JP5778349B1 - ブラシレスdcモータの駆動回路 - Google Patents
ブラシレスdcモータの駆動回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5778349B1 JP5778349B1 JP2014534840A JP2014534840A JP5778349B1 JP 5778349 B1 JP5778349 B1 JP 5778349B1 JP 2014534840 A JP2014534840 A JP 2014534840A JP 2014534840 A JP2014534840 A JP 2014534840A JP 5778349 B1 JP5778349 B1 JP 5778349B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transistor
- base
- detection coil
- coil
- drive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P6/00—Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
- H02P6/20—Arrangements for starting
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K11/00—Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection
- H02K11/20—Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection for measuring, monitoring, testing, protecting or switching
- H02K11/28—Manual switches
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K11/00—Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection
- H02K11/30—Structural association with control circuits or drive circuits
- H02K11/33—Drive circuits, e.g. power electronics
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K21/00—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
- H02K21/12—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
- H02K21/14—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K21/00—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
- H02K21/12—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
- H02K21/24—Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets axially facing the armatures, e.g. hub-type cycle dynamos
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K29/00—Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices
- H02K29/06—Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices with position sensing devices
- H02K29/12—Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices with position sensing devices using detecting coils using the machine windings as detecting coil
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P1/00—Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters
- H02P1/16—Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters
- H02P1/46—Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters for starting an individual synchronous motor
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P6/00—Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
- H02P6/14—Electronic commutators
- H02P6/16—Circuit arrangements for detecting position
- H02P6/18—Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements
- H02P6/182—Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements using back-emf in windings
Abstract
ホール素子などを使わずに小電力でも作動するブラシレスDCモータの駆動回路を提供すること、また、負荷の軽重や、慣性モーメントの大小に関わらず汎用的に起動可能なブラシレスDCモータの駆動回路の提供。駆動コイル11への駆動電流をスイッチング・増幅するトランジスタ13とトランジスタ14の2段増幅回路と、回転子の永久磁石の磁界内に前記駆動コイルと共に配され、トランジスタ14のベースに一端が接続される検出コイル15と、その検出コイル15の他端と直列に接続されてトランジスタ14のベース・エミッタ間に設けられたダイオードであって、検出コイル15に生じる誘導起電力が、逆方向電圧である状態においてトランジスタ14がオンになるように、且つ、検出コイル15の誘導起電力が順方向電圧である状態においてはトランジスタ14がオフになるように、トランジスタ14のベース電流を制御調整するダイオードと、を備える駆動回路。
Description
本発明は、乾電池などの直流電源を使ったブラシレスDCモータの駆動回路及びブラシレスDCモータに関するものであり、永久磁石付き回転子の回転に伴う検出コイルの誘導起電力を、駆動コイルへの通電制御に使った駆動回路に関する。
従来、ホール素子磁気センサで回転子の磁石位置の検出を行い、電子回路でコイルへの通電を制御することで、ブラシの物理的接触を排したブラシレスDCモータが存在している。このようなブラシレスDCモータに関し、非特許文献1の91ページに、図15(a)で示した駆動回路の回路図が記載されている。この2相双方向通電駆動のブラシレスDCモータの回路は、2相用の二つのプッシュプル回路の両入力部に、位相位置をずらして配設された2個のホール素子202を備え、それぞれのホール素子202による回転子の位置検出によって、位相をずらして配設されたそれぞれの駆動コイル201への通電が制御されるものである。
また、特許文献1には、図15(b)で示したように、N磁極とS磁極の着磁された永久磁石を持つ回転子1と、検出コイル3と、駆動コイル2と、駆動電流を制御するトランジスタ5を備え、検出コイル3の起電力により、駆動コイル2への駆動電流を制御する回路に関する記載がなされている。
萩野 弘司著「ブラシレスDCモータの使い方」オーム社出版、2003年7月
非特許文献1に記載された駆動回路(図15(a))では、ホール素子202を働かせるために、図中のIhで示した電流(約100mVのホール素子出力電圧を得るための入力電流5mAから10mA。2相のため2倍の10〜20mA。)が必要になる。この消費電流は、例えば、室内用太陽電池の実用的発電電流の0.1〜2mAを大きく超えているため、このような小さい太陽電池を用いてブラシレスDCモータを駆動させるという課題に対しては使えないものであった。
特許文献1で示される回路では、その電源投入時には、トランジスタ5のベースに接続した起動用コンデンサ6によってトランジスタ5をオンに(起動)しているものである(図15(b)参照)。しかし、もし、起動用コンデンサ6の容量が過大であり、必要以上に続けてトランジスタ5がオンにされると、駆動コイル2に電流が流れ続け、回転子1の回転を阻害(起動失敗)するおそれがある。また、逆に、起動用コンデンサ6の容量(若しくは充電量)が少なく、回転子1の摩擦負荷や慣性負荷が大きい場合、十分な回転が得られない(起動に失敗する)おそれがある。
これらの問題点は、負荷の慣性モーメントが一定であり、摩擦負荷も一定で、モータの起動時の加速度が一定であれば、コンデンサ容量を適切にすることで解消される。しかし、負荷に合わせていちいちコンデンサの容量を変え、起動時の駆動コイル通電時間を変えることは、汎用モータとしては不適なものであり、負荷の軽重や、慣性モーメントの大小に関わらず汎用的に利用できる起動回路が求められていた。
これらの問題点は、負荷の慣性モーメントが一定であり、摩擦負荷も一定で、モータの起動時の加速度が一定であれば、コンデンサ容量を適切にすることで解消される。しかし、負荷に合わせていちいちコンデンサの容量を変え、起動時の駆動コイル通電時間を変えることは、汎用モータとしては不適なものであり、負荷の軽重や、慣性モーメントの大小に関わらず汎用的に利用できる起動回路が求められていた。
