JP5784570B2 - 静電塗装装置及びアース状態検査方法 - Google Patents

静電塗装装置及びアース状態検査方法 Download PDF

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本発明は、静電塗装装置に関し、より詳しくは、被塗物におけるアース状態の検査技術に関する。
静電塗装を行う場合には、被塗物のうち少なくとも塗料が塗布される部位(塗装面)が導電性を有することが必要である。そこで、樹脂部品等の絶縁性の高い被塗物に静電塗装を行うにあたっては、被塗物の表面に導電性の被膜である導電プライマを形成することで、被塗物に導電性が付与されることがある。そして、静電塗装の際には、被塗物(導電プライマ)がアース(接地)される。尚、導電プライマは、被塗物に対する導電性の付与とともに、その表面に塗布される塗料の密着性を高め、塗装の剥がれを防止するという機能も有する。
ところで、被塗物の一部において正常に導電プライマが形成されていない場合(プライマ不良の場合)には、塗装の膜厚が不均一となってしまい、塗装にムラや透けが生じてしまうおそれがある。さらに、仮に塗装ムラ等が生じていなくても、塗装の密着性が低下してしまい、塗装が剥がれやすくなってしまうおそれがある。また、被塗物(導電プライマ)のアース接続が不確実な場合(アース不良の場合)には、静電塗装時に被塗物(導電プライマ)に電荷が蓄積されてしまい、塗装ムラ等が生じてしまったり、被塗物とこの周囲に配置された治具等との間でスパークが生じてしまったりするおそれがある。そのため、静電塗装を行う前に、プライマ不良やアース不良が生じていないかを検査すべく、被塗物におけるアース状態の良否が検査される。
従来、被塗物におけるアース状態を検査するための手法としては、所定の端子を被塗物(塗装面)に接触させ、被塗物の抵抗値を測定する手法が知られている。しかしながら、当該手法では、端子の接触に伴い被塗物に疵が付着してしまうおそれがある。そこで、被塗物に電荷を印加して帯電させた後、被塗物の表面電位を測定することで、被塗物に接触することなく、被塗物のアース状態を検査する手法が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。また、静電塗装を行う際に用いられる塗装ガンにより、被塗物に対する電荷の印加や表面電位の測定を行うことで、アース状態を検査するための専用の装置を不要とし、製造ラインの短縮や設備コストの低減等を図る技術も提案されている(例えば、特許文献2等参照)。
特開2005−58998号公報 特開2012−71224号公報
ところで、アース不良である被塗物に静電塗装を行った場合には、塗装ムラ等が生じ得るものの、導電プライマが正常に形成されている限り、塗装の密着性は十分に確保され、塗装の剥がれは生じにくい。従って、アース不良の場合であっても、塗装にムラ等がなく、塗装が外観上正常であるときには、製品に特段の問題は生じない。
これに対して、プライマ不良である被塗物に静電塗装を行った場合には、塗装の密着性が低くなってしまい、塗装の剥がれが生じてしまいやすい。従って、塗装にムラ等がなく、塗装が外観上正常であるときであっても、プライマ不良の場合には、塗装の耐剥離性の面で問題が生じ得る。
しかしながら、上述の技術では、アース状態の異常が検出された際に、その異常の原因が、プライマ不良にあるのか、アース不良にあるのかを判別することができない。従って、アース状態に異常があるものの、塗装が外観上正常に形成されているときにおいて、適切な対処を行うことができない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、被塗物におけるアース状態の検査において、アース状態の異常原因を判別することができる静電塗装装置及びアース状態検査方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.被塗物に向けて塗料を噴射する塗装ガンと、
当該塗装ガンに高電圧を印加する電圧印加装置とを備えた静電塗装装置であって、
前記塗装ガンに高電圧が印加されているときに前記塗装ガンに流れる電流を測定する電流測定装置と、
前記塗装ガンと電気的に接続され、前記塗装ガン及び前記被塗物間に流れる放電電流を検出するとともに、検出された放電電流に基づいて前記被塗物の表面電位を測定する表面電位測定装置とを有し、
前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置するとともに、前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定し、
前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記電圧印加装置から高電圧が印加されていない前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定し、
前記電流測定装置により測定された電流と、前記表面電位測定装置により測定された表面電位とに基づいて、前記被塗物のアース状態を検査するとともに、
前記被塗物のアース状態に異常がある場合に、前記電流測定装置により測定された電流と、前記表面電位測定装置により測定された表面電位とに基づいて、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする静電塗装装置。
上記手段1によれば、専用の装置を用いることなく、塗装ガンを有する静電塗装装置により被塗物におけるアース状態が検査される。従って、製造設備の小型化や簡素化、設備コストの低減を図ることができる。
さらに、上記手段1によれば、高電圧が印加された塗装ガンを被塗物に対して間隔を隔てて配置した際に塗装ガンを流れる電流が測定され、また、塗装ガンにより電荷の帯電された被塗物の表面電位が測定される。そして、測定された電流及び表面電位の双方に基づいて、被塗物のアース状態が検査される。従って、表面電位のみに基づいてアース状態を検査する場合と比べて、アース状態の検査精度を格段に向上させることができる。
加えて、上記手段1によれば、測定された電流及び表面電位の態様に基づいて、アース状態の異常原因を判別することができる。ここで、アース状態の異常原因がプライマ不良の場合には、プライマ不良が生じている部分にて局所的に電荷が多く溜まるとともに、電荷が多く溜まることでクーロン力による反発力が塗装ガンに対して大きく影響し、塗装ガンに電流が流れにくくなる。従って、プライマ不良の場合には、測定される表面電位が比較的大きなものとなる一方で、測定される電流は比較的小さなものとなる。また、アース状態の異常原因がアース不良の場合には、導電プライマの表面全域に電荷が分布し、電荷が局所的に溜まることがなくなるとともに、クーロン力による反発力が塗装ガンに与える影響が小さくなり、塗装ガンに電流が流れやすくなる。従って、アース不良の場合には、測定される表面電位が比較的小さなものとなる一方で、測定される電流が比較的大きなものとなる。この点を利用することで、アース状態の異常原因が、プライマ不良にあるのか、アース不良もあるのかを判別することができる。
尚、静電塗装を安定的に行うべく、塗装時において、塗装ガンを流れる電流を測定することがあるが、塗装時において塗装ガンを流れる電流は、塗料や塗装軌跡等の影響により大きく変動する。従って、塗装時に塗装ガンを流れる電流に基づいて被塗物のアース状態を検査すると、検査精度が著しく低下してしまうおそれがある。これに対して、非塗装時において塗装ガンを流れる電流は、塗料や塗装軌跡等の影響による変動がない。従って、上記手段1のように、被塗物に塗料を噴射していない状態において塗装ガンを流れる電流に基づいて被塗物のアース状態を検査することで、良好な検査精度を実現することができる。
手段2.検査対象の前記被塗物において前記表面電位測定装置により測定された表面電位から、アース状態が正常である前記被塗物において前記表面電位測定装置により測定された表面電位を減算した値をX(kV)とし、
アース状態が正常である前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流から、検査対象の前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流を減算した値をY(μA)としたとき、
前記値Yと、−3(μA/kV)×X+20(μA)に前記値Xを代入したときに算出される値とを比較することで、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする手段1に記載の静電塗装装置。
上記手段2によれば、値Yと、−3X+20に値Xを代入して得た値とを比較することで、アース状態の異常原因を容易に判別することができる。
具体的には、上述の通り、プライマ不良の場合には、測定される表面電位が比較的大きなものとなり、測定される電流は比較的小さなものとなるため、値X,Yはそれぞれ比較的大きなものとなり、ひいては−3X+20に値Xを代入して得た値が比較的小さなものとなる。従って、値Yが、−3X+20に値Xを代入して得た値よりも大きく(又は以上と)なる際には、アース状態の異常原因がプライマ不良であると判別することができる。
また、上述の通り、アース不良の場合には、測定される表面電位が比較的小さなものとなり、測定される電流は比較的大きなものとなるため、値X,Yはそれぞれ比較的小さなものとなり、ひいては−3X+20に値Xを代入して得た値が比較的大きなものとなる。従って、値Yが、−3X+20に値Xを代入して得た値よりも小さく(又は以下と)なる際には、アース状態の異常原因がアース不良であると判別することができる。
手段3.前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定するとともに、前記塗装ガンにより前記被塗物に電荷を帯電させることを特徴とする手段1又は2に記載の静電塗装装置。
上記手段3によれば、塗装ガンを流れる電流を測定するために、高電圧が印加された塗装ガンを被塗物に対して間隔を隔てて配置した際に、被塗物に対して電荷が帯電されるように構成されている。つまり、塗装ガンを流れる電流の測定と、被塗物に対する電荷の帯電とが同時期に(つまり一工程で)行われるように構成されている。従って、被塗物におけるアース状態の検査時間を効果的に短縮させることができ、生産性の向上を図ることができる。
手段4.前記塗装ガンは、第1塗装ガンと第2塗装ガンとを備えており、
前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記第1塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記電圧印加装置から高電圧が印加されていない前記第2塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定することを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の静電塗装装置。
