JP5785886B2 - 磁気バネ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、磁気の吸引力をバネ力として用いる磁気バネ装置に関するものである。
従来より、この種の磁気バネ装置として、バネ定数を自由に変えることが可能なバネ定数可変磁気バネ装置が提案されている。このバネ定数可変磁気バネ装置は、例えば電子部品などの小型部品や精密部品の組み付けを行うロボットのアーム先端とワーク(あるいはハンド)の間などに取り付けられ、部品の破損を防ぐための緩衝装置として用いられる。
ロボットによる組み付けでは、位置決めの時には過大な接触力が部品に加わり破損してしまわないように弱い力が必要で、位置が決まった後は強い力で押し付けることが必要であり、バネ定数可変磁気バネ装置によって位置決め時の弱い力設定と、位置が決まった後の強い力設定とを切り分けることが可能となる。また、1つのロボットアームで多種の仕事をする場合や、設置後の仕様変更などで、バネ定数やバネ力などのバネの特性の変更が必要になる場合が多い。
図20に従来のバネ定数可変磁気バネ装置の一例を示す(例えば、特許文献1参照)。このバネ定数可変磁気バネ装置400は、可動子21(可動子ヨーク22、永久磁石23)と固定子24(コイル25,26、ギャップ調整用固定子ヨーク27〜30、固定子コア31,32)と可動子21を支持するケース33と、可動子21と固定子24との間のギャップの間隔を変えるギャップ調整機構34〜37によって構成されている。
このバネ定数可変磁気バネ装置400では、コイル25,26に電流が流されていない場合、永久磁石23による磁束40,41が固定子24のヨーク27〜32に流れ、可動子21の変位0で安定状態にある。そのため、可動子21がプラスに変位してもマイナスに変位しても可動子21を変位0の中心点(原点)に戻そうとする吸引力が発生する。これにより、永久磁石23の吸引力のみで、可動子21の軸方向移動に対するバネ力(磁気バネ力)が得られる。
これに対し、コイル25,26に電流を流すと、このコイル電流による磁束38,39が発生する。永久磁石23による磁束40,41をコイル電流による磁束38,39で弱めることで、磁気吸引力が減少し、バネ定数が小さくなる。逆に、永久磁石23による磁束40,41をコイル電流による磁束38,39で強めることで、磁気吸引力が増加し、バネ定数が大きくなる。
また、ギャップ調整機構34〜37により、可動子21と固定子24との間のギャップ(21−27間、21−28間、21−29間、21−30間)の間隔を大きくすることで、磁気抵抗が増加し、永久磁石23から固定子24のヨーク27〜32に流れる磁束が減少することで磁気吸引力が減少し、バネ定数が小さくなる。逆に、可動子21と固定子24との間のギャップ(21−27間、21−28間、21−29間、21−30間)の間隔を小さくすることで、磁気抵抗が減少し、永久磁石23から固定子24のヨーク27〜32に流れる磁束が増加することで磁気吸引力が増加し、バネ定数が大きくなる。
特開2004−360747号公報
しかしながら、上述した従来のバネ定数可変磁気バネ装置400によると、コイル25,26に電流を流すことによってバネ定数を変更することができるが、永久磁石の磁束にコイルからの磁束を作用させるために、電力を常時消費し続ける必要が生じる。これにより、消費電力が大となる。また、消費電力の増大に伴って、発熱も大きくなり、磁気特性が変化してしまい、制御が困難となるなどの問題も生じる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、電力を常時消費し続ける必要性を生じさせることなく、自由にバネの特性を変更して維持することが可能な磁気バネ装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、磁気の吸引力をバネ力として用いる磁気バネ装置において、N極から出てS極に戻る磁束を発生する永久磁石と、永久磁石のN極から出てS極に戻る磁束の磁路を形成するための第1および第2のヨークと、第1および第2のヨークとともに磁路を形成するように配置され、その軸心の位置が規制された状態で軸方向に移動可能に設けられた磁性体からなる可動子と、第1および第2のヨークを通して永久磁石から可動子へ供給される磁束の量と、永久磁石から可動子へ供給されない磁束の量との配分を変化させる磁束配分制御手段とを備えることを特徴とする。
例えば、本発明では、第1および第2のヨークの内面に対向する永久磁石の磁極の位置を変化させることによって磁束の配分を変化させる。また、永久磁石から可動子に供給されない磁束の磁路に配置される磁性体の配置状態を変化させる。このようにすると、永久磁石の磁極の位置や磁性体の配置状態を変化させるだけでよく、永久磁石の磁束にコイルからの磁束を作用させ続ける場合のような電力を常時消費し続ける必要性を生じさせない。
