JP5778771B2 - 有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法 - Google Patents

有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、生ゴミ、食品端材等の食品廃棄物を炭化処理するのに好適に用いられる、有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法に関する。
生ゴミ、食品端材等の食品廃棄物などに代表される有機物系廃棄物の処理方法としては、有機物系廃棄物に無酸素状態で過熱水蒸気を接触せしめて炭化処理する方法が知られている。このための炭化処理装置としては、水を収容する水タンクと、前記水タンクから移送された水を蒸気化するボイラーと、前記ボイラーから移送された水蒸気を加熱して常圧の過熱水蒸気を発生させる発熱体を内部に備え、該発熱体から発生した過熱水蒸気を有機物に供給して炭化処理を行なう炭化炉と、前記炭化炉と管路を介して循環接続され、炭化処理の進行に伴ない前記有機物から発生した臭気ガスを連続して熱分解する熱分解装置と、前記炭化炉と前記水タンクに管路を介して接続され、炭化処理の進行に伴ない前記炭化炉内に発生した余剰水蒸気を冷却し、得られた余剰水を脱臭し、これにより生成したろ過水を収容するとともに、該ろ過水が所定量収容されたとき、所定量のろ過水を前記水タンクに移送する余剰水蒸気処理手段とを具備する炭化処理装置が公知である(特許文献1参照)。
特開2005−139303号公報
しかしながら、上記従来の炭化処理装置は、炭化炉の投入口から有機物を投入して炭化炉を密閉し過熱水蒸気により有機物の炭化処理を行った後、炭化処理装置の運転を一旦停止して炭化炉の排出口から炭化物を回収し、このような一連の操作を新たな処理対象の有機物についても順次同様に繰り返して行うものであるから、炭化処理の効率が悪いという問題があった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、食品廃棄物等の有機物の炭化処理の効率を向上させることができる、有機物の炭化処理装置及び有機物の炭化処理方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]有機物を収容するための収容容器と、
前記収容容器を移送する移送コンベアと、
長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉と、
過熱水蒸気発生装置と、
前記過熱水蒸気発生装置で発生する過熱水蒸気を前記炭化処理炉の内部に供給する供給管部と、を備え、
前記炭化処理炉の内部に前記移送コンベアが設置された有機物の炭化処理装置であって、
前記移送コンベアは、前記炭化処理炉の幅方向に離間した一対の移送コンベアからなり、
前記収容容器の底面には、移送時における前記一対の移送コンベアの間の隙間に対応する領域の少なくとも一部に複数個の小孔が形成され、
前記一対の移送コンベアの間の隙間の下方位置に、前記収容容器の底面の小孔を通過して落下する金属を回収する金属回収容器を備えたことを特徴とする。
[2]前記供給管部の先端開口部は、前記炭化処理炉の内部における前記移送コンベアの下方に配置された構成としてもよい
[3]前記炭化処理炉の両端の開口部に開閉自在となされた端部シャッターが設けられ、前記炭化処理炉の長さ方向の中間領域に、内部空間を仕切る仕切シャッターが開閉自在に設けられた構成としてもよい
[4]前記仕切シャッターが複数個設けられ、これら仕切シャッターは相互に炭化処理炉の長さ方向に離間して配置された構成としてもよい
[5]前記炭化処理炉において前記端部シャッター及び前記仕切シャッターが閉じられて形成される複数個の独立内部空間のそれぞれに前記供給管部から過熱水蒸気が供給されるものとなされ、前記供給管部から各独立内部空間に供給される過熱水蒸気の温度は、各独立内部空間毎に相違するように制御され、かつ前記収容容器の移送方向の下流側の方が高くなるように制御される構成としてもよい
]前記供給管部における前記炭化処理炉の外部での途中位置を加熱する加熱装置を備えた構成としてもよい
]凝縮器と、
一端が前記炭化処理炉に接続され、他端が前記凝縮器に接続された回収管と、前記凝縮器で凝縮せしめた凝縮液を回収する回収容器と、を備えた構成としてもよい
]前記回収管の途中に配置された触媒反応器を備えた構成としてもよい
]有機物を収容した収容容器をコンベアで、長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉の内部空間内に移送する工程と、
前記移送後に過熱水蒸気を前記炭化処理炉の内部に供給することによって前記有機物を炭化処理する工程と、
前記炭化処理後に前記収容容器をコンベアで前記炭化処理炉の外に排出する工程とを含む有機物の炭化処理方法であって、
前記有機物は、金属を含有する有機物であり、
前記収容容器として、底面の一部に複数個の小孔が形成された収容容器を用い、
前記炭化処理工程において、前記収容容器の底面の小孔を通過して落下する溶融金属を金属回収容器に回収することを特徴とする
10前記有機物の炭化処理方法において、前記過熱水蒸気の温度150℃以上としてもよい
11前記有機物の炭化処理方法において、前記有機物食品廃棄物としてもよい
[1]の発明では、長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉の内部に過熱水蒸気を連続して供給できるので、両端が開口している状態であっても、有機物を過熱水蒸気で処理する際に外部の空気が入らず(無酸素状態に又は無酸素に近い状態にすることができる)、従って有機物を十分に炭化させることができ、また、有機物を収容した収容容器を移送コンベアで移送できるので、有機物を連続的に効率良く炭化処理できることに加え、
移送コンベアは、炭化処理炉の幅方向に離間した一対の移送コンベアからなる構成(一対の移送コンベア間に隙間がある構成)であるから、例えば、収容容器の底面に設けた小孔およびコンベア間の隙間を順に通過して落下する金属を回収する金属回収容器を設けることにより、炭化処理対象の有機物中に金属分が混在している場合には該金属分をこの金属回収容器に分離回収し、
かつ、
収容容器の底面には、移送時における一対の移送コンベアの間の隙間の下方に対応する領域の少なくとも一部に複数個の小孔が形成されているから、供給管部から供給される過熱水蒸気は、収容容器の上部の開口部のみならず、収容容器の底面の複数個の小孔を通過して収容容器内の有機物に接触できて、収容容器内の有機物をより十分に炭化させ、
かつ、
一対の移送コンベアの間の隙間の下方位置に、収容容器の底面の小孔を通過して落下する金属を回収する金属回収容器を更に備えた構成であるから、炭化処理対象の有機物中に金属分が混在している場合には該金属分をこの金属回収容器に分離回収することができる。炭化処理により収容容器内では炭化物(有機物が炭化されて得られる炭化物)と金属とが混在することになるが、溶融により液状となっている上に比重が重い金属は、小孔を通過して下方に落下して金属回収容器に回収される一方、炭化物は、凝集しやすい傾向にある上に相対的に比重が軽いので、溶融金属の上に浮遊する状態になってそのまま収容容器内に残留する。こうして炭化物と金属を分離することができる
[2]の構成では、供給管部の先端開口部は、移送コンベアの下方に配置されているから、炭化処理炉の内部空間において過熱水蒸気が十分に行き渡り、有機物を十分に炭化させることができる、という追加的な作用が期待できる
[3]の構成では、炭化処理炉の両端の開口部に開閉自在となされた端部シャッターが設けられ、炭化処理炉の長さ方向の中間領域に、内部空間を仕切る仕切シャッターが開閉自在に設けられているから、炭化処理炉の内部空間を少なくとも2つの独立した密閉空間とすることができる。従って、各独立密閉空間毎に異なる温度(各独立密閉空間に供給する過熱水蒸気の温度を異ならしめることで各独立密閉空間内の温度を制御できる)にして少なくとも2段階の温度で過熱水蒸気による炭化処理が可能、という追加的な作用が期待できる
[4]の構成では、仕切シャッターが複数個設けられ、これら仕切シャッターは相互に炭化処理炉の長さ方向に離間して配置されているから、炭化処理炉の内部空間を少なくとも3つの独立した密閉空間とすることができる。従って、各独立密閉空間毎に異なる温度(各独立密閉空間に供給する過熱水蒸気の温度を異ならしめることで各独立密閉空間内の温度を制御できる)にして少なくとも3段階の温度で過熱水蒸気による炭化処理が可能、という追加的な作用が期待できる
[5]の構成では、炭化処理炉において端部シャッター及び仕切シャッターが閉じられて形成される複数個の独立内部空間のそれぞれに供給管部から供給される過熱水蒸気の温度は、各独立内部空間毎に相違するように制御され、かつ前記収容容器の移送方向の下流側の方が高くなるように制御されるから、下流側に向けて順に高くなる少なくとも2段階の温度で過熱水蒸気による有機物の炭化処理が可能、という追加的な作用が期待できる
]の構成では、供給管部における、炭化処理炉の外部での途中位置を加熱する加熱装置を更に備えるから、より高い温度の過熱水蒸気を有機物に接触させることができ、収容容器内の有機物をより効率良く炭化させる、という追加的な作用が期待できる
]の構成では、凝縮器と、一端が炭化処理炉に接続され、他端が凝縮器に接続された回収管と、凝縮器で凝縮せしめた凝縮液を回収する回収容器と、を更に備えており、炭化処理炉内における気化成分(水蒸気、有機物からの熱分解成分、軽油分、重油分、灯油分等)を回収管を介して凝縮器に集めて該凝縮器で凝縮せしめて回収容器に回収できるので、環境負荷を低減できる、という追加的な利点がある
]の構成では、回収管の途中に触媒反応器が配置されているから、この触媒反応器で塩素、酸などを除去することができて、回収容器に回収された凝縮液(回収液)を利用しやすくできる、という追加的な利点がある。
]の発明では、長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉の内部に、有機物を収容した収容容器を配置して、この状態で炭化処理炉の内部に過熱水蒸気を供給するので、炭化処理炉の両端が開口している状態であっても、有機物を過熱水蒸気で処理する際に外部の空気が炉内に入らず(無酸素状態に又は無酸素に近い状態にすることができる)、従って有機物を十分に炭化させることができまた、有機物を収容した収容容器を移送コンベアで移送するので、有機物を連続的に効率良く炭化処理できることに加え、
炭化処理工程において収容容器の底面の小孔を通過して落下する溶融金属を金属回収容器に回収するので、炭化処理対象の有機物中に混在している金属分を炭化物とは分離して金属回収容器に回収できる。従って、[9]の発明(炭化処理方法)によって得られる炭化物(炭)は、金属分を含有しない又は殆ど含有しないので、様々な用途に有効利用できる
10]の構成では、炭化処理炉の内部に供給する過熱水蒸気の温度が150℃以上であるから、収容容器内の有機物をより十分に炭化させる、という追加的な作用が期待できる
11]の構成では、生ゴミ等の食品廃棄物を連続的に効率良く炭化処理できる、という追加的な作用が期待できる
本発明に係る有機物の炭化処理装置の一実施形態を示す平面図である。 図1の炭化処理装置の正面図である(但し、過熱水蒸気発生装置、ボイラー及び供給管部は、省略して記載していない)。 図1におけるA−A線の断面図である。 図1におけるB−B線の断面図である。 収容容器の一例を示す図であって、(a)は載置板と収容容器とを離間状態で示す斜視図であり、(b)は収容容器の底面図である。 金属回収容器を分離して示す斜視図である。 本発明に係る有機物の炭化処理装置の他の実施形態を示す平面図である。 図7の炭化処理装置の正面図である。 図7におけるC−C線の断面図である。 図7におけるD−D線の断面図である。
本発明に係る有機物の炭化処理装置の一実施形態を図1〜4に示す。この炭化処理装置は、食品廃棄物(生ゴミ、食品端材等)を炭化処理するのに好適に用いられる。
前記炭化処理装置1は、収容容器2と、移送コンベア31、32、33、34と、炭化処理炉3と、過熱水蒸気発生装置4と、供給管部5と、ボイラー6と、を備える。
前記炭化処理炉3は、長さ方向の両端に開口部3a、3bを有する管状体からなる。一方の開口部3aは、前記収容容器2を炉3の内部に供給するための入口であり、他方の開口部3bは、前記収容容器2を炉3の外部に排出するための出口である。
前記炭化処理炉3は、図3、4に示すように、横断面形状が略矩形状である。前記炭化処理炉3は、底面壁が床面で形成され、該床面の上に断面形状が略コの字状の長尺体が密閉状態に載置されてなる。
前記炭化処理炉3の一端の開口部3aに、開閉自在な端部シャッター40が取り付けられている。前記炭化処理炉3の一端部の上部位置にシャッター開閉用シリンダ16Aが取り付けられ、この開閉用シリンダ16Aの駆動により前記端部シャッター40を上下移動させることができる。前記端部シャッター40を下降移動させることによって前記炭化処理炉3の一端の開口部3aを閉鎖することができる一方、前記端部シャッター40を上昇移動させることによって前記炭化処理炉3の一端の開口部3aを開くことができる。
前記炭化処理炉3の他端の開口部3bに、開閉自在な端部シャッター44が取り付けられている。前記炭化処理炉3の他端部の上部位置にシャッター開閉用シリンダ16Eが取り付けられ、この開閉用シリンダ16Eの駆動により前記端部シャッター44を上下移動させることができる。前記端部シャッター44を下降移動させることによって前記炭化処理炉3の他端の開口部3bを閉鎖することができる一方、前記端部シャッター44を上昇移動させることによって前記炭化処理炉3の他端の開口部3bを開くことができる。
前記炭化処理炉3の長さ方向の中間領域に、内部空間を仕切る仕切シャッター41、42、43が開閉自在に設けられている。
前記炭化処理炉3において、端部シャッター40、第1仕切シャッター41、第2仕切シャッター42、第3仕切シャッター43、端部シャッター44がこの順に配置されて、これら隣り合うシャッターが相互に炭化処理炉3の長さ方向に等間隔で離間して配置されることによって、5個のシャッター40、41、42、43、44が閉鎖した(下降移動した)時に、前記炭化処理炉3の内部空間が、一方の開口部(入口)3a側から他方の開口部(出口)3b側に向けて順に、第1独立内部空間51、第2独立内部空間52、第3独立内部空間53、第4独立内部空間54の4つの独立内部空間(独立密閉空間)が形成されるものとなされている(図1、2参照)。
前記炭化処理炉3の上面壁における、前記第1仕切シャッター41が取り付けられた位置に対応する位置に、シャッター開閉用シリンダ16Bが取り付けられ、この開閉用シリンダ16Bの駆動により前記第1仕切シャッター41を上下移動させることができる。
前記炭化処理炉3の上面壁における、前記第2仕切シャッター42が取り付けられた位置に対応する位置に、シャッター開閉用シリンダ16Cが取り付けられ、この開閉用シリンダ16Cの駆動により前記第2仕切シャッター42を上下移動させることができる。
前記炭化処理炉3の上面壁における、前記第3仕切シャッター43が取り付けられた位置に対応する位置に、シャッター開閉用シリンダ16Dが取り付けられ、この開閉用シリンダ16Dの駆動により前記第3仕切シャッター43を上下移動させることができる。
前記炭化処理炉3の上面壁における第1領域(第1独立内部空間51が形成される領域)Wに、開閉自在な排気口11が設けられている。前記炭化処理炉3の上面壁における第2領域(第2独立内部空間52が形成される領域)Xに、開閉自在な排気口11が設けられている。前記炭化処理炉3の上面壁における第3領域(第3独立内部空間53が形成される領域)Yに、開閉自在な排気口11が設けられている。
前記炭化処理炉3の上面壁における第4領域(第4独立内部空間54が形成される領域)Zに、開閉自在な通気口19が2個設けられている。更に、前記炭化処理炉3の上面壁における第4領域Zには、排気ダクト12の一端が接続され、該排気ダクト12の他端に排気ファン13が取り付けられている(図4参照)。前記排気ファン13からの排気は、上端が開口されている排気煙突管18を介して行われる(図4参照)。即ち、前記通気口19を開いた状態で排気ファン13を駆動させることによって、第4独立内部空間54の気体を排気ダクト12、排気煙突管18を介して排気することができ、これにより第4独立内部空間54を空冷することができる。
前記炭化処理炉3の側壁には、開閉自在な点検用窓15が設けられている。前記点検用窓15は、ガラス等の透明材料で形成されている。この点検用窓15を介して炭化処理中の炭化処理炉3の内部を観察、点検等することができる。
前記炭化処理炉3の内部空間に前記移送コンベア31、32、33、34が設置されている(図1、2参照)。即ち、一方の開口部(入口)3a側から他方の開口部(出口)3b側に向けて順に、第1移送コンベア31、第2移送コンベア32、第3移送コンベア33、第4移送コンベア34が配置されている。
前記第1移送コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間した一対の移送コンベア31、31からなる。前記第2移送コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間した一対の移送コンベア32、32からなる。前記第3移送コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間した一対の移送コンベア33、33からなる。一方、前記第4移送コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間することなく近接位置で配置された一対の移送コンベア34、34からなる。
前記第1移送コンベア31は、コンベア駆動装置14Aにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされている。前記第2移送コンベア32は、コンベア駆動装置14Bにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされている。前記第3移送コンベア33は、コンベア駆動装置14Cにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされている。前記第4移送コンベア34は、コンベア駆動装置14Dにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされている。
供給コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間した一対の移送コンベア30、30からなる。また、排出コンベアは、前記炭化処理炉3の幅方向に離間した一対の排出コンベア35、35からなる。
前記供給コンベア30は、コンベア駆動装置14Xにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされ、前記排出コンベア35は、コンベア駆動装置14Yにより(他の移送コンベアとは)独立して駆動(往復駆動)できるものとなされている。
これら各一対の供給コンベア30、移送コンベア31、32、33、34、排出コンベア35は、前記収容容器2を下から支持して入口3a側から出口3b側に向けて順次移送することができる。
前記収容容器2は、食品廃棄物等の有機物を中に収容するための容器である。前記収容容器2は、容器の少なくとも一部(好ましくは上部位置)に開放口を有するものであればよい。本実施形態では、前記収容容器2は、上面が開放された略直方体形状の容器からなる。前記収容容器2の底面の一部(底面の中央の水平面部2C)に複数個の小孔2aが形成されている(図5参照)。即ち、前記収容容器2の底面には、移送時における前記一対の移送コンベアの間の隙間36に対応する領域の少なくとも一部に複数個の小孔2aが形成されている(図3、5参照)。前記収容容器2の素材としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属(鉄、ステンレス等)、セラミックなどが挙げられる。前記収容容器2の底面は、中央の水平面部2Cと、該水平面部2Cの両端から外方に向けて下から上に傾斜する左右一対の傾斜面部2B、2Bとからなる(図3、5参照)。しかして、過熱水蒸気による炭化処理により収容容器2内に生じた溶融金属(有機物中に混在していた金属分)は、傾斜面部2Bの傾斜により中央の水平面部2Cに向けて流動していき該水平面部2Cの小孔2aを通過して下方に落下して金属回収容器8内に回収される(図3参照)。
前記小孔2aの大きさは、特に限定されるものではないが、長径(円形状の場合には直径、正方形の場合には対角線長さ)が0.1mm〜10mmに設定されるのが好ましく、中でも小孔2aの長径は2mm〜5mmに設定されるのが特に好ましい。
また、前記収容容器2の内部空間内に載置板9が載置されている(図3、5参照)。前記載置板9には複数個の孔9aが形成されている(図5参照)。本実施形態では、前記載置板9の全面にわたって複数個の孔9aが形成されている(図5参照)。前記孔9aの大きさは、特に限定されるものではないが、長径(円形状の場合には直径、正方形の場合には対角線長さ)が7mm〜15mmに設定されるのが好ましい。このような載置板9を収容容器2の内部空間内に載置することにより、有機物に混在する少し大きい異物等を載置板9から下方に移行するのを阻止できる。なお、収容容器2の底面には傾斜面部2Bが存在するので、載置板9を収容容器2の内部空間内に載置しても、該載置板9と収容容器2の底面の水平面部2Cとの間に空間が確保される(図3、5参照)。
前記ボイラー6は、水から水蒸気を生成する装置である。このボイラー6で生成させた水蒸気は、連通管17を介して前記過熱水蒸気発生装置4に移送される。即ち、前記ボイラー6と前記過熱水蒸気発生装置4は連通管17で接続されている(図1参照)。前記ボイラー6としては、特に限定されるものではないが、例えば貫流蒸気ボイラー等が挙げられる。
前記過熱水蒸気発生装置4は、水蒸気から過熱水蒸気を発生させる装置である。即ち、過熱水蒸気発生装置4は、前記ボイラー6から移送されてくる水蒸気から過熱水蒸気を発生させる。本実施形態では、前記第1独立内部空間51内に接続される1台の過熱水蒸気発生装置4、前記第2独立内部空間52内に接続される1台の過熱水蒸気発生装置4、前記第3独立内部空間53内に接続される1台の過熱水蒸気発生装置4、の合計3台を備えている。従って、前記ボイラー6についても、前記第1独立内部空間51に接続される1台のボイラー6、前記第2独立内部空間52に接続される1台のボイラー6、前記第3独立内部空間53に接続される1台のボイラー6、の合計3台を備えている。
前記過熱水蒸気発生装置4としては、特に限定されるものではないが、例えば誘導過熱式の過熱水蒸気発生装置などが挙げられる。前記過熱水蒸気発生装置4で発生させる過熱水蒸気の温度としては、例えば700℃などを例示できるが、特にこのような条件に限定されない。有機物を十分に炭化させるには前記過熱水蒸気発生装置4で150℃以上の過熱水蒸気を発生させるのが好ましい。中でも、エネルギーコストを抑制しつつ有機物の炭化処理を十分に行わせるには、前記過熱水蒸気発生装置4で160℃〜1000℃の過熱水蒸気を発生させるのが特に好ましい。
前記供給管部5は、一端が前記過熱水蒸気発生装置4に接続され、他端が前記炭化処理炉3の内部空間で開口している。即ち、前記供給管部5の先端開口部5aは、前記炭化処理炉3内における移送コンベアの下方位置に配置されている。しかして、前記供給管部5は、前記過熱水蒸気発生装置4で発生する過熱水蒸気を前記炭化処理炉3の内部に供給する。
前記供給管部5における前記炭化処理炉3の外部での途中位置を加熱する加熱装置7がさらに設けられている(図1〜3参照)。本実施形態では、前記加熱装置7として加熱バーナーが用いられている。
前記一対の第3移送コンベア33、33の間の隙間36の下方位置に金属回収容器8が配置されている(図3参照)。また、前記一対の第2移送コンベア32、32の間の隙間36の下方位置に金属回収容器8が配置されている。また、前記一対の第1移送コンベア31、31の間の隙間36の下方位置に金属回収容器8が配置されている。前記金属回収容器8は、上面が開放された容器からなる(図6参照)。前記金属回収容器8は、前記収容容器2の底面の小孔2aを通過して(更に前記隙間36を通って)落下する金属を回収するための容器である。落下する金属を漏れなく回収できるように、前記金属回収容器8は、いずれも、各移送コンベアの隙間36の長さ方向の一端側から他端側に対応する領域をカバーできる大きさに設定されている。前記金属回収容器8は、長さ方向の中央部にインゴット形成用凹部8Aを備え、該インゴット形成用凹部8Aに向けて溶融金属が流れるように該凹部8Aの上縁に連なる前後一対の傾斜面部8c、8cが設けられている(図6参照)。しかして、前記金属回収容器8内に流れ込んだ溶融金属は、傾斜面部8c、8c上をインゴット形成用凹部8Aに向けて流れて該インゴット形成用凹部8A内に貯留される。なお、前記インゴット形成用凹部8Aの底板8bは、取り外し可能となされており、該インゴット形成用凹部8A内で冷却(通常は装置1の運転を停止して冷却する)を経て固化した金属インゴットは、底板8bを取り外すことにより下方に抜けて回収される。
本実施形態では、前記第1独立内部空間51内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、500℃になるように制御される。前記第2独立内部空間52内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、900℃になるように制御される。また、前記第3独立内部空間53内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、1200℃になるように制御される。前記各独立内部空間内に供給される過熱水蒸気の温度は、その一例を示したものに過ぎず、特にこのような条件に限定されるものではない。
なお、前記第4独立内部空間54では、排気ファン13を駆動させて排気ダクト12、排気煙突管18を介しての排気がなされることにより、第4独立内部空間54内は空冷されるものとなされている(図4参照)。即ち、前記第4独立内部空間54では、前記排気に伴って前記通気口19から外部空気が新たに取り込まれることによって、空冷が行われる。
次に、本発明の炭化処理装置1を用いて有機物を炭化処理する方法の一例について説明する。
炭化処理の対象となる有機物としては、特に限定されるものではないが、例えば、食品廃棄物(生ゴミ、食品端材等)、木材(鉄道の枕木も含む)、プラスチック、漁網、基板(IC基板等)、タイヤ等が挙げられる。
まず、炭化処理中は、炭化処理炉3の排気口11は開放し、炭化処理炉3の通気口19も開放しておく。
処理対象の有機物を収容した4個の収容容器2を供給コンベア30に載せて移送し、次の第1移送コンベア31に移して更に移送することによって、これら収容容器2を炭化処理炉3の第1領域Wに配置せしめる。
しかる後、端部シャッター40及び第1仕切シャッター41を閉じて第1独立内部空間51を形成せしめる。この第1独立内部空間51内に供給管部5の先端開口部5aから500℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理を進行させる。この時、有機物に、錫、鉛、リチウム、マグネシウム、ジルコニウム、金、銀、銅、ネオジウム等の金属が混在していると、錫、鉛、リチウム等は、500℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第1独立内部空間51内の金属回収容器8内に回収される。
次に、端部シャッター40及び第1仕切シャッター41を開いて、第1独立内部空間51内の収容容器2を第1移送コンベア31で移送し、次の第2移送コンベア32に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第2領域Xに配置せしめる。これと同時並行して、処理対象の有機物を収容した新たな4個の収容容器2を供給コンベア30に載せて移送し、次の第1移送コンベア31に移して更に移送することによって、これら新たな収容容器2を炭化処理炉3の第1領域Wに配置せしめる。
しかる後、端部シャッター40、第1仕切シャッター41及び第2仕切シャッター42を閉じて第1独立内部空間51と第2独立内部空間52を形成せしめる。第1独立内部空間51内に供給管部5の先端開口部5aから500℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理を進行させる。これと同時並行して、第2独立内部空間52内に供給管部5の先端開口部5aから900℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理をさらに進行させる。第2独立内部空間52内では、有機物に混在している金属(例えばマグネシウム、ジルコニウム、金、銀、銅、ネオジウム等)のうち、マグネシウム、ジルコニウム等は、900℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第2独立内部空間52内の金属回収容器8内に回収される。なお、第1独立内部空間51内では、前記同様に、有機物に混在している金属のうち、錫、鉛、リチウム等は、500℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第1独立内部空間51内の金属回収容器8内に回収される。
次に、端部シャッター40、第1仕切シャッター41及び第2仕切シャッター42を開いて、第2独立内部空間52内の収容容器2を第2移送コンベア32で移送し、次の第3移送コンベア33に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第3領域Yに配置せしめる。これと同時並行して、第1独立内部空間51内の収容容器2を第1移送コンベア31で移送し、次の第2移送コンベア32に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第2領域Xに配置せしめる。また、これらと同時並行して、処理対象の有機物を収容した新たな収容容器2を供給コンベア30に載せて移送し、次の第1移送コンベア31に移して更に移送することによって、新たな収容容器2を炭化処理炉3の第1領域Wに配置せしめる。
しかる後、端部シャッター40、第1仕切シャッター41、第2仕切シャッター42及び第3仕切シャッター43を閉じて、第1独立内部空間51、第2独立内部空間52及び第3独立内部空間53を形成せしめる。第1独立内部空間51内に供給管部5の先端開口部5aから500℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理を進行させる。これと同時並行して、第2独立内部空間52内に供給管部5の先端開口部5aから900℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理をさらに進行させる。また、これらと同時並行して、第3独立内部空間53内に供給管部5の先端開口部5aから1200℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理をさらに進行させる。第3独立内部空間53内では、有機物に金、銀、銅、ネオジウム等が混在していると、これら金、銀、銅、ネオジウム等は、1200℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第3独立内部空間53内の金属回収容器8内に回収される。なお、第2独立内部空間52内では、前記同様に、有機物に混在している金属(例えばマグネシウム、ジルコニウム、金、銀、銅、ネオジウム等)のうち、マグネシウム、ジルコニウム等は、900℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第2独立内部空間52内の金属回収容器8内に回収される一方、第1独立内部空間51内では、前記同様に、有機物に混在している金属(例えば錫、鉛、リチウム、マグネシウム、ジルコニウム、金、銀、銅、ネオジウム等)のうち、錫、鉛、リチウム等は、500℃の過熱水蒸気により溶融して、収容容器2の底面の小孔2aを通過して落下し、第1独立内部空間51内の金属回収容器8内に回収される。
次に、端部シャッター40、第1仕切シャッター41、第2仕切シャッター42及び第3仕切シャッター43を開いて、第3独立内部空間53内の収容容器2を第3移送コンベア33で移送し、次の第4移送コンベア34に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第4領域Zに配置せしめる。これと同時並行して、第2独立内部空間52内の収容容器2を第2移送コンベア32で移送し、次の第3移送コンベア33に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第3領域Yに配置せしめる。これと同時並行して、第1独立内部空間51内の収容容器2を第1移送コンベア31で移送し、次の第2移送コンベア32に移して更に移送することによって、これら4個の収容容器2を炭化処理炉3の第2領域Xに配置せしめる。また、これらと同時並行して、処理対象の有機物を収容した新たな4個の収容容器2を供給コンベア30に載せて移送し、次の第1移送コンベア31に移して更に移送することによって、新たな収容容器2を炭化処理炉3の第1領域Wに配置せしめる。
しかる後、端部シャッター40、第1仕切シャッター41、第2仕切シャッター42、第3仕切シャッター43及び端部シャッター44を閉じて、第1独立内部空間51、第2独立内部空間52、第3独立内部空間53及び第4独立内部空間54を形成せしめる。第1独立内部空間51内に供給管部5の先端開口部5aから500℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理を進行させる。これと同時並行して、第2独立内部空間52内に供給管部5の先端開口部5aから900℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理をさらに進行させる。また、これらと同時並行して、第3独立内部空間53内に供給管部5の先端開口部5aから1200℃の過熱水蒸気を所定時間(例えば14分間)供給することによって収容容器2内の有機物の炭化処理をさらに進行させる。更に、これらと同時並行して、第4独立内部空間54内においては排気ファン13を駆動させることにより内部空間54内の気体を排気ダクト12、排気煙突管18を介して外部に排出させることによって、通気口19を介して第4独立内部空間54内に外部空気が新たに取り込まれて第4独立内部空間54内の雰囲気や炭化物等が空冷される。
次に、端部シャッター40、第1仕切シャッター41、第2仕切シャッター42、第3仕切シャッター43及び端部シャッター44を開いて、第4独立内部空間54内の収容容器2を第4移送コンベア34で移送し、次の排出コンベア35に移して、該収容容器2内の有機物の炭化処理を終了する。前記排出コンベア35に排出された収容容器2内には炭化処理により得られた炭化物(炭)が存在する。
なお、有機物に鉄が混在している場合には、鉄の融点が1535℃と高いので、鉄は前記金属回収容器8に回収されることなく、前記排出コンベア35に排出された収容容器2内に炭化物(炭)と一緒に回収される。また、有機物に、ニッケル、クロム、コバルト、マンガンが混在している場合にも、これら金属成分は、前記金属回収容器8に回収されることなく、前記排出コンベア35に排出された収容容器2内に炭化物(炭)と一緒に回収される。
以下、上述した操作を順次繰り返すことによって、多数個の収容容器2内の有機物を連続的に炭化処理することができると共に、第1独立内部空間51内の金属回収容器8内に錫、鉛、リチウム等を回収することができ、第2独立内部空間52内の金属回収容器8内にマグネシウム、ジルコニウム等を回収することができ、第3独立内部空間53内の金属回収容器8内に金、銀、銅、ネオジウム等を回収することができる。このように有機物を効率良く炭化させることができると共に、有機物中に存在している金属を有機物(炭化物)とは分離して回収することができる。更に、各独立内部空間に供給する過熱水蒸気の温度を異ならしめることによって、前記有機物中の金属を2以上の複数の群に分離して回収することができる。
前記供給管部5の先端開口部5aから放散させる過熱水蒸気の温度は150℃以上であるのが好ましい。中でも、供給管部5の先端開口部5aから放散させる過熱水蒸気の温度は160℃〜1000℃であるのが特に好ましく、この場合にはエネルギーコストを抑制できると共に有機物を十分に炭化させることができる。
なお、上記有機物炭化処理方法は、その一例を示したものに過ぎず、特にこのような態様に限定されるものではない。
次に、本発明に係る有機物の炭化処理装置の他の実施形態を図7〜10に示す。この実施形態では、凝縮器61と、一端が前記炭化処理炉3に接続され、他端が前記凝縮器61に接続された回収管62と、前記凝縮器61で凝縮せしめた凝縮液を回収する回収容器63と、を更に備えている点で、前記実施形態(図1〜4)の構成と大きく相違する。他にも相違点があるが、これらについては以下順に説明する。なお、前記実施形態(図1〜4)と同一の構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
前記回収管62の一端は、前記炭化処理炉3の排気口11に接続されている(図7、9参照)。また、前記回収管62の途中位置に触媒反応器64が設けられている(図7、9参照)。
前記凝縮器61は、気化成分を液体に凝縮させる装置である。本実施形態では、水冷方式の装置を採用している。前記凝縮器61は、炭化処理炉3内から回収管62を介して移送されてきた気化成分(水蒸気、有機物からの熱分解成分、軽油分、重油分、灯油分等)を凝縮させて液体(凝縮液)にする。
前記回収容器63は、前記凝縮器61の下方に配置されており、前記凝縮器61から落下する液体(凝縮液)を回収する(図9参照)。
前記触媒反応器64により回収管62中を流れてくる気化成分のうちの塩素、酸等を除去することができる。前記触媒反応器64で使用される触媒成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、酸化鉄、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
本実施形態では、炭化処理炉3内の各種気化成分を回収容器63に回収できる(外部環境に放出せず回収できる)ので、環境負荷を低減できる。更に、触媒反応器64で塩素、酸等を除去できるから、回収容器63に回収された凝縮液(回収液)を利用しやすくできる利点がある。
本実施形態では、過熱水蒸気発生装置4で発生せしめた過熱水蒸気は、供給管部5を介して炭化処理炉3内に供給されるが、前記供給管部5は、炭化処理炉3の外部において上方供給管5Xと下方供給管5Yに分岐し、前記上方供給管5Xは、前記炭化処理炉3の内部空間の上部位置において幅方向の一端側から他端側にかけて延設される一方、前記下方供給管5Yは、前記炭化処理炉3の内部空間の下部位置において幅方向の一端側から他端側にかけて延設されている(図9参照)。前記上方供給管5Xには、8個の過熱水蒸気噴射ノズル20が相互に幅方向に離間して設けられ、前記下方供給管5Yには、9個の過熱水蒸気噴射ノズル21が相互に幅方向に離間して設けられている(図9参照)。しかして、前記過熱水蒸気発生装置4で発生せしめた過熱水蒸気は、前記供給管部5を介して前記過熱水蒸気噴射ノズル20、21から放散されることによって、前記炭化処理炉3内が過熱水蒸気で満たされ、収容容器2内の有機物の炭化処理が行われる。
本実施形態では、第1〜4独立内部空間71、72、73、74に加えて下流側に第5独立内部空間75を形成できるように構成されている。即ち、図7、8において、45は第4仕切シャッターであり、37は第5移送コンベアであり、Vは第5領域である。
本実施形態では、前記第1独立内部空間71内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、150℃〜500℃(例えば500℃)になるように制御される。前記第2独立内部空間72内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、300℃〜900℃(例えば900℃)になるように制御される。また、前記第3独立内部空間73内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、500℃〜1200℃(例えば1200℃)になるように制御される。また、前記第4独立内部空間74内に前記供給管部5から供給される過熱水蒸気の温度は、100℃〜150℃(例えば110℃)になるように制御される。前記各独立内部空間内に供給される過熱水蒸気の温度は、その一例を示したものに過ぎず、特にこのような条件に限定されるものではない。
なお、前記第5独立内部空間75では、排気ファン13を駆動させて排気ダクト12を介しての排気がなされることにより、第5独立内部空間75内は空冷されるものとなされている(図7、10参照)。即ち、前記第5独立内部空間75では、前記排気に伴って通気口19から外部空気が新たに取り込まれることによって、空冷が行われる(図7、10参照)。
本発明に係る有機物の炭化処理装置は、生ゴミ、食品端材等の食品廃棄物を炭化処理するのに好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではなく、例えば、木材(鉄道の枕木も含む)、プラスチック、漁網、基板(IC基板等)、タイヤ等を炭化処理するのにも使用できる。
1…有機物の炭化処理装置
2…収容容器
2a…小孔
3…炭化処理炉
3a…開口部(入口)
3b…開口部(出口)
4…過熱水蒸気発生装置
5…供給管部
5a…先端開口部
7…加熱装置
8…金属回収容器
31…第1移送コンベア
32…第2移送コンベア
33…第3移送コンベア
34…第4移送コンベア
37…第5移送コンベア
40…端部シャッター
41…第1仕切シャッター
42…第2仕切シャッター
43…第3仕切シャッター
44…端部シャッター
45…第4仕切シャッター
51、71…第1独立内部空間
52、72…第2独立内部空間
53、73…第3独立内部空間
54、74…第4独立内部空間
75…第5独立内部空間
61…凝縮器
62…回収管
63…回収容器
64…触媒反応器

Claims (2)

  1. 有機物を収容するための収容容器と、
    前記収容容器を移送する移送コンベアと、
    長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉と、
    過熱水蒸気発生装置と、
    前記過熱水蒸気発生装置で発生する過熱水蒸気を前記炭化処理炉の内部に供給する供給管部と、を備え、
    前記炭化処理炉の内部に前記移送コンベアが設置され有機物の炭化処理装置であって、
    前記移送コンベアは、前記炭化処理炉の幅方向に離間した一対の移送コンベアからなり、
    前記収容容器の底面には、移送時における前記一対の移送コンベアの間の隙間に対応する領域の少なくとも一部に複数個の小孔が 形成され、
    前記一対の移送コンベアの間の隙間の下方位置に、前記収容容器の底面の小孔を通過して落下する金属を回収する金属回収容器を備えたことを特徴とする有機物の炭化処理装置。
  2. 有機物を収容した収容容器をコンベアで、長さ方向の両端に開口部を有する管状体からなる炭化処理炉の内部空間内に移送する工程と、
    前記移送後に過熱水蒸気を前記炭化処理炉の内部に供給することによって前記有機物を炭化処理する工程と
    前記炭化処理後に前記収容容器をコンベアで前記炭化処理炉の外に排出する工程と、を含む有機物の炭化処理方法であって、
    前記有機物は、金属を含有する有機物であり、
    前記収容容器として、底面の一部に複数個の小孔が形成された収容容器を用い、
    前記炭化処理工程において、前記収容容器の底面の小孔を通過して落下する溶融金属を金属回収容器に回収することを特徴とする有機物の炭化処理方法
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