JP5767920B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
この種の半導体装置においては、外部端子間で電気的な短絡が生じないように、外部端子間の距離(絶縁距離)を十分に確保する必要がある。
例えば特許文献1では、本体部の外面から突出する平板状の絶縁隔壁を外部端子間に配置することで、前記絶縁距離の延長を図っている。
この構成によれば、外部端子における他の外部端子側を向く部位を切り欠くことで、当該外部端子間の距離が増大する。また、ネジ挿通孔を切り欠き部側に向けて開放させることで、ネジ挿通孔の切り欠き部側に薄肉部が生じなくなる。
また、前記半導体装置においては、前記ナット部が、前記本体部に形成された凹部内に遊嵌されたナット部材からなることが好ましい。
これらの構成によれば、ネジ挿通孔に挿通したネジをナット部材に締め込んだ際、これらネジ及びナット部材を外部端子のテーパ形状により切り欠き部と反対側(他方の外部端子から離間する側)に移動させることができるため、前記ネジ及びナット部材を他方の外部端子から離間させる(絶縁距離を増大させる)と共に、ネジ挿通孔の開放部側へのネジの移動(脱落)を抑止することができる。
この構成によれば、ネジ挿通孔の切り欠き部側の薄肉部を無くした上で、他方の外部端子側へのネジの移動(脱落)を抑止することができる。
この構成によれば、ネジ挿通孔及びその開放部を形成する打抜き刃の形状を簡単なものとしてコストダウンを図ることができる。
〔第一実施形態〕
図1に示す半導体装置P1は、板状のヒートシンク2上に基板3を載置し、基板3上にはダイオードやトランジスタ等の半導体チップ4を実装し、さらに半導体チップ4には一対の端子板7の長手方向の一端部(内部端子、不図示)を電気接続した上で、これらをモールド樹脂5(本体部6)で樹脂封止したものである。
ここで、ボルト挿通孔16の左右内側端(開放端)から左右外側端までの左右幅を、ボルト13の軸部13bの直径R1よりも大とすれば、ボルト13がボルト挿通孔16から脱落し難くなる。
次に、本発明の第二実施形態について、図1,2を援用し図3を参照して説明する。
この実施形態は、第一実施形態と比較して、前記切り欠き部17を設けた外部端子12の形状が異なっている。その他、第一実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
なお、外部端子12の上面12aを切り欠き部17側ほど上方に位置するように傾斜させることに限らず、例えば、外部端子12の下面12bを切り欠き部17側ほど下方に位置するように傾斜させたり、上下面12a,12bをそれぞれ前述の如く傾斜させた構成としてもよい。
次に、本発明の第三実施形態について、図1,2を援用し図4を参照して説明する。
この実施形態は、第一実施形態と比較して、前記切り欠き部17を設けた外部端子12のボルト挿通孔の形状が異なっている。その他、第一実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
これに対し、本実施形態の構成では、図4(b)に示すように、前記薄肉部t周辺を切除して切り欠き部16”とすることで、上面視C字形状の前記ボルト挿通孔16”が形成される。
次に、本発明の第四実施形態について、図1を援用し図5を参照して説明する。
この実施形態の半導体装置P2は、第一実施形態と比較して、本体部6から延出する一対の端子板の相対的な延出方向が異なっている。その他、第一実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
第一端子板21は、前記側辺部6bから本体部6の上面6aの左右内側に向けて屈曲、延出し、この第一端子板21のうち、本体部6の上面6aと平行でかつこの上面6aから所定量上方に離間した部分が、第一外部端子23となっている。
また、第二端子板22は、前記前辺部6cから本体部6の上面6aの前後内側に向けて屈曲、延出し、この第二端子板22のうち、本体部6の上面6aと平行でかつこの上面6aから所定量上方に離間した部分が、第二外部端子24となっている。
また、第二外部端子24には、その第一外部端子23側の側縁部を所定量(左右幅)だけ切り欠く第二切り欠き部28が形成される。この第二切り欠き部28によって、第二外部端子24の第一外部端子23側への張り出し量が減少すると共に、第二ボルト挿通孔26が第一外部端子23に向けて開放する。
なお、この実施形態においても、第二及び第三実施形態の構成を適宜採用可能である。
次に、本発明の第五実施形態について、図1を援用し図6を参照して説明する。
この実施形態の半導体装置P3は、第一実施形態と比較して、端子板の数及び配置が異なっている。その他、第一実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
第一〜第三端子板31,32,33は、それぞれ前記側辺部6bから本体部6の左右内側に向けて屈曲、延出し、これら第一〜第三端子板31,32,33のうち、本体部6の上面6aと平行でかつこの上面6aから所定量上方に離間した部分が、第一〜第三外部端子34,35,36となっている。
第一外部端子34と第二及び第三外部端子35,36とは互いに絶縁を要する。各外部端子34,35,36は板厚一定かつ上面視略矩形状をなし、互いに同一平面上に配置される。各外部端子34,35,36には、前記ボルト13及びナット14によって不図示の外部配線が接続される。
なお、この実施形態においても、第二及び第三実施形態の構成を適宜採用可能である。
また、各外部端子が同一平面上に配置されず、例えば段差状に配置されたり相対角度を有して配置された構成であってもよい。この場合、切り欠き部を設ける外部端子は、その厚さ方向から見た矢視(外部端子に対応するナット部の軸方向から見た矢視)で絶縁を要する他の外部端子側を向く端部を切り欠けばよい。
さらに、四つ以上の外部端子を有する半導体装置においても、互いに絶縁を要する外部端子間に上記各実施形態の構成を適用することで、同様の効果を得ることが可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
4 半導体チップ
6 本体部
6a 上面(外面)
14 ナット(ナット部、ナット部材)
15 ナット収容部(凹部)
12,23,24,34,35,36 外部端子
16,16”,25,26,37,38,39 ボルト挿通孔(ネジ挿通孔)
17,27,28,37,38,39 切り欠き部
16b,16b”,25b,26b,37b,38b,39b 開放部
Claims (5)
- 半導体チップを内蔵する本体部と、
前記本体部の外面に設けられる複数のナット部と、
前記半導体チップに電気接続されると共に前記各ナット部のそれぞれに重なるように前記外面上に配置される板状の複数の外部端子とを備え、
前記各外部端子には、前記各ナット部に螺着させるネジを挿通するためのネジ挿通孔が形成された半導体装置であって、
前記複数の外部端子の少なくとも一つに、他の外部端子側を向く部位を切り欠く切り欠き部が設けられ、この切り欠き部によって、前記一つの外部端子のネジ挿通孔が前記他の外部端子側に向けて開放されることを特徴とする半導体装置。 - 前記切り欠き部を設けた外部端子が、前記切り欠き部側に向かうほど徐々に板厚を増すテーパ状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記ナット部が、前記本体部に形成された凹部内に遊嵌されたナット部材からなることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 前記切り欠き部によって開放されるネジ挿通孔が、前記ネジの直径よりも小さい幅の開放部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の半導体装置。
- 前記切り欠き部によって開放されるネジ挿通孔が、その直径と同等の幅の開放部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の半導体装置。
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