JP5785262B2 - アミンの脱色 - Google Patents

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Description

この非仮特許出願は、DECOLORIZATION OF AMINESと題する、Mehta他による2010年9月29日付けで出願された整理番号61/387,707号の米国仮特許出願の優先権を主張する。前記仮特許出願明細書全体は参照することにより本明細書中に組み込まれる。
本発明は、1種又は2種以上のアミンを含む組成物を脱色する方法に関する。より具体的には、本発明は少なくとも1種の弱酸の存在下で組成物を予熱し、次いで熱処理済組成物から低色(low color)アミンを回収することに関与する。
アミンを製造するために用いられるプロセスは、これらの化合物の混合物を生成する傾向がある。これらの混合物は種々の方法で分解することができる。例えば蒸留を用いてこれらの混合物を分別することができる。アミン、例えばポリエチレンアミンが製造中及び/又は空気中での保存中に変色するようになることがよく知られている。混合物はしばしば黄色、黄褐色、又は暗褐色である。変色は生成混合物中の不純物に起因するものと業界では考えられている。これらの不純物はアミン形成過程の副産物であり得る。通常、強く変色したアミンの商業価値は低色アミンの商業価値よりも低く、しばしば著しく低い。従って、これらのアミンの化合物のうちの1種又は2種以上を含む組成物を脱色するために多くの方法が考えられている。
強鉱酸、例えばpKaが25℃で約1.0未満の強鉱酸は、ハロゲン化水素、例えばHCl、HBr、及びHF、並びに硫酸、硝酸、及びこれらの組み合わせなどを含む。アミンを脱色するために強鉱酸が使用されている。英国特許出願公開第1351050号明細書、独国特許第2163516号明細書、及びJP1970−119902のそれぞれには、塩酸塩の存在下での真空蒸留によってポリエチレンアミンを脱色する方法が記載されている。塩酸塩は塩酸をアミンに添加することによって得られる。
米国特許第5861537号明細書(1999)は、アミンをハロゲン化水素で処理し、TETA及び低沸点アミンを蒸留し、次いでアルカリを添加することにより残留リカー中の過剰酸を中和し、そして次いで混合物から高沸点アミンを蒸留することによってポリエチレンアミンを脱色する方法を記載している。
ハロゲン化水素は高い脱色度を提供するものの、ハロゲン化水素の使用は大きな問題をはらむ。第一に、ハロゲン化水素は高腐食性強酸でありがちである。これらの酸は、高価な耐食性設備が使用されない限り、設備に強い腐食作用を及ぼす。これらの酸は注意深い取り扱いを必要とする。さらに、1種又は2種以上のアミンを含む組成物と反応すると、これらの酸はアミンと反応してアミンハロゲン化水素酸塩副産物を形成する傾向がある。例えば、HClを使用する場合、脱色済アミンを回収するためにアミン−HCl混合物を蒸留すると、アミン塩酸塩は蒸留塔の底部に残される。アミン塩酸塩は低価値副産物として廃棄するか、アミンを遊離させるために水性アルカリ溶液を加えることによって中和するか、且つ/又は同様の処置を施さなければならない。副産物である塩及び水を次いでアミン生成物から分離する必要がある。添加されたHClは、あまりにも多量の酸を添加し、且つ/又はあまりにも多量の熱を加えると、酸で触媒されたアミン分解を引き起こすことがある。アミン中のHClが1重量%という僅かな量であっても、例えばアミン分解温度を50℃だけ低くすることがある。従ってアミン組成物中のHCl濃度は厳密にコントロールしなければならない。さらに、米国特許第5861537号明細書によって開示された方法は効果的な脱色のために、混合物を高い温度(150℃〜240℃)に加熱することを必要とする。多くの場合、色を低減するのに使用される入手可能な既存の設備はこのような高い温度での作業には適さないことがある。より広範囲の温度、例えばより低い温度、又はより高い温度にわたって利用でき、従ってより広範囲の設備を利用できるような方法があることが望ましい。
従って、これらの重大な欠点のうちの1つ又は2つ以上を被ることなしに、アミン混合物を高度に脱色する方法がなおも強く望まれる。
本発明は、1種又は2種以上のアミンを含有する組成物を脱色するために用いられる方法を提供する。これらの方法は、例えばpKaが約1超、好ましくは約2超、より好ましくは約3超、さらにより好ましくは約4超である酸であって、そして有意義には、従来使用されている強鉱酸よりも腐食性が低い酸を使用する。有意義なことには、酸が弱ければ弱いほど(具体的には有機酸、例えば氷酢酸)、熱処理と組み合わせて使用すると、生成される副産物は強鉱酸よりも劇的に少なくなる。弱酸、例えば有機酸を使用すると酸中和工程及び塩分離工程は必要とされない。なぜならば、アミン中の有機酸の相応副産物の存在は一般には、塩化物のような副産物塩の存在とは異なり、生成物の完全性にとって懸念事項ではないからである。結果として、極めて高い収率で低色生成物を容易に得ることができる。
