JP5780949B2 - 燃料分配管の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンの燃料噴射装置に設けられ、複数の燃焼室に対応して設けられる複数の燃料噴射弁へ燃料を分配するために使用される燃料分配管に係り、詳しくは、合成樹脂よりなる燃料分配管の製造方法に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載の「合成樹脂製燃料分配管の製造方法」が知られている。この製造方法で製造される燃料分配管は、長手方向に沿って延びる燃料通路と、一端に設けられた燃料導入口と、長手方向に沿って配置され、燃料通路に開口する取付孔を有する複数の取付部とを含む。取付部には、燃料噴射弁が取り付けられる。
この燃料分配管は、金型に溶融樹脂を射出することで成形される。図10に、金型41を断面図により示す。図11に、金型41を図10のD−D線に沿って切断した部分断面図により示す。この金型41は、可動型42及び固定型43を備え、両型42,43が型閉めされた状態で、両型42,43に形成された成形面42a,43aの内側には、両型42,43の一側から燃料通路用中子44が挿入されて配置される。この状態で、両成形面42a,43aと燃料通路用中子44の外周面との間にキャビティ45が形成される。また、固定型43には、キャビティ45に溶融樹脂を射出するための射出ゲート46が形成される。射出ゲート46は、複数の取付部に対応して可動型42に形成された複数の凸部47A,47B,47Cのうち、燃料通路用中子44の長手方向における中間位置にて、一つの凸部47Bと対向する側に配置される。また、射出ゲート46の中心軸線C3が、その凸部47Bの中心軸線C4を通ると共に、燃料通路用中子44の中心軸線C5と交差する位置に配置される。
この燃料分配管の製造方法では、射出ゲート46の配置を上記のようにしたことから、燃料通路と取付部の取付孔との境目、すなわち燃料通路用中子44の外周面と各凸部47A〜47Cの先端との間にて、バリの発生を防止するようにしている。すなわち、射出ゲート46を通じて溶融樹脂を高圧でキャビティ45の中へ射出すると、燃料通路用中子44が溶融樹脂の圧力によって凸部47A〜47Cの側へ押圧される。これにより、燃料通路用中子44を各凸部47A〜47Cの先端に当接させて燃料通路用中子44と各凸部47A〜47Cとの間に隙間をなくし、燃料分配管の成形後に、取付孔の開口にバリが発生しないようにしている。
特開平5−44594号公報
ところが、特許文献1に記載の燃料分配管の製造方法では、射出ゲート46が、燃料通路用中子44の長手方向における中間位置に対応して配置される。従って、その燃料通路用中子44の先端側が片持ち梁の自由端の状態となる。このため、燃料通路用中子44の先端側に位置する凸部47Cの付近では、燃料通路用中子44が振れたり、偏芯したりし、その中子44の外周面と凸部47Cの先端との密着度が低下し、両者の間に隙間ができてしまうおそれがあった。このように隙間ができると、その隙間に樹脂が流入して、成形された燃料分配管の取付孔の開口にバリが発生する懸念があった。また、燃料通路用中子44の振れや偏芯に伴い、成形された燃料分配管の各部に変形が生じるおそれがあった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料分配管の樹脂成形に際して燃料噴射弁のための取付孔の開口にバリが発生することを防止できる燃料分配管の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、金型のキャビティに溶融樹脂を充填することにより樹脂製の燃料分配管を製造する燃料分配管の製造方法であって、燃料分配管は、内部に長手方向に沿って伸びる燃料通路を有し、一端が閉塞し、他端に燃料導入口が設けられた管本体部と、管本体部の長手方向に沿って複数配置され、燃料通路に連通した取付孔を内部に有し、燃料噴射弁が取り付けられる筒形の取付部とを備え、金型は、燃料分配管の表面形状を成形するための成形面を内部に有する成形型と、基端部が成形型に片持ち状態にされると共に、成形型の内側にて成形面から離れて配置され、燃料通路を成形するための棒状の燃料通路用中子と、基端部が成形型に支持されると共に先端が燃料通路用中子の外周に接し、成形型の内側にて成形面から離れて配置され、取付部及び取付孔を成形するための複数の取付部用中子と、燃料導入口から最も離れた取付部及び取付孔を成形するための取付部用中子の先端に対して、燃料通路用中子の中心軸線を挟んで対向する位置に、成形面に開口するように成形型に設けられた射出ゲートとを備え、金型の中で成形型の成形面と燃料通路用中子及び複数の取付部用中子との間にキャビティが形成され、射出ゲートからキャビティに溶融樹脂を射出することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、棒状の燃料通路用中子が、基端部にて成形型に片持ち状態にされ、先端部外周が対応する取付部用中子の先端に接し、その先端に対応するように射出ゲートの開口が配置される。従って、射出ゲートからキャビティに溶融樹脂が射出されるときに、その溶融樹脂の圧力によって燃料通路用中子の先端部外周が押圧され、その先端部外周が取付部用中子の先端に押し付けられ、燃料通路用中子の振れや偏芯が抑えられる。また、燃料導入口から最も離れた取付部及び取付孔を成形するための取付部用中子の先端と、射出ゲートの開口とが、燃料通路用中子の中心軸線を挟んで対向するように配置されるので、燃料通路用中子の先端部外周がその直径方向において取付部用中子の先端に安定的に押し付けられる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の取付部用中子は、その中心軸線が燃料通路用中子の中心軸線に対し離れて交差するように燃料通路用中子に対してオフセットして配置されることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、各取付部用中子が燃料通路用中子に対してオフセットして配置されるので、成形される燃料分配管については、管本体部に対して各取付部がオフセットして配置されることとなる
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、取付部用中子は、その先端部に、取付孔を成形するための凸部を有し、凸部は、取付部用中子の先端と、取付孔に傾斜面を成形するための斜面とを含み、凸部の斜面が、取付部用中子の中心軸線に対し傾斜すると共に、斜面の延長方向に燃料通路用中子の中心軸線が位置することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、各取付部用中子の先端部の凸部に、取付孔の傾斜面を成形する斜面が含まれるので、燃料通路用中子が各取付部用中子の先端に押圧されるときの凸部の応力が斜面により分散される。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、射出ゲートの開口に対応して成形型の成形面に、ゲート座を成形するための凹部を設けたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、射出ゲートの開口に対応してゲート座を成形するための凹部が設けられるので、射出ゲートの開口からキャビティに対し溶融樹脂が射出し易くなる。また、燃料分配管が成形された直後には、その成形品から射出ゲートでできたランナーを切除するとき、ゲート座の部分でランナーが切除されることとなる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4の何れかに記載の発明において、燃料通路用中子の外周と、取付部用中子の先端とが、インローの関係で嵌合することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、燃料通路用中子の外周と取付部用中子の先端とがインローの関係で嵌合するので、両者の間にズレが生じにくい。
請求項1に記載の発明によれば、燃料通路用中子と取付部用中子の先端との間の密着が高まり、成形された燃料分配管につき、各取付部の取付孔の開口におけるバリの発生を防止することができる。また、燃料通路用中子の振れや偏芯をより確実に抑えることができ、各取付部の取付孔の開口におけるバリの発生をより確実に防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、各取付部に燃料噴射弁を取り付けたときの、燃料分配管のエンジンに対する搭載性が向上するメリットがある。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、各取付部用中子の凸部の応力を低減することができ、その凸部の耐久性、延いては各取付部用中子の耐久性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、キャビティに対する溶融樹脂の充填時間を短くすることができ、管本体部にランナーの切除による身くいが生じることを防止することができ、燃料分配管の商品性を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項2乃至4の何れかに記載の発明の効果に対し、燃料通路用中子の振れや偏芯をより確実に抑えることができる。
一実施形態に係り、燃料分配管を示す正面図。 同実施形態に係り、燃料分配管を示す図1のA−A線断面図。 同実施形態に係り、燃料分配管を示す図1のB−B線に沿った拡大断面図。 同実施形態に係り、燃料分配管を成形するための金型を示す断面図。 同実施形態に係り、同じく金型を示す図4のC−C線に沿った拡大断面図。 同実施形態に係り、同じく金型を示す図5の一部拡大断面図。 同実施形態に係り、燃料通路用中子をその中心軸線に垂直に切断して示す断面図。 同実施形態に係り、一つの取付部用中子の先端部を示す側面図。 同実施形態に係り、成形直後の燃料分配管の一部を示す拡大断面図。 従来例に係り、金型を示す断面図。 従来例に係り、金型を示す図10のD−D線に沿った部分断面図。
以下、本発明における燃料分配管の製造方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態の燃料分配管1を正面図により示す。図2に、燃料分配管1を図1のA−A線断面図により示す。図3に、燃料分配管1を図1のB−B線に沿って切断した拡大断面図により示す。図1、図2に示すように、この燃料分配管1は、長尺な管本体部2と、管本体部2と一体に形成された複数(4つ)の取付部3A,3B,3C,3Dと、同じく管本体部2と一体に形成された一対のブラケット4とを備える。管本体部2は、内部に長手方向に沿って伸びる燃料通路5を有し、一端が閉塞し、他端に燃料導入口6が設けられる。複数の取付部3A〜3Dは、管本体部2の長手方向に沿って配置され、燃料通路5に連通した取付孔7を内部に有し、燃料噴射弁(図示略)を嵌めて取り付けるために筒形をなす。ブラケット4は、管本体部2の両端寄り位置に一対をなして設けられる。各ブラケット4は、この燃料分配管1をエンジンにボルト等で固定するために使用される。
図1、図3に示すように、この実施形態で、各取付部3A〜3Dは、管本体部2の中心よりも上側へオフセットして配置される。このように各取付部3A〜3Dをオフセットして配置するのは、各取付部3A〜3Dに燃料噴射弁を取り付けた状態で、燃料分配管1のエンジンに対する搭載性を向上させるためである。
この実施形態では、燃料分配管1の樹脂材料として、例えば「PA66]や「PPA」等のナイロン樹脂が使用される。また、燃料分配管1の強度や可撓性を高めるために、材料となるナイロン樹脂に、ガラス強化繊維が混合されている。
図4に、燃料分配管1を成形するための金型11を断面図により示す。図5に、金型11を図4のC−C線に沿って切断した拡大断面図により示す。図4に示すように、金型11は、成形型としての一対をなす可動型12及び固定型13と、燃料通路5を成形するための棒状の燃料通路用中子14と、各取付部3A〜3D及び取付孔7を成形するための複数(4つ)の取付部用中子15A,15B,15C,15Dと、固定型13に設けられた射出ゲート16とを備える。
図4に示すように、金型11が型閉めされた状態で、可動型12及び固定型13は、燃料分配管1の表面形状を成形するための成形面12a,13aを内部に有する。燃料通路用中子14は、その基端部14aが可動型12及び固定型13の間で挟持されて片持ち状態にされると共に、可動型12及び固定型13の内側にて成形面12a,13aから離れて配置される。複数の取付部用中子15A〜15Dは、基端部15aが可動型12に支持され、先端15bが燃料通路用中子14の外周に接し、先端部15cが可動型12の内側にて成形面12aから離れて配置される。射出ゲート16は、燃料通路用中子14の先端部14bの外周に対応する、燃料導入口6から最も離れた取付部3D及び取付孔7を成形するための取付部用中子15Dの先端15bに対応して成形面13aに開口するように固定型13に設けられる。この型閉め状態において、金型11の中では、可動型12及び固定型13の成形面12a,13aと燃料通路用中子14及び複数の取付部用中子15A〜15Dとの間にキャビティ17が形成される。燃料分配管1を製造するために、上記した射出ゲート16から金型11のキャビティ17に溶融樹脂を射出することにより、キャビティ17に溶融樹脂を充填する。
図5に示すように、複数の取付部用中子15A〜15Dは、その中心軸線C1が燃料通路用中子14の中心軸線C2に対し離れて交差するように燃料通路用中子14に対して上側へオフセットして配置される。図3、図5に示すように、一つの取付孔7の燃料通路5に対する開口7aに対応する取付部用中子15Dの先端15bと、固定型13の成形面13aに形成された射出ゲート16の開口16aとが、燃料通路用中子14の中心軸線C2を挟んで互いに対向するように配置される。
図4、図5に示すように、各取付部用中子15A〜15Dは、その先端部15cに、取付孔7を成形するための凸部15dを有する。この凸部15dは、各取付部用中子15A〜15Dの先端15bと、取付孔7に傾斜面7b,7c(図3参照)を成形するための斜面15e,15fとを含む。各取付部用中子15A〜15Dの凸部15dの斜面15e,15fが、各取付部用中子15A〜15Dの中心軸線C1に対し傾斜すると共に、その斜面15e,15fの延長方向に燃料通路用中子14の中心軸線C2が位置するようになっている。
この実施形態では、図5において、凸部15dの斜面15eの延長方向へ延びる延長線L1と、同じく斜面15fの延長方向へ延びる延長線L2とのなす角度を「2α」とすると、射出ゲート16の開口16aは、これら延長線L1と延長線L2とがなす角度2αの範囲内に配置される。特に、この実施形態では、角度2αの二分割線L3上に、上記した一つの取付部用中子15Dの先端15bと、射出ゲート16の開口16aが配置される。すなわち、一つの取付部用中子15Dの先端15bと、射出ゲート16の開口16aとが、二分割線L3上にて、燃料通路用中子14の中心軸線C2を挟んで互いに対向するように配置される。
図6に図5の金型1の一部を拡大して断面図により示す。図5、図6に示すように、射出ゲート16の開口16aに対応して、固定型13の成形面13aには、ゲート座8(図3参照)を成形するための凹部18が設けられる。ここで、図6に示すように、凹部18の内径D1を、例えば射出ゲート16の内径に近似した「6(mm)」に設定することができる。
図7に、燃料通路用中子14をその中心軸線C2に垂直に切断した断面図により示す。図8に、一つの取付部用中子15A〜15Dの先端部15cを側面図により示す。図7、図8に示すように、燃料通路用中子14の外周と、取付部用中子15A〜15Dの先端15bとは、インローの関係で嵌合するように構成される。すなわち、図8に示すように、取付部用中子15A〜15Dは、取付部3A〜3Dを成形するための円柱形状をなす先端部15cと、取付孔7を成形するために先端部15cの先に一体に形成された凸部15dと、凸部15dの先端に一体形成された凸15gとを含む。図7に示すように、燃料通路用中子14の外周には、取付部用中子15A〜15Dの凸部15dの凸15gを受け入れる凹14cが形成される。図8に示すように、凸15gは凹14cに嵌合されるようになっている。
この実施形態では、上記構成において、型閉めした金型11の中で、可動型12及び固定型13の成形面12a,13aと燃料通路用中子14及び複数の取付部用中子15A〜15Dとの間に形成されたキャビティ17に対し、射出ゲート16から溶融樹脂を射出するようになっている。
以上説明したこの実施形態の燃料分配管の製造方法によれば、棒状の燃料通路用中子14が、基端部14aにて可動型12及び固定型13に片持ち状態にされ、先端部14bの外周が対応する一つの取付部用中子15Dの先端15bに接し、その先端15bに対応するように射出ゲート16の開口16aが配置される。従って、射出ゲート16からキャビティ17に溶融樹脂が射出されるときに、その溶融樹脂の圧力によって燃料通路用中子14の先端部14bの外周が押圧され、その先端部14bの外周が取付部用中子15Dの先端15bに押し付けられ、燃料通路用中子14の振れや偏芯が抑えられる。このため、燃料通路用中子14と各取付部用中子15A〜15Dの先端15bとの間の密着が高まり、成形された燃料分配管1につき、各取付部3A〜3Dの取付孔7の開口7aにおけるバリの発生を防止することができる。また、燃料通路用中子14の振れや偏芯が抑えられるので、成形された燃料分配管1の燃料通路5の内周面の変形を抑えることができる。
この実施形態では、各取付部用中子15A〜15Dが燃料通路用中子14に対してオフセットして配置されるので、成形される燃料分配管1については、管本体部2に対して各取付部3A〜3Dがオフセットして配置されることとなる。従って、各取付部3A〜3Dに燃料噴射弁を取り付けたときの、燃料分配管1のエンジンに対する搭載性が向上するメリットがある。しかし、その一方で、各取付部用中子15A〜15Dが燃料通路用中子14に対してオフセットして配置されるので、燃料通路用中子14が溶融樹脂の圧力によって押圧されるときに、その燃料通路用中子14が各取付部用中子15A〜15Dの先端15bに接し難いというデメリットも考えられる。
そこで、この実施形態では、一つの取付部用中子15Dの先端15bと、射出ゲート16の開口16aとが、燃料通路用中子14の中心軸線C2を挟んで互いに対向するように配置されるので、燃料通路用中子14の先端部14bの外周がその直径方向において一つの取付部用中子15Dの先端15bに安定的に押し付けられることとなる。この意味で、燃料通路用中子14の振れや偏芯をより確実に抑えることができ、各取付部3A〜3Dの取付孔7の開口7aにおけるバリの発生をより確実に防止することができる。
この実施形態では、各取付部用中子15A〜15Dの先端部15cの凸部15dに、取付孔7の傾斜面7bを成形する斜面15eが含まれる。従って、燃料通路用中子14が各取付部用中子15A〜15Dの先端15bに押圧されるときの凸部15dの応力が、斜面15eにより分散される。このため、各取付部用中子15A〜15Dの凸部15dの応力を低減することができ、その凸部15dの耐久性、延いては各取付部用中子15A〜15Dの耐久性を向上させることができる。
この実施形態によれば、射出ゲート16の開口16aに対応してゲート座8を成形するための凹部18が成形面13aに設けられる。従って、射出ゲート16の開口16aからキャビティ17に対し溶融樹脂が射出し易くなる。このため、キャビティ17に対する溶融樹脂の充填時間を短くすることができる。また、燃料分配管1が成形された直後には、図9に一部拡大断面図により示すように、ゲート座8には射出ゲート16でできた余分なランナー9が残る。そして、このランナー9を切除するとき、図9に2点鎖線で示すように、ゲート座8の切断部10にてランナー9が切除されることになる。このため、管本体部2に、ランナー9の切除による身くい(管本体部2の肉の一部が欠けること。)が生じることを防止することができ、燃料分配管1の商品性を高めることができる。
この実施形態では、燃料通路用中子14の外周と各取付部用中子15A〜15Dの先端15bとがインローの関係で嵌合するので、両者14,15A〜15Dの間にズレが生じにくい。この意味で、キャビティ17に溶融樹脂を射出する際に、燃料通路用中子14の振れや偏芯をより確実に抑えることができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記実施形態では、4つの取付部用中子15A〜15Dを使用したが、取付部用中子の数を適宜に増減してもよい。
(2)前記実施形態では、4つの取付部用中子15A〜15Dを金型11に対して別体に設けたが、取付部用中子の全部又は一部を金型と一体に設けてもよい。
この発明は、エンジンの燃料噴射装置に使用される燃料分配管の製造に利用することができる。
1 燃料分配管
2 管本体部
3A 取付部
3B 取付部
3C 取付部
3D 取付部
5 燃料通路
6 燃料導入口
7 取付孔
7a 開口
7b 傾斜面
7c 傾斜面
8 ゲート座
11 金型
12 可動型(成形型)
12a 成形面
13 固定型(成形型)
13a 成形面
14 燃料通路用中子
14a 基端部
14b 先端部
15A 取付部用中子
15B 取付部用中子
15C 取付部用中子
15D 取付部用中子
15a 基端部
15b 先端
15c 先端部
15d 凸部
15e 斜面
15f 斜面
15g 凸
16 射出ゲート
16a 開口
17 キャビティ
18 凹部
C1 中心軸線(取付部用中子の)
C2 中心軸線(燃料通路用中子の)

Claims (5)

  1. 金型のキャビティに溶融樹脂を充填することにより樹脂製の燃料分配管を製造する燃料分配管の製造方法であって、
    前記燃料分配管は、内部に長手方向に沿って伸びる燃料通路を有し、一端が閉塞し、他端に燃料導入口が設けられた管本体部と、前記管本体部の前記長手方向に沿って複数配置され、前記燃料通路に連通した取付孔を内部に有し、燃料噴射弁が取り付けられる筒形の取付部とを備え、
    前記金型は、前記燃料分配管の表面形状を成形するための成形面を内部に有する成形型と、基端部が前記成形型に片持ち状態にされると共に、前記成形型の内側にて前記成形面から離れて配置され、前記燃料通路を成形するための棒状の燃料通路用中子と、基端部が前記成形型に支持されると共に先端が前記燃料通路用中子の外周に接し、前記成形型の内側にて前記成形面から離れて配置され、前記取付部及び前記取付孔を成形するための複数の取付部用中子と、前記燃料導入口から最も離れた取付部及び取付孔を成形するための取付部用中子の先端に対して、前記燃料通路用中子の中心軸線を挟んで対向する位置に、前記成形面に開口するように前記成形型に設けられた射出ゲートとを備え、前記金型の中で前記成形型の前記成形面と前記燃料通路用中子及び前記複数の取付部用中子との間に前記キャビティが形成され、
    前記射出ゲートから前記キャビティに前記溶融樹脂を射出することを特徴とする燃料分配管の製造方法。
  2. 前記複数の取付部用中子は、その中心軸線が前記燃料通路用中子の中心軸線に対し離れて交差するように前記燃料通路用中子に対してオフセットして配置されることを特徴とする請求項1に記載の燃料分配管の製造方法。
  3. 前記取付部用中子は、その先端部に、前記取付孔を成形するための凸部を有し、前記凸部は、前記取付部用中子の前記先端と、前記取付孔に傾斜面を成形するための斜面とを含み、前記凸部の前記斜面が、前記取付部用中子の中心軸線に対し傾斜すると共に、前記斜面の延長方向に前記燃料通路用中子の中心軸線が位置することを特徴とする請求項2に記載の燃料分配管の製造方法。
  4. 前記射出ゲートの前記開口に対応して前記成形型の前記成形面に、ゲート座を成形するための凹部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の燃料分配管の製造方法。
  5. 前記燃料通路用中子の外周と、前記取付部用中子の先端とが、インローの関係で嵌合することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の燃料分配管の製造方法。
JP2011285468A 2011-12-27 2011-12-27 燃料分配管の製造方法 Expired - Fee Related JP5780949B2 (ja)

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