JP2013184131A - 静電塗装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗装ガンからの塗料の吐出異常を迅速且つ精度良く検知可能な静電塗装装置を提供する。
【解決手段】塗装ガン5の電極指示部材53と塗装対象物との間に電圧を印加して塗装対象物に塗料を付着させる静電塗装装置において、電極指示部材53と塗装対象物との間に流れる電流を略一定に制御する電流制御手段24と、電極指示部材53と塗装対象物との間に印加される電圧を検出する電圧検出手段23と、吐出される塗料流量を制御する塗装ガン5と、塗装ガン5が開状態である場合に、電圧検出値が予め規定された所定値以下である場合に、塗装ガン5に異常があると判定する判定手段21とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】塗装ガン5の電極指示部材53と塗装対象物との間に電圧を印加して塗装対象物に塗料を付着させる静電塗装装置において、電極指示部材53と塗装対象物との間に流れる電流を略一定に制御する電流制御手段24と、電極指示部材53と塗装対象物との間に印加される電圧を検出する電圧検出手段23と、吐出される塗料流量を制御する塗装ガン5と、塗装ガン5が開状態である場合に、電圧検出値が予め規定された所定値以下である場合に、塗装ガン5に異常があると判定する判定手段21とを備えた。
【選択図】図2
Description
塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、前記塗装ガンから吐出した塗料を前記静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置の技術分野に関する。
塗装技術の一種として静電塗装がある。静電塗装では、塗装ガンに設けられた電極に電圧を印加すると共に塗装対象物をアース接続し、電極と塗装対象物との間に静電界を形成することで、塗装ガンから吐出された塗料を塗装対象物の表面に付着させる。このような静電塗装は自動車の車体塗装などに採用されており、特に電着塗装で下塗りした塗膜上に中塗り層、上塗り層或いはクリアコーティング層を形成する際に用いられている。
ところで、自動車の塗装ラインでの静電塗装はロボットアームの先端に塗装ガンを設けることによって自動化が進められている。例えば特開2002−355582号公報(特許文献1)には、先端外周縁が塗料放出端縁とされたベルカップと、ベルカップの周囲に設けられ放出された塗料粒子を帯電すべく高電圧が印加される複数の外部電極を有し、該複数の外部電極に対する印加電圧を独立して制御する静電塗装装置が開示されている。
これは複数の外部電極の一本(仮に「A電極」とする)が被塗物パネルの形状により、被塗物パネルとの距離が他の外部電極の被塗物パネルとの距離より大きくなると、その
A電極に流れる電流値が低下する。静電塗装装置はA電極に流れる電流値を設定電流値に戻るように高圧発生器を制御して、塗装効率及び斑を防止するものである。
このような自動化された塗装ラインでは、塗装ガンに異常が発生した場合には迅速にラインを停止して、塗装不良品が発生することを防止することが重要である。
A電極に流れる電流値が低下する。静電塗装装置はA電極に流れる電流値を設定電流値に戻るように高圧発生器を制御して、塗装効率及び斑を防止するものである。
このような自動化された塗装ラインでは、塗装ガンに異常が発生した場合には迅速にラインを停止して、塗装不良品が発生することを防止することが重要である。
また、特開2008−279390号公報(特許文献2)には、塗装対象物との間をながれる電流値を検出する電流検出回路と、電流値検出結果を調整不能又は、調整可能な一定の時間間隔で取得する取得手段と、電流検出回路の検出結果を取得する毎に取得手段の取得結果に基づいて加重平均値を演算する演算手段と、取得手段が取得する毎に前回の加重平均値演算結果と比較する比較手段と、取得手段が取得した今回の結果が前回の演算結果に比べて調整不能又は、調整可能な許容値を超えて大きい場合に予めきめられた異常処理を行う異常処理手段を備え、取得手段の今回の取得結果に調整不能又は、調整可能な第1の重み付けを乗じた乗算値、前回の加重平均値の演算結果に第2の重み付けを乗じた乗算値を相互に加算して、今回の加重平均値を演算するものである。
