JP2015170721A - 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体 - Google Patents

接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体 Download PDF

Info

Publication number
JP2015170721A
JP2015170721A JP2014044427A JP2014044427A JP2015170721A JP 2015170721 A JP2015170721 A JP 2015170721A JP 2014044427 A JP2014044427 A JP 2014044427A JP 2014044427 A JP2014044427 A JP 2014044427A JP 2015170721 A JP2015170721 A JP 2015170721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
circuit board
adhesive
liquid crystal
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014044427A
Other languages
English (en)
Inventor
三宅 健
Takeshi Miyake
健 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Dexerials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dexerials Corp filed Critical Dexerials Corp
Priority to JP2014044427A priority Critical patent/JP2015170721A/ja
Publication of JP2015170721A publication Critical patent/JP2015170721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

【課題】導電性粒子が充填された異方性導電フィルムを用いて電子部品を回路基板に接続する工程において、アライメントを高精度に行うことができる接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体を提供する。
【解決手段】回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、該接着剤を介して電子部品を搭載し、該電子部品を該回路基板に押圧することにより該回路基板に該電子部品を接続する工程を有し、該回路基板又は該電子部品の一方には、嵌合することにより該回路基板及び該電子部品の接続位置を決める凹部28及び凸部27の一方が形成され、該回路基板又は該電子部品の他方には、該凹28部及び該凸部27の他方が形成され、該回路基板上に、該接着剤を介して該電子部品が押圧されることにより、該凹部28と該凸部27を嵌合させ、該凹部28には、該接着剤と接触する前に、予め樹脂29が充填されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子部品が回路基板に接続された接続体の製造方法に関し、特に導電性粒子を含有する接着剤を介して電子部品を回路基板に接続する際における電子部品と回路基板とのアライメントを精度よく行う接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体に関する。
従来から、テレビやPCモニタ、携帯電話やスマートホン、携帯型ゲーム機、タブレット端末やウェアラブル端末、あるいは車載用モニタ等の各種表示手段として、液晶表示装置や有機ELパネルが用いられている。近年、このような表示装置においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、駆動用ICを直接表示パネルのガラス基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)が採用されている。
例えばCOG実装方式が採用された液晶表示パネルにおいては、図6(A)(B)に示すように、ガラス基板等からなる透明基板101に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる透明電極102が複数形成され、これら透明電極102上に液晶駆動用IC103等の電子部品が接続される。液晶駆動用IC103は、実装面に、透明電極102に対応して複数の電極端子104が形成され、異方性導電フィルム105を介して透明基板101上に熱圧着されることにより、電極端子104と透明電極102とが接続される。
異方性導電フィルム105は、バインダー樹脂に導電性粒子を混ぜ込んでフィルム状としたもので、2つの導体間で加熱圧着されることにより導電性粒子で導体間の電気的導通がとられ、バインダー樹脂にて導体間の機械的接続が保持される。異方性導電フィルム105を構成する接着剤としては、通常、信頼性の高い熱硬化性のバインダー樹脂が用いられるが、光硬化性のバインダー樹脂又は光熱併用型のバインダー樹脂であってもよい。
このような異方性導電フィルム105を介して液晶駆動用IC103を透明電極102へ接続する場合は、先ず、透明基板101の透明電極102上に異方性導電フィルム105を図示しない仮圧着手段によって仮貼りする。続いて、異方性導電フィルム105を介して透明基板101上に液晶駆動用IC103を搭載し仮接続体を形成した後、熱圧着ヘッド106等の熱圧着手段によって液晶駆動用IC103を異方性導電フィルム105とともに透明電極102側へ加熱押圧する(本圧着)。この熱圧着ヘッド106による加熱によって、異方性導電フィルム105は熱硬化反応を起こし、これにより液晶駆動用IC103が透明電極102上に接着される。
ここで、透明基板101に液晶駆動用IC103を搭載する際には、透明基板101に形成された透明電極102と、液晶駆動用IC103の実装面に形成された電極端子104とを正確に接続するために、予めアライメントを行う。
