JP6370562B2 - 接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板 - Google Patents

接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板 Download PDF

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本発明は、異方性導電接着剤を介してフレキシブル基板が接続対象に対して押圧されることにより接続された接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板に関する。
従来から、PCモニタ、スマートホン、携帯型ゲーム機、デジタルオーディオプレーヤー、タブレット端末やウェアラブル端末、あるいは車載用モニタ等の各種表示入力手段として、液晶表示装置や有機ELパネル等の表示装置と、該表示装置に圧力を加えることにより画面位置の情報を感知して情報信号として出力する入力装置とを備えたタッチパネルが用いられている。近年、このようなタッチパネル装置においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いて、可撓性基板に各種回路パターンが形成されたフレキシブル基板と電極フィルムとを接続する工法や、フレキシブル基板と透明電極が形成されたガラス基板とを接続する工法が採用されている。
異方性導電フィルムは、バインダー樹脂(接着剤)に導電性粒子を混ぜ込んでフィルム状としたもので、2つの導体間で加熱圧着されることにより導電性粒子で導体間の電気的導通がとられ、バインダー樹脂にて導体間の機械的接続が保持される。異方性導電フィルムを構成する接着剤としては、通常、信頼性の高い熱硬化性のバインダー樹脂が用いられるが、光硬化性のバインダー樹脂又は光熱併用型のバインダー樹脂であってもよい。
異方性導電フィルムを用いてフレキシブル基板をガラス基板へ接続する場合は、先ず、ガラス基板の電極上に異方性導電フィルムを仮圧着手段によって低温低圧で加熱押圧することにより仮貼りする。続いて、異方性導電フィルムを介してガラス基板上にフレキシブル基板を搭載し仮接続体を形成する。仮接続体は、接続装置のステージに載置された後、熱圧着ヘッド等の熱圧着手段によってフレキシブル基板が異方性導電フィルムとともにガラス基板側へ加熱押圧される。この熱圧着ヘッドによる加熱によって、異方性導電フィルムのバインダー樹脂は熱硬化反応を起こし、これによりフレキシブル基板がガラス基板上に接続された接続体が形成される。
特開2012−54564号公報 特開2006−344756号公報
しかし、フレキシブル基板を異方性導電接着剤によって接続する場合において、例えばフレキシブル基板が厚い場合や、電極端子間が広い場合、高い圧着圧力が必要な場合等では、図9(A)に示すように、圧着時にフレキシブル基板103の配線間が撓まされることにより応力が残存する。そして、図9(B)に示すように、フレキシブル基板103は、圧着終了後や、信頼性試験後において、残留応力によって配線間が押圧方向と反対方向に戻る力が働く(いわゆるスプリングバック)。
このとき、異方性導電フィルムのバインダー樹脂層の凝集力が足りないと、フレキシブル基板103に形成された電極端子104もフレキシブル基板103とともに、ガラス基板101に形成された基板電極102から離間する方向に引き離され、導電性粒子105への押圧力が不足し接続不良となる。
特に、近年は端子高さのばらつきの吸収や、連続生産によって生じる熱圧着ヘッドの傾き等による端子毎の接続抵抗のばらつきを抑えるために、比較的高圧で接続する工法も求められていることから、フレキシブル基板の残留応力によるスプリングバックの問題も顕著に現れてくる。
このような課題に対して、特許文献1には、熱圧着手段とフレキシブル基板との間に緩衝材を配すると共に、この緩衝材に配線に合わせて凹凸を設けることにより、配線に圧力を集中し、配線間に掛かる圧力を緩和する工法が提案されている。
しかし、特許文献1に記載の工法では、熱圧着工程の度に緩衝材の凹凸と配線パターンとを正確に位置合わせする必要があり、生産性が悪化してしまう。
そこで、本発明は、フレキシブル基板の残留応力によるスプリングバックを防止し、電極端子の接続不良を解消することができる接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続体の製造方法は、一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板を、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象の上記端子部上に配置し、上記接着剤を介して上記電極端子と上記端子部とを対向させ、上記フレキシブル基板を、上記電極端子の裏側から熱圧着ヘッドによって加熱押圧して上記接着剤を硬化させる工程を有し、上記フレキシブル基板は、上記熱圧着ヘッドが当接する部位に熱硬化性樹脂層が設けられているものである。
また、本発明に係る接続体は、一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板と、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象とが、接着剤によって接続された接続体において、上記フレキシブル基板は、歪みを有し、上記電極端子の裏側に熱硬化性樹脂層が設けられ、上記熱硬化性樹脂層は、上記フレキシブル基板の歪みに応じた形状を有するものである。
また、本発明に係るフレキシブル基板の接続方法は、一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板を、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象の上記端子部上に配置し、上記接着剤を介して上記電極端子と上記端子部とを対向させ、上記フレキシブル基板を、上記電極端子の裏側から熱圧着ヘッドによって加熱押圧して上記接着剤を硬化させる工程を有し、上記フレキシブル基板は、上記熱圧着ヘッドが当接する部位に熱硬化性樹脂層が設けられているものである。
また、本発明に係るフレキシブル基板は、一方の面に電極端子が形成され、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象に接続されるフレキシブル基板において、上記接着剤を硬化させる熱圧着ヘッドによって加熱押圧される上記電極端子の裏側の部位に、熱硬化性樹脂層が設けられ、上記熱硬化性樹脂層は、支持フィルムに支持されているものである。
本発明によれば、熱硬化性樹脂層が軟化溶融されると、熱圧着ヘッドに押圧されて歪んだフレキシブル基板の電極端子間の形状に応じて流動し、この状態で硬化するため、フレキシブル基板に歪みによる残留応力が内在した場合にも、熱硬化性樹脂層によってフレキシブル基板の残留応力の発現を抑制し、スプリングバックによる接続抵抗の上昇を防止することができる。
図1は、本発明が適用された接続体の一例を示す斜視図である。 図2は、フレキシブル基板の接続工程を示す斜視図である。 図3は、熱硬化性樹脂シートの断面図である。 図4は、フレキシブル基板の接続工程を示す断面図である。 図5は、フレキシブル基板の接続工程を示す断面図である。 図6は、フレキシブル基板の他の接続工程を示す断面図である。 図7は、熱硬化性樹脂がはみ出した接続体を示す断面図である。 図8は、異方性導電フィルムを示す断面図である。 図9は、従来のフレキシブル基板の接続工程を示す図であり、(A)は加熱押圧工程を示し、(B)はフレキシブル基板にスプリングバックが生じた状態を示す。
以下、本発明が適用された接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本発明が適用された接続体は、一方の面に電極端子が複数並列されたフレキシブル基板と、電極端子と接続される端子部が複数並列された接続対象物とが接着剤によって接続されたものであり、例えば、フレキシブル基板がガラス基板やガラスエポキシ基板等のリジッド基板に異方性導電接続された接続体、あるいはフレキシブル基板同士が異方性導電接続された接続体である。
本発明が適用された接続体は、例えば、テレビやPC、スマートホン、ゲーム機、オーディオ機器、タブレット端末、ウェアラブル端末、車載用モニタあるいはカメラモジュール等のあらゆる電子機器に設けられているプリント配線板の接続端子部とフレキシブル基板との接続等に用いることができる。このようなプリント配線板においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、各種回路が形成されたフレキシブル基板を直接プリント配線板やガラス基板等のリジッド基板の接続端子部に実装するいわゆるFOB(film on board)やFOG(film on glass)が採用されている。
以下では、接続体1として、ガラスエポキシ基板からなるプリント配線板2に、接着剤として異方性導電フィルム(ACF:anisotropic conductive film)3を用いて、フレキシブル基板4を接続する場合を例に説明する。
プリント配線板2は、図1に示すように、各種配線パターンが形成されると共に、ICチップ等の各種部品が実装され、あるいはスルーホールを介して裏面に形成された配線パターンと接続されている。そして、プリント配線板2は、フレキシブル基板4が異方性導電フィルム3を介して接続されることにより接続体1を構成する。
プリント配線板2は、フレキシブル基板4が接続されるFOB実装部5に、フレキシブル基板4に設けられた電極端子7と接続される複数の端子部6が形成されている。端子部6は、例えば銅箔等がパターニングされるとともに、適宜、表面にニッケル金メッキ等のメッキコート処理が施されることにより形成される。また、端子部6は、図2に示すように、例えば略矩形状に形成され、長手方向に直交する方向に亘って複数配列して形成されている。各端子部6は、導電パターン10を介して他の回路や電子部品と接続されている。
このFOB実装部5は、導電性の接着剤として異方性導電フィルム3を用いてフレキシブル基板4が接続される。異方性導電フィルム3は、後述するように、バインダー樹脂に導電性粒子を含有しており、フレキシブル基板4の電極端子7とプリント配線板2に形成された端子部6とを、導電性粒子を介して電気的に接続させる。また、端子部6と電極端子7とは、異方性導電フィルム3を介して対向配置された後、熱圧着ヘッド21によってフレキシブル基板4の上から熱加圧されることにより接続されていく。
[フレキシブル基板]
プリント配線板2のFOB実装部5に接続されるフレキシブル基板4は、ポリイミド等の可撓性を有する基板9の一面9a上に、図2に示すように、端子部6と接続される電極端子7が複数配列して形成されている。電極端子7は、例えば銅箔等がパターニングされるとともに、適宜、表面にニッケル金メッキ等のメッキコート処理が施されることにより形成され、端子部6と同様に、例えば略矩形状に形成され、長手方向に直交する方向に亘って複数配列して形成されている。電極端子7と端子部6、及び電極端子7間のスペースと端子部6間のスペースとは、略同じパターンで配列され、同一幅を有し、異方性導電フィルム3を介して重畳される。
フレキシブル基板4は、電極端子7が端子部6と対向するようにプリント配線板2のFOB実装部5に配置されると、電極端子7の裏側、すなわち、電極端子7が形成されている一方の面9aと反対側の他方の面9b側から熱圧着ヘッド21によって加熱押圧され、電極端子7が端子部6に熱加圧される。そして、フレキシブル基板4の他方の面9bには、この熱圧着ヘッド21が当接される部位に熱硬化性樹脂層11が設けられている。
[熱硬化性樹脂層]
熱硬化性樹脂層11は、熱圧着ヘッド21によって加熱押圧されることにより硬化し、熱圧着ヘッド21の加熱押圧により生じたフレキシブル基板4の歪みを強固に固定するものである。熱硬化性樹脂層11が設けられることにより、フレキシブル基板4は、残留応力の発現が抑制され、スプリングバックによる抵抗値の上昇やプリント配線板2との接続不良を防止することができる。
熱硬化性樹脂層11は、熱硬化型の異方性導電フィルムのバインダー樹脂層に用いられる熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。具体的に、熱硬化性樹脂層11は、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤等を含有する。
膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、市販のエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じてアクリル化合物、液状アクリレート等を適宜選択することができる。例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。なお、アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
潜在性硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱硬化型の各種硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン、ラジカル)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
熱硬化性樹脂層11を構成する接着剤組成物は、このように膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤等を含有する場合に限定されず、通常の異方性導電フィルムの接着剤組成物として用いられる何れの材料から構成されるようにしてもよい。また、熱硬化性樹脂層11は、硬化収縮を少なくするために、硬化成分量の調整やゴム成分を添加してもよい。
[熱硬化性樹脂層の製法]
熱硬化性樹脂層11は、例えば以下の方法によって製造される。膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤等を含有する熱硬化性樹脂組成物を調整する。調整した熱硬化性樹脂組成物をバーコーター、塗布装置等を用いて支持フィルム12上に塗布し、オーブン等によって乾燥させることにより、図3に示すように、支持フィルム12に熱硬化性樹脂層11が支持された熱硬化性樹脂シート13を得る。
なお、熱硬化性樹脂組成物の塗布厚みは、乾燥後における熱硬化性樹脂層11が電極端子7や端子部6の高さばらつきを吸収できる厚みとなるように適宜調整する。
[支持フィルム]
熱硬化性樹脂層11を支持する支持フィルム12は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methylpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等を用いることができる。支持フィルム12は、熱硬化性樹脂層11の乾燥を防ぐとともに、熱硬化性樹脂層11の形状をシート状に維持する。
また、支持フィルム12は、熱硬化性樹脂層11との界面に、予めシリコーン等の剥離剤を塗布することにより剥離処理を施してもよい。これにより、熱硬化性樹脂シート13は、フレキシブル基板4への仮貼り後、あるいは熱圧着ヘッド21による加熱押圧工程の後、熱硬化性樹脂層11より支持フィルム12を剥離することができる。
なお、支持フィルム12は、接続体1としてフレキシブル基板4の他方の面9b上に残存させても問題ないときには、剥離処理を行うことなく存置させてもよい。支持フィルム12を存置させておくことにより、接続体1は、熱硬化性樹脂層11と共にフレキシブル基板4の残留応力の発現をより抑制することができる。
熱硬化性樹脂シート13の形状は、特に限定されないが、例えば、図3に示すように、巻取リール14に巻回可能な長尺テープ形状とすることにより、所定の長さだけカットして使用することができる。
[仮貼り・本硬化]
この熱硬化性樹脂シート13は、熱硬化性樹脂層11側を、フレキシブル基板4の熱圧着ヘッド21が当接する部位に仮貼りされる。熱硬化性樹脂シート13の仮貼りは、支持フィルム12を、仮圧着ツールによって加熱押圧することによって行う。仮圧着ツールによる加熱押圧は、熱硬化性樹脂層11が流動性を示すが硬化反応は開始しない低温、低圧で行う。
熱硬化性樹脂シート13は、フレキシブル基板4への仮圧着後、剥離処理された支持フィルム12が剥離される。次いで、図4、図5に示すように、フレキシブル基板4の接続工程において、熱硬化性樹脂層11は、緩衝材20を介して熱圧着ヘッド21によって加熱押圧される。緩衝材20は、フレキシブル基板4の電極端子7の高さばらつきを吸収するとともに、熱硬化性樹脂層11が熱圧着ヘッド21の熱加圧面に付着することを防止することができ、例えばシリコーン系の材料が好適に用いられる。
これにより、図5に示すように、熱硬化性樹脂層11は、軟化溶融され、熱圧着ヘッド21に押圧されて歪んだフレキシブル基板4の電極端子間の形状に応じて流動し、この状態で硬化する。したがって、熱硬化性樹脂層11は、フレキシブル基板4に歪みによる残留応力が内在した場合にも、この残留応力の発現を抑制し、スプリングバックによる接続抵抗の上昇を防止することができる。
[緩衝材]
なお、フレキシブル基板4の接続工程においては、熱硬化性樹脂シート13の熱硬化性樹脂層11が緩衝材としても機能するため、緩衝材20を設けなくともよい。但し、この場合、熱硬化性樹脂シート13は、図6に示すように、支持フィルム12を剥離せずに加熱押圧する。すなわち、熱硬化性樹脂シート13は、支持フィルム12に熱圧着ヘッド21の熱加圧面が直接当接し、支持フィルム12を介して熱硬化性樹脂層11が加熱される。これにより、支持フィルム12によって、溶融した熱硬化性樹脂層11が熱圧着ヘッド21の熱加圧面に付着することを防止することができる。勿論、支持フィルム12を剥離せずに加熱押圧する場合においても、支持フィルム12と熱圧着ヘッド21との間に緩衝材20を設けてもよい。
また、熱硬化性樹脂層11とともにフレキシブル基板4に接続された支持フィルム12は、熱硬化性樹脂層11の硬化後に剥離してもよい。この場合、支持フィルム12は、予め熱硬化性樹脂層11の支持面に、シリコーン等の剥離剤を塗布することにより剥離処理が施されている。
あるいは、接続体1として支持フィルム12を残しても問題ない場合は、熱硬化性樹脂層11の硬化後に剥離せずにおいてもよい。この場合、支持フィルム12には、剥離処理は不要である。また、接続体1は、支持フィルム12が熱硬化性樹脂層11上に残すことにより、フレキシブル基板4の剛性を高め、内在するフレキシブル基板4の残留応力の発現によるスプリングバックをより確実に抑制することができる。
また、熱硬化性樹脂層11は、フレキシブル基板4の電極端子7の形成領域よりも広範囲に設けることが好ましい。熱硬化性樹脂層11が電極端子7の形成領域を包含する、より広範囲に設けられることにより、フレキシブル基板4の残留応力による歪みの発生を、電極端子7の形成領域の周辺まで抑制することができ、スプリングバックによる接続抵抗の上昇を確実に防止することができる。
このとき、熱硬化性樹脂層11は、フレキシブル基板4の外縁部に設けられるとともに、加熱押圧されることにより、フレキシブル基板4の外縁からはみ出させるようにしてもよい。図7に示すように、はみ出した熱硬化性樹脂は、プリント配線板2とフレキシブル基板4の境界を被覆して硬化するため、フレキシブル基板4のスプリングバックを抑制するとともに、外部からの水分の浸入を防止することができる。
[異方性導電フィルム]
次いで、プリント配線板2とフレキシブル基板4とを接続する異方性導電フィルム3について説明する。異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)1は、図8に示すように、通常、基材となる剥離フィルム17上に導電性粒子16を含有するバインダー樹脂層(接着剤層)15が形成されたものである。異方性導電フィルム3は、熱硬化型の接着剤であり、プリント配線板2のFOB実装部5上に貼着されるとともにフレキシブル基板4が搭載され、熱圧着ヘッド21により熱加圧されることにより流動化して導電性粒子16が相対向するプリント配線板2の端子部6とフレキシブル基板4の電極端子7との間で押し潰されるとともに、加熱により導電性粒子16が押し潰された状態で硬化する。これにより、異方性導電フィルム3は、プリント配線板2とフレキシブル基板4とを接続し、導通させることができる。
また、異方性導電フィルム3は、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等の添加剤を含有する通常のバインダー樹脂層15に導電性粒子16が分散されている。膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤としては、上述した熱硬化性樹脂層11と同様のものを用いることができる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
導電性粒子16としては、異方性導電フィルム3において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができる。導電性粒子16としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
バインダー樹脂層15を支持する剥離フィルム17は、上述した支持フィルム12と同様のものを用いることができる。また、剥離フィルム17は、シリコーン等の剥離剤を塗布してなり、異方性導電フィルム3の乾燥を防ぐとともに、異方性導電フィルム3の形状を維持する。
異方性導電フィルム3は、何れの方法で作製するようにしてもよいが、例えば以下の方法によって作製することができる。先ず、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤、導電性粒子等を含有する接着剤組成物を調整する。調整した接着剤組成物をバーコーター、塗布装置等を用いて剥離フィルム17上に塗布し、オーブン等によって乾燥させることにより、剥離フィルム17にバインダー樹脂層15が支持された異方性導電フィルム3を得る。
また、本発明に係る異方性導電フィルム3は、導電性粒子16を含有するバインダー樹脂層15と、導電性粒子が含まれない絶縁性の接着剤組成物からなる絶縁性接着剤層とを積層されてなる複数層構造の異方性導電フィルムとしてもよい。
絶縁性接着材層を構成する絶縁性の接着剤組成物は、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダー成分からなり、上述したバインダー樹脂層15の接着剤組成物と同様の材料で構成することができる。
絶縁性接着剤層と導電性接着剤層の2層構造からなる異方性導電フィルム3は、絶縁性接着剤層を構成する接着剤組成物を剥離フィルムに塗布、乾燥させた後、上述した剥離フィルム17に支持されたバインダー樹脂層15と貼り合わせることにより形成することができる。
なお、異方性導電フィルム3の形状は、特に限定されないが、例えば、図8に示すように、巻取リール18に巻回可能な長尺テープ形状とすることにより、所定の長さだけカットして使用することができる。
また、上述の実施の形態では、異方性導電フィルム3として、導電性粒子16を含有した熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形した接着フィルムを例に説明したが、本発明に係る接着剤は、これに限定されず、例えば導電性粒子16を含有したバインダー樹脂からなる導電性接着ペーストでもよい。
また、本発明においては、接着剤として、導電性粒子が含まれない絶縁性の接着剤組成物からなるバインダー樹脂層からなる絶縁性接着フィルム又は絶縁性接着ペーストを用いてもよい。
さらに、本発明においては、熱硬化型の接着剤以外にも、光硬化型又は光熱併用型の接着剤を用いてもよい。この場合、フレキシブル基板4の接続対象としては、ガラス等の光透過性の基板が用いられ、熱圧着ヘッド21による熱加圧と、紫外線照射器による光照射とを行うことにより、フレキシブル基板4の接続と、熱硬化性樹脂層11の熱硬化を行う。本発明に係る接着剤は、上述したいずれの形態をも包含するものである。
[製造工程1]
次いで、プリント配線板2にフレキシブル基板4を接続する接続工程について説明する。先ず、フレキシブル基板4に熱硬化性樹脂シート13を貼着する。熱硬化性樹脂シート13の貼着は、上述したように、フレキシブル基板4の電極端子7の裏側に熱硬化性樹脂層11を貼り付け、支持フィルム12上から仮圧着ツールによって低温低圧で加熱押圧することにより行う。熱硬化性樹脂シート13の貼着後、支持フィルム12を剥離してもよく、存置しておいてもよい。
次に、プリント配線板2に異方性導電フィルム3を仮貼りする。異方性導電フィルム3の仮貼りも、同様にバインダー樹脂層15をプリント配線板2の端子部6上に貼りつけた後、仮圧着ツールによってバインダー樹脂層15が流動性を示す程度の低温かつ低圧で、剥離フィルム17上より加熱押圧することにより行う。仮貼り後、剥離フィルム17はバインダー樹脂層15より剥離される。
次いで、バインダー樹脂層15が仮貼りされたプリント配線板2上に、バインダー樹脂層15を介してフレキシブル基板4が搭載される。このとき、プリント配線板2の端子部6とフレキシブル基板4の電極端子7とが正対するようにアライメント調整が行われる。
次いで、バインダー樹脂層15を硬化させる所定の温度に加熱された熱圧着ヘッド21によって、所定の圧力、時間で熱硬化性樹脂シート13上から熱加圧する。このとき、熱硬化性樹脂シート13の支持フィルム12が剥離されている場合は、熱圧着ヘッド21の熱加圧面に対する溶融した熱硬化性樹脂層11の付着を防止するために、熱圧着ヘッド21と熱硬化性樹脂層11との間に緩衝材20が配置される。一方、熱硬化性樹脂シート13の支持フィルム12が存置されている場合は、緩衝材20の使用は任意である。
熱圧着ヘッド21による加熱押圧により、異方性導電フィルム3のバインダー樹脂層15は流動性を示し、フレキシブル基板4の電極端子7とプリント配線板2の端子部6との間から流出するとともに、バインダー樹脂層15中の導電性粒子16は、電極端子7と端子部6との間に挟持されて押し潰され、この状態で熱圧着ヘッド21によって加熱されたバインダー樹脂が硬化する。
その結果、フレキシブル基板4の電極端子7とプリント配線板2の端子部6とは、導電性粒子16を介して電気的に接続される。電極端子7及び端子部6の間にない導電性粒子16は、バインダー樹脂層15に分散されており、電気的に絶縁した状態を維持している。これにより、フレキシブル基板4の電極端子7とプリント配線板2の端子部6との間のみで電気的導通が図られる。
また、熱硬化性樹脂層11は、軟化溶融され、熱圧着ヘッド21に押圧されて歪んだフレキシブル基板4の形状に応じて流動し、この状態で硬化する。したがって、熱硬化性樹脂層11は、フレキシブル基板4に歪みによる残留応力が内在した場合にも、この残留応力の発現を抑制し、スプリングバックによる接続抵抗の上昇を防止することができる。
なお、支持フィルム12が存置されている場合、熱硬化性樹脂層11の硬化後に剥離されるが、存置しておいても問題ない場合は、剥離しなくともよい。以上のようにして、プリント配線板2にフレキシブル基板4が接続された接続体1を製造することができる。
[製造工程2]
また、熱硬化性樹脂シート13あるいは熱硬化性樹脂層11が仮貼りされていることにより、アライメントマークの視認性が落ちる等、フレキシブル基板4のプリント配線板2に対するアライメント調整に支障をきたす場合には、先ず、プリント配線板2に異方性導電フィルム3を仮貼りし、フレキシブル基板4を搭載した後に、熱硬化性樹脂シート13あるいは熱硬化性樹脂層11を仮貼りする。その後、熱圧着ヘッド21によって、バインダー樹脂層15及び熱硬化性樹脂層11が本硬化される。
これにより、フレキシブル基板4は、熱硬化性樹脂シート13あるいは熱硬化性樹脂層11によってプリント配線板2に対するアライメント調整が阻害されることなく、精度よく搭載することができる。また、熱硬化性樹脂シート13は、フレキシブル基板4へ仮貼りした後に熱圧着ヘッド21によって本硬化させてもよく、あるいは仮貼り工程を経ることなくフレキシブル基板4に搭載後、支持フィルム12上から熱圧着ヘッド21によってバインダー樹脂層15とともに本硬化させてもよい。
次いで、本発明の実施例について説明する。本実施例では、リジッド基板に熱硬化性樹脂シートを貼着したフレキシブル基板を接続した接続体を製造し、従来の接続体と比較して、スプリングバックの有無及び導通抵抗を測定、評価した。
本実施例では、プリント配線板として、ガラスエポキシ樹脂銅貼り積層板からなるプリント配線板(厚さ:1.0mm、FR−4)を用いた。プリント配線板は、厚さ35μmのCu配線にNi−Auメッキを施した配線パターンを形成した。端子部は600μmピッチ(L/S=1/1)である。また、プリント配線板に接続されるフレキシブル基板は、厚さ50μmのポリイミドを基材とし、厚さ18μmのCu配線にNi−Auメッキを施した配線パターンを形成した。端子部は600μmピッチ(L/S=1/1)である。
また、異方性導電フィルムとして、平均粒径10μmの導電性粒子を含有したACF(CP801AM−35AC:デクセリアルズ株式会社製)を使用した。
また、熱圧着ヘッドとフレキシブル基板との間に緩衝材(350μmのシリコンラバー)を配して加熱押圧を行った。熱圧着ヘッドによる加熱押圧は、190℃、5MPa、20秒である。
各実施例に係る熱硬化性樹脂シートは、熱硬化性樹脂層として、
エポキシ樹脂(EP828:三菱化学株式会社製);20質量部
フェノキシ樹脂(YP−50:新日鉄住金化学株式会社製);30質量部
液状エポキシ分散型イミダゾール型硬化剤樹脂(ノバキュア3941HP、旭化成社製)50質量部
をトルエンで希釈、混合させた樹脂溶液を作成し、この樹脂溶液をバーコーターにて支持フィルム(PET:厚さ38μm)上に塗布し、60℃20分間乾燥させ、厚さ30μmのフィルム状に成形したものを用いた。
[実施例1]
実施例1では、フレキシブル基板の電極端子の裏側に熱硬化性樹脂シートを仮貼りするとともに、剥離処理された支持フィルムを剥離した。その後、緩衝材を介して熱硬化性樹脂層の上から加熱押圧することにより、接続体サンプルを製造した。
[実施例2]
実施例2では、フレキシブル基板の電極端子の裏側に熱硬化性樹脂シートを仮貼りし、緩衝材を使用せずに直接支持フィルムの上から加熱押圧することにより、接続体サンプルを製造した。フレキシブル基板の接続後、剥離処理された支持フィルムを剥離した。
[実施例3]
実施例3では、フレキシブル基板の電極端子の裏側に熱硬化性樹脂シートを仮貼りし、緩衝材を使用せずに直接支持フィルムの上から加熱押圧することにより、接続体サンプルを製造した。また、実施例3では、剥離処理されていない支持フィルムを用いて、フレキシブル基板の接続後、支持フィルムは存置させた。
[実施例4]
実施例4では、フレキシブル基板の縁部と熱硬化性樹脂シートの縁部とを揃えて配置するとともに、実施例3と同じ条件で熱硬化性樹脂シートを加熱押圧することにより、溶融した熱硬化性樹脂がフレキシブル基板の縁部から約1mmはみ出すように調整した。
[比較例1]
比較例1では、フレキシブル基板に熱硬化性樹脂シートを設けることなく、緩衝材を介してフレキシブル基板の上から加熱押圧することにより、接続体サンプルを製造した。
これら実施例及び比較例に係る接続体サンプルについて、初期導通抵抗及び信頼性試験後における導通抵抗を測定した。抵抗値の測定はいわゆる4端子法にて行った。また、信頼性試験として、85℃85%RH、1000時間のエージング後に測定を行った。
測定の結果、導通抵抗値が1.0Ω未満を◎(良好)、1.0Ω以上2.0Ω未満を〇(普通)、2.0Ω以上を×(不良)とした。また、信頼性試験における評価が×(不良)の場合には、フレキシブル基板にスプリングバックが発現したものと評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006370562
表1に示すように、熱硬化性樹脂シートを貼り付けた実施例1〜4に係る接続体サンプルでは、初期及び信頼性試験後の導通抵抗値がいずれも2.0Ω未満であり、スプリングバックの発現が抑制されたことが分かる。これは、実施例1〜4においては、溶融した熱硬化性樹脂が熱圧着ヘッドに押圧されて歪んだフレキシブル基板の形状に応じて流動し、この状態で硬化することにより、フレキシブル基板の残留応力によるスプリングバックの発現を抑制したことによる。
一方、熱硬化性樹脂シートを設けていない比較例1に係る接続体サンプルにおいては、初期導通抵抗値は低く抑えられたものの、信頼性試験後にフレキシブル基板の残留応力によるスプリングバックが発現し、導通抵抗値が2.0Ω以上に上昇してしまった。
なお、実施例4では、溶融した熱硬化性樹脂がフレキシブル基板の縁部から約1mmはみ出すように調整したことにより、熱硬化性樹脂層がフレキシブル基板の側縁からプリント配線板上にかけて被覆した。これにより、フレキシブル基板とプリント配線板との境界からの水分の浸入を防止できるとともに、フレキシブル基板の残留応力の抑制効果が高まり、信頼性試験後における導通抵抗値も1.0Ω未満と良好であった。
1 接続体、2 プリント配線板、3 異方性導電フィルム、4 フレキシブル基板、5 FOB実装部、6 端子部、7 電極端子、9 基板、10 導電パターン、11 熱硬化性樹脂層、12 支持フィルム、13 熱硬化性樹脂シート、14 巻取リール、15 バインダー樹脂層、16 導電性粒子、17 剥離フィルム、18 巻取リール、20 緩衝材、21 熱圧着ヘッド

Claims (9)

  1. 一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板を、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象の上記端子部上に配置し、上記接着剤を介して上記電極端子と上記端子部とを対向させ、
    上記フレキシブル基板を、上記電極端子の裏側から熱圧着ヘッドによって加熱押圧して上記接着剤を硬化させる工程を有し、
    上記フレキシブル基板は、上記熱圧着ヘッドが当接する部位に熱硬化性樹脂層が設けられている接続体の製造方法。
  2. 上記熱硬化性樹脂の上記熱圧着ヘッドが当接する側に、支持フィルムが設けられている請求項1記載の接続体の製造方法。
  3. 上記熱圧着ヘッドは、上記フレキシブル基板を加熱押圧する面と上記フレキシブル基板との間に緩衝材を介在させないで加熱押圧を行う請求項2記載の接続体の製造方法。
  4. 上記フィルムは、剥離処理が施されている請求項2又は3に記載の接続体の製造方法。
  5. 上記熱硬化性樹脂層は、上記電極端子が設けられた領域よりも広範囲に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
  6. 一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板と、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象とが、接着剤によって接続された接続体において、
    上記フレキシブル基板は、上記電極端子の裏側に熱硬化性樹脂層が設けられ、
    上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された接続体。
  7. 一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板を、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象の上記端子部上に配置し、上記接着剤を介して上記電極端子と上記端子部とを対向させ、
    上記フレキシブル基板を、上記電極端子の裏側から熱圧着ヘッドによって加熱押圧して上記接着剤を硬化させる工程を有し、
    上記フレキシブル基板は、上記熱圧着ヘッドが当接する部位に熱硬化性樹脂層が設けられているフレキシブル基板の接続方法。
  8. 一方の面に電極端子が形成されたフレキシブル基板と、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象とが、接着剤によって接続された接続体において、
    上記フレキシブル基板は、歪みを有し、上記電極端子の裏側に熱硬化性樹脂層が設けられ
    上記熱硬化性樹脂層は、上記フレキシブル基板の歪みに応じた形状を有する接続体。
  9. 一方の面に電極端子が形成され、接着剤を介して、上記電極端子と導通接続される端子部が形成された接続対象に接続されるフレキシブル基板において、
    上記接着剤を硬化させる熱圧着ヘッドによって加熱押圧される上記電極端子の裏側の部位に、熱硬化性樹脂層が設けられ
    上記熱硬化性樹脂層は、支持フィルムに支持されているフレキシブル基板。
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