JP5787300B1 - タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土 - Google Patents

タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土 Download PDF

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Abstract

【課題】 タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土を提供する。【解決手段】 重量平均分子量が所定のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、硫酸イオン(SO42−)、ならびに酸化カルシウム(CaO)を含んでなるとともに、リン酸エステル型界面活性剤および無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、所定のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含む場合に非水溶性吸水ポリマーを含んでなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土に関し、より詳細には、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、硫酸イオン(SO 2−)、ならびに酸化カルシウム(CaO)を含んでなるとともに、リン酸エステル型界面活性剤および無機キレート化剤を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、非水溶性吸水ポリマーを含んでなる、前記固化剤および上記構成に土壌を含む育苗用培土に関する。
従来、農作業を効率的に行うために、育苗容器で育成して根部に土が付いた状態のまま取り出した苗を機械移植する方法が行われている。具体的には、移植機を用いてセル苗やポット苗などを分離し、畑に植え付けるという方法であり、この機械移植によれば、比較的均一で強健な苗が得やすいという利点があるものの、機械移植の際、苗の根部の培土(根鉢部)が崩壊し、あるいは根部と培土とが分離するという欠点があった。
そこで、培土基材である土壌に添加して根鉢部の強度を高めるための固化剤や、根鉢部の強度を高めた培土が提案されている。そのような固化剤として、例えば、特開昭59−059119号公報にはアクリル酸塩を含むアクリルアミド共重合体からなる固化剤が開示されており(特許文献1)、特開2000−188947号公報にはアニオン度が0を超え70モル%以下の重合体からなり、その重合体が有する酸性基の30モル%以上が2価カチオンの塩である育苗培土用の固化剤が開示されている(特許文献2)。また、そのような培土として、例えば、特開2000−236743号公報にはアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、無機系イオン封止剤および土壌を含んでなる培土が開示されている(特許文献3)。
特開昭59−059119号公報 特開2000−188947号公報 特開2000−236743号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている、アクリルアミド共重合体からなる固化剤によれば、当該固化剤と培土基材である土壌とを混合することにより、培土基材である土壌中の水溶性の多価金属イオンが固化剤粒子の表面に結合して不溶性の殻を形成してしまい、当該固化剤と培土基材である土壌との混合後の保管条件によっては当該固化剤が不溶化して固化活性を失ってしまうという問題があった。
また、特許文献2に開示されている、アニオン度が0を超え70モル%以下の重合体からなり、その重合体が有する酸性基の30モル%以上が2価カチオンの塩である育苗培土用の固化剤によれば、土壌中の水分量や温度などの条件によっては固化状態にばらつきが生じる場合があり、また、土壌に添加混合して培土を調製した後、加水した際に、当該調製した培土が固化してしまうため、直ちにポットに培土を充填して使用せざるを得ないという実情があり、培土を作り置きすることができないため、作業効率が下がるという懸念があった。
一方、特許文献3に開示されている、アクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、無機系イオン封止剤および土壌を含んでなる培土は、無機イオン封止剤を固化剤とともに培土基材である土壌へ添加して調製することにより固化剤の不溶化を抑制することができる培土であり、混合作業を必要としないものの、培土基材である土壌から溶出した金属イオンと固化剤との反応が、固化剤が溶解ないし拡散した後においても無機イオン封止剤によって抑制されるため、固化剤による固化作用が脆弱になり得るという問題があった。中でも特に、無機系イオン封止剤としてポリリン酸塩を添加した場合に、ポリリン酸塩から生じる遊離イオンにより土壌中の多価金属イオンとアクリルアミド共重合体から生じる水素イオンあるいは金属イオンとの置換が妨げられてしまい、機械移植に耐えられる強度を有する培土が得られにくいという問題があった。また、当該培土を調製する際、炭酸カルシウムを所定量添加した場合には当該培土のpHが上昇してしまい、また、炭酸カルシウムとは異なるカルシウム塩を添加した場合には当該培土の電気伝導率が上昇してしまい、いずれの場合も、特にタマネギや軟弱植物の場合には、それらの生育を阻害し得るという問題があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、硫酸イオン(SO 2−)、ならびに酸化カルシウム(CaO)を含んでなるとともに、リン酸エステル型界面活性剤および無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、非水溶性吸水ポリマーを含んでなる、前記固化剤および上記構成に土壌を含む育苗用培土を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、硫酸イオン(SO 2−)、ならびに酸化カルシウム(CaO)を含んでなるとともに、リン酸エステル型界面活性剤および無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、非水溶性吸水ポリマーを含んでなる、前記固化剤および上記構成に土壌を加えてなる育苗用培土により、培土基材である土壌中の水溶性の多価金属イオンとの反応による不溶性の殻を形成することなく、また、培土基材である土壌中の水分量や温度などの条件によっても固化状態にばらつきを生じず、培土基材である土壌に添加し混合することにより培土を調製した際にも調製した培土が使用前(加水前)に固化することがなく、また、カルシウム塩を添加した場合の培土のpHや電気伝導率を上昇させることがないため、特にタマネギや軟弱植物の生育に適した育苗用培土の実現が可能であること、さらには(a)培土基材である土壌を硫黄添加処理することによって培土基材である土壌のpHを下げる工程と、(b)2価カチオンの塩を添加して培土基材である土壌のpHを上げる工程と、(c)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加する工程と、(d)前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは非水溶性吸水ポリマーを添加する工程とを有することで、特にタマネギや軟弱植物の生育に適した育苗用培土を製造することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
(1)(A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、および(B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、(C)硫酸イオン(SO 2−)、ならびに(D)酸化カルシウム(CaO)を含んでなるとともに、(E)リン酸エステル型界面活性剤および(F)無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、(G)非水溶性吸水ポリマーを含んでなる、前記固化剤。
(2)非水溶性吸水ポリマーがアクリル酸重合体の部分塩架橋物である、(1)に記載の固化剤。
(3)(A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、および(B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、(C)硫酸イオン(SO 2−)、(D)酸化カルシウム(CaO)、ならびに(H)土壌を含んでなるとともに、
(E)リン酸エステル型界面活性剤および(F)無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗用の培土であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、(G)非水溶性吸水ポリマーを含んでなる、前記培土。
(4)(a)培土基材である土壌を硫黄添加処理することによって培土基材である土壌のpHを下げる工程と、(b)2価カチオンの塩を添加して培土基材である土壌のpHを上げる工程と、(c)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加する工程と、(d)前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは非水溶性吸水ポリマーを添加する工程とを有する、タマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法。
(5)前記2価カチオンの塩が炭酸カルシウムまたは苦土石灰(CaCO・MgCO)である、(4)に記載の製造方法。
(6)炭酸カルシウムまたは苦土石灰(CaCO・MgCO)を添加して培土基材のpHを上げる工程が、培土基材の酸化カルシウム(CaO)の終濃度Cが1000ppm<C≦8000ppmとなるように炭酸カルシウムまたは苦土石灰(CaCO・MgCO)を添加して培土基材のpHを上げる工程である、(5)に記載の製造方法。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤によれば、培土基材である土壌中の水溶性の多価金属イオンとの反応による不溶性の殻を形成することなく、培土基材である土壌中の水分量や温度などの条件によっても固化状態にばらつきを生じさせることなく、また、培土基材である土壌に添加し混合することによりタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土を調製した際にも使用前(加水前)に固化させることがなくその育苗用培土を製造することができ、さらには、カルシウム塩を添加した場合の培土のpHや電気伝導率を上昇させることがないタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土を提供することができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土によれば、タマネギおよび軟弱植物の育苗期間前において機械移植に適用可能な優れた強度を奏することができ、また、作り置きしても固化活性を維持することができるため、特にタマネギや軟弱植物の優れた育成を可能とする。
さらに、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、タマネギおよび軟弱植物の育苗期間前において機械移植に適用可能な優れた強度を奏することができ、また、作り置きしても固化活性を維持することができるタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土を製造することができる。
実施例1における発芽率の算出、ポットからの抜き取り適正の評価、崩壊圧縮強度の算出および落下崩壊の評価についての、それぞれの結果を示す図である。図中、「加工土壌の利用」の欄における「あり」は加工土壌を用いたことを示し、抜き取り適正の欄における「◎」は抜き取り適正が大変良かったこと、「△」は抜き取り適正が普通であったことをそれぞれ示す。 比較例における発芽率の算出、ポットからの抜き取り適正の評価、崩壊圧縮強度の算出および落下崩壊の評価についての、それぞれの結果を示す図である。図中、「加工土壌の利用」の欄における「あり」は加工土壌を用いたこと、「なし」は加工土壌を用いなかったことをそれぞれ示し、AA/SAの欄およびAA/SA添加量(%)の欄における「−」はAA/SAが添加されていなかったことを示し、抜き取り適正の欄における「○」は抜き取り適正が良かったこと、「△」は抜き取り適正が普通であったこと、「××」は抜き取り適正が大変悪かったこと、「−」は抜き取りが不可能であったことをそれぞれ示す。
以下、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤、タマネギおよび軟弱植物の育苗用培土およびタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法について詳細に説明する。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤は、
(A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
および
(B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
(C)硫酸イオン(SO 2−)、
ならびに
(D)酸化カルシウム(CaO)
を含んでなるとともに、
(E)リン酸エステル型界面活性剤
および
(F)無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)
を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、
(G)非水溶性吸水ポリマー
を含んでなる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土は、
(A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
および
(B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
(C)硫酸イオン(SO 2−)、
(D)酸化カルシウム(CaO)、
ならびに
(H)土壌
を含んでなるとともに、
(E)リン酸エステル型界面活性剤
および
(F)無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)
を含まない、タマネギおよび軟弱植物の育苗用の培土であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、
(G)非水溶性吸水ポリマー
を含んでなる。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤、育苗用培土および育苗用培土の製造方法は、タマネギおよび軟弱植物のような主根のみで側根を持たないか、または少ない植物に対する育苗培土用の固化剤、育苗用培土および育苗用培土の製造方法として有効である。従って、本発明における「タマネギおよび軟弱植物」としては、そのような植物であればタマネギの他、特に限定されないが、例えば、レタス、白菜、カンラン、ブロッコリ−、カリフラワ−、ホウレンソウ、シュンギク、コマツナ、チンゲンサイ、ネギ、葉ネギ、アスパラガスなどの葉茎菜類、トマト、キュウリ、ナスなどの果菜類などの各種野菜作物類、トルコキキョウ、スタ−ティス、ペチュニア、ストック、パンジ−、菊などの花卉作物類などの各種農園芸用作物を挙げることができる。また、当業者であれば、例えばタマネギの育苗培土用の固化剤、育苗用培土および育苗用培土の製造方法を、上述した他の軟弱植物に適用することができる。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土の(A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、および(B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体は、カルシウム塩ではなく、かつそれぞれの重量平均分子量の条件を満たしている限り、特に限定されないが、ポリアクリルアミドまたはアクリルアミドと、カルシウム塩を除く塩形基を含有する他の単量体との共重合体を挙げることができる。アクリルアミドと共重合可能なカルシウム塩を除く塩形基を含有する単量体としては、例えば、カルボン酸塩形基を含有する単量体、スルホン酸塩基を含有する単量体などのアニオン性官能基を有する単量体を挙げることができ、カルボン酸塩形基を含有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸塩、マレイン酸塩、メタクリルアミドの塩、ヒドロキシエチルアクリレートの塩などを挙げることができる。スルホン酸塩基を含有する単量体としては、例えば、ビニルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩、アクリロイルアミノメチルプロパンスルホン酸塩などを挙げることができる。また、それらのような塩としては、カルシウム塩を除き、Na,K,Liなどのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などを挙げることができ、好ましくはアルカリ金属塩である。
より具体的な例としては、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合体(以下、「AA/SA」という。)、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム−AMPS(2−メチルプロパンスルホン酸)共重合体(以下、「AA/SA/AMPS」という。)、アクリルアミド−アクリル酸カリウム共重合体、アクリルアミド−アクリル酸リチウム共重合体、アクリルアミド−アクリル酸アンモニウム共重合体、アクリルアミド−アクリル酸−アクリル酸カリウム共重合体、アクリルアミド−アクリル酸−アクリル酸アンモニウム共重合体、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム−アクリル酸アンモニウム共重合体、またはアクリルアミド−アクリル酸ナトリウム−アクリル酸カリウム共重合体などであって、かつそれぞれ上述した(A)または(B)の重量平均分子量の条件を満たしているものを挙げることができる。
なお、本明細書実施例においては、好適なカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体としてAA/SAおよびAA/SA/AMPSを用いているが、これらに限られず、当業者であれば、AA/SAおよびAA/SA/AMPSを、上述した他のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体に適用することができる。また、本明細書実施例におけるAA/SAは、例えば特開平3−93892号公報または特開平8−172900号公報に記載の方法などの公知の方法を用いて、本明細書実施例におけるAA/SA/AMPSは、例えば特開2000−050728号公報に記載の方法などの公知の方法を用いて、それぞれ製造することができる。
また、ポリアクリルアミドまたはアクリルアミドと共重合可能なカルシウム塩を除く塩形基を含有する単量体のモル含有率は、好ましくは30%以下であり、より好ましくは20%以下である。なお、本発明におけるカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の粒径としては、1μm以上1mm以下であるのが好ましい。
本発明における重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体は、固化反応に必要なカチオン(例えばナトリウムイオン)を十分量供給するとともに、過度な固化反応を抑制する観点から、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土における含有量は、土壌の全重量に対し、例えば0.1〜3.0%(w/w)、好ましくは0.4〜1.2%(w/w)、より好ましくは0.6〜1.0%(w/w)、よりさらに好ましくは0.3〜1.0%(w/w)である。前記重合体の含有率が0.1%(w/w)未満であると、育苗培土用固化剤が培土基材である土壌に対して十分な固化強度を与えることができず、あるいは育苗用培土において十分な固化強度が得られない虞がある。一方、3.0%(w/w)を超えると、植物の発芽に悪影響を与えるおそれがあるからである。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土は(C)硫酸イオン(SO 2−)を含んでなることを特徴としている。本発明において、硫酸イオン(SO 2−)の定量方法としては特に限定されず、例えば、硫酸イオン(SO 2−)由来の硫黄分を肥料分析法により定量する方法の他、JIS K 0102 41.に規定されているクロム酸バリウム吸光光度法、重量法、イオンクロマトグラフ法などの公知の手法、あるいは公知でない手法を、当業者によって適宜選択することができる。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土は(D)酸化カルシウム(CaO)を含んでなることを特徴とし、酸化カルシウム(CaO)のCa2+イオンが、(A)の重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリルアミド−アクリル酸塩共重合体および(B)の重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリルアミド−アクリル酸塩共重合体のカチオンと置換していない点に特徴を有している。
本発明において、酸化カルシウム(CaO)の定量方法としては特に限定されず、例えば、ショーレンベルガー法と原子吸光法との組み合わせ、JIS R 5202 10.1に規定されているカルシウム用指示薬を用いる定量方法、JIS R 5202 10.2に規定されているカルセイン指示薬またはカルセイン−PPC指示薬を用いる定量方法などの公知の手法、あるいは公知でない手法を、当業者によって適宜選択することができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土は、(E)リン酸エステル型界面活性剤および(F)無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)を含まないことを特徴としている。
本発明におけるリン酸エステル型界面活性剤としては、例えば、アルキル(C8〜12)リン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーのリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーのリン酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーのリン酸エステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミンおよび縮合リン酸(例えばポリリン酸、トリポリリン酸など)などのリン酸エステル、ならびにそれらリン酸エステルの塩を挙げることができ、そのような塩としては、例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウムなど)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウムなど)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミンなど)などを挙げることができる。
本発明における無機キレート化剤(無機系イオン封止剤)としては、例えば、リン酸、リン酸塩、ポリリン酸、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステルなどのリン化合物、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ヘキサメタリン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土は、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときには、(G)非水溶性吸水ポリマーを含んでなることを特徴とする。
カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万の場合は、当該育苗培土用固化剤および育苗用培土に元来含まれる水分にこれら重合体が溶解し得るため、当該育苗培土用固化剤および育苗用培土は非水溶性吸水ポリマーを含む必要があるが、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万の場合は当該水分に溶解し難いため、当該育苗培土用固化剤および育苗用培土は非水溶性吸水ポリマーを含む必要がないのである。
本発明における非水溶性吸水ポリマーとしては、水溶性樹脂の少なくとも一部を架橋して水不溶化したものを用いることができ、そのような非水溶性吸水ポリマーは特に限定されないが、例えば、陰イオン性重合体、または非イオン性重合体、陽イオン性重合体、両性イオン性重合体などを用いることができ、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ならびにそれらの無水物および塩;フマル酸およびその塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩);(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、ならびにビニルアセテートおよびその加水分解生成物;ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルスルホン酸ならびにそのエステルおよびアミドなどを挙げることができる。そのような非水溶性吸水ポリマーのうち好適なものとして、アクリル酸重合体の部分塩架橋物を挙げることができる。なお、本明細書実施例においては、アクリル酸重合体の部分塩架橋物として、「サンフレッシュ GT−1(三洋化成工業社)」を好適に用いているが、アクリル酸重合体の部分塩架橋物であればこれに限られず、例えば、アクアリックCA(日本触媒社)、アクアキープSA(住友精化社)、アクアパールDS(三洋化成工業社)などを用いることもできる。
本発明において、非水溶性吸水ポリマーを含む場合の含有量は、土壌の全重量に対し、好ましくは0.01〜0.5%(w/w)、より好ましくは0.03〜0.1%(w/w)である。
本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土は、さらに培土基材である(H)土壌をその構成要件として含んでなる。そのような培土基材である土壌としては、畑土壌、山土などの一般的な土壌を用いることができ、例えば、pH5.5〜6.2、電気伝導率0.02〜0.06ms/cm、水分40〜60%の土壌を用いることができる。また、土壌粒子の粒径は、好ましくは2mm以下であり、顆粒状の土壌を好適に用いることができる。
なお、本発明において、培土基材である「土壌」とは、いわゆる土壌の他、造粒培土、バーミキュライト、パーライト、ゼオライトなどの鉱物資材、ピートモス、ヤシガラピートモス、バカス、バークなどの植物系繊維資材およびその混合品、肥料などの植物の生育に必要な養分などをも含む概念である。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土のpHは、植物が良好に生育できる範囲のpHであればよく、好ましくは5.7〜7.0、より好ましくは5.7〜6.2である。また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の電気伝導率もまた、植物が良好に生育できる範囲の電気伝導率であればよく、例えば0.1〜1.0ms/cm、好ましくは0.4〜0.7ms/cm、より好ましくは0.45〜0.55ms/cmである。さらに、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の含水量は、10〜17%であることが好ましい。
さらに、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土は、本発明の特徴を損なわない限りにおいて、他の構成要件を含んでもよい。そのような他の構成要件としては、例えば、上述した土壌の概念に含まれるものを除いた有機物や無機物;pH調整剤;クレー、カオリンクレー、パイロフィライトといった増量剤などを挙げることができ、それら他の構成要件を含むタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土もまた、本発明に含まれる。
以上、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土によれば、上述した構成を使用前すなわち潅水などによる加水前に有することにより、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体から生じるカチオン(例えば、ナトリウムイオン)と使用後すなわち潅水などによる加水後に置換し得る十分な量の炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)から生じるカルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)を供給することができ、使用後すなわち潅水などによる加水後に、土壌の粒子同士のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体による架橋反応、すなわち固化反応を確実に進めることができるため、機械移植に耐えられる強度を有する育苗用の培土を提供することができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土によれば、育苗用培土が一定期間保管後でも機械移植に耐えられる強度を有するため、育苗用培土の製造後、保管用の袋に入れるなどして一定期間保管することが可能である。このように育苗用培土を作り置きすることができるため、作業効率を向上させることができる。また、従来では通常、機械移植の前日に培土に対して潅水が行われていたが、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土によれば、育苗用培土の水分量を所望の範囲に維持できるため、機械移植前日の潅水を省略することができる。
次に、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法は、
(a)培土基材を硫黄添加処理することによって培土基材のpHを下げる工程と、
(b)炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)を添加して培土基材のpHを上げる工程と、
(c)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加する工程と、
(d)前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加するときは非水溶性吸水ポリマーを添加する工程とを有する。
すなわち、工程(a)は、培土基材である土壌を硫黄添加処理することにより、培土基材である土壌のpHを下げる工程であり、工程(b)は、2価カチオンの塩を添加して、土壌のpHを上げる工程であり、工程(c)は、所定の重量平均分子量のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加する工程であり、工程(d)は、前記所定の重量平均分子量のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体が、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体である場合に非水溶性吸水ポリマーを添加する工程である。
なお、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法が有する各工程において、上述した本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土の構成と同等または相当する構成については再度の説明を省略する。
工程(a)における「硫黄添加処理」とは、培土基材である原料土壌の粒子に硫黄分を吸着させるための処理をいう。硫黄添加処理の具体的な手法としては、例えば、培土基材である原料土壌に硫黄含有ガスを吹き付ける手法の他、培土基材である原料土壌に硫黄含有粉末を添加する手法や培土基材である原料土壌に硫黄含有液体を添加する手法などを挙げることができる。
「培土基材である原料土壌に硫黄含有ガスを吹き付ける手法」のより具体的な手法としては、例えば、重油(A重油、B重油、C重油など)に硫黄分を混合して分散させ、これをバーナーで燃焼させて、燃焼ガスである亜硫酸ガスを培土基材である原料土壌に吹きつける方法の他、バイオガス(硫化水素ガスを含む)を培土基材である原料土壌に吹きつける方法などを挙げることができる。また、「培土基材である原料土壌に硫黄含有粉末を添加する手法」のより具体的な手法としては、例えば、培土基材である原料土壌に硫黄末を混合させ、所望の反応時間を設ける方法などを挙げることができる。さらに、「培土基材である原料土壌に硫黄含有液体を添加する手法」のより具体的な手法としては、例えば、培土基材である原料土壌に希硫酸を混合させ、所望の反応時間を設ける方法(この場合、反応時間を短縮し、かつ電気伝導率の上昇を抑えるという観点からは、硫黄末との併用が望ましい)などを挙げることができる。
工程(a)においては、培土基材である原料土壌を硫黄添加処理することによって、土壌のpHを、例えば4.2〜5.2に下げるのが好ましい。pH4.2〜5.2とすることで、次の工程(b)において、炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)を添加してもタマネギおよび軟弱植物の生育に適するpHの範囲とすることができる。
工程(a)後の土壌においては、硫黄添加処理によって、例えば、硫黄濃度800〜1200ppmとするのが好ましい。また、硫黄添加処理後、温度40〜70℃で土壌を乾燥させ、土壌の水分を10〜17%とするのが好ましい。ヒーターなどの熱源を用いて土壌を乾燥させる場合には、土壌の硫黄濃度の上昇を防ぐ観点から、硫黄分(硫黄含有ガス等)が発生しない熱源を用いるのが好ましい。
工程(a)後、土壌の電気伝導率を、植物の良好な生育の観点から、例えば、好ましくは0.2〜1.0ms/cm、より好ましくは0.2〜0.4ms/cmとすることができる。
工程(b)において用いられる炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)は、工程(b)後の土壌の酸化カルシウム(CaO)濃度が、植物が良好に生育できる濃度、例えば1000ppmを超えて8000ppm以下、好ましくは2000〜7000ppm、より好ましくは2500〜6600ppmとなるように添加する。
工程(b)において、炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)を添加することで、例えば、土壌のpHを本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土のpHと同様の、好ましくは5.7〜7.0、より好ましくは5.7〜6.2に上げることができる。この範囲のpHでは、植物が良好に生育できる。
工程(b)後の土壌の電気伝導率を、植物の良好な生育の観点から、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の電気伝導率と同様の、例えば、0.1〜1.0ms/cm、好ましくは0.4〜0.7ms/cm、より好ましくは0.45〜0.55ms/cmとすることができる。また、工程(b)後の土壌の水分もまた、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の含水量や工程(a)後と同様の、10〜17%であることが好ましい。
なお、本明細書において、工程(a)および工程(b)を行うことを「土壌加工処理」という場合がある。
工程(c)において、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体および重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体が加工土壌に添加された後、工程(d)において前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を添加するときは非水溶性吸水ポリマーが添加される。
なお、例えば、工程(b)において炭酸カルシウムを用いるとともに、工程(c)においてナトリウムイオンを生じるアクリルアミド−アクリル酸塩共重合体を用いる場合、電離により生じるナトリウムイオンと、土壌中に含まれるカルシウムイオンとが置換し、土壌と固化剤との間で新たなイオン結合が形成され、土壌の粒子同士がアクリルアミド−アクリル酸塩共重合体によって架橋される。本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、このような固化反応を、播種および潅水後の育苗期間において、確実に進めることができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法は、本発明の特徴を損なわない範囲で他の工程を有してもよく、そのような工程としては、例えば、土壌のpHを測定する工程の他、土壌の電気伝導率を測定する工程、土壌の硫黄濃度を測定する工程、土壌の含水量を測定する工程、ピートモスなどの有機物やバーミキュライト、パーライト、ゼオライト、肥料などの植物の生育に必要な養分などをさらに添加する工程、pH調整剤や増量剤などを添加する工程を挙げることができる。なお、pHの測定は、例えば土壌:純水=1:5(重量比)で混合してpHメーターを用いて測定する方法により、電気伝導率の測定は、例えば土壌:純水=1:5(重量比)で混合してECメーターを用いて測定する方法により、水分の測定は、試料10gを180℃、6.8分の条件下で加熱乾燥させ、加熱乾燥式水分計を用いて測定する方法により、それぞれ測定することができる。
以上、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体から生じるカチオン(例えば、ナトリウムイオン)と使用後すなわち潅水などによる加水後に置換し得る十分な量の炭酸カルシウム(CaCO)または苦土石灰(CaCO・MgCO)から生じるカルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)を供給することができ、使用後すなわち潅水などによる加水後に、土壌の粒子同士のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体による架橋反応、すなわち固化反応を確実に進めることができるため、機械移植に耐えられる強度を有する育苗用の培土を製造することができる。
また、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、製造した育苗用培土が一定期間保管後でも機械移植に耐えられる強度を有するため、育苗用培土の製造後、保管用の袋に入れるなどして一定期間保管することが可能な育苗用培土を提供することができる。このように作り置きすることができる育苗用培土を提供することができるため、作業効率を向上させることができる。また、従来では通常、機械移植の前日に培土に対して潅水が行われていたが、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、育苗用培土の水分量を所望の範囲に維持できるため、機械移植前日の潅水を省略することができる育苗用培土を提供することができる。
さらに、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土の製造方法によれば、上述した特許文献3のようにふるい分けして粒度分布を調整する必要がないため、簡便かつ低コストで育苗用の培土を製造することができる。
以下、本発明に係るタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用固化剤および育苗用培土について、実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<製造例>
(1)育苗培土用固化材の調製
微細に粉砕した硫黄粉末を希硫酸に添加して混合撹拌し、これに炭酸カルシウムを添加して混合した後、66℃以下の温度条件下で乾燥して粉砕した。非水溶性吸水ポリマーであるサンフレッシュGT−1(三洋化成工業社)を、培土製造した場合の0.05%(w/w)となるように添加混合し、アニオン度が20モル%または40モル%であって重量平均分子量2000万のアクリルアミドーアクリル酸ナトリウム共重合体(以下、「AA/SA」という。)をそれぞれ添加し、混合することによって育苗培土用固化剤を調製した。
(2)育苗用培土の調製
育苗用培土は、下記の2通りの方法で調製した。
[2−1]本発明に係る育苗培土用固化剤を直接的に用いた当該育苗用培土の調製
本製造例(1)で調製した育苗培土用固化剤と、培土基材である原料土壌10kg(pH5.5〜6.2、電気伝導率0.02〜0.06ms/cm、水分40〜60%)を40〜70℃で乾燥させた後、AA/SAの濃度が0.5%(w/w)、0.7%(w/w)または1.0%(w/w)となるよう、それぞれコンクリートミキサーに投入し、コンクリートミキサーを回転撹拌して育苗用培土を調製した。調製した育苗用培土の硫酸イオン(SO 2−)由来の硫黄分は100mg/100g未満、水分は15%、pHは5.82、電気伝導率は0.5ms/cm、酸化カルシウム(CaO)濃度は6600ppmであった。
[2−2]育苗培土用固化剤を直接的に用いない育苗用培土の調製
微細に粉砕した硫黄末を重油に添加して分散させることにより8%(w/w)の硫黄を含有する重油を調製し、この重油をバーナーで燃焼させることにより燃焼ガスである亜硫酸ガスを発生させた。培土基材である原料土壌10kg(pH5.5〜6.2、電気伝導率0.02〜0.06ms/cm、水分40〜60%)をコンクリートミキサーに投入し、コンクリートミキサーを回転撹拌しながら前記発生させた亜硫酸ガスを培土基材である原料土壌へ吹きつけ、40〜70℃で乾燥させた後に炭酸カルシウムを1%(w/w)添加混合することにより加工土壌を得た。
得られた加工土壌に非水溶性吸水ポリマーであるサンフレッシュGT−1(三洋化成工業社)を0.05%(w/w)となるよう添加、攪拌した後、アニオン度が20モル%または40モル%であって重量平均分子量2000万のAA/SAをそれぞれ0.5%(w/w)、0.7%(w/w)または1.0%(w/w)となるようにそれぞれ添加し、混合することにより本製造例(2)[2−1]と同様の育苗用培土を調製した。
[2−3]実施例1用培土の調製
本製造例(2)[2−1]または[2−2]で調製した育苗用培土に、さらにピートモスなどの有機物、バーミキュライト、パーライト、ゼオライトおよび肥料などを添加してミキサーを用いて混合し、保管用の袋に入れて1ヵ月間保管した後、下記の実施例1に用いた。
(3)比較用培土の調製
[3−1]比較例A用培土の調製
本製造例(2)[2−2]および[2−3]で調製した実施例1用培土において、AA/SAを添加しない他は、当該実施例1用培土と同様の手法により育苗用培土を調製し、下記の比較例Aに用いた。この比較例A用培土の硫酸イオン(SO 2−)由来の硫黄分は100mg/100g未満、酸化カルシウム(CaO)濃度は6600ppmであった。
[3−2]比較例B〜E用培土の調製
本製造例(2)[2−2]および[2−3]で調製した実施例1用培土において、前記加工土壌を用いずに培土基材である原料土壌を用いた他は、当該実施例1用培土と同様の手法により育苗用培土を調製し、下記の比較例B〜Eに用いた。この比較例B〜E用培土の硫酸イオン(SO 2−)濃度は0モル%、酸化カルシウム(CaO)濃度は1000ppmであった。
[3−3]比較例F用培土の調製
本製造例(2)[2−2]および[2−3]で調製した実施例1用培土において、前記加工土壌を用いず、AA/SAを添加せず、かつ非水溶性吸水ポリマーであるサンフレッシュGT−1(三洋化成工業社)を0.7%(w/w)となるように添加した他は、当該実施例1用培土と同様の手法により育苗用培土を調製し、下記の比較例Fに用いた。この比較例F用培土の硫酸イオン(SO 2−)濃度は0モル%、酸化カルシウム(CaO)濃度は1000ppmであった。
[3−4]比較例G用培土の調製
本製造例(2)[2−2]および[2−3]で調製した実施例1用培土において、AA/SAを添加せず、かつ非水溶性吸水ポリマーであるサンフレッシュGT−1(三洋化成工業社)を0.7%(w/w)となるように添加した他は、当該実施例1用培土と同様の手法により育苗用培土を調製し、下記の比較例Gに用いた。この比較例F用培土の硫酸イオン(SO 2−)由来の硫黄分は100mg/100g未満、酸化カルシウム(CaO)濃度は6600ppmであった。
<実施例1>AA/SAを添加した育苗用培土による各種試験
(1)育苗用培土におけるタマネギの種子の播種および育苗
直径16mm、深さ25mmの448穴のトレイに、製造例(2)[2−3]の保管後の実施例1用培土をそれぞれ1500〜1550gずつ充填して試験区とし、これら試験区を実施例A〜Dとした。実施例A〜Dの試験区を圧縮した後、タマネギの種子(タキイ種苗中晩生種ネオアース、育苗日数、中間地40〜50日、発芽率保障75%以上)を播種し、同じ実施例1用培土で覆土した。続いてこれをハウス内設置床に圧着して約1Lの潅水を行い、シルバーポリで被覆した。播種8日後に発芽が約50%となることを確認した後、シルバーポリを取り外して適時潅水することによりタマネギ苗を育苗した。なお、トレイへの充填および圧着の状態は、実施例A〜Dのすべての試験区において良好であった。
実施例A〜Dのすべての試験区において、育苗したタマネギ苗の本葉が2葉以上となった時点で一度充分に潅水し、以降は潅水を一切行わなかった。12日間乾燥した後にポットを抜出し、水分の含有量が10〜17%であることを確認後、実施例A〜Dの試験区において下記の項目についての検討を行った。
(2)発芽率の算出
実施例A〜Dのすべての試験区の、播種後12日目のタマネギ苗70株について確認することにより発芽率を算出した。
(3)ポットからの抜き取り適正の評価
実施例A〜Dのすべての試験区のタマネギ苗70株について、ハウス内設置床に圧着したトレイを剥した後に底部を金属棒で突いて各試験区を取り出し、その際、「大変良い」には◎印、「良い」には○印、「普通」には△印、「悪い」には×印、「大変悪い」には××印をそれぞれ付することにより、ポットからの抜き取り適正を評価した。
(4)崩壊圧縮強度の算出
実施例A〜Dのすべての試験区のタマネギ苗20株について、ポットの土際から苗を切断するとともに底面を下にして、デジタルフォースゲージAD−4932A−50N(エー・アンド・デイ社製)を用いてポットから突出した根鉢の圧縮破壊時の強度を測定し、それらの平均値を取ることにより崩壊圧縮強度を算出した。
(5)落下崩壊の評価
実施例A〜Dのすべての試験区のタマネギ苗10株について、高さ1.2mから落下させた後に崩れのない株数を測定することにより落下崩壊についての評価を行った。
(6)結果
(2)〜(5)の結果を図1に示す。図1に示すように、発芽率については、いずれも75〜87%と高く、1試験区を除いて80%以上の発芽率であった。また、抜き取り適正評価については、「大変良い」または「普通」であり、1試験区を除いて「大変良い」であった。また、崩壊圧縮強度については、5.96〜11.27Nと値にばらつきがあった。最後に、落下崩壊の評価については、すべての試験区において落下崩壊を生じないか、あるいは生じても10株中1株のみという優れた結果であった。
<比較例>
製造例(2)[2−3]で調製した実施例1用培土の代わりに、製造例(3)[3−1]〜[3−4]で調製した比較例A〜G用培土を用いた他は、実施例1(1)〜(5)と同様の手法にて、発芽率の算出、ポットからの抜き取り適正の評価、崩壊圧縮強度の算出および落下崩壊の評価を行った。
その結果を図2に示す。図2に示すように、発芽率については、いずれも70〜96%と高く、2試験区を除いて80%以上の発芽率であった。また、抜き取り適正評価については、「良い」が2試験区、「普通」が1試験、「大変悪い」が2試験区、金属棒による突出時に崩壊してしまい抜き取りが不可能であった試験区が2試験区(図2中、「−」で示す。)という結果であり、比較例全体としては芳しくない評価であった。また、崩壊圧縮強度については、AA/SAを添加しない試験区においては、0Nまたは0.29Nと当然に低い値となり、AA/SAを添加した試験区においては、実施例1と同様に6.3〜12.27Nと値にばらつきがあった。最後に、落下崩壊の評価については、AA/SAを添加しない試験区では10株中すべての株が落下崩壊し、AA/SAを添加した試験区でも、落下崩壊しなかった株は10株中2〜3株にとどまった。
<実施例2>AA/SA/AMPSを添加した育苗用培土による各種試験
AA/SAの代わりにAA/SA/AMPSを用いて、製造例に従って育苗培土用固化剤を直接的に用いずに育苗用培土を調製し、硫酸イオン(SO 2−)と酸化カルシウム(CaO)の含有を確認した後、実施例1と同じ各種試験を行った。
その結果、発芽率は高く、抜き取り適正の評価が良く、かつ落下崩壊の評価に優れたという結果であった。
<実施例1および実施例2と比較例の考察>
実施例1および実施例2と比較例から、実施例用培土すなわち本発明に係る育苗用培土によれば、タマネギや軟弱植物を良好に生育させることができるとともに、落下崩壊の評価が極めて高いことから機械移植に対して優れた適応性を有することが明らかにされた。また、本発明に係る育苗用培土は、調製後1カ月間保管してもAA/SAやAA/SA/AMPSの劣化をほとんど生じさせず、その後タマネギや軟弱植物の発芽、育苗に用いても、移植前日に潅水を行わずとも機械移植に適用可能な強度を有していることが確認できたことから、本発明に係る育苗用培土によれば、移植前日の潅水処理を省略することができ、かつ作り置きができることが明らかにされた。

Claims (3)

  1. (A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
    および
    (B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
    の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
    (C)硫酸イオン(SO 2−)、
    ならびに
    (D)酸化カルシウム(CaO)
    を含んでなるとともに、
    (E)リン酸エステル型界面活性剤
    および
    (F)無機キレート化剤
    を含まない、培土基材である土壌に添加し混合することによりタマネギおよび軟弱植物の育苗用培土を調製した際にも使用前(加水前)に固化させることがないタマネギおよび軟弱植物の育苗培土用の固化剤であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、
    (G)非水溶性吸水ポリマー
    を含んでなる、前記固化剤。
  2. 非水溶性吸水ポリマーがアクリル酸重合体の部分塩架橋物である、請求項1に記載の固化剤。
  3. (A)重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
    および
    (B)重量平均分子量Mwが2500万<Mw≦3500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体
    の少なくともいずれかの、カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体、
    (C)硫酸イオン(SO 2−)、
    (D)酸化カルシウム(CaO)、
    ならびに
    (H)土壌
    を含んでなるとともに、
    (E)リン酸エステル型界面活性剤
    および
    (F)無機キレート化剤
    を含まない、使用前(加水前)に固化しないタマネギおよび軟弱植物の育苗用の培土であって、前記カルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体として、重量平均分子量Mwが500万≦Mw≦2500万のカルシウム塩を除くアクリル酸塩を含有するアクリルアミド共重合体を含むときは、
    (G)非水溶性吸水ポリマー
    を含んでなる、前記培土。
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