JP2014192453A - 回路部材の接続方法、及び接合体 - Google Patents

回路部材の接続方法、及び接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】低い押圧力で接続可能な回路部材の接続方法などの提供。
【解決手段】複数の端子を有する、第1の回路部材の接続領域と、複数の端子を有する、第2の回路部材の接続領域とを電気的に接続させる回路部材の接続方法であって、前記第1の回路部材の接続領域上に、異方性導電接着剤の層を形成する異方性導電層形成工程と、前記異方性導電接着剤の層上に前記第2の回路部材の接続領域を配置し、前記第2の回路部材を加熱押圧部材により加熱及び押圧する加熱押圧工程とを含み、前記第1の回路部材、及び前記第2の回路部材の少なくともいずれかが、可とう性を有する回路部材であり、前記可とう性を有する回路部材が、接続領域の端子間に、前記加熱押圧工程の際に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる流動性向上部を有することを特徴とする回路部材の接続方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路部材の接続方法、及び接合体に関する。
従来より、電子部品を基板と接続する手段として、導電性粒子と熱硬化性樹脂とを含有する異方性導電接着剤(例えば、異方性導電フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film))が用いられている。
この異方性導電接着剤は、例えば、フレキシブルプリント基板(FPC)やIC(Integrated Circuit)チップの端子と、LCD(Liquid Crystal Display)パネルのガラス基板上に形成された電極とを接続する場合を始めとして、種々の端子同士を接着すると共に電気的に接続する場合に用いられている。
異方性導電接着剤を用いてフレキシブルプリント基板を他の回路部材と接続する技術として、例えば、第1電極が形成された主面を有する被接続体と、前記主面に対向し、前記第1電極に対応する第2電極が形成された一方主面を有する可撓性配線体とを備え、前記被接続体の主面と前記可撓性配線体の一方主面との接触部分に設けられた熱硬化材から成る膜を介して前記被接続体と前記可撓性配線体とを圧着する、可撓性配線体の接続構造であって、前記可撓性配線体は、前記接触部分にある前記可撓性配線体の前記一方主面のうち前記第2電極が形成されない部分において前記可撓性配線体の他方主面まで貫通する孔を有し、これにより圧着時に前記熱硬化材が前記孔に充填されるようにした、可撓性配線体の接続構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
回路部材同士を、異方性導電接着剤を用いて接続する際には、通常、高い圧力で回路部材が押圧される。これは、押圧時に余分な量の異方性導電接着剤を接続領域外へ押し出すためである。この押し出しが不十分であると、接続性が不十分となる。
しかし、近年、基板の薄型化が顕著になりつつあり、特にガラス基板では、高い圧力で押圧すると、割れてしまうという問題がある。
そのため、低い圧力での押圧により接続できることが求められている。特に、携帯型電子機器等の小型軽量化が求められる分野では、回路部材に対しても小型軽量化が求められており、低い圧力での押圧により接続できることが非常に求められている。
この要求に対して、前述の技術は、十分に応えられるものではない。
したがって、低い押圧力で接続可能な回路部材の接続方法、及び前記回路部材の接続方法により得られる接合体の提供が求められているのが現状である。
特開平11−297386号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、低い押圧力で接続可能な回路部材の接続方法、及び前記回路部材の接続方法により得られる接合体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 複数の端子を有する、第1の回路部材の接続領域と、複数の端子を有する、第2の回路部材の接続領域とを電気的に接続させる回路部材の接続方法であって、
前記第1の回路部材の接続領域上に、異方性導電接着剤の層を形成する異方性導電層形成工程と、
前記異方性導電接着剤の層上に前記第2の回路部材の接続領域を配置し、前記第2の回路部材を加熱押圧部材により加熱及び押圧する加熱押圧工程とを含み、
前記第1の回路部材、及び前記第2の回路部材の少なくともいずれかが、可とう性を有する回路部材であり、
前記可とう性を有する回路部材が、接続領域の端子間に、前記加熱押圧工程の際に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる流動性向上部を有することを特徴とする回路部材の接続方法である。
<2> 流動性向上部が、可とう性を有する回路部材の厚み方向に異方性導電接着剤の流動性を向上させる前記<1>に記載の回路部材の接続方法である。
<3> 流動性向上部が、貫通孔及び切れ目の少なくともいずれかである前記<2>に記載の回路部材の接続方法である。
<4> 流動性向上部が、可とう性を有する回路部材の接続領域の総端子間に均等に設けられている前記<1>から<3>のいずれかに記載の回路部材の接続方法である。
<5> 異方性導電接着剤が、導電性粒子を含有し、
貫通孔の大きさが、前記導電性粒子が入る大きさである前記<3>から<4>のいずれかに記載の回路部材の接続方法である。
<6> 可とう性を有する回路部材の接続領域における端子間の流動性向上部の面積が、接続領域の端子間の面積の38%以上である前記<1>から<5>のいずれかに記載の回路部材の接続方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の回路部材の接続方法によって得られることを特徴とする接合体である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、低い押圧力で接続可能な回路部材の接続方法、及び前記回路部材の接続方法により得られる接合体を提供することができる。
図1は、本発明における可とう性を有する回路部材の一例を示す概略上面図である。 図2は、本発明における可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。 図3は、本発明における可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。 図4は、本発明における可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。 図5は、本発明における可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。 図6は、本発明における可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。 図7は、実施例1で作製した貫通孔の拡大写真である。 図8は、実施例1で作製した接合体の接続部分の概略上面図である。 図9は、実施例1で作製した接合体の接続部分の写真である。 図10は、実施例2で作製した接合体の接続部分の写真である。 図11は、実施例3で作製した接合体の接続部分の写真である。 図12は、実施例4で作製した接合体の接続部分の写真である。 図13は、実施例5で作製した接合体の接続部分の写真である。 図14は、比較例1の可とう性を有する回路部材の概略上面図である。
(回路部材の接続方法、接合体)
本発明の回路部材の接続方法は、異方性導電層形成工程と、加熱押圧工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記回路部材の接続方法は、第1の回路部材の接続領域と、第2の回路部材の接続領域とを電気的に接続させる方法である。
前記接合体は、前記回路部材の接続方法によって得られる。
<第1の回路部材、第2の回路部材>
前記第1の回路部材は、複数の端子を有する接続領域を有する。
前記第2の回路部材は、複数の端子を有する接続領域を有する。
前記第1の回路部材の接続領域と、前記第2の回路部材の接続領域とは、異方性導電接着剤を介して電気的に接続される。即ち、前記第1の回路部材の接続領域と、前記第2の回路部材の接続領域とは、接続時に、前記異方性導電接着剤が接触する領域である。
前記第1の回路部材、及び前記第2の回路部材の少なくともいずれかは、可とう性を有する回路部材である。
前記可とう性を有する回路部材は、接続領域の端子間に、前記加熱押圧工程の際に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる流動性向上部を有する。
前記可とう性を有する回路部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複数の端子を有するプラスチック基板などが挙げられる。前記プラスチック基板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイミドなどが挙げられる。
前記可とう性を有する回路部材以外の前記回路部材としては、接続領域に複数の端子を有し、異方性導電接着剤を用いた電気的な接続の対象となる回路部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複数の端子を有するガラス基板IC(Integrated Circuit)、TAB(Tape Automated Bonding)テープ、Flex−on−Glass(フレックスオンガラス、FOG)、Chip−on−Glass(チップオンガラス、COG)、Chip−on−Flex(チップオンフレックス、COF)、Flex−on−Board(フレックスオンボード、FOB)、Flex−on−Flex(フレックスオンフレックス、FOF)、液晶パネルなどが挙げられる。
前記端子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Cu、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などが挙げられる。
前記複数の端子を有するガラス基板としては、例えば、ITOガラス基板、IZOガラス基板、その他のガラスパターン基板などが挙げられる。これらの中でも、ITOガラス基板、IZOガラス基板が好ましい。
前記ICとしては、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)における液晶画面制御用ICチップなどが挙げられる。
前記第1の回路部材、及び前記第2の回路部材の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−流動性向上部−
前記流動性向上部としては、前記可とう性を有する回路部材の接続領域の端子間に設けられた、前記加熱押圧工程の際に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる部であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、貫通孔、切れ目、凹部(溝)などが挙げられる。
前記流動性向上部としては、前記可とう性を有する回路部材の厚み方向に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる部であることが好ましい。
これらの中でも、貫通孔、切れ目が、より低い押圧力でも十分な接続性が得られる点で好ましい。
前記流動性向上部は、前記接続領域の端子間の基材に形成されている。前記基材としては、例えば、ポリイミドなどが挙げられる。
前記基材に流動性向上部を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材へのレーザー照射、ドリルなどで貫通孔、凹部などを形成する方法、前記基材へのフォトリソグラフィーにより凹部を形成する方法、カッターにより前記基材に切り目を入れる方法などが挙げられる。
前記流動性向上部は、前記可とう性を有する回路部材の接続領域の総端子間に均等に設けられていることが好ましい。そうすることにより、前記第1の回路部材と、前記第2の回路部材とを接続させる際に、前記異方性導電接着剤が不均一に広がることを避けることができる。
前記均等とは、例えば、前記流動性向上部が貫通孔の場合、1の端子間における貫通孔の数が全端子間において同数であること、前記流動性向上部が存在する端子間と、存在しない端子間とがある場合、前記流動性向上部が存在する端子間と、存在しない端子間とが規則的に併設されていることなどが挙げられる。
前記流動性向上部の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記流動性向上部が、貫通孔である場合、前記貫通孔の大きさは、前記異方性導電接着剤が有する導電性粒子が入る大きさであることが、前記異方性導電接着剤が前記貫通孔に詰まることがなく、良好な流動性が得られる点で好ましい。
前記貫通孔の直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜250μmが好ましく、150μm〜250μmがより好ましい。前記貫通孔は、前記端子に接していてもよいし、前記貫通孔を作製する際に、一部であれば、前記端子を欠損させても問題はない。
前記可とう性を有する回路部材の接続領域における端子間の流動性向上部の面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、接続領域の端子間の面積の38%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましい。そうすることで、より低い押圧力でも接続性に優れる。上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。
ここで、前記可とう性を有する回路部材の一例を、図を用いて説明する。
図1は、可とう性を有する回路部材の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図1中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に3つの貫通孔4が形成されている。貫通孔4は開口部が円形である。
図2は、可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図2中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に1つの切り目(スリット)41が形成されている。スリット41は、基材1の裏側まで達している。
図3は、可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図3中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に1つの貫通孔42が形成されている。貫通孔42は、開口部が矩形である。
図4は、可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図4中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に1つの貫通孔4が形成されている。貫通孔4は開口部が円形である。
図5は、可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図5中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に2つの貫通孔4が形成されている。貫通孔4は開口部が円形である。
図6は、可とう性を有する回路部材の他の一例を示す概略上面図である。可とう性を有する回路基板100の基材1上に複数の端子2が形成されている。端子2は、異方性導電接着剤によって他の回路基板の接続領域と接続される接続領域3(図6中の破線で示す領域)内で、等間隔に並んでいる。接続領域3内の端子2間においては、基材1に3つの貫通孔4が形成されている。貫通孔4は開口部が円形である。また、接続領域3の端部であって、端子2間以外にも端子2間と同じ貫通孔4が形成されている。この態様も、本発明の範囲内である。
<異方性導電層形成工程>
前記異方性導電層形成工程としては、前記第1の回路部材の接続領域上に、異方性導電接着剤の層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、異方性導電フィルムを前記第1の回路部材の接続領域上に配置する工程などが挙げられる。
−異方性導電フィルム−
前記異方性導電フィルムは、例えば、導電性粒子と、膜形成樹脂とを少なくとも含有し、好ましくは硬化性樹脂、硬化剤、シランカップリング剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
−−導電性粒子−−
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。
前記金属粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウム、半田などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ニッケル、銀、銅が好ましい。これらの金属粒子は、表面酸化を防ぐ目的で、その表面に金、パラジウムを施していてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
前記金属被覆樹脂粒子としては、樹脂粒子の表面を金属で被覆した粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂粒子の表面をニッケル、銀、半田、銅、金、及びパラジウムの少なくともいずれかの金属で被覆した粒子などが挙げられる。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。低抵抗を考慮した接続の場合、樹脂粒子の表面を銀で被覆した粒子が好ましい。
前記樹脂粒子への金属の被覆方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無電解めっき法、スパッタリング法などが挙げられる。
前記樹脂粒子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−シリカ複合樹脂などが挙げられる。
前記導電性粒子は、異方性導電接続の際に、導電性を有していればよい。例えば、金属粒子の表面に絶縁皮膜を施した粒子であっても、異方性導電接続の際に前記粒子が変形し、前記金属粒子が露出するものであれば、前記導電性粒子である。
前記導電性粒子の平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜50μmが好ましく、2μm〜25μmがより好ましく、5μm〜15μmが特に好ましい。
前記平均粒子径は、任意に10個の導電性粒子について測定した粒子径の平均値である。
前記粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡観察により測定できる。
−−膜形成樹脂−−
前記膜形成樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。前記膜形成樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の点からフェノキシ樹脂が好ましい。
前記フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンより合成される樹脂などが挙げられる。
前記フェノキシ樹脂は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
−−硬化性樹脂−−
前記硬化性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂などが挙げられる。
−−−エポキシ樹脂−−−
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、それらの変性エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−アクリレート樹脂−−−
前記アクリレート樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記アクリレートをメタクリレートにしたものが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−硬化剤−−
前記硬化性樹脂は、硬化剤と併用するのが好ましい。前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イミダゾール類、有機過酸化物、アニオン系硬化剤、カチオン系硬化剤などが挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂とイミダゾール系類との組合せ、アクリレート樹脂と有機過酸化物との組合せが好ましい。
−−シランカップリング剤−−
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
前記異方性導電フィルムの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、それぞれ、1μm〜50μmが好ましく、5μm〜40μmがより好ましく、10μm〜30μmが特に好ましい。
<加熱押圧工程>
前記加熱押圧工程としては、前記異方性導電接着剤の層上に前記第2の回路部材の接続領域を配置し、前記第2の回路部材を加熱押圧部材により加熱及び押圧する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱押圧部材としては、例えば、加熱機構を有する押圧部材などが挙げられる。前記加熱機構を有する押圧部材としては、例えば、ヒートツールなどが挙げられる。
前記加熱の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、120℃〜200℃が好ましい。
前記押圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5MPa〜3MPaが好ましい。前記押圧の圧力が、3MPaを超えると、低い押圧力での接続とはいえない。
前記加熱及び押圧の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5秒間〜20秒間が好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<異方性導電フィルム>
以下の実施例においては、異方性導電接着剤として、異方性導電フィルム(デクセリアルズ株式会社製、CP906AM−25AC、平均厚み25μm、導電性粒子の平均粒子径10μm、1.5mm幅)を用いた。
(実施例1)
<第1の回路部材>
第1の回路部材として、ITOコーティングガラス(平均厚み0.7mm)を用いた。
<第2の回路部材>
第2の回路部材として、フレキシブルプリント基板〔FPC、基材:ポリイミド(平均厚み25μm)、端子(Cu、12μm厚み)、ピッチ400μm(L/S=200μm/200μm)、端子の数:74本〕を用いた。
図1に示す概略図のように、異方性導電接着剤が接触する、接続領域となる箇所の端子間に、ポリイミド基材を貫通する直径220μmの孔(流動性向上部)を形成した。1つの端子間に3つの前記孔を形成した。なお、前記孔は、スペースである200μmよりも少し大きく、わずかに端子を削っているが、特に問題は生じなかった。
前記孔は、接続領域の全ての端子間(総端子間の100%)に設けた。
前記接続領域における端子間の前記孔の総面積は、接続領域の端子間の面積の38%であった。
前記貫通孔の拡大写真を図7に示す。
<接合体の製造>
以下の方法により接合体を製造した。
前記第1の回路部材の接続領域上に、幅1.5mmにスリットした前記異方性導電フィルムを配置した。配置する際、80℃、1MPa、1秒間で貼り付けた。続いて、その異方性導電フィルム上に、前記第2の回路部材を、前記第2の回路部材の接続領域が前記異方性導電フィルムからはみ出さないように配置した。続いて、緩衝材(シリコーンラバー、厚み0.2mm)を介して、加熱押圧ツールを用いて、150℃で10秒間、前記第2の回路部材を所定の押圧力で押圧し、接合体を得た。得られた接合体における接続部分の模式図を図8に示す。得られた接合体における接続部分の写真を図9に示す。図8では、紙面手前側に第2の回路部材(可とう性を有する回路部材100)が配置され、紙面奥側に第1の回路部材101が配置されている。可とう性を有する回路部材100の端子2と、第1の回路部材101の端子5とは、それぞれの接続領域において、異方性導電フィルム6を介して接続されている。なお、接続部が見やすいように基材1は半透明で示した。
<評価>
作製した接合体について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
<<導通抵抗>>
1MPa〜6MPaの押圧力でそれぞれ押圧して接合体を得た際の導通抵抗値(Ω)を、デジタルマルチメーター(品番:デジタルマルチメータ7555、横河電機株式会社製)を用いて4端子法により測定し、以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:導通抵抗値が、2Ω以下
○:導通抵抗値が、2Ω超3Ω以下
×:導通抵抗値が、3Ω超
なお、○以上が合格レベルである。
<<接続信頼試験後の導通抵抗値>>
1MPa〜6MPaの押圧力でそれぞれ押圧して得た接合体を、60℃95%RHの雰囲気下に1,000時間放置後、導通抵抗値を上記と同様の方法で測定し、以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:導通抵抗値が、2Ω以下
○:導通抵抗値が、2Ω超3Ω以下
×:導通抵抗値が、3Ω超
なお、○以上が合格レベルである。
(実施例2)
実施例1において、第2の回路部材における流動性向上部を、図2に示すようなスリット(切り目)に変更した以外は、実施例1と同様にして、接合体を得た。
得られた接合体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
なお、スリットは、長さ1.5mmにわたるものであった。
得られた接合体における接続部分の写真を図10に示す。
(実施例3)
実施例1において、第2の回路部材における流動性向上部を、図3に示すような矩形の貫通孔に変更した以外は、実施例1と同様にして、接合体を得た。
得られた接合体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
なお、矩形の貫通孔は、長軸方向に、1.5mm、短軸方向に、0.12mmの貫通孔であった。
接続領域における端子間の前記矩形の貫通孔の総面積は、接続領域の端子間の面積の75%であった。
得られた接合体における接続部分の写真を図11に示す。
(実施例4)
実施例1において、第2の回路部材における流動性向上部を、図4に示すような1つの端子間に1つの貫通孔に変更した以外は、実施例1と同様にして、接合体を得た。
得られた接合体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
前記貫通孔は、接続領域の全ての端子間(総端子間の100%)に設けた。
前記接続領域における端子間の前記貫通孔の総面積は、接続領域の端子間の面積の13%であった。
得られた接合体における接続部分の写真を図12に示す。
(実施例5)
実施例1において、第2の回路部材における流動性向上部を、図5に示すような1つの端子間に2つの貫通孔に変更した以外は、実施例1と同様にして、接合体を得た。
得られた接合体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
前記貫通孔は、接続領域の全ての端子間(総端子間の100%)に設けた。
前記接続領域における端子間の前記貫通孔の総面積は、接続領域の端子間の面積の25%であった。
得られた接合体における接続部分の写真を図13に示す。
(比較例1)
実施例1において、第2の回路部材における流動性向上部を図14に示すように設けなかった以外は、実施例1と同様にして、接合体を得た。
得られた接合体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表6に示す。
(参考例)
<押圧力によるガラスの割れなどの確認>
平均厚み0.7mmのガラス又は平均厚み0.2mmのガラスと、前記フレキブルプリント基板(前記第2の回路部材)とを重ね、実施例1と同じ条件で加熱押圧ツールを用いて、所定の押圧力で押圧し、下記評価基準で評価した。結果を表7に示す。
〔評価基準〕
○:問題なし(ガラスに割れ又はヒビの発生がない)
×:ガラスに割れ又はヒビが発生
実施例1〜5に示すように、接続領域の端子間に貫通孔、スリットなどの流動性向上部を設けた場合には、3MPaという低い押圧力で十分な導通抵抗値を得ることができた。また、信頼性試験後の導通抵抗値も問題なかった。特に、貫通孔を設け、その貫通孔の面積を、接続領域の端子間の総面積の38%以上にした場合には、2MPaという非常に低い押圧力で十分な導通抵抗値を得ることができた。更に、75%以上にすることにより、1MPaという極めて低い押圧力で十分な導通抵抗値を得ることができた。
一方、接続領域に流動性向上部を設けなかった場合(比較例1)には、十分な導通抵抗値を得るには、4MPaという高い押圧力を必要とした。
本発明の回路部材の接続方法は、低い押圧力で接続可能であることから、ガラス基板などの薄型化によって割れやすい回路部材の接続に好適に用いることができる。
1 基材
2 端子
3 接続領域
4 貫通孔
41 切れ目
42 貫通孔
100 可とう性を有する回路基板

Claims (7)

  1. 複数の端子を有する、第1の回路部材の接続領域と、複数の端子を有する、第2の回路部材の接続領域とを電気的に接続させる回路部材の接続方法であって、
    前記第1の回路部材の接続領域上に、異方性導電接着剤の層を形成する異方性導電層形成工程と、
    前記異方性導電接着剤の層上に前記第2の回路部材の接続領域を配置し、前記第2の回路部材を加熱押圧部材により加熱及び押圧する加熱押圧工程とを含み、
    前記第1の回路部材、及び前記第2の回路部材の少なくともいずれかが、可とう性を有する回路部材であり、
    前記可とう性を有する回路部材が、接続領域の端子間に、前記加熱押圧工程の際に前記異方性導電接着剤の流動性を向上させる流動性向上部を有することを特徴とする回路部材の接続方法。
  2. 流動性向上部が、可とう性を有する回路部材の厚み方向に異方性導電接着剤の流動性を向上させる請求項1に記載の回路部材の接続方法。
  3. 流動性向上部が、貫通孔及び切れ目の少なくともいずれかである請求項2に記載の回路部材の接続方法。
  4. 流動性向上部が、可とう性を有する回路部材の接続領域の総端子間に均等に設けられている請求項1から3のいずれかに記載の回路部材の接続方法。
  5. 異方性導電接着剤が、導電性粒子を含有し、
    貫通孔の大きさが、前記導電性粒子が入る大きさである請求項3から4のいずれかに記載の回路部材の接続方法。
  6. 可とう性を有する回路部材の接続領域における端子間の流動性向上部の面積が、接続領域の端子間の面積の38%以上である請求項1から5のいずれかに記載の回路部材の接続方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の回路部材の接続方法によって得られることを特徴とする接合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107613675A (zh) * 2017-08-10 2018-01-19 维沃移动通信有限公司 一种柔性电路板的压合方法、集成电路板及移动终端

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