本発明は、上記の点に鑑み、ホール素子などを使わずに小電力でも作動するブラシレスDCモータの駆動回路を提供すること、また、負荷の軽重等に関わらず汎用的に起動可能なブラシレスDCモータの駆動回路を提供することを目的とする。
(構成1)
回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配される駆動コイルと、前記駆動コイルに駆動電力を供給する直流電源と、エミッタ接地で、コレクタが前記駆動コイルに接続された第1のトランジスタと、エミッタ接地で、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベース電流を調整するベース電流制限用抵抗と、前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に、前記検出コイルと直列に接続され、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間の電流と並走順方向に設けられるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整するダイオードと、を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。
回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配される駆動コイルと、前記駆動コイルに駆動電力を供給する直流電源と、エミッタ接地で、コレクタが前記駆動コイルに接続された第1のトランジスタと、エミッタ接地で、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベース電流を調整するベース電流制限用抵抗と、前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に、前記検出コイルと直列に接続され、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間の電流と並走順方向に設けられるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整するダイオードと、を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成2)
前記第1のトランジスタをPNP型、前記第2のトランジスタをNPN型とし、前記ダイオードのアノードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、前記ダイオードのカソードが前記検出コイルの一端と接続され、当該検出コイルの他端が前記第2のトランジスタのエミッタに接続されることを特徴とする構成1に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
前記第1のトランジスタをPNP型、前記第2のトランジスタをNPN型とし、前記ダイオードのアノードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、前記ダイオードのカソードが前記検出コイルの一端と接続され、当該検出コイルの他端が前記第2のトランジスタのエミッタに接続されることを特徴とする構成1に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成3)
前記第1のトランジスタをNPN型、前記第2のトランジスタをPNP型とし、前記ダイオードのカソードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、前記ダイオードのアノードが前記検出コイルの一端と接続され、当該検出コイルの他端が前記第2のトランジスタのエミッタに接続されることを特徴とする構成1に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
前記第1のトランジスタをNPN型、前記第2のトランジスタをPNP型とし、前記ダイオードのカソードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、前記ダイオードのアノードが前記検出コイルの一端と接続され、当該検出コイルの他端が前記第2のトランジスタのエミッタに接続されることを特徴とする構成1に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成4)
直列に接続される第1の直流電源及び第2の直流電源と、回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配され、前記第1の直流電源と第2の直流電源の間にその一端を接続された駆動コイルと、PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源の正極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第1のトランジスタと、NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベース電流を調整する第1のベース電流制限用抵抗と、前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、アノードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、カソードが前記検出コイルに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整する第1のダイオードと、NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第2の直流電源の負極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第3のトランジスタと、PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第3のトランジスタのベースに接続された第4のトランジスタと、前記第4のトランジスタのベース電流を調整する第2のベース電流制限用抵抗と、アノードが前記検出コイル及び前記第1のダイオードのカソードに接続され、カソードが前記第4のトランジスタのベースに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第4のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第4のトランジスタがオフになるように、前記第4のトランジスタのベース電流を制御調整する第2のダイオードと、を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。
直列に接続される第1の直流電源及び第2の直流電源と、回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配され、前記第1の直流電源と第2の直流電源の間にその一端を接続された駆動コイルと、PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源の正極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第1のトランジスタと、NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベース電流を調整する第1のベース電流制限用抵抗と、前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、アノードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、カソードが前記検出コイルに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整する第1のダイオードと、NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第2の直流電源の負極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第3のトランジスタと、PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第3のトランジスタのベースに接続された第4のトランジスタと、前記第4のトランジスタのベース電流を調整する第2のベース電流制限用抵抗と、アノードが前記検出コイル及び前記第1のダイオードのカソードに接続され、カソードが前記第4のトランジスタのベースに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第4のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第4のトランジスタがオフになるように、前記第4のトランジスタのベース電流を制御調整する第2のダイオードと、を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成5)
前記検出コイルに誘導起電力が生じていない状態において、前記駆動コイルに駆動電流が流れるように各素子定数が定められていることを特徴とする構成1又は構成4に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
前記検出コイルに誘導起電力が生じていない状態において、前記駆動コイルに駆動電流が流れるように各素子定数が定められていることを特徴とする構成1又は構成4に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成6)
前記第1のベース電流制限用抵抗と前記第2のベース電流制限用抵抗の抵抗値に差をつけることにより、又は、前記第1の直流電源の電源電圧と前記第2の直流電源の電源電圧との間に差をつけることにより、前記駆動コイルに駆動電流が流れるようにしたことを特徴とする構成5に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