直感に反し驚くべきことであるが、1種又は2種以上の弱酸、具体的には1種又は2種以上の有機カルボン酸、ジカルボン酸、又はその無水物と組み合わせて熱処理を利用することは、低レベルの副産物形成しか伴わずにアミンを脱色する際に極めて効果的である。一般に、有機酸、例えばカルボン酸はアミンと反応性である。例えばカルボン酸はアミンと反応することにより、アミド部分及び水及び時にはイミダゾリン部分を形成する傾向がある。それゆえ、アミンを処理するためにこのような酸を使用すると、アミンを消費しがちであり、収率を低下させ、また過剰量の副産物を生成すると予想されるであろう。しかし本発明は不所望の副産物を極めて低レベルでしか産出せず、シンプルなプロセスにおいて例外的に高収率の脱色アミンを産出し、熱処理及び後続の分離、例えば蒸留しか必要としない。
さらに、効果的な脱色度を達成するために、強酸に対して多量の弱酸を使用しなければならないと予想されがちである。とはいえ、多量の弱酸を使用すると、アミンと反応するための弱酸がより多量に存在するという点においてより多くの不所望な副産物形成を招くと予想されるであろう。こうして、副産物形成を最小化するために、そしてアミン収率の低下を回避するために、弱酸、例えばカルボン酸の使用を回避しようとする偏向が生じるであろう。このことは、好適な熱処理が行われない場合、或いは不十分な熱処理を補償するために過度に多量の酸を代わりに使用する場合には確かに当てはまる。しかし本発明は、過度の副産物生成を回避するのを助けるために熱処理との組み合わせで極めて低レベルの弱酸を使用すると、かなりの脱色度を達成する。予想外にも、熱処理を利用すると、低レベルの弱酸がこのような高い脱色度を提供できるようになる。
弱酸の脱色効力を高める熱処理の能力も直感に反する。かなりの時間にわたって任意の酸の存在下でアミン混合物を予熱すると、アミンと酸との反応速度を高めることによって、不所望の副産物形成を助長すると予想されるであろう。直感に反することではあるが、熱処理は、さもなければ予想されるかもしれない過剰量の副産物を生成することなしに、弱酸の脱色力を高める。
1態様において、本発明は、1種又は2種以上のアミンと1種又は2種以上のカラーボディとを含む組成物の変色を低減する方法であって:
(a) 初期色を有する該組成物を用意し;
(b) 分離技術が該カラーボディの少なくとも一部から該アミンの少なくとも一部をより効果的に分離し得るように該組成物を改質するのに効果的な条件のもとで、少なくとも1種の弱酸の存在下で該組成物を熱処理し;そして
(c) 熱処理後、少なくとも該分離技術を用いて、回収された部分が該初期色に対して色が少なくなるように該熱処理済組成物から該アミンの少なくとも一部を回収する
工程を含む、組成物の変色を低減する方法に関する。
別の態様において、本発明は、1種又は2種以上のアミンを含む組成物の変色を低減する方法であって:
(a) 初期色を有する該組成物を用意し;
(b) 少なくとも約20分間にわたって少なくとも1種の弱酸の存在下で該組成物を熱処理し;そして
(c) 熱処理後、該熱処理済組成物に少なくとも1つの分離技術を適用して、回収された部分が該初期色に対して色が少なくなるように該熱処理済組成物から該アミンの少なくとも一部を回収する
工程を含む、組成物の変色を低減する方法に関する。
別の態様において、本発明は、1種又は2種以上のアミンを含む組成物の変色を低減する方法であって:
(a) 初期色を有する該組成物を用意し;
(b) 少なくとも約20分間にわたって少なくとも1種の弱酸の存在下で該組成物を熱処理し;
(c) 熱処理が完了したときにそれを見極めるのを支援するために、該熱処理された組成物の色特徴を用い;そして
(d) 熱処理後、該熱処理済組成物に少なくとも1つの分離技術を適用して、回収された部分が該初期色に対して低減された色を有するように該熱処理済組成物から該アミンの少なくとも一部を回収する
工程を含む、組成物の変色を低減する方法に関する。
下記本発明の実施態様は、網羅的なものではなく、或いは下記詳細な説明において開示された通りの形に本発明を限定しようとするものでもない。むしろ実施態様は、他の当業者が本発明の原理及び実施を評価し理解し得るように選択され説明されるものである。
本発明は、少なくとも1種のアミンを含む組成物を脱色するための方策を提供する。本明細書中に使用される「アミン」という用語は、少なくとも1つのアミン部分、好ましくは少なくとも2つのアミン部分、より好ましくは少なくとも3つのアミン部分、そしてさらにより好ましくは少なくとも4つのアミン部分を含む有機化合物を意味する。2つ又は3つ以上のアミン部分を含むアミンは本明細書中ではポリアミンを意味する。本明細書中に使用される有機化合物は、少なくとも1つの炭素原子と、炭素原子に共有結合された少なくとも1つの水素原子、又は炭素原子に共有結合された酸素原子に共有結合された少なくとも1つの水素原子とを含む化合物を意味する。アミン化合物は、線状、分枝状、環状、又は非環状、飽和、不飽和、脂肪族、及び/又は芳香族化合物であってよい。
