JP5772631B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
このうちのステアリングコラムは、車体に支持される。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの後端部から突出した部分にステアリングホイールを固定し、このステアリングコラムの内側に回転自在に支持されている。
又、前記後側自在継手は、前記ステアリングシャフトの前端部で前記ステアリングコラムの前端部から突出した部分に結合されている。
又、前記中間シャフトは、前記後側自在継手を介して前記ステアリングシャフトに結合されている。
又、前記前側自在継手は、前記中間シャフトの前端部に結合されている。
又、前記ピニオン軸は、この前側自在継手を介して前記中間シャフトに結合されている。
又、前記ラック軸は、前記ピニオン軸と噛合させる事によりこのピニオン軸の回転を軸方向の変位に変換するものである。
更に、前記タイロッドは、操舵輪に結合され、このピニオン軸により押し引きされる。
特に本発明のステアリング装置に於いては、前記各構成部材のうちの少なくとも1つの構成部材に、目視可能な状態で変形判定部が設けられている。
この様な変形判定部は、自身の変形、或いは前記構成部材のこの変形判定部に対する変化により、この構成部材に変形が生じた事を目視で判定する為のものである。
この様な本発明のステアリング装置を実施する場合に具体的には、請求項2に記載した発明の様に、前記変形判定部を、この変形判定部が設けられた前記各構成部材の軸方向と平行な状態で設ける。
又、上述の様な本発明のステアリング装置を実施する場合に具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記変形判定部を、この変形判定部が設けられた前記各構成部材の軸方向と直交する仮想平面上に存在する状態で設ける。
又、上述の様な本発明のステアリング装置を実施する場合に具体的には、請求項4に記載した発明の様に、前記変形判定部を、前記各構成部材のうち、降伏強度が高い部分と、降伏強度が低い部分とを軸方向に関して連続する軸部を有する構成部材の、この降伏強度が高い部分から、この降伏強度が低い部分に跨る状態で設ける。
又、上述の様な本発明のステアリング装置を実施する場合に具体的には、請求項8に記載した発明の様に、前記変形判定部を、前記各構成部材に形成された貫通孔の周囲に、この貫通孔を囲む状態で設ける。
又、前記変形判定部を、組み立て作業、又は加工の目印とする事で、組み立て作業効率及び加工効率の向上を図れる。
図1は、本発明に関連する参考例の第1例を示している。本参考例を含め、本発明のステアリング装置の特徴は、ステアリング装置の構成部材のうちの少なくとも1つの構成部材(本参考例の場合、ピニオン軸8b)に変形判定部21を設けた点にある。尚、構成部材とは、このピニオン軸8b以外に、例えば、前記図27に示す、ステアリングコラム2(インナコラム13、アウタコラム14)、ステアリングシャフト3(インナシャフト15、アウタシャフト16)、自在継手5a、5b、中間シャフト6(インナシャフト17、アウタシャフト18)、ラック軸9、タイロッド10、10等が相当する。又、本発明の特徴部分以外の構造は前記図27〜28に示した構造を含め、従来から知られているステアリング装置の構造とほぼ同様であるから、従来と同様に構成する部分に就いては、図示並びに説明を、省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
図2は、本発明に関連する参考例の第2例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ピニオン軸8cの外周面の軸方向中間部の全周に亙る円周方向等間隔位置に複数個(本参考例の場合14個)の変形判定部21a、21aを設けている。それぞれの変形判定部21a、21aは、前述した参考例の第1例の変形判定部21(図1参照)と同様に、ペイント、突条、溝等(以下「ペイント等」とする)により、前記ピニオン軸8cの軸方向に平行な直線状に形成している。尚、本参考例のピニオン軸8cは、前述した参考例の第1例のピニオン軸8bの様な段付き状ではない。但し、本参考例の各変形判定部21a、21aを、前述した参考例の第1例と同様のピニオン軸8bに適用する事もできる。
図3は、本発明に関連する参考例の第3例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ピニオン軸8dが、このピニオン軸8dの基端(図3の右側)寄り部分に設けた小径部19bと、この小径部19bの先端側(図3の左側)に、この小径部19bと段差部22cを介して連続した状態で設けた大径部23cとを有する。そして、この大径部23cの外周面の基端寄り部分から前記段差部22cを介して、前記小径部19bの外周面の軸方向中間部に掛けて、ペイント等により、前記ピニオン軸8dの軸方向に平行な直線状の変形判定部21bを設けている。尚、この変形判定部21bを前述した参考例の第2例と同様に、前記ピニオン軸8dの円周方向複数箇所に設ける事もできる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図4は、本発明に関連する参考例の第4例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第3例と同様のピニオン軸8dの小径部19bの外周面の軸方向に関する先端側(段差部22c側)から中間部に掛けて、ペイント等により、前記ピニオン軸8dの軸方向に平行な直線状の変形判定部21cを設けている。尚、この変形判定部21cを前述した参考例の第2例と同様に、前記ピニオン軸8dの円周方向複数箇所に設ける事もできる。その他の構造、及び作用・効果は、前述した参考例の第1例と同様である。
図5は、本発明に関連する参考例の第5例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ピニオン軸8eを、このピニオン軸8eの図5の鎖線αよりも先端側(図5の左側)部分に設けた降伏強度が高い部分(高降伏強度部24)と、この鎖線αよりも基端側(図5の右側)部分に設けた降伏強度が低い部分(低降伏強度部25)とを、軸方向に関して連続させた構造としている。前記高降伏強度部24は、加工過程に於いて、例えば、焼入れ等の熱硬化処理を施したり、ショットピーニング等の表面硬化処理を施す等して降伏強度を高くしている。そして、前記高降伏強度部24の外周面の軸方向中間部から前記低降伏強度部25の外周面の軸方向中間部に掛けての円周方向3箇所位置に、ペイント等により、前記ピニオン軸8eの軸方向に平行な直線状の変形判定部21d、21dを設けている。尚、これら各変形判定部部21d、21dを前述した参考例の第1例と同様に、円周方向に関する1箇所のみに設ける構造としても良い。又、前記各変形判定部21d、21dを前述した参考例の第2例と同様に、全周に亙り設ける事もできる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図6は、本発明に関連する参考例の第6例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ピニオン軸8fの軸方向中間部に、このピニオン軸8fを径方向に貫通した状態で、貫通孔26を形成している。そして、前記ピニオン軸8fの外周面に、この貫通孔26を軸方向に関して跨いだ状態で、ペイント等により、このピニオン軸8fの軸方向に平行な直線状の変形判定部21eを設けている。尚、本参考例の場合、この変形判定部21eを、前記貫通孔26のほぼ中心を通る状態で設けている。但し、この変形判定部21eを、この貫通孔26の中心から円周方向にずらせた位置を通る状態で形成する事もできる。
本参考例のステアリング装置の場合、他の部分と比べて変形し易い部分である前記貫通孔26の変形を、容易に、且つ確実に認定して、前記ピニオン軸8fの異常を早期に発見できる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図7は、本発明に関連する参考例の第7例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第6例と同様のピニオン軸8fの貫通孔26に杆状部材27を圧入している。そして、このピニオン軸8fの外周面及びこの杆状部材27の端面に、前記貫通孔26を軸方向に関して跨いだ状態で、ペイント等により、直線状の変形判定部21gを設けている。又、前記ピニオン軸8fの外周面の前記貫通孔26から円周方向にずれた位置(図7の上方)に、前述した参考例の第6例と同様の変形判定部21fを設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第6例と同様である。
図8は、本発明に関連する参考例の第8例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、ペイント、又は塑性加工で形成した凹凸模様により表した、複数個(本参考例の場合4個)の正方形状の変形判定部素子28、28を、前記ピニオン軸8cの軸方向と平行な方向に、等間隔に配置する事により、直線状の変形判定部21h、21hとしている。尚、前記各変形判定部素子28、28の形状は、隣接する辺同士の成す角度が直角である形状であれば、正方形に限らず、長方形等でも良い。
又、この様な変形判定部21h、21hを軸方向に関して前記各変形判定部素子28、28を1個分ずらせると共に、円周方向に関してこれら各変形判定部素子28、28を1個分ずらせた状態で複数列(本参考例の場合3列)設けている。
一方、異なる変形判定部21h、21hの、軸方向に関して整合する位置に配置された前記各変形判定部素子28、28同士の、軸方向のずれを確認する事により、前記ピニオン軸8cに変形が生じた事を目視で容易に判定できる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第2例と同様である。
図9は、本発明に関連する参考例の第9例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、ペイント、又は塑性加工で形成した凹凸模様により表したそれぞれが正方形状である、複数種類の変形判定部素子28〜28dを、前記ピニオン軸8cの軸方向と平行な方向に、これら各素子28〜28dに関する限り特に規則性を有する事なく、直線状に配置して、変形判定部素子21i、21j、21kとしている。本参考例の場合、前記各変形判定部素子28〜28dを、図9で正方形状に黒く塗り潰した如く、全面の性状が均一な変形判定部素子28と、正方形の内側を斜線を組み合わせた性状とした変形判定部素子28a、28b、正方形の内側を斜線と横線とを組み合わせた性状とした変形判定部素子28cと、正方形の内側を斜格子を表す性状とした変形判定部素子28dとにより構成している。
又、この様な各変形判定部28〜28dを円周方向に関して前記各変形判定部素子28〜28dの1個分ずらせた状態で複数列(本参考例の場合3列)設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第8例と同様である。
図10は、本発明に関連する参考例の第10例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、矩形状の変形判定部素子28、28を、前記ピニオン軸8cの軸方向と平行な方向に、等間隔に複数個(本参考例の場合4個)配置する事により、直線状の変形判定部21m、21mとしている。
図11は、本発明に関連する参考例の第11例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、前述した参考例の第8例と同様の変形判定部21h、21hを設けている。又、この様な各変形判定部21h、21hを、軸方向に関してこれら各変形判定部素子28、28を1個分ずらせると共に、円周方向に関して、これら各変形判定部素子28、28の2/3程度ずらせた状態で複数列(本参考例の場合3列)設けている。即ち、本参考例の場合、円周方向に隣り合う前記各変形判定部21h、21h同士は、軸方向に関して、前記各変形判定部素子の1/3ずつ程度重畳した状態で設けられている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第8例と同様である。
図12は、本発明に関連する参考例の第12例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面の全周に亙り、ペイント等により、斜格子状の変形判定部21nを設けている。
本参考例の場合、前記変形判定部21nの軸方向、或は円周方向に離隔した異なる位置同士の斜格子部分の形状の変形等に基づいて、前記ピニオン軸8cに過大な外力に基づく変形が生じた事を目視で容易に判定できる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図13は、本発明に関連する参考例の第12例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、ペイント等により形成した斜格子状の模様を、このピニオン軸8cの軸方向と平行な直線状に形成した変形判定部21pを設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図14は、本発明に関連する参考例の第14例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、ペイント又は塑性変形で形成凹部若しくは突起で表した円形の複数個の変形判定部素子28e、28eを、このピニオン軸の軸方向と平行な直線状に配置した変形判定部21qを設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図15は、本発明に関連する参考例の第15例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、上述した参考例の第14例と同様の変形判定部21q、21qを、ピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面の円周方向複数個所(本参考例の場合4個所)に設けている。
尚、前記各変形判定部21q、21qの軸方向に関する位置を互いに整合させた状態で設ければ、異なる各変形判定部21q、21qの変形判定部素子28e、28e同士の軸方向に関するずれを確認する事により、前記ピニオン軸8cに変形が生じた事を判定できる。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第1例と同様である。
図16は、本発明に関連する参考例の第16例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第14例と同様の円形状の変形判定部素子28e、28eを、ピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面の全周に亙り設ける事により変形判定部21rとしている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第14例と同様である。
図17は、本発明に関連する参考例の第17例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、前述した参考例の第14例と同様に、複数個の円形の変形判定部素子28e、28eを、前記ピニオン軸8cの軸方向と平行な直線状に設ける事により変形判定部21qとしている。但し、本参考例の場合、この変形判定部21qを、前記ピニオン軸8cの外周面に直接設けるのではなく、この変形判定部21qが印刷された、ビニル等の可撓性を有するシール部材29を、このピニオン軸8cの外周面に貼り付ける事で設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第14例と同様である。
図18は、本発明に関連する参考例の第18例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第2例と同様のピニオン軸8cの軸方向中間部の外周面に、全体がこのピニオン軸8cと異なる色の、長方形状で、可撓性を有するシール部材29aを貼り付けている。即ち、本参考例の場合、このシール部材29aを、前記ピニオン軸8cの外周面に、このシール部材29aの四辺を構成する1対の長辺30、30がこのピニオン軸8cの軸方向に平行な状態、且つ同じく1対の短辺31、31がこの軸方向に直交する仮想平面上に存在する状態で貼り付ける事により、変形判定部21sとしている。尚、前記シール部材29aの色は、前記ピニオン軸8cの外周面の色と区別が容易な色を採用する。
図19は、本発明に関連する参考例の第19例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ステアリングシャフト3の後端部(ステアリングコラム2のアウタコラム14の後端部から突出した部分)の外周面に、ペイント等により、前記ステアリングシャフト3の軸方向に平行な直線状の変形判定部21tを設けている。
この様な本参考例の構造によれば、前記ステアリングシャフト3に変形が生じた場合、この変形判定部21tの後端寄り部分と、前端寄り部分との円周方向に関する位相にずれが生じる。この様にして目視で前記変形判定部21tの変形を確認すれば、前記ステアリングシャフト3に変形が生じた事を容易に判定できる。
図20は、請求項1〜3、6、8に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のステアリング装置の場合、ステアリングコラム2のアウタコラム14の軸方向中間部に、イグニッションキー(図示省略)を引き抜くのに伴って、ステアリングシャフト3が前記ステアリングコラム2に対して回動する事を阻止する為のロック装置を設置する為の、長方形状のキーロック孔32を形成している。尚、この様なロック装置の構造は、従来から知られているロック装置の構造と同様である為、詳しい説明を省略する。
又、前記ステアリングコラム2の軸方向中間部の外周面に、ペイント等により、前記キーロック孔32を軸方向に跨る状態で第一の変形判定部33を設けている。尚、この第一の変形判定部33は、前記アウタコラム2の軸方向に平行、且つ、変形が生じていない状態{図20(a)参照}の前記キーロック孔32の内面のうちの1対の長辺34、34と平行な状態で設けられている。
更に、このキーロック孔32の周囲で、このキーロック孔32を囲む位置に、ペイント等により、このキーロック孔32よりも大きな長方形状の、第三の変形判定部37を設けている。尚、この第三の変形判定部37を構成する1対の長辺38、38は、変形が生じていない状態{図20(a)参照}の前記キーロック孔32の両長辺34、34と平行である。一方、前記第三の変形判定部37を構成する1対の短辺39、39は、変形が生じていない状態{図20(a)参照}の前記キーロック孔32の両短辺35、35と平行である。又、前記第一、第二、第三の変形判定部33、36、37は、前述したペイントのみならず、例えば、前記ステアリングコラム2の外周面に形成した凸部、或は凹部により形成しても良い。
図21は、本発明に関連する参考例の第20例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、ステアリングコラム2の軸方向中間部に形成された円形の貫通孔40の周囲で、この貫通孔40を囲む位置に、ペイント等により円形の変形判定部21uを設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した実施の形態の第1例と同様である。
図22は、本発明に関連する参考例の第21例を示している。本参考例のステアリング装置を構成する自在継手5bは、従来から知られている構造の自在継手と同様に、1対のヨーク41a、41bを1個の十字軸42を介して、トルク伝達自在に結合して成る。これら両ヨーク41a、41bはそれぞれ、金属材にプレス加工又は鍛造加工を施す事により造られており、それぞれが円筒状の基部20c、20bと、前記両ヨーク41a、41b毎にこれら各基部20c、20bの端部に連続した1対ずつの結合腕部43、43とを備える。
そして、これら各軸部45を前記各円孔44の内側に、それぞれカップシェル型のラジアルニードル軸受46を介して、回転自在に支持し、前記自在継手5bとしている。
又、前記ヨーク41a、或は前記中間シャフト6上の、それぞれの前記変形判定部21vの軸方向に異なる位置の、円周方向に関する位相のずれを目視により確認すれば、前記ヨーク41a、或は前記中間シャフト6に生じた変形を認定できる。
図23は、本発明に関連する参考例の第22例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、前述した参考例の第21例と同様の自在継手5bの他方(図23の左側)のヨーク41bの基部20bの外周面の前端部(図23の右部)からピニオン軸8bの軸方向中間部に跨る状態で、変形判定部21yを設けている。又、本参考例の場合、一方のヨーク41aの基部20cの外周面の軸方向中間部に、この基部20cの軸方向と直交する仮想平面上に存在する変形判定部21zを設けている。この様に、前記両ヨーク41a、41bの様に複雑な形状から成り、外周面上に、他の部材との組み合わせ時等に基準となる線状の部分が少ない部材に、前記変形判定部21zを設ける事で、この変形判定部21zの変形により前記ヨーク41aの変形を判定可能とすると共に、この変形判定部21zに他の部材との組み合わせ時等の基準線としての役割を持たせている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第21例と同様である。
図24は、本発明に関連する参考例の第23例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、タイロッド10の一部に、小径部48を形成している。又、このタイロッド10は、基端側(図24の右側)のラックエンド部49と、先端側(図24の左側)のタイロッドエンド部50とを、軸方向に関して直列に接続して成る。即ち、前記ラックエンド部49の先端部に設けた雄ねじ部と、前記タイロッドエンド部50の基端面に開口する状態で設けたねじ孔との螺合に基づいて、前記タイロッド10の長さ寸法を適正にした状態で、ロックナット51を締め付ける事により、前記両エンド部49、50同士を固定している。そして、このうちのラックエンド部49の軸方向中間部に、前記小径部48を形成している。この様な小径部48は、前述した参考例の第1例の小径部19a(図1参照)と同様に、衝突事故や操舵輪の縁石乗り上げに伴い、前記タイロッド10に過大な外力が加わった場合に、他の部位に優先して変形させる為に設けている。
又、前記変形判定部21wを、前記ラックエンド部49と、前記タイロッドエンド部50とに跨る状態で設けている。この為、これら両エンド部49、50同士の相対的な変位を、目視により容易に判定できる。
図25は、本発明に関連する参考例の第24例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、タイロッド10を構成するタイロッドエンド部50のみに、ペイント等により、このタイロッド10の軸方向に平行な直線状の変形判定部21xを設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第23例と同様である。
図26は、本発明に関連する参考例の第25例を示している。本参考例のステアリング装置の場合、タイロッド10aを構成するタイロッドエンド部50aの基端寄り部分に、小径部52を形成している。この様な小径部52は、前述した参考例の第1例の小径部19a(図1参照)と同様に、衝突事故や操舵輪の縁石乗り上げに伴い、前記タイロッド10aに過大な外力が加わった場合に、他の部位に優先して変形させる為に設けている。尚、ラックエンド部の構造は、前述した参考例の第23例のラックエンド部49(図24参照)と同様に小径部48を設ける構造、或はこの小径部48を設けない構造の何れの構造も採用できる。
更に、前記タイロッド10aを構成する部材であり、前記タイロッドエンド部50aの先端部に組み付けられたボールジョイント54の軸部55の外周面の基端部(図26の下側)から先端部(図26の上側)に掛けて、このボールジョイント54の軸方向に亙り、直線状の第二の変形判定部56を設けている。その他の構造、及び作用・効果は前述した参考例の第23例と同様である。
又、本発明は、前述した実施の形態の第1例及び参考例の各例の構成部材に限定されるものではなく、ステアリング装置を構成する何れの部材にも適用できる。
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングホイール
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7、7a ステアリングギヤユニット
8、8a、8b、8c、8d、8e、8f ピニオン軸
9 ラック軸
10、10a タイロッド
11 電動モータ
12 電動アシスト装置
13 インナコラム
14 アウタコラム
15 インナシャフト
16 アウタシャフト
17 インナシャフト
18 アウタシャフト
19、19a、19b、 小径部
20a、20b、20c 基部
21、21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h、21i、21j、21k、21m、21n、21p、21q、21r、21s、21t、21u、21v、21w、21x、21y、21z 変形判定部
22a、22b、22c 段差部
23a、23b、23c 大径部
24 高降伏強度部
25 低降伏強度部
26 貫通孔
27 杆状部材
28、28a、28b、28c、28d、28e 変形判定部素子
29、29a シール部材
30 長辺
31 短辺
32 キーロック孔
33 第一の変形判定部
34 長辺
35 短辺
36 第二の変形判定部
37 第三の変形判定部
38 長辺
39 短辺
40 貫通孔
41a、41b ヨーク
42 十字軸
43 結合腕部
44 円孔
45 軸部
46 ラジアルニードル軸受
47 ボルト
48 小径部
49 ラックエンド部
50、50a タイロッドエンド部
51 ロックナット
52 小径部
53 第一の変形判定部
54 ボールジョイント
55 軸部
56 第二の変形判定部
Claims (8)
- 車体に支持されたステアリングコラムと、
このステアリングコラムの後端部から突出した部分にステアリングホイールを固定し、このステアリングコラムの内側に回転自在に支持されたステアリングシャフトと、
このステアリングシャフトの前端部で前記ステアリングコラムの前端部から突出した部分に結合された後側自在継手と、
この後側自在継手を介して前記ステアリングシャフトに結合された中間シャフトと、
この中間シャフトの前端部に結合された前側自在継手と、
この前側自在継手を介して前記中間シャフトに結合されたピニオン軸と、
このピニオン軸と噛合させる事によりこのピニオン軸の回転を軸方向の変位に変換するラック軸と、
操舵輪に結合され、このラック軸により押し引きされるタイロッドとを構成部材として備えたステアリング装置に於いて、
前記各構成部材のうちの少なくとも1つの構成部材に、目視可能な状態で変形判定部が設けられており、
前記変形判定部は、自身の変形、或いは前記構成部材のこの変形判定部に対する変化により、この構成部材に変形が生じた事を目視で判定する為のものであり、前記各構成部材に形成された貫通孔をこの貫通孔の内面のうちの、少なくとも1つの内面と平行な方向に関して跨いだ状態で設けられている事を特徴とするステアリング装置。 - 前記変形判定部が、この変形判定部が設けられた前記各構成部材の軸方向と平行な状態で設けられている、請求項1に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、この変形判定部が設けられた前記各構成部材の軸方向と直交する仮想平面上に存在する状態で設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、前記各構成部材のうち、降伏強度が高い部分と、降伏強度が低い部分とを軸方向に関して連続する軸部を有する構成部材の、この降伏強度が高い部分から、この降伏強度が低い部分に跨る状態で設けられている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、前記各構成部材のうち、大径部と小径部とを段差部を介して連続する軸部を有する構成部材の、少なくともこの小径部の軸方向に関する段差部側端部から中間部に掛けて設けられている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、前記各構成部材に形成された貫通孔を軸方向に関して跨いだ状態で設けられている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、前記各構成部材のうちの異なる少なくとも二つの構成部材同士の間に跨る状態で設けられている、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
- 前記変形判定部が、前記各構成部材に形成された貫通孔の周囲に、この貫通孔を囲む状態で設けられている、請求項1〜7のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
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