図1は、本発明の第1実施形態に係る見守りサービスシステム1の全体的な概要を示したものであり、図2は、見守りサービスシステム1における各種信号等の流れを示している。見守りサービスシステム1が提供する見守りサービスは、家屋H1に居住するユーザ(見守られる人M1)の状況を、見守りサーバ20(見守りサーバ装置)が遠隔的に検知し、検知結果に基づき見守られる人M1に異常が発生した場合、見守られる人M1の見守りを行う見守る人K1、K2、K3等へ異常発生の旨を連絡するものであり、システムに故障が発生した場合、見守られる人M1に異常が発生したことと区別して、故障発生を検知できるようにしている。さらに、本発明は、システムに故障が発生した場合について、見守られる人M1へも故障発生及び故障復旧を伝えられるようにしたことが特徴となっている。
見守りサービスシステム1は、見守り装置10(通信端末装置)、及び見守りサーバ20(通信端末装置)を具備している。見守り装置10は、家屋H1内に設置されたテレビジョン装置5(見守られる人により操作されるユーザ機器に相当)に接続されると共に、ネットワークNWを介して見守りサーバ20と通信可能になっており、テレビジョン装置5に対するユーザ(見守り対象となるユーザ)の操作状況を示す信号(操作通知信号)及び接続確認信号等を見守りサーバ20へ送信する一方、見守りサーバ20から送信されてくる接続応答信号の受信を行う。
また、見守りサーバ20は、見守り装置10から送信されてくる操作通知信号の受信状況に基づき見守られる人M1の異常発生の有無を判断すると共に、見守り装置10から送信されてくる接続確認信号の受信状況に基づき故障発生の有無を判断しており、これらの判断内容を見守る人K1、K2、K3等が所有する通信装置40、41、42等へ通知する。
図3(a)〜(f)は、見守りサーバ20は見守る人K1等の通信装置40等へ通知する内容の例を示しており、見守る人K1等は、この通知を見ることで、見守られる人M1の状況を確認できる。見守る人K1〜K3等が所有する通信装置40〜42等としては、通信機能を具備するものであれば適用可能であり、具体的には、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、通信機能付きノートパソコン、通信機能を具備するパソコン・テレビジョン装置等を用いることができる。
なお、図1では、本発明のポイントを明確にするため、1人の見守られる人M1と、その見守られる人M1を見守る見守る人K1〜K3等からなる一つのグループのみを図示するに留まるが、実際のシステムでは、見守られる人及びその見守る人からなるグループを複数、対象とすることができる。以下、第1実施形態に係る見守りサービスシステム1に関する内容について詳説する。
見守り装置10が接続されるテレビジョン装置5は、通常のテレビジョン機能に加えて、テレビジョン装置5の本体操作部又はリモコン6に対してユーザにより何らかの操作を行われると、ユーザ操作があった旨を示す操作通知信号を出力できる仕様になっている。テレビジョン装置5が出力する操作通知信号の種類としては主に三種類あり、一つめはテレビジョン装置5の電源オン操作があった旨を示す操作通知信号であり、二つめは電源オフ操作があった旨を示す操作通知信号であり、三つめは、電源オン・オフ以外の操作があった旨を示す操作通知信号である。なお、電源オン・オフ以外の操作の種類としては、テレビジョン装置5をユーザが所望する状態にするセットする内容の操作が該当し、具体的には、選局操作(チャンネル切替操作)、音量変更操作、番組表表示操作、入力系統切替操作、放送波(地上デジタル放送、衛星放送等)切替操作等が該当する。
さらに、テレビジョン装置5は、外部装置用の接続端子を具備しており、この接続端子に見守り装置10が接続されるようにしている。本実施形態で用いられるテレビジョン装置5における外部装置用の接続端子は、上述した操作通知信号を出力するものとなっており、映像・音声・制御信号をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格であるHDMI(High-Definition Multimedia Interface 高精度マルチメディアインターフェイス)規格に応じた仕様になっている。
また、図4(a)、(b)に示すように、テレビジョン装置5は、後述するように見守り装置10から出力されてくる故障発生情報51a、故障復旧情報52aを上述した外部装置用の接続端子で取得すると、取得した各情報51a、52aを表示画面5aに表示する処理を行う仕様になっている。
すなわち、テレビジョン装置5は故障発生情報51a、故障復旧情報52aを、ポップアップ51、52でテレビ放送映像50に重ねて表示するようにしている。具体的には、テレビジョン放送を受信している際に、上述したHDMI規格に応じた接続端子で、故障発生情報51a、故障復旧情報52aの入力があると、テレビジョン装置5は、表示画面5aの右下から、せり上がるように、故障発生情報51a、故障復旧情報52aに応じたテキストを含むポップアップ51、52を表示中のテレビ放送映像50に重ねて表示される。なお、ポップアップ51、52は、テレビジョン装置5の表示中のテレビ放送映像に重ねて表示される程度のものであることから、ポップアップ51、52の表示の際、テレビジョン装置5の入力系統(チューナ入力、HDMIのような外部入力等)の切替は行われない。このように各情報51a、52aを表示することで、見守られる人に対して、故障が発生した旨、発生していた故障が復旧した旨を通知することになり、見守りサービスシステム1の現況を見守られる人に知らせて、システムに対する信頼感を確保することに貢献できる。
図5は、見守り装置10の主要な内部構成を示している。本実施形態で用いられる見守り装置10としては、スマートスティック(スマートボックス)、又はスティックコンピュータ等と一般的に称されるタイプの通信端末装置を用いている。このようなタイプの通信端末装置はディスプレイ部を具備しておらず、外部のディスプレイ装置(第1実施形態ではテレビジョン装置5)に接続して使用するようになっているが、ディスプレイ部を具備している一体型の見守り装置でもよい。
上述したタイプの見守り装置10は、一種のコンピュータ的な内部構造になっており、様々なアプリケーションプログラムをインストールすることにより、所望の処理を実行可能にしており、本実施形態では見守りプログラムP2(一種のコンピュータプログラムに相当)をインストールして、見守りサービスに対応した各種処理を行う。
見守り装置10は、CPU11、外部装置接続部12、通信部13、外部接続インタフェース14、第1メモリ15、第2メモリ16等を内部接続線10aで接続した構成になっている。CPU11は装置全体の各種制御処理を行うものであり、第1メモリ15にインストールされた各種プログラムの規定に従って様々な処理を実行する。外部装置接続部12(外部接続部に相当)は、上述したテレビジョン装置5の接続端子と直接接続が可能なHDMI規格に準じた接続端子部である。通信部13は無線通信を行うインタフェースであり、本実施形態の通信部13はIEEE802.11系の規格(IEEE802.11b/g、a等)に準じた無線LAN通信を行う。なお、本実施形態では、図1に示すように家屋H1に無線LANルータ8を設置しており、通信部13は、この無線LANルータ8を介してネットワークNWと接続できるようにしている。
外部接続インタフェース14は、マウス、キーボード等のユーザインタフェース、又は外部記憶媒体等を接続できるようになっており、本実施形態ではUSB(Universal Serial Bus ユニバーサル・シリアル・バス)規格に応じたものを採用している。
第1メモリ15は、各種プログラム、情報等を記憶するものであり、本実施形態では、システムプログラムP1、見守りプログラムP2、見守り処理設定情報D1、見守りサーバ情報D2、通信設定情報D3、受信日時テーブルD4等を記憶している。システムプログラムP1はOS(オペレーション・システム)に相当する基本プログラムであり、見守りプログラムP2は、見守りサービスシステム1の見守りサービスを提供する上で、見守り装置10(CPU11)が行うべき各種処理を規定したアプリケーションプログラムであり、詳細は後述する。
第1メモリ15が記憶する見守り処理設定情報D1は、見守りプログラムP2が規定する各処理を行う上でのパラメータ的な情報に該当し、第1実施形態では、見守り装置10が見守りサーバ20へ送信する接続確認信号の送信間隔の時間(単位期間)、見守られる人M1のユーザID等を含んでいる。
単位期間の時間は、見守られる人M1の生活様式、見守る人K1、K2、K3等の見守りに対する考え方等を反映して適宜、決定することが可能であり、1分〜59分までの分レベルから、1時間〜23時間までの時間レベル、1日等の日レベル、1週間等の週レベル、1ヶ月等の月レベル等まで設定できる(なお、1時間30分、1日と12時間、1週間と2日等のような、時間・分での設定、週・時間での設定等も勿論可能である。)。このような単位期間の時間は、見守りサービスを受けるためにサービス提供側へ予め提出する情報に含まれるものであり、サービス提供側へ提出されると、提出された時間が単位時間として見守りサーバ20のオペレータによって見守りサーバ20に登録設定されると共に、見守りサーバ20で設定された単位期間が、サービスを利用する準備段階の見守り装置10へ送信されてくるので、その単位期間を受信すると、見守り設定情報D1の中に含まれて記憶されることになる。なお、見守られる人M1のユーザID等も、見守りサーバ20から送信されてくる情報の中に含まれており、単位期間の時間と同様に、見守り処理設定情報D1に記憶される。
また、第1メモリ15に記憶される見守りサーバ情報D2は、見守り装置10が見守りサーバ20と通信を行うのに必要な情報(見守りサーバ20のネットワーク上のアドレス等)を含んでいる。通信設定情報D3は、見守り装置10がネットワークNWを介してインターネットにアクセスするために必要な情報(見守り装置10が使用するインターネットサービスプロバイダのID、そのインターネットサービスプロバイダのサーバへアクセスするためのアドレス等)を含んでいる。受信日時テーブルD4は、後述する接続応答信号の見守り装置10での受信日時を記憶して蓄積したものである。
第2メモリ16は、主にテレビジョン装置5から外部装置接続部12を通じて取得する操作通知信号をログ情報として蓄積することに用いられる。ログ情報は、図6にも示すように、ログテーブル17として、操作通知信号を、その通知に係る日時と対応付けて順次記憶されており、本実施形態における日時としては、第2メモリ17に記憶された際の日時が用いられている。なお、ログテーブル17にログ情報として含まれる操作通知信号及び日時は随時蓄積されていくことになるが、ログ情報の蓄積量が第2メモリ16のメモリ容量を超えるようになると、古い日時のものから削除されて、随時、最新の操作通知信号及び日時が記憶されるようになっている。
次に、見守りプログラムP2の詳細について説明する。見守りプログラムP2が規定する主なプログラム内容としては四種類あり、一つめはテレビジョン装置5からの操作通知信号に関する処理であり、二つめはテレビジョン装置5との接続状態を検知することに関するものであり、三つめは見守りサーバ20へ接続確認信号を送信することに関するものであり、四つめは故障が発生した場合に関するものである。
一つめの操作通知信号に関して、見守りプログラムP2は更に「操作通知信号の取得」、「取得した操作通知信号の送信」、「取得した操作通知信号の記憶」という三種類の処理を規定する。「操作通知信号の取得」ついて、テレビジョン装置5から出力されてくる操作通知信号を外部装置接続部12を用いて取得する制御をCPU11が行うことを、見守りプログラムP2はプログラミングしている。操作通知信号の具体的な取得の仕方としては、従来から様々な方法があり、例えば、見守り装置10(CPU11)で、外部装置接続部12の接続先装置(この実施例ではテレビジョン装置5)の操作状況を検知しておき、ユーザ操作があった場合、その操作があった旨の信号(操作通知信号)を吸い上げて接続先装置から出力させる方法や、接続先装置自身がユーザ操作があるごとに、その操作に応じた操作通知信号を出力するようになっている場合は、出力されてくる操作通知信号を外部装置接続部12で単に取得する方法等がある。
「取得した操作通知信号の送信」について、外部装置接続部12で取得した操作通知信号の複製を作成し、一方を通信部13を用いて見守りサーバ20へ送信する処理の制御をCPU11が行うことを、見守りプログラムP2は規定している。これにより、見守り装置10は、操作通知信号を取得するごとに、取得した操作通知信号を見守りサーバ20へ送信することになる。なお、このように見守りサーバ20へ操作通知信号を送信する場合は、見守られる人M1に関する信号であることを見守りサーバ20で識別できるように、見守り処理設定情報D1に記憶されるユーザID等も一緒に送信される(他の種類の信号を見守りサーバ20へ送信する場合も同様)。
「取得した操作通知信号の記憶」について、上記で複製された他方の操作通知信号を、第2メモリ16のログテーブル17に記憶する処理の制御をCPU11が行うことを、見守りプログラムP2は規定している。この際、システムプログラムP1に基づくカレンダー・日時機能によって、操作通知信号を第2メモリ16に記憶する際の日時(通知に係る日時に相当)をCPU11が特定し、その特定した日時と対応づけて操作通知信号をログテーブル17に格納して記憶する制御を行うことも見守りプログラムP2は規定している。また、操作通知信号の記憶の際には、第2メモリ16の空き容量もCPU11により検知されており、新たなログ情報(操作通知信号及び日時)を記憶するのに空き容量が十分でない場合、古い日時のログ情報から順に削除され、新たなログ情報が記憶できるようにする制御をCPU11が行うことも、見守りプログラムP2は規定している。
次に、見守りプログラムP2が規定する主な処理の二つめである「テレビジョン装置5との接続状態を検知すること」について説明すると、見守り装置10(CPU11)は、テレビジョン装置5との接続が、ユーザによる電源オフ操作以外で切れたか否かを検知しており、電源オフ操作以外で切れたことを検知した場合、接続エラー発生と判断する。接続エラー発生と判断した場合は、テレビジョン装置5(ユーザ機器)に何らかのエラーが発生したと考えられるので、ユーザ機器エラー信号を生成して通信部13から見守りサーバ20へ送信する制御をCPU11が行うことを、見守りプログラムP2は規定している。なお、電源オフ操作以外で接続が切れたか否かの判断は、外部装置接続部12の通電に係る端子における通電確認、又は外部装置接続部12から接続の確認信号を出力して応答信号のリターンの有無などに基づき行うことになる。
見守りプログラムP2が規定する主な処理の三つめの「見守りサーバ20へ接続確認信号を送信する」ことについては、インストールされている見守りプログラムP2が起動した状態になると、通信部13から接続確認信号を見守りサーバ20へ送信する制御をCPU11が行っており、以降は、第1メモリ15に記憶されている見守り処理設定情報D1に含まれる単位期間の間隔で、接続確認信号を送信することになる。このような見守りプログラムP2の規定により、見守り装置10は単位期間ごとに、接続確認信号を見守りサーバ20へ送信することになり、後述する見守りサーバ20から送信される接続応答信号の受信の有無にかかわらず、接続確認信号を単位期間ごとに見守りサーバ20へ送信している。
なお、CPU11はクロック機能として計時機能を有しており、設定された単位期間の時間を計っており、計時した時間が設定された単位期間に到達すると、接続確認信号の送信処理を行うと共に、計時した時間をリセットしてから、計時を再開することを繰り返しており、このような処理を経ることで、単位期間ごとに接続確認信号の送信を可能にしている。また、見守り装置10は基本的に電源スイッチ等が設けられておらず、電源ラインが電源と接続されて電源が供給された状態が続く限り、電源ON状態になっており、電源ON状態であれば、上述した見守りプログラムP2は起動した状態となっているので、接続先のテレビジョン装置5の電源オン/オフ状態に関係なく、常時、接続確認信号を単位期間ごとに送信する。これにより、見守り装置10は、接続先のユーザ機器(テレビジョン装置5)の電源オン/オフの状態と関係なく、システムの故障等は判断できる。
見守りプログラムP2が規定する主な処理の四つめの「故障が発生した場合」に関するものであり、通信部13から接続確認信号を送信すると、その接続確認信号に対応する接続応答信号を通信部13で受信したか否かを判断する制御をCPU11が行うことを、見守りプログラムP2は規定している。接続応答信号を受信した場合は、その受信日時を第1メモリに15の受信日時テーブルD4に記憶する制御をCPU11が行うことも、見守りプログラムP2は規定している。なお、見守り装置10は、電源が供給された状態が続く限り、接続先のテレビジョン装置5の電源オン/オフ状態に関係なく、外部から送信されてくる上記の接続応答信号等の各種信号、又は各種情報等を常時、受信する状態となっている。
また、接続確認信号に対応する接続応答信号を、通信部13を介して受信しない場合、CPU11はシステムに故障が発生したと判断する。なお、見守り装置10側で判断する故障について、システムの故障発生箇所としては、ネットワークNWを含む通信媒体、又は見守りサーバ20のいずれかが該当すると想定される。また、通信媒体には、図1に示す家屋H1に設置される無線LANルータ8、インターネットサービスプロバイダーのサーバ等の通信を媒介する各種装置も含まれる(以下、同様)。
故障発生と判断した場合でも、上述したように見守り装置10(CPU11)は、接続確認信号を単位期間ごとに見守りサーバ20へ引き続き送信するので、送信した接続確認信号に対応する接続応答信号を次に受信する時期を待つ状況となる。また、同様に、故障発生と判断した場合に見守り装置10(CPU11)は、テレビジョン装置5から取得した操作通知信号を見守りサーバ20へ送信する処理を引き続き行う。
さらに、見守り装置10(CPU11)が故障発生と判断した場合、システムに故障が発生した旨を示す故障発生情報を、外部装置接続部12から出力する処理を行うことを見守りプログラムP2は規定している。この故障発生情報は、システムに故障が発生したというテキストをテレビジョン装置5で表示させるための形式の情報になっており(図4(a)参照)、見守りプログラムP2に付随して第1メモリ15に記憶されている。
また、システムに故障が発生したと判断した状況で、初めて接続応答信号を通信部13で受信すると、CPU11は故障が復旧したと判断する。このように故障復旧を判断した場合、故障復旧の旨を示す故障復旧情報を、外部装置接続部12から出力する処理を行うことを見守りプログラムP2は規定している。この故障復旧情報も、上述した故障発生情報と同様に、発生していた故障からシステムが復旧したというテキストをテレビジョン装置5で表示させるための形式の情報になっており(図4(b)参照)、上述した故障発生情報と同様に、見守りプログラムP2に付随して第1メモリ15に記憶されている。
さらに、故障復旧を判断した場合では、故障の発生を判断したとき(送信した接続確認信号に対応する接続応答信号を受信しなくなったとき)における直近の接続応答信号を受信したときの日時と、復旧に係る接続応答信号の受信日時とを、第1メモリ15の受信日時テーブルD4からCPU11は特定し、特定した日時範囲(前期間+故障期間に該当。)に含まれる日時に対応付けられた操作通知信号を、第2メモリ16のログテーブル17の中から特定する処理を行うことを、見守りプログラムP2は規定している。
それからCPU11は、上記で特定した日時範囲に含まれる操作通知信号を、対応付けられている日時と共に故障中のログ情報としてログテーブル17から読み出して、通信部13から見守りサーバ20へ送信する処理を行うことを、見守りプログラムP2は規定している。このように、故障中のログ情報を見守りサーバ20へ送信することにより、見守りサーバ20は、故障中に見守られる人M1に異常が発生していたか否かも、ログ情報に基づき判断できるようになる。
図7、8は、上述した見守り装置10における故障発生の判断に関する場合の具体例を示す第1、2タイムチャートであり、これらの例は、通信媒体に故障が発生することで、見守り装置10が送信する各種信号が見守りサーバ20へ届かない(見守りサーバ20が受信できない)を状況を表している。第1、2タイムチャートでは、単位期間の時間をTで表すと共に、接続確認信号をA1、A2・・・、接続応答信号をB1、B2・・・で表している(後述する他のタイムチャートでも同様)。また、時間の経過を示す矢印線の下方には、見守り装置10が送信する種類の信号を示しており、時間を示す矢印線の上方に見守り装置10が受信する信号(接続応答信号B1等)を示している。
図7に示す第1タイムチャートは、図中の三番目の接続確認信号A3の送信時期と四番目の接続確認信号A4の送信時期との間で、通信媒体に故障が発生すると共に、五番目の接続確認信号A5の送信時期と六番目の接続確認信号A6の送信時期との間で、発生した故障が復旧した状況に応じたものになっている。そのため、見守り装置10は、四番目の接続確認信号A4を送信しても、通信媒体の故障により、その接続確認信号A4は見守りサーバ20へ届かず、見守りサーバ20は接続応答信号を送信できないことになる。
その結果、見守り装置10は、送信した接続確認信号A4に対応する接続応答信号を通信部13で受信できず、この時点でCPU11は故障発生と判断し、この判断に伴って、故障発生情報を外部装置接続部12から出力する。そして、故障発生と判断した状況でも、見守り装置10は単位期間ごとに接続確認信号を送信することを続けると共に、取得した各種操作通知信号の送信も続けている。そして、見守り装置10は、図7中で六番目に送信した接続確認信号A6に対応する接続応答信号B4を受信することになるので、この段階でCPU11は故障が復旧したと判断し、この判断に伴い、故障復旧情報を外部装置接続部12から出力する。
そして、見守り装置10(CPU11)は、故障を発生したと判断する四番目の接続確認信号A4に対応する接続応答信号を受信しなかったときにおける直近の接続応答信号B3を受信したときの日時(故障発生と判断した時より前の期間に含まれる日時)、及び復旧の判断を行った接続応答信号B4の受信日時を第1メモリ15の受信日時テーブルD4から特定し、特定した日時の期間(図7中、前期間+故障期間として示す期間)に含まれる操作通知信号をログテーブル17から特定して抽出し、日時と共に故障中のログ情報として見守りサーバ20へ送信する。なお、このように故障発生と判断した時点より直近となる接続応答信号の受信日時を故障中のログ情報の始期にしているのは、本発明において実際の故障発生時点は正確に把握されないので、故障により送信されていない可能性のある操作通知信号を見守りサーバ20へ送るログ情報に含ませるためである。なお、直近となる前の期間としては、図7に示す場合は、一つの単位期間に応じた時間にしているが、より、詳細にログ情報を検討するときなどは、複数の単位期間に応じた時間を適用することも可能である。
図8に示す第2タイムチャートも、図7の第1タイムチャートと同様の故障発生状況及び故障復旧状況に応じたものであるが、見守り装置10は、四番目の接続確認信号A4の送信時点以降で、テレビジョン装置5から各種操作通知信号を取得していない点が異なっている。そのため、見守り装置10は、故障復旧を判断してから見守りサーバ20へ送るログ情報の中身が、図7に示す第1タイムチャートと異なったものになり、このログ情報には、操作通知信号に関するログが含まれない。
次に、図9に示す見守りサーバ20について説明する。見守りサーバ20は、汎用のサーバコンピュータを適用したものになっており、図9に示すように、全体的な制御及び各種処理を行うMPU21に、各種デバイス等を内部接続線20aで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール22、RAM23、ROM24、入力インタフェース25、出力インタフェース26、大容量記憶システム(HDDシステム)27等がある。
通信モジュール22は、ネットワークNWとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール22は、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、上述した見守り装置10、見守る人K1〜K3等が使用する通信装置40〜42等との通信を可能にしている。
RAM23は、MPU21の処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM24は、MPU21の基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース25は、見守りサービスシステム1のオペレータからの操作指示等を受け付けるキーボード20b、マウス等が接続されるものであり、オペレータから受け付けた操作指示等をMPU21へ伝える。出力インタフェース26は、ディスプレイ20cが接続されるものであり、MPU21の処理に伴う内容をディスプレイ20cへ出力し、オペレータが現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム27(記憶デバイスに相当)は、見守りサービスを提供するに当たり必要な各種プログラム、データベース(DB)、各種情報等を記憶するものであり、本実施形態ではサーバプログラムP10、見守りサービスプログラムP11、ユーザDB30、及び見守り設定情報D20等を記憶している。
サーバプログラムP10は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU21が行うことで、サーバ装置20はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。見守りサービスプログラムP11の説明は後述し、先にユーザDB30及び見守り設定情報D20について説明する。
図10は、ユーザDB30の概要を示している。ユーザDB30は、見守りサービスを利用する人を、見守られる人(ユーザ)及びその見守られる人を見守る人を一つのグループとして登録したものであり、一つのグループを識別する見守られる人(ユーザ)のユーザIDごとに、見守られる人の氏名、見守られる人が操作する対象のユーザ機器の機器ID・通信アドレス(見守りサーバ20からユーザ機器へ信号・情報等を送信する送信先となる)、見守られる人の連絡先(住所・電話番号・メールアドレス等)、見守る人の氏名・電話番号・メールアドレス(予め登録された見守り連絡先に相当)等を対応づけて格納している。
見守りサーバ20は、このユーザDB30を参照することで、通知等が必要な人に電子メールで所要の通知を行えるようにしている。ユーザDB30の上述した情報は、準備段階で見守りサービスの提供を受けるユーザ(見守られる人及び見守る人)から提出されたものであり、これら提出された情報が予めユーザDB30に登録されることで、ユーザは見守りサービスを享受できるようになる。なお、図10に示すユーザDB30は、複数のグループ分のデータを含んだものになっている。
また、図9の大容量記憶システム27に記憶される見守り設定情報D20は、上述した単位期間、その単位期間に基づく検知期間等の時間情報を含んだものになっており、これらの時間情報は、見守りサーバ20のオペレータにより設定されて、見守り設定情報D20として大容量記憶システム27に記憶されている。単位期間には、上述したようにユーザ(見守られる人及び見守る人)により提出されてくる時間が設定されており、後述する異常発生の判断、故障発生の判断の処理の際、MPU21により参照される。検知期間は、見守られる人に異常が発生したか否かを判断する基準の期間となり、単位期間の倍数の時間が設定される。
本実施形態では、後述する異常発生の判断条件の種類に合わせて二種類の検知期間を用いるようにしており、一つめの第一検知期間としては単位期間の2倍の時間(2T)が設定されており、二つめの第二検知期間としては単位期間の4倍の時間(4T)が設定されており、それそれ、後述する異常発生の判断の際、MPU21により参照される。なお、このような設定内容は一例にすぎず、検知期間の数は、異常発生の判断条件の種類に応じて、単数から二以上を設定することが可能であり、また、検知期間の中身となる時間も、単位期間に基づく時間であれば、ユーザ(見守られる人及び見守る人)の生活様式等に合わせて、単位期間の整数倍に設定すること、又は単位期間の0.5倍、1.5倍等のような様々な倍数に設定することも可能である。
次に、見守りサービスプログラムP11の詳細について説明する。見守りサービスプログラムP2が規定するMPU21が行う制御処理に関する主なプログラム内容としては三種類あり、一つめは接続応答信号の送信に関する処理であり、二つめは見守られる人の異常発生の判断に関する処理であり、三つめは故障発生の判断に関する処理であり、これらの関する規定に基づいた処理をMPU21が行うことで、MPU21は各種手段(判断手段、比較手段、検知手段、送信処理手段等)として機能する。
一つめの接続応答信号の送信に関する処理として、見守りサーバ20が通信モジュール22で見守り装置10から送信されてきた接続確認信号を受信するごとに、接続応答信号を通信モジュール22から見守り装置10へ送信する処理をMPU21が制御して実行することを、見守りサービスプログラムP11は規定している。
二つめの見守られる人の異常発生の判断に関する処理としては、上述した検知期間(第一検知期間、第二検知期間)応じた範囲で、見守り装置10からの操作通知信号を通信モジュール22で受信したか否かをMPU21は検知手段として検知し、操作通知信号の受信有無の検知結果に基づき、見守られる人M1(見守り対象となるユーザ)に異常が発生した否かをMPU21が判断手段として判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定している。
図11は、第一検知期間(2倍の単位期間:2T)を用いた異常発生の判断条件(第一異常判断条件)に基づく一例を示す第3タイムチャートである。この第3タイムチャートでは、時間の経過を示す矢印線の下方に、見守りサーバ20が受信する種類の信号(接続確認信号、各種操作通知信号)を示し、時間を示す矢印線の上方に見守りサーバ20が送信する信号(接続応答信号)を示している(単位期間のT、接続確認信号のA1、A2・・・、接続応答信号のB1、B2・・・等は、上述の第1タイムチャート等と同様)。
図11の第3タイムチャートでは、第一検知期間2Tにおいて、いずれの種類の操作通知信号(電源オン操作を示す操作通知信号、電源オフ操作を示す操作通知信号、その他の操作通知信号)を受信しなければ(受信無しを検知すれば)、見守りサーバ20のMPU21は、見守られる人に異常が発生したと判断する。
すなわち、第3タイムチャートに示す状況では、図中の四番目の接続確認信号A4を受信してから六番目の接続確認信号A6を受信するまでの期間(2T)中に、見守りサーバ20は操作通知信号を受信していないので、MPU21は、図中の六番目の接続応答信号B6の送信の際に、見守られる人に異常が発生したと判断する。なお、この判断に基づき、MPU21は、見守られる人に異常が発生した旨の内容の電子メール(見守りアラーム通知。図3(a)参照)を自動生成し、図10のユーザDB30を参照して、異常が発生した見守られる人(各種信号と共に送信されてユーザIDより特定)に対応付けられた見守る人の連絡先(メールアドレス)へ、生成した電子メールを送信して、異常発生を見守る人へ通知する処理を行う。このような第一異常判断条件に基づく異常発生の判断は、第一検知期間2Tに相当する時間に、見守られる人がテレビジョン装置5を何ら操作しなければ、テレビジョン装置5の操作をできない状態に見守れる人が陥っているおそれがあるという考え方に基づくものになっている。
また、図12は、第二検知期間(単位期間の4倍)を用いた異常発生の判断条件(第二異常判断条件)に基づく一例を示す第4タイムチャートである。この第4タイムチャートでは、電源オン操作があった旨を示す操作通知信号を受信した単位期間(図12では一番目の接続確認信号A1の受信から二番目の接続確認信号A2の受信までの期間)の次に連続して続く第二検知期間(4T)中に、電源オフ操作を示す操作通知信号を受信しなければ(受信無しを検知すれば)、見守りサーバ20のMPU21は、見守られる人に異常が発生したと判断する。
すなわち、第4タイムチャートに示すように、二番目の接続確認信号A2を受信してから六番目の接続確認信号A6を受信するまでの期間(4T)中に、見守りサーバ20は電源オフ操作を示す旨の操作通知信号を受信していないので、MPU21は、接続応答信号B6の送信の際、見守られる人に異常が発生したと判断する。この判断を行ったときは、上記の第一異常判断条件の場合と同様に、MPU21は、異常発生を見守る人へ通知する処理を行う。このような第二異常判断条件に基づく異常発生の判断は、第二検知期間4Tにも及ぶ長時間にわたり、見守られる人がテレビジョン装置5の電源オフ操作を行わないのであれば、見守られる人がテレビジョン装置5を視聴していた状態で何らかの異常が発生したおそれがあるという考え方に基づくものになっている。
上述した第一異常判断条件及び第二異常判断条件に係るMPU21が行う処理について、見守りサービスプログラムP11は以下のような規定のプログラム内容を有している。まず、第一異常判断条件に関するプログラム内容を説明すると、見守りサーバ20が接続確認情報を受信すると、次の接続確認情報を受信するまでの期間(一つの単位期間)に、何らかの操作通知信号を受信したか否かをMPU21は検知し、何らかの操作通知信号を受信しなかったことを検知ければ、MPU21は1単位期間をカウントする。また、何らかの操作通知信号を受信したことを検知すれば、MPU21は単位期間のカウントを行わない。この検知に係る単位期間(一つめの単位期間)の次の単位期間(二つめの単位期間)についても引き続き何らかの通知通知信号を受信したか否かをMPU21は検知し、何らかの操作通知信号を受信しなかったことを検知すれば、MPU21は二つめの単位期間の終期となる接続確認信号の受信に伴って、異常が発生したと判断する(異常発生の判断と共にカウント数はリセットする)。
一方、二つめの単位期間で、何らかの操作通知信号を受信したことを検知すれば、MPU21は単位期間のカウントを行わず、この場合、一つめの単位期間についてカウントしていれば、カウント数をリセットする。このような処理を三つ目の単位期間以降もMPU21は繰り返すことで、第一異常判断条件に基づき、見守られる人に異常が発生したか否かを判断する。
また、第二異常判断条件に関するプログラム内容を説明すると、MPU21は最初の段階で、電源オン操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断する。電源オン操作を示す操作通知信号を受信しなければ、受信待ちの状態となり、電源オン操作を示す操作通知信号を受信したことを検知した場合、その操作通知信号を受信した単位期間に続く次の単位期間(一つめの単位期間とする)に電源オフ操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断する。一つめの単位期間で電源オフ操作を示す操作通知信号を受信すれば、最初の段階に戻って、MPU21は、電源オン操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断を行う。一つめの単位期間で電源オフ操作を示す操作通知信号を受信しなければ、MPU21は1単位期間をカウントする。
1単位期間をカウントした場合、一つめの単位期間に続く二つめの単位期間についても、MPU21は電源オフ操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断し、受信すれば、カウント数をリセットして最初の段階に戻ることになる。また、電源オフ操作を示す操作通知信号を受信しなければ、MPU21は更に1期間単位をカウントして、トータルのカウント数を2単位期間にする。2単位期間をカウントした場合、引き続き三つめの単位期間についても、MPU21は電源オフ操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断し、受信すれば、カウント数をリセットして最初の段階に戻り、受信しなければ、更に1期間単位をカウントして、トータルのカウント数を3単位期間にする。
3単位期間をカウントした場合、引き続き四つめの単位期間についても、MPU21は電源オフ操作を示す操作通知信号を受信したか否かを判断し、受信すれば、カウント数をリセットして最初の段階に戻り、受信しなければ、四つめの単位期間の終期となる接続確認信号の受信に伴って、異常が発生したと判断する(異常発生の判断と共にカウント数はリセットする)。このような処理をMPU21は繰り返すことで、第二異常判断条件に基づき、見守られる人に異常が発生したか否かを判断する。
次に、見守りサービスプログラムP11が規定する三つめの故障発生の判断に関するプログラム内容について説明する。システムの故障発生の判断に関する内容は二種類あり、一つめは見守り装置10からユーザ機器エラー信号が送信されてくることにより、ユーザ機器(テレビジョン装置5)に何らかの故障が発生したと見守りサーバ20が判断するものであり、この場合、通信モジュール22でユーザ機器エラー信号を受信している間、ユーザ機器に故障が発生していると、MPU21が判断し、ユーザ機器エラー信号の受信が途絶えると、ユーザ機器の故障が復旧したと判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。なお、このようなユーザ機器エラー信号による故障発生の判断に基づき、MPU21は、システムに故障が発生した旨の電子メール(図3(c)参照)を自動生成し、図10のユーザDB30に登録された中で、ユーザ機器エラー信号に係るグループの見守る人の連絡先(メールアドレス)へ、生成した電子メールを送信することも、見守りサービスプログラムP11は規定する
また、見守りサービスプログラムP11が規定する二つめの故障発生の判断に関するものは、接続確認信号の受信の有無に基づくものである。詳しくは、見守りサーバ20が通信インタフェース22で接続確認信号を受信すると、MPU21は計時手段として自己のタイマー機能を用いることで、接続確認信号を受信してからの時間の計時を開始し、この計時は、次の接続確認信号を受信するまで続けることを、見守りサービスプログラムP11は規定する。そして、計時した時間が単位期間を超過したか否かをMPU21は比較し、比較により計時した時間が単位期間を超過したことが判明した場合、MPU21はシステムに故障が発生したと判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
上記の故障発生の判断に基づき、MPU21は、システムに故障が発生した旨の電子メールを自動生成し、判断対象となるユーザIDのグループの全ての見守る人(図10のユーザDB30に登録された人)の連絡先(メールアドレス)へ、生成した電子メール(図3(d)の故障発生通知を参照)を送信して、システムの故障発生を見守る人へ通知する処理を行うことも、見守りサービスプログラムP11は規定する。なお、上記の処理で判断されるシステム中の故障の発生箇所としては、見守りサーバ20以外の通信媒体(ネットワークNW、無線LANルータ8、インターネットサービスプロバイダーのサーバ等を含む)、見守り装置10、又はテレビジョン装置5の少なくとも一つが該当することになり、これらは見守りサーバ20にとって外部となる。
また、故障発生を判断した状況で、通信モジュール22で接続確認信号を受信したことをMPU21が検知すると、MPU21は、故障から復旧したと判断し、故障復旧の旨の電子メールを自動生成し、各見守る人の連絡先(メールアドレス)へ、生成した電子メール(図3(e)の故障復旧通知を参照)を送信することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
故障が復旧すると、見守りサーバ20には、見守り装置10からログ情報(故障中の操作通知信号と、その日時が対応付けられた情報)が送信されてくるので、このログ情報を受信することで見守りサーバ20は、故障中の見守られる人の状況を判断する。まず、故障発生の判断に係る計時を開始した時点(故障発生の判断時から直近となる接続確認信号を受信した時点)から、故障復旧の判断に係る接続確認信号の受信時までの時間を故障対象期間としてMPU21が特定し、この特定した期間(前期間+故障期間に相当する故障対象期間)が上述した検知期間(第一検知期間、第二検知期間)以上であるか否かを判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。比較の結果、故障対象期間が検知期間を超えていなければ、異常判断条件に基づく異常判断を行えないほどの期間であることから、見守られる人に異常が発生していないとMPU11が判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
一方、比較の結果、故障対象期間が検知期間以上であれば、MPU11は、第一異常判断条件及び第二異常判断条件に基づく異常発生の判断を、受信したログ情報を用いて行うことを、見守りサービスプログラムP11は規定する。すなわち、故障対象期間が第一検知期間以上であると判断した場合で、その第一検知期間に該当する範囲内に、受信したログ情報の中の日時が含まれるか否かをMPU11が検知し、この検知結果に基づき、含まれないことを検知したとき、故障中(前期間+故障期間に相当)に見守られる人に異常が発生していたと判断する。また、含まれていたことを検知したときは、故障中に見守られる人に異常が発生していなかったと判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
また、故障対象期間が第二検知期間以上であると判断した場合で、その第二検知期間に該当する範囲内に、電源オフ操作を示す操作通知信号が含まれるか否かをMPU11が判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。電源オフ操作を示す操作通知信号が含まれないと判断した場合、MPU11は、故障中に見守られる人に異常が発生していたと判断し、電源オフ操作を示す操作通知信号が含まれていたと判断したときは、故障期間中に見守られる人に異常が発生していなかったと判断することを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
上記の第一異常判断条件及び第二異常判断条件に基づく判断結果が出ると、MPU11は、その判断結果を示す内容(「故障中、見守られる人に異常が発生していなかった。」、又は「故障中、見守られる人に異常が発生していた。(図3(f)参照)」という旨)の電子メールを作成し、見守られる人M1の見守る人K1〜K3の連絡先(メールアドレス)へ、生成した電子メールを送信する処理を行うことを、見守りサービスプログラムP11は規定する。
図13、14は、上述したように、通信媒体に故障が発生した場合の見守りサーバ20における故障発生の判断に関する例の第5、6タイムチャートであり、この例は、図7、8の第1、2タイムチャートと、それぞれ同様のシステム状況を示す例(同様の故障発生状況及び故障復旧状況を示す例)であるが、見守りサーバ20を主にして表したものになっている。以下、これらの第5、6タイムチャートに従って、上述した見守りサービスプログラムP11の故障発生に関するプログラム内容の具体的に説明する(なお、見守り装置10が送信しても、見守りサーバ20で受信できない信号は、図13、14中において波線で示している)。
図13に示す第5タイムチャートの場合、見守りサーバ20は、三番目の接続確認信号A3の受信はできるが、その受信から1つの単位期間Tを超過しても、通信媒体の故障により、四番目の接続確認信号A4を受信できなくなるので、上述した見守りサービスプログラムP11の規定内容にしたがって、単位期間Tを超過した時点で故障発生を判断し、故障発生の通知(図3(d)参照)を行うことになる。それから、見守りサーバ20は、通信媒体の故障が続き、五番目の接続確認信号A5も受信できず、それにより、見守りサーバ20は、接続確認信号A4、A5に応じた接続応答信号を発信できない状態になっている。
そして、見守りサーバ20は、故障復旧により、図中の六番目の接続確認信号A6を受信できるので、その接続確認信号A6に対応した接続応答信号B4を送信し、この時点で、故障が復旧したことを判断し、故障復旧を通知(図3(e)参照)することになる。また、接続応答信号B4の送信により、見守り装置10は上述したように故障中のログ情報を送信してくるので、見守りサーバ20は、そのログ情報(日時と共に操作通知信号を含む情報)を受信することになる。
図13に示す三番目の接続確認信号A3の受信時点から六番目の接続確認信号A6の受信時点までの故障対象期間は3Tの時間であり、第一検知期間2T以上であるが、この故障対象期間3Tの期間中の第一検知期間2Tに該当するいずれの範囲内にも、操作通知信号(ログ情報の中の日時)が含まれるので、故障中に見守られる人に異常が発生しなかったと、MPU11により判断される。そのため、故障復旧通知の後に通知する電子メールの中身は、故障中、見守られる人に異常が発生していなかったものとなる。
一方、図14に示す第6タイムチャートは、故障発生及び故障復旧の判断は、図13の第5タイムチャートの場合と同様になるが、故障対象期間3Tの中のログ情報に含まれる操作通知信号及びその日時が、図13の第5タイムチャートの場合と異なっている。すなわち、図14に示す場合、故障対象期間3Tの中における四番目の接続確認信号A4の受信時から六番目の接続確認信号A6の受信時までの第一検知期間2Tの範囲内には、操作通知信号(ログ情報の中の日時)が含まれないので、故障中に見守られる人に異常が発生していたと、MPU11により判断される。そのため、図14に示す第6タイムチャートの場合、故障復旧通知の後に通知する電子メールの中身は、故障中、見守られる人に異常が発生していたものとなる(図3(f)参照)。
図15〜17の第1〜第3フローチャートは、上述した見守り装置10が行う一連の処理の流れを整理したものであり、図18、19の第4、5フローチャートは、見守りサーバ20が行う一連の処理の流れを整理したものであり、これらの各フローチャートに従って、見守りサービスシステム1の見守りサービス方法(見守り通知方法)の処理を説明する。なお、第1〜第3フローチャートは、既に見守り装置10が起動した状態(見守りプログラムP2が起動した状態)からスタートするものであり、第4、5フローチャートも既に見守りサーバ20(見守りサービスプログラムP11が起動した状態)からスタートするものになっている。
先ず、図15の第1フローチャートは、見守り装置10における操作通知信号に関する処理を示しており、見守り装置10はテレビジョン装置5から出力される操作通知信号を取得したか否かを検知する(S1)。操作通知信号を取得していない場合(S1:NO)、取得待ち(ユーザによるテレビジョン装置5の操作待ち)の状態となり、操作通知信号を取得した場合(S1:YES)、取得した操作通知信号を見守りサーバ20へ送信する(S2)。また、第2メモリ16の空き容量の有無を検知し(S3)、空き容量が有る場合(S3:YES)、見守り装置16は、ステップS1の段階で取得した新たな操作通知信号を第2メモリ16のログテーブル17に記憶し(S5)、空き容量が無い場合(S3:NO)、ログテーブル17の中から最も古いログ情報を削除してから(S4)、最新の操作通知信号をログテーブル17に記憶することになる(S5)。そして、見守り装置10は、見守りプログラムP2が終了されるかを判断し(S6)、終了されなければ(S6:NO)、最初の段階(S1)へ戻り、終了されれば(S6:YES)、一連の処理を終了する。
図16の第2フローチャートは、テレビジョン装置5との接続状態の検知に関する処理を示しており、まず、見守り装置10は、電源オフ操作以外で、テレビジョン装置5との接続が維持されているかを判断する(S10)。接続が維持されていないと判断された場合(S10:NO)、見守り装置10は、ユーザ機器エラー信号を見守りサーバ20へ送信し(S11)、このユーザ機器エラー信号の送信は、テレビジョン装置5との接続が確認されるまで継続される。また、接続されていると判断されると(S10:YES)、見守り装置10は、見守りプログラムP2が終了されるかを判断し(S12)、終了されなければ(S12:NO)、最初の段階(S10)へ戻り、終了されれば(S12:YES)、一連の処理を終了する。
図17の第3フローチャートは、接続確認信号の送信に関する処理(見守り通知方法に関する処理手順)を示しており、まず、見守り装置10は、接続確認信号を見守りサーバ20へ送信し(S20)、それから送信した接続確認信号に対応する接続応答信号を受信したか否かを判断する(S21)。接続応答信号を受信した場合(S21:YES)、見守り装置10は、見守りプログラムP2が終了されるかを判断し(S22)、終了されなければ(S22:NO)、S20の段階で接続確認信号を送信してから経過した時間が単位期間に到達したか否かを判断する(S23)。単位期間が到達していなければ(S23:NO)、S22の段階へ戻り、単位期間に到達すれば(S23:YES)、最初の段階(S20)へ戻り、再度、接続確認信号を送信することになる。
一方、接続応答信号を受信しなかった場合(S21:NO)、故障発生と判断し(S24)、故障発生情報を外部装置接続部12からテレビジョン装置5へ出力する(S25)。この出力により、図4(a)に示す例のように、テレビジョン装置5の表示画面5aには、「システムに故障が発生しました。」という内容の故障発生情報51aが、テレビ放送映像に重ねてポップアップ51で表示されるので、システムに故障が発生した状況であることが、見守られる人に通知される。
また、見守り装置10は、ステップS20の段階で接続確認信号を送信してから経過した時間が単位期間に到達したか否かを判断する(S26)。到達していない場合(S26:NO)、単位期間の到達待ちの状態となり、到達した場合(S26:YES)、更に、接続確認信号を見守りサーバ20へ送信する(S27)。それから、見守り装置10は、送信した接続確認信号に対応する接続応答信号を受信したか否かを判断し(S28)、接続応答信号を受信しない場合(S28:NO)、依然として故障が復旧していないことになり、直近の接続確認信号の送信(S27の段階)から経過した時間が単位期間に到達したか否かを判断する(S29)。
単位期間に到達していない場合(S29:NO)、到達待ちの状態となり、到達した場合(S29:YES)、接続確認信号送信の段階(S27)へ戻る。一方、ステップS28の段階で、接続確認信号に対応する接続応答信号を受信した場合(S28:YES)、見守り装置10は、故障から復旧したと判断し(S30)、故障復旧情報を外部装置接続部12からテレビジョン装置5へ出力する(S31)。この出力により、図4(b)に示す例のように、テレビジョン装置5の表示画面5aには、「故障から復旧し、システムは正常に稼働しております。」という内容の故障復旧情報52aが、テレビ放送映像に重ねてポップアップ52で表示されるので、システムの故障が回復したことを、見守られる人へ通知でき、それにより、見守られる人の安心感を得ることができる。
また、見守り装置10は、前期間及び故障期間に該当する範囲(図7、8参照)に含まれる日時のログ情報を読み出して見守りサーバ20へ送信し(S32)、ステップS28の段階で接続確認信号を送信してから経過した時間が単位期間に到達したか否かを判断する(S33)。
単位期間に到達していない場合(S33:NO)、到達待ちの状態となり、到達した場合(S33:YES)、接続確認信号送信の段階(S20)へ戻る。見守り装置10は、このような処理を見守りプログラムP2が終了されるまで続ける(S22:YES)。なお、上述した第1〜3フローチャートの処理を、見守り装置10は平行的に行っている。
図18の第4フローチャートは、見守りサーバ20の基本となる処理手順である。なお、この第4フローチャートでは示していないが、上述した第1フローチャートに従って、見守りサーバ20は見守り装置10から随時、操作通知信号を受信している。また、上述した第2フローチャートに従い、見守りサーバ20は状況に応じて見守り装置10からユーザ機器エラー信号を受信しており、ユーザ機器エラー信号を受信すると、ユーザ機器(テレビジョン装置5)に何らかの故障が発生している旨を、ユーザ機器を操作する見守られる人の見守りを行う見守る人に通知(図3(c)参照)し、ユーザ機器エラー信号を受信しなくなると、故障から復旧した旨を通知(図3(e)参照)することになる。
第4フローチャートにおいて、まず、見守りサーバ20は、見守り装置10から送信されてくる接続確認信号を受信したか否かを判断する(S40)。受信していない場合(S40:NO)、受信待ちの状態となり、受信した場合(S40:YES)、見守りサーバ20は接続確認信号を受信してからの時間の計時を開始すると共に(S41)、接続応答信号を見守り装置10へ送信する(S42)。
それから、見守りサーバ20は、操作通知信号の受信状況等に基づき、上述した異常判断条件(第一異常判断条件、第二異常判断条件)が満たされるか否かを判断し(S43)、異常判断条件が満たされる場合(S43:YES)、見守りアラート(見守られる人に異常が発生した旨の通知)を、ユーザDB30を参照して所定の見守る人へ送信(通知)する(S44)。このステップS44の段階の見守りアラートの送信後、又は異常判断条件が満たされない場合(S43:NO)、見守りサーバ20は、計時時間が単位期間を超過したか否かを判断し(S45)、超過していない場合(S45:NO)、見守りサービスプログラムP11が終了されるかを判断し(S46)、終了されなければ(S46:NO)、接続確認信号を受信したか否かを判断する(S47)。
接続確認信号を受信していれば(S47:YES)、計時時間を一旦リセットして、見守りサーバ20は接続確認信号を受信してからの時間の計時を開始する段階(S41)へ戻り、一方、接続確認信号を受信していなければ(S47:NO)、計時時間が単位期間を超過したか否かを判断する段階(S45)へ戻る。接続確認信号を受信しない状態で、計時時間が単位期間を超過した場合(S45:YES)、システムに故障が発生した状況となるので、見守りサーバ20は、図19に示す第5フローチャートに示す処理を行う。
図19の第5フローチャートにおいて、見守りサーバ20は、故障が発生したと判断し(S50)、故障発生の通知(図3(d)参照)を全ての見守る人へ送信する(S51)。それから、見守りサーバ20は、見守り装置10から送信されてくる接続確認信号を受信したか否かを判断し(S52)、受信していない場合(S52:NO)、故障が継続しているので、受信待ちの状態となる。一方、接続確認信号を受信した場合(S52:YES)、故障から復旧したと判断して、見守りサーバ20は接続確認信号を受信してからの時間の計時を開始すると共に(S53)、接続応答信号を見守り装置10へ送信し(S54)、見守り装置10から送信されてくる故障期間中のログ情報を受信したか否かを判断する(S55)。
ログ情報を受信していない場合(S55:NO)、受信待ちの状態となり、ログ情報を受信した場合(S55:YES)、故障復旧を通知する電子メール(図3(e)参照)をユーザDB30に登録されている全ての見守る人へ送信する(S56)。それから、見守りサーバ20は、受信したログ情報が上述した異常判断条件(第一異常判断条件、第二異常判断条件)を満たすか否かを判断し(S57)、満たす場合(S57:YES)、故障中に見守られる人に異常が発生していた旨の見守りアラート(図3(f)参照)を見守る人K1〜K3に通知し(S58)、一方、異常判断条件を満たさない場合(S57:NO)、故障中、見守られる人に異常が発生していなかった旨を見守る人K1〜K3に通知し(S59)、図18の第4フローチャートのステップS45の段階へ戻る。見守りサーバ20は、このような処理を、見守りサービスプログラムP11が終了されるまで続ける(S46:YES)。
上述したように第1実施形態は、見守り装置10において、回線等のシステム故障及び故障からの復旧の判断を行えるようになったと共に、その判断結果を示す情報をテレビジョン装置5へ出力するので、見守られる人にシステムの現状(故障が発生したか、故障から回復したか等)を知らせることができるようになり、システムに対する信頼感を向上できる。また、見守りサーバ20では、見守られる人に異常が発生した状態と、システムに故障が発生した状態とを判別でき、また、その判別結果を見守る人に通知するので、見守りサービスシステム1に対する見守る人の信頼感を高めることができる。さらに、システムに故障が発生していた場合は、故障中の見守られる人の状況も見守りサーバ20は見守る人に通知するので、より一層の安心感を見守る人に提供することができる。
なお、第1実施形態に係る内容は、上述した形態に限定されるものではなく、様々な変形例の適用が可能である。例えば、システムに故障が発生した場合、故障要因として考えられる要因の中には、ユーザ側でチェックできるものや、ユーザ側で問い合わせできるもの等があるので、このような故障要因の解決のヒントを、故障発生を知らせる情報に含めて、一種の故障発生情報として表示するようにしてもよい。
図20(a)の故障発生補足情報53aは、一種の故障発生情報に該当するものであり、上述した図4(a)の故障発生情報51aの替わりにテレビジョン装置5の表示画面aに、ポップアップ53でテレビ放送映像50に重ねて表示されるものである。この故障発生補足情報53aは、「システムに故障が発生しました。」という故障発生情報51aと同様の文言に加えて、「ルータの電源が入っているか、ケーブルが正しくささっているか、ネットワーク機器が正常に作動しているか等をお確かめ下さい。又は、ご契約のプロバイダや回線業者に故障状況をお問い合わせ下さい。」という内容の故障解決情報に応じた文言が含まれており、テレビジョン装置5で表示させるための形式の情報になっている。このような変形例の故障発生補足情報53aは、第1メモリ15に記憶されて、見守り装置15(CPU11)が故障発生と判断した場合、第1メモリ15から読み出されて、外部装置接続部12からテレビジョン装置5へ出力されることにより、テレビジョン装置5で表示される。
なお、別の変形例としては、図20(b)の解決ヒントボタン153bを含む故障発生補足情報153aを用いるようにしてもよい。この変形例の故障発生補足情報153aは、最初にテレビジョン装置5の表示画面5aで表示される場合は、図20(b)に示すように、「システムに故障が発生しました。」という文言と、解決ヒントボタン153bを含む内容がポップアップ153で表示されるようになっており、ユーザにより解決ヒントボタン153bが選択されると、解決ヒントボタン153bが消えて、図20(a)に示すように、故障解決情報に応じた文言が含まれるようになっている。このように二段階で表示することで、自主的に故障を解決しようとするユーザへのみ、必要な情報を提供し、その他のユーザへは、単に故障発生を通知し、多くの情報を一度に提供しすぎないようにすることで、故障発生時にユーザが混乱しないようにしている。
また、テレビ放送映像と共に、故障発生情報(故障発生補足情報)又は故障復旧情報を表示する場合は、放送映像の中にピクチャ・イン・ピクチャで各情報を表示することや、放送映像に対してピクチャ・アウト・ピクチャで各情報を表示すること等も適用できる。さらに、故障発生情報(故障発生補足情報)又は故障復旧情報は、表示される形式以外にも、音声出力される形式や、接続先のテレビジョン装置5等のユーザ機器に設けられた表示灯(LED等による表示部)を点灯、点滅させる形式等であってもよい。
また、システムの故障判断の確実性を高めることを重視する場合などには、送信した接続確認信号に応じた接続応答信号を見守り装置10が受信できなければ直ちに、故障発生と判断するのではなく、複数の単位期間に亘って、接続応答信号を受信しない場合になって、システムに故障が発生したと判断するようにしてもよい。
図21は、この場合の変形例を示す第7タイムチャートであり、第7タイムチャートに示す変形例の見守り装置10では、複数の単位期間として、2つの単位期間(2T)に亘って、接続応答信号を受信しない場合に初めて故障発生と判断する。すなわち、図21の第7タイムチャートは、図中、二番目の接続確認信号A2の送信時期と三番目の接続確認信号A3の送信時期との間で、通信媒体に故障が発生すると共に、五番目の接続確認信号A5の送信時期と六番目の接続確認信号A6の送信時期との間で、発生した故障が復旧した状況に応じたものになっている。
そのため、見守り装置10は、三番目の接続確認信号A3を送信しても、通信媒体の故障により、その接続確認信号A3は見守りサーバ20へ届かないので、見守りサーバ20は接続応答信号を送信できず、同様に、四番目の接続確認信号A4を送信しても、見守りサーバ20は接続応答信号を送信できないことから、この時点で、2つの単位期間2Tに亘って、見守り装置10は接続応答信号を受信していない状態となるので、システムに故障が発生したと判断する。また、図21の変形例では、2つの単位期間2Tに亘って故障に係る判断を行うので、故障中のログ情報の対象となる前期間も故障発生判断時期より2つの単位期間2Tに応じた時間を適用し、図中二番目の接続確認信号A2の送信時期以降の信号をログ情報に含ませている。なお、故障復旧に関する判断等は、上述した図7等の場合と同様である。
このように2つの単位期間2Tに亘って、接続応答信号を受信しない場合に故障発生と判断することで、短期間の故障や、何らかの事情により単発的に接続応答信号を受信できなかったときを故障発生と判断してしまうことから回避できるので、より確実に、故障発生を判断できるというメリットがある。このような変形例の見守り装置10では、第1メモリ15に記憶される見守りプログラムP2は、故障発生の判断において、上述した変形例の処理をCPU11が行うことを規定したものになっている。なお、この変形例において、故障発生の判断に係る期間を、2つの単位期間2Tより長くすることも勿論可能であり、設定される単位期間Tの実際の時間長さに応じて、適宜、3つの単位期間、4つの単位期間、5つの単位期間等を設定してもよい。
また、別の変形例として、故障が復旧してからサーバ装置20へ送信するログ情報は、故障発生時の前後状況におけるユーザの操作状況を特に重視しない場合などには、見守り装置10が故障発生を判断したとき以前の情報は省略して、故障発生を判断した時点以降の情報のみを含ませるようにしてもよい。よって、この変形例の場合では、例えば、図7に示す第1フローチャートにおいてログ情報に含まれるのは、四番目の接続確認信号A4の送信に応じた時点から六番目の接続確認信号A6の送信に応じた期間内の操作通知信号となる。そのため、故障発生判断より前期間の操作通知信号を含ませる場合に比べて、操作通知信号の数が減少することから、この変形例では、見守りサーバ20のログ情報の解析に係る処理負担を低減できるメリットが生じる。
さらに、見守られる人M1が操作するユーザ機器としては、図1に示すテレビジョン装置5に限定されるものではなく、見守られる人M1の操作対象となる機器であり、ユーザ操作があった旨を示す操作通知信号を出力できると共に、見守り装置10が接続可能な仕様であれば、特に機種は限定されない。このような仕様を満たし得るユーザ機器としては、冷蔵庫、炊飯器、電気・電子調理器具(オーブンレンジ、電子レンジ等)電気ポット、洗濯機、掃除機、エアコン、照明器具等が候補になる。このような例のユーザ機器で、各種情報を表示すうる表示部を有しない機器を用いる場合は、故障発生情報(故障発生補足情報)又は故障復旧情報の形式を、音声出力される形式、又は表示灯を点灯、点滅させる形式にする。
また、ユーザ機器と見守り装置10との接続は、上述したように接続端子同士で直接的に接続される以外に、接続ケーブル等の有線を用いて両者を接続すること、無線により両者を接続することも勿論可能である。さらに、接続に係る規格もHDMIに限定されるものではなく、有線LANに応じた規格、無線LANに応じた規格、ブルートゥース、赤外線通信(IrDa)、Zigbee(登録商標)、USB、NFC(近距離無線通信規格の一種)、TRANSFERJET(登録商標)等のいずれかを適用してもよい。また、見守り装置10の形状としては、スティック状以外にも、ボックス状、プレート状のものにすることも可能である。
さらにまた、無線等でユーザ機器と見守り装置10を接続する場合では、複数のユーザ機器と見守り装置10とを接続する構成にしてもよい。この場合、見守り装置10は、ユーザ機器から送信されてくる操作通知信号を機器別に見分けることまでは要求されない。例えば、テレビジョン装置と冷蔵庫の計二台を見守り装置10と接続する場合、テレビジョン装置の電源オン操作が行われて、あるチャンネルが長時間見られていて、テレビジョン装置から操作通知信号が送られてこない状況で、見守られる人が飲み物を冷蔵庫から取り出すために扉を開ければ、冷蔵庫から操作通知信号が送られてくるので、この冷蔵庫からの操作通知信号により、見守られる人に異常が発生していないことが確かめられることから、見守り装置10は、ユーザ機器ごとの操作通知信号を区別しなくてもよい。
その上、見守り装置10は、ユーザ機器の外部装置として接続される場合以外に、ユーザ機器に組み込まれて、見守り装置10単体で独立性を持たせないようにすることも可能である。この場合、見守り装置10は、組み込まれるユーザ機器の内部で、通信端末装置の機能を具備した通信モジュールとしてユーザ機器の内部回路と接続された状態となり、この通信モジュールとして機能する見守り装置10をユーザ機器が内部回路に接続した状態で含むことにより、ユーザ機器自体が上述した見守り装置10が行う見守りに関する各処理と同等の処理を行えるようになる。
また、見守りサーバ20における見守られる人に異常が発生したか否かの判断条件は、上述した第一異常判断条件及び第二異常判断条件の両方を用いる以外に、いずれか一方のみを用いるようにすることも可能である。さらには、上述した以外の異常判断条件を用いることも勿論可能である。例えば、テレビジョン装置5を毎日、視聴するユーザ(見守られる人)に対しては、日ごとに、電源オン操作を示す操作通知信号の受信検知を見守りサーバ20が行って、毎日テレビ番組を視聴する見守られる人が、今日は電源をオンしていないという状況に対して異常発生と判断できるようにしてもよい。また、別の例としては、いつも定期的にチャンネル切替操作を行うユーザ(見守られる人)が、今日は電源オン後、何の操作も行うことなく放置している状況に対しても、電源オン操作を示す操作通知信号の受信後、単位期間に基づく検知期間中に操作通知信号の受信検知を見守りサーバ20が行って、異常発生を見つけられるようにしてもよい。
また、見守りサービスシステム1の見守る人に対する安心感を更に高めるためには、異常アラーム(見守られる人に異常が発生した旨の通知)以外に、見守られる人の状況を見守る人へ通知するようにしてもよい。
例えば、一日の最初の電源オン操作を示す操作通知信号の受信を見守りサーバ20が検知すれば、「電源がオンされました」という旨の通知を見守る人へ送信するようにしてもよい。さらにまた、見守りサーバ20が登録された見守る人へ操作通知信号の受信状況に応じた内容を送信するのは、上述したように見守るサーバ20が自発的に行う場合以外に、見守る人からの要求(リクエスト)があった場合に行うようにすることも可能である。この場合、見守る人K1、K2、K3等は、自身が所有する通信装置40、41、42等を用いて、見守りサーバ20へ見守り要求に係るリクエスト信号を送信し、見守りサーバ20は、そのリクエスト信号の受信に応じて、操作通知信号の受信状況、この受信状況に基づき判断した内容(故障発生、見守られる人に異常が発生した等の判断内容)等をリクエスト信号の送信元となる通信装置へ送信することになる。
このような変形例の場合、見守りサーバ20が見守る人の通信装置へ通知する送信処理の負担を低減できるというメリットが生じる。また、通知先の見守る人としては、見守られる人の家族、兄弟、親族、知人の他に、見守られる人が居住する地区の自治体の管理者・監視者等がなることも可能であり、このように自治体の管理者・監視者等に見守りサーバ20の通知が届くようにした場合は、見守りサーバ20からの通知を受けた自治体の管理者・監視者等が、見守られる人の実際の見守りを行う自治会・民生委員の人へ見守られる人の家屋へ出向くように指示を出すことになる。
さらに、見守り装置10の処理負担及び第2メモリ16のメモリ容量の確保を図る場合には、ユーザ機器(テレビジョン装置5)から出力される全ての操作通知信号をログ情報としてログテーブル17に格納する必要はなく、例えば、直近の二つの単位期間分の操作通知信号については少なくともログテーブル17にログ情報として常時記憶すると共に、故障発生を判断したときは、その時点で記憶しているログ情報を確保した上で、故障発生期間中のログ情報を順次記憶していく仕様にしてもよい。