JP2532001B2 - 不良導体の静電塗装におけるア―スチェック方法 - Google Patents
不良導体の静電塗装におけるア―スチェック方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、例えば自動車の合成樹脂製バンパー等の不
良導体に導電性プライマを塗布した後に上塗り塗料を静
電塗装する際のアースチェック方法に関する。
良導体に導電性プライマを塗布した後に上塗り塗料を静
電塗装する際のアースチェック方法に関する。
(2) 従来の技術 従来、自動車のボディのような導電性の被塗物に適用
されていた静電塗装は、近年では、その塗料の塗着効率
の良さからバンパー等の合成樹脂製の被塗物に対しても
利用されている。その際、不良導体である合成樹脂製の
被塗物の表面を通電させるべく、導電性を有するカーボ
ン粒子を混入した塗料(以下、導電性プライマと呼ぶ)
を予め被塗物に塗装しておき、その導電性プライマの連
続塗膜上に上塗り塗料を静電塗装する方法が提案されて
いる(特開昭61−249570号公報参照)。
されていた静電塗装は、近年では、その塗料の塗着効率
の良さからバンパー等の合成樹脂製の被塗物に対しても
利用されている。その際、不良導体である合成樹脂製の
被塗物の表面を通電させるべく、導電性を有するカーボ
ン粒子を混入した塗料(以下、導電性プライマと呼ぶ)
を予め被塗物に塗装しておき、その導電性プライマの連
続塗膜上に上塗り塗料を静電塗装する方法が提案されて
いる(特開昭61−249570号公報参照)。
また、静電塗装を行う際には被塗物をアースすること
により通電させる必要があるが、そのアースが確実にな
されているかをチェックする装置が公知である(実開昭
57−39663号公報参照)。この装置によれば、給電手段
に接続したブラシを導電性の被塗物における未塗装のエ
ッジに接触させ、その時の導電状態に基づいてアースチ
ェックが行われる。
により通電させる必要があるが、そのアースが確実にな
されているかをチェックする装置が公知である(実開昭
57−39663号公報参照)。この装置によれば、給電手段
に接続したブラシを導電性の被塗物における未塗装のエ
ッジに接触させ、その時の導電状態に基づいてアースチ
ェックが行われる。
(3) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来のアースチェック装置を導電
性プライマを塗布した不良導体のアースチェックに適用
した場合には、 被塗物の導電性の大小、すなわち導電性プライマの
膜厚の大小を検知することができないため、導電性プラ
イマの膜厚管理が不可能である。
性プライマを塗布した不良導体のアースチェックに適用
した場合には、 被塗物の導電性の大小、すなわち導電性プライマの
膜厚の大小を検知することができないため、導電性プラ
イマの膜厚管理が不可能である。
導電性プライマの上に二層の上塗り塗料をウエット
・オン・ウエット方式で塗装する場合、ブラシを未乾燥
の一層目の塗膜に接触させることができないため、二層
目の塗装を行う際の導電状態をチェックすることができ
ない。
・オン・ウエット方式で塗装する場合、ブラシを未乾燥
の一層目の塗膜に接触させることができないため、二層
目の塗装を行う際の導電状態をチェックすることができ
ない。
といった不都合がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、導電性
プライマを塗布した不良導体のアースチェックを行う際
の上記不都合を解消することを目的とする。
プライマを塗布した不良導体のアースチェックを行う際
の上記不都合を解消することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明は、導電性プライ
マを塗装して連続塗膜を形成した不良導体上に上塗り塗
料を静電塗装するに先立ち、前記不良導体上の連続塗膜
の接地状態を検査するアースチェック方法であって、前
記連続塗膜表面に、給電手段と導電量検出手段とに接続
された繊維状の導電性触手を接触させることを第1の特
徴とする。
マを塗装して連続塗膜を形成した不良導体上に上塗り塗
料を静電塗装するに先立ち、前記不良導体上の連続塗膜
の接地状態を検査するアースチェック方法であって、前
記連続塗膜表面に、給電手段と導電量検出手段とに接続
された繊維状の導電性触手を接触させることを第1の特
徴とする。
また本発明は、導電性プライマを塗装して連続塗膜を
形成した不良導体上に二層の上塗り塗料をウエット・オ
ン・ウエット方式で静電塗装するに当たり、その一層目