上記手段4によれば、第1塗装ガンにより被塗物に電荷を帯電させている最中に、被塗物のうち電荷の印加が完了した部位において、第2塗装ガンを用いて表面電位の測定を開始することができる。従って、被塗物におけるアース状態の検査時間を一層短縮させることができ、生産性の更なる向上を図ることができる。
手段5.前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離、及び、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が、前記塗装ガンにより前記被塗物を塗装する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離よりも小さくされることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の静電塗装装置。
上記手段5によれば、被塗物のアース状態が正常であるときに塗装ガンを流れる電流と、被塗物のアース状態に異常があるときに塗装ガンを流れる電流との差をより確実に大きくすることができる。また、被塗物のアース状態が正常であるときにおける表面電位と、被塗物のアース状態に異常があるときにおける表面電位との差をより確実に大きくすることができる。従って、被塗物におけるアース状態の正常・異常をより容易に判別することができ、アース状態の検査精度を一層向上させることができる。
手段6.前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が40mm以上100mm以下とされることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の静電塗装装置。
上記手段6によれば、塗装ガンを流れる電流を測定する際における塗装ガン及び被塗物間の距離が40mm以上とされている。従って、被塗物の配置位置にずれが生じた場合などにおいて、塗装ガンが被塗物に接触してしまったり、塗装ガンと被塗物の周囲に位置する治具等との間でスパークが生じてしまったりすることをより確実に防止できる。その結果、アース状態の検査をより精度よく行うことができる。
また、上記手段6によれば、塗装ガンを流れる電流を測定する際における塗装ガン及び被塗物間の距離が100mm以下とされているため、アース状態が正常であるときに塗装ガンを流れる電流と、アース状態に異常があるときに塗装ガンを流れる電流との差をより大きくすることができる。これにより、アース状態の検査精度をより一層高めることができる。
手段7.前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が60mm以上80mm以下とされることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の静電塗装装置。
上記手段7によれば、塗装ガンを流れる電流を測定する際における塗装ガン及び被塗物間の距離が60mm以上とされているため、被塗物に対する塗装ガンの接触や塗装ガン及び治具等間におけるスパークの発生を極めて効果的に防止することができる。
また、上記手段7によれば、塗装ガンを流れる電流を測定する際における塗装ガン及び被塗物間の距離が80mm以下とされているため、アース状態が正常であるときに塗装ガンを流れる電流と、アース状態に異常があるときに塗装ガンを流れる電流との差をより一層増大させることができる。その結果、検査精度の更なる向上を図ることができる。
手段8.被塗物に向けて塗料を噴射する塗装ガンと、当該塗装ガンに高電圧を印加する電圧印加装置とを備えた静電塗装装置により、前記被塗物のアース状態を検査するアース状態検査方法であって、
前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、
前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置した際に、前記塗装ガンに高電圧が印加されているときに前記塗装ガンを流れる電流を測定し、
前記電圧印加装置から電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記塗装ガン及び前記被塗物間に流れる放電電流を検出し、検出された放電電流に基づいて前記被塗物の表面電位を測定し、
測定された電流及び表面電位に基づいて前記被塗物のアース状態を検査し、
前記被塗物のアース状態に異常がある場合に、測定された電流及び表面電位に基づいて、アース状態の異常原因を判別することを特徴とするアース状態検査方法。
上記手段8によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段9.検査対象の前記被塗物において測定された表面電位から、アース状態が正常である前記被塗物において測定された表面電位を減算した値をX(kV)とし、
アース状態が正常である前記被塗物において測定された電流から、検査対象の前記被塗物において測定された電流を減算した値をY(μA)としたとき、
前記値Yと、−3(μA/kV)×X+20(μA)に前記値Xを代入したときに算出される値とを比較することで、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする手段8に記載のアース状態検査方法。
上記手段9によれば、上記手段2と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段10.前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記塗装ガンを流れる電流を測定するとともに、前記塗装ガンにより前記被塗物に電荷を帯電させることを特徴とする手段8又は9に記載のアース状態検査方法。
上記手段10によれば、上記手段3と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段11.前記被塗物に電荷を帯電させる工程において、前記被塗物における表面電位の測定が開始されることを特徴とする手段8乃至10のいずれか1項に記載のアース状態検査方法。
上記手段11によれば、上記手段4と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段12.前記塗装ガンを流れる電流を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離、及び、前記被塗物の表面電位を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が、前記塗装ガンにより前記被塗物を塗装する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離よりも小さくされることを特徴とする手段8乃至11のいずれかに記載のアース状態検査方法。
上記手段12によれば、上記手段5と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段13.前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が40mm以上100mm以下とされることを特徴とする手段8乃至12のいずれかに記載のアース状態検査方法。
上記手段13によれば、上記手段6と同様の作用効果が奏されることとなる。
手段14.前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が60mm以上80mm以下とされることを特徴とする手段8乃至13のいずれかに記載のアース状態検査方法。
上記手段14によれば、上記手段7と同様の作用効果が奏されることとなる。
静電塗装装置の構成を示す模式図である。 塗装ガンやロボットアーム等の構成を示す模式図である。 塗装ガンを流れる電流を測定する際の塗装ガン等を示す模式図である。 被塗物の表面電位を測定する際の塗装ガン等を示す模式図である。 電流測定装置により測定された電流や被塗物のアース状態を判定する際に用いられる閾値電流等を示すグラフである。 表面電位測定装置により測定された表面電位や被塗物のアース状態を判定する際に用いられる閾値電圧等を示すグラフである。 被塗物に対して塗装を施す際における塗装ガンと被塗物との間の距離等を示す模式図である。 アース不良及びプライマ不良を判別する際に用いられる判別式等を示すグラフである。 第2実施形態における静電塗装装置の構成を示す模式図である。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
静電塗装装置1は、少なくとも塗装面が導電性を有する被塗物CDに対して静電塗装を行うものであり、図1及び図2に示すように、1台の塗装ガン2と、これを支持するロボットアーム3と、電圧印加装置4と、電流測定装置5と、表面電位測定装置6とを備えている。尚、本実施形態において、正常な被塗物CDの塗装面には、導電性物質を有してなる導電プライマが設けられている。
塗装ガン2は、被塗物CDに対して塗料を噴射するものであり、ベルカップ21を備えている。また、塗装ガン2は、ベルカップ21を図示しない駆動手段(例えば、エアモータ等)により回転させることで、ベルカップ21の内面に展延させた液体塗料を遠心力で微粒化させることができる回転霧化型のものである。
ロボットアーム3は、その一端部が基台部33に回動可能に連結された上下アーム31と、その一端部が前記上下アーム31の他端部に回動可能に連結された水平アーム32とを備えている。また、水平アーム32の他端部には塗装ガン2が設けられており、上下アーム31及び水平アーム32を各回動支点にて回動させることで、被塗物CDに対して塗装ガン2を相対移動させることができるようになっている。
加えて、水平アーム32は、直列的に連結された第1アーム部321、第2アーム部322、及び、第3アーム部323を備えている。そして、第1アーム部321には、2つの屈折部321A,321Bが設けられており、第1アーム部321は、各屈折部321A,321Bにおいて屈折可能とされている。さらに、水平アーム32の他端部には、第1アーム部321と塗装ガン2とを連結する円筒状の連結筒324が設けられており、連結筒324は、第1アーム部321に対して自身の中心軸を回転軸として回転可能とされている。第1アーム部321の屈折角度、及び、連結筒324の回転量のそれぞれを調節することで、被塗物CDに対する塗装ガン2の向きを調節可能となっている。
電圧印加装置4は、塗装ガン2に印加する高電圧を発生させるものであり、電圧発生部41と、電圧昇圧部42とを備えている。
電圧発生部41は、塗装ガン2に印加する高電圧の元となる電圧を発生させるものであり、発生させた電圧は、電圧昇圧部42へと入力されるようになっている。電圧昇圧部42は、電圧発生部41から入力された電圧を昇圧し、伝送ケーブル43を介して塗装ガン2へと高電圧を印加する。尚、電圧印加装置4は、CPUやRAM等を有する制御装置7により制御されており、塗装ガン2に対する印加電圧を調節可能とされている。
電流測定装置5は、電圧昇圧部42の下流に設けられており、塗装ガン2を流れる電流(本実施形態では、伝送ケーブル43を流れる電流)を測定する。また、電流測定装置5により測定された電流は制御装置7へと出力されるようになっている。
表面電位測定装置6は、電圧昇圧部42の下流に設けられており、塗装ガン2と電気的に接続されている。また、表面電位測定装置6には、塗装ガン2及び被塗物CD間に流れる放電電流を検出するとともに、検出された放電電流に基づいて被塗物CDの表面電位を測定する。尚、表面電位測定装置6により測定された表面電位は、制御装置7に出力されるようになっている。
制御装置7は、塗装ガン2に対する印加電圧や電圧の印加タイミングを決定するとともに、電流測定装置5により測定された電流(電流値)、及び、表面電位測定装置6により測定された表面電位に基づいて、被塗物CD(本実施形態では、被塗物CDの表面に形成された導電プライマ)のアース状態を検査する。
被塗物CDのアース状態の検査手法について詳述すると、まず、被塗物CDに導電プライマが設けられた後、塗装ガン2により被塗物CDに対して静電塗装を施す前の段階(被塗物CDに塗料を噴射していない状態)において、図3に示すように、塗装ガン2を所定のコンベアCN上に搭載された被塗物CDに対して間隔を隔てて配置する。このとき、塗装ガン2及び被塗物CD間の距離L1は、40mm以上100mm以下(より好ましくは、60mm以上80mm以下であり、本実施形態では60mm)とされている。尚、通常、被塗物CD(導電プライマ)は、アースクリップECによりコンベアCNと電気的に接続されており、被塗物CD(導電プライマ)は接地されている。
次いで、図3に示すように、電圧印加装置4から塗装ガン2に対する負極性の高電圧(本実施形態では、50kVであり、−60kV以上−40kV以下が好ましい)の印加と印加の解除とを繰り返しつつ、予め設定された所定の軌跡(本実施形態では、導電プライマの表面全域上を通過する軌跡)にて、塗装ガン2を被塗物CDに対して相対移動させる。そして、電流測定装置5により、塗装ガン2に高電圧が印加されているときに塗装ガン2を流れる電流を測定するとともに、塗装ガン2により被塗物CD(導電プライマ)に対して電荷を帯電させる。尚、塗装ガン2を相対移動させる際に、塗装ガン2及び被塗物CD間の距離は、上述した距離L1に維持される。
被塗物CDに電荷を帯電させてから予め設定された所定の待機時間t1(本実施形態では、0.2s)が経過した後、図4に示すように、電圧印加装置4から高電圧が印加されていない(本実施形態では、アース接続された)塗装ガン2を被塗物CDに対して間隔を隔てて(例えば、塗装ガン2及び被塗物CD間の距離を60mmとして)配置するとともに、予め設定された所定の軌跡(本実施形態では、導電プライマの表面全域上を通過する軌跡)にて、塗装ガン2を相対移動させる。そして、表面電位測定装置6により、被塗物CDに帯電した電荷によって塗装ガン2と被塗物CDとの間で流れる放電電流を測定するとともに、放電電流に基づいて被塗物CDの表面電位を測定する。
電流測定装置5により測定された電流(電流値)、及び、表面電位測定装置6により測定された表面電位は、制御装置7に入力され、制御装置7は、入力された電流及び表面電位に基づいて、被塗物CDにおけるアース状態を判定する。
詳述すると、被塗物CD(導電プライマ)が正常にアースに接続されるとともに、導電プライマが正常に形成されている場合には、塗装ガン2により被塗物CDに対して印加された電荷は、導電プライマを介してアース側へと流れる。従って、塗装ガン2からの放電量比較的大きくなるため、図5に示すように、電流測定装置5により測定される電流は比較的大きなものとなる。また、被塗物CDに残留する電荷は比較的少なくなるため、図6に示すように、表面電位測定装置6により測定される表面電位は比較的小さなものとなる。この点を踏まえて、制御装置7は、図5及び図6に示すように、電流測定装置5により測定された電流(電流値)の最大値が予め設定された所定の閾値電流TI(μA)以上であり、かつ、表面電位測定装置6により測定された表面電位が予め設定された所定の閾値電圧TE(kV)以上である場合に、被塗物CDのアース状態が正常であると判定する。
一方で、被塗物CD(導電プライマ)のアース接続に異常が生じている場合(例えば、アースクリップECが取付けられていない場合や、アースクリップECに対する絶縁性塗料の付着等により被塗物CD及びアース間の導電性が低下している場合)や、導電プライマが正常に設けられていない場合(例えば、導電プライマが形成されていない場合)には、塗装ガン2により被塗物CDに対して印加された電荷は、被塗物CDに留まることとなる。従って、塗装ガン2からの放電量比較的小さくなるため、塗装ガン2を流れる電流は比較的小さなものとなる。また、被塗物CDに残留する電荷が比較的多くなるため、表面電位測定装置6により測定される表面電位は比較的大きなものとなる。この点を考慮して、制御装置7は、電流測定装置5により測定された電流(電流値)の最大値が前記閾値電流TI未満であった場合、又は、表面電位測定装置6により測定された表面電位が前記閾値電圧TE未満であった場合に、被塗物CDのアース状態に異常があると判定する。
さらに、制御装置7は、被塗物CDのアース状態に異常があるものと判定した際に、アース状態の異常原因が、プライマ不良(導電プライマが正常に形成されていないこと)にあるのか、アース不良(被塗物CD(導電プライマ)のアース接続が不確実であること)にあるのかを判別する。
詳述すると、まず、検査対象の被塗物CDにおいて表面電位測定装置6により測定された表面電位から、アース状態が正常である被塗物CDにおいて表面電位測定装置6により測定された表面電位(本実施形態では、検査時と同一の条件にて予め求められている)を減算した値X(kV)と、アース状態が正常である前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流(本実施形態では、検査時と同一の条件にて予め求められている)から、検査対象の前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流を減算した値をY(μA)とを算出する。そして、図7(図7において、丸印は、アース不良の場合における値X,Yを示し、米印は、プライマ不良の場合における値X,Yを示す)に示すように、値X及び値Yが、Y≧−3(μA/kV)×X+20(μA)を満たすときに、制御装置7は、アース状態の異常原因がプライマ不良にあると判定する。
一方で、値X及び値Yが、Y<−3(μA/kV)×X+20(μA)を満たすときに、制御装置7は、アース状態の異常原因がアース不良にあると判定する。
また、本実施形態では、制御装置7により被塗物CDのアース状態に異常があると判定された場合、所定の報知装置(図示せず)により、アース状態に異常がある旨、及び、アース状態の異常原因が作業者等に報知されるようになっている。
さらに、本実施形態では、上述の通り、電流測定装置5により塗装ガン2を流れる電流を測定する際における、塗装ガン2及び被塗物CD間の距離L1は、40mm以上100mm以下(より好ましくは、60mm以上80mm以下)とされているが、距離L1をこの範囲としたのは、次の理由による。
すなわち、表1に示すように、塗装ガン2に対する印加電圧、及び、塗装ガン2及び被塗物CD間の距離L1を種々変更した場合において、被塗物CDのアース状態が正常であるときに塗装ガン2を流れる電流と、被塗物CDのアース状態に異常があるときに塗装ガン2を流れる電流との差(電流差)を求めた。
Figure 0005784570
このとき、距離L1を40mm以上とすることで、電流差が極端に大きくなってしまうことを抑制できるため、塗装ガン2及び被塗物CDの周囲に位置する治具間におけるスパークの発生を十分に抑制することができ、距離L1を60mm以上とすることで、電流差の過度の増大をより確実に抑制でき、スパークの発生をより一層確実に防止することができた。この結果から、本実施形態では、距離L1が40mm以上(より好ましくは、60mm以上)とされている。また、距離L1を100mm以下とすることで、電流差を30μA以上とすることができ、被塗物CDにおけるアース状態の良否判断が容易となり、距離L1を80mm以下とすることで、電流差を40μA以上とすることができ、アース状態の良否判断がより一層容易となることが分かった。この結果を踏まえて、本実施形態では、距離L1が100mm以下(より好ましくは、80mm以下)とされている。
さらに、本実施形態において、距離L1は、図3に示すように、塗装ガン2により静電塗装を施す際における塗装ガン2及び被塗物CD間の距離L3(例えば、150mm〜200mm)よりも小さなものとされている。また、表面電位測定装置6により被塗物CDの表面電位を測定する際における塗装ガン2及び被塗物CD間の距離L2(図8参照)が、前記距離L3よりも小さなものとされている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、専用の装置を用いることなく、塗装ガン2を有する静電塗装装置1により被塗物CDにおけるアース状態が検査される。従って、製造設備の小型化や簡素化、設備コストの低減を図ることができる。
さらに、本実施形態では、測定された電流及び表面電位の双方に基づいて、被塗物CDのアース状態が検査される。従って、アース状態の検査精度を格段に向上させることができる。
加えて、値Yと、−3X+20に値Xを代入して得た値とを比較することで、アース状態の異常原因を容易に判別することができる。その結果、異常原因を踏まえた適切な対処を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、塗装ガン2を流れる電流を測定するために、高電圧が印加された塗装ガン2を被塗物CDに対して間隔を隔てて配置した際に、被塗物CDに対して電荷が帯電されるように構成されている。つまり、塗装ガン2を流れる電流の測定と、被塗物CDに対する電荷の帯電とが同時期に(つまり一工程で)行われるように構成されている。従って、被塗物CDにおけるアース状態の検査時間を効果的に短縮させることができ、生産性の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態では、距離L1及び距離L2が、距離L3よりも小さなものとされている。従って、被塗物CDのアース状態が正常であるときに塗装ガン2を流れる電流と、被塗物CDのアース状態に異常があるときに塗装ガン2を流れる電流との差をより確実に大きくすることができる。また、被塗物CDのアース状態が正常であるときにおける表面電位と、被塗物CDのアース状態に異常があるときにおける表面電位との差をより確実に大きくすることができる。従って、被塗物CDにおけるアース状態の正常・異常をより容易に判別することができ、アース状態の検査精度を一層向上させることができる。
さらに、距離L1が40mm以上(より好ましくは、60mm以上)とされているため、被塗物CDの配置位置にずれが生じた場合などにおいて、塗装ガン2が被塗物CDに接触してしまったり、塗装ガン2と被塗物CDの周囲に位置する治具等との間でスパークが生じてしまったりすることをより確実に防止できる。その結果、アース状態の検査をより精度よく行うことができる。
加えて、距離L1が100mm以下(より好ましくは、80mm以下)とされているため、アース状態が正常であるときに塗装ガン2を流れる電流と、アース状態に異常があるときに塗装ガン2を流れる電流との差を一層大きくすることができる。これにより、アース状態の検査精度をより一層高めることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1実施形態において、塗装ガン2は1台のみ設けられている。これに対して、本第2実施形態では、図9に示すように、静電塗装装置1は、第1塗装ガン2A及び第2塗装ガン2Bを備えており、2台の塗装ガンを有している。尚、両塗装ガン2A,2Bの構成は、上記第1実施形態における塗装ガン2の構成と同一とされている。また、塗装ガン2A,2Bはそれぞれロボットアーム3により支持されており、ロボットアーム3の動作により被塗物CDに対して相対移動可能とされている。
さらに、本第2実施形態では、表面電位測定装置6による表面電位の測定タイミングが、上記第1実施形態とは異なる。すなわち、上記第1実施形態では、高電圧が印加された塗装ガン2により被塗物CDに電荷を帯電させてから所定の待機時間t1が経過した後、高電圧が印加されていない塗装ガン2が被塗物CDに対して配置され、表面電位測定装置6により被塗物CDの表面電位が測定される。これに対して、本第2実施形態では、高電圧が印加された第1塗装ガン2Aにより被塗物CDに電荷を帯電させている最中(つまり、被塗物CDに対する電圧の印加が全て完了するのを待たず)に、被塗物CDのうち電荷の印加が完了した部位に対して、高電圧が印加されていない第2塗装ガン2Bが配置され、表面電位測定装置6により被塗物CDの表面電位の測定が開始される。
以上、本第2実施形態によれば、被塗物CDに電荷を帯電させている最中に、被塗物CDにおける表面電位の測定を開始することができる。従って、被塗物CDにおけるアース状態の検査時間を一層短縮させることができ、生産性の更なる向上を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、電流測定装置5により測定された電流の最大値を判定基準として被塗物CDのアース状態が検査されているが、必ずしも最大値を判定基準としなくてもよい。従って、例えば、測定された電流の平均値に基づいて、被塗物CDのアース状態を検査することとしてもよい。
(b)上記実施形態において、静電塗装装置1は、1つの塗装ガン2を備えているが、2つ以上の塗装ガン2を備えていてもよい。
(c)上記実施形態では、電圧印加装置4、電流測定装置5、及び、表面電位測定装置6がそれぞれ別体とされているが、これらの装置を一体としてもよいし、これらの装置のうちの2つの装置を一体としてもよい。従って、例えば、電圧印加装置4が、電流測定装置5の機能や表面電位測定装置6の機能を有することとしてもよい。
1…静電塗装装置、2…塗装ガン、4…電圧印加装置、5…電流測定装置、6…表面電位測定装置、CD…被塗物。

Claims (14)

  1. 被塗物に向けて塗料を噴射する塗装ガンと、
    当該塗装ガンに高電圧を印加する電圧印加装置とを備えた静電塗装装置であって、
    前記塗装ガンに高電圧が印加されているときに前記塗装ガンに流れる電流を測定する電流測定装置と、
    前記塗装ガンと電気的に接続され、前記塗装ガン及び前記被塗物間に流れる放電電流を検出するとともに、検出された放電電流に基づいて前記被塗物の表面電位を測定する表面電位測定装置とを有し、
    前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置するとともに、前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定し、
    前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記電圧印加装置から高電圧が印加されていない前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定し、
    前記電流測定装置により測定された電流と、前記表面電位測定装置により測定された表面電位とに基づいて、前記被塗物のアース状態を検査するとともに、
    前記被塗物のアース状態に異常がある場合に、前記電流測定装置により測定された電流と、前記表面電位測定装置により測定された表面電位とに基づいて、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする静電塗装装置。
  2. 検査対象の前記被塗物において前記表面電位測定装置により測定された表面電位から、アース状態が正常である前記被塗物において前記表面電位測定装置により測定された表面電位を減算した値をX(kV)とし、
    アース状態が正常である前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流から、検査対象の前記被塗物において前記電流測定装置により測定された電流を減算した値をY(μA)としたとき、
    前記値Yと、−3(μA/kV)×X+20(μA)に前記値Xを代入したときに算出される値とを比較することで、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする請求項1に記載の静電塗装装置。
  3. 前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定するとともに、前記塗装ガンにより前記被塗物に電荷を帯電させることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電塗装装置。