アミンの模範的なクラスは、ヒドロカルビルアミンを含む。この種のアミンは少なくとも1つのヒドロカルビル部分と少なくとも2つのアミン部分とを含む。「ヒドロカルビル」という用語は、C原子及びH原子が少なくとも50重量パーセント、好ましくは少なくとも60重量パーセント、より好ましくは少なくとも80重量パーセント、そしてさらにより好ましくは少なくとも100重量パーセントの部分を占める部分を意味する。C及びHに加えて、このような部分は他の原子、例えばO、共有結合されたハロゲン、例えば臭素原子、P、S、及びこれらの組み合わせなどを含み得る。ヒドロキシ官能性アルキル又はアルキレン部分が、1つ又は2つ以上のO原子を含むヒドロカルビル部分の例である。ヒドロカルビル部分は独立して非環状又は環状;分枝状又は線状;飽和又は不飽和;脂肪族又は芳香族、又はこれらの組み合わせであってよい。
好ましいヒドロカルビル部分は独立して、炭素原子数1〜50、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、そしてさらにより好ましくは2〜6の二価、三価、四価、五価、及び/又は六価アルキレン部分である。他の種類の原子がアルキレン部分内に存在するならば、望ましくはこれらは、本発明の脱色方法において用いられるプロセス条件に関して実質的に不活性である部分中に内蔵される。
多くの実施態様の場合、ポリアミンは2〜約20、好ましくは2〜約10、より好ましくは4〜約6個のアミン部分を含む。アミン部分は第一級、第二級、及び/又は第三級であり得る。
アミンの例はモノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)、エチレンジアミン(EDA)、1,3−ジアミノプロパン(1,3−DAP)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ピペラジン(PIP)、アミノエチルピペラジン(AEP)、h−ピペラジン(h−PIP)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、及びこれらの組み合わせなどを含む。多くの場合、変色組成物はこれらのアミンの組み合わせを混和状態で含む。しかしながら変色はほとんどの場合、高分子量アミン(例えば少なくとも4つのアミン部分を含む)と関連する問題である。それというのも、低分子量アミン、例えばEDA及びしばしばDETAは本発明による熱処理を必要とすることなしに蒸留によって低色で多くの場合得ることができるからである。組み合わされた状態で又は単離して回収された状態で、アミノ化合物の多くは、脱色されるとより大きい商業的価値を有する。例えば、しばしば他のアミンと組み合わされたTETAを含むアミン組成物は、製造時及び/又は周囲の酸素への曝露時に強度に変色するようになり得る。APHA色値(下記APHA色の考察を参照されたい)は5000もの高さであるのが一般的である。しかし、低い色含有率(いくつかの仕様によれば50 APHA未満の色)のTETA及び/又はTETAの同類物、具体的には線状TETA(L−TETA)が、エポキシ硬化剤、燃料添加剤、及びポリアミド樹脂のような用途における使用に大きい需要がある。
この考えに縛られたくはないが、アミン組成物と関連する色の問題は、少なくとも一つには、アミン製造過程の副産物として生成される着色剤(カラーボディとも呼ばれる)の存在に起因すると考えられる。蒸留のような技術を用いても、着色剤から所望アミン生成物を分離することは難しいことがある。本発明は、カラーボディからアミンを分離するのを著しく容易にするようにカラーボディを改質すると考えられる方策を用いる。このことは、英国特許出願公開第1351050号明細書及び米国特許第5861537号明細書に記載されているような酸ハロゲン化物処理を用いて形成される組成物よりも、色が劇的に低減されるだけではなく、副産物もかなり少ない組成物を提供するのをより容易にする。
本発明の脱色方法の効果は、ASTM D1209-00, “Standard Test Method for Color of Clear Liquids (Platinum-Cobalt Scale), ASTM International, West Conshohocken, PA (2000)に基づく方法を用いた白金−コバルト(Pt/Co)カラースケール(APHA−ハーゼン(Hazen)カラースケール又はAPHAカラースケールとしても知られる)を利用して定量化することができる。以後、この方法を用いて得られる色データはAPHA色データと呼ぶことにする。この方法は本来、廃水中の汚染レベルを評価する方法として開発された。色を評価するためにAPHAカラー法は、廃水における用途から数多くの他の産業用途に範囲を拡大して利用されている。変色アミン組成物は黄味を帯びた色から褐色までの範囲にある傾向があるので、APHAカラー法は本発明の実施に際してアミン組成物の色を評価するために適用可能であり、また有用である。処理前には、変色アミン組成物のAPHA色は約200以上、しばしば約200〜約5000、そして約400〜約5000であり得る。本発明によるただ1つの処理サイクル後、APHA色は150未満に、そして実施の好ましい態様においては50未満、20未満、そして10未満にさえ低減される。
