本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
(第1実施形態)
図1から図3を参照しながら、第1実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、コネクタ14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出することができる。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bが接触を検出する指、又はスタイラスペン等は単に「指」ということがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が行われた位置、接触が行われた時間及び接触が行われた位置に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
タッチは、タッチスクリーン2Bに指が触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
リリースは、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
ピンチインは、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
図4を参照しながら、ディスプレイ2Aに表示される画面の例について説明する。図4は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ホーム画面は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン1は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションの画面は、ディスプレイ2Aに表示される。
スマートフォン1は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図4に示すホーム画面40には、複数のアイコン50が配置されている。それぞれのアイコン50は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン1は、アイコン50に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン50に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン1は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン50に対するタップが検出されると、メールアプリケーションを実行する。
アイコン50は、画像と文字列を含む。アイコン50は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン50は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン50は、配置パターンに基づいて配置される。アイコン50の背後には、壁紙41が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って任意の画像が壁紙41として決定される。
スマートフォン1は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン1は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン1は、ホーム画面の数が複数であっても、選択された1つをディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、ホーム画面上に、1つ又は複数のロケータを表示する。ロケータの数は、ホーム画面の数と一致する。ロケータは、現在表示されているホーム画面の位置を示す。現在表示されているホーム画面に対応するロケータは、他のロケータと異なる態様で表示される。
図4に示す例では、4つのロケータ51が表示されている。これは、ホーム画面40の数が4つであることを示す。また、図4に示す例では、左から2番目のシンボルが他のシンボルと異なる態様で表示されている。これは、左から2番目のホーム画面が現在表示されていることを示している。
スマートフォン1は、ホーム画面を表示中にジェスチャを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を切り替える。例えば、スマートフォン1は、右フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ左のホーム画面に切り替える。また、スマートフォン1は、左フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ右のホーム画面に切り替える。
ディスプレイ2Aの上端には、領域42が設けられている。領域42には、充電池の残量を示す残量マーク43、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク44が表示される。スマートフォン1は、領域42に、現在時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域42は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域42は、ホーム画面40以外の画面でも設けられることがある。領域42が設けられる位置は、ディスプレイ2Aの上端に限られない。
ここで、ホーム画面40の上下方向について説明する。ホーム画面40の上下方向は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示される文字または画像の上下方向を基準とした方向である。このため、ホーム画面40は、タッチスクリーンディスプレイ2の長手方向において領域42に近い側がホーム画面の上側となり、領域42から遠い側がホーム画面の下側となる。そして、領域42において電波レベルマーク44が表示されている側がホーム画面40の右側であり、領域42において残量マーク43が表示されている側がホーム画面40の左側である。
なお、図4に示したホーム画面40は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面40の数、及びホーム画面40での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
