JP5767606B2 - 被測定板の温度測定装置及び測定温度の補正方法 - Google Patents
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Description
放射温度計は、被測定板の測定点から放射される放射エネルギを計測し、計測された放射エネルギから、ステファン−ボルツマンの法則などに基づいて測定点の表面温度を求める構成となっている。ただし、放射温度計で正確な温度を計測するためには、被測定板の放射率を知る必要がある。この放射率は被計測板の表面に異物が残っていたり表面の状態が変化するとその値が変動することが知られている。
即ち、本発明の被測定板の温度測定装置は、被測定板の片面に対面して設置されると共に、前記被測定板と同じ温度になるように温度調整された参照板と、前記被測定板の片面の測定点に対して互いに異なる角度から指向するように設置されて、前記測定点の放射温度をそれぞれ計測可能とされた第1の放射温度計及び第2の放射温度計と、前記第1の放射温度計からの出力と第2の放射温度計からの出力とに基づいて、被測定板の振れに伴う温度計測誤差を補正する補正係数を決定する補正係数決定手段と、前記補正係数決定手段
で決定された補正係数に基づいて、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計の出力を補正すると共に、補正後の出力から測定点の温度を算出する温度算出手段と、を備えることを特徴とするものである。
好ましくは、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計は、前記測定点に対する指向角度が平面視で互いに異なっているとよい。
好ましくは、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計は、前記測定点に対する指向角度が側面視で互いに異なっているとよい。
なお、本発明の放射温度計による測定温度の補正方法は、被測定板の片面に対向して設置されると共に前記被測定板と同じ温度になるように温度調整された参照板と、前記被測定板の片面の測定点に対して互いに異なる角度から指向するように設置されて、前記測定点の放射温度をそれぞれ計測可能とされた第1の放射温度計及び第2の放射温度計と、を備えた温度測定装置を用いて計測された温度を補正するに際しては、前記第1の放射温度計からの出力及び第2の放射温度計からの出力に基づいて、被測定板の振れに伴う温度計測誤差を補正する補正係数を決定し、決定された補正係数に基づいて、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計の出力を補正することを特徴とするものである。
以下、第1実施形態に係る被測定板Wの温度測定装置1を図に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態の温度測定装置1が設けられた溶融亜鉛めっき設備2を例示している。なお、溶融亜鉛めっき設備2は例示であり、第1実施形態の温度測定装置1は他の装置に設置されていてもよい。
ところで、上述したような放射温度計で、溶融亜鉛めっき設備2内を通板する鋼板Wの温度を計測しようとすると、鋼板Wの振れが原因で大きな温度計測誤差が発生する場合がある。例えば、溶融亜鉛めっき設備2には、上流側のガイドロールから1つ下流側に位置するガイドロールまでの距離が離れている場所があり、このような場所で鋼板Wの温度を計測しようとすると、鋼板Wが大きく振れて温度計測が困難になってしまうことがある。
以下、第1実施形態の温度測定装置1の詳細を説明する。
積のものを採用するのが好ましい。
第1の放射温度計9、第2の放射温度計10は、鋼板Wと参照板8との間の隙間であって、鋼板W及び参照板8の双方から一定の距離だけ離れた位置に配備されている。そして、これら2つの放射温度計は、鋼板Wの表面上の測定点Mに対して傾斜した方向に設置されており、測定点Mから放射される放射エネルギ(電磁波エネルギ)を計測可能とされている。この放射温度計には、放射エネルギを感知可能なセンサ、例えば赤外線センサなどが用いられている。
図2(a)に示すように、本発明の放射温度計には、鋼板Wの幅方向の中央を挟んで一方側に配備された第1の放射温度計9と、他方側に配備された第2の放射温度計10とがあり、測定点Mの幅方向左右両側から同一の測定点Mの表面温度を計測できるようになっている。
この演算手段11は、具体的には、補正係数を決定する補正係数決定手段12と、補正係数決定手段12で決定された補正係数に基づいて、それぞれの放射温度計で計測された温度指示値を補正する温度算出手段13とを有している。なお、演算手段11は、実際にはパソコン上で動作するソフトウエアで構成されている。
ところで、上述した補正係数決定手段12で放射温度計からの出力の比や差を用いるのは、以下のような理由からである。
/tanθs×cosθ1、板幅方向にδ/tanθs×sinθ1となる。また、第2の放射温度計10の測定点Mの移動距離は、鋼板Wの送り方向にδ/tanθs×cosθ2、板幅方向にδ/tanθs×sinθ2となり、測定点Mの移動距離は両温度計で互いに異なっている。
つまり、図3(a)に示されるように、第1の放射温度計9の温度指示値も、第2の放射温度計10の温度指示値も、振幅が大きくなるに連れて緩やかにカーブを描いて増加するような変化傾向を示す。傾斜角がθ1と小さい第1の放射温度計9の指示値の変化は、傾斜角がθ2と大きい第2の放射温度計10の指示値の変化よりも、振幅が負の領域では大きく変化する。このように、第1の放射温度計9の温度指示値の曲線と、第2の放射温度計10の温度指示値の曲線とが異なるのは、設置角度θ1、θ2の違いに伴う背景放射量の変化や参照板8の形態係数の変化によるものである。
そこで、第1実施形態の温度測定装置1では、第1の放射温度計9の温度指示値と、第2の放射温度計10の温度指示値との双方の値に対して、これらの値の比を求め、求められた比(放射温度計指示値比)と鋼板Wの移動距離δとの関係を求めている。