の上塗り塗料の塗膜の接地状態を検査するアースチェッ
ク方法であって、前記一層目の上塗り塗料の塗膜に、高
電圧発生器に接続された印加電極と、帯電量検出手段と
を接近させることを第2の特徴とする。
形成した不良導体上に二層の上塗り塗料をウエット・オ
ン・ウエット方式で静電塗装するに当たり、その一層目
の上塗り塗料の塗膜の接地状態を検査するアースチェッ
ク方法であって、前記一層目の上塗り塗料の塗膜に、高
電圧発生器に接続された印加電極と、帯電量検出手段と
を接近させることを第2の特徴とする。
(2) 作用 前述の本発明の第1の特徴によれば、不良導体の表面
に形成した導電性プライマの連続塗膜を接地させ、その
連続塗膜に給電手段と導電量検出手段に接続された繊維
状の導電性触手を接触させると、接地状態が不良である
場合には前記導電量検出手段が検出する連続塗膜と接地
部間の導電量が減少し、逆に接地状態が良好である場合
には導電量検出手段が検出する導電量が増加するので、
その導電量の変化から接地状態を検査することができ
る。また、前記導電性プライマの連続塗膜の膜厚が大き
い程導電量が増加するので、検出された導電量の大小か
ら導電性プライマの膜厚を知ることができる。
に形成した導電性プライマの連続塗膜を接地させ、その
連続塗膜に給電手段と導電量検出手段に接続された繊維
状の導電性触手を接触させると、接地状態が不良である
場合には前記導電量検出手段が検出する連続塗膜と接地
部間の導電量が減少し、逆に接地状態が良好である場合
には導電量検出手段が検出する導電量が増加するので、
その導電量の変化から接地状態を検査することができ
る。また、前記導電性プライマの連続塗膜の膜厚が大き
い程導電量が増加するので、検出された導電量の大小か
ら導電性プライマの膜厚を知ることができる。
また、本発明の第2の特徴によれば、不良導体の表面
に形成した導電性プライマの連続塗膜を接地させ、その
連続塗膜の表面に一層目の上塗り塗料の塗膜を形成した
後、その未乾燥の上塗り塗料の塗膜に高電圧発生器に接
続された印加電極と帯電量検出手段を近接させる。そし
て、接地状態が不良である場合には前記帯電量検出手段
が検出する帯電量が増加するため、その帯電量の大小か
ら接地状態の良・不良を塗膜に直接接触せずに知ること
ができる。
に形成した導電性プライマの連続塗膜を接地させ、その
連続塗膜の表面に一層目の上塗り塗料の塗膜を形成した
後、その未乾燥の上塗り塗料の塗膜に高電圧発生器に接
続された印加電極と帯電量検出手段を近接させる。そし
て、接地状態が不良である場合には前記帯電量検出手段
が検出する帯電量が増加するため、その帯電量の大小か
ら接地状態の良・不良を塗膜に直接接触せずに知ること
ができる。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図〜第8図は、本発明の一実施例を示すもので、
第1図は合成樹脂製バンパーの塗装ラインの概略平面
図、第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図
のIII方向矢視図、第4図は接触式アースチェカーの回
路図、第5図は第4図の等価回路図、第6図は第1図の
VI−VI線矢視図、第7図は非接触式アースチェカーの回
路図、第8図は第7図の等価回路図である。
第1図は合成樹脂製バンパーの塗装ラインの概略平面
図、第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図
のIII方向矢視図、第4図は接触式アースチェカーの回
路図、第5図は第4図の等価回路図、第6図は第1図の
VI−VI線矢視図、第7図は非接触式アースチェカーの回
路図、第8図は第7図の等価回路図である。
第1図に示すように、合成樹脂製バンパーの塗装ライ
ンLは、床面に敷設されたチェンコンベア1に沿って搬
送方向上流側から下流側に向けてプライマブース2、プ
ライマオーブン3、クーリングブース4、カラーブース
5、セッティングブース6、クリヤーブース7、および
上塗りオーブン8を備え、そのチェンコンベア1に所定
間隔で支持された被塗物であるバンパーWは、前記プラ
イマブース2〜上塗りオーブン8を順次通過する間に静
電塗装が施される。
ンLは、床面に敷設されたチェンコンベア1に沿って搬
送方向上流側から下流側に向けてプライマブース2、プ
ライマオーブン3、クーリングブース4、カラーブース
5、セッティングブース6、クリヤーブース7、および
上塗りオーブン8を備え、そのチェンコンベア1に所定
間隔で支持された被塗物であるバンパーWは、前記プラ
イマブース2〜上塗りオーブン8を順次通過する間に静
