JP6801270B2 - 汚泥の炭化処理設備 - Google Patents

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この発明は汚泥の炭化処理設備に関し、特に汚泥の乾燥処理時に生じるダストを集塵する集塵機を備えた汚泥の炭化処理設備に関する。
家庭等から排出される有機物含有の排水は、一般に下水処理設備で排水処理される。
この排水処理に伴って有機汚泥が発生するが、排水処理量の増加とともに有機汚泥の発生量も年々増加し、その処理・処分が大きな問題となっている。
有機汚泥を処分するに際し、有機汚泥には99.9%程度の水が含まれていてそのままでは処分できず、そこで減量化のために濃縮及び脱水処理したり、或いは更に焼却したり溶融したりするなど様々な処理が現在施されている。
しかしながら汚泥を焼却或いは溶融処理すると多量のエネルギーを消費し、処理コストが高いものとなる。
そこでエネルギー消費の少ない有機汚泥の減量化処理の一つの方法として、汚泥を乾留処理により炭化することが提案されている。
この炭化処理は、汚泥が基質中に炭素分を45質量%程度含んでいることから、焼却,溶融処理のように汚泥中の炭素分を消費してしまうのではなく、汚泥を無酸素或いは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ、新しい組成を持つ炭化物(炭化製品)として生成させるものである。
汚泥を乾留処理により炭化する際、まず含水率80%程度まで脱水された脱水汚泥(含水汚泥)が、所定の含水率、例えば40%程度の含水率まで乾燥処理され含水率が減じられる。その後、乾燥処理された乾燥汚泥は炭化炉へと搬送され、そこで乾留処理により汚泥の炭化が行われる。このような処理に際して用いられる炭化処理設備は、例えば下記特許文献1,特許文献2に開示されている。
ところでこの炭化処理設備においては、脱水汚泥が乾燥用熱風にさらされて乾燥処理され乾燥汚泥となるまでの過程で、その一部がダストとなって排ガス路中に流入して、後段の循環ファンや熱交換器の表面に付着堆積する問題が生じるため、乾燥機を通過した排ガス(熱風)は、その後、集塵機を通ってそこで排ガス中のダストが分離除去される。
集塵機としては、一般に除塵効率が90%以上と高いバグフィルタが用いられているが、下水処理設備で生じる有機汚泥の性状はその地域によって異なっており、汚泥中に油分が多く含まれている場合には、バグフィルタの濾布が早期に目詰まりし、継続使用が出来なくなってしまう。このような場合には、従来、除塵効率はバグフィルタより劣るものの、油分が含まれるダストでも継続的に除塵可能なサイクロンが採用されていた。
しかしながらサイクロンの除塵効率は70%程であるため、集塵機の後段にまで移行してしまうダストの割合が増加し、後段設備へのダスト付着によりメンテナンスの頻度が高くなってしまっていた。例えば循環ファンのインペラにダストが付着すると、ファンの振動が大きくなってしまうためインペラを取り外し、洗浄を行なわなければならなかった。このようなメンテナンス作業の増加は作業員の負担となるだけでなく、その間、設備が停止し設備稼働率の低下の原因ともなっていた。
特開平11−33599号公報 特開平11−37644号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、汚泥の乾燥処理時に生じるダストに油分が含まれている場合であっても目詰まりが生じ難く、且つ効率高く集塵を行ない得て、メンテナンス作業の負荷低減を図ることができる汚泥の炭化処理設備を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は、(a)有機物含有汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する乾燥機と、(b)該乾燥機における乾燥用の熱風を発生させる熱風発生炉と、(c)該熱風発生炉で発生した熱風を前記乾燥機に供給するとともに、該乾燥機から排出された排ガスを前記熱風発生炉に戻す循環路と、を備えた汚泥の炭化処理設備であって、前記循環路上には前記排ガス中のダストを分離除去する集塵機が設けられており、該集塵機は、該集塵機の内部に導入された排ガスが該集塵機の排出口に向かう際に通過するフィルタを、板面に対し同一傾斜方向に穿設された複数の透孔を備えた網目状の金属板を複数枚積層したフィルタで構成し、前記集塵機は、前記排ガスを前記集塵機の内部に導入する導入口に対向して設けられたバッフル板を有し、前記フィルタが該バッフル板に設けられていることを特徴とする。
請求項のものは、請求項1において、前記集塵機の内部には、内部を流通する前記排ガス及び前記フィルタに向けて水噴霧を行なう噴霧手段が設けられていることを特徴とする。
請求項のものは、請求項において、下水処理設備で浄化された処理水を前記噴霧手段に供給するとともに、前記集塵機から排出される前記処理水を前記下水処理設備に戻すように構成されたことを特徴とする。
以上のように本発明は、汚泥を乾燥処理する乾燥機から排出された排ガス中のダストを分離除去する集塵機のフィルタを、板面に対し同一傾斜方向に穿設された複数の透孔を備えた網目状の金属板を複数枚積層したフィルタで構成したものである。本発明では排ガス内のダストは慣性除塵、衝突分離の原理によってフィルタ内に捕集されるため排ガスが通過する透孔の大きさをバグフィルタに比べて十分大きくしてもダストの捕集が可能であり、油分を含むダストによる早期の目詰まりを防止することができる。
本発明では、排ガスを集塵機の内部に導入する導入口に対向してバッフル板を設け、このバッフル板に前記フィルタを設けておく。バッフル板は、内部に導入された排ガスを衝突させて排ガス内のダストの一部を分離除去するのに有効である。更に請求項によれば、かかるバッフル板にフィルタを設けることでフィルタを取付け支持するための専用部材を不要とし得て、集塵機内の構造を簡素化することができる。
本発明では、集塵機の内部に、内部を流通する排ガス及びフィルタに向けて水噴霧を行なう噴霧手段を設けておくことができる(請求項)。
この請求項に従えば、排ガス中のダストは噴霧された水滴と接触した際に、この水滴に吸着され除去される。またフィルタを通過する際フィルタ内に捕集されたダストも水滴に吸着され、水滴とともに排出される。このためフィルタの洗浄を良好に行うことができる。
また、集塵機内に導入される排ガスは水蒸気を含む約180℃程の高温ガスであるが、水噴霧により露点以下まで冷却されると、排ガス中に含まれる水蒸気は水となって、系の外部に排出される。
本発明の炭化処理設備では、上記の水噴霧を行うことで循環路内を流通する排ガス量を減らすことできる。これにともない煙突を通じて外部に放出される廃熱が減ることから、熱風発生炉での燃料使用量を削減し得て、運転コストを低減させることができる。
ここで、噴霧手段に使用する水として、下水処理設備で浄化された処理水を供給するとともに、集塵機から排出される処理水を下水処理設備に戻すように構成することができる(請求項)。
下水処理に際しては、汚泥が生成される一方、大量の下水道の汚水が浄化され、その浄化された処理水が河川、湖沼または海へ放流される。本例では大量に放流される処理水の一部を噴霧手段の供給水として利用することで、運転コストを削減することができる。
以上のような本発明によれば、汚泥の乾燥処理時に生じるダストに油分が含まれている場合であっても集塵機で目詰まりが生じ難く、且つ効率高く集塵を行ない得て、メンテナンス作業の負荷低減を図ることができる汚泥の炭化処理設備を提供することができる。
本発明の一実施形態の汚泥の炭化処理設備の全体構成を示した図である。 図1における乾燥機の構成を示した図である。 図1における炭化炉の構成を示した図である。 図1における集塵機の構成を示した図である。 図4のフィルタの構成を模式的に示した図である。 下水処理設備のフロー及び集塵機で用いられる水の給排水経路を示した図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本発明の一実施形態である汚泥の炭化処理設備1の全体構成を示したものである。炭化処理設備1では排水処理に伴って発生する大量の有機汚泥が連続的に処理され炭化製品が生成される。
図中10は受入ホッパ(脱水汚泥貯留槽)であり、有機物を含有した下水汚泥を含水率70〜85%程度(通常は80%程度)まで脱水した脱水汚泥が、この受入ホッパ10に先ず受け入れられる。
ここに受け入れられた脱水汚泥は、中間貯留槽12を経て定量供給装置14,搬送装置15により乾燥機16へと送られ、そこで含水率35〜45%程度(通常は40%程度)まで乾燥処理される。
乾燥機16は、図2に示しているように回転ドラム18の内部に撹拌軸20を有している。ここで撹拌軸20は回転ドラム18の中心から偏心した位置に設けられている。この撹拌軸20からは複数の撹拌羽根22が放射状に延び出している。
一方、回転ドラム18の内周面には周方向に所定間隔で複数の板状のリフター24が、回転ドラム18と一体回転する状態で設けられている。
その結果として、回転ドラム18内部の汚泥(脱水汚泥)は、回転ドラム18の回転に伴ってリフター24により底部から上方に持ち上げられ、そしてその頂部近くで自重により落下する。落下した汚泥は、その下側に位置する撹拌羽根22の高速回転により細かく粉砕され、回転ドラム18の底部側へと落下する。
回転ドラム18内部の汚泥はこのような撹拌作用を受けながら、その内部に導かれた乾燥用熱風にさらされて乾燥処理され、次第に水分が減少していく。この時、汚泥中に含まれていた水分は水蒸気となって排ガスの側に移行する。
尚、この乾燥機16においては、撹拌羽根22による粉砕及びその際の飛散作用によって、汚泥が回転ドラム18内部を軸方向に漸次送られて行く。
このようにして乾燥機16で乾燥処理された後の乾燥汚泥は、続いて搬送装置26により炭化炉投入機28を経て炭化炉32へと搬送され、そこで乾留処理により汚泥の炭化が行われる。
この炭化炉32は、乾燥汚泥を無酸素若しくは低酸素雰囲気下で脱水及び熱分解する炉で、図3に示しているように炉体34の内部に乾留容器としての円筒形状の回転ドラム(レトルト)36が設けられており、前段の乾燥機16で乾燥処理された乾燥汚泥が回転ドラム36内部に投入される。
投入された乾燥汚泥は、先ず炉体34内部に配設された助燃バーナ(外熱室用バーナ)38による外熱室40内部の雰囲気加熱によって加熱される。すると乾燥汚泥中に含まれていた可燃ガスが回転ドラム36に設けられた噴出しパイプ42を通じて外熱室40の雰囲気中に抜け出し、そしてこの可燃ガスが着火して、以後はその可燃ガスの燃焼により回転ドラム36内部の汚泥の加熱が行われる。この段階では助燃バーナ38は燃焼停止される。
図3に示しているように、炉体34の内部には外熱室40と仕切られた排ガス処理室44が設けられており、外熱室40からの排ガスはここに導かれる。この排ガス処理室44には排ガス処理室用バーナ46が設けられており、排ガス処理室44内に導かれた排ガス中の未燃ガスが、この排ガス処理室用バーナ46にて2次燃焼される。
回転ドラム36内部の汚泥は、図中左端から回転ドラム36の回転とともに漸次図中右方向に移って行き(回転ドラム36には若干の勾配が設けてある)、そして最終的に乾留残渣(炭化製品)が回転ドラム36の図中右端の出口48、つまり炭化炉32から排出される。このような炭化操作によって、乾燥汚泥は、炭素が約30〜50%、無機物が残りを占める成分の、細孔を持つ炭化製品に変わる。
そして、炭化処理が完了し炭化炉32から排出された絶乾状態の炭化製品は、高温のため、図1で示すように、冷却機70に送られ常温近くまで冷却された後、炭化製品搬送コンベア71にて上方に搬送される。そして、自己発熱を抑制するため、加湿装置100にて水分量調整のための加湿(水噴霧)が行われ、その後、炭化製品は炭化製品貯留ホッパ102に貯留される。
図1において、50は熱風発生炉で、加熱バーナ用重油及び燃焼空気が供給され気体を所定温度まで加熱して乾燥用熱風を発生させる。ここで発生した熱風は乾燥機16へと供給される。乾燥機16に供給された熱風は汚泥の乾燥処理に用いられた後、乾燥機16から排出される。その後、熱風循環路51上に設けられた集塵機52を通り、更に循環ファン54にて炭化炉排ガス熱交換器56,熱風炉排ガス熱交換器58を経て熱風発生炉50へと循環させられる。尚、循環ファン54は、ファンを駆動するファンモータがインバータを備え、ファン回転数をインバータ制御により変更可能な構成とされており、ファン回転数を変更することで熱風循環路51内を流通するガス(熱風)流量を調整することができる。
この循環系では、乾燥機16においてリークエアが循環する熱風中に入り込む。
一方で熱風発生炉50には燃焼空気が定量供給されており、そのためここでは熱風発生炉50から延び出した分岐路60を通じて熱風の一部が抜き取られ、熱風炉排ガス熱交換器58を経て熱風炉排ガスファン62により煙突64から外部に放出される。即ち、乾燥機16から排出された排ガスの一部は、熱風発生炉50にて燃焼脱臭された後、煙突64を通じて外部に放出される。
他方、炭化炉32からは排気路66が延び出しており、炭化炉32からの排ガスが、排気路66を通じて炭化炉排ガスファン68により炭化炉排ガス熱交換器56を経て煙突64から外部に放出される。
図4は乾燥機16の後段に設けられた集塵機52の内部構造を示したものである。尚、以下に述べる集塵機52の内部構造については、周知の技術を用いて適宜設計変更可能である。
同図において、72は縦長の四角形状のケーシングで、下方に熱風(乾燥機16の排ガス)を内部に導入するための導入口74が、また上方に熱風の排出口75が設けられている。ケーシング72の下方にはホッパ73が一体に設けられている。ホッパ73の下部にはダストを排出する排出弁77が取り付けられている。
ケーシング72の内部、導入口74の近傍位置には、導入口74と対向して、周辺部がケーシング72の側壁(72a)側に折曲げられたバッフル板76が垂直に取り付けられ、ケーシング72の内部が前室79と集塵室80とに区画されている。そして導入口74から前室79に導入された排ガスは、このバッフル板76に衝突して流れが調整される。
ケーシング72の側壁72aと略平行をなすバッフル板76の主面部分には、上下方向2箇所に分かれてフィルタ78aが取り付けられており、前室79に導入された排ガスの大部分はこれらフィルタ78aを通過して集塵室80内に流入する。この時、排ガス内のダストの一部がフィルタ78aによって分離除去される。図4(C)は上下方向2箇所に分かれて取り付けられたフィルタ78aのうち、下方に位置するフィルタ78aを平面視で表している。同図で示すように側壁72aと略平行をなすバッフル板76の主面部分の幅方向の略全幅に亘ってフィルタ78aが取り付けられている。
尚、側壁72aと対向して取り付けられたバッフル板76の側方及び下方には側壁72aとの間に隙間が設けられており、排ガスの一部はこの隙間を通じて集塵室80内に流入する。またバッフル板76に衝突したダストの一部はこの隙間を通じてホッパ73内に落下する。
集塵室80内に流入した排ガスは、その後、上方の排出口75に向けて上向きに流通する。その流路上には、排ガスの進行方向と直交する水平方向に連結された複数のフィルタ78bが設置されており、排ガスはこのフィルタ78bを通過させられることでダストの分離除去が行なわれる。尚、フィルタ78aと78bは同一の構成であり、一括して言及するときは、フィルタ78と表記する。
図4(B)はこのフィルタ78bを平面視で表したもので、フィルタ78bの周囲は排ガスの流通を阻止するための遮蔽板82が設けられており、上方に向けて流通する排ガスは必ずフィルタ78bを通過するように構成されている。尚、85はフィルタ78bを支持するフレームである。
83は、ケーシング72の側壁を内外に貫通して設けられた給水管で、その先端には複数のノズル84が取り付けられている。給水管83により集塵室80にまで導かれた水は、ノズル84から下向き又はフィルタ78aに向けて横向きに噴霧される。本例では給水管83及びノズル84が噴霧手段を構成している。
本例によれば、排ガス中のダストは噴霧された水滴と接触した際にこの水滴に吸着され除去される。またフィルタ78a及び78bを通過する時にフィルタ78a及び78bにて捕集されたダストも水滴に吸着され、これら水滴及びダストはホッパ73内に落下する。
また集塵室80内に導入される排ガス(熱風)は、乾燥機16内で生じた水蒸気を含む約180℃程の高温ガスである。この排ガスはノズル84からの水噴霧により露点以下まで冷却されると、排ガス中に含まれる水蒸気は水となって、下方の排出弁77より外部に排出される。これにより排ガスはその総量を減少させ、水蒸気濃度を低下させた乾ガスの状態となって排出口75より排出される。
尚、集塵室80の上方、排出口75の近傍にはデミスタ86が設けられており、排ガス中のミストはこのデミスタ86に接触して除去される。
図5は、フィルタ78の構成を示した図である。このフィルタ78は、網目状に複数の透孔が形成されたステンレス製の金属板88を板厚方向に複数枚積層してなるもので、それぞれの金属板88には複数の透孔90が板面に対し同一傾斜方向に(図5(B)における角度αだけ傾いた状態で)穿設されている。そして複数の金属板88は、積層する際、隣接する金属板88同士で透孔90の傾斜角度が面方向に90°ずつ順次ずらされて積層されている。
このためこれら透孔90を通過するたび、排ガスは透孔90を形成する金属板88に衝突し、その流れの方向を透孔90の傾斜方向に変化せしめられ、その際に排ガスに含まれているダストが慣性除塵、衝突分離の原理によってフィルタ78内に捕集される。各透孔90はバグフィルタに比べて十分大きくしてあるため、油分を含むダストであっても早期に目詰まりを起こすことはない。尚、板厚方向に積層される金属板88の枚数は、目標とする除塵効率に合わせて適宜変更可能である。
このように構成されたフィルタとして、例えば市販されているパイロスクリーン(株式会社布引製作所製)を使用することができる。
図6は、下水処理設備のフローを示した図である。同図において下水の原水は、沈砂池92にて大きなゴミが取り除かれた後、最初沈殿池93にて初沈汚泥が沈降分離される。次に最初沈殿池93の上澄水は、エアレーション槽94に流入しエアレーションにより好気性処理される。次にエアレーション槽94内の液は、最終沈殿池95に導入され、沈降汚泥と上澄水とに分離され、上澄水はPH調整96された後、処理水として河川や海に放流される。
一方、各池または槽で分離された汚泥は、汚泥濃縮槽97に送られ濃縮された後、脱水機98にて水分が取り除かれる。そして含水率80%程度にまで脱水された汚泥は脱水ケーキ(脱水汚泥)として、上記炭化処理設備1に投入される。
このような下水処理設備では、例えば10000m/日といった大量の浄化された処理水が生成されており、本例ではこの処理水の一部を搬送ポンプ99及び給水管83により集塵機52のケーシング72内部に供給する。そして、集塵機52内で水噴霧された処理水は集塵室80内を流通して排出弁77から排出され、その後、排水配管104を通じて沈砂池92に戻される。
以上のように本実施形態では、集塵機52のフィルタ78を、板面に対し同一傾斜方向に穿設された複数の透孔90を備えた網目状の金属板88を複数枚積層したフィルタで構成しており、本実施形態によれば、排ガス内のダストは慣性除塵、衝突分離の原理によってフィルタ78内に捕集されるため、排ガスが通過する透孔90の大きさはバグフィルタに比べて十分大きくしてもダストの捕集が可能であり、油分を含むダストによる早期の目詰まりを防止することができる。
本実施形態では、集塵機52の導入口74に対向して設けられたバッフル板76にフィルタ78aを設けているため、フィルタ78aを取り付け支持するための専用部品を不要とし得て、集塵機52内の構造を簡素化することができる。
本実施形態では、集塵機52の内部に、内部を流通する排ガス及びフィルタ78a,78bに向けて水噴霧を行なう噴霧手段としての給水管83及びノズル84が設けられており、排ガス中のダストは噴霧された水滴と接触した際にこの水滴に吸着され除去される。またフィルタ78a,78bを通過する時、フィルタ78a,78b内に捕集されたダストも水滴に吸着され、水滴とともに排出される。このためフィルタ78a,78bの洗浄を良好に行うことができる。
また集塵機52内に導入される排ガスは水蒸気を含む約180℃程の高温ガスであるが、水噴霧により露点以下まで冷却されると、排ガス中に含まれる水蒸気は水となって、系の外部に排出され、熱風循環路51を流通する排ガス量を減らすことができる。
本実施形態の炭化処理設備1では、乾燥機16から排出された排ガス(熱風)を熱風発生炉50に戻して燃焼脱臭する。そして熱風発生炉50で加熱された(燃焼脱臭された)排ガスの一部は乾燥用熱風ガスとして乾燥機16に供給される一方、残りの排ガスは煙突64を通じて外部に放出される。本実施形態では熱風循環路51を流通する排ガス量の減少にともない、煙突64と通じて外部に放出される廃熱を減らすことで、熱風発生炉50での燃料使用量を削減し得て、運転コストを低減させることができる。
また本実施形態では、水噴霧に使用する水として、下水処理設備で浄化された処理水を供給するとともに、集塵機52から排出される処理水を下水処理設備に戻すように構成されている。このように本例では、下水処理に際して大量に放流される処理水の一部を水噴霧のための供給水として利用することで、運転コストを削減することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば本発明では、集塵室内で水噴霧を行なっているが、場合によっては水噴霧を行わず乾式で集塵を行うことも可能である(但し、その場合には捕集されたダストを払い落として回収するための振動装置をフィルタ78a,78bに設けておく必要がある)等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
1 炭化処理設備
16 乾燥機
50 熱風発生炉
51 熱風循環路(循環路)
52 集塵機
74 導入口
75 排出口
76 バッフル板
78,78a,78b フィルタ
83 給水管(噴霧手段)
84 ノズル(噴霧手段)
88 金属板
90 透孔

Claims (3)

  1. (a)有機物含有汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する乾燥機と、
    (b)該乾燥機における乾燥用の熱風を発生させる熱風発生炉と、
    (c)該熱風発生炉で発生した熱風を前記乾燥機に供給するとともに、該乾燥機から排出された排ガスを前記熱風発生炉に戻す循環路と、
    を備えた汚泥の炭化処理設備であって、前記循環路上には前記排ガス中のダストを分離除去する集塵機が設けられており、
    該集塵機は、該集塵機の内部に導入された排ガスが該集塵機の排出口に向かう際に通過するフィルタを、板面に対し同一傾斜方向に穿設された複数の透孔を備えた網目状の金属板を複数枚積層したフィルタで構成し
    前記集塵機は、前記排ガスを前記集塵機の内部に導入する導入口に対向して設けられたバッフル板を有し、前記フィルタが該バッフル板に設けられていることを特徴とする汚泥の炭化処理設備。
  2. 前記集塵機の内部には、内部を流通する前記排ガス及び前記フィルタに向けて水噴霧を行なう噴霧手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の炭化処理設備。
  3. 下水処理設備で浄化された処理水を前記噴霧手段に供給するとともに、前記集塵機から排出される前記処理水を前記下水処理設備に戻すように構成されたことを特徴とする請求項に記載の汚泥の炭化処理設備。
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