JP5779345B2 - 接合体、及び接合体の製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、異方性導電フィルムを用いた回路部材の熱圧着による接続前後の様子を、図を用いて説明する。図1は、熱圧着前の概略断面図である。配線2を有するPWB1上に異方性導電フィルム3が載置され、前記異方性導電フィルム3上に、配線5を有するFPC4が配置されている。ここで、前記FPC4の上方から加熱ボンダーなどを用いて熱及び圧力を加えると、図2のように、前記PWB1及び前記FPC4は、前記異方性導電フィルム3を介して熱圧着される。この際、薄くて柔らかいFPC4は、加圧により変形する。そして、前記FPC4の変形箇所には元の形状に戻ろうとする力(応力)が働く。この応力が原因となり、図3に示すように、前記FPC4の一部が前記異方性導電フィルム3から剥離する場合がある。このような現象をスプリングバックと呼ぶ。
しかし、この提案の技術においては、基板に開孔を設ける工程が必要であり、製造工程が多くなるという問題がある。
しかし、異方性導電フィルムを介した接続領域におけるFPCの配線パターンは、通常、直線状である。そして、この開示の技術においては、前記屈曲箇所は異方性導電フィルムを介した接続領域の外にあり、接続領域おける配線パターンについては開示されていない。
<1> 複数の配線を有するフレキシブルプリント基板と、端子を有するガラス基板及びプラスチック基板のいずれかと、異方性導電フィルムとを有し、前記配線と前記端子とを前記異方性導電フィルムを介して異方性導電接続して得られる接合体であって、
前記複数の配線の各々が、折れ曲がった屈曲箇所を少なくとも2つ有し、
前記複数の配線の各々が、前記配線の一部であって2つの前記屈曲箇所に挟まれ前記配線の主たる方向とは異なる方向を向いた配線部分により形成される屈曲部位を接続領域内に有することを特徴とする接合体である。
<2> フレキシブルプリント基板が、複数の配線の屈曲部位が並んで形成される領域である屈曲部を、接続領域内に有する前記<1>に記載の接合体である。
<3> 屈曲部位の角度が、10°〜90°である前記<1>から<2>のいずれかに記載の接合体である。
<4> 屈曲部の面積が、接続領域の面積に対して5%〜100%である前記<2>から<3>のいずれかに記載の接合体である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の接合体を製造する接合体の製造方法であって、
ガラス基板及びプラスチック基板のいずれかの上に、異方性導電フィルム及びフレキシブルプリント基板をこの順で配置する配置工程と、
前記フレキシブルプリント基板を加熱押圧部材により加熱及び押圧して前記配線と前記端子とを異方性導電接続する接続工程とを含むことを特徴とする接合体の製造方法である。
本発明の接合体は、複数の配線を有するフレキシブルプリント基板と、端子を有するガラス基板及びプラスチック基板のいずれかと、異方性導電フィルムとを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記接合体は、前記配線と前記端子とを前記異方性導電フィルムを介して異方性導電接続して得られる接合体である。
前記フレキシブルプリント基板の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材層、接着剤層、及び導体層(前記配線)を含む3層フレキシブルプリント基板であってもよく、導体層(前記配線)と基材層の間に接着剤層を設けない2層フレキシブルプリント基板であってもよい。また、前記フレキシブルプリント基板としては、表面に銅配線を有するポリイミド基板であることが好ましい。
前記基材層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10μm〜100μmが挙げられる。
前記接着剤層に用いられる接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記配線は、屈曲箇所と、屈曲部位とを少なくとも有する。
前記複数の配線の各々は、折れ曲がった屈曲箇所を少なくとも2つ有する。
前記複数の配線の各々は、前記配線の一部であって2つの前記屈曲箇所に挟まれ前記配線の主たる方向とは異なる方向を向いた配線部分により形成される屈曲部位を接続領域内に有する。
前記フレキシブルプリント基板は、前記複数の配線の前記屈曲部位が並んで形成される領域である屈曲部を接続領域内に有していることが好ましい。
ここで、前記主たる方向とは、接続領域内の配線を、屈曲箇所により切り離して配線部分として同じ方向を向いている配線部分をつないだ場合にできる最も長い配線部分が向いている方向を指す。なお、前記最も長い配線部分が2つ以上ある場合には、前記主たる方向とは、接続領域の外縁の外側近傍において前記配線の向いている方向を指す。
また、通常、異方性導電接続する際には加熱により前記異方性導電フィルムの粘度は低下して前記異方性導電フィルムが流動し、流動した前記異方性導電フィルムの一部は接続領域から押し出される。しかし、前記屈曲部位を有する前記フレキシブルプリント基板を用いた異方性導電接続は、図4に示すような、接続領域において直線状の配線6を有する一般的なフレキシブルプリント基板を用いた異方性導電接続と比較して、流動する経路となる配線間の空間が非直線状で屈曲しているため、前記異方性導電性フィルムが流動しにくくなる。流動しにくくなった前記異方性導電フィルムは、異方性導電接続時の押圧に対して反発する力となるため、前記配線間に露出した前記基材層は押圧に対して変形が起こりにくくなる。
これらの作用により、本発明の接合体では、異方性導電接続された接続領域における配線間に露出した基材層の応力が減少し、スプリングバックによるFPCと異方性導電フィルムとの剥離を防ぐことができる。
前記フレキシブルプリント基板が、前記屈曲部を有することにより、屈曲部位が規則的に並ぶことから、前記配線間に露出した前記基材層を支える作用が増大し、スプリングバックによるFPCと異方性導電フィルムとの剥離を防ぐことができるという効果は顕著となる。
なお、前記屈曲箇所における角は、曲線であってもよい。
ここで、前記屈曲部位の角度について図を用いて説明すると、図5に示すように、前記屈曲部位の角度とは、前記配線6の主たる方向7に対して前記屈曲箇所8がなす角度(θ)をいう。図5においては、前記屈曲部位の角度は、90°である。なお、前記屈曲箇所における角が曲線の場合には、前記角度は、前記曲線の接線と前記主たる方向との交点において折れ曲がって屈曲箇所が形成されているとした場合の、前記主たる方向に対して前記屈曲箇所がなす角度をいう。
他の屈曲部の例について図を用いて説明する。図7は、前記フレキシブルプリント基板の接続領域における配線パターンの他の一例を示す概略図である。図7に示すフレキシブルプリント基板においては、一の配線において主たる方向7とは異なる方向を向いた同じ長さの配線部分が8つ連続し、これらにより屈曲部位が形成されている。そのため、複数の配線の屈曲部位が並んで形成される領域である屈曲部10(破線で示される部)は非常に広くなっている。なお、図7において、破線で示される領域は接続領域でもある。
前記配線の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10μm〜100μmが挙げられる。
前記ガラス基板及びプラスチック基板としては、前記端子を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液晶表示パネル、フレキシブルプリント基板、プリント配線板(PWB)などが挙げられる。
前記端子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、金、銀、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、モリブデン等の金属、ITO、IZO、ZnO等の金属酸化物(透明電極材料)などが挙げられ、1種又は2種以上の金属、金属酸化物(透明電極材料)を積層させてもよい。
前記異方性導電フィルムとしては、前記配線と前記端子とを異方性導電接続できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粒子と、膜形成樹脂とを少なくとも含有し、硬化性樹脂、硬化剤、シランカップリング剤、必要に応じて、その他の成分を含有する異方性導電フィルムが挙げられる。
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。
前記金属粒子としては、ニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ニッケル、銀、銅が特に好ましい。これらの表面酸化を防ぐ目的で、表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
前記金属被覆樹脂粒子としては、樹脂コアの表面をニッケル、銅、金、及びパラジウムのいずれかの金属を被覆した粒子が挙げられる。同様に、最外表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
前記樹脂コアへの金属の被覆方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば無電解めっき法、スパッタリング法、などが挙げられる。
前記樹脂コアの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−シリカ複合樹脂などが挙げられる。
前記膜形成樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
前記フェノキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンより合成される樹脂であって、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記硬化性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂などが挙げられる。
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、それらの変性エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリレート樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記アクリレートをメタクリレートにしたものが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化性樹脂は、硬化剤と併用するのが好ましい。前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチル4−メチルイミダゾールに代表されるイミダゾール類;ラウロイルパーオキサイド、ブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物;有機アミン類等のアニオン系硬化剤;スルホニウム塩、オニウム塩、アルミニウムキレート剤等のカチオン系硬化剤として用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、エポキシ樹脂とイミダゾール系潜在性硬化剤の組み合わせ、アクリレート樹脂と有機過酸化物系硬化剤の組み合わせが特に好ましい。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤、チオール系シランカップリング剤、アミン系シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の接合体の製造方法は、配置工程と、接続工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の接合体の製造方法により製造する接合体は、本発明の前記接合体である。
前記配置工程としては、前記ガラス基板及び前記プラスチック基板のいずれかの上に、前記異方性導電フィルム及び前記フレキシブルプリント基板をこの順で配置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ガラス基板、前記プラスチック基板、前記異方性導電フィルム、及び前記フレキシブルプリント基板としては、本発明の前記接合体の説明において記載したものがそれぞれ挙げられる。
前記接続工程としては、前記フレキシブルプリント基板を加熱押圧部材により加熱及び押圧して前記配線と前記端子とを異方性導電接続する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱押圧部材としては、例えば、加熱機構を有する押圧部材が挙げられる。前記加熱機構を有する押圧部材としては、例えば、ヒートツール、加熱ボンダーなどが挙げられる。
前記加熱の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃〜190℃が好ましい。
前記押圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2MPa〜4MPaが好ましい。
前記加熱及び押圧の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4秒間〜15秒間が挙げられる。
<フレキシブルプリント基板の作製>
接続領域となる部位に図8に示す配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板を作製した。基材層にはポリイミド(平均厚み25μm)、配線(導体層)には銅(平均厚み35μm)を用い、公知の配線パターン形成方法により配線パターンを形成した。得られた配線の直線部における平均幅は400μm、配線間の平均距離(スペース)は200μmであった。
図8に示す配線パターンにおいて、接続領域における配線6の数は7本であり、各配線6の有する屈曲箇所は2箇所、屈曲部位は1つ、屈曲部位の角度(θ)は90°であった。各屈曲部位における配線部分の長手方向の長さは、配線の直線部における平均幅と配線間の平均距離を足した長さであった。また、各配線6の屈曲部位が並んで形成された領域である屈曲部10が1つ形成されていた。屈曲部の面積は、接続領域に対して10%であった。
−配置工程−
端子を有するガラス基板として、表面にITOを製膜したガラス基板(ITOガラス基板;ガラス厚み:0.5mm)を用いた。該ガラス基板上に、異方性導電フィルム(CP1231SD、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス社製)及び前記フレキシブルプリント基板を配置した。なお、前記フレキシブルプリント基板の前記配線を有する面が前記異方性導電フィルムに対向するように配置した。
−接続工程−
続いて、前記フレキシブルプリント基板を加熱ボンダー(加熱機構を有する押圧部材)により8秒間、180℃で加熱及び4MPaで押圧し、前記配線と前記端子とを異方性導電接続させた。
以上の工程により、接合体を製造した。
−剥離−
引張り試験器(テンシロン、オリエンテック社製)により剥離を評価した。その結果、剥離は見られなかった。
<フレキシブルプリント基板の作製>
接続領域となる部位に図9に示す配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板を作製した。基材層及び配線の材質及び平均厚み、並びに配線の直線部における平均幅及び配線間の平均距離(スペース)は、実施例1と同様とした。
図9に示す配線パターンにおいて、接続領域における配線6の数は8本であり、配線6の有する屈曲箇所の数は同一ではなかった。各屈曲部位における配線部分の長手方向の長さは、配線の直線部における平均幅と配線間の平均距離を足した長さであった。屈曲部位の角度(θ)は90°であった。また、各配線6の屈曲部位が並んで形成された領域である屈曲部10が複数(6つ)形成されていた。屈曲部の面積は、接続領域に対して30%であった。
実施例1において、フレキシブルプリント基板を、上記で作製したフレキシブルプリント基板に代えた以外は、実施例1と同様にして、接合体を製造した。
実施例1において、接合体を上記で製造した接合体に代えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。その結果、剥離は見られなかった。
<フレキシブルプリント基板の作製>
図10に示す配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板を作製した。図10において、破線で囲まれた領域が、接続領域となる領域である。基材層及び配線の材質及び平均厚み、並びに配線の直線部における平均幅及び配線間の平均距離(スペース)は、実施例1と同様とした。
図10に示す配線パターンにおいて、接続領域における配線6の数は6本であった。一の配線には、主たる方向7に対して45°の方向を向いた同じ長さの配線部分が8つあった。これら8つの配線部分において4つの配線部分Aは、他の4つの配線部分Bに対して90°の角度を向いており、8つの配線部分は前記配線部分Aと前記配線部分Bが交互に接続し、一体となって蛇腹状の屈曲部位を1つ形成していた。また、各配線6の屈曲部位が並んで形成された領域である屈曲部10が1つ形成されていた。屈曲部は接続領域と同じ領域を占めており、屈曲部の面積は、接続領域に対して100%であった。
実施例1において、フレキシブルプリント基板を、上記で作製したフレキシブルプリント基板に代えた以外は、実施例1と同様にして、接合体を製造した。
実施例1において、接合体を上記で製造した接合体に代えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。その結果、剥離は見られなかった。
<フレキシブルプリント基板の作製>
接続領域となる部位に図4に示す配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板を作製した。基材層及び配線の材質及び平均厚み、並びに配線の直線部における平均幅及び配線間の平均距離(スペース)は、実施例1と同様とした。
図11に示す配線パターンにおいて、接続領域における配線6の数は7本であり、各配線は、直線状であり、屈曲箇所及び屈曲部位は無かった。
実施例1において、フレキシブルプリント基板を、上記で作製したフレキシブルプリント基板に代えた以外は、実施例1と同様にして、接合体を製造した。
実施例1において、接合体を上記で製造した接合体に代えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。その結果、剥離が見られた。
一方、比較例1の接合体は、スプリングバックによりFPCと異方導電性フィルムとの剥離が起こった。
2 配線
3 異方性導電フィルム
4 FPC
5 配線
6 配線
7 主たる方向
8 屈曲部位
9 基材層
10 屈曲部
Claims (3)
- 複数の配線を有するフレキシブルプリント基板と、端子を有するガラス基板及びプラスチック基板のいずれかと、異方性導電フィルムとを有し、前記配線と前記端子とを前記異方性導電フィルムを介して異方性導電接続して得られる接合体であって、
前記複数の配線の各々が、折れ曲がった屈曲箇所を少なくとも2つ有し、
前記複数の配線の各々が、前記配線の一部であって2つの前記屈曲箇所に挟まれ前記配線の主たる方向とは異なる方向を向いた配線部分により形成される屈曲部位を接続領域内に有し、
前記フレキシブルプリント基板が、前記複数の配線の前記屈曲部位が並んで形成される領域である屈曲部を、前記接続領域内に有し、
前記屈曲部の面積が、前記接続領域の面積に対して5%〜30%であることを特徴とする接合体(但し、前記屈曲部位が前記接続領域の端部近傍のみに形成されている接合体を除く)。 - 屈曲部位の角度が、10°〜90°である請求項1に記載の接合体。
- 請求項1から2のいずれかに記載の接合体を製造する接合体の製造方法であって、
ガラス基板及びプラスチック基板のいずれかの上に、異方性導電フィルム及びフレキシブルプリント基板をこの順で配置する配置工程と、
前記フレキシブルプリント基板を加熱押圧部材により加熱及び押圧して前記配線と前記端子とを異方性導電接続する接続工程とを含むことを特徴とする接合体の製造方法。
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