図5は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、カメラ12及び13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、ジャイロスコープ17とを有する。
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタンまたはメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格として、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA、CDMA2000、PDC、GSM、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。例えば、無線通信規格として、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA、NFC等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランドまたはバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9C、テーブル9Dおよび設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定機能を提供する。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
テーブル9Dは、アプリケーションと、アプリケーションに関係する種々の項目とが対応付けられたデータである。これらの種々の項目は、アプリケーションに対応するアイコン50の優先度を決定するために用いられる。テーブル9Dの内容およびアイコン50の優先度については、後で詳細に説明する。
配置パターンデータベース9Eは、ホーム画面40を複数の領域に分割する境界線の位置およびその複数の領域においてアイコン50を配置する位置を規定したデータであるテンプレートの情報を複数記憶している。配置パターンデータベース9Eが記憶するテンプレートの数は、特に限定されない。本実施形態の配置パターンデータベース9Eは、第1テンプレートおよび第2テンプレートを記憶している。これらのテンプレートについては、後で詳細に説明する。
コントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。コントローラ10は、通信ユニット6等の他の構成要素が統合されたSoC(System−on−a−chip)等の集積回路であってもよい。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ2A及び通信ユニット6等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、ボタン3、加速度センサ15等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。コネクタ14に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。加速度センサ15は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の加速度を検出する3軸(3次元)タイプである。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。ジャイロスコープ17は、スマートフォン1の回転を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及びジャイロスコープ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
なお、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、コネクタ14に接続される読み取り装置が読み取り可能なCD、DVD、又はBlu−ray等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
また、図5に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図5の例に限定されない。例えば、スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。また、スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。また、照度センサ4と近接センサ5とは、1つのセンサから構成されていてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
次に、図6を参照して、テーブル9Dについて説明する。図6は、テーブル9Dに記憶された内容の一例を示す図である。図6に示されるように、テーブル9Dは、アプリケーションごとに、そのアプリケーションがダウンロードされた日時、そのアプリケーションが最後に使用された日時、およびそのアプリケーションが直近の1ヶ月間に使用された回数等を記憶している。
テーブル9Dは、例えば“Browser”アプリケーションがダウンロードされた日時が、201X年1月3日の8時であることを記憶している。また、テーブル9Dは、“Browser”アプリケーションが最後に使用された日時が、201X年7月11日の16時であることを記憶している。また、テーブル9Dは、“Browser”アプリケーションが直近1ヶ月間に使用された回数が576回であることを記憶している。これらの項目は、アプリケーションが使用される度に更新される。
テーブル9Dに記憶された種々の項目に基づいて、アプリケーションの優先度が決定される。そして、本実施形態では、アプリケーションの優先度と、アプリケーションに対応するアイコン50の優先度は同じである。例えば、スマートフォン1は、直近1ヶ月間の使用回数が相対的に多いアプリケーションほど優先度が高くてよい。スマートフォン1は、アイコンの優先度をアルファベット順としてもよい。つまり、名称の一文字目のアルファベットが「A」であるアプリケーションに対応するアイコンは、名称の一文字目のアルファベットが「B」であるアプリケーションに対応するアイコンよりも優先度が高くてよい。スマートフォン1は、優先度の設定画面等を表示させ、利用者によって入力された優先度に関する情報に基づいて優先度を設定してもよい。また、スマートフォン1は、利用者が設定した優先度と、テーブル9Dに記憶されている項目の情報に基づいた優先度と、を組み合わせて、優先度を決定してもよい。