前記第1のベース電流制限用抵抗と前記第2のベース電流制限用抵抗の抵抗値に差をつけることにより、又は、前記第1の直流電源の電源電圧と前記第2の直流電源の電源電圧との間に差をつけることにより、前記駆動コイルに駆動電流が流れるようにしたことを特徴とする構成5に記載のブラシレスDCモータ駆動回路。
(構成7)
前記回転子と、空芯コイルで構成された前記検出コイル及び前記駆動コイルと、当該検出コイル及び駆動コイルを、略同一平面上に、各空芯コイルの有効線輪面と前記回転子に備えられる複数の前記永久磁石の磁極とが空隙を有して対向するように配設させる固定子と、構成1乃至構成6の何れか1つに記載のブラシレスDCモータ駆動回路と、を備えることを特徴とするアキシャルギャップ型ブラシレスDCモータ。
前記回転子と、空芯コイルで構成された前記検出コイル及び前記駆動コイルと、当該検出コイル及び駆動コイルを、略同一平面上に、各空芯コイルの有効線輪面と前記回転子に備えられる複数の前記永久磁石の磁極とが空隙を有して対向するように配設させる固定子と、構成1乃至構成6の何れか1つに記載のブラシレスDCモータ駆動回路と、を備えることを特徴とするアキシャルギャップ型ブラシレスDCモータ。
(構成8)
外周面に前記永久磁石がN極S極交互に配される回転子と、当該回転子の永久磁石と空隙を有して対向して設けられる固定ヨークであって、内周面に形成される複数の凸状のコアに、前記検出コイルと、前記駆動コイルが巻きつけられて設けられた固定ヨークと、構成1乃至構成6の何れか1つに記載のブラシレスDCモータ駆動回路と、を備えることを特徴とするラジアルギャップ型ブラシレスDCモータ。
外周面に前記永久磁石がN極S極交互に配される回転子と、当該回転子の永久磁石と空隙を有して対向して設けられる固定ヨークであって、内周面に形成される複数の凸状のコアに、前記検出コイルと、前記駆動コイルが巻きつけられて設けられた固定ヨークと、構成1乃至構成6の何れか1つに記載のブラシレスDCモータ駆動回路と、を備えることを特徴とするラジアルギャップ型ブラシレスDCモータ。
本発明のブラシレスDCモータ駆動回路(及びブラシレスDCモータ)によれば、ホール素子などを使わずに小電力で作動させることができる。
また、負荷の軽重(慣性モーメントの大小)等に応じて回路構成を変更(調整)しなければならないものではないため、汎用的に使用することができる。
また、負荷の軽重(慣性モーメントの大小)等に応じて回路構成を変更(調整)しなければならないものではないため、汎用的に使用することができる。
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
<実施形態1>
図1は、本実施形態のブラシレスDCモータ駆動回路1を示す回路図である。実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1は、検出コイルと駆動コイルとが固定される固定子と、これに対向する位置に配される永久磁石を備え、回動自在に軸支される回転子と、を有するブラシレスDCモータを駆動するための回路である。
図1は、本実施形態のブラシレスDCモータ駆動回路1を示す回路図である。実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1は、検出コイルと駆動コイルとが固定される固定子と、これに対向する位置に配される永久磁石を備え、回動自在に軸支される回転子と、を有するブラシレスDCモータを駆動するための回路である。
図1に示されるように、実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1は、回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配される駆動コイル11と、駆動コイル11に駆動電力を供給する直流電源12と、エミッタ接地で、コレクタが駆動コイル11に接続されたトランジスタ13(第1のトランジスタ)と、エミッタ接地で、コレクタがトランジスタ13のベースに接続されたトランジスタ14(第2のトランジスタ)と、トランジスタ14のベース電流を調整する抵抗(ベース電流制限用抵抗)17と、駆動コイル11と共に前記永久磁石の同一磁界内に配されるコイルであって、トランジスタ14のベース・エミッタ間に設けられた検出コイル15と、トランジスタ14のベース・エミッタ間に、検出コイル15と直列に接続され、トランジスタ14のベース・エミッタ間の電流と並走順方向に設けられたダイオードであって、検出コイル15に生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態においてトランジスタ14がオンになるように、且つ、検出コイル15の誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においてはトランジスタ14がオフになるように、トランジスタ14のベース・エミッタ間電圧を調整するダイオード16と、を備える。
ここで、「トランジスタ14のベース・エミッタ間の電流と並走順方向に接続されたダイオード16」とは、ベース・エミッタ間に並列に接続されるダイオード16が、ベース・エミッタ間の電流方向(順方向)と並行な電流方向に対して、順方向に設けられるということである。実施形態1においては、ダイオード16のアノードがトランジスタ14のベースに接続され、ダイオード16のカソードが検出コイル15の一端と接続され、当該検出コイル15の他端がトランジスタ14のエミッタに接続される。
ここで、「トランジスタ14のベース・エミッタ間の電流と並走順方向に接続されたダイオード16」とは、ベース・エミッタ間に並列に接続されるダイオード16が、ベース・エミッタ間の電流方向(順方向)と並行な電流方向に対して、順方向に設けられるということである。実施形態1においては、ダイオード16のアノードがトランジスタ14のベースに接続され、ダイオード16のカソードが検出コイル15の一端と接続され、当該検出コイル15の他端がトランジスタ14のエミッタに接続される。
ブラシレスDCモータ駆動回路1は、検出コイル15に生じる誘導起電力に基づいて、駆動コイル11の駆動を行うために、トランジスタ13(PNP型)とトランジスタ14(NPN型)の2段スイッチング回路を備えている。さらに、トランジスタ14を、検出コイル15に生じる小さな誘導起電力に基づいてオン・オフさせるために、ダイオード16と抵抗17を備えているものである(具体的には以下で説明)。
なお、実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1には、トランジスタ13のベースとトランジスタ14のコレクタ間に接続される電流制限用抵抗18と、直流電源12と駆動コイル11との間に設けられるスイッチ19と、をさらに有している。抵抗18は、トランジスタ14のコレクタ電流(トランジスタ13のベース電流)を制限するための抵抗である。
なお、実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1には、トランジスタ13のベースとトランジスタ14のコレクタ間に接続される電流制限用抵抗18と、直流電源12と駆動コイル11との間に設けられるスイッチ19と、をさらに有している。抵抗18は、トランジスタ14のコレクタ電流(トランジスタ13のベース電流)を制限するための抵抗である。
ダイオード16は、検出コイル15に生じる誘導起電力がダイオード16に逆方向電圧を与える状態においてトランジスタ14がオンになるように、且つ、検出コイル15の誘導起電力がダイオード16に順方向電圧を与える状態においてはトランジスタ14がオフになるように、トランジスタ14のベース・エミッタ間電圧を調整するものである。
「検出コイル15に生じる誘導起電力」とは、回転子の回転に伴い、回転子に備えられる永久磁石が検出コイル15に接近又は遠ざかることによって生じる起電力である。即ち、検出コイル15は、回転子の回転状態を検出する(回転位置や回転速度に応じた起電力が発生する)ものである。本発明に係るブラシレスDCモータ駆動回路は、この検出コイルに生じる誘導起電力を、駆動コイルへの通電制御に使っているものである。
「検出コイル15に生じる誘導起電力」とは、回転子の回転に伴い、回転子に備えられる永久磁石が検出コイル15に接近又は遠ざかることによって生じる起電力である。即ち、検出コイル15は、回転子の回転状態を検出する(回転位置や回転速度に応じた起電力が発生する)ものである。本発明に係るブラシレスDCモータ駆動回路は、この検出コイルに生じる誘導起電力を、駆動コイルへの通電制御に使っているものである。
ブラシレスDCモータ駆動回路1では、検出コイル15に誘導起電力が生じていない状態におけるトランジスタ14のベース・エミッタ間にかかる電圧VBEが、トランジスタ14のしきい値を僅かに上回るように(トランジスタがオンとなるように)、直流電源12と抵抗17とダイオード16の相互の関係が設定される。
なお、本明細書における「トランジスタのしきい値」とは、トランジスタをオン動作とみなせるVBEの限界値である。 例えば、あるトランジスタのベース・エミッタ電圧とコレクタ電流の関係が、VBEが0.5Vの際にコレクタ電流が80μA流れるものであった場合、トランジスタ14としてこのトランジスタを使用した場合、トランジスタ13に電流増幅率200のものを使えば、トランジスタ13のコレクタ電流は16mAとなり、十分に飽和状態でのスイッチングが出来る。一方、同トランジスタのVBEが0.4Vでのコレクタ電流が6μAであった場合、この際にはトランジスタ13はオフ状態となる。即ち、このトランジスタにおける本明細書でいうところの「トランジスタのしきい値」は、0.4Vより大きく0.5V前後と言えるものである。しかし、トランジスタのしきい値は周囲温度により変化し、前記ダイオードの順電圧しきい値により、周囲温度に対応したトランジスタのベース電圧を得ることが出来る。
