータを伝達するための手段である。通信部22は、データ入力部9、オフセット補正部10、輪重合成信号生成部11、角速度演算部12、走行速度演算部13、走行曲線半径演算部14、輪重測定部15、ドリフト補正部16、横圧測定部17、データ記憶部18、プログラム記憶部19、データ出力部20及び制御部21などを相互に通信可能なように接続するバスである。
図1に示す入力装置23は、PQ測定処理装置8に種々の情報を入力するための装置である。入力装置23は、例えば、PQ測定処理装置8のデータ記憶部18などに情報を入力するためのキーボードなどである。補助入力装置24は、PQ測定処理装置8に種々の情報を補助的に入力するための装置である。補助入力装置24は、例えば、PQ測定処理装置8の動作を選択するときに操作されるマウスなどである。外部記憶装置25は、PQ測定処理装置8のデータ記憶部18が記憶する種々のデータを記憶する装置である。外部記憶装置25は、例えば、走行安全性試験終了後にデータ記憶部18が記憶する種々のデータを長期的に保存するためのハードディスクなどである。印刷装置26は、PQ測定処理装置8のデータ記憶部18が記憶する種々のデータを印刷する装置である。
図9は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの表示装置の画面を一例として示す図である。
図1に示す表示装置27は、PQ測定処理装置8のデータ記憶部18が記憶する種々の情報を表示する装置である。表示装置27は、例えば、図9に示すように、左上画面27aと、左下画面27bと、右画面27cとを画面上に表示する。左上画面27aには、右側の車輪W1に対応する輪重検出信号WP1,WP2の波形とこの波形のピーク値P1max,P1min,P2max,P2min、横圧検出信号WQの波形とこの波形のピーク値Qmax,Qminなどが表示される。左下画面27bには、左側の車輪W1に対応する輪重検出信号WP1,WP2の波形とこの波形のピーク値P1max,P1min,P2max,P2min、横圧検出信号WQの波形とこの波形のピーク値Qmax,Qminなどが表示される。右画面27cには、車両が現在走行している曲線の方向と走行曲線半径とが表示される。
次に、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の動作を説明する。
図10は、この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。以下では、PQ測定処理装置8の制御部21の動作を中心として説明する。
ステップ(以下、Sという)100において、輪重検出信号WP1,WP2のオフセット補正をオフセット補正部10に制御部21が指令する。データ記憶部18から輪重検出データを制御部21が読み出してこの輪重検出データをオフセット補正部10に出力すると、検出開始から現在までの輪重検出データをオフセット補正部10が平均化して、図4(A)に示すようなオフセット量Poffsetを同定する。次に、図4(B)に示すように検出開始から現在までの輪重検出データからオフセット量Poffsetをオフセット補正部10が減算して、オフセット補正後の輪重検出データを制御部21に出力し、このオフセット補正後の輪重検出データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S110において、輪重合成信号WPの生成を輪重合成信号生成部11に制御部21が指令する。オフセット補正後の輪重検出データを制御部21がデータ記憶部18から読み出して輪重合成信号生成部11に出力すると、図5(A)(B)に示すような2つの輪重検出信号WP1,WP2を輪重合成信号生成部11が合成して、図5(C)に示すような1つの輪重合成信号WPを生成する。生成後の輪重合成データを輪重合成信号生成部11が制御部21に出力すると、この輪重合成データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S120において、車両の角速度の演算を角速度演算部12に制御部21が指令する。データ記憶部18から角速度検出データを制御部21が読み出してこの角速度検出データを角速度演算部12に出力すると、角速度演算部12が車両の角速度を演算する。演算後の角速度データを角速度演算部12が制御部21に出力すると、この角速度データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S130において、車両の走行速度の演算を走行速度演算部13に制御部21が指令する。データ記憶部18から輪重合成データを制御部21が読み出してこの輪重合成データを走行速度演算部13に出力すると、図5(C)に示す輪重検出信号WP1のゼロクロス点t01,t02,…間の時間によって車輪W1の円周の1/4の長さを走行速度演算部13が除算して車両の走行速度を演算する。演算後の走行速度データを走行速度演算部13が制御部21に出力すると、この走行速度データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S140において、車両の走行曲線半径の演算を走行曲線半径演算部14に制御部21が指令する。データ記憶部18から角速度データ及び走行速度データを制御部21が読み出してこれらの角速度データ及び走行速度データを走行曲線半径演算部14に出力すると、走行曲線半径演算部14が車両の走行速度をこの車両の角速度で除算して、この車両が走行する曲線の半径を演算する。演算後の走行曲線半径データを走行曲線半径演算部14が制御部21に出力すると、この走行曲線半径データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S150において、車両が曲線に進入したか否かを制御部21が判断する。角速度演算部12の演算結果に基づいて車両が曲線に進入したか否かを制御部21が判断する。例えば、角速度演算部12が演算した角速度データが所定値を超えると制御部21が判断したときには、車両が曲線に進入したと判断してS160に進み、角速度演算部12が演算した角速度データが所定値を下回ると制御部21が判断したときには、車両が直線を走行していると判断してS170に進む。
S160において、横圧検出信号WQのドリフト補正をドリフト補正部16に制御部21が指令する。データ記憶部18から横圧検出データを制御部21が読み出してこの横圧検出データをドリフト補正部16に出力すると、図6(A)に示すように車両の曲線進入直前における時間tinの直線走行時の横圧Qをドリフト量Qdriftにドリフト補正部16が同定する。次に、図6(B)に示すように時間tin以降の車両の曲線走行時の横圧検出データからドリフト量Qdriftをドリフト補正部16が減算して、ドリフト補正後の横圧検出データを制御部21に出力し、このドリフト補正後の横圧検出データを制御部21がデータ記憶部18に記憶させる。
S170において、輪重Pの測定を輪重測定部15に制御部21が指令するとともに、横圧Qの測定を横圧測定部17に制御部21が指令する。データ記憶部18からオフセット補正後の輪重検出データを制御部21が読み出してこの輪重検出データを輪重測定部15に出力すると、図4(A)(B)に示すような輪重検出信号WP1,WP2の波形のピーク値P1max,P1min,P2max,P2minを輪重値として輪重測定部15が特定する。また、データ記憶部18からドリフト補正後の横圧検出データを制御部21が読み出してこの横圧検出データを横圧測定部17に出力すると、図7に示すように輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…間の横圧検出信号WQのピーク値Qmax,Qminを横圧値として特定する。
S180において、輪重P及び横圧Qを走行曲線半径と対応させて記憶するようにPQデータ記憶部18hに制御部21が指令する。輪重測定部15が輪重データを制御部21に出力するとともに横圧測定部17が横圧データを制御部21に出力し、輪重データ及び横圧データと対応する曲線走行半径データをデータ記憶部18から制御部21が読み出す。次に、輪重データ、横圧データ及び曲線走行半径データをPQデータ記憶部18hに制御部21が出力し、PQデータ記憶部18hにこれらの測定データが記憶される。
この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、車輪W1の周方向の複数の検出位置で輪重Pを検出する輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-がこの車輪W1の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号WP1,WP2を輪重合成信号生成部11が合成して輪重合成信号WPを生成する。このため、図3(B)に示すように、輪重Pの検出位置と横圧Qの検出位置とが一致せず、横圧Qが連続的に出力される場合であっても、横圧Qの検出対象範囲位相(輪重Pの計測点の±45°)を容易に算出することができる。また、独立車輪駆動方式のように左右の車輪がそれぞれ独立して回転し、左右の車輪の回転のタイミングがずれて位相が異なる場合であっても、特別な回転系信号を使用せずに輪重合成信号WPによって車輪W1の左右の回転のタイミングを独立して算出することができる。さらに、従来の間欠輪重・間欠横圧方式のPQ測定装置と基本的な装置構成が同一である場合には、PQ測定処理プログラムのみを更新するだけで検出精度を向上させることができる。
(2) この第1実施形態では、複数の検出位置のうち車輪W1の中心に対して対称な検出位置毎に輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-が出力する複数の輪重検出信号WP1,WP2を輪重合成信号生成部11が合成する。このため、輪重P及び横圧Qを多数の検出位置で検出する場合であっても、横圧Qの検出対象範囲位相が明確になり、横圧Qを高精度にリアルタイムで自動的に測定することができる。
(3) この第1実施形態では、輪重検出信号WP1,WP2をオフセット補正部10がオフセット補正し、オフセット補正後の輪重検出信号WP1,WP2を輪重合成信号生成部11が合成して輪重合成信号WPを生成する。このため、輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-の歪みゲージの温度変動などによって輪重検出信号WP1,WP2に発生するオフセット量Poffsetを常時補正して、輪重Pを高精度に測定することができる。
(4) この第1実施形態では、輪重検出信号WP1,WP2の平均値に基づいてこの輪重検出信号WP1,WP2をオフセット補正部10がオフセット補正する。このため、簡単な演算処理によって輪重P及び横圧Qを高精度に測定することができる。
(5) この第1実施形態では、横圧Qを検出する横圧検出部Q1〜Q8が出力する横圧検出信号WQと輪重合成信号WPとに基づいて横圧測定部17が横圧Qを測定する。このため、横圧Qの検出対象範囲位相(輪重Pの計測点の±45°)を容易に算出することができ、横圧Qを高精度に測定することができる。
(6) この第1実施形態では、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…と横圧検出信号WQとに基づいて横圧測定部17が横圧Qを測定する。このため、ゼロクロス点t01,t02,…が横圧Qの検出対象範囲位相(輪重Pの計測点の±45°)に相当することを利用して、横圧Qを高精度に測定することができる。
(7) この第1実施形態では、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…間で横圧検出部Q1〜Q8が出力する横圧検出信号WQのピーク値Qmax,Qminに基づいて横圧測定部17が横圧Qを測定する。このため、測定チャートを作業者が人力で読み取るような人的負担のかかる作業が不要になり、横圧Qを自動的に高精度で読み取り測定することができる。
(8) この第1実施形態では、車両の走行曲線半径を走行曲線半径演算部14が演算し、この車両の走行曲線半径に基づいて横圧検出信号WQをドリフト補正部16がドリフト補正し、ドリフト補正後の横圧検出信号WQに基づいて横圧測定部17が横圧Qを測定する。このため、横圧検出部Q1〜Q8の歪みゲージの温度変動などによって横圧検出信号WQに発生するドリフトを補正して、横圧Qを高精度に測定することができる。
(9) この第1実施形態では、車両の曲線進入前の直線走行時の横圧検出信号WQに基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号WQをドリフト補正部16がドリフト補正する。このため、車両の曲線進入直前における横圧値がゼロであると予測される直線走行時の横圧検出信号WQを基準とすることによって、曲線走行時の横圧検出信号WQを常時ドリフト補正することができる。