また、テーブル9Dは、複数のアプリケーションをまとめた1つのグループに関する各項目の情報を記憶していてもよい。グループの例としては、“Browser”,“Mail”等の通信に関連したアプリケーションをまとめた“Communication”が挙げられる。また、テーブル9Dは、アプリケーションに関する項目として、アプリケーションごとに、そのアプリケーションが属するグループを記憶していてもよい。
テーブル9Dは、アプリケーションに関する項目として、上述した項目とは異なる項目を記憶していてもよい。テーブル9Dは、例えば、そのアプリケーションの直前1週間の使用回数、およびそのアプリケーションの作成者の名前等を記憶していてもよい。
ここまで、本実施形態に係るスマートフォン1の基本的な構成について説明を行った。以下に、利用者が装置としてのスマートフォン1に対して行った操作に応じて、ホーム画面に表示されたアイコンが、同じホーム画面内で移動する制御の例を示す。
図7は、第1実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第1の例を示す図である。スマートフォン1は、ステップS11に示すように、ホーム画面40をディスプレイ2A(タッチスクリーンディスプレイ2)に表示している。そして、利用者は、スマートフォン1の右下部分を持っている。
ホーム画面40には、4つのアイコン50が表示されている。4つのアイコン50は、ホーム画面40の左上領域に配置されている。具体的には、“Browser”アイコンが、ホーム画面40の左上の角部近傍に配置されている。“Calculator”アイコンは、“Browser”アイコンの右側に隣り合って配置されている。“Clock”アイコンは、“Browser”アイコンの下側に隣り合って配置されている。“Mail”アイコンは、“Calculator”アイコンの下側に隣り合って、かつ“Clock”アイコンの右側に隣り合って配置されている。すなわち、“Mail”アイコンは、“Browser”アイコンに対して右下に位置している。
ステップS12では、利用者が、ステップS11に示すホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1を、矢印AR1で示す方向に振っている。具体的には、利用者は、スマートフォン1の右下部分を持ったままで、スマートフォン1の左上部分を利用者自身へ近づくように矢印AR1で示す方向に回動させ、その後に利用者自身から遠ざかるように矢印AR1で示す方向に回動させている。この場合、スマートフォン1のコントローラ10は、加速度センサ15により検出されたスマートフォン1に働く加速度の大きさの変化量を、設定データ9Zに記憶された所定の時間内での加速度の大きさの変化量の閾値と比較する。
そして、スマートフォン1は、例えば、スマートフォン1に働く加速度の大きさの変化量が、設定データ9Zに記憶された閾値を超えると、ステップS13に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS13として、4つのアイコン50各々を、ステップS11またはS12で配置されていた位置から、同じホーム画面40の右下方向に向かって移動させる。ステップS13のホーム画面40に表示された点線の四角形の枠は、これらのアイコンがステップS11またはS12で配置されていた位置を示している。4つのアイコン50は、ホーム画面40の右下に向かって移動するようにディスプレイ2Aに表示される。
そして、ステップS14では、4つのアイコン50が、ステップS13に示す位置からホーム画面40の右下方向に移動して、ホーム画面40の右下領域に位置している。4つのアイコン50は、利用者の親指の近くに配置されている。ステップS14では、4つのアイコン50の位置関係は、ステップS11と同様である。すなわち、アイコン50同士の位置関係は、ホーム画面40の右下に向かって移動する前と後とで変わっていない。
図8は、第1実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第2の例を示す図である。スマートフォン1は、ステップS21に示すように、ステップS11と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示している。また、利用者は、ステップS11と同様に、スマートフォン1の右下部分を持っている。
ステップS22は、利用者が、スマートフォン1を、矢印AR2で示す方向に移動させた後に静止させた状態を示している。具体的には、利用者は、図7の矢印AR1と同様の方向に、スマートフォン1の左上部分を利用者自身へ近づくように矢印AR2で示す方向に回動させて静止させている。すなわち、利用者は、スマートフォン1の右下部分を持ってスマートフォン1を傾けた状態で保持している。この場合、スマートフォン1のコントローラ10は、加速度センサ15により検出されたスマートフォン1に働く加速度の方向および大きさを、設定データ9Zに記憶された加速度の方向および大きさの値の範囲と比較する。
そして、スマートフォン1は、例えば、スマートフォン1に働く加速度の方向および大きさが設定データ9Zに記憶された範囲内にある状態で所定時間が経過すると、ステップS23に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS23として、ステップS13と同様に、4つのアイコン50各々をホーム画面40の右下に向かって移動させる。
そして、ステップS24では、4つのアイコン50が、ステップS23に示す位置からホーム画面40の右下方向に移動して、ホーム画面40の右下領域に位置している。4つのアイコン50は、ステップS14と同様に、利用者の親指の近くに配置されている。ステップS24では、ステップS14と同様に、アイコン50同士の位置関係は、ホーム画面40の右下に向かって移動する前と後とで変わっていない。
次に、図9Aおよび図9Bを参照して、第1実施形態における、スマートフォンの姿勢の変化とアイコンの移動方向との関係を説明する。図9Aは、スマートフォン1の姿勢が変化する様子の俯瞰図である。図9Bは、図9AをXY平面に沿った矢印AR3の方向から見た図である。図9Aでは、鉛直方向と平行な軸をZ軸とし、Z軸に垂直な1つの軸をX軸とし、X軸及びZ軸と直交する軸をY軸とする。鉛直方向と直交する方向は水平方向になるので、X軸およびY軸を含む平面に平行な方向は水平方向になる。以下では、スマートフォン1が直方体であるとして説明を行う。
