JP5774275B2 - カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5774275B2 JP5774275B2 JP2009243424A JP2009243424A JP5774275B2 JP 5774275 B2 JP5774275 B2 JP 5774275B2 JP 2009243424 A JP2009243424 A JP 2009243424A JP 2009243424 A JP2009243424 A JP 2009243424A JP 5774275 B2 JP5774275 B2 JP 5774275B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- dye
- color filter
- triarylmethane
- pigment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Optical Filters (AREA)
Description
またトリアリールメタン系色素、特にトリアリールメタン系染料及びその芳香族スルホン酸との造塩物である染料をカラーフィルタの青色画素として用いることも提案されている。(特許文献2参照)
さらにトリアリールメタン系染料とフタロシアニン系染料とを併用してカラーフィルタの青色画素として用いることも提案されている。(特許文献3参照)
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、トリアリールメタン系色素を含有する色素と、色素担体と、光重合開始剤と、リン系酸化防止剤とを含んでなるカラーフィルタ用着色組成物からなる。
また、「C.I.」は、カラーインデクッス(C.I.)を意味する。
<色素>
(トリアリールメタン系色素)
本発明における色素は、トリアリールメタン系色素を含むことを特徴とする。
本発明において好ましく用いることのできるトリアリールメタン系色素は、青色、バイオレット色、緑色を呈するものであり、顔料の形態及び/または染料の形態を有するものである。
青色、バイオレット色を呈するとは、C.I. ピグメント ブルー、C.I.ピグメント バイオレット等の顔料、C.I.ベーシック ブルー、C.I.ベーシック バイオレット等の塩基性染料、C.I.ソルベント ブルー、C.I.ソルベント バイオレット等の油溶性染料、C.I.アシッド ブルー、C.I.アシッド バイオレット等の酸性染料、C.I.ディスパース ブルー、C.I.ディスパース バイオレット等の分散性染料等、C.I.フード ブルー、C.I.フード バイオレット等の食用色素等に属するものである。
さらにこれらの酸性染料(直接染料も含む)、塩基性染料をカウンタイオンとしてはたらく化合物で造塩、変性した造塩染料に属するものである。
イ)トリアリールメタン系染料の塩基性染料(トリアリールメタン系塩基性染料)
ロ)トリアリールメタン系塩基性染料と有機酸との造塩化合物
ハ)トリアリールメタン系染料の酸性染料(トリアリールメタン系酸性染料)
ニ)トリアリールメタン系酸性染料と第四級アンモニウム化合物との造塩化合物
ホ)トリアリールメタン系染料のレーキ顔料(特にトリアリールメタン系塩基性染料のレーキ顔料)
へ)その他のトリアリールメタン系染料(油溶性染料、分散性染料、食用色素など)
これらの形態としては、中でもイ)トリアリールメタン系染料の塩基性染料、ロ)トリアリールメタン系塩基性染料と有機酸との造塩化合物を用いることが好ましい。
有機スルホン酸としては、ナフタレン類のスルホン化物、ナフトール類のスルホン化物などを用いることができる。
ナフタレン類のスルホン化物にはスルホン酸基が1個結合したナフタレンモノスルホン酸、2個結合したナフタレンジスルホン酸、3個結合したナフタレントリスルホン酸がある。具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,3−ナフタレンジスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、1,6−ナフタレンジスルホン酸、1,7−ナフタレンジスルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、2,7−ナフタレンジスルホン酸、1,3,5−ナフタレントリスルホン酸、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸、1,3,7−ナフタレントリスルホン酸などである。
また、ナフタレン類のスルホン化物は、前記述べたナフタレンスルホン酸に加え、ナフチルアミンスルホン酸も含む。そして、スルホン酸基が1個結合したナフチルアミンモノスルホン酸、2個結合したナフチルアミンジスルホン酸、3個結合したナフチルアミントリスルホン酸がある。 具体的には、1,4−ナフチルアミンスルホン酸(ナフチオン酸)、1,5−ナフチルアミンスルホン酸(ローレンツ酸)、1,6−ナフチルアミンスルホン酸(6−クレーブ酸)、1,7−ナフチルアミンスルホン酸(7−クレーブ酸)、1,8−ナフチルアミンスルホン酸(ペリ酸)、2,1−ナフチルアミンスルホン酸(トビアス酸)、2,5−ナフチルアミンスルホン酸、2,6−ナフチルアミンスルホン酸(ブレンナー酸)、1,3,6−ナフチルアミンジスルホン酸(フロイント酸)、1,3,7−ナフチルアミンジスルホン酸、2,3,6−ナフチルアミンジスルホン酸(アミノR酸)、2,4,6−ナフチルアミンジスルホン酸(C酸)、2,5,7−ナフチルアミンジスルホン酸(アミノJ酸)、2,6,8−ナフチルアミンジスルホン酸(アミノG酸)、1,3,6,8−ナフチルアミントリスルホン酸(コッホ酸)などである。
さらにはビクトリアピュアブルーBO(C.I.ベーシック ブルー 7)とナフタレ
ンジスルホン酸とからなる造塩化合物、ビクトリアピュアブルーBO(C.I.ベーシッ
ク ブルー 7)とナフトールジスルホン酸とからなる造塩化合物は好ましい染料である。
一例をあげると、トリアリールメタン系塩基性染料を水に溶解した後、ナフタレン類のスルホン化物及び/またはナフトール類のスルホン化物を添加、攪拌しながら造塩化処理を行なえばよい。 ここでトリアリールメタン系塩基性染料中のアミノ基(−NHC2H5)の部分とナフタレン類のスルホン化物及び/またはナフトール類のスルホン化物のスルホン酸基(−SO3H)の部分が結合した造塩化合物が得られる。
ここでナフタレン類のスルホン化物及び/またはナフトール類のスルホン化物は造塩処理を行う前に、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に溶解させ、スルホン酸ナトリウムの形態(−SO3Na)として用いることもできる。また本発明においては、スルホン酸基(−SO3H)とスルホン酸ナトリウムである官能基(−SO3Na)も同義である。
好ましい芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、中でも3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−フェニルサリチル酸を用いることが好ましい。芳香族ヒドロキシカルボン酸を用いる場合は、トリアリールメタン系染料中のアミノ基(−NHC2H5)の部分と芳香族ヒドロキシカルボン酸のカルボン酸(−COOH)の部分が結合した造塩化合物が得られる。また水酸基(−OH)は造塩の反応とは関係なく残存している。
さらにはビクトリアピュアブルーBO(C.I.ベーシック ブルー 7)と3,5−
ジ−tert−ブチルサリチル酸や3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とからなる造塩化合物は好ましい材料である。
飽和脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸等を用いることができる。
不飽和脂肪酸としては、例えば、デシレン酸、ドデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、ペトロセリン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リカン酸、パリナリン酸、タリリン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、セトレイン酸、エルカ酸、セラコレイン酸等を用いることができる。
好ましくは炭素原子の総数が16〜22個の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸が好ましい。
これよりバインダー樹脂、溶剤中への分散性が良好であること、造塩化合物として耐熱性、耐光性に優れるものとしては特にステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸を用いることが好ましい。
一方、炭素原子の総数が5個よりも小さい吉草酸、プロピオン酸、酢酸等は有機溶剤に分散しにくく、また水に可溶であるため、温度、湿度の影響を受けやすくこれらの脂肪酸とトリアリールメタン系塩基性染料とからなる造塩化合物はカラーフィルタ用の色材として用いることは困難である。また炭素原子の総数が26個よりも多くなると、造塩化合物中の色素の部分の割合が少なくなり、一定の色を得る場合に多くの造塩化合物を添加する必要があることを考慮しなければならない。一方、脂肪酸の分子量が大きいものは、親油性が強く相溶性、濡れ性に優れバインダー樹脂、溶剤中への分散性が良好になる。
7)食用青色1号(C.I.アシッド ブルー 9)、C.I.アシッド ブルー 22、C.I.アシッド ブルー 83、C.I.アシッド ブルー 90、C.I.アシッド ブルー 93、C.I.アシッド ブルー 100、C.I.アシッド ブルー 103、C.I.アシッド ブルー 104、C.I.アシッド ブルー 109を用いることが好ましい。
一例をあげると、トリアリールメタン系酸性染料を水に溶解した後、第四級アンモニウム化合物を添加、攪拌しながら造塩化処理を行なえばよい。ここでトリアリールメタン系酸性染料中のスルホン酸基(−SO3H)の部分と第四級アンモニウム化合物のアンモニウム基(NH4+)の部分が結合した造塩化合物が得られる。
第四級アンモニウム化合物としては、トリエチルベンジルクロライドなどを用いることが好ましい。
本発明の着色組成物においては、トリアリールメタン系色素がトリアリールメタン系顔料である場合、キサンテン系色素の成分も同時に、沈殿剤粒子と混合されることで2つの色素が好ましく分散、配合されるものである。
またトリアリールメタン系色素とキサンテン系色素のどちらともレーキ顔料である場合は、レーキ剤を共有できるため極めて良好な混合、分散、配合がなされ良好な発色が得られる。
本発明の感光性着色組成物は、さらに耐熱性を向上させるために本発明の効果を損なわない範囲で顔料を含有していてもよい。本発明においてトリアリールメタン系色素と併用可能な顔料としては、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、及び80等の青色、シアン色顔料を用いることができる。また、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、及び50等の紫色顔料を併用することができる。
リン系酸化防止剤としては、市販されているものを使用できるが、トリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、トリス[2−[(4,6,9,11−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−2−イル)オキシ]エチル]アミン、亜りん酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、これらは1種又は2種以上を使用することができる。
光重合開始剤としては、
4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、及びベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、及び3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、及び2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、及び2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;
1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキ
シム)〕、及びO−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、及び
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化
合物;
9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキ
ノン系化合物;
ボレート系化合物;
カルバゾール系化合物;
イミダゾール系化合物;並びに、
チタノセン系化合物等が用いられる。
更に、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤は、着色組成物中の光重合開始剤の全重量を基準(100重量%)として、0.1〜60重量%の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含有される色素担体としては、樹脂及びその前駆体から構成されることが好ましい。樹脂の透過率は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において80%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。透過率が80%より小さいと、コントラスト比及び明度が低下して高品位のカラーフィルタを作製することができない。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が、その前駆体としては、放射線照射により硬化して樹脂を生成するモノマー及び/若しくはオリゴマーが挙げられる。これらを単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、およびトリシクロデカニル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、およびトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート類;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の三官能以上の多官能(メタ)アクリレート;
1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、およびフェノールノボラック樹脂等のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート;
ポリエステル、ポリウレタン、イソシアヌレート、メチロール化メラミン等を変性した各種(メタ)アクリル酸エステル類;並びに
(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等の(メタ)アクリレート以外の単量体が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されない。
これらは、単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、色素を充分に色素担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布してフィルタセグメントやブラックマトリックスを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、色素又は2種以上の色素からなる色素組成物を、色素担体及び溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、及びアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。又、2種以上の色素を含む感光性着色組成物は、各色素を別々に色素担体及び溶剤中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。色素を色素担体及び溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、及び色素誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を色素担体及び溶剤中に分散してなるカラーフィルタ用着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の色素担体への分散を安定化する働きをするものである。
顔料親和性部位としては、カルボキシル基、ヒドロキシル基、燐酸基、燐酸エステル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、アミノ基、四級アンモニウム塩基、及びアミド基等の極性基、並びに、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、及びこれらの複合系等の親水性ポリマー鎖等が挙げられ、
色素担体と相溶性のある部位としては、長鎖アルキル鎖、ポリビニル鎖、及びポリエステル鎖等が挙げられる。
スチレン−無水マレイン酸共縮合物、オレフィン−無水マレイン酸共重合物、ポリ(メタ)アクリル酸塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、(メタ)アクリル酸−ポリビニル系マクロマー共重合体、燐酸エステル基含有アクリル樹脂、芳香族カルボキシル基含有アクリル樹脂、ポリスチレンスルフォン酸塩、アクリルアミド−(メタ)アクリル酸共重合物、カルボキシメチルセルロース、カルボキシル基を有するポリウレタンプレポリマー、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、及びアルギン酸ソーダ等のアニオン系樹脂型顔料分散剤;
ポリビニルアルコール、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリルアミド、及びポリマー澱粉等のノニオン系樹脂型顔料分散剤;並びに、
ポリエチレンイミン、アミノアルキル(メタ)アクリレート共重合物、ポリビニルイミダゾリン、アミノ基を有するポリウレタンプレポリマー、及びサトキンサン等のカチオン系樹脂型顔料分散剤が挙げられ、これらを単独又は2種以上を混合して用いることができる。
Disperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、及び2001、並びに、Anti−Terra−U、203、及び204、並びに、BYK−P104、P104S、及び220S、並びに、Lactimon、Lactimon−WS、及びBykumen等のビックケミー社製樹脂型顔料分散剤;
SOLSPERSE−3000、9000、13240、13650、13940、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32600、34750、36600、38500、41000、41090、及び53095等の日本ルーブリゾール社製樹脂型顔料分散剤;並びに、
EFKA−46、47、48、452、LP4008、4009、LP4010、LP4050、LP4055、400、401、402、403、450、451、453、4540、4550、LP4560、120、150、1501、1502、及び1503等のエフカケミカルズ社製樹脂型顔料分散剤等が挙げられるが、これらに限定されることなく任意の樹脂型顔料分散剤が使用でき、これらを単独又は2種以上を混合して用いることもできる。
界面活性剤としては、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;
アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;並びに、
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、及びアルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
色素誘導体とは、有機色素に置換基を導入した化合物であり、有機色素には、一般に色素とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、及び特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
又、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、及びN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができ、又、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、及びジエチルヒドロキシアミン等の4級アンモニウムクロライド類;
乳酸、及びシュウ酸などの有機酸類;
前記有機酸のメチルエステル類;
t−ブチルピロカテコール等のカテコール類;
トリフェニルホスフィン、テトラエチルホスフィン、及びテトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン類;並びに、
亜リン酸塩類等が挙げられる。
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、及びビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類;
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン等の(メタ)アクリロイルシラン類;
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類;
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類;並びに、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類;等が挙げられる。
カラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、更に好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、透明基板上に、本発明の感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメント及び/又はブラックマトリックスを備えるものであり、一般的なカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメントと、少なくとも1つの緑色フィルタセグメントと、及び少なくとも1つの青色フィルタセグメントとを具備するカラーフィルタであって、少なくとも1つの青色フィルタセグメントが本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されてなるものである。
本発明のカラーフィルタは、フォトリソグラフィー法により、製造することができる。フォトリソグラフィー法による各色フィルタセグメント及びブラックマトリックスの形成は、下記の方法で行う。すなわち、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製したカラーフィルタ用着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するか、若しくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成してフィルタセグメント及びブラックマトリックスを形成することができる。更に、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、印刷法より精度の高いフィルタセグメント及びブラックマトリックスが形成できる。
現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
実施例に先立ち、耐熱試験法、及びアクリル樹脂溶液の調製法、トリアリールメタン造塩化合物の製造方法、色素分散体の製造方法について説明する。
透明基板上に乾燥塗膜が約2.5μmとなるように青色着色組成物を塗布し、所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するか若しくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成する。その後オーブンで230℃1時間加熱、放冷後、得られた塗膜のC光源での色差1(L*(1),a*(1),b*(1))と、最大透過率T1(%)、および明度を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)を用いて測定した。その後、耐熱試験としてオーブンで250℃1時間加熱し、C光源での色差2(L*(2),a*(2),b*(2))、最大透過率T2(%)、明度を測定した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
又、測定した最大透過率値を用いて、下記計算式により透過率変化率ΔT(%)を算出した。
ΔT (%)= ( T2- T1)/ T1×100
反応容器にシクロヘキサノン450部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で、メタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、ブチルメタクリレート55.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、及びアゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
滴下後更に80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、更に80℃で1時間反応を続けてアクリル樹脂溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、その測定値に基づき、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
(トリアリールメタン造塩化合物1の作製)
下記の手順でトリアリールメタン系造塩化合物を作製した。
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸
(DTBSA)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。このDTB
SAのナトリウム塩水溶液を70〜90℃に加熱した後、ビクトリアピュアブルー染料(
C.I.ベーシック ブルー 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル
ー染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブルー染料を滴下した
後、70〜90℃で40〜60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙
に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたこ
とと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、
濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル
ー染料とDTBSAとの造塩化合物、造塩化合物1を得た。
前記トリアリールメタン系造塩化合物1にて用いた3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸を用いる代わりに、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(BON酸)を用いる以外は
、トリアリールメタン系造塩化合物1と同様に作製を行い、ビクトリアピュアブルー染料
とBON酸との造塩化合物、造塩化合物2を得た。
前記トリアリールメタン系造塩化合物1にて用いた3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸を用いる代わりに、ステアリン酸を用いる以外は、トリアリールメタン系造塩化合
物1と同様に作製を行い、ビクトリアピュアブルー染料とステアリン酸との造塩化合物、
造塩化合物3を得た。
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、3−フェニルサリチル酸を溶解させ十分
に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。この3−フェニルサリチル酸ナトリウム塩
水溶液を70〜90℃に加熱した後、ビクトリアピュアブルー染料(C.I.ベーシック
ブルー 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブルー染料は水に溶解し
水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブルー染料を滴下した後、70〜90℃で
40〜60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して
、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪
拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩
化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブルー染料と3−フェニ
ルサリチル酸との造塩化合物を得た。
(色素分散体(1)の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し色素分散体を作製した。
C.I.ベーシック ブルー 7 11.0部
(保土ヶ谷化学社製 アイゼンビクトリアピュアブルー BOH)
分散剤(日本ルーブリゾール社「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(2)を作製した。
C.I.ピグメント ブルー 1 11.0部
(クラリアント社製 サンドクリルブルー B−RLE)
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(3)を作製した。
C.I.アシッド ブルー 90 11.0部
(クラリアント社製 デルマシアニン GN360)
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(4)を作製した。
C.I.ソルベント ブルー 4 11.0部
(保土ヶ谷化学社製 アイゼンビクトリアブルー B Base)
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(5)を作製した。
トリアリールメタン造塩化合物1 11.0部
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(6)を作製した。
トリアリールメタン造塩化合物2 11.0部
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(7)を作製した。
トリアリールメタン造塩化合物3 11.0部
色素を下記色素に変更した以外は、色素分散体(1)と同様にして色素分散体(8)を作製した。
トリアリールメタン造塩化合物4 11.0部
(カラーフィルタ用着色組成物(レジスト材)の製造)
表1に示すような組成、配合量(重量部)で、色素分散体と、アクリル樹脂溶液と、モノマーと、光重合開始剤と、酸化防止剤と、溶剤との混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各レジスト材を得た。
・モノマー :トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
・光重合開始剤:2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノ
プロパン−1−オール
(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」)
・酸化防止剤A:トリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチ ル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチ ル]アミン
・酸化防止剤B:トリス[2−[(4,6,9,11−テトラ−tert−ブチルジベンゾ [d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−2−イル)オキシ]エチル]アミン
・酸化防止剤C:亜りん酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニ ル)
・酸化防止剤D:2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4− ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
・溶剤:シクロヘキサノン
透過率の基準は以下の通りである。
ΔEab*=2.5以下、かつ透過率変化3%未満 ○
ΔEab*=4.5以下、かつ透過率変化3%以上6%未満 △
ΔEab*=4.5より大きい、または透過率変化6%以上 ×
リン系酸化防止剤を用いない場合(比較例1,5〜11)、ヒンダーフェノール系酸化防止剤を用いた場合(比較例4)、及びリン系酸化防止剤の比率(S/I)が0.001より小さい場合(比較例2)は、耐熱性が良好な塗膜は得られなかった。
又、リン系酸化防止剤の比率(S/I)が1.2より大きな場合(比較例3)は、パターンを形成することが困難であった。
特に酸化防止剤Aを添加した場合において優れた耐熱性を有する塗膜が得られ、色素として造塩化合物を用いた場合において特に良好な耐熱性を有する塗膜が得られた。
次に、ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで、色素分散体(1)中の色素で使用しているC.I.ベーシック ブルー 7を、C.I.Pigment Red 254=11.0部に置き換えた以外は色素分散体1と同様にして作製した赤色色素分散体をC光源において(以下、緑色、青色にも用いる)x=0.582、y=0.337になるような膜厚に塗布し着色被膜を形成した。次に、該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて300mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで2重量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で20分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。
同様にして、色素をC.I.Pigment Green 36/C.I.Pigment Yellow 150=7.7/3.3部に置き換えた以外は色素分散体1と同様にして作製した色素分散体を用いてx=0.315、y=0.531となるように、色素分散体(1)を用いてx=0.139、y=0.164になるような膜厚にそれぞれ塗布し、緑色フィルタセグメント、青色フィルタセグメントを形成して、カラーフィルタを得た。
本発明におけるカラーフィルタ用着色組成物を用いると、広い色度範囲において色濃度、および色純度、透明性に優れ、耐熱性、耐光性も良好な青色フィルタセグメントを有するカラーフィルタを作製することが可能であった。
Claims (2)
- 色素と、色素担体と、光重合開始剤と、リン系酸化防止剤とを含んでなるカラーフィルタ用着色組成物であって、
該色素が、イ)トリアリールメタン系染料の塩基性染料、ロ)トリアリールメタン系塩基性染料と有機酸との造塩化合物、ハ)トリアリールメタン系染料の酸性染料、およびニ)トリアリールメタン系酸性染料と第四級アンモニウム化合物との造塩化合物からなる群より選ばれるいずれか1種以上を含むトリアリールメタン系色素を含有し、
該リン系酸化防止剤が、トリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、トリス[2−[(4,6,9,11−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−2−イル)オキシ]エチル]アミン、および亜りん酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
かつリン系酸化防止剤の重量(S)と光重合開始剤の重量(I)との重量比(S/I)が0.001〜1.2であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。 - 透明基板上に、請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物から形成されるフィルタセグメントを備えることを特徴とするカラーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009243424A JP5774275B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009243424A JP5774275B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011090147A JP2011090147A (ja) | 2011-05-06 |
JP2011090147A5 JP2011090147A5 (ja) | 2012-07-19 |
JP5774275B2 true JP5774275B2 (ja) | 2015-09-09 |
Family
ID=44108459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009243424A Active JP5774275B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5774275B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6024343B2 (ja) * | 2012-03-21 | 2016-11-16 | Dic株式会社 | カラーフィルタ用青色顔料組成物、カラーフィルタ用青色光硬化性組成物及びカラーフィルタ |
KR101980236B1 (ko) * | 2012-03-28 | 2019-05-20 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 착색 조성물, 컬러 필터, 표시 소자 및 안료 분산액 |
JP5994406B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2016-09-21 | Dic株式会社 | カラーフィルタ用有機顔料組成物及びカラーフィルタ |
TWI463257B (zh) * | 2012-11-23 | 2014-12-01 | Chi Mei Corp | 彩色濾光片用之感光性樹脂組成物及其應用 |
JP6878847B2 (ja) * | 2016-11-17 | 2021-06-02 | 東レ株式会社 | 着色樹脂組成物、カラーフィルター基板および表示装置 |
JP7418488B2 (ja) | 2022-04-12 | 2024-01-19 | 東京応化工業株式会社 | レジスト組成物、及びレジストパターン形成方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09235483A (ja) * | 1996-02-29 | 1997-09-09 | Nissha Printing Co Ltd | 染料の耐熱性向上剤、耐熱性染料および着色物の製造方法 |
JP2003255524A (ja) * | 2002-03-05 | 2003-09-10 | Sumitomo Chem Co Ltd | 着色感光性組成物 |
JP2004133208A (ja) * | 2002-10-10 | 2004-04-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | 調光フィルムとカラーフィルタとの組合せ構造及び液晶ディスプレイ装置 |
KR20070004649A (ko) * | 2004-01-27 | 2007-01-09 | 시바 스페셜티 케미칼스 홀딩 인크. | 열적으로 안정한 양이온성 광경화성 조성물 |
JP4679959B2 (ja) * | 2005-05-11 | 2011-05-11 | 富士フイルム株式会社 | ネガ型着色剤含有硬化性組成物、並びに、カラーフィルタおよびその製造方法 |
JP2009186657A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 染料顔料複合型カラーフィルタ及び有機elディスプレイ |
JP2010237568A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタおよび有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置 |
-
2009
- 2009-10-22 JP JP2009243424A patent/JP5774275B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011090147A (ja) | 2011-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4993026B1 (ja) | カラーフィルタ用着色剤、着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP5573724B2 (ja) | 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子 | |
JP6160061B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物 | |
JP4484482B2 (ja) | 感光性着色組成物およびカラーフィルタ | |
JP5573019B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタおよびカラー表示装置 | |
JP4553128B2 (ja) | 着色組成物、それを用いたカラーフィルタおよびその製造方法 | |
JP5774275B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ | |
JP2004346218A (ja) | 着色組成物、カラーフィルタの製造方法およびブラックマトリックス基板の製造方法 | |
JP5577647B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、及びカラーフィルタ | |
JP5521451B2 (ja) | 着色組成物、カラーフィルタ用感光性着色組成物およびカラーフィルタ | |
JP5880157B2 (ja) | キノフタロン色素、およびその用途 | |
JP4351519B2 (ja) | 感光性組成物およびカラーフィルタ | |
JP2011022237A (ja) | 青色感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ並びにカラー表示装置 | |
JP2018040835A (ja) | カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ | |
JP2012193318A (ja) | 顔料組成物の製造方法 | |
JP6089877B2 (ja) | キノフタロン化合物およびそれを含有する着色組成物 | |
JP5648557B2 (ja) | カラーフィルタ用青色着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP5298663B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、及びそれを用いたカラーフィルタ | |
JP5493576B2 (ja) | カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタおよびカラー表示装置 | |
JP5786159B2 (ja) | カラーフィルタ用着色剤、着色組成物、およびカラーフィルタ | |
JP5764805B2 (ja) | アルミニウムフタロシアニン | |
JP5693016B2 (ja) | カラーフィルタ用青色着色組成物、およびカラーフィルタ | |
WO2013084932A1 (ja) | 着色剤、着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子 | |
JP2012184342A (ja) | 加工顔料、それを用いたカラーフィルタ用着色組成物、及びカラーフィルタ | |
JP4972953B2 (ja) | カラーフィルタおよびカラーフィルタ用着色組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120601 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130507 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130605 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140325 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150701 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5774275 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |