JP5788577B2 - コピーモールドの製造方法 - Google Patents
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Description
このコピーモールドが変形・破損したとしても、マスターモールドが無事ならば、コピーモールドを作製することができる。
具体的に言うと、化合物の分子鎖における変性シラン基が設けられていない部分、即ちこの含有フッ素基やシリコーンの部分と被転写物とが接触することになり、この部分の表面自由エネルギーを低下させている。
インプリントにより所定の凹凸パターンを被転写物に転写するためのモールドに設けられる離型層において、
前記モールドにおける前記凹凸パターンの凹部に前記離型層越しで前記被転写物を充填するため、エネルギーによる処理によって前記離型層の表面自由エネルギーを変動させることによる表面自由エネルギーの最適化がなされていることを特徴とするインプリント用離型層である。
但し、前記エネルギーによる処理とは、熱エネルギー及び/又は光エネルギーによる処理のことである。
本発明の第2の態様は、
第1の態様に記載の発明において、
前記離型層に含まれる化合物は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基を有し、
前記吸着官能基は水素結合可能な官能基であることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、
第1又は第2の態様に記載の発明において、
前記離型層に含まれる化合物は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基を有し、
前記吸着官能基はヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基またはこれらのうちのいずれかの組み合わせであることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、
第1ないし第3のいずれかの態様に記載の発明において、
前記エネルギーによる処理は、離型層に対するベーク処理及び/又は紫外線露光であることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、
第1ないし第4のいずれかの態様に記載の発明において、
前記エネルギーによる処理は、離型層に対するベーク処理であって、
前記離型層に対するベーク温度と前記離型層の表面自由エネルギーとの関係においては、ベーク温度が変動しても表面自由エネルギーの値が一定である領域とベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域とが含まれ、
ベーク処理後の離型層は、ベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域における表面自由エネルギーを有することを特徴とする。
本発明の第6の態様は、
第1ないし第5のいずれかの態様に記載の発明において、
前記フルオロカーボンには(CmF2mO)n[mは整数かつ1≦m≦7であり、nは、前記(CmF2mO)nの分子量が500以上かつ6000以下となる整数]が1種類または複数種類含まれることを特徴とする。
本発明の第7の態様は、
インプリントにより所定の凹凸パターンをレジストに転写するためのモールドに設けられる離型層において、
前記離型層に含まれる化合物の分子鎖における主鎖には(CmF2mO)n[mは整数かつ1≦m≦7であり、nは、前記(CmF2mO)nの分子量が500以上かつ6000以下となる整数]が一種類または複数種類含まれ、
前記化合物は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基としてヒドロキシル基を少なくとも2個以上有し、
前記化合物の分子鎖における両末端に前記ヒドロキシル基が設けられており、
前記所定のパターンの転写に用いられるレジストを、前記モールドにおける前記凹凸パターンの凹部に前記離型層越しで充填するため、離型層に対するベーク処理によって前記離型層の表面自由エネルギーを変動させることによる表面自由エネルギーの最適化がなされており、
前記離型層に対するベーク温度と前記離型層の表面自由エネルギーとの関係においては、ベーク温度が変動しても表面自由エネルギーの値が一定である領域とベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域とが含まれ、
ベーク処理後の離型層は、ベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域における表面自由エネルギーを有することを特徴とするインプリント用離型層である。
本発明の第8の態様は、
第1ないし7のいずれかの態様に記載の離型層が、前記石英基板における所定の凹凸パターンが形成された部分に設けられていることを特徴とするインプリント用離型層付きモールドである。
本発明の第9の態様は、
インプリントにより所定の凹凸パターンを被転写物に転写するためのモールドに離型層が設けられる離型層付きモールドの製造方法において、
前記モールドに離型剤を塗布した後、前記モールドにおける前記凹凸パターンの凹部に前記離型層越しで前記被転写物を充填するため、エネルギーによる処理によって前記離型層の表面自由エネルギーを変動させることによる表面自由エネルギーの最適化を行う工程を有することを特徴とするインプリント用離型層付きモールドの製造方法である。但し、前記エネルギーによる処理とは熱エネルギー及び/又は光エネルギーによる処理のことである。
本発明の第10の態様は、
第9の態様に記載の発明において、
前記エネルギーによる処理はベーク処理であって、
前記離型層に含まれる化合物は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基を有し、
前記吸着官能基は水素結合可能な官能基であり、
前記離型層に対するベーク温度と前記離型層の表面自由エネルギーとの関係においては、ベーク温度が変動しても表面自由エネルギーの値が一定である領域とベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域とが含まれ、
ベーク処理後の離型層の表面自由エネルギーの値を、前記一定の表面自由エネルギーの値より大きくすることを特徴とする。
本発明の第11の態様は、
第9又は10の態様に記載の発明において、
前記離型層に含まれる化合物の分子鎖における主鎖にはフルオロカーボンが含まれ、
前記離型層に含まれる化合物の分子鎖における主鎖には(CmF2mO)n[mは整数かつ1≦m≦7であり、nは、前記(CmF2mO)nの分子量が500以上かつ6000以下となる整数]が一種類または複数種類含まれ、
前記化合物は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基としてヒドロキシル基を少なくとも2個以上有し、
前記化合物の分子鎖における両末端に前記ヒドロキシル基が設けられており、
前記エネルギーによる処理は、25℃以上170℃以下という条件下でのベーク処理であることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について説明する。
順序としては、まず本実施形態において、元型モールドにインプリント用離型層を設ける工程について、断面概略図である図2を用いて説明する。
その後、<実施の形態2>において、光インプリントによりコピーモールド20を製造する工程について、断面概略図である図3を用いて説明する。
また、<実施の形態3>においては熱インプリントを用いた場合について記載し、<実施の形態4>においては種々の変形例を記載する。
1.離型層の概要
2.元型モールドの準備
3.元型モールドへの離型剤の塗布
4.ベーク処理による表面自由エネルギーの最適化
5.リンス処理
1.インプリント用離型層の化合物組成の概要
2.インプリント用離型層の化合物の主鎖部分
3.インプリント用離型層の化合物の吸着官能基
4.添加剤
その後、[4.離型層を設ける際の好ましい条件]について説明する。
最後に、[5.本実施形態の効果]について述べる。
(1.離型層の概要)
本実施形態においては、図2に示すように、この元型モールド30、少なくとも所定の凹凸パターン(以降、単にパターンとも言う)が形成された部分に離型剤を塗布することによりインプリント用離型層を設ける。
元型モールド30であるが、図2に示すように、コピーモールド20に転写されるパターンの元型となるモールド30を用意する。
この元型モールド30の所定のパターン部分上に離型層31を設けるべく、元型モールド30上に離型剤を塗布する。この塗布方法については、一例を挙げるとするならば、ディップ法、スピンコート法、インクジェット法、スプレー法などが挙げられる。
このように離型剤を元型モールド30に塗布した後、本実施形態においては、所定のパターンが転写される被転写物(例えばレジスト液)を、元型モールドの凹凸パターンの凹部に離型層31越しで充填するため、熱エネルギー及び/又は光エネルギーを加え、レジストと接触する離型層31表面における表面自由エネルギーを変動させ、表面自由エネルギーの最適化を行う。
まず、そもそも離型剤により形成される離型層31の離型効果により、充分な離型性を有する程度に、被転写物と接触する部分の離型層31の表面自由エネルギーを低くしている。
本実施形態においてはベーク処理を行った場合について説明する。
上述のような表面自由エネルギーの変動処理を行った後、離型層31付き元型モールド30に対してリンス処理を行う。このリンス処理は、元型モールド30と吸着しなかった化合物の分子を洗い流すために行われる。その後、適宜、乾燥処理等の後処理が行われる。
以下、この条件を満たす化合物等について説明する。
(1.インプリント用離型層の化合物組成の概要)
まず、本実施形態に係るインプリント用離型層31に含まれる化合物は、離型に寄与する主鎖部分と、元型モールド30に対して吸着可能な吸着官能基とを含む。
この分子鎖における主鎖にはフルオロカーボンが含まれている。フルオロカーボンにおけるフッ素により、離型層31における表面、即ちコピーモールド作製用基板1上に設けられたレジスト層4と接触する部分の表面自由エネルギーを低下させることができる。その結果、円滑に離型を行うことができる。
具体的なnの値としては、6又は7が好ましい。
また、インプリント用離型層31に含まれる化合物は、元型モールド30に対して吸着可能な吸着官能基を少なくとも2個以上有している。
具体的には、元型モールド30に対して離型層31が充分な密着性を有している必要がある。仮に充分な密着性を有していない場合、インプリントの最中に離型層31が元型モールドから剥離してレジスト層上に残存してしまい、コピーモールドのパターン精度に影響を与えるおそれがある。
後で述べる結合エネルギーの観点、即ち密着性及び自己凝集を起こしにくい点を考慮すると、吸着官能基はヒドロキシル基であるのが好ましい。
つまり、元型モールド30上(つまり離型層31上)にレジストを充填させるために、主鎖部分によって低下した表面自由エネルギーを意図的に上昇させることが可能となる。しかも、離型剤組成物を離型層31にするためのベーク処理と同時に、表面自由エネルギーの最適化を行うことが同じベーク処理内にて可能となるため、別途工程を増加させる必要がなく、製造コストの増大を抑制することができる。
以降、本実施形態においては、吸着官能基をヒドロキシル基とした場合について述べる。
なお、この離型剤は上記のような化合物以外にも、離型剤に添加可能な公知の物質を含んでいても良い。
以上の化合物からなる離型剤組成物が元型モールド30のパターン部分に施された後、本実施形態においては、表面自由エネルギーの変動による最適化を行う。
以下、この最適化として、例えば離型剤塗布後のベーク処理を行う場合について説明する。
インプリント用離型層31を元型モールド30上に設ける際、本実施形態の効果を更に奏するための好ましい条件について、以下説明する。
上限以下の速度ならば、液面の揺れで離型剤の塗布の際の均一性が損なわれることはない。
また、下限以上の速度ならば、メニスカス力のせいで引き上げ液量が低下するという事態を抑制することができる。
即ち、通常、上述の熱処理を行わずにリンスを行うと、元型モールド30への吸着が充分でない分子鎖も基板1上から洗い流してしまうことになってしまう。しかしながら、上述の熱処理の後ならば、分子鎖各々は元型モールド30に対して充分吸着することができている。そのため、元型モールド30に対して吸着していない分子鎖のみを洗い流すことができる。
以上のような本実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
即ち、離型層の元となる離型剤組成物の組成に起因して表面自由エネルギーが下がりすぎ、又は上がりすぎる場合がある。
本実施形態においては、熱エネルギー及び/又は光エネルギーを変動させることによって表面自由エネルギーの値が適度に変動する化合物を用いることにより、元型モールドに被転写物を良好に充填することができる。
実施の形態1において、元型モールド30に離型層31を設ける場合の説明を行った。以下、本実施形態においては、この離型層31付き元型モールド30を用いて、光インプリントによりコピーモールドを作製する工程について、図3を用いて述べる。
1.コピーモールド製造用基板の準備
2.ハードマスク層の形成
3.レジスト層の形成
4.レジスト層への元型モールドの載置
5.露光によるパターン転写
6.レジスト層における残膜層の除去
7.第1のエッチング
8.第2のエッチング
9.残存ハードマスク層の除去
10.コピーモールドの完成
11.元型モールドの再生
まず図3(a)に示すように、コピーモールド20のための基板1を用意する。
この基板1は、コピーモールド20として用いることができるのならば良く、先に述べた元型モールド30と同様の材質でも構わない。
本実施形態においては、円盤形状の石英基板1を用いて説明する。
次に、図3(b)に示すように、前記石英基板1をスパッタリング装置に導入する。そして本実施形態においては、タンタル(Ta)とハフニウム(Hf)の合金からなるターゲットをアルゴンガスでスパッタリングし、タンタル−ハフニウム合金からなる導電層2を成膜し、基板1上に形成される溝に対応する微細パターンを有するハードマスク層7の内の下層(導電層2)とするのが好ましい。
本実施形態においては、タンタル−ハフニウム(TaHf)合金からなる導電層2について説明する。
本実施形態においては、窒化クロム(CrN)からなる酸化防止層3について説明する。
このように、基板上にハードマスク層7を設けたものを、本実施形態においてはマスクブランクスという。
マスクブランクスにおけるハードマスク層7に対して適宜洗浄・ベーク処理を行った後、図3(c)に示すように、前記マスクブランクスにおけるハードマスク層7に対して光インプリント用のレジストを塗布してレジスト層4を形成し、本実施形態におけるコピーモールド20の製造に用いられるレジスト付きマスクブランクスを作製する。
このレジスト層4に対して適宜ベーク処理を行った後、図3(d)に示すように、このレジスト層4の上に、微細パターン及び離型層31が形成された元型モールド30を配置する。
また、レジスト層4が固体形状の場合は、元型モールド30をレジスト層4に対して押圧して微細パターンを転写できる程度に軟らかいレジスト層4であれば良い。
その後、紫外光照射装置を用いて、前記レジスト層4に対して元型モールド30の微細パターンを転写する。このとき紫外光の露光は元型モールド30側から行うのが通常であるが、マスクブランクスの基板1が透光性基板である場合は、基板1側から行っても良い。
微細パターン転写後、図3(e)に示すように、元型モールド30をレジスト付きマスクブランクスから離型する。
そして、窒化クロム層3上にあるレジストの残膜層を、酸素、オゾン等のガスのプラズマを用いたアッシングにより除去する。
こうして、図3(f)に示すように、所望の微細パターンに対応するレジストパターンを形成する。なお、レジストが形成されなかった部分において、基板1上に溝が形成されることになる。
次に、基板上にレジストパターンが形成された基板1を、ドライエッチング装置に導入する。そして、酸素ガスを実質的に含まない雰囲気下で塩素系ガスを含むガスによる第1のエッチングを行う。このとき、還元性ガスと共に上記のガスによるエッチングを行うと、導電層2の酸化防止という観点からも好ましい。
続いて、第1のエッチングで用いられたガスを真空排気した後、同じドライエッチング装置内で、フッ素系ガスを用いた第2のエッチングを、石英基板1に対して行う。
このように作製された残存ハードマスク層除去前モールド10に対し、第1のエッチングと同様の手法で、引き続いて残存ハードマスク層除去前モールド10上に残存するハードマスク層7をドライエッチングにて除去する工程が行われ、それによりインプリントモールド20が作製される(図3(i))。
以上の工程を経て、前記溝形成部分以外の部分のハードマスク層7を除去した後、必要があれば基板1の洗浄等を行う。このようにして、図3(i)に示すようなコピーモールド20を完成させる。
新たにコピーモールドを作製するために、インプリントを行った後の元型モールド30に対して、再生処理を行う。具体的には、硫酸過水などで元型モールド30を洗浄して離型層31を除去する。その後、適宜洗浄や乾燥等を行う。そして、再び離型剤を塗布することにより新たに離型層を元型モールド30上に設ける。
以上の手法により、元型モールドから直接パターンドメディアを作製しても良い。
先に述べた実施の形態1においては、光インプリント用マスターモールドに対するコピーモールド20について述べた。
その一方、本実施形態においては、熱インプリント用マスターモールドに対するコピーモールド20について説明する。なお、以下の説明において特筆しない部分については、実施の形態1と同様である。
本実施形態においては、円盤形状のSiC基板を用いて説明する。
次に、前記マスクブランクスにおけるハードマスク層7に対して熱インプリント用のレジストを塗布し、レジスト層4を形成して本実施形態におけるコピーモールド20の製造に用いられるレジスト付きマスクブランクスを作製する。熱インプリント用のレジストとしては熱可塑性樹脂が挙げられるが、熱可塑性樹脂の内、後で行われるエッチング工程に適するものであれば良い。なお、この熱可塑性樹脂は、元型となるモールドを押圧したときに転写すべき微細パターンが形成される程度の軟らかさを有することが好ましい。元型となるモールドをレジスト上に押圧したとき、元型モールド30の微細パターン及び離型層31に合わせてレジストが容易に変形し、後の冷却処理にて微細パターンを精度良く転写することができるためである。
以下、各種変形例を列挙する。
本実施形態における元型モールド30は、インプリントモールドとして使用できるものならば良いが、透光性を有するもの(例えば石英、サファイア)であれば元型モールド30上から後述する露光を行うことができるため好ましい。
このような最適化以外にも、例えば表面自由エネルギーが高い状態から適度に低くするような表面自由エネルギーの最適化についても本発明は適用可能である。
このような場合以外にも、表面自由エネルギーの値が一定である領域がない場合、即ちベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域のみからなる場合にも本発明は適用可能である。その逆に、ベーク温度増加と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域を含んでいてもよい。
しかしながら、水素結合以外が可能な化合物であっても、熱エネルギー及び/又は光エネルギーを変動させることにより、表面自由エネルギーが実質的に変動する化合物であれば、本発明のインプリント用離型層に適用可能である。
本実施例においては、深さ30nm、ライン15nmかつスペース10nmのハーフピッチ25nm周期構造のラインアンドスペースパターンが設けられている石英基板からなる元型モールド30を用いた。この元型モールド30を、VertrelXF−UP(Vertrelは登録商標 三井・デュポンフロロケミカル株式会社製)で0.5wt%に希釈した下記化合物を含む離型剤に5分間浸漬した。
レジスト層4(東洋合成社製PAK−01)をスピンコート法により45nmの厚みに塗布した(図3(c))。
上述の実施例と比較するために、比較例においては離型剤として変性シラン基を有する化合物(製品名:OPTOOL(登録商標) ダイキン製)を用い、離型剤塗布の際、各々の試料に対して25℃〜150℃にてベーク処理を行った。これ以外については、実施例と同様にして離型層付きモールド及びコピーモールドを作製した。
(1.良好な充填)
実施例及び比較例により得られた離型層付きモールドに対してレジストを接触させた際の写真を図1(a)(実施例)及び図1(b)(比較例)に示す。
なお、この離型層付きモールドはベーク温度170℃とした試料である。
更に、ベーク処理温度と表面自由エネルギーとの関係を求めた。その結果を、図6(a)(実施例)及び図6(b)(比較例)に示す。
また、実施例及び比較例に係る離型層付きモールドにおけるレジスト層の厚さについても調べた。その結果を示す図7を見ると、実施例の方が比較例よりも薄いレジスト層を得ることができた。
2 導電層
3 窒化クロム層
4 レジスト層
7 ハードマスク層
10 残存ハードマスク層除去前モールド
20 コピーモールド
30 元型モールド
31 インプリント用離型層(離型剤組成物)
Claims (5)
- コピーモールドの製造方法であり、
所定の凹凸パターンを有する元型モールドを用意する工程と、
コピーモールド用基板を準備する工程と、
コピーモールド用基板の被加工面にレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層に前記元型モールドの凹凸パターンを転写する工程と、
を有しており、
前記元型モールドの少なくとも凹凸パターンの表面には、離型層が形成されており、
前記離型層は、モールドに対して吸着可能な吸着官能基であってシラン基を含まず且つ水素結合可能な官能基を有する化合物を有し、エネルギーによる処理が施されており、
前記エネルギーによる処理は、離型層に対するベーク処理であって、
前記離型層に対するベーク温度と前記離型層の表面自由エネルギーとの関係においては、ベーク温度が変動しても表面自由エネルギーの値が一定である領域とベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域とが含まれ、
ベーク処理後の離型層は、ベーク温度減少と共に表面自由エネルギーの値が増加する領域における表面自由エネルギーを有することを特徴とする、コピーモールドの製造方法。 - 前記離型層に含まれる化合物の吸着官能基は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基またはこれらのうちのいずれかの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載のコピーモールドの製造方法。
- 前記離型層に含まれる化合物の分子鎖における主鎖にはフルオロカーボンが含まれ、
前記フルオロカーボンには(CmF2mO)n[mは整数かつ1≦m≦7であり、nは、前記(CmF2mO)nの分子量が500以上かつ6000以下となる整数]が1種類または複数種類含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のコピーモールドの製造方法。 - 前記レジスト層は、光硬化レジスト層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコピーモールドの製造方法。
- 前記レジスト層は、熱可塑性樹脂からなるレジスト層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコピーモールドの製造方法。
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