利用者は、図9Aおよび図9Bにおいて実線で示すように、スマートフォン1を、フロントフェイス1Aおよびバックフェイス1Bが水平方向と平行になるようにスマートフォン1の右下部分を持っている。これは、図7のステップS11または図8のステップS21に示す状態に対応する。そして、利用者は、スマートフォン1の右下部分を持ちながらスマートフォン1の左上部分を上向き方向に移動させる。具体的には、利用者は、スマートフォン1の右下部分を中心として、スマートフォン1の左上部分を、上方に回動させる。そして、スマートフォン1は、移動した結果、点線で示す姿勢となる。これは、図7のステップS12における矢印AR1方向への移動、または図8のステップS22における矢印AR2方向への移動に対応する。図9Bに示すように、利用者の操作により移動する前のフロントフェイス1Aと移動した後のフロントフェイス1Aとは、角度θをなしている。なお、点線で示す回動後のスマートフォン1の左上部分と右下部分とを結ぶ直線と実線で示す回動前のスマートフォン1の左上部分と右下部分とを結ぶ直線は、同一の平面PL上にある。平面PLはZ軸に平行な面である。スマートフォン1の左上部分の回動の軌跡は、平面PL上にある。
ここで、仮に、点線で示すスマートフォン1のフロントフェイス1Aの左上部分に例えば球体を載置したとする。重力加速度の大きさをgとすると、その物体には、フロントフェイス1Aと平行な方向に大きさg×sinθの加速度が加わる。利用者は、スマートフォン1の右下部分を持ちながらスマートフォン1の左上部分を上向き方向に移動させているから、フロントフェイス1A上に載置されたその物体は、図9Aおよび図9Bの矢印VEで示す方向、すなわちスマートフォン1の左上部分から右下部分に向かう方向に移動することになる。換言すれば、フロントフェイス1A上に載置されたその物体は、スマートフォン1の回動の中心に向かう方向に移動することになる。
スマートフォン1のコントローラ10は、加速度センサ15の3軸検出値に基づいてスマートフォン1の姿勢の変化を検出し、図9Aおよび図9に示す矢印VEを算出する。そして、スマートフォン1のコントローラ10は、ホーム画面40に配置されたアイコン50を矢印VEで示す方向に移動させる。このようにして、利用者がスマートフォン1の右下部分を持ち図7または図8に示すようにスマートフォン1の姿勢を変化させると、ホーム画面40に配置されたアイコン50がホーム画面40の右下へ向かって移動する。
以上に述べたように、第1実施形態に係るスマートフォン1は、スマートフォン1の姿勢が変化する操作が行われると、ホーム画面40に配置されたアイコン50を、同じホーム画面40内で所定の方向に向かって移動させる。具体的には、第1実施形態に係るスマートフォン1は、スマートフォン1が振られて、または傾けられて姿勢が変化すると、ホーム画面40に配置されたアイコン50を、同じホーム画面40の右下領域に向かって移動させる。これにより、装置の操作性を向上させることができる。例えば、スマートフォン1は、アイコン50をホーム画面40の右下領域に移動させることで、ホーム画面40において、片手で操作する場合に指が届きやすい領域にアイコン50を表示することができる。
なお、本第1実施形態に係るスマートフォン1は、利用者がスマートフォン1の左下部分を持ちスマートフォン1の右上部分を回動させた場合には、アイコン50を、ホーム画面40の左下領域に向かって移動させてもよい。スマートフォン1は、利用者により回動させられると、アイコン50を、同じホーム画面40内で、スマートフォン1の回動の中心に向かう方向に移動させればよい。
なお、本第1実施形態では、ホーム画面40の左上領域に配置されていたアイコン50がホーム画面40の右下領域に向かって移動するが、本第1実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、ホーム画面40の左上領域に配置されていたアイコン50を、ホーム画面40の右上領域または左下領域に向かって移動させてもよい。
また、本第1実施形態では、4つのアイコン50が、互いの位置関係を維持しながらホーム画面40上を移動するが、本第1実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、4つのアイコン50を、各々ホーム画面40の右下領域の任意の位置に向かって移動させてもよい。これにより、ホーム画面40において利用者が片手で操作する場合に指が届く可能性が高い領域にアイコン50を表示することができ、スマートフォン1の操作性がさらに向上する。
また、スマートフォン1は、上述したアイコン50の優先度に応じて、アイコン50が移動する速度を変化させてもよい。例えば、スマートフォン1は、優先度が高いアイコン50ほど、ホーム画面40の右下へ移動する速度を速くしてもよい。これにより、利用者が優先度の高いアイコン50に対応付けられたアプリケーションを迅速に実行できるため、スマートフォン1の操作性がさらに向上する。
また、スマートフォン1は、スマートフォン1の姿勢が変化する操作が行われる毎に、ホーム画面40に配置されたアイコン50を一つずつホーム画面40の右下に向かって移動させてもよい。これにより、利用者が所望するアイコン50を確実に実行できるため、スマートフォン1の操作性がさらに向上する。
また、スマートフォン1は、加速度センサ15により検出された加速度の大きさまたは加速度の大きさの変化量に応じて、アイコン50がホーム画面40上を移動する距離を決定してもよい。例えば、スマートフォン1は、検出された加速度の大きさまたは加速度の大きさの変化量が大きいほど、アイコン50がホーム画面40上を移動する距離を長くしてよい。これにより、スマートフォン1の操作性がさらに向上する。
また、スマートフォン1は、ホーム画面40に複数のアイコン50が配置されている場合、加速度センサ15により検出された加速度の大きさに応じて、移動するアイコン50の数を決定してもよい。例えば、スマートフォン1は、検出された加速度の大きさが大きいほど、ホーム画面40上を移動するアイコン50の数を多くしてよい。これにより、利用者が、スマートフォン1の姿勢の変化と移動するアイコン50の数とを対応付けることができるため、スマートフォン1の操作性がさらに向上する。