また、本発明では、磁束を供給する永久磁石と磁束が供給される可動子とを別個に備えることにより、可動子の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、必要なバネ力を得るための磁力を確保できる永久磁石を採用することが可能である。すなわち、可動子を可動子ヨークと永久磁石とで構成する方式では、コイルからの磁束を作用させることなくバネ力を強くしようとすると、永久磁石が大きくなって可動子が大型化する。これに対して、磁束を供給する永久磁石と磁束が供給される可動子とを別個に備えた構成とすることにより、可動子の大きさはそのままとし、永久磁石を大きくすることで必要なバネ力を得るための磁力を確保することが可能となる。これにより、可動子の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、またコイルを使用せずに、必要なバネ力を得るための磁力を確保することが可能となる。
本発明によれば、第1および第2のヨークを通して永久磁石から可動子へ供給される磁束の量と、永久磁石から可動子へ供給されない磁束の量との配分を変化させるようにしたので、永久磁石の磁束にコイルからの磁束を作用させる場合のような電力を常時消費し続ける必要性を生じさせることなく、自由にバネの特性を変更して維持することが可能となる。
本発明に係る磁気バネ装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。 実施の形態1の磁気バネ装置において磁束の量の配分を変化させる方法を説明する図である。 実施の形態1の磁気バネ装置において磁気バネ力が発生する原理を説明する図である。 実施の形態1の磁気バネ装置において磁気バネ力が発生する様子を示す図である。 実施の形態1の磁気バネ装置のバネの特性の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1の磁気バネ装置においてメカ的なストッパを取り付けて可動子の初期位置を設定するようにした例を示す図である。 実施の形態1の磁気バネ装置のバネの特性の一例を示す図である。 磁石角度と磁気バネ力(推力)との関係の一例を示す図である。 実施の形態1の磁気バネ装置の変形例を示す図である。 実施の形態1の磁気バネ装置の変形例を示す図である。 本発明に係る磁気バネ装置の他の実施の形態(実施の形態2)の要部を示す図である。 実施の形態2の磁気バネ装置の変形例を示す図である。 実施の形態2の磁気バネ装置において磁束の量の配分を変化させる方法を説明する図である。 実施の形態2の磁気バネ装置において磁気バネ力が発生する原理を説明する図である。 直方体状の永久磁石を使用するようにした例を示す図である。 直方体状の永久磁石を非磁性体のホルダで保持するようにした例を示す図である。 永久磁石を挟むようにして磁性体からなるバイパスヨークを設けるようにした例を示す図である。 本発明に係る磁気バネ装置の別の実施の形態(実施の形態3)の要部を示す図である。 実施の形態3の磁気バネ装置における可動子をガイドする機構も含めた全体構成を示す図である。 従来のバネ定数可変磁気バネ装置の一例を示す図である。
〔発明の原理〕
従来、永久磁石では磁束を変化させられないことが、電磁石に比べて磁力制御が難しい理由であった。本発明の発明者は、永久磁石では磁束が安定していることにより、逆に再現性のある磁力制御を成り立たせられることに着眼した。そして、安定した磁束を分岐させて供給するようにして、可動子に供給される方の磁束の量と、可動子に供給されない方の磁束の量との配分を変化させることで、制御を可能にすることに想到した。以下に示す実施の形態は、安定した磁束の量の配分を変化させる機構の例を示すものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は本発明に係る磁気バネ装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。同図において、1はN極から出てS極に戻る磁束を発生する永久磁石、2および3は永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束の磁路を形成するための第1および第2のヨーク、4は第1のヨーク2および第2のヨーク3が形成する磁路中の空間にその軸心Oの位置が規制された状態で軸方向に移動可能に設けられた磁性体からなる可動子、5は可動子4の上端部に接続された非磁性体(例えば、SUS316、アルミニウム、真鍮などや、その他、磁気回路への磁気的影響が無視できるレベルの材料)からなるシャフト(非磁性体シャフト)、M1は永久磁石1を回転させるモータである。
この磁気バネ装置100(100A)において、第1のヨーク2および第2のヨーク3は、それぞれの一端にほゞ同径の貫通孔2−1および3−1を有し、この貫通孔2−1および3−1の中心軸を一致させて対向して配置されている。可動子4は、円柱状とされ、第1のヨーク2および第2のヨーク3の貫通孔2−1,3−1の中心軸にその軸心Oを一致させて、両方の貫通孔2−1,3−1にかかるようにして設置されている。
また、可動子4は、その長さLが第1のヨーク2および第2のヨーク3の対向する外側の端面2a(第1のヨーク2の上面),3a(第2のヨーク3の下面)間の距離Hと同程度とされている。また、可動子4の上端部に接続された非磁性体シャフト5は、長さを短く設定された可動子4と外部の部材(図示せず)を接続して力を伝える役割と同時に、外部の部材との間に必要な距離(例えば10〜20mm程度)を設け、外部への磁束漏えいを抑制して外部と磁気的に遮断する役割を持つ。この例では、非磁性体シャフト5を可動子4の上端部に接続しているが、可動子4の下端部に接続されることもあり、両端部に接続されることもある。
また、可動子4は、図示されていないガイドによって、その軸心Oの位置が規制された状態(可動子4の水平方向の動きが規制された状態)で、軸方向に移動可能に設けられている。すなわち、可動子4の外周面4aを貫通孔2−1,3−1の内周面2−1a,3−1aから離間させた状態で、可動子4が貫通孔2−1,3−1に挿通されている。
なお、ガイドを設ける代わりに、可動子4の外周面4aと貫通孔2−1,3−1の内周面2−1a,3−1aとの間に、表面が滑りやすい非磁性体の軸受を設けるようにしてもよい。ガイドや非磁性体の軸受などのように、可動子4の外周面4aと貫通孔2−1,3−1の内周面2−1a,3−1aとを離間させる機構がないと、磁気吸引力で可動子4がヨーク2,3に吸着されてしまい、(通常で発生させる最大磁気バネ力の数10倍以上の力を加えないと)動かなくなる。
また、この磁気バネ装置100Aにおいて、永久磁石1は円柱状とされ、その径方向の一方がN極、他方がS極に着磁されている。この永久磁石1は、第1のヨーク2と第2のヨーク3との対向空間中、可動子4が設けられた側とは反対側の端部に、その外周面1aを第1のヨーク2の下面2bおよび第2のヨーク3の上面3bに対向させるようにして設けられている。すなわち、円柱状の永久磁石1の軸方向をヨーク2,3の対向面(内面)の面方向と平行として、第1のヨーク2と第2のヨーク3との対向空間に配置している。なお、永久磁石1の軸方向とヨーク2,3の長手方向との角度に制約はなく、直角に限らない。
また、この実施の形態において、永久磁石1は、例えば、ネオジムやサマリウムコバルトなどの希土類磁石またはフェライト磁石などからなる。ヨーク2,3や可動子4は、飽和磁束密度や透磁率が大きく、保磁力が小さく、磁気ヒステリシスの小さい軟磁性材料(例えば、電磁鋼板、電磁軟鉄、パーマロイなど)からなる。
モータM1は、永久磁石1に対して設けられており、この永久磁石1をその軸心Pを中心として回転させる。本実施の形態において、モータM1としては、回転角度を検出するためのエンコーダが付いた超音波モータが用いられている。超音波モータは、電力をオフにしてもその停止した回転角度位置を保持するので、永久磁石1を回転させる場合にのみ電力を使用するだけで済む。
この磁気バネ装置100Aでは、永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束6が第1のヨーク2、可動子4、第2のヨーク3の経路で流れ、第1のヨーク2および第2のヨーク3と可動子4との間に作用する磁力(吸引力)によって、変位0の中心点(原点)に可動子4が戻ろうとするバネ力(磁気バネ力)が発生する。
図2および図3を参照して、実施の形態1に示した構成の磁気バネ装置100Aについて、磁束の量の配分を変化させる方法と磁気バネ力が発生する原理について説明する。なお、図2および図3は、図1に示した磁気バネ装置100Aを可動子4の軸方向と直交する方向(正面)から見た断面図として示している。
この磁気バネ装置100Aにおいて、磁気バネ力は図3に示すような原理によって発生する。すなわち、外力によって可動子4が対向したヨーク2,3間に押し込められると、可動子4の押し込められた側の端部と押し込められた側のヨーク2の貫通孔2−1(または、ヨーク3の貫通孔3−1)間における斜め方向の吸引力により、その吸引力の軸方向の分解ベクトルとして可動子4を中央にもどす垂直方向(軸方向)の磁気バネ力が発生する。
この磁気バネ装置100Aにおいて、磁気バネ力は、永久磁石1のN極とS極が図2(a)のような状態にあるとき、すなわちN極が第1のヨーク2の下面2bに直面し、S極が第2のヨーク3の上面3bに直面しているとき、最大となる。この時の永久磁石1の角度位置を磁石角度0゜とする。
この状態から永久磁石1を回転させ、図2(b)に示すように、永久磁石1の磁石角度を45゜としたとする。この場合、永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束6が可動子4に向かう磁束6−1と、可動子4に向かわずに永久磁石1近傍のヨークと空間を介してN極からS極への閉じたループを作る磁束6−2とに分かれる。すなわち、永久磁石1から流れる磁束の経路が変わり、永久磁石6から供給される可動子4への磁束の量が減少する。これにより、磁気吸引力が減少し、磁気バネ力が弱くなる。
さらに、永久磁石1を回転させて、図2(c)に示すように、永久磁石1の磁石角度を90゜としたとする。この場合、永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束6のほゞ全てが永久磁石1近傍のヨークと空間を介してN極からS極への閉じたループを作る磁束6−2となり、磁気バネ力が最小となる。
なお、この磁気バネ装置100Aにおいて、永久磁石1の磁極の向きは、N極とS極の向きが逆になっても効果は同じである。また、可動子4の長さLはヨーク2,3間の距離Hと同程度が磁気バネ力発生の効率がよく好ましいが、長くてもかまわない。また、磁束が可動子4を通過してヨーク2,3間を流れる程度の範囲であれば短くても構わないが、可動子4の両端に逆方向の磁気バネ力が働くので効率は悪くなる。
図4に磁気バネ力が発生する様子を示す。図4(a)の状態において、可動子4は第1のヨーク2の貫通孔2−1内に引き込まれ、図4(b),(c)の間は引き込み力が働かず、図4(d)の状態となると、可動子4は第2のヨーク3の貫通孔3−1内に引き込まれる。なお、図4(a)〜(d)は、重力を無視した説明図である。重力がかかっても問題なく動作する。この場合、可動子4の重さ分、下がった位置が原点となる。図4に示した例では、可動子4の長さLがヨーク2,3間の距離Hよりも長くされているので、磁気バネの力が働かない領域(長い分の長さに相当)ができる。
図5に磁気バネ装置100Aのバネの特性の一例を説明するための概念図を示す。同図において、横軸は可動子4の変位であり、縦軸は可動子4に発生する磁気バネ力(推力)である。この例に示されるように、可動子4に発生する磁気バネ力は原点では零となり、原点から離れるほど大きくなる。また、永久磁石1を回転させることによって磁気バネ力が変化する。この例では、可動子4が原点付近にあるとき変位に対して磁気バネ力がリニアに変化する磁気バネ定数可変領域(あるいは、コンプライアンス可変領域)となり、永久磁石1を回転させることによってバネ定数あるいはコンプライアンス(バネ定数の逆数)が変化する。また、可動子4が原点から離れた一定領域にあるとき(一定)磁気バネ力可変領域となり、永久磁石1を回転させることによって変位に対してほゞ一定の磁気バネ力(推力)が変化する。このような例の場合、例えば図6に示すように、メカ的なストッパ7を取り付けて可動子4の初期位置を設定し、磁気バネ定数可変領域のみを利用したり(図6(a))、(一定)磁気バネ力可変領域のみを利用したりしてもよく(図6(b))、作業の内容によってバネ定数と一定の磁気バネ力、あるいはその両方を選択することができる。
図7に磁気バネ装置100Aのバネの特性の一例を示す。同図において、特性Iは永久磁石1の磁石角度を0゜とした時のバネ特性であり、特性IIは磁石角度を45゜とした時、特性IIIは磁石角度を60゜とした時、特性IVは磁石角度を75゜とした時、特性Vは磁石角度を90゜とした時のバネ特性である。また、図8中に磁石角度と磁気バネ力(推力)との関係の一例を示すが、45゜〜90゜の磁石角度の範囲において磁石角度に比例して直線的に変化する磁気バネ力が得られている。
なお、上述した実施の形態では、第1のヨーク2と第2のヨーク3を単純な平板状のヨークとしたが、図9に示す磁気バネ装置100Bのように、永久磁石1の外周面1aとの対向部分のヨーク面を永久磁石1の外周面1aの曲率に合わせた形状として永久磁石1とヨーク2,3間の磁気抵抗を小さくして、より多くの磁束が効率よく流れるようにしてもよい。
また、図10に示す磁気バネ装置100Cのように、ヨークの面を途中で90°ねじったような構造にして、可動子4と永久磁石1の軸方向を平行に配置することにより小型化に適した構造にすることもできる。この場合も、図10に示されるように、永久磁石1の外周面1aとの対向部分のヨーク面を永久磁石1の外周面1aの曲率に合わせた形状として磁束が効率よく流れるようにするとよい。
〔実施の形態2〕
図11に本発明に係る磁気バネ装置の他の実施の形態(実施の形態2)の要部を示す。この実施の形態2の磁気バネ装置200(200A)では、間隔をあけてほゞ平行に対向して配置した第1のヨーク2と第2のヨーク3との間に、その軸方向をヨーク2,3の対向方向に対してほゞ垂直として円柱状の可動子4を配置している。
また、可動子4は、図示されていないガイドによって、その軸心Oの位置が規制された状態(可動子4の水平方向の動きが規制された状態)で、可動子3の軸方向とヨーク2,3の面方向を平行にして軸方向に移動可能に設けられている。すなわち、可動子4の外周面4aをヨーク2,3の内面から離間させた状態で、可動子4がヨーク2,3の間に配置されている。
また、可動子4の上端部には外部の部材(図示せず)に力を伝えるための非磁性体(例えば、SUS316、アルミニウム、真鍮などや、その他、磁気回路への磁気的影響が無視できるレベルの材料)からなるシャフト(非磁性体シャフト)5が接続されている。この例では、非磁性体シャフト5を可動子4の上端部に接続させているが、可動子4の下端部に接続されることもあり、両端部に接続されることもある。
なお、ガイドを設ける代わりに、可動子4の外周面4aとのヨーク内面との間に、表面が滑りやすい非磁性体の軸受を設けるようにしてもよい。ガイドや非磁性体の軸受などのように、可動子4の外周面4aとヨーク内周面とを離間させる機構がないと、磁気吸引力で可動子4がヨーク2,3に吸着してしまい、(通常で発生させる最大磁気バネ力の数10倍以上の力を加えないと)動かなくなる。可動子4の形状は、円柱状に限られるものではなく、角柱状、あるいは、その複合形状などとしてもよい。
また、この磁気バネ装置200Aにおいて、可動子4の長さLはヨーク2,3の幅Wと同程度か短く設定されている。また、この磁気バネ装置200Aにおいて、径方向に着磁された円柱状の永久磁石1は、ヨーク2,3の可動子4が配置された側とは反対側の対向空間内に、その円柱の軸方向をヨーク内面と平行にして設置されている。すなわち、その軸方向をヨーク2,3の対向方向に対してほゞ垂直として、ヨーク2,3の間に配置されている。また、永久磁石1は、その軸を中心として回転可能な状態で、かつその外周面1aが第1のヨーク2と第2のヨーク3とに接触しないように配置されている。なお、円柱状の永久磁石1の軸方向とヨーク2,3の長手方向との角度に制約は無く、直角に限らない。
また、図12に示す磁気バネ装置200Bように、永久磁石1の外周面1aとの対向部分のヨーク面を永久磁石1の外周面1aの曲率に合わせた形状として永久磁石1とヨーク2,3間の磁気抵抗を小さくして、より多くの磁束が効率よく流れるようにしてもよい。
図13および図14を参照して、実施の形態2に示した構成の磁気バネ装置200Aについて、磁束の配分を変化させる方法と磁気バネ力が発生する原理について説明する。なお、図13は図11に示した磁気バネ装置200Aを可動子4の軸方向(上面)から見た図として示しており、図14は図13(a)におけるA−A線断面図として示している。
この磁気バネ装置200Aにおいて、磁気バネ力は図14に示すような原理によって発生する。すなわち、外力によって可動子4が対向したヨーク2,3間に押し込められると、可動子4の押し込められた側の端部と押し込められた側のヨーク2(または、3)の端部間における斜め方向の吸引力により、その吸引力の軸方向の分解ベクトルとして可動子4を中央にもどす垂直方向(軸方向)の磁気バネ力が発生する。なお、可動子4の押し出された側の端部と押し出された側のヨーク3(または、2)の端部間においても、わずかな斜め方向の吸引力が働き、その吸引力の軸方向の分解ベクトルとして可動子4を中央にもどす垂直方向(軸方向)のわずかな磁気バネ力が発生するが、押し込められた側の影響が大きい。
この磁気バネ装置200Aにおいて、磁気バネ力は、永久磁石1のN極とS極が図13(a)のような状態にあるとき、すなわちN極が第1のヨーク2の下面2bに直面し、S極が第2のヨーク3の上面3bに直面しているとき、最大となる。この時の永久磁石1の角度位置を磁石角度0゜とする。
この状態から永久磁石1を回転させ、図13(b)に示すように、永久磁石1の磁石角度を45゜としたとする。この場合、永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束6が可動子4に向かう磁束6−1と、可動子4に向かわずに永久磁石1近傍のヨークと空間を介してN極からS極への閉じたループを作る磁束6−2とに分かれる。すなわち、永久磁石1から流れる磁束の経路が変わり、永久磁石6から供給される可動子4への磁束の量が減少する。これにより、磁気吸引力が減少し、磁気バネ力が弱くなる。
さらに、永久磁石1を回転させて、図13(c)に示すように、永久磁石1の磁石角度を90゜としたとする。この場合、永久磁石1のN極から出てS極に戻る磁束6のほゞ全てが永久磁石1近傍のヨークと空間を介してN極からS極への閉じたループを作る磁束6−2となり、磁気バネ力が最小となる。
なお、この磁気バネ装置200Aにおいて、永久磁石1の磁極の向きは、N極とS極の向きが逆になっても効果は同じである。また、可動子4の形状は、直方体や平板状などでもよく、ヨーク面と近接して対向する面積が大きい方が磁気抵抗が小さくなり、より多くの磁束が効率よく流れるようになるので好ましい。また、可動子4の長さLはヨーク幅Wと同程度より短い方が磁気バネ力発生の効率がよく好ましい。また、磁束が可動子4を通過してヨーク2,3間を流れる範囲であれば、可動子4はどんな形状でも(例えば、柱状を板状まで短くしても、逆に長くしても)構わないが、所望の特性に応じて形状や長さは選択される。
上述した実施の形態1や実施の形態2では、円柱状の永久磁石1を使用するものとしたが、図15に示すように、回転軸Pを挟んで対向する方向に着磁した直方体状の永久磁石1’を使用し、この直方体状の永久磁石1’を各磁極が対向したヨーク内面に近接する状態と離間する状態ができるように回転させるようにしてもよい。また、図16に示すように、直方体状の永久磁石1’を非磁性体のホルダ8で保持し、この非磁性体のホルダ8で保持した直方体状の永久磁石1’を回転させるようにしてもよい。
また、図17に示す磁気バネ装置100Dのように、第1のヨーク2と第2のヨーク3との間の中央部にほゞ平行に、永久磁石1を挟むようにしてコの字形状などの磁性体からなるバイパスヨーク9を設けるようにしてもよい。このようなバイパスヨーク9を設けることにより、永久磁石1の各磁極がヨーク内面に最近接する角度における回転力に関する安定点と90°ずれた角度のところにもう一つの安定点が現れるため、より小さな力(トルク)で永久磁石1を回転できるようになる。また、磁束が変化する回転角度の範囲が広がり磁束制御がより細かくできるようになる。
以上の説明から分かるように、実施の形態1の磁気バネ装置100や実施の形態2の磁気バネ装置200では、永久磁石1を回転させることによって可動子4への磁束の量を制御することにより、すなわち永久磁石1から可動子4へ供給される磁束6−1の量と、永久磁石1から可動子4へ供給されない磁束の量6−2との配分を変化させることにより、永久磁石1の磁束にコイルからの磁束を作用させる場合のような電力を常時消費し続ける必要性を生じさせることなく、自由にバネの特性を変更し維持することができるようになる。
また、磁束を供給する永久磁石1と磁束が供給される可動子4とを別個に備えることにより、可動子4の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、必要なバネ力を得るための磁力を確保できる永久磁石1を採用することができる。すなわち、可動子を可動子ヨークと永久磁石とで構成する方式では、コイルからの磁束を作用させることなくバネ力を強くしようとすると、永久磁石が大きくなって可動子が大型化する。これに対して、実施の形態1や実施の形態2では、磁束を供給する永久磁石1と磁束が供給される可動子4とを別個に備えた構成としているので、可動子4の大きさはそのままとし、永久磁石1を大きくすることで必要なバネ力を得るための磁力を確保することができるようになる。これにより、可動子4の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、またコイルを使用せずに、必要なバネ力を得るための磁力を確保することができるようになる。
〔実施の形態3〕
図18は本発明に係る磁気バネ装置の別の実施の形態(実施の形態3)の要部を示す図である。この実施の形態3の磁気バネ装置300では、第1のヨーク2と第2のヨーク3との対向空間の中央部に、直方体状の永久磁石10を固定している。この直方体状の永久磁石10は、その上端部がN極、下端部がS極とされ、N極を第1のヨーク2に接触させ、S極を第2のヨーク3に接触させている。なお、永久磁石10は、N極とS極とが逆向きでもよく、直方体以外の形状でもよい。
また、第1のヨーク2と第2のヨーク3との対向空間中、可動子4が設けられた側とは反対側の端部にギャップ11を設け、このギャップ11をモータM2のシャフト12に取り付けられて回転する半円状の磁性体13の通過通路としている。磁性体13は、ギャップ11の間隔よりも薄い厚さの軟磁性体であり、第1のヨーク2にも第2のヨーク3にも接触していない。なお、磁性体13は、他の形状でもよく、回転に限らず直動などでもよく、ギャップ11内における磁性体の占有率を変えてギャップ11内の磁気抵抗を変えられる構成であればよい。
モータM2としては、実施の形態1と同様、超音波モータを用いている。超音波モータは、電力をオフにしてもその回転位置を保持するので、磁性体13を回転させる場合にのみ電力を使用するだけで済む。
また、可動子4は、実施の形態1と同様、その軸心Oの位置が規制された状態で、軸方向に移動可能に設けられている。また、可動子4の上端部には外部の部材(図示せず)に力を伝えるための非磁性体(例えば、SUS316、アルミニウム、真鍮などや、その他、磁気回路への磁気的影響が無視できるレベルの材料)からなるシャフト(非磁性体シャフト)5が接続されている。この例では、非磁性体シャフト5を可動子4の上端部に接続させているが、可動子4の下端部に接続されることもあり、両端部に接続されることもある。
図19にこの可動子4をガイドする機構も含めた全体構成を示す。この例では、ガイドシャフト14−1,14−2によって、可動子4の軸心Oの位置を規制している。ガイドシャフト14−1,14−2は、リニアブッシュ16−1,16−2に挿入された状態で上下動し、可動子4の軸心Oの位置を規制しながら、可動子4に接続された非磁性体シャフト5によって駆動されるステージ15を支持する。
この磁気バネ装置300では、永久磁石10のN極から出てS極に戻る磁束17が可動子4に向かう磁束17−1と、ギャップ11に向かう磁束17−2とに分かれる。この磁束17が流れる磁路において、磁束17−1が流れる磁路をメイン磁路と呼び、磁束17−2が流れる磁路をバイパス磁路と呼ぶことにする。
この磁気バネ装置300において、磁性体13を回転させると、バイパス磁路のギャップ11における半円状の磁性体13の位置が変わり、バイパス磁路を流れる磁束17−2の量が変化する。すなわち、永久磁石10から可動子4に供給されない磁束の磁路に配置される磁性体13の配置状態が変わり、永久磁石10から可動子4へ供給されない磁束17−2の量が変化する。これにより、メイン磁路を流れる磁束17−1の量、すなわち永久磁石10から可動子4へ供給される磁束の量が変化し、バネの特性が変化する。
以上の説明から分かるように、この実施の形態3の磁気バネ装置300では、バイパス磁路のギャップ11に配置された磁性体13を回転させることによって可動子4への磁束の量を制御することにより、すなわち永久磁石10から可動子4へ供給される磁束17−1の量と、永久磁石10から可動子4へ供給されない磁束の量17−2との配分を変化させることにより、永久磁石10の磁束にコイルからの磁束を作用させる場合のような電力を常時消費し続ける必要性を生じさせることなく、自由にバネの特性を変更し維持することができるようになる。
また、磁束を供給する永久磁石10と磁束が供給される可動子4とを別個に備えることにより、可動子4の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、必要なバネ力を得るための磁力を確保できる永久磁石10を採用することができる。すなわち、可動子を可動子ヨークと永久磁石とで構成する方式では、コイルからの磁束を作用させることなくバネ力を強くしようとすると、永久磁石が大きくなって可動子が大型化する。これに対して、実施の形態3では、磁束を供給する永久磁石10と磁束が供給される可動子4とを別個に備えた構成としているので、可動子4の大きさはそのままとし、永久磁石10を大きくすることで必要なバネ力を得るための磁力を確保することができるようになる。これにより、可動子4の大きさなど設計上の制約に影響されることなく、またコイルを使用せずに、必要なバネ力を得るための磁力を確保することができるようになる。
図19に示したガイドシャフト構成によると、可動子4の回転を防止することができるため、通常の組み付けなどの用途では好ましい。一方、可動子4に直接、あるいは、可動子4に連結された同軸のシャフトに軸受を取り付けて回転可能にすると、回転シャフトに非接触で可変のバネ力を発生させることができるため、ドリル、ドライバー、クラッチなどの回転体における軸方向の力制御が可能となる。
なお、上述した磁気バネ装置100,200,300では、モータM1やモータM2として超音波モータを用いるようにしたが、ステッピングモータ(パルスモータ)などを用いるようにしてもよい。ステッピングモータは入力パルス数で動作角度が決まるので、回転角度を検出するエンコーダが無くても使用することができる。ステッピングモータを用いる場合、ロータまたはステータに永久磁石を使ったタイプを用いたり、ギヤ付きのタイプを用いるようにするとよい。例えば、ギヤ付きのステッピングモータとして、1/100程度のギヤ比のものにすれば、電源をオフにしても十分にその停止した回転角度位置を保持することが可能である。ギヤ付きのステッピングモータでなくても、また通常のモータであっても、状態保持に永久磁石を使ったラッチソレノイドなどでストッパ機能をつければ、使用することも可能である。
また、上述した磁気バネ装置100,200,300において、可動子4の位置または変位を検出するセンサを設け、このセンサが検出する可動子4の位置または変位に応じて可動子4への磁束の量を制御するようにしてもよい。このようにすることによって、より高度な動作制御が可能となる。
また、上述した磁気バネ装置100や200において、モータM1を使用せず、所定の角度毎に停止するラッチ機能を備えた手動ダイアルを設け、この手動ダイアルで永久磁石1の回転角度位置を可変とし、停止させた回転角度位置に永久磁石1を保持させるようにしてもよい。上述した磁気バネ装置300においても同様に、モータM2を使用せず、所定の角度毎に停止するラッチ機能を備えた手動ダイアルを設け、この手動ダイアルで磁性体13の回転角度位置を可変とし、停止させた回転角度位置に磁性体13を保持させるようにしてもよい。なお、上述した所定の角度毎に停止するラッチ機能の代わりにウォームギアなどを使った回転角度保持機構を用いてもよく、この場合はどの角度でも連続的に設定することが可能となる。
また、図18に示した磁気バネ装置300の構成において、図11に示した磁気バネ装置200におけるヨーク2,3と可動子4との構成を採用するようにしてもよい。
また、上述したいずれの実施の形態においてもヨーク2,3は、それぞれ1枚の板状の磁性体で構成してもよいし、複数の薄板状の磁性体を積層して構成したものでもよい。積層する場合は、磁束が積層されたそれぞれの板状の磁性体の平面方向と平行に磁束が入って出ていくようにすると、形状磁気異方性の影響により反磁界の影響が少なく(板厚方向で反磁界が大きい)、効率よく磁束を流すことができるので好ましい。
また、可動子4も一体の磁性体で形成してもよいし、板状の磁性体を積層して形成してもよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術的思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施の形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
1,1’…永久磁石、2…第1のヨーク、3…第2のヨーク、4…可動子、5…シャフト(非磁性体シャフト)、M1…モータ、6,6−1,6−2…磁束、8…ホルダ、9…バイパスヨーク、10…永久磁石、11…ギャップ、M2…モータ、13…磁性体、14−1,14−2…ガイドシャフト、15…ステージ、16−1,16−2…リニアブッシュ、17,17−1,17−2…磁束、100(100A〜100D),200(200A,200B),300…磁気バネ装置。

Claims (13)

  1. 磁気の吸引力をバネ力として用いる磁気バネ装置において、
    N極から出てS極に戻る磁束を発生する永久磁石と、
    前記永久磁石のN極から出てS極に戻る磁束の磁路を形成するための第1および第2のヨークと、
    前記第1および第2のヨークとともに磁路を形成するように配置され、その軸心の位置が規制された状態で軸方向に移動可能に設けられた磁性体からなる可動子と、
    前記第1および第2のヨークを通して前記永久磁石から前記可動子へ供給される磁束の量と、前記永久磁石から前記可動子へ供給されない磁束の量との配分を変化させる磁束配分制御手段とを備える
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  2. 請求項1に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記第1および第2のヨークの内面に対向する前記永久磁石の磁極の位置を変化させることによって前記磁束の配分を変化させる
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  3. 請求項1に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記永久磁石から前記可動子に供給されない磁束の磁路に配置される磁性体の配置状態を変化させることによって前記磁束の配分を変化させる
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  4. 請求項2に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記永久磁石の磁極の位置を超音波モータあるいはステッピングモータによって変化させる
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  5. 請求項3に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記磁性体の配置状態を超音波モータあるいはステッピングモータによって変化させる
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載された磁気バネ装置において、
    前記第1および第2のヨークは、それぞれの一端にほゞ同径の貫通孔を有し、この貫通孔の中心軸を一致させて対向して配置され、
    前記可動子は、柱状とされ、前記第1および第2のヨークの貫通孔の中心軸にその軸心を一致させて、両方の貫通孔にかかるようにして設置されている
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  7. 請求項6に記載された磁気バネ装置において、
    前記可動子は、その長さが前記第1および第2のヨークの対向する外側の端面間の距離と同程度である
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  8. 請求項1〜5の何れか1項に記載された磁気バネ装置において、
    前記第1および第2のヨークは、間隔をあけてほゞ平行に対向して配置され、
    前記可動子は、前記第1および第2のヨークの内面に対して平行移動方向を軸心として平行移動可能な形状とされ、その軸方向を前記第1および第2のヨークの対向方向に対してほゞ垂直として当該ヨーク間に配置されている
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載された磁気バネ装置において、
    前記可動子の位置または変位を検出するセンサを備え、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記センサが検出する可動子の位置または変位に応じて前記磁束の配分を制御する
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  10. 請求項2に記載された磁気バネ装置において、
    前記第1および第2のヨーク間に前記永久磁石を挟むように磁性体からなるバイパスヨークが配置されている
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  11. 請求項2に記載された磁気バネ装置において、
    前記永久磁石は、当該永久磁石の回転軸を挟んで対向する方向に着磁されている
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  12. 請求項2に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記永久磁石の磁極の位置を変化させる調整機構の位置を所定の位置毎に停止させて保持するラッチ機能を備えた手動ダイアルである
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
  13. 請求項3に記載された磁気バネ装置において、
    前記磁束配分制御手段は、
    前記磁性体の量を変化させる調整機構の位置を所定の位置毎に停止させて保持するラッチ機能を備えた手動ダイアルである
    ことを特徴とする磁気バネ装置。
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