以上のようにして得られた図3(b)と図3(a)の関係を基にすれば、図3(c)に示すように、放射温度計指示値比に対する補正係数の関係を示す曲線を得ることができる。この曲線は、第1の放射温度計9、第2の放射温度計10のそれぞれについて決定される。
なお、図3(c)に示すように、放射温度計指示値比が1以下の場合、言い換えれば鋼板Wが参照板8に近づいて来る場合は、補正係数は殆ど1前後の値のまま変化しない。それゆえ、実際の補正に際しては、放射温度計指示値比が1以下となる場合は、補正係数を1として補正を行ってもよい。
まず、ステップ1(S1)では、鋼板Wの片側に、鋼板Wと略平行となるように対向状に参照板8を設置する。この参照板8には、参照板8の温度を鋼板Wの温度に合わせるように温度調整可能な温度調整装置が設けられている。また、参照板8の温度を測定する温
度センサも別途用意されている。
ステップ3(S3)では、第1の放射温度計9の指示値に対して、第2の放射温度計10の指示値が変動しているかどうかを判断する。ここで第2の放射温度計10の指示値が第1の放射温度計9の指示値に対して十分に変動している(両指示値の差が所望の値を超える)と判断された場合は、被測定板Wの振れに伴う温度計測誤差が大きいものと考えて、ステップ4に進んで補正を行う。一方、変動していないと判断された場合は、温度計測誤差は無視できる程度である(指示値の補正は必要ない)と考えてステップ7に進む。
なお、ステップ3において、両指示値の間に大きな変動がないと判断された場合も、第1の放射温度計9の計測値Tm01及び第2の放射温度計10の計測値Tm02の平均値を求め(S7)、求められた平均値を補正後の指示値Tmとして、多重反射方式に基づいた手法(例えば、特許文献1に開示の手法)に拠り、板温Tsを求める(S8)。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態の被測定板Wの温度測定装置1について説明する。
つまり、図5(a)に示すように、第1の放射温度計9及び第2の放射温度計10はいずれも鋼板Wの送り方向に対して同じ角度θ1であるが、第1の放射温度計9の仰角はθs1、第2の放射温度計10の仰角はθs2(θs2>θs1)となり、それぞれの傾斜角は互いに異なっている。
するようになる。その結果、鋼板Wが距離δだけ移動した際には、それぞれの放射温度計の測定温度は全く異なった変化傾向を示す。それゆえ、第2実施形態でも、第1実施形態で説明したような演算手段11、言い換えればそれぞれの放射温度計からの出力比に基づいて決定された補正係数を用いて測定温度の補正を行って、鋼板Wの放射温度を精確に計測することができる。
2 溶融亜鉛めっき設備
3 焼鈍炉
4 ロール搬送機構
5 冷却帯
6 めっきポット
7 空冷部
8 参照板
9 第1の放射温度計
10 第2の放射温度計
11 演算手段
12 補正係数決定手段
13 温度算出手段
M 測定点
W 鋼板(被測定板)
Claims (7)
- 被測定板の片面に対面して設置されると共に、前記被測定板と同じ温度になるように温度調整された参照板と、
前記被測定板の片面の測定点に対して互いに異なる角度から指向するように設置されて、前記測定点の放射温度をそれぞれ計測可能とされた第1の放射温度計及び第2の放射温度計と、
前記第1の放射温度計からの出力と第2の放射温度計からの出力とに基づいて、被測定板の振れに伴う温度計測誤差を補正する補正係数を決定する補正係数決定手段と、
前記補正係数決定手段で決定された補正係数に基づいて、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計の出力を補正すると共に、補正後の出力から測定点の温度を算出する温度算出手段と、
を備えることを特徴とする被測定板の温度測定装置。 - 前記補正係数決定手段は、前記第1の放射温度計の出力と第2の放射温度計の出力との比に基づいて、前記補正係数を決定していることを特徴とする請求項1に記載の被測定板の温度測定装置。
- 前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計は、前記測定点に対する指向角度が平面視で互いに異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の被測定板の温度測定装置。
- 前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計は、前記測定点に対する指向角度が側面視で互いに異なっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の被測定板の温度測定装置。
- 前記被測定板は長尺材であって、前記長尺材の被測定板の幅方向中央から見て一方側に前記第1の放射温度計が設けられると共に、他方側に第2の放射温度計が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の被測定板の温度測定装置。
- 前記参照板の温度を被測定板と同じ温度になるように温度調整する温度調整手段が備えられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の被測定板の温度測定装置。
- 被測定板の片面に対面して設置されると共に前記被測定板と同じ温度になるように温度調整された参照板と、前記被測定板の片面の測定点に対して互いに異なる角度から指向するように設置されて、前記測定点の放射温度をそれぞれ計測可能とされた第1の放射温度計及び第2の放射温度計と、を備えた温度測定装置を用いて測定された温度を補正するに際しては、
前記第1の放射温度計の出力及び第2の放射温度計の出力に基づいて、被測定板の振れに伴う温度計測誤差を補正する補正係数を決定し、決定された補正係数に基づいて、前記第1の放射温度計及び第2の放射温度計の出力を補正することを特徴とする測定温度の補正方法。
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