脱色処理を施されることになる組成物は水を含んでよく、或いは無水でもよい。とはいえ、脱色処理中に副産物として多少の水が生成され得ることを認識して、処理に際して最初に出現する組成物中の水の存在を制限又は回避することが望ましい。このことは、脱色済生成物から水を除去する必要性を軽減し、また水除去中に生じ得る生成物損失を低減する。このことは、アミンのための数多くの商業的仕様が一般に本質的に無水のアミンを指定しているので有利である。従って、本発明の脱色処理は、組成物総重量を基準として組成物中の水が20重量パーセント未満、好ましくは5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の組成物に適用される。本明細書中に使用される無水という用語は、組成物総重量を基準として組成物中の水が0〜0.5、好ましくは約0〜約0.2重量パーセントであることを意味する。組成物が過剰の含水率を含む限りにおいて、脱色処理開始前に任意の好適な乾燥技術及び/又はスカベンジ技術を用いて脱色に先立って含水量の全て又は一部を除去及び/又はスカベンジすることができる。多くの場合、本発明の脱色方法を組成物に施す前に、低分子量アミン、例えばEDAなどを組成物から任意に分離すると、水はアミン組成物から除去される。EDA及び他の低分子量アミン(例えば1〜3つのアミン部分を含むもの)は、いかなる予熱処理をも必要とすることなしに蒸留を介してしばしば高品質で得られる。従って、本発明は、好ましくは4つ又は5つ以上のアミン部分を含む少なくとも1種のアミンを含む組成物に最も有利に適用される。
全体的に見て、アミンに適用される脱色処理は、効果的な脱色を可能にするために少なくとも2つの工程を組み入れる。第1工程では、1種又は2種以上の好適な温度で所望時間にわたって、少なくとも1種の好適な酸の存在下で変色組成物を熱処理する。この考えに縛られたくはないが、熱処理条件は、酸がカラーボディと反応するのを可能にし、分子量を変え、或いはこの種を改質すると考えられる。カラーボディの変化は、蒸留のような分離技術がアミン生成物をより純粋な低色形態でより容易に分解するのを可能にする。従って所望アミン生成物を改質カラーボディからより分離しやすくなり、脱色生成物をより容易且つ効果的に産出する。さらに、酸の使用量が少ないので、生成される副産物も少なくなり、脱色がより効率的に且つより高収率で達成されることが可能になる。特定のアミン、例えばL−TETAなどに関しては、そのアミンの生成物収率は、元の組成物中のアミンの重量に対する、色が低減された状態で回収されたアミンの重量パーセントである。例えば最初は100グラムのL−TETAを含んでいたアミン組成物から、色が低減された90グラムのL−TETAが回収される場合、L−TETAの収率は90%である(90/100 x 100%)。第2工程では、蒸留のような分離技術を用いて、所望アミンを含む脱色済組成物を回収する。
本発明は、脱色済アミンが高収率で回収されるのを可能にし、これに相応して廃棄物発生を低減する。例えば本発明は、L−TETA(400〜5000 APHA)を内蔵する高色(high color)組成物を、低色組成物(50 APHA未満)へ、単回処理で80%を上回る、又は90%を上回る収率で変化させることができる。より高い脱色度が望まれる場合には、より高い酸濃度、より高い前処理温度、及びより長い前処理期間を用いて脱色を行ってよい。より高い脱色度を得るための他の選択肢としては、より多くの処理サイクルを用いて色をさらに低減することもできる。しかしながら、本発明による処理は単一サイクルで極めて劇的に変色を低減するので、付加的な処理サイクルは必要でない。付加的な処理サイクルは一般に、所望生成物の収率を低下させる。
第1処理段を開始するために、組成物に1種又は2種以上の弱酸を添加する。本明細書中に使用される弱酸は、pKaが約1を上回る、好ましくは約2を上回る、より好ましくは約3を上回る、さらに好ましくは約4を上回る酸を意味する。少なくとも1種の弱酸が添加される限り、1種又は2種以上の弱酸との組み合わせで1種又は2種以上の強酸(すなわちpKaが1未満、−2未満、そして約−4未満の酸)を使用することは本発明の範囲内に含まれる。しかしながら、より最適な結果のために、強酸、具体的にはCl,Br,及び/又はFを含む強酸を組成物から排除することがより好ましい。弱酸と強酸との組み合わせを用いる場合には、酸総重量を基準として、酸の少なくとも50重量パーセント、好ましくは少なくとも75重量パーセント、そしてより好ましくは少なくとも95重量パーセントが弱酸であることが望ましい。
単独又は組み合わせで使用される弱酸は、熱処理に際して驚くほどに低レベルの酸を使用した時に大幅な脱色を達成し、腐食性が低くなるだけでなく、これらの酸はまた、著しく低いpKa特性を有する強酸と比較して副産物生成量が著しく少ない脱色をも達成する。従って、pKaが少なくとも約1、好ましくは少なくとも約2、より好ましくは少なくとも約3、そしてさらにより好ましくは少なくとも約4の少なくとも1種の弱酸が使用される。
広範囲の弱酸又はこれらの組み合わせを使用してよい。模範的な弱酸は有機酸、及びホウ酸などを含む。模範的な有機酸はカルボン酸、ジカルボン酸、及びこれらの前駆体無水物、例えば酢酸、無水酢酸、シュウ酸、クエン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、蟻酸、乳酸、尿酸、グリコール酸、グリセリン酸、バルビツール酸、アロキサン酸、オキサロ酢酸、3−ブテン酸、トランス−クロトン酸、アセト酢酸、2−オキソ−ブタン酸、メチルマロン酸、コハク酸、リンゴ酸、a−酒石酸、メソ酒石酸、アスパラギン酸、ブタン酸、イタコン酸、メサコン酸、2−オキソグルタル酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸、ペンタン酸、イソクエン酸、o−フタル酸、p−フタル酸、m−フタル酸、テレフタル酸、及びこれらの組み合わせなどを含む。pKaが4.75の氷酢酸が好ましい。酢酸も極めて経済的である。
組成物に添加される酸は水性又は無水であってよい。無水酸は、組成物から多量の水を除去する必要を軽減し、また水除去に伴う潜在的な生成物損失を低減するので好ましい。
組成物に添加されるいかなる酸も室温において液体、気体、又は固体であってよいが、しかし、組成物中のアミン約100重量部当たりの酸が0.1〜約5重量部である場合、約70℃〜約200℃の温度で酸の少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは100%が可溶性であることが望ましい。このように、酸の少なくとも大部分が、被処理組成物と単一の相を成す。
組成物に添加される酸の量は、広範囲にわたって変化してよい。添加されるべき酸レベルは、アミン組成物中のカラーボディ濃度、又は所与の設備内で到達し得る温度、又は可能になるであろう消化時間に依存する。大量の酸を添加する場合、脱色はより速く進行し、脱色効果は高い。とはいえ、あまりにも多くの酸を添加すると、酸と組成物との反応は、水を含む過剰な量の副産物を生成し、これにより反応の効率及び収率を低下させてしまうことがある。酸添加量があまりにも少ないと、所望のものよりも脱色度が低くなることがあり、或いは所望脱色度に達するのにより長い時間がかかる。このような関係の釣り合いをとって、例示実施態様における組成物に添加される酸の総量は、組成物中のアミン約100重量部当たり、約0.1〜約5重量部、好ましくは約0.2〜約3重量部、より好ましくは約0.2〜約2重量部、さらにより好ましくは約0.3〜約1.5重量部、そして最も好ましくは約0.3〜約1重量部の酸であってよい。
組成物に添加される酸の量は広範囲にわたって変化することができるものの、所望の脱色を達成するために酸を最小限にすることが望ましい。酸と組成物との反応は、水を含む1種又は2種以上の副産物を、酸の添加量に応じた量で生成する。酸とアミンとの反応からの副産物、例えばアミド及びイミダゾリンなどの形成は、所望アミンの直接的な損失となり、また、例えば蒸留におけるこのような副産物の除去に伴って、所望生成物の損失を増大させる。水の存在も収率損失を招くおそれがある。それというのも、少なくとも何らかの所望生成物を湿潤アミン流中の水とともに蒸留し、この水から所望アミンのいくらか又は全てを回収するための更なる処理が必要となるからである。結果として、組成物への酸の添加量を最小化することは、低色アミンの収率を高める一方、低価値生成物及び廃棄物の生成を低減する助けとなる。組成物中のカラーボディの含有率は比較的低いので、相応に少量の酸を使用すると所望の脱色を達成するのに効果的となる。熱処理から最良の結果を得るために、酸をアミン組成物と確実によく混合するのにこしたことはない。
熱処理は一般に、カラーボディから所望アミンを続いて分離するのを容易にするようにカラーボディを改質するのに効果的な1種又は2種以上の好適な温度で好適な時間にわたって実施される。この考えに縛られたくはないが、酸はカラーボディと反応することによって、高分子量を有する種を形成すると考えられる。熱処理済組成物の色はしばしば強くなるが、しかしカラーボディは今や、カラーボディからアミンをより効果的に分離するのをより容易にする形態を成している。変色を低減することを目的とする場合、直感に反することではあるが、変色を最初は悪化させる処理を実施することは、最後にはより効果的な脱色をもたらす。有利には、酸は、任意の触媒を必要とすることなしに組成物と反応することができるものの、所望の場合には1種又は2種以上の触媒を使用して、熱処理の結果を促進することもできる。
