JP5786692B2 - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関と電動機とを備え、内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に変速機が設けられたハイブリッド車両の駆動装置に関する。
内燃機関と電動機とが搭載され、内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に変速機が設けられたハイブリッド車両が知られている。このようなハイブリッド車両の駆動装置として、内燃機関と変速機との間に遊星歯車機構が設けられ、その遊星歯車機構のサンギアに電動機が、リングギアに内燃機関が、キャリアに変速機の入力軸がそれぞれ接続されるとともにサンギアをロック可能なブレーキと、サンギアとキャリアとを係合可能なクラッチとを備えた装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2、3が存在する。
特開2003−220844号公報 特開2011−031855号公報 特開2005−024071号公報
特許文献1の装置では、各回転要素を共線図上に配列した場合に一端にサンギア及び電動機が、他端にリングギア及び内燃機関が、それらの間にキャリア及び変速機の入力軸がそれぞれ位置する。そのため、特許文献1の装置では、ブレーキでサンギアをロックした場合には変速機の入力軸の回転数が内燃機関の回転数よりも低くなり、遊星歯車機構では減速が行われる。従って、この場合には変速機を最高変速段にした場合に内燃機関の回転数が最も増速される。すなわち、この場合には変速段を最高変速段にしたとき以上の増速を行うことができない。電動機の回転数を内燃機関の回転数より高くすれば変速機の入力軸の回転数を内燃機関の回転数より高くできるが、この場合には電動機で消費されるエネルギが増加する。このように特許文献1の装置では、車両を高速走行させているときの燃費を向上させることができない。
そこで、本発明は、車両を高速走行させているときの燃費を向上させることが可能なハイブリッド車両の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の駆動装置は、内燃機関と電動機とを備え、前記内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に変速比を変更することが可能な複数の変速段を有する変速機と、差動機構とが設けられたハイブリッド車両の駆動装置において、前記差動機構は、前記変速機と前記駆動輪との間に配置されており、相互に差動回転する第1サンギア、第1リングギア及び第1キャリアを有するシングルピニオン式の第1の遊星歯車機構と、相互に差動回転する第2サンギア、第2リングギア及び第2キャリアを有するダブルピニオン式の第2の遊星歯車機構とが、前記第1キャリアと前記第2リングギアとが一体回転するように、前記第1リングギアと前記第2サンギアとが一体回転するようにそれぞれ連結された状態で組み合わされることにより、相互に差動回転する第1回転要素、第2回転要素第3回転要素、及び第4回転要素が構成され、これら回転要素を共線図上に配列したときに前記第4回転要素、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素の順番で並び、かつ、前記第1回転要素が前記第2キャリアであり、前記第2回転要素が前記第1キャリア及び前記第2リングギアであり、前記第3回転要素が前記第1リングギア及び前記第2サンギアであり、第4回転要素が前記第1サンギアであり、前記第1回転要素が前記電動機と接続され、前記第2回転要素が前記動力伝達経路中において前記差動機構よりも前記内燃機関側に設けられた回転部材と動力伝達可能に接続され、前記第3回転要素が前記動力伝達経路中において前記差動機構よりも前記駆動輪側に設けられた回転部材と動力伝達可能に接続され、前記第4回転要素を回転不能にロック可能なロック位置と、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素、及び前記第4回転要素を一体回転可能な係合位置と、を切り替えるクラッチをさらに備えている
発明の駆動装置によれば、第1回転要素の回転数を第2回転要素の回転数よりも低くすることにより、第3回転要素の回転数を第2回転要素の回転数よりも高くできる。そのため、内燃機関から伝達された回転を差動機構で増速することができる。従って、差動機構で増速を行わない場合と比較して車両を高速走行させているときの内燃機関の出力を低下させることができる。また、差動機構で増速を行う場合には第1回転要素の回転数を低下させればよいので、電動機で消費されるエネルギが小さい。そのため、車両を高速走行させているときの燃費を向上させることができる。また、差動機構に第4回転要素を設けたので、回転不能にロックする回転要素と電動機が接続される回転要素とを別にすることができる。この場合、クラッチで第4回転要素をロックしても電動機からトルクを出力して駆動輪を駆動したり、駆動輪からの動力を利用して電動機で回生発電を行ったりすることができる。
本発明の第1の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の要部を概略的に示す図。 スリーブを係合位置に動かしたときの第2クラッチを拡大して示す図。 スリーブをロック位置に動かしたときの第2クラッチを拡大して示す図。 第2変速機構の遊星歯車機構の共線図。 制御装置が実行する第2クラッチ制御ルーチンを示すフローチャート。 制御装置が実行する変速アシスト制御ルーチンを示すフローチャート。 制御装置により内燃機関が制御される運転領域を示す図。 制御装置が実行する上限トルク変更ルーチンを示すフローチャート。 制御装置が実行するSOC調整制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の第2の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の要部を概略的に示す図。 第2の形態における第2変速機構の共線図。 本発明の第3の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の要部を概略的に示す図。 第3の形態における第2変速機構の共線図。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の要部を概略的に示している。この車両1はいわゆるハイブリッド車両として構成されている。駆動装置10Aは、内燃機関(以下、エンジンと称することがある。)11と、電動機としてのモータ・ジェネレータ(以下、MGと略称することがある。)12とを備えている。エンジン11は、ハイブリッド車両に搭載される周知のものであるため、詳細な説明を省略する。MG12は、電動機及び発電機として機能する周知のものである。MG12は、バッテリ13と電気的に接続されている。
駆動装置10Aは、変速機としての第1変速機構14と、第2変速機構15とを備えている。第1変速機構14は前進4速の変速段を有している。また、第1変速機構14は、入力軸16と、出力軸17とを備えている。入力軸16と出力軸17との間には、第1〜第4変速ギア対G1〜G4が設けられている。第1変速ギア対G1は互いに噛み合う第1ドライブギア18及び第1ドリブンギア19にて構成され、第2変速ギア対G2は互いに噛み合う第2ドライブギア20及び第2ドリブンギア21にて構成されている。第3変速ギア対G3は互いに噛み合う第3ドライブギア22及び第3ドリブンギア23にて構成され、第4変速ギア対G4は互いに噛み合う第4ドライブギア24及び第4ドリブンギア25にて構成されている。第1〜第4変速ギア対G1〜G4は、ドライブギアとドリブンギアとが常時噛み合うように設けられている。各変速ギア対G1〜G4には互いに異なる変速比が設定されている。変速比は、第1変速ギア対G1、第2変速ギア対G2、第3変速ギア対G3、第4変速ギア対G4の順に小さくなるように設定されている。そのため、第1変速ギア対G1が1速に対応し、第2変速ギア対が2速に対応する。また、第3変速ギア対G3が3速に対応し、第4変速ギア対G4が4速に対応する。
第1〜第4ドライブギア18、20、22、24は、入力軸16に対して相対回転可能なように入力軸16に支持されている。そのため、これらドライブギアが本発明の一方のギアに相当する。図示は省略したが入力軸16には、複数のスリーブが設けられている。これらのスリーブは入力軸16と第1ドライブギア18とが一体に回転する1速状態と、入力軸16と第2ドライブギア20とが一体に回転する2速状態と、入力軸16と第3ドライブギア22とが一体に回転する3速状態と、入力軸16と第4ドライブギア24とが一体に回転する4速状態と、入力軸16が全てのドライブギアと切り離されるニュートラル状態とに切替可能に構成されている。第1変速機構14には、複数のスリーブを駆動するためのアクチュエータ(不図示)が設けられている。アクチュエータは、1速〜4速状態及びニュートラル状態のいずれか1つの状態に選択的に切り替わるように各スリーブを駆動する。一方、第1〜第4ドリブンギア19、21、23、25は、出力軸17と一体に回転するように出力軸17に固定されている。そのため、これらドリブンギアが本発明の他方のギアに相当する。
入力軸16は、第1クラッチ27を介してエンジン11の出力軸11aと接続されている。第1クラッチ27は、出力軸11aと入力軸16とが一体に回転する係合状態と、出力軸11aと入力軸16とが別々に回転するように切り離される解放状態とに切り替え可能な周知のものである。出力軸17には、第1中間ギア28が一体回転するように固定されている。第1中間ギア28は、第2変速機構15の第2中間ギア29と噛み合っている。
第2変速機構15は、差動機構としての遊星歯車機構30を備えている。遊星歯車機構30は、シングルピニオン型の遊星歯車機構であり、外歯歯車であるサンギアSと、そのサンギアSに対して同軸的に配置された内歯歯車としてのリングギアRと、これらのギアS、Rに噛み合うピニオンギアPを自転可能かつサンギアSの周囲を公転可能に保持するキャリアCとを備えている。この図に示すようにサンギアSは、MG12のロータ軸12aと一体回転するように連結されている。キャリアCは、第2中間ギア29と一体回転するように連結されている。リングギアRは、外歯歯車としての出力ギア31と一体回転するように連結されている。出力ギア31は、デファレンシャル機構32のケースに設けられたリングギア32aと噛み合っている。デファレンシャル機構32は、伝達された動力を左右の駆動輪2に分配する周知のものである。なお、このように遊星歯車機構30の各回転要素が連結されることにより、サンギアSが本発明の第1回転要素に対応し、キャリアCが本発明の第2回転要素に対応し、リングギアRが本発明の第3回転要素に対応する。また、第2中間ギア29が本発明の差動機構よりも内燃機関側に設けられた回転部材に相当し、出力ギア31が本発明の差動機構よりも駆動輪側に設けられた回転部材に相当する。
第2変速機構15は、状態切替手段としての第2クラッチ33を備えている。第2クラッチ33は、第1係合部材34、第2係合部材35、及び第3係合部材36を備えている。第1係合部材34は、MG12のロータ軸12aに一体回転するように固定されている。第2係合部材35は、キャリアCに一体回転するように固定されている。第3係合部材36は、第2変速機構15が収容されているケース3に回転不能に固定されている。各係合部材34〜36は外径が同じになるように形成されている。また、各係合部材34〜36の外周面にはこの図の左右方向に延びるスプラインがそれぞれ形成されている。そして、第1係合部材34の外周面には、スリーブ37がスプライン係合されている。スリーブ37は、図1に示すように第1係合部材34のみと係合する解放位置、図2に示すように第1係合部材34及び第2係合部材35のそれぞれと係合する係合位置及び図3に示すように第1係合部材34及び第3係合部材36のそれぞれと係合するロック位置に移動可能に設けられている。このように第2クラッチ33はドグクラッチとして構成されている。なお、図示は省略したが、第2クラッチ33には、スリーブ37を上述した解放位置、係合位置及びロック位置に駆動するためのアクチュエータが設けられている。なお、スリーブ37が係合位置にある場合が本発明の係合状態に相当し、スリーブ37がロック位置にある場合が本発明のロック状態に相当する。そして、スリーブ37が解放位置にある場合が本発明の解放状態に相当する。
図4は、遊星歯車機構30の共線図を示している。この図において「IN」は第2中間ギア29を、「MG」はMG12を、「OUT」は出力ギア31を、「ENG」はエンジン11をそれぞれ示している。また、「S」、「C」、「R」は、それぞれ遊星歯車機構30のサンギアS、キャリアC、リングギアRを示している。この図の線L1は第2クラッチ33のスリーブ37をロック位置に動かした場合の各回転要素の関係を示している。この図に示すようにこの場合には第2中間ギア29の回転数よりも出力ギア31の回転数の方が高くなる。そのため、第1変速機構14から伝達された回転を第2変速機構15でさらに増速させることができる。一方、線L2はスリーブ37を係合位置に動かした場合の各回転要素の関係を示している。この場合には遊星歯車機構30のサンギアS、リングギアR及びキャリアCが一体に回転する。そのため、第2中間ギア29の回転数と出力ギア31の回転数とが同じになる。すなわち、この場合には第2変速機構15で変速が行われない。そして、スリーブ37を解放位置に動かした場合にはMG12の回転数を変更することにより、第2中間ギア29の回転数に対する出力ギア31の回転数を適宜に調整できる。
エンジン11、MG12、第1変速機構14、第1クラッチ27及び第2クラッチ33の動作は、制御装置40にて制御される。制御装置40は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータユニットとして構成され、車両1の状態等に応じて駆動装置10Aの動作を制御する。制御装置40には、車両1の状態を検出するための種々のセンサが接続されている。例えば、車両1の速度(車速)に対応した信号を出力する車速センサ41、アクセルの開度に対応した信号を出力するアクセル開度センサ42及びバッテリ13の充電状態(蓄電率)に対応した信号を出力するSOCセンサ43等が接続されている。この他にも制御装置40には種々のセンサが接続されているが、それらの図示は省略した。また、制御装置40には運転者が操作する種々のレバー、ペダル及びスイッチ等が接続されている。制御装置40には、例えば運転者が第1変速機構14の変速段を選択するためのシフトレバー44等が接続されている。
次に制御装置40が実行する制御について説明する。制御装置40は、運転者によってシフトレバー44が操作された場合に、第1変速機構14の状態が操作によって選択された変速段の状態になるように第1クラッチ27及び第1変速機構14のアクチュエータを制御する。この際に制御装置40は、まず第1クラッチ27を解放状態に切り替える。次に制御装置40は第1変速機構14の状態を現在の変速段の状態からニュートラル状態に切り替え、その後運転者が選択した変速段の状態に切り替える。最後に制御装置40は第1クラッチ27を係合状態に切り替える。このように第1変速機構14はいわゆるセミオートマチック式の変速機として構成されている。
(第2クラッチ制御)
上述したように第2クラッチ33のスリーブ37をロック位置に動かすことにより第2変速機構15で回転を増速させることができる。すなわち、駆動装置10Aは、第1変速機構14の各変速段に加えて第2変速機構15の遊星歯車機構30分の変速段(以下、Ex変速段と称することがある。)を有している。このEx変速段は第1変速機構14の各変速段に追加することができるため、駆動装置10Aでは第1変速機構14の各変速段で変速された回転を第2変速機構15でさらに増速することができる。一方、スリーブ37を係合位置に動かした場合には第2変速機構15による増速を禁止できる。
そこで、制御装置40は車両1の走行状態に応じてエンジン11の回転が適切な変速比で駆動輪2に伝達されるように第2クラッチ33の動作を制御する。具体的には、例えば運転者からの要求駆動力を第1変速機構14の各変速段の変速比で発生させることが可能な場合にはスリーブ37を係合位置に動かす。一方、第1変速機構14の各変速段の変速比のみでは要求駆動力を発生させることができない場合にはスリーブ37をロック位置に動かす。また、車両1が高速走行している場合等にもスリーブ37をロック位置に動かす。図5は制御装置40がこのように第2クラッチ33の動作を制御するために実行する第2クラッチ制御ルーチンを示している。この制御ルーチンは車両1の走行中に所定の周期で繰り返し実行される。この制御を実行することにより、制御装置40が本発明の制御手段として機能する。
この制御ルーチンにおいて制御装置40は、まずステップS11で車両1の状態を取得する。車両1の状態としては車速、アクセル開度及びバッテリ13の蓄電率等が取得される。また、この処理では現在の第1変速機構14の状態、例えば現在の変速段や変速段の切替中か否か等も取得される。次のステップS12において制御装置40は、第2変速機構15にてエンジン11の動力を増速させる必要があるか否か判定する。増速が必要か否かは上述したように運転者からの要求駆動力に基づいて判定すればよい。なお、要求駆動力はアクセル開度等に基づいて周知の方法で推定すればよい。
第2変速機構15による増速が不要と判定した場合はステップS13に進み、制御装置40は第2クラッチ33のスリーブ37が係合位置にあるか否か判定する。スリーブ37が係合位置にあると判定した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、スリーブ37が係合位置にないと判定した場合はステップS14に進み、制御装置40はスリーブ37を係合位置に動かす係合位置切替制御を実行する。スリーブ37が係合位置にない場合にはEx変速段が使用されているため、スリーブ37はロック位置にある。この場合、遊星歯車機構30の各回転要素の関係は図4の線L1の関係になる。そこで、この制御ではまずスリーブ37を解放位置に動かす。続いてエンジン11の出力トルクを増加させる。また、この出力トルクの増加と並行してMG12を発電機として機能させ、リングギアRの回転数が変化せず、かつサンギアSの回転数及びキャリアCの回転数がリングギアRの回転数と同じになるようにMG12の発電量を調整する。なお、エンジン11の出力トルクが不足する場合にはMG12を電動機として機能させ、MG12の出力トルクも用いて回転数を調整してもよい。そして、サンギアS、キャリアC及びリングギアRがそれぞれほぼ同じ回転数になるとスリーブ37が係合位置に動かされる。これにより係合位置切替制御が完了する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、第2変速機構15による増速が必要と判定した場合はステップS15に進み、制御装置40は第2クラッチ33のスリーブ37がロック位置にあるか否か判定する。スリーブ37がロック位置にあると判定した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、スリーブ37がロック位置にないと判定した場合はステップS16に進み、制御装置40はスリーブ37をロック位置に動かすロック位置切替制御を実行する。スリーブ37がロック位置にない場合にはEx変速段が使用されていないため、スリーブ37は係合位置にある。この場合、遊星歯車機構30の各回転要素の関係は図4の線L2の関係になる。そこで、この制御ではまずスリーブ37を解放位置に動かす。続いてMG12を発電機として機能させ、リングギアRの回転数を維持しつつサンギアSの回転数が0になるようにMG12の発電量を調整する。そして、サンギアSの回転数が0になるとスリーブ37が係合位置に動かされる。これによりスリーブ37の位置の変更が完了する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
(変速段切り替え時のアシスト制御)
制御装置40は第1変速機構14の動作に基づいても第2クラッチ33の動作を制御する。上述したように第1変速機構14の変速段の切り替え時には第1クラッチ27が解放状態になる。また、変速段を切り替える際には第1変速機構14が一旦ニュートラル状態になる。そのため、これらの間は駆動輪2にエンジン11の動力を伝達することができない。そこで、制御装置40はこの変速段の切り替え時に駆動輪2に伝達されるトルクの変動が抑制されるように第2クラッチ33及びMG12の動作を制御する。図6は、制御装置40がこのように第2クラッチ33及びMG12の動作を制御するために実行する変速アシスト制御ルーチンを示している。この制御ルーチンは、車両1の走行中に所定の周期で繰り返し実行される。また、この制御ルーチンは制御装置40が実行する他のルーチンを並行に実行される。なお、図6において図5と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
この制御ルーチンにおいて制御装置40は、まずステップS11で車両1の状態を取得する。次のステップS21において制御装置40は第1変速機構14が変速段の切替中か否か判定する。変速段の切替中ではないと判定した場合には今回の制御ルーチンを終了する。
一方、変速段の切替中と判定した場合はステップS22に進み、制御装置40は第2クラッチ33のスリーブ37を解放位置に動かす。次のステップS23において制御装置40はトルク変動抑制制御を実行する。このトルク変動抑制制御では、駆動輪2に伝達されるトルクが変動しないようにMG12を制御する。続くステップS24において制御装置40は変速段の切替が完了したか否か判定する。変速段の切替が継続中と判定した場合にはステップS23に戻り、変速段の切替が完了するまでステップS23、S24を繰り返し実行する。一方、変速段の切替が完了したと判定した場合はステップS25に進み、制御装置40はスリーブ37を解放位置に動かす前の位置に戻す。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
なお、この制御ルーチンを実行することにより制御装置40が本発明のブレーキ制御手段として機能する。また、第2クラッチ33が本発明のブレーキ手段に対応する。
(エンジン制御)
制御装置40は、Ex変速段を使用しているか否かに応じてエンジン11の制御を変更する。上述したようにスリーブ37をロック位置から係合位置に動かす場合にはエンジン11の出力トルクを増加させてサンギアS、リングギアR及びキャリアCの回転数を同じにする。そのため、Ex変速段の使用時にはサンギアS及びキャリアCの回転数を上昇させることができるようにエンジン11の出力トルクに余裕を設ける必要がある。そこで、制御装置40はEx変速段を使用している場合にはエンジン11が最大トルクで運転されないようにエンジン11の出力トルクを制限する。図7は、制御装置40によりエンジン11が制御される運転領域を示している。なお、図中の「Ni」はエンジン11のアイドリング回転数を示している。Ex変速段を使用していない場合にはエンジン11を最大トルクで運転することができる。そこで、この場合にはエンジン11を運転することが可能な運転領域として斜線を付した領域Aaを含む領域A1が設定される。そのため、この場合にエンジン11から出力されるトルクの上限値にはこの図に線T1の線で示したトルクが設定される。一方、Ex変速段を使用している場合にはエンジン11を運転することが可能な運転領域として斜線を付した範囲Aaを含まない領域A2が設定される。そのため、この場合にエンジン11から出力されるトルクの上限値にはこの図に線T2の線で示したトルクが設定される。このようにEx変速段を使用している場合には使用していない場合と比較してエンジン11から出力されるトルクの上限値を低くする。
図8は、制御装置40がこのようにエンジン11の制御を切り替えるために実行する上限トルク変更ルーチンを示している。このルーチンは車両1の走行中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図8において図5と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。このルーチンを実行することにより制御装置40が本発明の機関制御手段として機能する。
このルーチンにおいて制御装置40は、まずステップS11で車両1の状態を取得する。次のステップS31において制御装置40はEx変速段を使用しているか否か判定する。Ex変速段を使用していると判定した場合はステップS32に進み、制御装置40はエンジン11の制御を上限トルク制限制御に切り替える。この上限トルク制限制御では、エンジン11が図7の領域A2内で運転される。その後、今回のルーチンを終了する。一方、Ex変速段を使用していないと判定した場合はステップS33に進み、制御装置40はエンジン11の制御を通常制御に切り替える。この通常制御では、エンジン11が図7の領域A1内で運転される。その後、今回のルーチンを終了する。
なお、この制御におけるエンジン11の運転領域の切り替えは、スリーブ37の位置の変更と同時に行われる。上述したようにスリーブ37をロック位置から係合位置に切り替える場合にはサンギアSの回転数を0からリングギアRの回転数に上昇させる。一方、スリーブ37を係合位置からロック位置に切り替える場合にはサンギアSの回転数をリングギアRの回転数から0に低下させる。エンジン11の運転領域の切り替えは、このサンギアSの回転数の調整に併せて徐々に行われる。具体的に説明すると、例えばスリーブ37をロック位置から係合位置に切り替える場合には、サンギアSの回転数を上昇させるに従ってエンジン11から出力できるトルクの上限値を図7の線T2から線T1に徐々に上昇させる。一方、スリーブ37を係合位置からロック位置に切り替える場合には、サンギアSの回転数を低下させるに従ってエンジン11から出力できるトルクの上限値を図7の線T1から線T2に徐々に低下させる。このように運転領域を切り替えることによりエンジン11のトルクの急な低下や上昇を防止できる。
(SOC調整制御)
上述したように第2クラッチ33のスリーブ37の位置を変更する場合にはMG12により発電を行う。そのため、この際には発生した電気を受け入れることが可能なようにバッテリ13の蓄電率が所定値以下になっている必要がある。そこで、制御装置40は、スリーブ37をロック位置から係合位置に変更した後にバッテリ13の蓄電率が所定値以下になるようにMG12を動作させる。具体的には、MG12を電動機として機能させ、エンジン11及びMG12の両方で車両1を走行させる。図9は制御装置40がこのようにバッテリ13の蓄電率を調整するために実行するSOC調整制御ルーチンを示している。この制御ルーチンは車両1の走行中に所定の周期で繰り返し実行される。また、この制御ルーチンは制御装置40が実行する他のルーチンと並行に実行される。なお、図9において図5と同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。この制御ルーチンを実行することにより制御装置40が本発明のMG制御手段として機能する。
この制御ルーチンにおいて制御装置40はまずステップS11で車両1の状態を取得する。次のステップS41において制御装置40はEx変速段を使用しているか否か判定する。Ex変速段を使用していないと判定した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、Ex変速段を使用していると判定した場合はステップS42に進み、制御装置40は図5のステップS14の係合位置切替制御が実行されたか否か判定する。係合位置切替制御が実行されていないと判定した場合は、係合位置切替制御が実行されるまでこの処理を繰り返し実行する。一方、係合位置切替制御が実行されたと判定した場合はステップS43に進み、制御装置40はバッテリ13の蓄電率が予め設定した判定値以下か否か判定する。判定値には、スリーブ37の位置の変更時にMG12で発生した電気を受け入れることが可能な蓄電率が設定される。なお、このような蓄電率はバッテリ13の容量に応じて適宜に設定すればよい。バッテリ13の蓄電率が判定値以下と判定した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、バッテリ13の蓄電率が判定値より大きいと判定した場合はステップS44に進み、制御装置40はMG力行制御を実行する。このMG力行制御では、MG12を電動機として機能させ、MG12からトルクを出力する。なお、MG力行制御の実行時にはスリーブ37が係合位置にあるため、MG12から出力されたトルクは駆動輪2に伝達される。そこで、この際には駆動輪2に伝達されるトルクが急に変動しないようにMG12から出力されたトルクに応じてエンジン11の出力トルクを低下させる。なお、このMG力行制御の実行時においても駆動輪2に伝達されるトルクは、運転者が車両1に対して要求する駆動力に応じて適宜に調整される。すなわち、エンジン11の出力トルクとMG12の出力トルクの合計が運転者の要求駆動量に応じたトルクになるようにエンジン11及びMG12が制御される。
次のステップS45において制御装置40は、バッテリ13の蓄電率が判定値以下か否か判定する。なお、この判定値はステップS43で使用した判定値と同じものである。蓄電率が判定値より大きいと判定した場合はステップS44に戻り、蓄電率が判定値以下になるまでステップS44、S45が繰り返し実行される。一方、蓄電率が判定値以下と判定した場合はステップS46に進み、制御装置40は通常走行制御を実行する。この通常走行制御では、エンジン11の出力トルクのみを用いて駆動輪2を駆動する。なお、MG力行制御から通常走行制御に制御を切り替える際には、MG12の出力トルクを徐々に低下させつつそれによる駆動輪2への伝達トルクの低下が防止されるようにエンジン11の出力トルクを徐々に上昇させる。そして、これをMG12の出力トルクが0になるまで行う。なお、この場合においても駆動輪2に伝達されるトルクは、運転者が車両1に対して要求する駆動力に応じて適宜に調整される。このようにエンジン11及びMG12を制御することで車速の急な変化を防止できる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上説明したように、第1の形態の駆動装置10Aによれば、第2変速機構15によるEx変速段にて第1変速機構14から出力された回転をさらに増速させることができる。これにより、Ex変速段が無い場合と比較して車両1を高速走行させているときのエンジン11の出力を低下させることができるので、燃費を向上させることができる。
この駆動装置10Aでは、第2変速機構15を第1変速機構14と駆動輪2との間に設けた。そのため、第2変速機構15には、エンジン11のトルクが第1変速機構14で小さく増速されてから伝達される。従って、MG12で受けるべき反力を小さくできる。
また、この駆動装置10Aでは、第1変速機構14の変速段を切り替える際にはMG12により駆動輪2に伝達されるトルクを補償するので、変速段の切替時に車速が急に変化することを防止できる。
駆動装置10Aでは、Ex変速段を使用しているときはEx変速段を使用していないときと比較してエンジン11の出力トルクの上限値を小さくする。そのため、スリーブ37をロック位置から係合位置に切り替える場合にエンジン11の出力トルクでサンギアSの回転数をリングギアRの回転数まで上昇させることができる。
駆動装置10Aでは、スリーブ37をロック位置から係合位置に変更した場合には、MG力行制御を実行してバッテリ13の蓄電率を判定値以下に調整する。これによりバッテリ13に電気を受け入れる余裕ができるので、スリーブ37の位置を変更する際にMG12で発生した電気をバッテリ13に充電することができる。
なお、図5、図6、図8及び図9のルーチンには優先順位が付されており、共通の制御対象の制御に関しては優先順位の高いルーチンの制御が優先される。例えば、図6の制御ルーチンの優先順位が図5の制御ルーチンの優先順位よりも高い場合、図5の制御ルーチンと図6の制御ルーチンとが同じタイミングでスリーブ37を制御しようとすると、図5の制御ルーチンによる制御よりも図6の制御ルーチンによる制御が優先される。なお、各ルーチンの優先順位は適宜に設定してよい。
この駆動装置10Aでは、第1変速機構14の変速段のうちEx変速段を使用可能な変速段を最高変速段の4速のみに制限してもよい。エンジン11から出力されるトルクを同じとした場合、第1変速機構14が最高変速段のときに第1変速機構14から出力されるトルクは他の変速段のときに第1変速機構14から出力されるトルクよりも小さい。そのため、このようにEx変速段の使用を最高変速段のみに制限することで、スリーブ37の位置を切り替える際にMG12で受けるべき反力を小さくできる。従って、MG12を小型化できる。また、このようにEx変速段の使用を制限することによりMG12で発電が行われる機会が減少する。そのため、バッテリ13の容量を低減できる。このような制御は、例えば図5のステップS12の判定条件として第1変速機構14が最高変速段であることを追加すればよい。このような制御を実行することにより制御装置40が本発明の状態切替制限手段として機能する。
(第2の形態)
図10及び図11を参照して本発明の第2の形態に係る駆動装置を説明する。図10は第2の形態に係る駆動装置10Bを示している。なお、この形態において第1の形態と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図11は、この形態における第2変速機構15の共線図を示している。図10に示したようにこの形態では、第2変速機構15が第1遊星歯車機構30及び第2遊星歯車機構50を備えている点が異なり、それ以外は第1の形態と同じである。なお、第1遊星歯車機構30は第1の形態の遊星歯車機構30と同じであるため、説明を省略する。以降では、この第1遊星歯車機構30のサンギアSを第1サンギアS、リングギアRを第1リングギアR、キャリアCを第1キャリアCと称することがある。
第2遊星歯車機構50は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構であり、外歯歯車であるサンギアS’と、そのサンギアS’に対して同軸に配置された内歯歯車としてのリングギアR’とを備えている。また、第2遊星歯車機構50は、サンギアS’と噛み合う第1ピニオンギアP1及びリングギアR’と噛み合う第2ピニオンギアP2を相互に噛み合わせた状態で各ピニオンギアP1、P2を自転可能かつサンギアS’の回りを公転可能に支持するキャリアC’を備えている。以降では、第2遊星歯車機構50のサンギアS’を第2サンギアS’、リングギアR’を第2リングギアR’、キャリアC’を第2キャリアC’と称することがある。図11の「S’」、「C’」、「R’」は、これら第2サンギアS’、第2リングギアR’及び第2キャリアC’を示している。それ以外は、図4と同じである。
図10に示すように第1キャリアCは第2リングギアR’と一体回転するように連結されている。また、第1キャリアCは第2クラッチ33の第2係合部材35と一体回転するように連結されている。第1リングギアRは第2サンギアS’と一体回転するように連結されている。MG12のロータ軸12aは第2キャリアC’と連結されている。第1サンギアSは、第2クラッチ33の第1係合部材34と一体回転するように連結されている。このように第1遊星歯車機構30の各回転要素と第2遊星歯車機構50の各回転要素とを連結することにより、図11に示すように第2変速機構15には4つの回転要素が設けられる。
この形態においても第2変速機構15にてEx変速段を形成できる。図11に示すように第2クラッチ33のスリーブ37をロック位置に動かして第1サンギアSをロックすることにより、第2変速機構15に入力された回転を増速することができる。この場合、第2変速機構15の各回転要素の関係は線L11で示した関係になる。一方、スリーブ37を係合位置に動かして第1遊星歯車機構30の各回転要素を一体回転させることにより第2変速機構15による変速を禁止できる。この場合の各回転要素の関係は線L12で示した関係になる。
なお、この形態においても制御装置40は、第1の形態と同様に図5、6、8、9の各制御ルーチンを実行する。
第2の形態の駆動装置10Bでは、第2変速機構15において回転不能に固定する回転要素とMG12が接続される回転要素とを別にした。そのため、Ex変速段を使用している場合及び使用していない場合のいずれの場合においてもMG12で車両1を駆動したり回生発電を行ったりすることができる。
(第3の形態)
図12及び図13を参照して本発明の第3の形態に係る駆動装置を説明する。図12は第3の形態に係る駆動装置10Cを示している。なお、この形態において第1の形態と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図13は、この形態における第2変速機構15の共線図を示している。
図12に示すようにこの形態では、第2変速機構15がエンジン11と第1変速機構14との間に設けられている点が上述した各形態と異なる。第2変速機構15をこのような位置に設けたので、この形態では第2中間ギア29と出力ギア31とが一体回転するように連結されている。この図に示したようにこの形態では、エンジン11の出力軸11aと遊星歯車機構30のキャリアCとが一体回転するように連結される。また、遊星歯車機構30のサンギアSが接続部材63及び第1クラッチ27を介して第1変速機構14の入力軸16と接続されている。遊星歯車機構30のリングギアRには外歯歯車のドリブンギア61が設けられている。このドリブンギア61には、MG12のロータ軸12aに設けられたドライブギア62が噛み合わされている。また、リングギアRには、第1係合部材34が一体回転するように設けられている。なお、この形態では、第1の形態と同様にスリーブ37が第1係合部材34のみと係合する位置を解放位置と称し、スリーブ37が第1係合部材34及び第2係合部材35のそれぞれと係合する位置を係合位置と称する。そして、スリーブ37が第1係合部材34及び第3係合部材36のそれぞれと係合する位置をロック位置と称する。なお、この形態においては、エンジン11の出力軸11aが本発明の差動機構よりも内燃機関側に設けられた回転部材に相当し、接続部材63が本発明の差動機構よりも駆動輪側に設けられた回転部材に相当する。
図13は、この形態における遊星歯車機構30の共線図を示している。この図において「IN」はエンジン11の出力軸11aを示し、「OUT」は接続部材63を示している。それ以外は、図4と同じである。この図の線L21はスリーブ37をロック位置に動かした場合の各回転要素の関係を示している。この線L21から明らかなようにこの形態でも第2変速機構15においてEx変速段を形成できる。線L22はスリーブ37を係合位置に動かした場合の各回転要素の関係を示している。この場合には第2変速機構15での変速が禁止される。
この形態では、第1の形態と同様に制御装置40が図5、8、9の各ルーチンを実行する。ただし、この形態では第2変速機構15がエンジン11と第1クラッチ27との間にあるため、図6のルーチンは実行しない。
この形態の駆動装置10Cによれば、エンジン11の回転を第2変速機構15で増速し、その後第1変速機構14に出力することができる。これにより車両1を高速走行させているときのエンジン11の出力を低下させることができるので、燃費を改善することができる。
また、この形態の駆動装置10Cにおいても図8のルーチンを実行し、Ex変速段を使用しているときはEx変速段を使用していないときと比較してエンジン11の出力トルクの上限値を小さくする。そのため、スリーブ37をロック位置から係合位置に切り替える場合にエンジン11の出力トルクでサンギアSの回転数をリングギアRの回転数まで上昇させることができる。
さらにこの形態の駆動装置10Cにおいても、スリーブ37をロック位置から係合位置に変更した場合には、MG力行制御を実行してバッテリ13の蓄電率を判定値以下に調整する。そのため、スリーブ37の位置を変更する際にMG12で発生した電気をバッテリ13に充電することができる。
この形態においても第1変速機構14の変速段のうちEx変速段を使用可能な変速段を最高変速段の4速のみに制限してもよい。これによりMG12を小型化できる。また、バッテリ13の容量を低減できる。
なお、この形態においても第2の形態のように第2変速機構15に遊星歯車機構を追加して、第2変速機構15に4つの回転要素を持たせてもよい。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、第1変速機構の変速段の数は4速に限定されない。変速段の数は3速以下でもよいし5速以上でもよい。
また、本発明の駆動装置に設けられる第1変速機構は、セミオートマチック式の変速機に限定されない。第1変速機構は、運転者が第1クラッチの操作及び変速段の切り替えをそれぞれ行うマニュアル式の変速機であってもよい。また、第1クラッチの代わりにトルクコンバータが設けられ、制御装置が車速及びアクセル開度に基づいて変速段の切り替えを行うオートマチック式の変速機であってもよい。さらに変速段のうち奇数段のドリブンギアと偶数段のドリブンギアとが別々の出力軸に設けられるとともにそれぞれの出力軸にクラッチが設けられた、いわゆるデュアルクラッチ式の変速機であってもよい
1 車両
2 駆動輪
10A、10B、10C 駆動装置
11 内燃機関
11a 出力軸(差動機構よりも内燃機関側に設けられた回転部材)
12 モータ・ジェネレータ(電動機)
13 バッテリ
14 第1変速機構(変速機)
16 入力軸
17 出力軸
18 第1ドライブギア(一方のギア)
19 第1ドリブンギア(他方のギア)
20 第2ドライブギア(一方のギア)
21 第2ドリブンギア(他方のギア)
22 第3ドライブギア(一方のギア)
23 第3ドリブンギア(他方のギア)
24 第4ドライブギア(一方のギア)
25 第4ドリブンギア(他方のギア)
29 第2中間ギア(差動機構よりも内燃機関側に設けられた回転部材)
30 遊星歯車機構(差動機構)
31 出力ギア(差動機構よりも駆動輪側に設けられた回転部材)
33 第2クラッチ(ブレーキ手段、状態切替手段)
40 制御装置(ブレーキ制御手段、制御手段、機関制御手段、MG制御手段、状態切替制限手段)
63 接続部材(差動機構よりも駆動輪側に設けられた回転部材)
G1〜G4 第1〜第4変速ギア対
S サンギア(第1回転要素)
R リングギア(第3回転要素)
C キャリア(第2回転要素)

Claims (1)

  1. 内燃機関と電動機とを備え、前記内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路中に変速比を変更することが可能な複数の変速段を有する変速機と、差動機構とが設けられたハイブリッド車両の駆動装置において、
    前記差動機構は、前記変速機と前記駆動輪との間に配置されており、相互に差動回転する第1サンギア、第1リングギア及び第1キャリアを有するシングルピニオン式の第1の遊星歯車機構と、相互に差動回転する第2サンギア、第2リングギア及び第2キャリアを有するダブルピニオン式の第2の遊星歯車機構とが、前記第1キャリアと前記第2リングギアとが一体回転するように、前記第1リングギアと前記第2サンギアとが一体回転するようにそれぞれ連結された状態で組み合わされることにより、相互に差動回転する第1回転要素、第2回転要素第3回転要素、及び第4回転要素が構成され、これら回転要素を共線図上に配列したときに前記第4回転要素、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素の順番で並び、かつ、前記第1回転要素が前記第2キャリアであり、前記第2回転要素が前記第1キャリア及び前記第2リングギアであり、前記第3回転要素が前記第1リングギア及び前記第2サンギアであり、第4回転要素が前記第1サンギアであり、
    前記第1回転要素が前記電動機と接続され、
    前記第2回転要素が前記動力伝達経路中において前記差動機構よりも前記内燃機関側に設けられた回転部材と動力伝達可能に接続され、
    前記第3回転要素が前記動力伝達経路中において前記差動機構よりも前記駆動輪側に設けられた回転部材と動力伝達可能に接続され、
    前記第4回転要素を回転不能にロック可能なロック位置と、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素、及び前記第4回転要素を一体回転可能な係合位置と、を切り替えるクラッチをさらに備えている駆動装置。
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