一般にアライメントは、透明基板101の裏面側に設けたカメラによって、透明基板101及び液晶駆動用IC103の実装面にそれぞれ設けたアライメントマークを撮像し、撮像した画像に基づいて位置を検出し、検出結果に基づき基板や電子部品を移動することにより行われる。アライメントマークは、予め登録され、撮像した画像と登録画像とをグレーサーチや2値法等の画像処理によりマッチングさせることで認識され位置情報を取得することができる。
特表2003−523085公報
半田接続においては、プリント配線基板のマウントパッドと実装パッケージの端子との位置合わせ精度が悪く、ずれを生じていてもリフロー時に正常な位置へ自動的に修復される「セルフアライメント」効果が得られる。しかし、異方性導電フィルム105を用いた接続方法では、半田接続にみられる「セルフアライメント」効果が無いため、液晶駆動用IC103と透明基板101の正確な位置合わせを行う必要がある。
しかし、液晶駆動用IC103の搭載時にアライメントが取れていても、本圧着時には上下の透明電極102と電極端子104との間に異方性導電フィルムの溶融したバインダー樹脂、即ち流体が存在することになり、この流体があるために、圧着ヘッド106の小さな傾き等が存在すると、液晶駆動用IC103と透明基板101との間に容易にズレを生じさせ、上下の透明電極102と電極端子104とを正確に対向させることが困難となる。
また、近年の液晶表示装置その他の電子機器の小型化、高機能化に伴い、電子部品も小型化、高機能化するとともに、回路基板の配線ピッチや電子部品の接続端子のファインピッチ化も進んでいる。異方性導電フィルムを用いて、電極端子がファインピッチ化された回路基板上にICチップ等の電子部品をCOG接続する場合、狭小化された電極端子間においても確実に導電性粒子が挟持され導通を確保するために、導電性粒子を高密度に充填する必要がある。この状態において、液晶駆動用IC103と透明基板101とのアライメント精度が低い場合、意図している電極端子に隣接する電極端子との接続(ショート)が発生するなどの問題も懸念される。
このような問題に対して、特許文献1には凹凸構造を上下の端子に設ける方法が記載されている。しかし、異方性導電フィルムを用いた接続に特許文献1に記載の方法を適用すると、凹部に導電性粒子が溜まってしまい、凸部の進入を困難にするため、十分なアライメント効果を得ることができない。
そこで、本発明は、導電性粒子が充填された異方性導電フィルムを用いて電子部品を回路基板に接続する工程において、アライメントを高精度に行うことができる接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続体の製造方法は、回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、上記電子部品を上記回路基板に押圧することにより上記回路基板に上記電子部品を接続する工程を有し、上記回路基板又は上記電子部品の一方には、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方が形成され、上記回路基板又は上記電子部品の他方には、上記凹部及び上記凸部の他方が形成され、上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、上記凹部には、上記接着剤と接触する前に、予め樹脂が充填されているものである。
また、本発明に係る接続体は、上述した方法を用いて製造されたものである。
また、本発明に係る電子部品の接続方法は、回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、上記電子部品を上記回路基板に押圧することにより上記回路基板に上記電子部品を接続する工程を有し、上記回路基板又は上記電子部品の一方には、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方が形成され、上記回路基板又は上記電子部品の他方には、上記凹部及び上記凸部の他方が形成され、上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、上記凹部には、上記接着剤と接触する前に、予め樹脂が充填されているものである。
また、本発明に係るアライメント方法は、回路基板又は電子部品の一方に、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方を形成し、上記回路基板又は上記電子部品の他方に、上記凹部及び上記凸部の他方を形成し、回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決めるものである。
本発明によれば、凹部に予め樹脂が充填されているため、接着剤に含有する導電性粒子が凹部に入り込むことを防止することができる。そして、樹脂が充填されていても、凸部は凹部に進入可能であるため、導電性粒子によって嵌合が阻害されることなく、電子部品と回路基板とのアライメント効果を得ることができる。
図1は、接続体の一例として示す液晶表示パネルの断面図である。 図2は、本発明が適用された接続体の製造工程を示す断面図である。 図3は、凸部及び樹脂が充填された凹部が形成された液晶駆動用IC及び透明基板を示す断面図である。 図4は、異方性導電フィルムを示す断面図である。 図5は、実施例に係るIC基板において凸部の形成箇所を示す平面図である。 図6は、液晶駆動用ICの接続工程を示す断面図であり、(A)は接続前を、(B)は加熱押圧工程を示す。
以下、本発明が適用された接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[液晶表示パネル]
以下では、本発明が適用された接続体として、ガラス基板に、電子部品として液晶駆動用のICチップが実装された液晶表示パネルを例に説明する。この液晶表示パネル10は、図1に示すように、ガラス基板等からなる二枚の透明基板11,12が対向配置され、これら透明基板11,12が枠状のシール13によって互いに貼り合わされている。そして、液晶表示パネル10は、透明基板11,12によって囲繞された空間内に液晶14が封入されることによりパネル表示部15が形成されている。
透明基板11,12は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極16,17が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明電極16,17は、これら両透明電極16,17の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
両透明基板11,12のうち、一方の透明基板12は、他方の透明基板11よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板12の縁部12aには、電子部品として液晶駆動用IC18が実装されるCOG実装部20が設けられている。なお、COG実装部20には、透明電極17の端子部17a、及び液晶駆動用IC18に設けられたIC側アライメントマーク22と重畳させる基板側アライメントマーク21が形成されている(図2参照)。
液晶駆動用IC18は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。また、図2に示すように、液晶駆動用IC18は、透明基板12への実装面18aに、透明電極17の端子部17aと導通接続される複数の電極端子19(バンプ)が形成されている。電極端子19は、例えば銅バンプや金バンプ、あるいは銅バンプに金メッキを施したもの等が好適に用いられる。
また、液晶駆動用IC18は、実装面18aに、基板側アライメントマーク21と重畳させることにより、透明基板12に対するアライメントを行うIC側アライメントマーク22が形成されている。なお、透明基板12の透明電極17の配線ピッチや液晶駆動用IC18の電極端子19のファインピッチ化が進んでいることから、液晶駆動用IC18と透明基板12とは、高精度のアライメント調整が求められている。
基板側アライメントマーク21及びIC側アライメントマーク22は、組み合わされることにより透明基板12と液晶駆動用IC18とのアライメントが取れる種々のマークを用いることができる。
[凹凸部]
図3に示すように、液晶駆動用IC18には、実装面18aに凸部27が形成され、透明基板12には、縁部12aのCOG実装部20に凸部27と嵌合する凹部28が形成されている。凸部27及び凹部28は、液晶駆動用IC18が熱圧着ヘッド33によって押圧されることにより互いに嵌合し、透明基板12に対する液晶駆動用IC18の接続位置を決めるものである。
そして、凹部28には、異方性導電フィルム1が透明基板12に仮貼りされる前に、予め樹脂29が充填されている。これにより、異方性導電フィルム1が透明基板12に仮貼りされ、液晶駆動用IC18とともに加熱押圧されたときにも、溶融したバインダー樹脂に含有する導電性粒子4が凹部28に入り込むことを防止することができる。一方、樹脂29が充填されていても、凸部27は凹部28に進入可能であるため、導電性粒子4によって嵌合が阻害されることなく、液晶駆動用IC18と透明基板12とのアライメント効果を得ることができる。
凸部27は、例えばメッキの析出、ハンダボールの設置、凸状部品の接着、ソルダーレジストの成型等の方法によって形成することができる。また、凹部28は、透明基板12やIC基板の表面にマイクロドリリングやレーザー加工等を施すことによって形成することができる。凹部28に充填する樹脂29としては、例えば異方性導電フィルムのバインダー樹脂として一般的に用いられている樹脂を用いることができ、ディスペンサーやシリンジ等を用いて凹部28に充填することができる。
なお、凸部27は、先端かけて先細に形成することにより凹部28への挿入をガイドするようにしてもよい。また、凹部28は、開口端を拡径することにより、凸部27の挿入をガイドするようにしてもよい。これにより、凸部27及び凹部28は、液晶駆動用IC18と透明基板12とのアライメントずれをより吸収することができる。
[粘度]
樹脂29は、異方性導電フィルム1のバインダー樹脂3が最低溶融粘度を示す温度以下の温度において、バインダー樹脂3よりも粘度が高いことが好ましい。液晶駆動用IC18の圧着時において、凹部28に充填されている樹脂29の粘度がバインダー樹脂3の溶融時の粘度よりも高いことにより、凹部28から樹脂29が流出しバインダー樹脂3とともに導電性粒子4が入り込むことを防止できる。
[凸部の高さ]
また、凸部27の高さは、液晶駆動用IC18に形成された電極端子19の高さよりも高いことが好ましい。電極端子19の高さよりも高い凸部27を設けることにより、凹部28との嵌合を行った後に、電極端子19と端子部17aとを突き合わせて導電性粒子4を挟持させることができる。したがって、液晶駆動用IC18と透明基板12とのアライメントを高精度に行うことができる。
なお、凸部27の高さが、液晶駆動用IC18に形成された電極端子19の高さ以下の場合でも、アライメント効果を得ることはできる。
[凹凸部の形成位置]
凸部27及び凹部28は、液晶駆動用IC18及び透明基板12にそれぞれ複数設けることが好ましい。2つ以上の凸部27及び凹部28が嵌合することにより、液晶駆動用IC18と透明基板12とのアライメントを正確に行うことができる。
また、凸部27及び凹部28は、透明基板12及び液晶駆動用IC18に設けられたアライメントマーク21,22の近傍に設けることが好ましい。アライメントマークは、IC基板の両端部における電極端子19や端子部17aの近傍など、一般に最も位置合わせに効果的な位置に形成されるため、凸部27及び凹部28は、アライメントマーク21,22と同位置又は近傍に設けられることにより、アライメント効果が大きい。
さらに、アライメントマークに代えて凸部27及び凹部28を使用してもよい。これにより、凸部27及び凹部28の他に基板側アライメントマーク21やIC側アライメントマーク22を形成する必要が無く、透明基板12や液晶駆動用IC18の限られたスペースにおける配線パターンの設計の自由度を確保することができ、また設計コストを削減することができる。
なお、上記では、液晶駆動用IC18に凸部27を設け、透明基板12に凹部28を形成したが、反対に液晶駆動用IC18に凹部28を設け、透明基板12に凸部27を設けてもよい。また、液晶駆動用IC18と透明基板12のそれぞれに、凸部27及び凹部28を設け、突き合わせることにより互いに嵌合させるようにしてもよい。
COG実装部20に形成されている透明電極17の端子部17a上には、回路接続用接着フィルムとして異方性導電フィルム1を用いて液晶駆動用IC18が接続される。異方性導電フィルム1は、導電性粒子4を含有しており、液晶駆動用IC18の電極端子19と透明基板12の縁部12aに形成された透明電極17の端子部17aとを、導電性粒子4を介して電気的に接続させるものである。この異方性導電フィルム1は、熱圧着ヘッド33により熱圧着されることによりバインダー樹脂が流動化して導電性粒子4が端子部17aと液晶駆動用IC18の電極端子19との間で押し潰され、この状態でバインダー樹脂が硬化する。これにより、異方性導電フィルム1は、透明基板12と液晶駆動用IC18とを電気的、機械的に接続する。
また、両透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されており、この配向膜24によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板11,12の外側には、一対の偏光板25,26が配設されており、これら両偏光板25,26によってバックライト等の光源(図示せず)からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
[異方性導電フィルム]
次いで、異方性導電フィルム1について説明する。異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)1は、図4に示すように、通常、基材となる剥離フィルム2上に導電性粒子4を含有するバインダー樹脂3(接着剤)が積層されたものである。異方性導電フィルム1は、熱硬化型あるいは紫外線等の光硬化型の接着剤であり、液晶表示パネル10の透明基板12に形成された透明電極17上に貼着されるとともに液晶駆動用IC18が搭載され、熱圧着ヘッド33により熱加圧されることにより流動化して導電性粒子4が相対向する透明電極17の端子部17aと液晶駆動用IC18の電極端子19との間で押し潰され、加熱あるいは紫外線照射により、導電性粒子が押し潰された状態で硬化する。これにより、異方性導電フィルム1は、透明基板12と液晶駆動用IC18とを接続し、導通させることができる。
また、異方性導電フィルム1は、膜形成樹脂、硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダー樹脂3に導電性粒子4が分散されている。
バインダー樹脂3を支持する剥離フィルム2は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methylpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等にシリコーン等の剥離剤を塗布してなり、異方性導電フィルム1の乾燥を防ぐとともに、異方性導電フィルム1の形状を維持する。
バインダー樹脂3に含有される膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、市販のエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じてアクリル化合物、液状アクリレート等を適宜選択することができる。例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。なお、アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
潜在性硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱硬化型、UV硬化型等の各種硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、光、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン、ラジカル)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
バインダー樹脂3を構成する接着剤組成物は、このように膜形成樹脂、硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する場合に限定されず、通常の異方性導電フィルムの接着剤組成物として用いられる何れの材料から構成されるようにしてもよい。
[導電性粒子]
導電性粒子4としては、異方性導電フィルム1において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができる。導電性粒子4としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
異方性導電フィルム1は、何れの方法で作製するようにしてもよいが、例えば以下の方法によって作製することができる。膜形成樹脂、硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤、導電性粒子等を含有する接着剤組成物を調整する。調整した接着剤組成物をバーコーター、塗布装置等を用いて剥離フィルム2上に塗布し、オーブン等によって乾燥させることにより、剥離フィルム2にバインダー樹脂3が積層支持された異方性導電フィルム1を得る。
[2層ACF]
なお、本発明に係る異方性導電フィルム1は、導電性粒子4を含有するバインダー樹脂3と、導電性粒子が含まれない絶縁性の接着剤組成物からなる絶縁性接着剤とを積層されてなる2層構造の異方性導電フィルムとしてもよい。
絶縁性接着材を構成する絶縁性の接着剤組成物は、膜形成樹脂、硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダー成分からなり、上述したバインダー樹脂3の接着剤組成物と同様の材料で構成することができる。
この2層構造の異方性導電フィルム1は、絶縁性接着剤を構成する接着剤組成物を剥離フィルムに塗布、乾燥させた後、上述した剥離フィルム2に積層支持されたバインダー樹脂3と貼り合わせることにより形成することができる。
なお、異方性導電フィルム1の形状は、特に限定されないが、例えば、図4に示すように、巻取リール6に巻回可能な長尺テープ形状とすることにより、所定の長さだけカットして使用することができる。
また、上述の実施の形態では、接着フィルムとして、導電性粒子4を含有した熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形した異方性導電フィルム1を例に説明したが、本発明に係る接着剤は、これに限定されず、バインダー樹脂のみからなる導電性接着ペーストでもよい。
[接続装置]
次いで、透明基板12に液晶駆動用IC18を接続する接続装置について説明する。接続装置30は、異方性導電フィルム1を介して液晶駆動用IC18が透明基板12の透明電極17上に接続された接続体の製造工程に用いるものであり、図1に示すように、異方性導電フィルム1を介して液晶駆動用IC18が仮搭載された透明基板12が載置されるステージ31と、ステージ31上に載置された透明基板12に異方性導電フィルム1を介して搭載された液晶駆動用IC18を加熱押圧する熱圧着ヘッド33と、熱圧着ヘッド33を移動するヘッド移動機構34とを有する。
ステージ31は、表面に透明基板12の縁部12aが載置されるとともに、熱圧着ヘッド33と対峙されている。
なお、ステージ31は、ヒータ等の図示しない加熱機構によって、バインダー樹脂3が硬化しない程度の温度(例えば80〜100℃)に補助加熱するようにしもよい。これにより、ステージ31は、表面に載置される透明基板12と、熱圧着ヘッド33に加熱押圧される液晶駆動用IC18及び異方性導電フィルム1のバインダー樹脂3との加熱温度差を縮小することができる。このため、ステージ31は、例えばセラミック等の熱伝導性の良好な材料により形成することが好ましい。
熱圧着ヘッド33は、透明基板12に異方性導電フィルム1を介して搭載された液晶駆動用IC18を加熱押圧するものであり、ヒータによって異方性導電フィルム1の熱硬化型のバインダー樹脂を硬化させる所定の温度に加熱される。また、熱圧着ヘッド33は、ヘッド移動機構34に保持されることにより、ステージ31に近接、離間自在とされ、液晶駆動用IC18に対する押圧力を調整可能とされている。
熱圧着ヘッド33は、液晶駆動用IC18の接続時には、ヘッド移動機構34によって液晶駆動用IC18を透明基板12に対して所定の温度、圧力、時間にて加熱押圧する。熱圧着ヘッド33に加熱押圧されることにより、異方性導電フィルム1のバインダー樹脂は流動性を示し、透明電極17の端子部17aと液晶駆動用IC18の電極端子19との間から流出するとともに、導電性粒子4が挟持され、この状態でバインダー樹脂が硬化する。また、熱圧着ヘッド33は、液晶駆動用IC18の接続工程が終了すると、ヘッド移動機構34によってステージ31の上方に離間され、次の加熱押圧工程まで待機する。
[接続工程]
次いで、透明基板12に液晶駆動用IC18を接続する接続工程について説明する。接続工程では、先ず、透明基板12の端子部17aが形成されたCOG実装部20上に異方性導電フィルム1を仮貼りする。異方性導電フィルム1は、COG実装部20上に仮貼りされた後、剥離フィルム2が剥離されることにより、バインダー樹脂3のみが貼付される。
次いで、透明基板12のCOG実装部20上に異方性導電フィルム1を介して液晶駆動用IC18が搭載される。このとき、液晶駆動用IC18と透明基板12とは、IC側アライメントマーク22と基板側アライメントマーク21とを合わせることによりアライメントが取られる。なお、アライメントマーク21,22に代えて凸部27及び凹部28を用いる場合には、凸部27及び凹部28を対向させるように液晶駆動用IC18と透明基板12との位置合わせが行われる。
透明基板12は、液晶駆動用IC18が搭載されると、接続装置30のステージ31上に載置される。これにより、液晶駆動用IC18がステージ31の上方に待機する熱圧着ヘッド33と対峙される。
次いで、バインダー樹脂3を硬化させる所定の温度に加熱された熱圧着ヘッド33によって、所定の圧力、時間で液晶駆動用IC18上から熱加圧する。これにより、異方性導電フィルム1のバインダー樹脂3は流動性を示し、液晶駆動用IC18の実装面18aと透明基板12のCOG実装部20の間から流出するとともに、バインダー樹脂3中の導電性粒子4は、液晶駆動用IC18の電極端子19と透明基板12の端子部17aとの間に挟持されて押し潰され、この状態で熱圧着ヘッド33によって加熱されたバインダー樹脂が硬化する。
また、液晶駆動用IC18と透明基板12とは、一方に設けられた凸部27が他方に設けられた凹部28に挿入されることにより、アライメントを高精度に行うことができ、電極端子19と端子部17aとが正対される。このとき、凹部28には、予め樹脂29が充填されているため、バインダー樹脂3が溶融しても、導電性粒子4が凹部28内に入り込むことがなく、凸部27の進入が導電性粒子4によって阻害されることがない。したがって、液晶駆動用IC18と透明基板12とは、凸部27が凹部28に嵌合することにより、確実にアライメント効果を得ることができる。
電極端子19と端子部17aとは、導電性粒子4を挟持することにより電気的に接続される。これにより、液晶駆動用IC18の電極端子19と透明基板12に形成された端子部17aとの間で導通性を確保された液晶表示パネル10を製造することができる。
電極端子19と端子部17aとの間にない導電性粒子4は、隣接する電極端子19間の端子間スペースにおいてバインダー樹脂3に分散されており、電気的に絶縁した状態を維持している。これにより、液晶駆動用IC18の電極端子19と透明基板12の端子部17aとの間のみで電気的導通が図られる。なお、バインダー樹脂3として、ラジカル重合反応系の速硬化タイプのものを用いることで、短い加熱時間によってもバインダー樹脂3を速硬化させることができる。また、異方性導電フィルム1としては、熱硬化型に限らず、加圧接続を行うものであれば、光硬化型もしくは光熱併用型の接着剤を用いてもよい。
なお、上記では、接続体の製造方法として、透明基板12に液晶駆動用IC18を接続する工程を例に説明したが、本発明は、液晶駆動用IC18等の電子部品をガラス基板等の透明基板に接続するCOG(Chip On Glass)以外にも、電子部品をガラスエポキシ基板等のリジッド基板に接続するCOB(Chip On Board)、電子部品をフレキシブル基板に接続するCOF(Chip On Film)、フレキシブル基板をガラス基板等の透明基板に接続するFOG(Film On Glass)、フレキシブル基板をリジッド基板に接続するFOB(Film On Board)、フレキシブル基板をフレキシブル基板に接続するFOF(Film On Film)に適用することもできる。
次いで、本発明の実施例について説明する。本実施例では、凸部を設けた評価用ICと凹部を設けた評価用ガラス基板とを異方性導電フィルムを用いて接続した接続体サンプルを作成し、本来接続される端子に隣接する端子との接続(ショート)数によりアライメント精度を評価した。
[異方性導電フィルム]
評価用ICの接続に用いる異方性導電フィルムは、ビスA型フェノキシ樹脂(商品名:YP50、新日鐵化学社製)40質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(商品名:EP828、三菱化学社製)30質量部、イミダゾール系潜在性硬化剤(商品名:PHX3941HP、旭化成社製)30質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)1質量部、導電性粒子(商品名:ミクロパールAU、粒子径3.25μm、積水化学工業社製)35質量部をトルエンに加え固形分50%のバインダー樹脂組成物を調整した。このバインダー樹脂組成物を剥離フィルム(PET)上に塗布した後、オーブンにて加熱することにより乾燥させることにより異方性導電フィルムを得た。乾燥後のバインダー樹脂層の厚みは18μm、最低溶融粘度は、450Pa・s/112℃である。
[評価用IC]
導通抵抗を測定するための評価素子として、幅1.8mm×長さ20mm、厚み0.50mmのIC基板を備えた評価用ICを用意した。IC基板は、複数のICバンプが2つの長辺に沿ってそれぞれ配列されている。各ICバンプは金メッキされ、サイズは25μm×140μm、厚さ12μ、隣接するバンプとのスペースは14μmである。
[評価用ガラス基板]
評価用ICが接続される評価用ガラス基板として、厚み0.5mm、評価用ICのバンプと同サイズ同ピッチの電極パターンが形成されたITOパターングラスを用いた。
この評価用ガラス基板に異方性導電フィルムを仮貼りした後、ICバンプと基板電極とのアライメントを取りながら評価用ICを搭載し、緩衝材(フッ素樹脂、50μm厚)を介して熱圧着ヘッドにより200℃、圧力60MPa、5secの条件で熱圧着することにより接続体サンプルを作成した。作成した各接続体サンプルについて、評価用ICのバンプと本来接続される端子との接続箇所(100か所)について、本来接続される端子に隣接する端子とのショート数をカウントした。
[実施例1]
実施例1では、評価用ICに凸部を形成し、評価用ガラス基板に評価用ICの凸部と嵌合する凹部を形成した。凸部は、予め厚さ5μmのメタルパッドを設け、評価用ICのバンプの作成と同時にバンプ配線と同等の高さ(17μm)で金メッキを施すことにより、最大直径50μmのドーム状に形成した。また、図5(A)に示すように、凸部27は、評価用ICのアライメントマーク22が形成される評価用IC基板18の両端に設けた。なお、図5において、評価用IC18に形成したICバンプは省略している。
また、実施例1に係る評価用ガラス基板には、評価用ICに形成した凸部27に応じて、マイクロドリリングにより基板表面に穴をあけることにより凹部を設けた。凹部内には予め樹脂が充填されている。充填樹脂は、ビスA型フェノキシ樹脂(商品名:YP50、新日鐵化学社製)80質量部、シリカ(商品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)20質量部を混合させることにより得た。充填樹脂の最低溶融粘度は、2000Pa・s/112℃である。
実施例1に係る接続体サンプルにおいては、対向するバンプ及び配線電極間の対向位置がズレることによる、バンプ及び本来接続される端子に隣接する(斜めの)端子と間での導電性粒子による導通、即ちショートは発生しなかった。
[実施例2]
実施例2では、実施例1と同様の方法により評価用ICに高さ12μmの凸部を形成した。また、図5(B)に示すように、凸部27は、評価用IC基板18のICバンプが形成されていない幅方向の中心部に2か所設けた。
また、実施例2では、評価用ガラス基板に形成した凹部に充填する樹脂として、異方性導電フィルムのバインダー樹脂から導電性粒子を除いたものと同じ樹脂を用いた。実施例2に係る充填樹脂の最低溶融粘度は、300Pa・s/112℃である。実施例2のその他の条件は実施例1と同じである。
実施例2に係る接続体サンプルにおいては、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが3か所で起きた。
[実施例3]
実施例3では、実施例1と同様の方法により評価用ICに高さ12μmの凸部を形成した。また、図5(B)に示すように、凸部27は、評価用IC基板18のICバンプが形成されていない幅方向の中心部に2か所設けた。実施例3のその他の条件は実施例1と同じである。
実施例3に係る接続体サンプルにおいては、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが2か所で起きた。
[実施例4]
実施例4では、実施例1と同様の方法により評価用ICに高さ17μmの凸部を形成した。また、図5(B)に示すように、凸部27は、評価用IC基板18のICバンプが形成されていない幅方向の中心部に2か所設けた。実施例4のその他の条件は実施例1と同じである。
実施例4に係る接続体サンプルにおいては、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが1か所で起きた。
[比較例1]
比較例1では、実施例1と同様の方法により評価用ICに高さ17μmの凸部27を、評価用IC基板18のアライメントマーク22が形成される両端に設けた(図5(A))。また、比較例1では、凹部内に樹脂を充填しなかった。比較例1のその他の条件は実施例1と同じである。
比較例1に係る接続体サンプルにおいては、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが10か所で起きた。
[比較例2]
比較例2では、凸部及び凹部を設けていない評価用IC及び評価用ガラス基板を用いた。比較例2に係る接続体サンプルにおいては、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが10か所で起きた。
Figure 2015170721
表1に示すように、実施例1〜4では、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショート数が100か所の接続箇所のうち3か所以内と少なかった。これは、評価用ICの凸部が評価用ガラス基板の凹部に嵌合することによりアライメント精度が向上し、評価用ICのバンプと評価用ガラス基板の電極端子とのズレが抑えられ、バンプ間スペースにある導電性粒子による隣接する端子との不要な接触が生じにくくなることで、隣接端子とのショートの発生が抑制されたものである。
すなわち、対向するバンプ及び電極端子間の対向位置にズレが生じると、本来接続されるバンプ及び端子と隣接するバンプ及び端子との距離が短くなる。この場合、隣接する(斜めの)バンプ及び端子と間での導電性粒子による導通、即ちショートの発生が懸念されるが、実施例1〜4では、アライメント精度の向上に伴い本来接続されるバンプ及び配線電極間のズレが抑制されることで、このようなショートを殆ど防止できた。
一方、比較例1、比較例2では、評価用ICのバンプと、本来接続される端子に隣接する端子とのショート数が100か所の接続箇所のうち10か所と増えた。比較例2では、評価用IC及び評価用ガラス基板に凸部及び凹部を設けていないため、アライメントを取って評価用ICを搭載しても、溶融したバインダーを介して圧着することにより、アライメントずれが生じた。このため、ファインピッチ化されたバンプと端子との間にずれが生じ、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが10か所で起きた。
また、比較例1では、凹部に樹脂を充填していないため、熱圧着の際に、溶融したバインダーとともに導電性粒子が凹部内に入り込み、凸部との嵌合が阻害された。このため、凸部と凹部が嵌合することによるアライメント効果が得られず、比較例2と同様に、溶融したバインダーを介して圧着することにより、評価用ICと評価用ガラス基板との間にアライメントずれが生じた。このため、ファインピッチ化されたバンプと端子との間にずれが生じ、本来接続される端子に隣接する端子とのショートが10か所で起きた。
実施例2と実施例3とを対比すると、凹部に充填する樹脂の粘度が、異方性導電フィルムのバインダー樹脂の最低溶融粘度(450Pa・s/112℃)よりも高い実施例3(2000Pa・s/112℃)が、異方性導電フィルムのバインダー樹脂の最低溶融粘度よりも低い実施例2(300Pa・s/112℃)より、ショートを抑えることができた。
これは、凹部に充填されている樹脂の粘度がバインダー樹脂の溶融時の粘度よりも高いことにより、凹部から樹脂が流出しバインダー樹脂とともに導電性粒子が入り込むことを防止できたことによるものと考えられる。これより、凹部に充填する樹脂の粘度は、接着剤の最低溶融粘度を示す温度以下の温度において、接着剤よりも高い粘度を有することが好ましいことが分かる。
また、実施例3と実施例4とを対比すると、評価用ICのバンプ高さ(12μm)よりも凸部の高さが高い実施例4(17μm)が、評価用ICのバンプ高さと凸部の高さが同じである実施例3(12μm)よりもショートを抑えることができた。
これは、凸部の高さをバンプの高さよりも高くすることにより、凹部との嵌合を確実に行った後に、ICバンプと基板の電極端子とを突き合わせて導電性粒子を挟持させることができるため、評価用ICと評価用ガラス基板とのアライメントを高精度に行うことができたことによるものと考えられる。これより、凸部の高さは、ICに形成されたバンプの高さよりも高くすることが好ましいことが分かる。
また、実施例1と実施例4とを対比すると、アライメントマークが設けられるIC基板両端部に凹凸部を設けた実施例1がショートを抑えられた。これは、IC基板の両端部において凹凸部を嵌合させることで、IC基板の全面にわたって配列されたバンプと端子とのアライメントが高精度にとれたためと考えられる。これより、凹凸部はIC基板両端部に設けることが好ましいことが分かる。
1 異方性導電フィルム、2 剥離フィルム、3 バインダー樹脂、4 導電性粒子、10 液晶表示パネル、11,12 透明基板、12a 縁部、13 シール、14 液晶、15 パネル表示部、16,17 透明電極、17a 端子部、18 液晶駆動用IC、18a 実装面、19 電極端子、20 COG実装部、21 基板側アライメントマーク、22 IC側アライメントマーク、27 凸部、28 凹部、29 樹脂、33 熱圧着ヘッド

Claims (8)

  1. 回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、
    上記電子部品を上記回路基板に押圧することにより上記回路基板に上記電子部品を接続する工程を有し、
    上記回路基板又は上記電子部品の一方には、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方が形成され、
    上記回路基板又は上記電子部品の他方には、上記凹部及び上記凸部の他方が形成され、
    上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、
    上記凹部には、上記接着剤と接触する前に、予め樹脂が充填されている接続体の製造方法。
  2. 上記樹脂は、上記接着剤が最低溶融粘度を示す温度以下の温度において、上記接着剤よりも粘度が高い請求項1記載の接続体の製造方法。
  3. 上記凸部の高さは、上記電子部品に形成された電極端子の高さよりも高い請求項1又は2に記載の接続体の製造方法。
  4. 上記凹部及び上記凸部は、上記回路基板及び上記電子部品に設けられたアライメントマークの近傍に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
  5. 上記凹部及び上記凸部は、上記回路基板及び上記電子部品の位置合わせを行うアライメントマークに代えて設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって製造された接続体。
  7. 回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、
    上記電子部品を上記回路基板に押圧することにより上記回路基板に上記電子部品を接続する工程を有し、
    上記回路基板又は上記電子部品の一方には、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方が形成され、
    上記回路基板又は上記電子部品の他方には、上記凹部及び上記凸部の他方が形成され、
    上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、
    上記凹部には、上記接着剤と接触する前に、予め樹脂が充填されている電子部品の接続方法。
  8. 回路基板又は電子部品の一方に、嵌合することにより上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決める凹部及び凸部の一方を形成し、
    上記回路基板又は上記電子部品の他方に、上記凹部及び上記凸部の他方を形成し、
    回路基板上に導電性粒子を含有する接着剤を設け、上記接着剤を介して電子部品を搭載し、
    上記回路基板上に、上記接着剤を介して上記電子部品が押圧されることにより、上記凹部と上記凸部を嵌合させ、上記回路基板及び上記電子部品の接続位置を決めるアライメント方法。
JP2014044427A 2014-03-06 2014-03-06 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体 Pending JP2015170721A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014044427A JP2015170721A (ja) 2014-03-06 2014-03-06 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014044427A JP2015170721A (ja) 2014-03-06 2014-03-06 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015170721A true JP2015170721A (ja) 2015-09-28

Family

ID=54203198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014044427A Pending JP2015170721A (ja) 2014-03-06 2014-03-06 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015170721A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114049845A (zh) * 2021-11-23 2022-02-15 Tcl华星光电技术有限公司 一种显示器的邦定方法及显示器
WO2023048148A1 (ja) * 2021-09-22 2023-03-30 デクセリアルズ株式会社 接続構造体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023048148A1 (ja) * 2021-09-22 2023-03-30 デクセリアルズ株式会社 接続構造体の製造方法
CN114049845A (zh) * 2021-11-23 2022-02-15 Tcl华星光电技术有限公司 一种显示器的邦定方法及显示器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11049842B2 (en) Alignment method, method for connecting electronic component, method for manufacturing connection body, connection body and anisotropic conductive film
KR101857331B1 (ko) 이방성 도전 필름, 이방성 도전 필름의 제조 방법, 접속체의 제조 방법 및 접속 방법
US10299382B2 (en) Connection body and connection body manufacturing method
WO2015108025A1 (ja) 接続体、接続体の製造方法、接続方法、異方性導電接着剤
WO2013129437A1 (ja) 接続体の製造方法、及び異方性導電接着剤
CN108476591B (zh) 连接体、连接体的制造方法、检测方法
JP2015146379A (ja) 接続体
JP6679320B2 (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法
JP2015170721A (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、アライメント方法及び接続体
WO2016114381A1 (ja) 接続構造体
JP6257303B2 (ja) 接続体の製造方法、接続方法、及び接続体
JP6562750B2 (ja) 電子部品、接続体、接続体の製造方法、電子部品の接続方法、緩衝材
JP6370562B2 (ja) 接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板
JP6393039B2 (ja) 接続体の製造方法、接続方法及び接続体
KR20170113037A (ko) 접속체의 제조 방법
JP2019140413A (ja) 接続体、接続体の製造方法、接続方法
WO2016117613A1 (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、接続体
WO2015111599A1 (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法
JP2018170464A (ja) フレキシブル回路基板、接続体、接続体の製造方法、フレキシブル回路基板の設計方法
JP2015170647A (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法及び接続体
JP2015170655A (ja) 電子部品の接続体および接続体の製造方法