これは、電流検出回路からの今回の取得電流結果に第1の重みを乗じ、前回の加重平均値の演算結果に第2の重みを乗じ、両乗算値を相互に加算することで加重平均値を順に更新し、今回の取得結果が、加重平均値の前回の演算結果+異常判定値より大であるか、否かに基づいて塗装ガンの電極と塗装対象物との相互間の異常接近の有無を判定するものである。
特許文献1において、静電塗装で使用される塗装ガンの異常には、対象とする塗装対象物と複数の外部電極の一部との距離が遠くなり、塗料が塗装ガンから均一に吐出されない流量不良がある。塗装ガンからは、塗料タンクに蓄えられた塗料がロボットアームなどに内蔵されたギヤポンプによって吐出されるが、ギヤポンプを駆動するモータの回転シャフトが折れるなどの故障が生じる場合がある。このような故障が生じると、塗装ガンから塗料を吐出することができず、塗装不良が発生する。ギヤポンプの故障のなかでも塗料を圧送するためのギアが噛みこんで過負荷となるような不具合はギヤポンプ自体が動作不能となるため、容易に異常検出が可能である。しかしながら、モータ回転シャフトが折れた場合、又はベルカップが脱落した場合は、自動化されたライン上では、その異常検出は容易ではない。
尚、塗料の吐出流量に関する異常は、例えば塗料の流路に流量計を設けることによって判定することも一考に値するが、塗料の流路に流量計のようなものを設けると、流路に塗料溜りが生じてしまい、塗装ムラなど品質低下の原因になってしまう。
また、特許文献2においては、電流検出回路の電流値によって塗装ガンと塗装対象物との異常接近を判定するもので、塗装装置の故障を検値することが出来ない。
本発明は上述の課題に鑑みなされたものであり、塗装ガンからの塗料の吐出異常を迅速且つ精度良く検知可能な静電塗装装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の静電塗装装置は上記課題を解決するために、塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、前記塗装ガンから吐出した塗料を前記静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置において、前記電極と塗装対象物との間に流れる電流を略一定に制御する電流制御手段と、前記電極と塗装対象物との間に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、前記塗装ガンから吐出される塗料流量を制御する塗料流量制御手段と、前記塗装ガンが開状態である場合に、前記電圧検出値が予め規定された所定値以下である場合に、前記塗装ガンに異常があると判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る第2の静電塗装装置は上記課題を解決するために、塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、前記塗装ガンから吐出した塗料を前記静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置において、前記電極と塗装対象物との間に印加される電圧を略一定に制御する電圧制御手段と、前記電極と塗装対象物との間に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記塗装ガンから吐出される塗料流量を制御する塗料流量制御手段と、前記塗装ガンが開状態である場合に、前記電流検出値が予め規定された所定値以下である場合に、前記塗装ガンに異常があると判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
静電塗装では、塗装対象物や塗料の種類に応じて、塗装ガンの電極と塗装対象物との間を流れる電流、又は、塗装ガンの電極と塗装対象物との間に印加される電圧のいずれか一方を略一定に制御する定電流制御又は定電圧制御が行われる。本発明では、塗装ガンの開制御した際に、定電流制御の場合は電圧検出値、定電圧制御の場合は電流検出値が所定値以下に低下した場合に塗料の流量が減少して異常が生じたと判定することができる。これにより、自動化された塗装ラインにおいても迅速且つ精度良く塗装ガンからの塗料の吐出異常を検知することができる。
前記判定手段は、前記塗装ガンの開閉状態が切り替えられてから所定期間経過後の前記電流検出値又は前記電圧検出値に基づいて、前記塗装ガンの異常を判定するとよい。塗装ガンの開閉状態が切り替えられた直後は、塗装ガンから吐出される塗料の流量が不安定になりやすいため、切り替え後所定期間経過した後の電流検出値又は前記電圧検出値に基づいて異常判定することにより、判定精度を効果的に高めることができる。
この場合、前記塗装ガンの周囲雰囲気温度を検出する温度検出手段を更に備えており、前記所定期間は前記温度検出値が高くなるに従って短くなるように設定されるとよい。塗装ガンから吐出される塗料の粘性は塗装ガンの周囲雰囲気温度に依存する。この態様では、周囲雰囲気温度が高くなると塗料の粘性が低下して、塗装ガン切り替え時に流量が安定するまでの期間が短くなることに鑑み、所定期間を短く設定する。逆に周囲雰囲気温度が低くなると塗料の粘性が増加して、塗装ガン切り替え時に流量が安定するまでの期間が長くなることに鑑み、所定期間を長く設定する。
本発明では、塗装ガンの吐出バルブを開制御した際に、定電流制御の場合は電圧検出値、定電圧制御の場合は電流検出値が所定値以下に低下した場合に塗料の流量が減少して異常が生じたと判定することができる。これにより、自動化された塗装ラインにおいても迅速且つ精度良く塗装ガンからの塗料の吐出異常を検知することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る静電塗装装置を装着してなる塗装ロボット1の外観を示す模式図である。塗装ロボット1は、被塗装物Zに対して塗料Pを噴霧する塗装ガン5をロボットアームの先端に搭載して、被塗装物Zに対する塗装ガン5の位置を移動させる。塗装ロボット1は予め設定された塗装パターンに従って被塗装物Zに対して塗料Pを噴霧する。
2は装置本体である。装置本体2内には、塗装ガン5の塗装装置全体の制御を行うコントロールユニット21、電源装置22、塗料Pを塗装ガン5に圧送する塗装ポンプ26、電圧センサ23及び電流センサ24等が収納されている。
また、塗装ガン5には、コントロールユニット21からの指令に基づいて内蔵されている吐出バルブ(図示省略)の開閉によってを塗料Pの流量制御と、塗装パターンとに基づいて、塗装流量を制御する塗料流量制御手段となっている。
図1は本発明に係る静電塗装装置を装着してなる塗装ロボット1の外観を示す模式図である。塗装ロボット1は、被塗装物Zに対して塗料Pを噴霧する塗装ガン5をロボットアームの先端に搭載して、被塗装物Zに対する塗装ガン5の位置を移動させる。塗装ロボット1は予め設定された塗装パターンに従って被塗装物Zに対して塗料Pを噴霧する。
2は装置本体である。装置本体2内には、塗装ガン5の塗装装置全体の制御を行うコントロールユニット21、電源装置22、塗料Pを塗装ガン5に圧送する塗装ポンプ26、電圧センサ23及び電流センサ24等が収納されている。
また、塗装ガン5には、コントロールユニット21からの指令に基づいて内蔵されている吐出バルブ(図示省略)の開閉によってを塗料Pの流量制御と、塗装パターンとに基づいて、塗装流量を制御する塗料流量制御手段となっている。
図2は第1実施形態に係る静電塗装装置の全体構成を示すブロック図である。塗装ロボット1の先端に搭載された塗装装置の概略構成図を示す。本実施形態に係る塗装ガン5は回転霧化頭型静電塗装装置であり、塗装ガン5の筐体54内に内蔵されたモータ(不図示)の回転軸に取り付けられた回転霧化頭51(以下、「ベルカップ」と称する)を備えている。ベルカップ51は回転軸と共に回転され、同じく筐体54内に内蔵された塗料供給路(不図示)から供給された塗料Pを遠心力で微粒子化する。
筐体54の先端にはエア噴出口52が設けられており、ベルカップ51の背面側に向かってシェーピングエアが供給される。シェーピングエアはベルカップ51の背面に沿って配向されることにより、ベルカップ51によって微粒子化された塗料Pのパターンを調整する。
筐体54には、その表面に複数の電極指示部材53が立設されており、その各々の先端に外部電極が設けられている。外部電極には、コントロールユニット21によって電流A又は電圧Vの一方が指令値になるように制御される電源装置22から所定電力が供給される。このように外部電極に所定電力を印加することにより、ベルカップ51から放出された塗料Pは帯電され、接地された被塗装物Zと外部電極との間に形成された電界によって、静電引力により被塗装物Zに付着する。
本実施例では特に、各外部電極にはそれぞれ独立した電源装置22が設けられており、その電流値及び電圧値が電流検出手段である電流センサ24及び電圧検出手段である電圧センサ23によって監視されている。電流センサ24及び電圧センサ23の検知値はコントロールユニット21に送信され、コントロールユニット21(電流又は電圧制御手段)では取得した検知値に基づいて電流又は電圧が指令値になるように電源装置22に対して指令が生成される。
尚、電源回路はロボットアームに内蔵してもよいし、外部ユニットとして設けてもよい。
尚、電源回路はロボットアームに内蔵してもよいし、外部ユニットとして設けてもよい。
塗料流量制御手段である塗装ガン5は塗料タンク25に貯留されている塗料Pが、ギヤポンプ26によって圧送供給されており、コントロールユニット21からの制御信号に基づいて開閉状態を切り替え可能な塗装バルブによって塗料Pの噴射量制御を行うように構成されている。塗装ガン5は外気を導入する空気バルブ(不図示)を備えており、塗料Pを空気バルブから導入された外気と混合することによって、霧化して噴射する。
ギヤポンプ26は電動モータによって駆動されるギヤポンプである。ギヤポンプは粘度の高い塗料Pを効率よく圧送できる。
ギヤポンプ26は電動モータによって駆動されるギヤポンプである。ギヤポンプは粘度の高い塗料Pを効率よく圧送できる。
図3は第1実施形態に係る静電塗装装置において定電流制御下での各種測定値及び制御パラメータの推移を示すグラフ図である。
また、中塗・上塗ベース塗料では、塗料Pの特性上、定電流制御で静電塗装を行う。
図3(a)は、ロボット作業中の塗装ロボット1の動作をON/OFF制御するための制御信号の推移を示しており、ON状態時に塗装ロボット1の動作が行われ、OFF状態時に塗装ロボット1の動作は停止している。図3(b)塗装ポンプ回転指令はギヤポンプ26のON/OFF制御するための制御信号を示しており、ON状態時にギヤポンプ26が電動モータによって駆動され塗料タンク25から塗料Pが圧送される。これ(塗装ポンプ回転指令)は、ガントリガ(c)に基づいてON/OFF制御される。図3(d)電圧モニタ値は電極と塗装対象物との間に定電流を流した場合の電位差を示している。基準電圧に対して電圧の変化を監視するものである。図3(e)は電流値を示しており、電流値が一定に制御されている。(f)は塗装ガン5の異常判定の開始及び終了を示す制御信号であり、ON状態時に異常判定が実施される。図3(g)は塗装ガン5の吐出異常の検出結果を示す異常信号を示しており、ON状態時に吐出異常が検出されている。
また、中塗・上塗ベース塗料では、塗料Pの特性上、定電流制御で静電塗装を行う。
図3(a)は、ロボット作業中の塗装ロボット1の動作をON/OFF制御するための制御信号の推移を示しており、ON状態時に塗装ロボット1の動作が行われ、OFF状態時に塗装ロボット1の動作は停止している。図3(b)塗装ポンプ回転指令はギヤポンプ26のON/OFF制御するための制御信号を示しており、ON状態時にギヤポンプ26が電動モータによって駆動され塗料タンク25から塗料Pが圧送される。これ(塗装ポンプ回転指令)は、ガントリガ(c)に基づいてON/OFF制御される。図3(d)電圧モニタ値は電極と塗装対象物との間に定電流を流した場合の電位差を示している。基準電圧に対して電圧の変化を監視するものである。図3(e)は電流値を示しており、電流値が一定に制御されている。(f)は塗装ガン5の異常判定の開始及び終了を示す制御信号であり、ON状態時に異常判定が実施される。図3(g)は塗装ガン5の吐出異常の検出結果を示す異常信号を示しており、ON状態時に吐出異常が検出されている。
従って、塗装ロボット1(a)がONになると、電圧モニタ値(d)と電流(e)がタイムラグにより遅れて立上がり、電流(e)は一定量に保持され、電極指示部材53と被塗装物Zとの間に電位差が生じる。その状況が検知され、コントロールユニット21に入力される。
ガントリガ(c)の入力により、コントロールユニット21は塗装ポンプ26を駆動して塗装が開始される。
塗装ポンプ26を駆動しても、電力が安定するまでの間、即ち監視開始時間差t1(タイムラグ)後に塗装ロボット1の不具合有無の監視が始まる。
塗装ガン5に異常が生起されると電圧が変化する。正常に塗料Pが吐出されている場合には、霧化された塗料Pに均等に帯電するので電流が流れるので電圧が上昇する。逆に異常により吐出されていない時には、電流が流れないので電圧が低下する。
電圧監視時間はガントリガ(c)がOFFにあると塗装は中止される。
ガントリガ(c)の入力により、コントロールユニット21は塗装ポンプ26を駆動して塗装が開始される。
塗装ポンプ26を駆動しても、電力が安定するまでの間、即ち監視開始時間差t1(タイムラグ)後に塗装ロボット1の不具合有無の監視が始まる。
塗装ガン5に異常が生起されると電圧が変化する。正常に塗料Pが吐出されている場合には、霧化された塗料Pに均等に帯電するので電流が流れるので電圧が上昇する。逆に異常により吐出されていない時には、電流が流れないので電圧が低下する。
電圧監視時間はガントリガ(c)がOFFにあると塗装は中止される。
ところが、ガントリガ(c)がONになっているにもかかわらず、塗料Pが十分に吐出されていない異常時には、電圧が一時的に下限監視値以下(図3参照)になり、吐出異常の値を下限監視時間差t2を有して検出(判定手段)して、塗装ガン5の異常を知らせるようになっている。ただし、t2は装置が異常を検出して出力するまでのタイムラグである。
異常が検出されると警報が鳴り、対応処置が早急に行われるようになっている。
尚、異常の監視は、塗料Pポンプ26が回転してから所定時間経過後即ち、監視開始時間差t1後に実施されるようになっている。
これは、吐出バルブの開閉状態が切り替えられた直後は、塗装ガン5から吐出される塗料Pの流量が不安定になりやすいため、切り替え後所定期間t1経過した後の電流検出値に基づいて異常判定することにより、判定精度を効果的に高めることができる。
尚、本実施形態にて、ベルカップ51を意図的に飛散させた場合、異常が検出されたことを確認している。
異常が検出されると警報が鳴り、対応処置が早急に行われるようになっている。
尚、異常の監視は、塗料Pポンプ26が回転してから所定時間経過後即ち、監視開始時間差t1後に実施されるようになっている。
これは、吐出バルブの開閉状態が切り替えられた直後は、塗装ガン5から吐出される塗料Pの流量が不安定になりやすいため、切り替え後所定期間t1経過した後の電流検出値に基づいて異常判定することにより、判定精度を効果的に高めることができる。
尚、本実施形態にて、ベルカップ51を意図的に飛散させた場合、異常が検出されたことを確認している。
更に、コントロールユニット21は、塗装ガン5の周囲雰囲気温度を検出する温度検出手段である温度センサ7を備えており、所定期間t1は温度検出値が高くなるに従って短くなるように設定されるようになっている。塗装ガン5から吐出される塗料Pの粘性は塗装ガン5の周囲雰囲気温度に依存する。この態様では、周囲雰囲気温度が高くなると塗料Pの粘性が低下して、吐出バルブ切り替え時に流量が安定するまでの期間が短くなることに鑑み、所定期間を短く設定する。逆に周囲雰囲気温度が低くなると塗料Pの粘性が増加して、塗装ガン5の切り替え時に流量が安定するまでの期間が長くなることに鑑み、所定期間を長く設定する。
このようにすることで、塗装ガン5の周囲雰囲気温度を検知することで、塗料Pの温度による粘度変化を考慮して、異常検出精度を更に向上させることができる。
このようにすることで、塗装ガン5の周囲雰囲気温度を検知することで、塗料Pの温度による粘度変化を考慮して、異常検出精度を更に向上させることができる。
(第2実施形態)
図4は第2実施形態に係る静電塗装装置において定電圧制御下での各種測定値及び制御パラメータの推移を示すグラフ図である。クリア塗装では、塗料Pの特性上、定電圧制御で静電塗装を行う。
また、本実施形態では、静電塗装の電力制御が第1実施形態の定電流制御から定電圧制御に変更になった以外は同じなので、他は説明を省略する。
図4(a)はロボット作業中は塗装ガンが搭載された塗装ロボット1の動作をON/OFF制御するための制御信号の推移を示しており、ON状態時に塗装ロボット1の動作が行われ、OFF状態時に塗装ロボット1の動作は停止している。図4(b)塗装ポンプ回転指令はギヤポンプ26のON/OFF制御するための制御信号を示しており、ON状態時にギヤポンプ26が電動モータ(図示省略)によって駆動され塗料タンク25から塗料Pが圧送される。
これ(ギヤポンプ回転指令)は、ガントリガ(c)に基づいてON/OFF制御される。図4(d)電流モニタ値は電極と塗装対象物との間に定電圧を流した場合の電位差を示している。基準電流に対して電流の変化を監視するものである。図4(e)は電圧値を示しており、電圧が一定に制御されている。(f)は塗装ガン5の異常判定の開始及び終了を示す制御信号であり、ON状態時に異常判定が実施される。図4(g)は塗装ガンの吐出異常の検出結果を示す異常信号を示しており、ON状態時に吐出異常が検出(判定手段)されている。
図4は第2実施形態に係る静電塗装装置において定電圧制御下での各種測定値及び制御パラメータの推移を示すグラフ図である。クリア塗装では、塗料Pの特性上、定電圧制御で静電塗装を行う。
また、本実施形態では、静電塗装の電力制御が第1実施形態の定電流制御から定電圧制御に変更になった以外は同じなので、他は説明を省略する。
図4(a)はロボット作業中は塗装ガンが搭載された塗装ロボット1の動作をON/OFF制御するための制御信号の推移を示しており、ON状態時に塗装ロボット1の動作が行われ、OFF状態時に塗装ロボット1の動作は停止している。図4(b)塗装ポンプ回転指令はギヤポンプ26のON/OFF制御するための制御信号を示しており、ON状態時にギヤポンプ26が電動モータ(図示省略)によって駆動され塗料タンク25から塗料Pが圧送される。
これ(ギヤポンプ回転指令)は、ガントリガ(c)に基づいてON/OFF制御される。図4(d)電流モニタ値は電極と塗装対象物との間に定電圧を流した場合の電位差を示している。基準電流に対して電流の変化を監視するものである。図4(e)は電圧値を示しており、電圧が一定に制御されている。(f)は塗装ガン5の異常判定の開始及び終了を示す制御信号であり、ON状態時に異常判定が実施される。図4(g)は塗装ガンの吐出異常の検出結果を示す異常信号を示しており、ON状態時に吐出異常が検出(判定手段)されている。
従って、塗装ロボット1(a)がONになると、電流モニタ値(d)と電圧(e)が遅れて立上がり、電圧(e)は一定値に保持され、電極指示部材53と被塗装物Zとの間に電流が流れる。その状況が検知され、コントロールユニット21に入力される。
ガントリガ(c)の入力により、コントロールユニット21は塗装ポンプ26を駆動されて塗装が開始される。
塗装ポンプ26を駆動しても、電力が安定するまでの間、即ち監視開始時間差t1(タイムラグ)後に塗装ロボット1の不具合有無の監視が始まる。
塗装が正常に行われている時は、電流モニタ値(d)には霧化された塗料Pに均等に帯電するので電流が流れ電流値が上昇する。
電流監視時間はガントリガがOFFにあると終了する。
ガントリガ(c)の入力により、コントロールユニット21は塗装ポンプ26を駆動されて塗装が開始される。
塗装ポンプ26を駆動しても、電力が安定するまでの間、即ち監視開始時間差t1(タイムラグ)後に塗装ロボット1の不具合有無の監視が始まる。
塗装が正常に行われている時は、電流モニタ値(d)には霧化された塗料Pに均等に帯電するので電流が流れ電流値が上昇する。
電流監視時間はガントリガがOFFにあると終了する。
ところが、ガントリガ(c)がONになっているにもかかわらず、塗料Pが十分に吐出されていない異常時、即ち、塗料Pが吐出されていない時には、電流が流れないので電流値が低下する。
電流が一時的に下限監視値以下(図4参照)になり、吐出異常値を下限監視時間差t2(タイムラグの生起)後に検出して、塗装ガン5の異常を知らせるようになっている。
異常が検出されると警報が鳴り、対応処置が早急に行われるようになっている。
尚、異常の監視は、ギヤポンプ26が回転してから所定時間経過後、即ち、監視開始時間差t1後に実施されるようになっている。
これは、吐出バルブの開閉状態が切り替えられた直後は、塗装ガン5から吐出される塗料Pの流量が不安定になりやすいため、切り替え後所定期間t1経過した後の電流検出値に基づいて異常判定することにより、判定精度を効果的に高めることができる。
電流が一時的に下限監視値以下(図4参照)になり、吐出異常値を下限監視時間差t2(タイムラグの生起)後に検出して、塗装ガン5の異常を知らせるようになっている。
異常が検出されると警報が鳴り、対応処置が早急に行われるようになっている。
尚、異常の監視は、ギヤポンプ26が回転してから所定時間経過後、即ち、監視開始時間差t1後に実施されるようになっている。
これは、吐出バルブの開閉状態が切り替えられた直後は、塗装ガン5から吐出される塗料Pの流量が不安定になりやすいため、切り替え後所定期間t1経過した後の電流検出値に基づいて異常判定することにより、判定精度を効果的に高めることができる。
本発明では、静電塗装では、塗装対象物や塗料Pの種類に応じて、塗装ガンの電極と塗装対象物との間を流れる電流、又は、塗装ガンの電極と塗装対象物との間に印加される電圧のいずれか一方を略一定に制御する定電流制御又は定電圧制御が行われる。塗装ガンの吐出バルブを開制御した際に、定電流制御の場合は電圧検出値、定電圧制御の場合は電流検出値が所定値以下に低下した場合に塗料Pの流量が減少して異常が生じたと判定することができる。これにより、自動化された塗装ラインにおいても迅速且つ精度良く塗装ガンからの塗料Pの吐出異常を検知することができる。
塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、塗装ガンから吐出した塗料Pを静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置に適用として提供できる。
1 塗装ロボット
2 装置本体
3 ロボットアーム
5 塗装ガン(塗料流量制御手段)
21 コントロールユニット(電圧制御手段又は、電流制御手段)
22 電源装置
23 電圧センサ(電圧検出手段)
24 電流センサ(電流検出手段)
2 装置本体
3 ロボットアーム
5 塗装ガン(塗料流量制御手段)
21 コントロールユニット(電圧制御手段又は、電流制御手段)
22 電源装置
23 電圧センサ(電圧検出手段)
24 電流センサ(電流検出手段)
Claims (4)
- 塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、前記塗装ガンから吐出した塗料を前記静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置において、
前記電極と塗装対象物との間に流れる電流を略一定に制御する電流制御手段と、
前記電極と塗装対象物との間に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
前記塗装ガンから吐出される塗料流量を制御する塗料流量制御手段と、
前記塗装ガンが開状態である場合に、前記電圧検出値が予め規定された所定値以下である場合に、前記塗装ガンに異常があると判定する判定手段と
を備えたことを特徴とする静電塗装装置。 - 塗装ガンの電極と塗装対象物との間に電圧を印加して静電界を形成し、前記塗装ガンから吐出した塗料を前記静電界の作用によって前記塗装対象物に付着させる静電塗装装置において、
前記電極と塗装対象物との間に印加される電圧を略一定に制御する電圧制御手段と、
前記電極と塗装対象物との間に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記塗装ガンから吐出される塗料流量を制御する塗料流量制御手段と、
前記塗装ガンが開状態である場合に、前記電流検出値が予め規定された所定値以下である場合に、前記塗装ガンに異常があると判定する判定手段と
を備えたことを特徴とする静電塗装装置。 - 前記判定手段は、前記塗装ガンの開閉状態が切り替えられてから所定期間経過後の前記電流検出値又は前記電圧検出値に基づいて、前記塗装ガンの異常を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電塗装装置。
- 前記塗装ガンの周囲雰囲気温度を検出する温度検出手段を更に備えており、
前記所定期間は前記温度検出値が高くなるに従って短くなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の静電塗装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012052430A JP2013184131A (ja) | 2012-03-09 | 2012-03-09 | 静電塗装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012052430A JP2013184131A (ja) | 2012-03-09 | 2012-03-09 | 静電塗装装置 |
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JP2013184131A true JP2013184131A (ja) | 2013-09-19 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101901270B1 (ko) * | 2016-12-23 | 2018-11-22 | (주)호산이엔씨 | 정전식 스프레이 장치 |
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2012
- 2012-03-09 JP JP2012052430A patent/JP2013184131A/ja active Pending
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