熱処理は広範囲にわたる1種又は2種以上の温度で実施することができる。脱色(カラーボディの改質)速度は、温度の上昇に伴って増大する。温度があまりにも低いと、低色のアミンを続いて回収するのを容易にするのに効果的な形で組成物の特性を所望通りに変えるために、実用的な時間よりも長い時間がかかることがある。温度があまりにも高いと、組成物中の1種又は2種以上のアミンを劣化させる過度のリスクが生じるおそれがある。しばしば設備は既存のものの場合、高温でのプロセス作業のために設計されていないことがある。このような関係の釣り合いをとって、熱処理の温度は約70℃〜約200℃である。温度は好ましくは少なくとも80℃、そしてより好ましくは少なくとも90℃である。熱処理温度は好ましくは約180℃未満、より好ましくは約160℃未満である。
熱処理中の圧力に対して特定の制約はない。熱処理は大気圧又は真空下、又は大気圧よりも高い圧力でも行うことができる。しかし熱処理は望ましくは、酸素及び/又は大気中に存在し得る他の種の劣化作用からアミンを保護するように、保護された環境内で行われる。熱処理は一般に、最良の結果を得るために熱処理経過中に均質反応媒質を維持するのを助けるように、組成物を混合及び/又は運動させながら行われる。
熱処理は一般に、低色アミンをより容易に分離できるように酸が組成物と反応するのを可能にするのに十分な時間にわたって行われる。一般に反応が実施される温度が高ければ高いほど、低い温度で実施される反応よりも短い時間で反応が行われる。また熱処理において用いられる酸の量が多ければ多いほど、少量の酸を用いた熱処理よりも短い時間で反応が行われる傾向がある。多くの実施態様の場合、約3分〜約150時間、好ましくは約20分〜約80時間、より好ましくは約1時間〜約50時間の時間にわたって熱処理を実施することが好ましい。いくつかの実施態様の場合、前処理の進行は、組成物をサンプリングし、試料をフラッシュ蒸留し、そして蒸留された試料から得られた塔頂生成物の色をチェックすることによってモニタリングする。
熱処理を利用すると多くの利点がもたらされる。先ず、脱色処理は、より少ない副産物生成量で、酸量当たりより多量の色低減を達成することができる。さらに、より高速のスループットが達成される。なぜならば、熱処理はただ1つの処理サイクルでかなりの脱色が行われるのを可能にするからである。
熱処理が完了した後、種々様々な技術を用いて、1種又は2種以上のアミンを含む脱色済組成物を回収することができる。好適な回収技術の例は、抽出、蒸留、クロマトグラフィ、及びこれらの組み合わせなどを含む。蒸留が好ましい。蒸留は、1種又は2種以上のアミンを含む変色組成物流の回収を高収率で可能にし、また蒸留はより経済的である。
蒸留は望ましくは真空下で行われる。例示の実施態様では、約0.1 torr〜約150 torr、好ましくは約1 torr〜約100 torr、そしてより好ましくは約1 torr〜約 50torrの圧力が好適である。蒸留装置の底部の温度は一般にアミン組成物及び圧力に対応するが、しかし副産物形成を最小限にし、そしてアミン劣化の過度のリスクを回避するために、望ましくは蒸留は、底部温度が約250℃未満、好ましくは約200℃未満、より好ましくは約180℃未満、そして最も好ましくは約160℃未満となるように行われる。
蒸留は一般に何らかのアミンを含有する塔頂部から得られる低沸点材料流及び/又は水性流と、塔の頂部又は側部から得られるアミン含有無水流と、改質済カラーボディ及び副生成物を含有する底部の重質成分流とを産出する。無水流は低色アミン源である。他の流れは更なる処理のために回収、及び/又は廃棄などをすることができる。例えば、湿潤流又は水性流は所望の場合には乾燥させ、次いでそのまま使用し、さらに処理し、且つ/又は再循環させて熱処理工程及び/又は蒸留工程に戻すことができる。底流はそのまま使用するか、再循環させて熱処理に戻すか、又はさらに処理することができる。
予熱処理は蒸留の効果を劇的に高める。この考えに縛られたくはないが、熱処理は、例えばカラーボディの分子量を変化させることによってカラーボディを改質すると考えられる。このことは、カラーボディの沸点を変化させ、蒸留がカラーボディからアミンをより容易に分解して分離するのを可能にする。熱処理が行われない場合には、アミン及びカラーボディの沸点及び揮発度はより類似し、ひいては蒸留がこれらを分解するのがより困難になる。
例えば、1つの試験において、高色(APHA色 800以上)組成物がL−TETAを含む。組成物に氷酢酸が添加され、そして、酸が何らかの有意義な形で組成物と前反応するのを可能にすることなしに蒸留が進む。APHA色を50未満に低減するために、複数の酸添加・蒸留サイクルが必要となる。さらに、低色L−TETAの収率は出発組成物中に含有されたL−TETAの50%未満である。対照的に、蒸留前に有意義な熱処理を用いることによって、少量の酸及び蒸留を用いたただ1つの熱処理サイクルが低色L−TETAを90%を上回る収率で産出する。同時に、不所望な副産物の生成は、有意義な熱処理が提供されない場合に対して一桁分だけ低減され、低色TETAの収率は50%未満であった。
例示的な実施形態と関連して本発明をここで説明する。1種又は2種以上のアミンを含有する組成物を用意する。組成物は変色しており、そのAPHA色は200以上、400以上、そして約1000〜約5000 APHAである場合もある。熱処理前に1種又は2種以上の任意の処理を組成物に施すことによって、熱処理をより効果的にするのを助けることができる。例えば、組成物がかなりの量の低沸点アミン成分を含有する場合、組成物に初期蒸留を施すことによって、低沸点成分を除去することができる。それというのも低沸点成分は低色で蒸留する傾向があるからである。多くの場合、カラーボディはこの初期蒸留後、高分子量アミンとの混和物中に残り、組成物は強く着色されたままである。組成物が過剰の量の水を含む場合、任意には含水率をより好適なレベルに低減することができる。水は典型的には蒸留によって低沸点アミンとともに去るので、多くの場合、所望の高級アミン生成物から水を分離するために、別個の専用の水除去工程は必要とされない。加えて、組成物中のアミンの一部だけが所望生成物である場合、組成物に任意に好適な分離技術を施すことによって、存在するかもしれない他のアミンに対してより純粋な形で所望生成物を回収することができる。或いはアミン混和物全体を本発明に従って処理することもでき、その後、分離技術を用いて所望生成物をより純粋な形で回収する。
次いで組成物に氷酢酸を添加する。アミン約100重量部当たり約0.4〜約1重量部の酸を加えることが、より好ましい実施態様において好適となる。結果として生じる混和物を、続いて行われる蒸留がカラーボディからアミンをより効果的に分解するのを可能にするのに十分な時間にわたって組成物が消化するのを可能にする1種又は2種以上の所望温度でよく混合して加熱する。これは10分〜約150時間の時間にわたって、約70℃〜約200℃の温度で行ってよい。消化時間は所与の脱色度に関して温度の上昇に伴って短くなるので、スループットを最大化するために、設備の能力の限度内でより高い温度を用いることが有利であり得る。熱処理が十分に進んだ後、熱処理された組成物を真空下で蒸留することにより、低色アミンを回収することができる。温度が過度のアミン劣化を回避するのに十分に低いままであるように、蒸留のための圧力及び温度を選択する。一般に、塔の底部温度を約200℃以下に保つことが好適である。塔の頂部又は側部で得られるアミン流の純度を維持しながら、底部に進む留分及び頂部に進む湿潤留分を最小化するように蒸留を実施することが望ましい。
下記具体的な例を参照しながらここで本発明を説明する。
例1
98.2重量パーセントのTETA、及び残りはAEEA及びTEPAなどを含む他のアミンを含む120gの高色組成物(約560 APHA)(試料1)に、1.2gの氷酢酸を添加した。混合物をよく混合した。混合物を、48時間にわたって不活性雰囲気下で92℃の温度に晒した。熱処理後、組成物の色は強くなった。次いで混合物をバッチ蒸留装置に移した。バッチ蒸留装置は、3首丸底フラスコに取り付けられて温度調節装置及び真空装置を備えた6インチ高さの蒸留塔を有した。蒸留塔はいかなるトレイ又はパッキングも含まなかった。圧力8〜10 torr及び温度145℃〜150℃で蒸留を行った。蒸留の頂部留分の色はAPHA 15であった。
例2
アミン混合物(例2)は92.7重量パーセントのL−TETA、6%のTEPAを含み、残りは少量の他のポリエチレンアミンであった。混合物は出発色が4583 APHAであった。120gの混合物に1.2gの氷酢酸を添加した。混合物をよく混合した。混合物を、48時間にわたって不活性雰囲気下で92℃の温度に晒した。次いで混合物を例1に記載されているように蒸留した。蒸留の頂部留分の色はAPHA 28であった。
例3
試料2と同じ組成物を有するアミン混合物を、例2において用いられた時間よりも短い時間にわたって熱処理した。120gの混合物に1.2gの氷酢酸を添加した。混合物をよく混合した。混合物を、24時間にわたって不活性雰囲気下で92℃の温度に晒した。次いで混合物を代表例1に記載されているように蒸留した。蒸留の頂部留分の色はAPHA 150であった。
例4
下記表は追加の例を提供している。これらの例は脱色結果が消化時間、温度、及び酸添加量とどのような関数関係にあるのかを示している。それぞれの例において、結果の色は、酢酸による消化後の蒸留から生じる頂部留分の色である。
Figure 0005785262
本明細書を考察すると、或いは本明細書中に開示された本発明を実施することから、本発明の他の実施態様が当業者には明らかになる。下記請求項によって示される本発明の真の範囲及び思想を逸脱することなしに、本明細書中に記載された原理及び実施態様に、種々の省略、改変、及び変更を施すことができる。
以下もまた開示される。
[1] 1種又は2種以上のアミンと1種又は2種以上のカラーボディとを含む組成物の色を低減する方法であって:
(a) 初期色を有する該組成物を用意し;