  4. 前記塗装ガンは、第1塗装ガンと第2塗装ガンとを備えており、
    前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記第1塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記電圧印加装置から高電圧が印加されていない前記第2塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電塗装装置。
  5. 前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離、及び、前記表面電位測定装置により前記被塗物の表面電位を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が、前記塗装ガンにより前記被塗物を塗装する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離よりも小さくされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静電塗装装置。
  6. 前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が40mm以上100mm以下とされることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の静電塗装装置。
  7. 前記電流測定装置により前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が60mm以上80mm以下とされることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電塗装装置。
  8. 被塗物に向けて塗料を噴射する塗装ガンと、当該塗装ガンに高電圧を印加する電圧印加装置とを備えた静電塗装装置により、前記被塗物のアース状態を検査するアース状態検査方法であって、
    前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、
    前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置した際に、前記塗装ガンに高電圧が印加されているときに前記塗装ガンを流れる電流を測定し、
    前記電圧印加装置から電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し前記被塗物に電荷を帯電させるとともに、前記塗装ガン及び前記被塗物間に流れる放電電流を検出し、検出された放電電流に基づいて前記被塗物の表面電位を測定し、
    測定された電流及び表面電位に基づいて前記被塗物のアース状態を検査し、
    前記被塗物のアース状態に異常がある場合に、測定された電流及び表面電位に基づいて、アース状態の異常原因を判別することを特徴とするアース状態検査方法。
  9. 検査対象の前記被塗物において測定された表面電位から、アース状態が正常である前記被塗物において測定された表面電位を減算した値をX(kV)とし、
    アース状態が正常である前記被塗物において測定された電流から、検査対象の前記被塗物において測定された電流を減算した値をY(μA)としたとき、
    前記値Yと、−3(μA/kV)×X+20(μA)に前記値Xを代入したときに算出される値とを比較することで、アース状態の異常原因を判別することを特徴とする請求項8に記載のアース状態検査方法。
  10. 前記被塗物に対して塗料を噴射していない状態において、前記電圧印加装置から高電圧が印加された前記塗装ガンを前記被塗物に対して間隔を隔てて配置し、前記塗装ガンを流れる電流を測定するとともに、前記塗装ガンにより前記被塗物に電荷を帯電させることを特徴とする請求項8又は9に記載のアース状態検査方法。
  11. 前記被塗物に電荷を帯電させる工程において、前記被塗物における表面電位の測定が開始されることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のアース状態検査方法。
  12. 前記塗装ガンを流れる電流を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離、及び、前記被塗物の表面電位を測定する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が、前記塗装ガンにより前記被塗物を塗装する際における前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離よりも小さくされることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のアース状態検査方法。
  13. 前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が40mm以上100mm以下とされることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のアース状態検査方法。
  14. 前記塗装ガンを流れる電流を測定する際において、前記塗装ガン及び前記被塗物間の距離が60mm以上80mm以下とされることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のアース状態検査方法。
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