また、スマートフォン1は、スマートフォン1に働く加速度の大きさの変化量が設定データ9Zに記憶された閾値を超えたことが所定の時間内に所定の回数検出された場合に、ホーム画面40上でアイコン50を移動させてもよい。例えば、スマートフォン1は、1秒以内に2回振られると、ホーム画面40上でアイコン50を移動させてもよい。これにより、利用者が意図しない場面でホーム画面上をアイコンが移動する可能性が低くなる。
第1実施形態では、スマートフォン1の姿勢の変化とアイコンの移動方向との関係について、図9Aおよび図9Bを参照して説明した。しかしながら、図9Aおよび図9Bは一例である。本第1実施形態のスマートフォン1の姿勢の変化は図9Aおよび図9Bに示す姿勢の変化に限られない。例えば、図9Aおよび図9Bでは、利用者は、スマートフォン1を、フロントフェイス1Aおよびバックフェイス1Bが水平方向と平行になるように持っているが、スマートフォン1を異なる向きで持っていてもよい。また、図9Aおよび図9Bでは、スマートフォン1の左上部分の回動の軌跡は、スマートフォン1の左上部分と右下部分とを結ぶ直線を含みZ軸に平行な平面PL(不図示)に含まれるが、これに限られない。スマートフォン1の左上部分の回動の軌跡は、平面PLに含まれなくてもよい。
(第2実施形態)
次に、図10から図13を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態に係るスマートフォンの構成は、第1実施形態に係るスマートフォンと同様である。そこで、以下では、第2実施形態に係るスマートフォンをスマートフォン1として説明を行う。また、以下では、第1実施形態と共通する事項については説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明を行う。
図10は、第2実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第1の例を示す図である。スマートフォン1は、ステップS31に示すように、第1実施形態における図7のステップS11と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示している。すなわち、ステップS31では、4つのアイコン50がホーム画面40の左上領域に配置されており、その他の領域にはアイコン50が配置されていない。
また、利用者は、ステップS11と同様に、スマートフォン1の右下部分を持っている。そして、ステップS31では、利用者の親指F1が、ホーム画面40の右下領域においてアイコン50が配置されていない領域Rをタップしている。この場合、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2を介して、ホーム画面40においてアイコン50が配置されていない領域Rに対するタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS31でホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS32に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS32として、4つのアイコン50各々を、ステップS31で配置されていた位置から、ステップS31でタップされた領域Rに向かって移動させる。ステップS32では、4つのアイコン50の位置関係は、ステップS31と同様である。ステップS32では、アイコン50同士の位置関係は、ホーム画面40の領域Rに向かう移動する前と後とで変わっていない。
図11は、第2実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第2の例を示す図である。ステップS41は、利用者が、図10のステップS31と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1の右下部分を手に持った状態を示す。
そして、ステップS41では、利用者の親指F1が、ステップS31と同様に、ホーム画面40の右下領域においてアイコン50が配置されていない領域Rをタップしている。スマートフォン1は、ステップS31と同様に、タッチスクリーンディスプレイ2を介して、ホーム画面40においてアイコン50が配置されていない領域Rに対するタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS41でホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS42に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS42として、ステップS32と同様に、4つのアイコン50各々を、ステップS41でタップされた領域Rに向かって移動させる。
ステップS42では、4つのアイコン50の位置関係は、ステップS41と同様である。ただし、ステップS42では、4つのアイコン50各々のサイズが、ステップS41における各々のサイズより小さい。すなわち、スマートフォン1は、領域Rに向かって移動した後のアイコン50のサイズを、領域Rに向かって移動する前のアイコン50のサイズよりも小さくする。
図12は、第2実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第3の例を示す図である。ステップS51は、利用者が、図10のステップS31と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1の右下部分を手に持った状態を示す。
そして、ステップS51では、利用者の親指F1が、ステップS31と同様に、ホーム画面40の右下領域においてアイコン50が配置されていない領域Rをタップしている。この場合、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2を介して、ホーム画面40においてアイコン50が配置されていない領域Rに対するタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS51でホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS52に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS52として、4つのアイコン50の中の“Mail”アイコンを、ステップS51でタップされた領域Rに向かって移動させる。ステップS52のホーム画面40に表示された点線の四角形の枠は、“Mail”アイコンがステップS51で配置されていた位置を示している。
そして、ステップS53では、利用者の親指F1が、ステップS52に示す状態のホーム画面40における領域Rを再びタップしている。スマートフォン1は、ホーム画面40の領域Rに対するタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS53でホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS54に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS54として、“Clock”アイコンを、ステップS53でタップされた領域Rに向かって移動させる。領域Rに向かって移動してきた“Clock”アイコンは、ステップS52およびS53で“Mail”アイコンが配置されていた位置に配置される。そして、“Mail”アイコンは、ステップS52およびS53で配置されていた位置から左下に移動している。このとき、スマートフォン1は、“Clock”アイコンが“Mail”アイコンをはじくように表示してもよい。
図13は、第2実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第4の例を示す図である。ステップS61は、利用者が、図10のステップS31と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1の右下部分を手に持った状態を示す。
そして、ステップS61では、利用者の親指F1が、ホーム画面40の右下領域においてアイコン50が配置されていない領域Rをダブルタップしている。この場合、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2を介して、ホーム画面40においてアイコン50が配置されていない領域Rに対するダブルタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS61でホーム画面40の領域Rに対するダブルタップを検出すると、ステップS62に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS62として、“Clock”および“Mail”の2つのアイコンを、ステップS61でタップされた領域Rに向かって移動させる。
ステップS62では、“Clock”アイコンおよび“Mail”アイコンの位置関係は、ステップS61と同様である。ただし、スマートフォン1は、ステップS62における“Clock”アイコンおよび“Mail”アイコンのサイズを、ステップS61における各々のサイズより小さくしてディスプレイ2Aに表示する。
そして、ステップS53では、利用者の親指F1が、ステップS52に示す状態のホーム画面40における領域Rを再びダブルタップしている。スマートフォン1は、ホーム画面40の領域Rに対するダブルタップを検出する。
スマートフォン1は、ステップS63でホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS64に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS64として、“Browser”アイコンおよび“Calculator”アイコンを、ステップS63でタップされた領域Rに向かって移動させる。
ステップS64では、“Browser”アイコンおよび“Calculator”アイコンの位置関係は、ステップS63と同様である。また、ステップS64では、4つのアイコン50の位置関係は、ステップS61と同様である。また、スマートフォン1は、ステップS64における“Browser”アイコンおよび“Calculator”アイコンのサイズを、ステップS62およびS63における“Clock”アイコンおよび“Mail”アイコンのサイズと同じにしてディスプレイ2Aに表示する。
以上に述べたように、第2実施形態に係るスマートフォン1は、ホーム画面40におけるアイコン50が配置されていない所定の領域Rがタップされると、ホーム画面40に配置されたアイコン50を、同じホーム画面40内で領域Rに向かって移動させる。これにより、装置の操作性を向上させることができる。例えば、スマートフォン1は、利用者が指でタッチスクリーンディスプレイ2に対する操作を行う場合に、アイコン50をタップされた領域に向かって移動させることで、ホーム画面40において指が届きやすい領域にアイコン50を表示することができる。
また、図11に示す第2の例では、スマートフォン1は、タップが検出された領域Rに向かってアイコン50を移動させる際に、移動後のアイコン50のサイズを移動前のサイズよりも小さくする。これにより、装置の操作性をさらに向上させることができる。例えば、スマートフォン1は、アイコン50の移動が完了した状態で、アイコン50をホーム画面40において指が届きやすい領域に表示することができる。
また、図12に示す第3の例では、スマートフォン1は、領域Rがタップされる度にアイコン50を一つずつ領域Rに向かって移動させる。これにより、装置の操作性をさらに向上させることができる。
また、図13に示す第4の例では、スマートフォン1は、領域Rが所定時間内にタップされる回数と同じ数のアイコン50を、領域Rに向かって移動させる。これにより、装置の操作性をさらに向上させることができる。
なお、第3の例において、アイコン50が移動する順番は図12に示す順番に限られない。例えば、スマートフォン1は、領域Rがタップされる度に、アイコン50を、上述した優先度が高い順に領域Rに向かって移動させてもよい。
また、第4の例において、領域Rがダブルタップされると、すなわち、領域Rが所定時間内に2回タップされると、2つのアイコン50が領域Rに向かって移動するが、本発明はこれに限られない。例えば、スマートフォン1は、領域Rが所定時間内に3回タップされると、3つのアイコン50を領域Rに向かって移動させてもよい。
(第3実施形態)
次に、図14を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態に係るスマートフォンは、第1実施形態に係るスマートフォンの構成と同様の構成に加えて、タッチセンサ18を有する。第3実施形態に係るスマートフォンの構成は、タッチセンサ18を有する点を除いて第1実施形態に係るスマートフォンの構成と同じであるから、以下では、第3実施形態に係るスマートフォンをスマートフォン1として説明を行う。また、以下では、第1実施形態と共通する事項については説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明を行う。
図14は、第3実施形態に係るスマートフォンが行う制御の例を示す図である。図14に示すように、スマートフォン1は、フロントフェイス1Aの右下の角に、タッチセンサ18を有する。タッチセンサ18は、タッチセンサ18は、タッチセンサ18に対する指等の接触を検出する。タッチセンサ18の検出方式は、静電容量方式等の任意の方式でよい。
ステップS71は、利用者が、図7のステップS11と同様のホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1の右下部分を手に持った状態を示す。ステップS71では、4つのアイコン50がホーム画面40の左上領域に配置されており、その他の領域にはアイコン50が配置されていない。
そして、ステップS71では、利用者の親指F1の付け根が、フロントフェイス1Aの右下の角に設けられたタッチセンサ18に接触している。この場合、スマートフォン1は、タッチセンサ18に対する物体の接触を検出する。
スマートフォン1は、ステップS71でタッチセンサ18に対する物体の接触を検出すると、ステップS72に示す処理を行う。スマートフォン1は、ステップS72として、4つのアイコン50各々を、ステップS71で配置されていた位置から、同じホーム画面40の右下方向に向かって移動させる。
ステップS72では、4つのアイコン50が、ホーム画面40の右下領域に配置されている。具体的には、4つのアイコン50は、ホーム画面40の下側の辺の中央部近傍からホーム画面40の右側の辺の中央部近傍に向かって直線状に並んで配置されている。
以上に述べたように、第3実施形態に係るスマートフォン1は、フロントフェイス1Aの右下の角に設けられたタッチセンサ18に対する物体の接触が検出されると、ホーム画面40に配置されたアイコン50を、同じホーム画面40内で右下に向かって移動させる。これにより、装置の操作性を向上させることができる。
なお、第3実施形態において、タッチセンサ18はフロントフェイス1Aの右下の角に設けられているが、本発明はこれに限られない。タッチセンサ18は、フロントフェイス1Aの左下の角に設けられていてもよい。タッチセンサ18は、フロントフェイス1Aの右下の角および左下の角の双方に設けられていてもよい。
また、スマートフォン1は、タッチセンサ18に対する物体の接触が所定時間継続して検出される場合に、アイコン50を移動させてもよい。また、スマートフォン1は、タッチセンサ18により物体の接触が検出されている間はアイコン50を移動させ、タッチセンサ18により物体の接触が検出されなくなるとアイコン50を元の位置に戻してもよい。
(第4実施形態)
次に、図15を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態に係るスマートフォンは、第1実施形態に係るスマートフォンの構成と同様の構成に加えて、温度センサ19を有する。第4実施形態に係るスマートフォンの構成は、温度センサ19を有する点を除いて第1実施形態に係るスマートフォンの構成と同じであるから、以下では、第4実施形態に係るスマートフォンをスマートフォン1として説明を行う。また、以下では、第1実施形態と共通する事項については説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明を行う。
図15は、第4実施形態に係るスマートフォンが行う制御の例を示す図である。図15に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20内に温度センサ19(19A,19B)を有する。温度センサ19A,19Bは、周囲の温度を各々検出する。温度センサ19Aは、フロントフェイス1Aの平面視でボタン3Aとボタン3Bとの間に位置する。温度センサ19Bは、フロントフェイス1Aの平面視でボタン3Bとボタン3Cとの間に位置する。
ステップS81は、利用者が、ホーム画面40をディスプレイ2Aに表示しているスマートフォン1を手に持った状態を示す。ステップS81では、2つのアイコン50がホーム画面40の右側領域に配置されており、その他の領域にはアイコン50が配置されていない。
ステップS81では、利用者の親指F1が、点線で示す位置から実線で示す位置に移動している。ステップS81では、利用者の親指F1が、フロントフェイス1Aの下部に接触しながら矢印AR4の方向に移動している。
この場合、スマートフォン1は、温度センサ19A,19Bにより温度センサ19A,19B各々の周囲の温度を検出する。利用者の親指F1がステップS81の点線の位置にある場合には、温度センサ19Aの周囲の温度が温度センサ19Bの周囲の温度よりも高くなる。一方、利用者の親指F1が矢印AR4の方向に移動している途中に温度センサ19Bの近傍に位置した場合には、温度センサ19Bの周囲の温度が温度センサ19Aの周囲の温度よりも高くなる。
スマートフォン1のコントローラ10は、温度センサ19Aの周囲の温度が温度センサ19Bの周囲の温度よりも高い状態が検出された後に温度センサ19Bの周囲の温度が温度センサ19Aの周囲の温度よりも高い状態が検出された場合には、ステップS82に示す処理を行う。
スマートフォン1は、ステップS82として、2つのアイコン50各々を、ステップS81で配置されていた位置から、同じホーム画面40の左方向に向かって移動させる。ステップS82では、2つのアイコン50が、ホーム画面40の中央部近傍に配置されている。
以上に述べたように、第4実施形態に係るスマートフォン1は、温度センサ19A,19Bの検出結果に応じて、ホーム画面40に配置されたアイコン50を、同じホーム画面40内で右下に向かって移動させる。これにより、装置の操作性を向上させることができる。
なお、第4実施形態において、温度センサ19Aボタン3Aとボタン3Bとの間に設けられ、温度センサ19Bはボタン3Bとボタン3Cとの間に設けられているが、本発明はこれに限られない。例えば、温度センサ19は、ハウジング20の内部におけるフロントフェイス1Aの右下の角に対応する部分に設けられていてもよい。
次に、図16を参照して、スマートフォン1がアイコン50をホーム画面40内で所定の方向に向かって移動させる処理手順について説明する。この処理手順は、第1実施形態〜第4実施形態の各々に共通する。図16は、スマートフォン1のコントローラ10が行う制御を示すフローチャートである。コントローラ10は、図16に示す処理手順と並行して、他の処理手順を実行することがある。
まず、スマートフォン1のコントローラ10は、ステップS101として、スマートフォン1に対して何らかの操作が行われたか否かを判定する。コントローラ10は、スマートフォン1に対して操作が行われていない場合(ステップS101でNo)、ステップS101に進む。このように、コントローラ10は、ステップS101でスマートフォン1に対する何らかの操作を検出するまで、ステップS101の処理を繰り返す。
コントローラ10は、スマートフォン1に対して何らかの操作が行われている場合(ステップS101でYes)、ステップS102に進む。コントローラ10は、ステップS102として、スマートフォン1に対して行われた操作が所定の操作であるか否かを判定する。所定の操作は、例えば、第1実施形態における、利用者がスマートフォン1を振る操作または傾ける操作である。所定の操作は、例えば、第2実施形態における、利用者がホーム画面40でアイコン50が配置されていない領域をタップする操作である。
コントローラ10は、ステップS101でスマートフォン1に対して行われた操作が所定の操作である場合(ステップS102でYes)、ステップS103に進む。コントローラ10は、ステップS103として、アイコン50を、ホーム画面40内で所定の方向に移動するようにディスプレイ2Aに表示する。そして、コントローラ10は、一連の処理を終了する。
コントローラ10は、ステップS101でスマートフォン1に対して行われた操作が所定の操作ではない場合(ステップS102でNo)、ステップS104として、ステップS101で検出された操作に応じた動作を行う。そして、コントローラ10は、一連の処理を終了する。
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
例えば、図5に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
また、上記の第1実施形態〜第4実施形態は、それぞれが適宜組み合わせられてよい。例えば、スマートフォン1は、図7のステップS14で、図14のステップS72のようにアイコン50を配置してよい。例えば、スマートフォン1は、図14のステップS71において、タッチセンサ18に対する親指F1の接触が検出され、かつ、図10のステップS31のようにホーム画面40の領域Rに対するタップを検出すると、ステップS72に示すようにアイコン50を配置してもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等の携帯電子機器であってもよい。また、添付の請求項に係る装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、アイコン50は、初めホーム画面40の左上領域に配置されているが、実施形態はこれに限られない。例えば、アイコン50は、初めホーム画面40の右上領域に配置されていてもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、スマートフォン1は、アイコン50を、ホーム画面40の左上領域から右下領域に向かって移動させるが、実施形態はこれに限られない。例えば、スマートフォン1は、アイコン50を、ホーム画面40の右上領域から左下領域に向かって移動させてもよい。また、スマートフォン1は、アイコン50を、ホーム画面40の右側領域および左側領域のいずれか一方からいずれか他方へ移動させてもよい。また、スマートフォン1は、アイコン50を、ホーム画面40の上側領域および下側領域のいずれか一方からいずれか他方へ移動させてもよい。
また、スマートフォン1は、ホーム画面40に複数のアイコン50が配置される場合、複数のアイコン50を、それぞれ異なる方向へ移動させてもよい。また、スマートフォン1は、ホーム画面40に複数のアイコン50が配置される場合、複数のアイコン50のうちいくつかのアイコン50を同じ方向に移動させ、残りのアイコン50をそれぞれ異なる方向に移動させてもよい。
また、スマートフォン1は、アイコン50を移動させる場合に、所定の方向へ真っ直ぐ移動させるのではなく、蛇行させながら移動させてもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、スマートフォン1は、所定の方向に向かって移動している状態のアイコン50がタップされると、そのアイコン50に対応付けられたアプリケーションを実行してよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、スマートフォン1は、所定の操作が行われる度に、アイコン50を所定の方向に向かって少しずつ移動させてもよい。例えば、スマートフォン1は、図10に示す第2実施形態の第1の例で、領域Rがタップされる度に、アイコン50を、ステップS31におけるアイコン50各々の位置と領域Rとの間の距離の4分の1ずつ移動させてもよい。
また、上記の第3実施形態および第4実施形態では、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bとは異なる検出部であるタッチセンサ18または温度センサ19により所定の操作を検出しているが、実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、例えば、照度センサ4または近接センサ5により所定の操作を検出してもよい。
また、スマートフォン1は、例えば図7に示す第1実施形態でスマートフォン1が振られたことを検出すると、4つのアイコン50を、優先度が高いものほど所定の方向に向かって速く移動させてもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、アイコン50はホーム画面40に配置されるアイコンであるが、実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、例えば、ブラウザアプリケーションの画面に「戻る」ボタンなどのアイコンが配置されている場合、スマートフォン1が振られると、「戻る」ボタンなどのアイコンを移動させてもよい。また、スマートフォン1は、例えば、文書作成アプリケーションの画面に「削除」ボタンのアイコンまたは「保存」ボタンのアイコンが配置されている場合、文書作成アプリケーションの画面の所定の領域がタップされると、それらのアイコンを移動させてもよい。