電塗装が施される。
プライマブース2には、チェンコンベア1の両側に沿
ってバンパーWに導電性プライマを塗布するための4台
の塗装ロボット9が配設され、同様に前記カラーブース
5とクリヤーブース7には、それぞれ一層目の上塗り塗
料であるカラー塗料を塗布するための4台の塗装ロボッ
ト10と、二層目の上塗り塗料であるクリヤー塗料を塗布
するための4台の塗装ロボット11が配設される。そし
て、防爆地域であるクーリングブース4とセッティング
ブース6には、それぞれ後述の接触式アースチェッカー
12と非接触式アースチェッカー13が配設される。
ってバンパーWに導電性プライマを塗布するための4台
の塗装ロボット9が配設され、同様に前記カラーブース
5とクリヤーブース7には、それぞれ一層目の上塗り塗
料であるカラー塗料を塗布するための4台の塗装ロボッ
ト10と、二層目の上塗り塗料であるクリヤー塗料を塗布
するための4台の塗装ロボット11が配設される。そし
て、防爆地域であるクーリングブース4とセッティング
ブース6には、それぞれ後述の接触式アースチェッカー
12と非接触式アースチェッカー13が配設される。
第2図および第3図に示すように、チェンコンベア1
から所定間隔で立設したステー14の上端には載置台15が
設けられ、その載置台15の上面に設けた左右一対の受け
台16によって前記バンパーWの裏面が支持される。そし
て、一端を前記載置台15に接続した導線17の他端に設け
たクリップ18が、前記バンパーWの裏面の適所に結合さ
れる。一方、クーリングブース4にチェンコンベア1を
跨ぐように設けられたゲート19の上辺には、絶縁部材20
を介して導電性ブラケット21が設けられ、その導電性ブ
ラケット21にはバンパーWの表面に接触する導電性接触
としての多数の導電性繊維22が吊り下げられる。前記導
電性繊維22としてはカーボン、コバルト、ステンレス等
の極細線を束ねたもの、あるいは前記極細線を編み込ん
だ繊維状生地が用いられる。
から所定間隔で立設したステー14の上端には載置台15が
設けられ、その載置台15の上面に設けた左右一対の受け
台16によって前記バンパーWの裏面が支持される。そし
て、一端を前記載置台15に接続した導線17の他端に設け
たクリップ18が、前記バンパーWの裏面の適所に結合さ
れる。一方、クーリングブース4にチェンコンベア1を
跨ぐように設けられたゲート19の上辺には、絶縁部材20
を介して導電性ブラケット21が設けられ、その導電性ブ
ラケット21にはバンパーWの表面に接触する導電性接触
としての多数の導電性繊維22が吊り下げられる。前記導
電性繊維22としてはカーボン、コバルト、ステンレス等
の極細線を束ねたもの、あるいは前記極細線を編み込ん
だ繊維状生地が用いられる。
第4図に示すように、チェンコンベア1に載置された
バンパーWは、前記クリップ18、導線17、載置台15、お
よびチェンコンベア1を介して接地部23に接続され、導
電性繊維22を支持する導電性ブラケット21はアース確認
回路24を介して接地部25に接続される。そして、前記ア
ース確認回路24は、直列に接続した内部抵抗26、電流制
限抵抗27、および給電手段としての直流電流28を備え、
両抵抗26,27の中間部は導電量検出手段としての電圧計2
9を介して直流電源26と接地部25の中間部に接続され
る。
バンパーWは、前記クリップ18、導線17、載置台15、お
よびチェンコンベア1を介して接地部23に接続され、導
電性繊維22を支持する導電性ブラケット21はアース確認
回路24を介して接地部25に接続される。そして、前記ア
ース確認回路24は、直列に接続した内部抵抗26、電流制
限抵抗27、および給電手段としての直流電流28を備え、
両抵抗26,27の中間部は導電量検出手段としての電圧計2
9を介して直流電源26と接地部25の中間部に接続され
る。
第6図および第7図は非接触式アースチェッカー13、
およびその回路図を示すもので、前記セッティングブー
ス6にチェンコンベア1を跨ぐように設けられたゲート
30の上辺には、高電圧発生器31を介して接地部32に接続
された針状の印加電極33と、電圧計34を介して接地部35
に接続された帯電量検出手段としての非接触型帯電チェ
ッカー36とが、それぞれ絶縁部材37,38を介して支持さ
れる。そして、印加電極33と非接触型帯電チェッカー36
はバンパーWの表面に適切な位置に所定の間隔を存して
対向するように設けられる。
およびその回路図を示すもので、前記セッティングブー
ス6にチェンコンベア1を跨ぐように設けられたゲート
30の上辺には、高電圧発生器31を介して接地部32に接続
された針状の印加電極33と、電圧計34を介して接地部35
に接続された帯電量検出手段としての非接触型帯電チェ
ッカー36とが、それぞれ絶縁部材37,38を介して支持さ
れる。そして、印加電極33と非接触型帯電チェッカー36
はバンパーWの表面に適切な位置に所定の間隔を存して
対向するように設けられる。
次に前述の構成を備えた本発明の実施例の作用につい
て説明する。
て説明する。
チェンコンベア1に支持されたバンパーWは塗装ロボ
ット9を備えたプライマブース2に搬入され、その表面
と裏面の一部に導電性プライマが塗装される。導電性プ
ライマの連続塗膜はプライマオーブン3において加熱乾
燥された後、クーリングブース4において冷却される。
次に、カラーブース5においてカラー塗料の静電塗装を
行う前に、前記クーリングブース4の終端に設けた接触
式アースチェッカー12によってバンパーWの接地状態の
検査が行われる。すなわち、バンパーWの裏面の部分的
に導電性プライマを塗装した位置にクリップ18を接続
し、そのバンパーWの表面に形成された導電性プライマ
の連続塗膜を接地させる。次に、コンベア1の走行に伴
って前記バンパーWの表面にゲート19から垂下した導電
性繊維22を接触させる。このとき、第5図の等価回路か
ら明らかなように、若しバンパーWの接地状態が不良で
ある場合、すなわちバンパーWと接地部23間の抵抗Rの
値が際めて大きい場合(例えば、107Ω以上)には、電
圧計29の指針が直流電源28の電圧とほぼ等しい値を指し
示す。一方、若しバンパーWの接地状態が正常である場
合には直流電源28、電流制限抵抗27、内部抵抗26、およ
びバンパーWと接地部23間の抵抗Rよりなる閉回路に電
流が流れ、電圧形29の読みは前記抵抗Rの値に見合った
大きさまで低下する。そして、その抵抗値が所定値以下
(例えば、107Ω以下)である場合には、バンパーWの
接地状態が正常であって静電塗装が可能であると判断さ
れる。その際、バンパーWの導電性プライマの連続塗膜
の厚さが大きいほど導電性が良好となって前記抵抗値が
低下するため、電圧形29の読みに基づいて導電性プライ
マの連続塗膜の厚さを管理することができる。
ット9を備えたプライマブース2に搬入され、その表面
と裏面の一部に導電性プライマが塗装される。導電性プ
ライマの連続塗膜はプライマオーブン3において加熱乾
燥された後、クーリングブース4において冷却される。
次に、カラーブース5においてカラー塗料の静電塗装を
行う前に、前記クーリングブース4の終端に設けた接触
式アースチェッカー12によってバンパーWの接地状態の
検査が行われる。すなわち、バンパーWの裏面の部分的
に導電性プライマを塗装した位置にクリップ18を接続
し、そのバンパーWの表面に形成された導電性プライマ
の連続塗膜を接地させる。次に、コンベア1の走行に伴
って前記バンパーWの表面にゲート19から垂下した導電
性繊維22を接触させる。このとき、第5図の等価回路か
ら明らかなように、若しバンパーWの接地状態が不良で
ある場合、すなわちバンパーWと接地部23間の抵抗Rの
値が際めて大きい場合(例えば、107Ω以上)には、電
圧計29の指針が直流電源28の電圧とほぼ等しい値を指し
示す。一方、若しバンパーWの接地状態が正常である場
合には直流電源28、電流制限抵抗27、内部抵抗26、およ
びバンパーWと接地部23間の抵抗Rよりなる閉回路に電
流が流れ、電圧形29の読みは前記抵抗Rの値に見合った
大きさまで低下する。そして、その抵抗値が所定値以下
(例えば、107Ω以下)である場合には、バンパーWの
接地状態が正常であって静電塗装が可能であると判断さ
れる。その際、バンパーWの導電性プライマの連続塗膜
の厚さが大きいほど導電性が良好となって前記抵抗値が
低下するため、電圧形29の読みに基づいて導電性プライ
マの連続塗膜の厚さを管理することができる。
さて、接触式アースチェッカー12によってバンパーW
の接地状態が良好であると判断された場合には、静電塗
装を行うカラーブース5において塗装ロボット10による
一層目の上塗り塗装が施され、その一層目の上塗り塗装
の塗膜が乾燥する前に、次のセッティングブース6にお
いて非接触式アースチェッカー13によるバンパーWの接
地状態の検査が行われる。すなわち、チェンコンベア1
の走行によりバンパーW表面のウエットなカラー塗膜に
印加電極33と非接触型帯電チェッカー36が接近した時、
若しバンパーWの接地状態が良好である場合には、第8
図の等価回路から明らかなように、前記塗膜表面の帯電
量は不変であって電圧計34の読みは変化しない。しかる
に、バンパーWと接地部32間が絶縁されている場合に
は、前記塗膜表面が帯電されて電圧計34の読みが変動す
る。そして、この電圧の変動量が例えば−1.0kV以上に
なった場合には静電塗装が不可能であると判断される。
而して、バンパーWの接地状態が良好である場合には、
次のクリヤーブース7において二層目の上塗り塗料であ
るクリヤー塗料が未乾燥のカラー塗料の塗膜の上にウエ
ット・オン・ウエット方式で静電塗装され、最後に上塗
りオーブン8において前記二層の上塗り塗料の塗膜が加
熱乾燥される。
の接地状態が良好であると判断された場合には、静電塗
装を行うカラーブース5において塗装ロボット10による
一層目の上塗り塗装が施され、その一層目の上塗り塗装
の塗膜が乾燥する前に、次のセッティングブース6にお
いて非接触式アースチェッカー13によるバンパーWの接
地状態の検査が行われる。すなわち、チェンコンベア1
の走行によりバンパーW表面のウエットなカラー塗膜に
印加電極33と非接触型帯電チェッカー36が接近した時、
若しバンパーWの接地状態が良好である場合には、第8
図の等価回路から明らかなように、前記塗膜表面の帯電
量は不変であって電圧計34の読みは変化しない。しかる
に、バンパーWと接地部32間が絶縁されている場合に
は、前記塗膜表面が帯電されて電圧計34の読みが変動す
る。そして、この電圧の変動量が例えば−1.0kV以上に
なった場合には静電塗装が不可能であると判断される。
而して、バンパーWの接地状態が良好である場合には、
次のクリヤーブース7において二層目の上塗り塗料であ
るクリヤー塗料が未乾燥のカラー塗料の塗膜の上にウエ
ット・オン・ウエット方式で静電塗装され、最後に上塗
りオーブン8において前記二層の上塗り塗料の塗膜が加
熱乾燥される。
前述のように、導電性プライマの連続塗膜の接地状態
を検査する接触式アースチェッカー12の導電性繊維22に
導電性材料の極細線が用いられているため、その導電性
プライマの連続塗膜を傷付ける虞れがないばかりか、塗
料ミストの付着に対する耐久性が向上する。また、非接
触式アースチェッカー13はバンパーWに表面に接触する
ことなく接地状態の検査を行うことができるので、ウエ
ット・オン・ウエット方式で二僧の上塗り塗装を行う場
合に、未乾燥の一層目の塗膜を傷付けることがない。
を検査する接触式アースチェッカー12の導電性繊維22に
導電性材料の極細線が用いられているため、その導電性
プライマの連続塗膜を傷付ける虞れがないばかりか、塗
料ミストの付着に対する耐久性が向上する。また、非接
触式アースチェッカー13はバンパーWに表面に接触する
ことなく接地状態の検査を行うことができるので、ウエ
ット・オン・ウエット方式で二僧の上塗り塗装を行う場
合に、未乾燥の一層目の塗膜を傷付けることがない。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記
実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載
された本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を
行うことが可能である。
実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載
された本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を
行うことが可能である。
例えば、本アースチェック方法は、自動車の合成樹脂
製バンパーに限らず、他の任意の不良導体のアースチェ
ッカーに適用可能である。
製バンパーに限らず、他の任意の不良導体のアースチェ
ッカーに適用可能である。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、不良導体
に導電性プライマの連続塗膜を形成して静電塗装を行う
際に、導電量検出手段で前記連続塗膜と接地部間の導電
量を知ることにより、その連続塗膜の接地状態を容易か
つ確実に検査することができ、しかも前記連続塗膜と接
地部間の導電量の大小から導電性プライマの膜厚を知る
ことが可能となる。更に、導電性触手が柔軟で容易に変
形可能な繊維状であるため、その導電性触手が連続塗膜
を傷付けることがない。
に導電性プライマの連続塗膜を形成して静電塗装を行う
際に、導電量検出手段で前記連続塗膜と接地部間の導電
量を知ることにより、その連続塗膜の接地状態を容易か
つ確実に検査することができ、しかも前記連続塗膜と接
地部間の導電量の大小から導電性プライマの膜厚を知る
ことが可能となる。更に、導電性触手が柔軟で容易に変
形可能な繊維状であるため、その導電性触手が連続塗膜
を傷付けることがない。
また、本発明の第2の特徴によれば、帯電量検出手段
で塗膜の帯電量を検出することにより、その塗膜の接地
状態を非接触で検査することができる。したがって、導
電性プライマの連続塗膜上に二層の上塗り塗膜をウエッ
ト・オン・ウエット方式で形式する場合、未乾燥の一層
目の塗膜を傷付けること無く接地状態の検査を行うこと
が可能となる。
で塗膜の帯電量を検出することにより、その塗膜の接地
状態を非接触で検査することができる。したがって、導
電性プライマの連続塗膜上に二層の上塗り塗膜をウエッ
ト・オン・ウエット方式で形式する場合、未乾燥の一層
目の塗膜を傷付けること無く接地状態の検査を行うこと
が可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第8図は、本発明の一実施例を示すもので、第
1図は合成樹脂製バンパーの塗装ラインの概略平面図、
第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図のII
I方向矢視図、第4図は接触式アースチェカーの回路
図、第5図は第4図の等価回路図、第6図は第1図のVI
−VI線矢視図、第7図は非接触式アースチェカーの回路
図、第8図は第7図の等価回路図である。 22……導電性繊維(導電性触手)、28……直流電源(給
電手段)、29……電圧計(導電量検出手段)、31……高
電圧発生器、33……印加電極、36……非接触型帯電チェ
ッカー(帯電量検出手段)、W……バンパー(不良導
体)
1図は合成樹脂製バンパーの塗装ラインの概略平面図、
第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図のII
I方向矢視図、第4図は接触式アースチェカーの回路
図、第5図は第4図の等価回路図、第6図は第1図のVI
−VI線矢視図、第7図は非接触式アースチェカーの回路
図、第8図は第7図の等価回路図である。 22……導電性繊維(導電性触手)、28……直流電源(給
電手段)、29……電圧計(導電量検出手段)、31……高
電圧発生器、33……印加電極、36……非接触型帯電チェ
ッカー(帯電量検出手段)、W……バンパー(不良導
体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 公明 埼玉県川越市砂新田2556―68 (72)発明者 大野 広道 埼玉県入間郡日高町新堀252―2 (72)発明者 北野 貞治 埼玉県狭山市入間川1354―26 (72)発明者 奥村 誠 埼玉県川越市南大塚640―2 旭ハイツ 206 (72)発明者 五代 浩志 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番 3号 トキコ株式会社内 (72)発明者 広瀬 幸行 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番 3号 トキコ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−231967(JP,A) 実開 昭60−17464(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】導電性プライマを塗装して連続塗膜を形成
した不良導体(W)上に上塗り塗料を静電塗装するに先
立ち、前記不良導体(W)上の連続塗膜の接地状態を検
査するアースチェック方法であって、 前記連続塗膜表面に、給電手段(28)と導電量検出手段
(29)とに接続された繊維状の導電性触手(22)を接触
させることを特徴とする、不良導体の静電塗装における
アースチェック方法。 - 【請求項2】導電性プライマを塗装して連続塗膜を形成
した不良導体(W)上に二層の上塗り塗料をウエット・
オン・ウエット方式で静電塗装するに当たり、その一層
目の上塗り塗料の塗膜の接地状態を検査するアースチェ
ック方法であって、 前記一層目の上塗り塗料の塗膜に、高電圧発生部(31)
に接続された印加電極(33)と、帯電量検出手段(36)
とを接近させることを特徴とする、不良導体の静電塗装
におけるアースチェック方法。
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JP2195923A JP2532001B2 (ja) | 1990-07-24 | 1990-07-24 | 不良導体の静電塗装におけるア―スチェック方法 |
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