(10) この第1実施形態では、車両の角速度を検出する角速度検出装置4が出力する角速度信号に基づいてこの車両の角速度を角速度演算部12が演算し、輪重合成信号WPに基づいて車両の走行速度を走行速度演算部13が演算し、車両の角速度とこの車両の走行速度とに基づいて走行曲線半径演算部14がこの車両の走行曲線半径を演算する。このため、簡単な演算方法によって車両の走行曲線半径を演算することができる。
(11) この第1実施形態では、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…に基づいて車両の走行速度を走行速度演算部13が演算する。このため、車両の走行速度を簡単な手法によって高精度に演算することができる。
(12) この第1実施形態では、車両が走行する線路Rの線形に関する線路図情報と照合可能なように、走行曲線半径と対応させて輪重値及び横圧値をPQデータ記憶部18hが記憶する。その結果、輪重データ及び横圧データに走行曲線半径データが付随するため、線路Rの曲線半径などが記録された線路図と容易に照合することができる。このため、輪重値又は横圧値が異常である場合には、走行曲線半径データをインデックスとして線路図を検索して、異常な輪重値又は横圧値を示す箇所を現場で高精度に特定することができる。
(第2実施形態)
図11は、この発明の第2実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの輪重検出装置及び横圧測定装置の設置状態を概略的に示す模式図である。以下では、図3に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示す輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,P3+,P3-,P4+,P4-は、車輪W1の周方向の8つの検出位置で輪重Pを検出する。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,P3+,P3-,P4+,P4-は、図11に示すように、車輪2aの中心(車軸W2の中心)に対して45°ずれた検出位置で輪重Pを検出可能なように、車輪W1の周方向に等間隔で配置されている。輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,P3+,P3-,P4+,P4-は、8つの検出位置のうち車輪W1の中心に対して対称な検出位置毎に輪重Pを検出して4つの輪重検出信号WP1〜WP4を出力する。図2に示す輪重合成信号生成部11は、4つの輪重検出信号WP1〜WP4を合成して1つの輪重合成信号WPを生成する。この第2実施形態では、輪重検出信号WP1〜WP4の数が増加して人力では解析が困難な場合であっても、1つの輪重合成信号WPを生成することによって、輪重P及び横圧Qをより一層高精度にリアルタイムで自動的に測定することができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、4個の輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-又は8個の輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,P3+,P3-,P4+,P4-によって輪重Pを検出する場合を例に挙げて説明したが、設置個数を4個又は8個に限定するものではない。例えば、輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,…が車輪W1の周方向に2n+1(nは整数)個配置されており、これらの輪重検出部P1+,P1-,P2+,P2-,…が出力する位相の異なる2n+1/2個の輪重検出信号WP1,WP2,…を合成して1つの輪重合成信号WPを生成することもできる。また、この実施形態では、横圧Qを8個の横圧検出部Q1〜Q8によって検出する場合を例に挙げて説明したが設置個数を8個に限定するものではない。さらに、この実施形態では、輪重P及び横圧Qを測定する場合を例に挙げて説明したが、輪重P又は横圧Qのいずれか一方のみを測定することもできる。
(2) この実施形態では、輪重検出信号WP1,WP2に基づいて輪重タイミングを判別しているが、ロータリエンコーダなどが出力する回転系信号と併用して輪重タイミングを判別することもできる。また、この実施形態では、輪重合成信号WPのゼロクロス点t01,t02,…に基づいて車両の走行距離を演算することができるが、車両の台車の軸箱の振動を検出する加速度センサなどの振動検出部が出力する振動検出信号に基づいて車両の走行距離を測定することもできる。
この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムを概略的に示す構成図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を概略的に示す構成図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの輪重検出装置及び横圧測定装置の設置状態を概略的に示す模式図であり、(A)は車輪の正面側から見た模式図であり、(B)は車輪の側面側から見た模式図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のオフセット補正部の補正動作を説明するための図であり、(A)はオフセット補正前の輪重検出信号の波形図であり、(B)はオフセット補正後の輪重検出信号の波形図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の輪重合成信号生成部の生成動作を説明するための図であり、(A)は輪重検出部P1+,P1-が出力するオフセット補正後の輪重検出信号の波形図であり、(B)は輪重検出部P2+,P2-が出力するオフセット補正後の輪重検出信号の波形図であり、(C)は輪重合成信号生成部が出力する合成後の輪重合成信号の波形図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のドリフト補正部の補正動作を説明するための図であり、(A)はドリフト補正前の横圧検出信号の波形図であり、(B)はドリフト補正前の横圧検出信号の波形図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の横圧測定部の測定動作を説明するための波形図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置のデータ記憶部の構造を説明するための構成図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの表示装置の画面を一例として示す図である。 この発明の第1実施形態に係るPQ測定処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の第2実施形態に係るPQ測定処理装置を備えるPQ測定システムの輪重検出装置及び横圧測定装置の設置状態を概略的に示す模式図である。
符号の説明
1 PQ測定システム
2R,2L 輪重検出装置
P1+,P1-,P2+,P2-,P3+,P3-,P4+,P4- 輪重検出部
3R,3L 横圧検出装置
Q1〜Q8 横圧検出部
4 角速度検出装置
5 PQ測定装置
6 増幅装置
7 A/D変換装置
8 PQ測定処理装置
9 データ入力部
10 オフセット補正部
11 輪重合成信号生成部
12 角速度演算部
13 走行速度演算部
14 走行曲線半径演算部
15 輪重測定部
16 ドリフト補正部
17 横圧測定部
18 データ記憶部
19 プログラム記憶部
20 データ出力部
21 制御部
R 線路
1 レール
W 輪軸
1 車輪
P 輪重
Q 横圧
S 接触点
P1,WP2,WP3,WP4 輪重検出信号
Q 横圧検出信号
ω 角速度検出信号
P 輪重合成信号
t01,t02,… ゼロクロス点
1max,P1min,P2max,P2min ピーク値
max,Qmin ピーク値
offset オフセット量
drift ドリフト量

Claims (24)

  1. 車輪の輪重及び/又は横圧を測定処理するPQ測定処理装置であって、
    前記車輪の周方向の複数の検出位置で前記輪重を検出する輪重検出部がこの車輪の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号を合成して、輪重合成信号を生成する輪重合成信号生成部を備え、
    前記輪重合成信号生成部は、前記複数の検出位置のうち前記車輪の中心に対して対称な検出位置毎に前記輪重検出部が出力する複数の前記輪重検出信号を合成すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  2. 請求項1に記載のPQ測定処理装置であって、
    前記輪重検出信号をオフセット補正するオフセット補正部を備え、
    前記輪重合成信号生成部は、オフセット補正後の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  3. 請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記オフセット補正部は、前記輪重検出信号の平均値に基づいてこの輪重検出信号をオフセット補正すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記横圧を検出する横圧検出部が出力する横圧検出信号と前記輪重合成信号とに基づいてこの横圧を測定する横圧測定部を備えること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  5. 請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記横圧測定部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点と前記横圧検出信号とに基づいて前記横圧を測定すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  6. 請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記横圧測定部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点間で前記横圧検出部が出力する横圧検出信号のピーク値に基づいて前記横圧を測定すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  7. 請求項から請求項までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
    車両の走行曲線半径を演算する走行曲線半径演算部と、
    前記車両の走行曲線半径に基づいて前記横圧検出信号をドリフト補正するドリフト補正部とを備え、
    前記横圧測定部は、ドリフト補正後の前記横圧検出信号に基づいて前記横圧を測定すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  8. 請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記ドリフト補正部は、前記車両の曲線進入前の直線走行時の横圧検出信号に基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号をドリフト補正すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  9. 請求項又は請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記車両の角速度を検出する角速度検出部が出力する角速度信号に基づいてこの車両の角速度を演算する角速度演算部と、
    前記輪重合成信号に基づいて前記車両の走行速度を演算する走行速度演算部とを備え、
    前記走行曲線半径演算部は、前記車両の角速度とこの車両の走行速度とに基づいて、この車両の走行曲線半径を演算すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  10. 請求項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記走行速度演算部は、前記輪重合成信号のゼロクロス点に基づいて前記車両の走行速度を演算すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  11. 請求項から請求項10までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記車両が走行する線路の線形に関する線路図情報と照合可能なように、前記走行曲線半径と対応させて輪重値及び/又は横圧値を記憶する記憶部を備えること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のPQ測定処理装置において、
    前記輪重合成信号生成部は、前記輪重検出部が前記車輪の周方向に2n+1(nは整数)個配置されているときに、これらの輪重検出部が出力する位相の異なる複数の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成すること、
    を特徴とするPQ測定処理装置。
  13. 車輪の輪重及び/又は横圧を測定処理するためのPQ測定処理プログラムであって、
    前記車輪の周方向の複数の検出位置で前記輪重を検出する輪重検出部がこの車輪の回転に応じて出力する位相の異なる複数の輪重検出信号を合成して、輪重合成信号を生成する輪重合成信号生成手順をコンピュータに実行させ、
    前記輪重合成信号生成手順は、前記複数の検出位置のうち前記車輪の中心に対して対称な検出位置毎に前記輪重検出部が出力する複数の前記輪重検出信号を合成する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  14. 請求項13に記載のPQ測定処理プログラムであって、
    前記輪重検出信号をオフセット補正するオフセット補正手順を含み、
    前記輪重合成信号生成手順は、オフセット補正後の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  15. 請求項14に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記オフセット補正手順は、前記輪重検出信号の平均値に基づいてこの輪重検出信号をオフセット補正する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  16. 請求項13から請求項15までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記横圧を検出する横圧検出部が出力する横圧検出信号と前記輪重合成信号とに基づいてこの横圧を測定する横圧測定手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  17. 請求項16に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記横圧測定手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点と前記横圧検出信号とに基づいて前記横圧を測定する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  18. 請求項17に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記横圧測定手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点間で前記横圧検出部が出力する横圧検出信号のピーク値に基づいて前記横圧を測定する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  19. 請求項16から請求項18までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    車両の走行曲線半径を演算する走行曲線半径演算手順と、
    前記車両の走行曲線半径に基づいて、記横圧検出信号をドリフト補正するドリフト補正手順とを含み、
    前記横圧測定手順は、ドリフト補正後の前記横圧検出信号に基づいて前記横圧を測定する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  20. 請求項19に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記ドリフト補正手順は、前記車両の曲線進入前の直線走行時の横圧検出信号に基づいて、この車両の曲線走行時の横圧検出信号をドリフト補正する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  21. 請求項19又は請求項20に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記車両の角速度を検出する角速度検出部が出力する角速度信号に基づいてこの車両の角速度を演算する角速度演算手順と、
    前記輪重合成信号に基づいて前記車両の走行速度を演算する走行速度演算手順とを含み、
    前記走行曲線半径演算手順は、前記車両の角速度とこの車両の走行速度とに基づいてこの車両の走行曲線半径を演算する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  22. 請求項21に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記走行速度演算手順は、前記輪重合成信号のゼロクロス点に基づいて前記車両の走行速度を演算する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  23. 請求項19から請求項22までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記車両が走行する線路の線形に関する線路図情報と照合可能なように、前記走行曲線半径と対応させて輪重値及び/又は横圧値を記憶する記憶手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
  24. 請求項13から請求項23までのいずれか1項に記載のPQ測定処理プログラムにおいて、
    前記輪重合成信号生成手順は、前記輪重検出部が前記車輪の周方向に2n+1(nは整数)個配置されているときに、これらの輪重検出部が出力する位相の異なる複数の前記輪重検出信号を合成して前記輪重合成信号を生成する手順を含むこと、
    を特徴とするPQ測定処理プログラム。
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