(b) 分離技術が該カラーボディの少なくとも一部から該アミンの少なくとも一部をより効果的に分離し得るように該組成物を改質するのに効果的な条件のもとで、少なくとも1種の弱酸の存在下で該組成物を熱処理し;そして
(c) 熱処理後、少なくとも該分離技術を用いて、回収された部分が該初期色に対して色が少なくなるように該熱処理済組成物から該アミンの少なくとも一部を回収する
工程を含む、組成物の色を低減する方法。
[2] さらに、熱処理が完了したときにそれを見極めるのを支援するために、該熱処理された組成物の色特徴を用いる工程を含む、上記[1]に記載の方法。
[3] 該工程(a)が、約400 APHA〜約5000 APHAの色を有するアミン組成物を用意することを含む、上記[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 該アミン組成物が線状トリエチレンテトラミン及び/又はその同類物を含む、上記[1]から[3]までのいずれかに記載の方法。
[5] 該少なくとも1種の弱酸が有機酸を含む、上記[1]から[4]までのいずれかに記載の方法。
[6] 該少なくとも1種の弱酸がカルボン酸及び/又はその無水物を含む、上記[1]から[5]までのいずれかに記載の方法。
[7] 該少なくとも1種の弱酸がホウ酸を含む、上記[1]から[6]までのいずれかに記載の方法。
[8] 該少なくとも1種の弱酸が酢酸を含む、上記[1]から[7]までのいずれかに記載の方法。
[9] 該少なくとも1種の弱酸が氷酢酸を含む、上記[1]から[8]までのいずれかに記載の方法。
[10] 該少なくとも1種の弱酸のpKaが少なくとも約2である、上記[1]から[9]までのいずれかに記載の方法。
[11] 該少なくとも1種の弱酸のpKaが少なくとも約3である、上記[1]から[10]までのいずれかに記載の方法。
[12] 該少なくとも1種の弱酸のpKaが少なくとも約4である、上記[1]から[11]までのいずれかに記載の方法。
[13] 熱処理が、該アミン組成物100部当たり約0.1〜5部の量の該少なくとも1種の弱酸の存在下で行われる、上記[1]から[12]までのいずれかに記載の方法。
[14] 熱処理が少なくとも1時間にわたって行われる、上記[1]から[13]までのいずれかに記載の方法。
[15] 熱処理が少なくとも24時間にわたって行われる、上記[1]から[14]までのいずれかに記載の方法。
[16] 熱処理が約70℃〜約100℃の温度で行われる、上記[1]から[15]までのいずれかに記載の方法。
[17] 熱処理が約100℃〜約130℃の温度で行われる、上記[1]から[16]までのいずれかに記載の方法。
[18] 熱処理が約130℃〜約160℃の温度で行われる、上記[1]から[17]までのいずれかに記載の方法。
[19] 熱処理が約160℃〜約200℃の温度で行われる、上記[1]から[18]までのいずれかに記載の方法。
[20] 該回収されたアミン組成物の色は150 APHA未満であり、該初期色の25%以下である、上記[1]から[19]までのいずれかに記載の方法。
[21] 該回収されたアミン組成物の色は50 APHA未満であり、該初期色の25%以下である、上記[1]から[20]までのいずれかに記載の方法。

Claims (5)

  1. 1種又は2種以上のアミンと1種又は2種以上のカラーボディとを含む組成物の色を低減する方法であって:
    (a) 初期色を有する該組成物を用意し;
    (b) 分離技術が該カラーボディの少なくとも一部から該アミンの少なくとも一部をより効果的に分離し得るように該組成物を改質するのに効果的な条件のもとで、pKa>1を有し、かつカルボン酸、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、及びこれらの組合せから選択される少なくとも1種の弱酸の存在下で該組成物を熱処理し;そして
    (c) 熱処理後、少なくとも該分離技術を用いて、回収された部分が該初期色に対して色が少なくなるように該熱処理済組成物から該アミンの少なくとも一部を回収する
    工程を含み、該分離技術が、蒸留、抽出、クロマトグラフィ、及びこれらの組合せから選択される、組成物の色を低減する方法。
  2. さらに、熱処理が完了したときにそれを見極めるのを支援するために、該熱処理された組成物の色特徴を用いる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 該アミン組成物が線状トリエチレンテトラミン及び/又はその同類物を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 該少なくとも1種の弱酸が酸を含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 熱処理が少なくとも1時間にわたって行われる、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
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