JP2009071985A - 小電力自律回転発電機 - Google Patents

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Yuji Ueno
野 裕 司 上
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Abstract

【課題】 小電力で高速回転可能なモータの構造と、その励磁コイルから誘導電流を取り出す制御回路を備えた小電力自律回転発電機の提供を課題とする。
【解決手段】 円盤状のロータ1の外周に一方の極(NまたはS極)を外に向けて等間隔で複数個配設固定した永久磁石3と、固定枠(ステータ)2に等間隔で前記永久磁石と同数配設されたコイル4と、永久磁石3の接近を検知する少なくともひとつのホール素子(磁気検出素子)8と、永久磁石3と前記コイル4が離れているときに励磁用電池6とコイル端子を接続状態として永久磁石3の磁極と逆の磁極に励磁し、吸引力によりロータ1を回転させ、永久磁石と前記コイルが接近したとき励磁用電池とコイル端子の接続を切り離し、コイル端子を充電回路を介して蓄電池7に接続する制御回路5を備え、前記コイル近傍を通過する永久磁石3によりコイル4に発生する誘導電流を蓄電池に充電することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小電力で高速回転するモータの励磁コイルから誘導電流を取り出す制御回路を備えた小電力自律回転発電機に関する。
従来、永久磁石の磁極と電磁石の磁極との間の吸引と反発を利用して駆動させる小型モータが提案されていた。
特許文献1の発明は、隣り合った2つの磁極の両方ともが互いに相手のロータ(またはステータ)を引き合っていて、一方の極では永久磁石の磁束と電磁石の磁束が加算され、他方の極では減算になっているために、一方の吸引力が他方のそれに勝ってその方向に回転する小電力の小型モータである。
また、従来の発電機は、自動車搭載の発電機のように、エンジンからプーリーなどで伝達された回転により駆動するものがほとんどであった。
これに対し、騒音、二酸化炭素の排出を抑止する発電機として、小電力モータを用いて発電機を回転させる発明が特許文献2に提案されている。この発明は、発電機側に回転数により重心が内周から外周へと移動するフライホイールを使用し、発電機出力の電力負荷が増大したときの磁力抵抗を遠心力効果により相殺し、小電力モータで大型の発電機を回すことに特徴があった。
しかしながら、モータの駆動力で発電機を回転させる従来のモータ駆動発電機では、発電効率が悪い問題があった。
特開平8−98482号公報(第3頁、第1図) 特開2002−138945号公報(第2頁、第1図)
本発明は、小電力で高速回転可能なモータの構造と、その励磁コイルから誘導電流を取り出す制御回路を備えた小電力自律回転発電機の提供を課題とする。
本発明の小電力自律回転発電機は、軸受けに回転自在に軸支された回転軸に固定された円盤状のロータの外周に一方の極(NまたはS極)を外に向けて等間隔で複数個配設固定した永久磁石と、ロータと同心円で、ロータ外周に近接して設けられた固定枠(ステータ)に等間隔で前記永久磁石と同数配設されたコイルと、前記コイル近傍の固定枠(ステータ)に固定して配設され、ロータに配設され永久磁石の接近を検知する少なくともひとつのホール素子と、前記複数のコイルの端子及び前記ホール素子の制御端子と接続され、前記ロータに配設された永久磁石と前記コイルが離れているときに励磁用電池とコイル端子を接続状態としてコイルが永久磁石に対抗する内側を永久磁石の磁極と逆の磁極に励磁し、吸引力によりロータを回転させ、永久磁石と前記コイルが接近したとき励磁用電池とコイル端子の接続を切り離し、コイル端子を充電回路を介して蓄電池に接続する制御回路を備え、前記コイル近傍を通過する永久磁石によりコイルに発生する誘導電流を蓄電池に充電することを特徴とする。
本発明によれば、ロータの外周に複数個の強力な磁場を形成する永久磁石を配設することにより、少ない電力で逆の磁極に励磁したコイルとの間に大きな吸引力を働かせてロータを回転させる。さらに、制御回路による切り替えにより、慣性で回転するロータに配設された永久磁石がコイルを横切る際にコイルに発生する誘導電流を取り出して電力として利用することができる。
この作用により、高速で安定した回転により高い発電能力を有する小電力自律回転発電機を得ることができる。
本発明の小電力自律回転発電機の実施の形態を、以下図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の小電力自律回転発電機の構成を示す模式図である。
図1に示すように、小電力自律回転発電機100は、軸受けに回転自在に軸支された回転軸1aに固定された円盤状のロータ1と、ロータ1の外周に近接して設けられたロータ1と同心円状の固定枠(ステータ)2と、制御回路5と、励磁用電池6と、充電回路及び蓄電池7とから構成されている。
ロータ1には、一方の極(NまたはS極)を外に向けて等間隔で複数個固定した永久磁石3が配設固定されている。この実施例では、45度間隔で8個の永久磁石3がN極を外周に向けて固定されている。
なお、この永久磁石は3500ガウス程度の、高い磁場を有するものを用いる。
一方、ロータ1の外側の固定枠(ステータ)2には、8個のコイル4がロータ1の中心に向けて等間隔で配設固定されている。
コイル4の2端子と制御回路5、ホール素子(磁気検出素子)8と制御回路5、制御回路5と励磁用電池6、制御回路5と充電回路及び蓄電池7はそれぞれ電気的に接続されて、電流或いは制御信号が流れるように配線されている。(図2参照)
図2は、小電力自律回転発電機100の断面模式図である。
ロータ1の回転軸1aは、軸受け2aに回転自在に軸支されている。この軸受け2aは、可能な限り摩擦係数の低いものを用いることが望ましい。例えばボールベアリング軸受け、或いは磁気浮上軸受けなどである。
永久磁石3は、ロータ1の外周側がN極となるようにロータ1に埋め込み固定されている。永久磁石3のロータ1への取付けは、高速回転に耐えられるよう接着固定が望ましい。
一方、ロータ1の外周の固定枠(ステータ)2には鉄心4aに巻かれたコイル4が配設固定され、ロータ1が回転すると、永久磁石3のN極がコイル4の鉄心4a先端近傍を通過する。
コイル4は、その端子から2芯の配線で制御回路5に接続されており、励磁用電池6に接続されると、ロータ側がS極になるよう励磁される。
制御回路5は、ホール素子8に制御電流を供給し、ホール素子8からの出力により永久磁石3の接近を検知し、コイル4の励磁回路を切断し、コイル4と充電回路及び蓄電池7とを接続し、永久磁石3の磁力線がコイル4に起こす誘導電流を蓄電池に充電させる。
図3は、コイル及びロータの一実施の形態の詳細を示す斜視図である。
コイル4は、図に示すように、鉄心4aを中心にしたボビン4cに巻かれて、両端部から2芯配線4bが延長され、制御回路からの励磁電流を受け、或いは発生した誘導電流を取り出すことを基本構成とするものである。
この図では、ボビン4cの先端表面にホール素子8を取り付けて、ロータ1の外周に固定された永久磁石3のコイル4への接近を検知するようにしている。ホール素子8からは4本の制御用及び出力線が制御回路に接続されている。
図において、ロータ1に取り付けられた永久磁石3は、S極に励磁されたコイル4の鉄心4a方向に引き寄せられてロータ1を回転させる。
図4は、制御回路の切り替え動作を説明する模式図である。
コイル4近傍に取り付けられたホール素子8(図3ではコイルボビンに取り付け)はロータ1に等間隔で配設された永久磁石3の近接を出力電圧の変化として制御回路に入力させる。
ホール素子8が接続された制御回路5は、コイル4と永久磁石3の間隔が一定以上の場合(ホール素子8の出力が基準電圧以下の場合)SWをa−c,b−eに接続し、コイル励磁用電池6をコイル4の端子に接続しコイル4を励磁して永久磁石3を吸引させる。
永久磁石3が吸引されたコイル4に接近し、間隔が一定以下になった場合(ホール素子8の出力が基準電圧以上となった場合)SWをa−d,b−fに接続し、コイル4に発生する誘導電流を充電回路及び蓄電池7に接続する。図では、充電回路及び蓄電池7として充電用ダイオード7a、電気二重層コンデンサ7bを用いた例を示す。
なお、実施の形態として、永久磁石3と、コイル4との間隔または接近の検知にホール素子8を用いたが、コイル4直前を永久磁石3が通過するタイミングでSWをa−d,b−fに接続させ、永久磁石3とコイル4との間隔が開いた際にSWをa−c,b−eに接続させる切替回路であれば、他の異なる検知手段を用いてもよい。例えば、ロータの回転位置の光学検知を用いることもできる。
本発明の小電力自律回転発電機の構成を示す模式図である。 小電力自律回転発電機100の断面模式図である。 コイル及びロータの一実施の形態の詳細を示す斜視図である。 制御回路の切り替え動作を説明する模式図である。
符号の説明
1 ロータ
1a 回転軸
2 固定枠(ステータ)
2a 軸受け
3 永久磁石
4 コイル
4a 鉄心
4b 2芯配線
4c ボビン
5 制御回路
6 励磁用電池
7 充電回路及び蓄電池
7a 充電用ダイオード
7b 電気二重層コンデンサ
8 ホール素子(磁気検出素子)
100 小電力自律回転発電機

Claims (1)

  1. 軸受けに回転自在に軸支された回転軸に固定された円盤状のロータの外周に一方の極(NまたはS極)を外に向けて等間隔で複数個配設固定した永久磁石と、ロータと同心円で、ロータ外周に近接して設けられた固定枠(ステータ)に等間隔で前記永久磁石と同数配設されたコイルと、前記コイル近傍の固定枠(ステータ)に固定して配設され、ロータに配設され永久磁石の接近を検知する少なくともひとつのホール素子と、前記複数のコイルの端子及び前記ホール素子の制御端子と接続され、前記ロータに配設された永久磁石と前記コイルが離れているときに励磁用電池とコイル端子を接続状態としてコイルが永久磁石に対抗する内側を永久磁石の磁極と逆の磁極に励磁し、吸引力によりロータを回転させ、永久磁石と前記コイルが接近したとき励磁用電池とコイル端子の接続を切り離し、コイル端子を充電回路を介して蓄電池に接続する制御回路を備え、前記コイル近傍を通過する永久磁石によりコイルに発生する誘導電流を蓄電池に充電することを特徴とする小電力自律回転発電機。
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