なお、本明細書における「トランジスタのしきい値」とは、トランジスタをオン動作とみなせるVBEの限界値である。 例えば、あるトランジスタのベース・エミッタ電圧とコレクタ電流の関係が、VBEが0.5Vの際にコレクタ電流が80μA流れるものであった場合、トランジスタ14としてこのトランジスタを使用した場合、トランジスタ13に電流増幅率200のものを使えば、トランジスタ13のコレクタ電流は16mAとなり、十分に飽和状態でのスイッチングが出来る。一方、同トランジスタのVBEが0.4Vでのコレクタ電流が6μAであった場合、この際にはトランジスタ13はオフ状態となる。即ち、このトランジスタにおける本明細書でいうところの「トランジスタのしきい値」は、0.4Vより大きく0.5V前後と言えるものである。しかし、トランジスタのしきい値は周囲温度により変化し、前記ダイオードの順電圧しきい値により、周囲温度に対応したトランジスタのベース電圧を得ることが出来る。
次に、ブラシレスDCモータ駆動回路1の動作について図面を参照しつつ説明する。
図2は、トランジスタ14のベース電圧(図(b))及び駆動コイル11に流れる駆動電流(図(c))と、回転子位置との関係を示す説明図であり、図3は、トランジスタ14のベース電圧の推移(図(a))と、トランジスタ13のコレクタに流れる駆動電流の推移(図(b))を示したグラフである。
ここでは、動作説明のために、アキシャル型のブラシレスDCモータであって、2個の駆動コイル11と、1個の検出コイル15を備えたものを例として用いる(図2(a))。このアキシャル型のブラシレスDCモータは、2個の駆動コイル11と1個の検出コイル15が、回転子の回転軸に垂直な平面と略同一平面上に周方向に等間隔に配されており、それら3つのコイルの有効線輪面に対して、各々少しの空隙を持って対面する永久磁石102が、N磁極、S磁極交互に配置される回転子を有するものである。 また、当該回転子の停止時の停止位置(図2の状態A)を所定の位置とさせるために、前記回転子に備えられる永久磁石102と空隙をもって配される小磁石101が備えられる。ここでは、回転子停止時の永久磁石102のN磁極を、S磁極である小磁石101により、駆動時に生じる磁力より弱い磁力でその位置を拘束させるものを例としている。
なお、「コイルの有効線輪面」とは、コイルに電流が流れている際に永久磁石102の磁極と対向することによって、回転子に回転力を与え得るコイルの範囲を示すものである。即ち、図2において、回転軸の同心円の法線方向に概ね沿った方向となるコイルの部分を示すものである。
なお、「コイルの有効線輪面」とは、コイルに電流が流れている際に永久磁石102の磁極と対向することによって、回転子に回転力を与え得るコイルの範囲を示すものである。即ち、図2において、回転軸の同心円の法線方向に概ね沿った方向となるコイルの部分を示すものである。
上記のアキシャル型のブラシレスDCモータにおいて、停止状態からスイッチ19をオンにすると、直流電源12(具体例として1.6Vの乾電池とする)から電源電圧1.6Vが回路に供給されることになる。 この状態においては、検出コイル15には誘導起電力が生じておらず、直流電源12からの電源供給により、抵抗17を通ってトランジスタ14にベース電流が流れる。このとき図2(b)及び図3(a)に示したトランジスタ14のベース・エミッタ間電圧VBEが示す起動時の電圧は、電源電圧から抵抗17を通ってダイオード16に流れる微小電流により、ダイオード内の電圧降下分(しきい電圧)より僅かに高い電圧となる。本実施形態においては、トランジスタ14のしきい値を僅かに上回るようにトランジスタ14のベース・エミッタ間電圧を調整しており、具体例としては、例えば0.6Vである。(それは、トランジスタ14のしきい値を0.5V程度とした場合、これを僅かに(0.1V程度)上回るように設定した例)。 即ち、直流電源12と抵抗17の抵抗値とダイオード16との兼ね合いにて、トランジスタ14のVBEに、しきい値を僅かに上回る電圧が印加されるように設定しているものである。
トランジスタ14のしきい値を超える電圧がVBEとして印加されることにより、トランジスタ14はオンとなり、そのコレクタ電流がトランジスタ13のベースに流れるため、飽和領域での増幅スイッチング動作により、駆動コイル11に図2(c)及び図3(b)に示すようなほぼ平坦な直線状の駆動コイル電流が流れる。
これにより、駆動コイル11の各「有効線輪面」に流れる電流と、これに対向して停止している永久磁石102の磁力線との間におけるフレミングの法則により、永久磁石102に電磁力が作用し、停止していた位置から回転移動(例えば、永久磁石のN磁極が、隣の駆動コイル11の方に向かって移動)を開始する。そして、小磁石101と向き会っていた永久磁石102のN磁極が、図2の状態Bで示した、電磁力による回転力の発生しない位置にくるまで(ここの例では、回転子の回転角度が30度に達するまで)、図2の下のグラフで示されるごとく、駆動コイル11に駆動電流が供給され、確実に永久磁石102の回転移動を加速させる。
これにより、駆動コイル11の各「有効線輪面」に流れる電流と、これに対向して停止している永久磁石102の磁力線との間におけるフレミングの法則により、永久磁石102に電磁力が作用し、停止していた位置から回転移動(例えば、永久磁石のN磁極が、隣の駆動コイル11の方に向かって移動)を開始する。そして、小磁石101と向き会っていた永久磁石102のN磁極が、図2の状態Bで示した、電磁力による回転力の発生しない位置にくるまで(ここの例では、回転子の回転角度が30度に達するまで)、図2の下のグラフで示されるごとく、駆動コイル11に駆動電流が供給され、確実に永久磁石102の回転移動を加速させる。
回転子の回転が進み、図2の状態Bに至った後は、検出コイル15にダイオード16に対する順電圧(トランジスタ14のVBEに対しては逆方向電圧)となる誘導起電力が生じ始める。これにより、ダイオード16により、ダイオード順電圧の電圧降下分だけを取って、前記誘導起電力を通過させ、トランジスタ14のベース電圧VBEを0.4V以下にしてトランジスタ14をオフにする。その後、図2(b)及び図3(a)のグラフで示されるように、トランジスタ14のVBEの電圧は、図2(b)の下向き矢印で示すベース逆方向電圧(下に垂れ下がる曲線)が生じ、これによってトランジスタ13もオフとなり、図2(c)及び図3(b)のごとく、駆動コイル11の駆動電流もオフとなる。検出コイル15の誘導起電力によるトランジスタ14のベース電圧(逆方向電圧)は、図2の状態Cで最大となり、状態Dとなるまでトランジスタ14のベース電流を止める動作をし、駆動コイル11への通電を止める。
駆動コイル11への通電が無い状態においても、回転子の慣性によって更に回転が進み、図2の状態Dとなる。状態Dの瞬間においては、検出コイル15に誘導起電力は生じず、よって、上記のトランジスタ14をオフにする機能がなくなると同時に、抵抗17経由の起動時の回路動作説明と同じように、図2(b)で図示するトランジスタ14のVBEが0.5V以上になって、電源から抵抗17を通ってトランジスタ14のベースに所定の値のベース電流を流す。これによるトランジスタ14のオンにより、トランジスタ13もオンになり、駆動コイル11に通電が行われ、回転子の回転を加速させる。図2の状態Dを超えると、検出コイル15にそれまでと逆の電圧が、図2(b)中の上向き矢印の方向となる誘導起電力(仮想値なので図示せず)として発生する。この場合、トランジスタ14のベース電流を妨げる逆電圧がないため、トランジスタ14のオン状態が維持される(図(b)に示されるごとく、トランジスタ14のしきい値を僅かに上回る電圧である0.6VがVBEとして印加される)。この時、ダイオード16には逆電圧が掛けられているが、この場合、検出コイル18の電圧は、ダイオード16により遮断され、トランジスタ14のベース電圧に影響しない。従って、起動時に検出コイル18に誘導起電力が発生していなかった時と同じように、電源から抵抗17を通ってトランジスタ14にベース電流を流し、トランジスタ14のオンが維持され、回転子の回転加速が継続される。
以降、回転子の回転が進むにつれて、検出コイル15に生じる誘導起電力も正負交互に発生し、これによって上述した各トランジスタのオン・オフ制御がなされ、回転子を加速回転させるものである。
なお、図3(b)のグラフで、駆動電流が飽和電流値から下に垂れ下がる曲線があるが、これは駆動コイル11に発生する逆起電力により、駆動電流が減少したからであり、回転子の回転速度の上昇により、逆起電力による電流減少が大きくなることを示している(これにより、モータとしての消費電力が小さく抑えられる)。
なお、図3(b)のグラフで、駆動電流が飽和電流値から下に垂れ下がる曲線があるが、これは駆動コイル11に発生する逆起電力により、駆動電流が減少したからであり、回転子の回転速度の上昇により、逆起電力による電流減少が大きくなることを示している(これにより、モータとしての消費電力が小さく抑えられる)。
以上のごとく、本実施形態のブラシレスDCモータ駆動回路1は、回転子の回転状態に基づいて検出コイル15に生じる誘導起電力によって、駆動コイル11の通電制御を行うものである。 従って、検出コイル15に生じる小さな誘導起電力に基づいて適切なスイッチングが行われる必要があるが、本発明に係るブラシレスDCモータ駆動回路1は、前述の構成を備えることによってこれを実現している。
上記動作説明からも明らかなように、例えば、検出コイル15の誘導起電力が±0.1V程度である状態においても動作させるためには、当然に、0.1Vという小さい信号変化に応じてトランジスタ14のオン・オフが切り替わる必要がある。また、より応答性を高めるためには、さらに小さな信号変化に応じてトランジスタのオン・オフを切り替える必要がある。このような場合には、検出コイル15に誘導起電力が生じていない状態において、トランジスタ14のしきい値(トランジスタをオン動作とみなせる限界値)を僅かに上回る程度の電位がトランジスタ14のベース・エミッタ間に印加されるように、電源、抵抗、ダイオードなどの最適値の素子定数が設定されればよい。
例えば図2(a)でDの位置に到達した時のように、起動時のような検出コイル15に誘導起電力が発生していない時と同等な入力状態の時、トランジスタ14のベースへの逆方向電圧が無くなった時にトランジスタ14をオンにするスイッチングが可能となる。即ち、検出コイル15に生じる誘導起電力の負から正(トランジスタ14のベース逆電圧から順電圧)への転換点(例えば前記D位置)において、オンのスイッチングをし、また、検出コイル15に発生した誘導起電力の方向が正から負になった時点(例えばB位置)以後において、トランジスタ14のVBEは、0.4V以下の電圧となり、ベース電流を止めるため、トランジスタ14のオフへのスイッチングが行われる。これにより、高い応答性で、且つ、消費電力も極小化された駆動回路を得ることができる。 なお、トランジスタのしきい値を“僅かに上回る”の具体的値は、各製品の設計思想に基づいて適宜定められるものである。
例えば図2(a)でDの位置に到達した時のように、起動時のような検出コイル15に誘導起電力が発生していない時と同等な入力状態の時、トランジスタ14のベースへの逆方向電圧が無くなった時にトランジスタ14をオンにするスイッチングが可能となる。即ち、検出コイル15に生じる誘導起電力の負から正(トランジスタ14のベース逆電圧から順電圧)への転換点(例えば前記D位置)において、オンのスイッチングをし、また、検出コイル15に発生した誘導起電力の方向が正から負になった時点(例えばB位置)以後において、トランジスタ14のVBEは、0.4V以下の電圧となり、ベース電流を止めるため、トランジスタ14のオフへのスイッチングが行われる。これにより、高い応答性で、且つ、消費電力も極小化された駆動回路を得ることができる。 なお、トランジスタのしきい値を“僅かに上回る”の具体的値は、各製品の設計思想に基づいて適宜定められるものである。
以上のごとく、本実施形態のブラシレスDCモータ駆動回路1は、ホール素子などを使わずに小電力でも作動するものであり、例えば、室内用太陽電池の光発電で生じる僅かな電力でも回転するモータとすることができる。乾電池等で作動させる場合でも小容量のものでも長期間作動させることができ、経済的である。
また、負荷の軽重(慣性モーメントの大小)に応じて回路構成を変更(調整)しなければならないものではないため、汎用的に使用することができる。
また、検出コイルに誘導起電力が発生しても、ダイオード16と、トランジスタ14のベース逆電流阻止機能により、検出コイル15に電流が流れないため、各永久磁石に働く制動の電磁力を無くし、効率を向上させる効果がある。
また、負荷の軽重(慣性モーメントの大小)に応じて回路構成を変更(調整)しなければならないものではないため、汎用的に使用することができる。
また、検出コイルに誘導起電力が発生しても、ダイオード16と、トランジスタ14のベース逆電流阻止機能により、検出コイル15に電流が流れないため、各永久磁石に働く制動の電磁力を無くし、効率を向上させる効果がある。
なお、実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1では、トランジスタ13がPNP型でトランジスタ14がNPN型のものを例として説明したが、図4に示したように、エミッタ接地のNPN型のトランジスタ23(第1のトランジスタ)と、PNP型のトランジスタ24(第2のトランジスタ)とし、ダイオード26のカソードがトランジスタ24のベースに接続され、ダイオード26のアノードが検出コイル15の一端と接続され、検出コイル15の他端がトランジスタ24のエミッタに接続される構成としてもよい(正負が反転するが、動作概念は上述と同様である)。
<実施形態2>
図5は、実施形態2のブラシレスDCモータ駆動回路を示す回路図である。
図5は、実施形態2のブラシレスDCモータ駆動回路を示す回路図である。
実施形態2のブラシレスDCモータ駆動回路3は、実施形態1のブラシレスDCモータ駆動回路1(図1)とブラシレスDCモータ駆動回路2(図4)を組み合わせてプッシュプル型にしたものである。図5では、図1又は図4と同様の要素となるものについて同一の符号を使用し、ここでの説明を省略若しくは簡略化する。
図5に示されるように、PNP型トランジスタ13(第1のトランジスタ)とNPN型トランジスタ23(第3のトランジスタ)のコレクタ同士が接続され、NPN型トランジスタ14(第2のトランジスタ)とPNP型トランジスタ24(第4のトランジスタ)のエミッタ同士が接続され、さらに、ダイオード16のカソードとダイオード26のアノードが接続されることで、図1と図5の回路が接続されている。これにより、駆動コイル11と検出コイル15が共通化されている。
実施形態2のブラシレスDCモータ駆動回路3の動作概念は、基本的には実施形態1にて説明したものと同様である。 実施形態1の図1又は図4の回路では、何れか一方向の駆動コイル通電で生じる磁極に対してのみ駆動力を与えるものであるが、図5のブラシレスDCモータ駆動回路3によれば、双方向の駆動コイル通電で生じる磁極に対して駆動力を与える(プッシュプル)動作となる。具体的には次のとおりである。
上記構成におけるダイオード16と26や、抵抗17と27の抵抗値は、実施形態1で説明したごとく、共にトランジスタ14と24をスイッチング動作させるのに適正なVB Eが得られるように設定されており、上側回路(図1部分)と下側回路(図4部分)で、正負逆で同様の構成となっている。 そのため、スイッチ19がオンされた起動時において、2石のダイオード16、26の整流方向を揃えた直列接続の接続点の電位は、二つの直流電源12、22を連結接続している連結部と同じ電位になっているため、この間に電流は流れない。即ち、上側回路(図1部分)と下側回路(図5部分)は均衡状態であり、従って駆動コイル11への通電もなく、回転子は停止している。
この状態から、何らかの機械的始動、又は任意の電気磁気的起動手段によって回転子の回転が起きると、検出コイル15に起電力が生じる。その起電力の方向は、起動時の回転方向で決まるが、仮に、その起動回転により起きる検出コイル起電力の方向が、トランジスタ14のベース順電圧と同じ方向であった場合、トランジスタ24においてはベース逆電圧となる。これにより、トランジスタ14(上側回路)はオンであるが、トランジスタ24(下側回路)はオフとなり、駆動コイル11に直流電源12(上側回路)に基づく駆動電流が供給される(回転子を手動などで初めに起動させた回転方向に駆動させ、回転を継続させる)。 一方、回転が進み(若しくは上記と逆方向に回転始動された場合)、検出コイル15に上記と逆の起電力が生じると、上記とは逆に、トランジスタ14(上側回路)はオフであるが、トランジスタ24(下側回路)はオンとなり、駆動コイル11に直流電源22(下側回路)に基づく駆動電流(先程とは逆方向の電流)が供給されるものである。
その後は、図6に示したごとく、検出コイル15の起電力の変化に伴う2石のトランジスタ14と24のベース電圧推移(図6(a)、(b))に同調して図6(c)ように駆動コイル11の双方向スイッチング通電が連続的に生じ、その双方向通電により励磁された駆動コイル11の磁極と回転子の永久磁石磁極との電磁力により、回転子が加速され、回転する。
その後は、図6に示したごとく、検出コイル15の起電力の変化に伴う2石のトランジスタ14と24のベース電圧推移(図6(a)、(b))に同調して図6(c)ように駆動コイル11の双方向スイッチング通電が連続的に生じ、その双方向通電により励磁された駆動コイル11の磁極と回転子の永久磁石磁極との電磁力により、回転子が加速され、回転する。
なお、実際には、上側回路と下側回路を、電気的(及び磁気的)に全く同様の構成として、均衡状態を作ることは簡単ではない場合が多く、電源オン時に、駆動コイル11にどちらか一方向の電流が流れ、これによって回転子が回転する(自己起動し、その後は、検出コイル15に生じる起電力に伴い上述の動作となる)ことが考えられる(なお、この場合、起動回転方向がどちらかわからない状態となるものである)。この回路の上側、下側不均衡による動作を積極的に利用して、検出コイルに誘導起電力が生じていない状態において、駆動コイルに対して所定の一方向に駆動電流が流れるように各素子定数を定めておくことで(例えば、抵抗17と27の抵抗値に差をつけておくことや、直流電源12と22の電源電圧に差をつける等)、より確実に自己起動(意図した回転方向で自己起動)させるようにしてもよい。
これに関連する回路例を図7に示した。なお、図5と同様の要素については同一の符号を使用している。
図7(a)は、上側回路の直流電源12において、コンデンサ122とダイオード123によって構成されるチャージポンプ回路を追加している。これにより連動スイッチ19のオン時に、上側回路の電源電圧が昇圧され、起動時には上側回路がオンとなるものである。なお、電流制限用抵抗18をトランジスタ14とトランジスタ24のエミッタ接続点と、直流電源12と22との間(基準電位)に接続することで、共通化している。
図7(b)では、直流電源12と22をそれぞれ、太陽電池123、223とコンデンサ124、224によって構成し、上側回路の太陽電池123の電圧を、下側回路の太陽電池223より高くしている。図7(b)の例では、電源スイッチを設けない構成としているため、例えば、夜間停止している状態から、室内が明るくなった際にその光を受けることによって自動起動するようにすることができる。
なお、「直流電源」とは、例えば、図7(c)に示されるように、交流電源を整流することによって構成されるものであってもよい。これにおいても、例えば、交流電源Pから電源を供給される二次側コイルの巻線量を上側と下側で変えることにより、意図した回転方向で自己起動させるようにしてもよい。
図7(a)は、上側回路の直流電源12において、コンデンサ122とダイオード123によって構成されるチャージポンプ回路を追加している。これにより連動スイッチ19のオン時に、上側回路の電源電圧が昇圧され、起動時には上側回路がオンとなるものである。なお、電流制限用抵抗18をトランジスタ14とトランジスタ24のエミッタ接続点と、直流電源12と22との間(基準電位)に接続することで、共通化している。
図7(b)では、直流電源12と22をそれぞれ、太陽電池123、223とコンデンサ124、224によって構成し、上側回路の太陽電池123の電圧を、下側回路の太陽電池223より高くしている。図7(b)の例では、電源スイッチを設けない構成としているため、例えば、夜間停止している状態から、室内が明るくなった際にその光を受けることによって自動起動するようにすることができる。
なお、「直流電源」とは、例えば、図7(c)に示されるように、交流電源を整流することによって構成されるものであってもよい。これにおいても、例えば、交流電源Pから電源を供給される二次側コイルの巻線量を上側と下側で変えることにより、意図した回転方向で自己起動させるようにしてもよい。
なお、図7(b)のごとく、電源スイッチを設けない構成とした場合等において、勝手に自動起動しないように固定子の停止位置を操作できるようにしてもよい。図8には、小磁石101の位置を変えることができる構成とすることにより、起動回転方向選択操作と自動起動停止の操作ができるものを示した。 同図及びこれまでの説明から理解されるように、図8のAまたはCの位置に小磁石101を設置することにより、自動起動する(AとCでは回転方向が逆になる)が、Bの位置とした場合には自動起動しないようにすることができる。
<実施形態3>
図9は、実施形態3のターンテーブルを示す一部分解斜視図である。ターンテーブル100は、図7(b)の駆動回路によって駆動されるアキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ50を備えるものである。太陽電池123、223に光があたるとテーブル31が回転するものであり、例えば、店頭広告用に、テーブル31上に置かれた商品を回転展示するものである。筺体32には、アキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ50が備えられると共に、太陽電池123、223との接続線や、適当なギア比を有する動力伝達機構、テーブル31の回転軸やその軸受などの各構成が納められる。
図9は、実施形態3のターンテーブルを示す一部分解斜視図である。ターンテーブル100は、図7(b)の駆動回路によって駆動されるアキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ50を備えるものである。太陽電池123、223に光があたるとテーブル31が回転するものであり、例えば、店頭広告用に、テーブル31上に置かれた商品を回転展示するものである。筺体32には、アキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ50が備えられると共に、太陽電池123、223との接続線や、適当なギア比を有する動力伝達機構、テーブル31の回転軸やその軸受などの各構成が納められる。
図10、図11の各図は、アキシャルギャップ型のブラシレスDCモータ50(以下単に「モータ50」という)を示す図であり、図10(a)は、モータ50を示す分解斜視図、図11(a)は上面図、図11(b)は垂直断面図である。
図10(a)に示されるように、モータ50は、大まかには、上側回転子ブロック51と、固定子ブロック52と、下側回転子ブロック53との、3つのブロックで構成される。
図10(a)に示されるように、モータ50は、大まかには、上側回転子ブロック51と、固定子ブロック52と、下側回転子ブロック53との、3つのブロックで構成される。
固定子ブロック52は、各コイル(検出コイル15及び駆動コイル11)を電気的に接続するためのプリント基板521によって構成される。
検出コイル15及び駆動コイル11は空芯コイルで構成され、本実施形態では駆動コイルを3つとしている。図10(a)に示されるように、検出コイル15及び3つの駆動コイル11はプリント基板521上において略同一平面上に等間隔に配置される。
検出コイル15及び駆動コイル11は空芯コイルで構成され、本実施形態では駆動コイルを3つとしている。図10(a)に示されるように、検出コイル15及び3つの駆動コイル11はプリント基板521上において略同一平面上に等間隔に配置される。
プリント基板521は、図10(b)に示されるように、その中央部に回転子の永久磁石が触らないように形成された穴524を有する。検出コイル15はプリント基板521の検出コイル接続端子525に、駆動コイル11は各駆動コイル接続端子522にそれぞれはんだ付けされ、引き出し線523によって電気的に駆動回路と接続される。
上側回転子ブロック51は、ポリカーボネイトで成形された円盤部511とその上面に設けられる中空の四角柱513とを一体的に成形し、円盤部511の下面に形成した凹部に、ヨーク514に固着された8個の希土類磁石102が嵌め込まれて構成される。 また、四角柱513の4側面の各面に、外側N磁極のゴム磁石515が貼付けられる。
下側回転子ブロック53は、同じくポリカーボネイトで成形され、軸40を軸装する軸支持部や、上側回転子ブロック51と嵌合させる嵌込部等が形成される。また、円盤部531の上面に形成した凹部に、下側ヨーク534に固着された8個の希土類磁石102が嵌め込まれて構成される。
本実施形態のモータ50は、上記のそれぞれのブロックを組み上げた後に、それぞれの中心部を合わせながら一体化することによって、基本的構成が組み上げられる。組み上げられた状態においては、略同一平面上に等間隔に配置された各空芯コイルの有効線輪面に対向する位置に、僅かな空隙を有して、上下の各希土類磁石102が配される。
一体化した各ブロックは、これを収納する筺体(上側筺体55、下側筺体56)に納められて組み付けされる。
上側筺体55の、四角柱513を納める部分には円筒状の円筒部が形成され、その外周に切り替えスイッチ機構54が取り付けられることで、モータ50が構成される。
一体化した各ブロックは、これを収納する筺体(上側筺体55、下側筺体56)に納められて組み付けされる。
上側筺体55の、四角柱513を納める部分には円筒状の円筒部が形成され、その外周に切り替えスイッチ機構54が取り付けられることで、モータ50が構成される。
切り替えスイッチ機構54は、上側筺体55の円筒部の外周に回動可能に取り付けられるものであり、図11に示されるように、四角柱513の側面に設けられるゴム磁石515を反発させるためのN極の小磁石542が等間隔に4つ設けられる。これは、実施形態1における小磁石101と同様に、回転子の停止位置を所望の位置に拘束するためのものであるが、本実施形態においては、永久磁石102とは別に設けられる磁石(四角柱513の側面に設けられるゴム磁石515)との間の磁力を利用している点で実施形態1と異なる。
図12は、切り替えスイッチ機構に54ついて説明する図である。同図において、レバー541が図(a)の位置である場合、駆動コイル11の各有効線輪面に対向する位置に、各希土類磁石102が停止するように規制されるため、電源供給があると、所定方向に回転起動することとなる。
図(a)の停止状態において、レバー541を操作して図(b)の位置にすると、各ゴム磁石515と各小磁石542の反発力によって、回転子が図(c)の状態となる。この位置の場合、各有効線輪面に各希土類磁石102が対向しないように規制されるため、電源供給があっても自己起動はしない。
さらにレバー541を操作して図(d)の位置にすると、図(a)とは磁極が逆の配置とされるため、電源供給があると、図(a)とは逆方向に回転起動するものである。
図(a)の停止状態において、レバー541を操作して図(b)の位置にすると、各ゴム磁石515と各小磁石542の反発力によって、回転子が図(c)の状態となる。この位置の場合、各有効線輪面に各希土類磁石102が対向しないように規制されるため、電源供給があっても自己起動はしない。
さらにレバー541を操作して図(d)の位置にすると、図(a)とは磁極が逆の配置とされるため、電源供給があると、図(a)とは逆方向に回転起動するものである。
以上のごとく、本実施形態のモータ50は、大きく3つのブロックで構成し、それぞれのブロックを組み上げた後に一体化する構成としているため、作業効率が向上され、製造が容易であり、部品管理もし易いものである。 なおここでは、ターンテーブルを例として説明したが、本実施形態のモータ50は、高効率で、低電力でも使用できるため、例えば小型の太陽電池を電源(若しくは小容量の乾電池を電源)とした、個人用の卓上扇風機、芳香発散機など、さまざまな用途に利用することができる。
なお、ここまで単相のものを例として説明したが、図13にその一例を示したごとく、複相駆動としてもよい。図13は、2相駆動のブラシレスDCモータ駆動回路を示す回路図であり、図7(b)と同様の構成については同様の符号を付している。同図に示されるようにA相とB相それぞれに図7(b)と同様の回路構成としており、直流電源12と22を供用する構成となっている。
これを本実施形態のアキシャルギャップ型のブラシレスDCモータに適用する場合には、図10(a)を参照して、各コイルが取り付けられたプリント基板521と同様のもの(A相のコイルに対して22.5°ずらしてあるもの)をB相用としてもう一つ用意する。そしてA相用の各コイルが取り付けられたプリント基板と、B相用の各コイルが取り付けられたプリント基板を、A相、B相の各コイル同士を密着して重ねるようにしながら(当然であるがA相、B相の各コイル同士は電気的に非接続)、上側筺体55、下側筺体56により挟んで配置する。さらに、上側回転子ブロック51と下側回転子ブロック53に、A相用とB相用のずらし重なった各コイルの有効線輪面と対向するように、ヨークに固着された上下8個ずつの希土類磁石を設置する。
これにより、2相駆動によるパワフルで安定した駆動が可能となる。また、各コイルに貫通する磁束密度を上げる構成にしているため、電磁駆動力を増加させる効果がある。また、ステータヨークによる鉄損や渦電流損失が無くなり、軸受部に掛かる過大荷重による摩擦損をなくすことにより、小電力の高効率モータとすることの出来る効果がある。
これを本実施形態のアキシャルギャップ型のブラシレスDCモータに適用する場合には、図10(a)を参照して、各コイルが取り付けられたプリント基板521と同様のもの(A相のコイルに対して22.5°ずらしてあるもの)をB相用としてもう一つ用意する。そしてA相用の各コイルが取り付けられたプリント基板と、B相用の各コイルが取り付けられたプリント基板を、A相、B相の各コイル同士を密着して重ねるようにしながら(当然であるがA相、B相の各コイル同士は電気的に非接続)、上側筺体55、下側筺体56により挟んで配置する。さらに、上側回転子ブロック51と下側回転子ブロック53に、A相用とB相用のずらし重なった各コイルの有効線輪面と対向するように、ヨークに固着された上下8個ずつの希土類磁石を設置する。
これにより、2相駆動によるパワフルで安定した駆動が可能となる。また、各コイルに貫通する磁束密度を上げる構成にしているため、電磁駆動力を増加させる効果がある。また、ステータヨークによる鉄損や渦電流損失が無くなり、軸受部に掛かる過大荷重による摩擦損をなくすことにより、小電力の高効率モータとすることの出来る効果がある。
また、ここまでアキシャルギャップ型のものを例として説明してきたが、本発明に係るブラシレスDCモータの駆動回路は、ラジアル型のモータにも当然適用することができる。 図14には、本発明に係るブラシレスDCモータの駆動回路を適用するラジアル型ブラシレスDCモータの一例を示した。
図14は、ラジアルギャップ型ブラシレスDCモータ60(以下単にラジアル型モータ60)の回転軸に垂直な平面での断面図である。同図に示されるように、ラジアル型モータ60は、外周面に永久磁石102がN極S極交互に配される回転子61と、この回転子61と僅かな空隙を有して対向して設けられる固定ヨーク62とを備える。
固定ヨーク62の内周面には、複数の凸状のコア621が形成され、このコア621には検出コイル15と、駆動コイル11が巻きつけられて設けられる。各コア621の間隔は、これに設けられる各コイルの有効線輪面が永久磁石102と対向する位置となるように定められる。
図14の例では、例えば図13の駆動回路によって駆動される2相のラジアル型モータを示しており、図14における左側がA相、右側がB相となる。A相の各コイル(1つの検出コイル15a及び複数の駆動コイル11a)の有効線輪面が永久磁石102と対向している状態(最大の回転力が得られる状態)においては、B相は各コイル(1つの検出コイル15b及び複数の駆動コイル11b)の有効線輪面と各永久磁石同士の境界が対向している状態(回転力最小)となる。
固定ヨーク62の内周面には、複数の凸状のコア621が形成され、このコア621には検出コイル15と、駆動コイル11が巻きつけられて設けられる。各コア621の間隔は、これに設けられる各コイルの有効線輪面が永久磁石102と対向する位置となるように定められる。
図14の例では、例えば図13の駆動回路によって駆動される2相のラジアル型モータを示しており、図14における左側がA相、右側がB相となる。A相の各コイル(1つの検出コイル15a及び複数の駆動コイル11a)の有効線輪面が永久磁石102と対向している状態(最大の回転力が得られる状態)においては、B相は各コイル(1つの検出コイル15b及び複数の駆動コイル11b)の有効線輪面と各永久磁石同士の境界が対向している状態(回転力最小)となる。
図14のラジアル型モータ60によれば、駆動力が空芯コイルを使ったものと比べると格段に大きくなり、屋外用の太陽電池を使って回転する看板など、大出力を必要とする回転装置に応用することが出来る。
1,3,4,5,6,7...ブラシレスDCモータ駆動回路、11...駆動コイル、12...直流電源、13...トランジスタ(第1のトランジスタ)、14...トランジスタ(第2のトランジスタ)、15...検出コイル、16...ダイオード、17...抵抗(ベース電流制限用抵抗)、22...直流電源(第2の直流電源)、23...トランジスタ(第3のトランジスタ)、24...トランジスタ(第4のトランジスタ)、26...ダイオード(第2のダイオード)、27...抵抗(第2のベース電流制限用抵抗)、50...アキシャルギャップ型ブラシレスDCモータ、51...上側回転子ブロック(回転子)、52...固定子ブロック(固定子)、53...下側回転子ブロック(回転子)、60...ラジアルギャップ型ブラシレスDCモータ、61...回転子、62...固定ヨーク(固定子)、100...ターンテーブル、101...小磁石、102...永久磁石
Claims (2)
- 回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配される駆動コイルと、
前記駆動コイルに駆動電力を供給する直流電源と、
エミッタ接地で、コレクタが前記駆動コイルに接続された第1のトランジスタと、
エミッタ接地で、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタのベース電流を調整するベース電流制限用抵抗と、
前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、
前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に、前記検出コイルと直列に接続され、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間の電流と並走順方向に設けられるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整するダイオードと、
を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。 - 直列に接続される第1の直流電源及び第2の直流電源と、
回転子に備えられる永久磁石の磁界内に配され、前記第1の直流電源と第2の直流電源の間にその一端を接続された駆動コイルと、
PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源の正極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第1のトランジスタと、
NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第1のトランジスタのベースに接続された第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタのベース電流を調整する第1のベース電流制限用抵抗と、
前記永久磁石の磁界内に配される検出コイルであって、前記第2のトランジスタのベース・エミッタ間に設けられる検出コイルと、
アノードが前記第2のトランジスタのベースに接続され、カソードが前記検出コイルに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第2のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第2のトランジスタがオフになるように、前記第2のトランジスタのベース電流を制御調整する第1のダイオードと、
NPN型トランジスタであって、エミッタが前記第2の直流電源の負極側に接続され、コレクタが前記駆動コイルの他端に接続される第3のトランジスタと、
PNP型トランジスタであって、エミッタが前記第1の直流電源と第2の直流電源の間に接続され、コレクタが前記第3のトランジスタのベースに接続された第4のトランジスタと、
前記第4のトランジスタのベース電流を調整する第2のベース電流制限用抵抗と、
アノードが前記検出コイル及び前記第1のダイオードのカソードに接続され、カソードが前記第4のトランジスタのベースに接続されるダイオードであって、前記検出コイルに生じる誘導起電力によって逆方向電圧がかけられた状態において前記第4のトランジスタがオンになるように、且つ、前記検出コイルの誘導起電力によって順方向電圧がかけられた状態においては前記第4のトランジスタがオフになるように、前記第4のトランジスタのベース電流を制御調整する第2のダイオードと、
を備えることを特徴とするブラシレスDCモータ駆動回路。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2014/060680 WO2015159358A1 (ja) | 2014-04-15 | 2014-04-15 | ブラシレスdcモータの駆動回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5778349B1 true JP5778349B1 (ja) | 2015-09-16 |
JPWO2015159358A1 JPWO2015159358A1 (ja) | 2017-04-13 |
Family
ID=54192740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014534840A Expired - Fee Related JP5778349B1 (ja) | 2014-04-15 | 2014-04-15 | ブラシレスdcモータの駆動回路 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9641109B2 (ja) |
EP (1) | EP2955840A1 (ja) |
JP (1) | JP5778349B1 (ja) |
KR (1) | KR101590284B1 (ja) |
CN (1) | CN105612691B (ja) |
TW (1) | TWI514748B (ja) |
WO (1) | WO2015159358A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI678314B (zh) * | 2018-05-07 | 2019-12-01 | 大陸商捷安特電動車(昆山)有限公司 | 載具運轉參數之檢測裝置 |
CN112737425A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-30 | 兰州飞行控制有限责任公司 | 一种基于cpld控制的直流无刷电机驱动电路 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PL3413444T3 (pl) * | 2016-02-03 | 2022-01-10 | Yuzen Sustainable Energy Co., Ltd. | Silnik tarczowy |
WO2018180086A1 (ja) * | 2017-03-31 | 2018-10-04 | 株式会社Ihiエアロスペース | ドッキング装置 |
CN108696057B (zh) * | 2017-04-12 | 2021-06-25 | 德昌电机(深圳)有限公司 | 电机及具有该电机的用电设备 |
TWI703797B (zh) * | 2018-09-28 | 2020-09-01 | 黃柏原 | 一種可蓄電無刷直流馬達電路裝置 |
KR102362137B1 (ko) * | 2019-10-30 | 2022-02-11 | 주식회사다스 | Bldc 모터 시스템 및 구동 장치 |
CN115211001A (zh) * | 2020-03-02 | 2022-10-18 | 福尔肯电力有限责任公司 | 用于可变转矩生成电机的冷却系统 |
WO2023227866A1 (en) * | 2022-05-23 | 2023-11-30 | Reckitt & Colman (Overseas) Hygiene Home Limited | Fan for an automatic dispensing device |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1274999B (de) | 1964-10-15 | 1968-08-08 | Siemens Elektrogeraete Gmbh | Kontaktlos gesteuerte elektrische Uhr mit Selbstanlauf |
US3523230A (en) * | 1968-11-08 | 1970-08-04 | Motorola Inc | Stepping motor positioning systems |
JPS4733716Y1 (ja) | 1968-11-12 | 1972-10-12 | ||
JPS50144016A (ja) | 1974-05-09 | 1975-11-19 | ||
JPS56156398U (ja) * | 1980-04-21 | 1981-11-21 | ||
JPS56156398A (en) | 1980-05-01 | 1981-12-03 | Japan National Railway | Rock bolt reinforcement for soft rockbed |
JP2937287B2 (ja) | 1992-09-22 | 1999-08-23 | 国際ディスプレイ工業株式会社 | 揺動意匠体の自己起動する揺動装置 |
KR100258434B1 (ko) * | 1996-09-02 | 2000-06-01 | 윤종용 | 1-홀 신호를 이용한 3상 비엘디시 모터의 구동회로 |
JP3920410B2 (ja) | 1997-07-09 | 2007-05-30 | アース製薬株式会社 | エアゾール用遅延噴射装置 |
US7282888B2 (en) * | 2005-12-20 | 2007-10-16 | Adda Corp. | AC fan motor driving circuit having detecting current wave capability |
TW200816604A (en) * | 2006-09-29 | 2008-04-01 | Feeling Technology Corp | Brushless motor driving circuit and method for reducing operational electromagnetic noise |
CN102005993B (zh) * | 2010-11-02 | 2012-10-03 | 中颖电子股份有限公司 | 永磁直流无刷无霍尔电机的控制方法及控制装置 |
CN102324880B (zh) * | 2011-06-14 | 2013-04-17 | 合肥威师智能电子电器厂 | 无刷直流电机微弱反电动势信号的随机共振检测方法 |
-
2014
- 2014-04-15 CN CN201480000477.8A patent/CN105612691B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2014-04-15 KR KR1020147016794A patent/KR101590284B1/ko active IP Right Grant
- 2014-04-15 EP EP14731896.8A patent/EP2955840A1/en not_active Withdrawn
- 2014-04-15 JP JP2014534840A patent/JP5778349B1/ja not_active Expired - Fee Related
- 2014-04-15 US US14/368,881 patent/US9641109B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2014-04-15 WO PCT/JP2014/060680 patent/WO2015159358A1/ja active Application Filing
- 2014-06-27 TW TW103122401A patent/TWI514748B/zh not_active IP Right Cessation
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI678314B (zh) * | 2018-05-07 | 2019-12-01 | 大陸商捷安特電動車(昆山)有限公司 | 載具運轉參數之檢測裝置 |
CN112737425A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-30 | 兰州飞行控制有限责任公司 | 一种基于cpld控制的直流无刷电机驱动电路 |
CN112737425B (zh) * | 2020-12-25 | 2023-03-28 | 兰州飞行控制有限责任公司 | 一种基于cpld控制的直流无刷电机驱动电路 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2955840A1 (en) | 2015-12-16 |
KR20150134256A (ko) | 2015-12-01 |
JPWO2015159358A1 (ja) | 2017-04-13 |
TWI514748B (zh) | 2015-12-21 |
WO2015159358A1 (ja) | 2015-10-22 |
US9641109B2 (en) | 2017-05-02 |
KR101590284B1 (ko) | 2016-01-29 |
CN105612691A (zh) | 2016-05-25 |
CN105612691B (zh) | 2017-12-19 |
US20160301339A1 (en) | 2016-10-13 |
TW201539970A (zh) | 2015-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5778349B1 (ja) | ブラシレスdcモータの駆動回路 | |
US4563622A (en) | Simple brushless DC fan motor | |
JP5589506B2 (ja) | 永久磁石モータ | |
JP2017529057A (ja) | 駆動モータ用の送風機、ポンプ、モータ組立品及び集積回路 | |
US20100119389A1 (en) | Modular, brushless motors and applications thereof | |
US20050058559A1 (en) | Fan motor | |
JP5644184B2 (ja) | 単相交流同期モータ | |
JP3201875U (ja) | 永久磁石モータのための駆動回路 | |
JP2009071985A (ja) | 小電力自律回転発電機 | |
US20140340014A1 (en) | Analog Three Phase Self Excited Brushless Direct Current Motor | |
JP4050994B2 (ja) | ファンモータ | |
JPH0333176Y2 (ja) | ||
KR100754448B1 (ko) | 영구 자석의 슬릿 현상으로 인한 역기전력이 감소되는발전기 및 모터 | |
JP2019030202A (ja) | 回転電機 | |
JP2533598B2 (ja) | Dcブラシレスモ―タ | |
JP5313627B2 (ja) | ブラシ給電式ハイブリッド励磁モータ及びブラシ給電式ハイブリッド励磁モータの駆動方法 | |
KR900003891Y1 (ko) | 1상 통전되는 브러시리스 모터 | |
JP2014023285A (ja) | 正逆回転可能なdcブラシレスモータ | |
JP2749347B2 (ja) | Dcブラシレスモータ | |
JPS62210847A (ja) | 小型電動フアン装置 | |
KR20040032389A (ko) | 단상 브러시리스 직류 모터 | |
JPS60118045A (ja) | 位置検知素子として磁電変換素子を使用しないブラシレスモ−タ | |
JPH0515145B2 (ja) | ||
JPS60141155A (ja) | ブラシレスモ−タ | |
JPH01308157A (ja) | 二相半波ブラシレスモータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150616 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150708 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5778349 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |