JP5766687B2 - 7−[(3r,4r)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オンの有用な医薬塩 - Google Patents

7−[(3r,4r)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オンの有用な医薬塩 Download PDF

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Description

[開示の分野]
本開示は、一般に医薬品の新規な塩形態及びその製造方法に関する。本開示は具体的には、7−[(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オン(化合物1)の新規な塩形態に関する。
7−[(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オン(化合物1)は、ヒト疾患に関与する多くの関連酵素を阻害し、この酵素はプリンヌクレオチドホスホリラーゼを含むが、これに限定されるものではない。7−[(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オンは、多くのヒト疾患の治療用に近年開発されており、このヒト疾患は癌、B細胞及びT細胞介在疾患、細菌感染、及び原虫感染を含むが、これらに限定されるものではない。化合物1の使用は、米国特許第7,553,839号に記載されており、かかる教示に関する参照により本明細書に組み込まれている。
Figure 0005766687
化合物1の多くの薬学的に許容できる塩は、この文献で知られている。これらは、ヒドロクロライド、ジヒドロクロライド(dihydrochorides)、ヒドロブロミド、ヘミサルフェート、p−トシレート、フォスフェート、シトレート、L−タートレート、L−ラクテート、ステアレート、マレアート、スクシナート、フマラート、及びL−マレートを含むがこれらに限定されるものではない。
多くの化合物1の塩が記載されているものの、記載された塩形態の多くは、最適とはいえない特性を示している。例えば、化合物1のヒドロクロライド塩は、多型変異体を含むものが示されている。特定の場合では、多型変異体を有さない又は多型変異体数が少ない医薬品の塩を得ることが望ましい。
混合結晶塩は、文献(Kitaigorodsky,A.I.,Solid Solutions,Springer−Verlag:ベルリン,1984)において公知である。単位格子を著しく破壊することなく結晶構造内で新規化合物が別の化合物と置き換わるときに、混合結晶が形成される。混合結晶内でその比率が調節可能であるときに、その物質を固溶体と呼ぶ。一般に、小さな陰イオンと陽イオンであり、結晶格子内で類似種に置換する。例えば、ニッケル原子及びマンガン原子は互いに置換して、複塩2RbCl・MCl・2HO内で、連続同形混合結晶を形成できる。ここでM=Ni又はMnである(J.Chem.Thermodynamics,28,743,1996)。アレーンスルホン酸内で、カリウムはルビジウムに置換し(Inorg.Chem.,22,2924−2931,1994)、ギ酸内では、多くの二価金属イオンが互いに置換する(J.Solid State Chem.,57,260−266,1985)。
あまり一般的ではないが、有機分子のような大きい種が互いに置換することがある。例えば、11α−ヒドロキシ−16α,17α−エポキシプロゲステロン(HEP)及び16α,17α−エポキシプロゲステロン(EP)などのプロゲステロンは、一定の比率まで同形混合結晶を形成する(Ind.Eng Chem.Res.,45,432−437,2006)。生理的に活性なスルファメダシンは、アスピリンあるいは4−アミノ安息香酸と反応して単斜晶を形成し、2−アミノ安息香酸あるいは4−アミノサリチル酸と反応して三斜晶系結晶を形成する(分子薬剤,4(3),310−316,2007)。同様に、cis−イトラコナゾールは、C酸と反応して同形の一連の塩を形成する(J.Am.Chem.Soc,125,8456−8457頁)。米国特許第3,870,732号(1974)は、同一構造であるかどうかは明確ではないが、アルミニウムと特定のカルボン酸の「混合結晶」が形成可能であることを教示している。
混合塩は、非混合塩の単体とは異なる物理的特性の可能性を示し、製剤の製造などのさまざまな分野で有用であり、この製剤の使用の適性が原薬の特性に依存することはよくあることである。非混合塩と同様に混合塩は潜在的に多形であり、これらのいくつかは不安定であることが予想される。従って、化合物1の塩を容易に製造できるようにする安定な塩を開発することが望まれる。
当該分野においては、新しい特性を有する化合物1の新しい塩を開発する必要がある。本開示は、化合物1の新規なヘミ−塩及びモノ−塩形態とこれらの合成方法を提供する。
第一の態様において、本開示は、従来技術の化合物1の塩形態を超える改善された特性を有する7−[(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル]−3,5−ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−オン(化合物1)のヘミ−塩及びモノ−塩を提供する。
Figure 0005766687
第二の態様において、本開示は、有機酸を含む化合物1のヘミ−塩及びモノ−塩を提供する。
第三の態様において、本開示は、C有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩及びモノ−塩を提供する。典型的なC有機二酸は、コハク酸、フマル酸、L−リンゴ酸、マレイン酸、L−酒石酸、L−アスパラギン酸、又はこれらの組み合わせを含む。一実施例において、C有機二酸は、コハク酸、フマル酸、又はL−リンゴ酸である。特定の実施例では、C有機二酸は、コハク酸である。
第四の態様において、本開示は、多型変異体を示さない又はこの技術分野で既知の化合物1のヒドロクロライド若しくは化合物1の塩形態と比べて少数の多型変異体を示すC有機二酸を含む化合物1のヘミ−及びモノ−塩を提供する。一実施例において、C有機二酸はコハク酸であり、化合物1の塩はヘミスクシナート一水和物塩である。
第五の態様において、本開示は、混合C有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩を提供する。化合物1の混合塩用のC有機二酸の典型的な組み合わせは、コハク酸、フマル酸、及びL−リンゴ酸の組み合わせを含む。特定の実施例において、C有機二酸の組み合わせは、コハク酸とフマル酸、コハク酸とL−リンゴ酸、フマル酸とL−リンゴ酸とコハク酸、フマル酸とL−リンゴ酸である。
第六の態様において、本開示は、C有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩及びモノ−塩を提供する。典型的な無機酸は、リン酸、臭化水素酸、パラトルエンスルホン酸、及び硫酸を含む。
第七の態様において、本開示は、化合物1の塩が有機酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩である、化合物1の塩の調製方法を提供する。
第八の態様において、本開示は、化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ−又はモノ−塩である、化合物1の塩の調製方法を提供する。典型的なC有機二酸は、コハク酸、フマル酸、L−リンゴ酸、マレイン酸、L−酒石酸、及びL−アスパラギン酸を含む。一実施例において、C有機二酸は、コハク酸、フマル酸、又はL−リンゴ酸である。特定の実施例において、C有機二酸は、コハク酸である。
第九の態様において、本開示は、化合物1の塩が、多型変異体を示さない又はこの技術分野で既知の化合物1のヒドロクロライド若しくは化合物1の塩形態と比べて少数の多型変異体を示すC有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩及びモノ−塩である、化合物1の塩の調製方法を提供する。一実施例において、C有機二酸はコハク酸であり、化合物1の塩はヘミスクシナート一水和物塩である。
第十の態様おいて、本開示は、化合物1の塩が、混合C有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩である、化合物1の塩の調製方法を提供する。典型的な化合物1の混合塩用のC有機二酸の組み合わせは、コハク酸、フマル酸、及びL−リンゴ酸の組み合わせを含む。特定の実施例において、C有機二酸の組み合わせは、コハク酸とフマル酸、コハク酸とL−リンゴ酸、フマル酸とL−リンゴ酸とコハク酸、フマル酸とL−リンゴ酸である。
第十一の態様において、本開示は、化合物1の塩が、無機酸を含むヘミ−又はモノ−塩である、化合物1の塩の調製方法を提供する。典型的な無機酸は、リン酸、臭化水素酸、パラトルエンスルホン酸、及び硫酸を含む。
図1は、化合物1のヘミフマラート、ヘミスクシナート、及びヘミマレート塩形態のXRPDプロットを提供する。 図2は、化合物1のヘミフマラート及びヘミスクシナート塩形態のDSCプロットを提供する。 図3は、化合物1のCジカルボン酸のヘミ−塩形態の一水和物と無水物間の相互変換を説明する。 図4は、化合物1の三つの混合塩のXRPDプロットを提供する。 図5は、化合物1の混合塩のDSC波形を提供する。これらの塩は、ヘミ−(ヘミスクシナート、ヘミマレート)塩、ヘミ−(ヘミフマルマラート、ヘミマレート)塩、ヘミ−(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)塩、及びヘミスクシナートとヘミマレートの混合物を含む。 図6は、化合物1のヘミスクシナート塩形態のXRPDプロッットを提供する。 図7は、化合物1のヘミスクシナート塩形態の走査型電子顕微鏡写真を提供する。 図8は、化合物1のヘミ(ヘミフマラート、ヘミ−L−マレート)、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミ−L−マレート)、ヘミ(1/3−スクシナート、1/3フマラート、1/3L−マレート)、ヘミフマラート、ヘミ−L−マレート、及びヘミスクシナートの塩形態のXRPDプロットを提供する。
発明の詳細な説明
本明細書で用いる以下の用語は、以下の通りの意味を有する。
用語「API」は、原薬を意味する。
用語「ヘミ」は、化合物1の塩の結晶構造内のAPI:酸(有機、無機を問わず)それぞれの比率が2:1であることを意味する。化合物1のヘミスクシナート塩について言えば、例えば、ピロリジン環内の窒素原子がプロトン化され(モノアセテートの単結晶構造により示されるように)、コハク酸の両方のカルボン酸基が脱プロトン化される。従って、同じ単位格子の中に、化合物1の二つの塩基分子と、C有機二酸の一つの酸性分子があり、塩基分子間で橋として機能する酸を含む。
用語「不活性有機溶媒」は、化学的に反応を妨げない溶媒を意味する。
用語「同形」は、新規化合物があまり単位格子を乱すことなく結晶構造内で互いに置換するときなど、同じタイプの結晶構造を有する結晶質を説明する場合に用いる。
用語「モノ」は、化合物1の塩の結晶構造内のAPI:酸(有機、無機を問わず)それぞれの比率が1:1であることを意味する。化合物1のC有機二酸のモノ−酸の塩については、例えば、C有機二酸のカルボン酸基は、化合物1のピロリジン環中の窒素原子と反応して塩を形成する。他のカルボン酸基は、化合物1の塩基分子のその他の部分と相互作用する水素結合を有する場合と有さない場合がある。
用語「薬学的に許容できる」は、薬学的に許容できる担体、賦形剤など薬学的に許容であり特定の化合物を投与した対象に対して実質的に非毒性なことを意味する。
用語「薬学的に許容な塩」は、本開示の化合物の生物学的効果と特性を保有する従来の酸付加塩又は塩基付加塩であり、適切な非毒性有機酸若しくは無機酸又は有機塩基若しくは無機塩基から形成される。酸付加塩のサンプルは、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸など無機酸由来のもの、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸など有機酸由来のものを含む。塩基付加塩のサンプルは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、及び例えば水酸化テトラメチルアンモニウムなどの水酸化第四級アンモニウム由来のものを含む。塩への医薬品(即ち、薬)の化学修飾は、化合物の改善された物理的安定性と化学安定性、吸湿性、及び溶解性を得るために薬剤師により実践される技術である。H.Anselら、Pharmacetical Dosage Forms and Drug Delivery System(第6版、1995年)196及び1456−1457頁を参照されたい。
用語「プロドラッグ」は、化合物の薬理効果を示す前に変化を受ける化合物を意味する。薬学的な問題を克服する薬の化学修飾を「薬剤潜在化」と呼ぶ。「薬剤潜在化」は、新しい化合物を形成する生物活性化合物の化学修飾であり、生体内での酵素の攻撃が親化合物を遊離させる。親化合物の化学的変質は、物理化学的特性における変化が吸収、分散、及び酵素代謝に影響を与えるほどである。また薬剤潜在化の定義は、親化合物の非酵素的再生を含むまでに拡大される。再生は、加水分解、解離、及び必ずしも酵素媒介ではないその他の反応の結果として行われる。用語プロドラッグ、潜在化された薬剤、及び生物学的可逆的誘導体は、同じ意味で用いる。推論によると、潜在化は、生体内の生物活性親分子の再生にかかわるタイムラグ要素又は時間成分を意味する。
用語「水溶性アルコール」は、C−Cアルキルアルコールを意味する。
[化合物1の塩]
本開示は、化学式:
Figure 0005766687
を有する化合物1の塩を提供するが、この化合物1の塩は、有機酸または無機酸を含むヘミ−又はモノ−塩である。特定の実施例において、本開示は化合物1の塩を提供しており、この塩は一又はそれ以上のC有機二酸(Cジカルボン酸)を含むヘミ−塩又はモノ−塩である。典型的なC有機二酸は、コハク酸、フマル酸、L−リンゴ酸、マレイン酸、L−酒石酸、及びL−アスパラギン酸、又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。一実施例において、C有機二酸は、コハク酸、フマル酸、L−リンゴ酸、又はこれらの組み合わせである。特定の実施例において、C有機二酸は、コハク酸である。
上記のように、混合塩は、化合物中で非混合塩とは異なる物理的特性を示すので、種々の薬の製造などさまざまな分野で有用である。化合物1の塩は、製剤で使用する適性が大きく異なる。一実施例において、本開示は、化合物1の製剤で使用する予想外に望ましい特性を有するC有機二酸を含む化合物1の混合塩を提供する。上記のC有機二酸の多くは、さまざまな多形体を示す。
化合物1の塩の多くは本明細書で記載したように形成することができ、これは実施例の節で例示する。下記表1は、化合物1の特定の塩の粉末X線回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、及び熱重量分析(TGA)を示す。粉末X線回折は、物質の構造的性質を調べるための粉末又は微晶質サンプル上で用いる技法である。示差走査熱量測定は、サンプルと基準の温度を上げるのに必要な熱量の差を温度関数として測定する、熱分析の技法である。熱重量分析は、温度の変化に対する重さの変化を測定するためにサンプルに行う検査の一種である。
下記表2は、化合物1の選択されたC有機二酸塩の粉末X線回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、及び熱重量分析(TGA)を示す。
表1及び2は、化合物1の塩がさまざまな特性を示すことを示す。目的物を製造するために、化合物1の典型的な薬学的に許容できるC有機二酸塩は、コハク酸、フマル酸、L−リンゴ酸、マレイン酸、L−酒石酸、及びL−アスパラギン酸、又はこれらの組み合わせからなる群より選択される。一実施例において、化合物1のC有機二酸塩は、コハク酸、フマル酸、及びL−リンゴ酸又はこれらの組み合わせからなる群より選択される。特定の実施例において、化合物1のC有機二酸塩はコハク酸、具体的にはヘミコハク酸一水和物である。上記のC有機二酸は、化合物1と反応してモノ−塩とヘミ−塩の両方を形成できる。
ヘミ−塩化学量論は、安定した、製造が容易な一水和物をつくり、これは加熱及び乾燥させると二つの無水形態に変化する。これらは、もっとも好ましい形態である。湿度を回復させると当初の一水和物に戻る。化合物1のヘミスクシナート一水和物塩は多形体を示さず、これは薬剤製造にて望ましい特性である。更に、化合物1のヘミスクシナート一水和物塩は、結晶化の容易性や再現可能な乾燥パターンなど有利な製造特徴を示すが、これらに限定されるものではない。
化合物1のヘミフマラート、ヘミスクシナート、及びヘミマレートの一水和物塩のXRPDプロットを図1に示す。プロット間の著しい類似性は、一水和物が同形であることを示している。化合物1の塩は、安定なヘミ−酸一水和物を形成し、これらの酸から形成される塩の結晶構造は同形なので、さまざまな特性を有する新規な混合結晶塩をつくることができる。調製の容易性が、酸の割合が連続的に可変であってもよく、多くの酸を同時に使用できることを示している。これは、結晶構造内のC有機二酸の比率を変えて、原薬(API)の望ましい特性を選択する機会を提供する。
実施例1乃至31に記載のように調製した塩の形態から表1と2と図1乃至5のデータを得た。
[化合物1の塩の調製方法]
本開示は更に、以下の化学式を有する化合物1の塩の調製方法を提供する。
Figure 0005766687
酸付加塩を用いて本開示の塩を形成することができる。酸付加塩は無機酸及び有機酸を含むが、これらに限定されるものではない。特定の実施例において、有機酸は、限定されるものではないがL−リンゴ酸、フマル酸及びコハク酸などのC有機二酸である。
一実施例において、本開示は、有機二酸を含む化合物1のヘミ−塩又はモノ−塩の調製方法を提供する。典型的な調製方法を三つ以下に提供する(方法1a、1b及び1c)。 方法1aは:
(a)例えば約70℃から約85℃に加熱した水と水溶性アルコールの混合物又は例えば含水水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
(b)ステップ(a)の混合物に有機二酸を混合するステップと;
(c)ステップ(b)の混合物を所望の期間、例えば約70℃から約85℃に加熱するステップと;
(d)ステップ(c)の混合物を約0℃±5℃に冷却して、前記混合物にアセトニトリルを添加するステップと;
(e)ステップ(d)の混合物を濾過して、有機二酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
方法1bは:
(a)例えば約70℃から約85℃に加熱した水と水溶性アルコールの混合物又は例えば含水水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
(b)ステップ(a)の混合物に有機二酸を混合するステップと;
(c)ステップ(b)の混合物にアセトニトリルを添加して、得られた混合物を所望の期間、例えば約70℃から約85℃に加熱するステップと;
(d)ステップ(c)の混合物を約0℃±5℃に冷却するステップと;
(e)ステップ(d)の混合物を濾過して、有機二酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
方法1cは:
(a)例えば約70℃から約85℃に加熱した水と活性炭の混合物中で化合物1の遊離塩基及び有機二酸のスラリーを調製するステップと;
(b)ステップ(a)の混合物を濾過して、固体粒子を除去し、得られた溶液を約70℃から約85℃に戻るまで加熱するステップと;
(c)ステップ(b)の混合物に熱水溶性アルコールを添加して、得られた溶液を所望の期間約70℃から約85℃の温度で保持し、前記溶液を大気温度にするステップと;
(d)ステップ(d)の混合物を濾過して、有機二酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
上記の方法は、開示した一又はそれ以上のステップの後に保持時間を含む。上記の方法において、加熱のステップを特定する場合、この加熱ステップは、例えば80−40−80℃など高温度から低温度へのサイクルを二回又はそれ以上繰り返すステップを具える。更に、上記の方法において、有機二酸を添加する場合は、ある量の所望する最終の塩形態を加えて晶析プロセスを支援することができる。上記の方法の特定の実施例において、有機二酸はL−リンゴ酸、フマル酸、及びコハク酸などのC有機二酸であるが、これらに限定されるものではない。
更なる実施例において、本開示は、C有機二酸を含む混合酸ヘミ−塩の調製方法を提供する。例示的な方法は:
(a)例えば約40℃から約85℃に加熱した水と水溶性アルコールの混合物又は例えば含水水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
(b)ステップ(a)の混合物に有機二酸を混合するステップと;
(c)ステップ(b)の混合物を所望の期間、例えば約40℃から約85℃に加熱するステップと;
(d)ステップ(c)の混合物を約0℃±5℃に冷却して、前記混合物にアセトニトリルを添加するステップと;
(e)ステップ(d)の混合物を濾過して、C有機二酸の混合物を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
代替の実施例においては、ステップ(d)でアセトニトリルをエタノールなどの水溶性アルコールと置き換えてもよい。
上記の方法は、開示された一又はそれ以上のステップの後に保持時間を含む。上記の方法において、加熱のステップを特定するときは、この加熱ステップは、例えば80−40−80℃など高温度から低温度へのサイクルを二回又はそれ以上繰り返すステップを具える。更に、上記の方法において、有機二酸を添加する場合は、ある量において所望する最終の塩形態を加えて晶析プロセスを支援することができる。上記の方法の特定の実施例において、有機二酸はL−リンゴ酸、フマル酸、及びコハク酸などのC有機二酸であるが、これらに限定されるものではない。
代替の実施例において、本開示は、有機酸を含む化合物1のヘミ−塩又はモノ−塩の調製方法を提供する。この実施例の一の例において、この方法は:
(a)例えば約70℃から約85℃に加熱した水と水溶性アルコールの混合物又は例えば含水水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
(b)ステップ(a)の混合物に有機二酸を添加するステップと;
(c)ステップ(b)の溶液にアセトニトリルを添加して、得られた混合物を所望の期間、例えば約70℃から約85℃に加熱するステップと;
(d)前記溶液を約0℃±10℃に冷却するステップと;
(e)ステップ(d)の混合物を濾過して、有機酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
上記の方法は、開示した一又はそれ以上のステップの後に保持時間を含む。上記の方法において、加熱のステップを特定する場合、この加熱ステップは更に、例えば80−40−80℃など高温度から低温度へのサイクルを二回又はそれ以上繰り返すステップを具える。上記の方法の特定の実施例において、有機酸は、例えばクエン酸、乳酸、又は酢酸などである。
更なる代替の実施例において、本開示は無機酸を含む化合物1のヘミ−塩又はモノ−塩の調製方法を提供する。二つの例示的な調製方法を以下に提供する(方法1dと1e)。
方法1dは:
(a)不活性条件下、水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製して、所望の期間、例えば約75℃から約85℃に前記スラリーを加熱するステップと;
(b)同じ温度下でステップ(a)のスラリーに水を添加して、ゆっくりと環流する均一な溶液を調製するステップと;
(c)無機酸を加熱して、添加するステップからステップ(b)の混合物を除去するステップと;
(d)ステップ(c)の溶液を所望の期間、例えば約70℃から約85℃に加熱して、ゆっくりと還流する均一な溶液を調製するステップと;
(e)前記溶液を大気温度に冷却させて、所望な期間インキュベートするステップと;
(f)ステップ(e)から得た混合物を濾過して、無機酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
方法1eは:
(a)不活性条件下、水溶性アルコールの混合物中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製し、所望の期間、例えば約75℃から約85℃に前記スラリーを加熱するステップと;
(b)同じ温度下でステップ(a)のスラリーに水を添加して、ゆっくりと還流する均一な溶液を調製するステップと;
(c)無機酸を加熱して、添加するステップからステップ(b)の混合物を除去するステップと;
(d)ステップ(c)の溶液を所望の期間、例えば約75℃から約85℃に加熱して、ゆっくりと還流する均一な溶液を調製するステップと;
(e)前記溶液を大気温度に冷却さて、所望の期間インキュベートするステップと;
(f)ステップ(e)の溶液の液滴を大気温度でアセトニトリルに添加するステップと;
(g)追加のアセトニトリルをステップ(f)の溶液に添加するステップと;
(h)ステップ(g)から混合物を濾過して、無機酸を含むヘミ−塩又はモノ−塩としての化合物1を得るステップと;を具える。
上記の方法は、開示された一又はそれ以上のステップの後に保持時間を含む。上記の方法において、加熱のステップを特定する場合、この加熱ステップは更に、例えば80−40−80℃など高温度から低温度へのサイクルを二回又はそれ以上繰り返すステップを具える。上記の方法の特定の実施例において、無機酸は、リン酸、臭化水素酸、及び硫酸である。
以下の実施例に従って本開示の化合物を調製することができる。実施例に説明としてこの開示の化合物と組成物の調製を提示するが、これらに限定されるものではない。
本開示に従って、以下の実施例を提供して、化合物1の塩の望ましい調製方法を説明する。
[一般的方法]
下記の具体的な実施例では、別段に指示がない限り以下の一般的方法を使用した。
[示差走査熱量測定(DSC)]
TA Instruments社のDSC Q2000又はDSC2920を用いてDSCのデータを収集した。サンプルをアルミニウムのパンの中で1分あたり10℃の割合で、最終温度が300℃になるまで加熱した。
[熱重量分析(TGA)]
TA Instruments社のTGA Q5000IR又はTGA2950を用いてTGAのデータを収集した。サンプルを白金のパンの中で1分あたり10℃の割合で、最終温度が300℃になるまで加熱した。
[粉末X線回折(XRPD)]
密封された銅製のKα1放射線源を具えるScintag X1粉末X線回折計で粉末X線回折パターンを測定した。スリット幅2mmと4mmの入射ビームと0.5mmと0.2mmの回折ビーム1分あたり1°の割合で2°から36°まで2θでサンプルをスキャンした。
[実施例1−方法1aによるC有機二酸ヘミ−塩を含む化合物1の塩の一般的な調製方法]
有機二酸ヘミ−塩の一般的な調製方法を以下に示す。この実施例では、ヘミスクシナート一水和物の調製を提示するが、この方法を微調整して他のC有機二酸塩に用いることも可能である。
[化合物1のヘミスクシナート一水和物の調製]
化合物1の遊離塩基のスラリーを14.00グラム(53.0mmol)、水を10グラム、及びエタノールを200グラム用意する。これをよく攪拌して75℃乃至80℃に加熱する。少し温めた50グラムの水中にコハク酸3.44g(29.1mmol)を溶解させる(C有機二酸を、そのまま又は水性アルコール混合物に加えて添加してもよい)。このコハク酸溶液の1/4を化合物1の遊離塩基のスラリーに添加し、化合物1ヘミスクシナート一水和物シードを数ミリグラム添加した。これを15分間攪拌し、75℃乃至80℃で1時間かけて残りのコハク酸溶液を添加した。〜79℃から〜50℃まで及び〜79℃に戻すという二つの温度サイクルでバッチを採取した。1分あたり0.2℃のランプ速度を用いた。次いで、1分あたり0.2℃の割合で0℃±5℃まで冷却した。その後の保持時間は任意である。アセトニトリル(200ml)156グラムを1時間かけて添加した。その後の保持時間は任意である。これを濾過して20グラムの95:5のアセトニトリル:水(重量%)で洗浄した。真空下で一晩30℃±5℃で乾燥させた。予想収率は、16.3グラム(90%)である。
上述の通り混晶も調製した。これらは、化合物1のヘミ(ヘミスクシナート−ヘミフマラート)一水和物、ヘミ(ヘミスクシナート−ヘミマレート)一水和物、ヘミ(ヘミフマラート−ヘミマレート)一水和物、及びヘミ(ヘミスクシナート−ヘミフマラート)一水和物を含む。いずれの場合も、二酸の1/4モルはそれぞれ1モルの遊離塩基と反応して塩を形成した。1モルの水が結晶水として存在した。
図1は、化合物1のヘミフマラート、ヘミスクシナート、及びヘミマレートの塩形態のXRPDプロットを提供する。
図2は、化合物1のヘミフマラート及びヘミスクシナートの塩形態のDSCプロットを提供する。
図3は、化合物1のCジカルボン酸ヘミ−塩形態の一水和物と無水物間の相互変換を説明する。塩によって異なる一水和物を乾燥させるのに必要な温度は示していない。
図4は、化合物1の三つの混合塩のXRPDプロットを提供する。このプロットは、一般的な格子単位を示すものと非常に類似するピークを表示している。
図5は、化合物1の混合塩のDSCの波形を提供する。これらの塩は、ヘミ−(ヘミスクシナート、ヘミマレート)塩、ヘミ−(ヘミフマラート、ヘミマレート)塩、ヘミ−(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)塩、及びヘミスクシナートとヘミマレートの混合物を含む。DSCのパターンは明らかに異なっており、混合塩が純粋な物質であって単なる塩の物理的混合ではないという更なる証拠を提供する。調製の容易性が、酸の割合を連続的に変えることができ、多くの酸を同時に使用できることを示している。これにより、酸の比率を調節して原薬の所望な物理的性質を微調整することが可能となる。
TGAのデータは、それぞれの塩が約5%の水の損失したことを示す。これは一水和物と一致する。
以下の実施例で、表1に挙げる化合物1の薬学的に有用な塩の調製を説明する。
[実施例2−化合物1の遊離塩基]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。300mlのアセトニトリルを20分かけて添加しスラリーを形成した。沸点が低いため添加の途中で温度が約74℃に下がった。次いで、3.5時間かけてスラリーを0℃に冷却した。固体を濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。この浄化操作による回収は82.9%、5.8グラムであった。
[実施例3−化合物1のフォスフェート]
並列反応管と磁気攪拌子を具える加熱ブロック装置(Radleys Discovery Technologis社、RR98072型)に化合物1の遊離塩基を500mg(1.89mmol、1.0当量)加えた。窒素で不活性化した後、9.1mlのエタノールを加え、攪拌しながら混合物を加熱して加熱ブロックを79℃に調節することにより還流させた。1.75mlの脱イオン水を添加して得られたスラリーを溶解させ、穏やかな還流均一溶液を得た。反応管を加熱ブロックから一時的に除去し、その後攪拌しながら0.11ml(1.89mmol、1.0当量)のリン酸を添加して還流を一時的に減少させた。加熱ブロックにこの管を戻した後、溶液を15分乃至1時間還流下で攪拌し、次いで加熱ブロックの電源を切って、得られた溶液を攪拌しながら大気温度まで冷却した。25時間後、視覚的にオイルアウトを観察した。計3日後、得られた形成した固体を吸引濾過により分離して真空下35℃で13時間乾燥させて、576mg(84%の収率)のオイル状の固体を得た。
[実施例4−化合物1のシトレート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を75℃に温めて均一の溶液を作った。5.09グラム(26.5mmol)のクエン酸を添加した。300mlのアセトニトリルを30分かけて添加した。次いで、1時間かけてスラリーを0℃に冷却した。均一な結晶の代わりに凝集が存在したので、ヒータ/冷却装置ユニットを、内部温度が2時間かけて0℃から〜35℃までとなり、続いてゆっくりと10時間かけて0℃に冷却し、0℃を2日間保持するようにプログラムした。得られた個体を濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は66、9%、8.8gだった。
[実施例5−化合物1のL−タートレート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。3.98グラム(26.5mmol)のL−酒石酸を添加した。300mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。次いで、3時間かけてスラリーを0℃に冷却した。均一な結晶の代わりにオイルが形成されたので、オイルと少量の溶媒が残るまで反応器の内容物を除去した。8mlの水を添加してオイルを溶解させた。250mlのアセトニトリルを添加してオイルを再形成させた。溶媒の半量を容器から除去した。容器の内容物を一晩かけて室温に冷却した。一晩かけて固体を形成させた。反応器を40℃に再加熱し200mlのアセトニトリルを添加して、内容物を1分あたり0.1℃の割合で−5℃まで冷却した。得られた個体を濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は67.4%、7.4gだった。
[実施例6−化合物1のマレアート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。3.07グラム(26.4mmol)のマレイン酸を添加した。300mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。沸点が低いため添加の途中で温度が約75℃に下がった。次いで、2時間かけてスラリーを0℃に冷却した。固体が形成されなかったので、205mlのアセトニトリルを添加した。変化は観測されなかった。室温で200mlの溶媒を容器から除去した。110mlのアセトニトリルを添加した。固体が生じた。最初に温度を約50℃まで上げて、次いで2時間かけて0℃に下げた。固体を濾過し、50℃の真空オーブン中で乾燥させた。収率は72.1%、7.26gであった。
[実施例7−化合物1のL−ラクテート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。2.39グラム(26.5mmol)のL−乳酸を添加した。300mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。沸点が低いため添加の途中で温度が約75℃に下がった。次いで、2時間かけてスラリーを0℃に冷却した。固体が形成されなかったので、温度を−9℃に下げた。固体が形成されたのでこれを濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は、74.0%、6.95gであった。
[実施例8−化合物1のステアレート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。7.54グラム(26.5mmol)のステアリン酸を添加した。300mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。温度を77℃に下げた。2時間かけて温度を0℃に下げた。固体物が形成されたのでこれを濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は、83.3%、12.1gだった。
[実施例9−化合物1の臭化水素]
並列反応管と磁気攪拌子を具える加熱ブロック装置(Radleys Discovery Technologis社、RR98072型)に化合物1の遊離塩基を500mg(1.89mmol、1.0当量)加えた。窒素で不活性化した後、9.1mlのエタノールを加え、攪拌しながら加熱ブロックを79℃に調節することにより混合物を加熱還流させた。1.75mlの脱イオン水を添加し得られたスラリーを溶解させ、穏やかな還流均一溶液を得た。この反応管を加熱ブロックから一時的に除去し、その後攪拌しながら酢酸中の33%の臭化水素を0.34ml(1.89mmol、1.0当量)添加して還流を一時的に減少させた。加熱ブロックにこの管を戻した後、溶液を15分乃至1時間還流下で攪拌し、次いで加熱ブロックの電源を切って得られた溶液を攪拌しながら大気温度まで冷却した。3日後、得られた微細白色固体を吸引濾過により分離して真空下にて35℃で13時間乾燥させ、449mg(69%の収率)の白色固体(DSC分析:1minimum@234.8℃)を得た。
[実施例10−化合物1のトシレート]
並列反応管と磁気攪拌子を具える加熱ブロック装置(Radleys Discovery Technologis社、RR98072型)に化合物1の遊離塩基を500mg(1.89mmol、1.0当量)加えた。窒素で不活性化した後、9.1mlのエタノールを加え、攪拌しながら加熱ブロックを79℃に調節することにより混合物を加熱還流させた。1.75mlの脱イオン水を添加し得られたスラリーを溶解させ、穏やかな還流均一溶液を得た。この反応管を加熱ブロックから一時的に除去し、その後攪拌しながら一水和物であるp−トルエンスルホン酸を360mg(1.89mmol、1.0当量)添加して還流を一時的に減少させた。加熱ブロックにこの管を戻した後、溶液を15分乃至1時間還流下で攪拌し、次いで加熱ブロックの電源を切って得られた溶液を攪拌しながら大気温度まで冷却した。4日後、大気温度にて均一溶液に23mlの撹拌アセトニトリルを滴下したところ混濁を引き起こし、添加の終了付近で再び溶解した。得られた溶液を更に10mlのアセトニトリルで希釈し、15分後に白色スラリーが形成された。大気温度で4時間後、得られた白色固体を吸引濾過により分離し、真空下にて35℃で19時間乾燥させ、467mg(57%の収率)の白色固体(DSC分析:1minimum@202.2℃)を得た。
[実施例11−化合物1のアセテート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。1.60グラム(26.6mmol)の酢酸を添加した。300mlのアセトニトリルを30分かけて添加した。温度が76℃に下がった。3.5時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されたのでこれを濾過し、50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は、78.0%、6.7gだった。
[実施例12−化合物1のヘミサルフェート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。1.30グラム(13.3mmol)の硫酸を添加した。300mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。温度が75℃に下がった。2時間かけて温度を−2℃に下げた。固体が形成されたのでこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は、68.8%、6.6gだった。
[実施例13−化合物1のモノフマラート]
7.0グラム(26.5mmol)の遊離塩基を100グラムのエタノールと25グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。3.08グラム(26.5mmol)のフマル酸を添加した。300mlのアセトニトリルを30分かけて添加した。温度が75℃に下がった。2時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されたのでこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。
収率は、67.5%、6.8gだった。
[実施例14−化合物1のモノスクシナート]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基を300グラムの80重量%の水性エタノールとともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。8.26グラム(69.9mmol)のコハク酸を添加した。600mlのアセトニトリルを30分かけて添加した。温度が75℃に下がった。2.5時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されたのでこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。
収率は94.4%で、19.13gだった。
[実施例15−化合物1のヘミ−L−マレート一水和物]
10.0グラム(37.8mmol)の遊離塩基を142.9グラムのエタノールと7.1グラムの水とともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。35.7グラムの水に溶解した5.1グラム(38.0mmol)のL−リンゴ酸を1時間かけて添加した。
この時点で、ヘミマレートを生成することを決めた。従って、追加の遊離塩基10グラム(37.8mmol)を添加した。固体が形成され始めた。結晶品質を上げるためにアセトニトリルは添加しなかった。その代わり一連の温度サイクルを開始した。200分かけて温度を45℃に下げて、更に80℃に上げて、それから200分かけて45℃に戻して、200分かけて80℃にし、最終的に465分かけて0℃にした。143mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。この固体を少量の95%の水性アセトニトリルで洗浄し、30℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は、81.7%、26.44gだった。
以下の実施例で表2に挙げた化合物1の薬学的に有用な塩の調製を説明する。
[実施例16−化合物1のヘミスクシナート一水和物]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基を300グラムの80重量%の水性エタノールとともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。6.26グラム(53.0mmol)のコハク酸を添加した。600mlのアセトニトリルを46分かけて添加した。温度が75℃に下がった。バッチを1時間保持した。次いで、2.5時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は93.2%、16.85gだった。
[実施例17−化合物1のヘミスクシナート一水和物]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基を300グラムの80重量%の水性エタノールとともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。3.13グラム(26.5mmol)のコハク酸を添加した。600mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。温度が74℃に下がった。バッチを1時間保持した。次いで、5時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は90.0%、16.28gだった。
[実施例18−化合物1のヘミスクシナート無水物I]
3グラム(8.8mmol)のヘミスクシナート一水和物物を8時間60℃で2mlのエタノールに懸濁させた。固体を濾過して乾燥させた。
[実施例19−化合物1のヘミスクシナート無水物II]
20mg(58.6mmol)のヘミスクシナート一水和物をアルミニウム製のDSCパンに充填した。このパンを130℃に加熱し、DSCセル中で40分間等温線を維持した。次いで、このDSCセルを室温に冷まして固体をDSCパン用に取り出した。
[実施例20−化合物1のヘミフマラート一水和物]
さまざまな方法でこの形態を調製した。例えば、1:6の水:ジオキサン中又は1:8の水:IPA中でモノフマラートをゆっくりと蒸発させ、1:8の水:IPAを60℃からゆっくりと冷却し、又は1:5の水:テトラヒドロフラン中13日間で室温で平衡を保った。
[実施例21−化合物1のヘミフマラート無水物I]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基を300グラムの80重量%の水性エタノールとともに反応器に加えた。この内容物を80℃に温めて均一の溶液を作った。6.16グラム(53.1mmol)のフマル酸を添加した。600mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。温度を75℃に下げた。バッチを1時間保持した。次いで、2.5時間かけて温度を0℃に下げた。固体が形成されこれを濾過した。50℃の真空オーブンで乾燥させた。収率は98.3%、16.79gだった。
[実施例22−化合物1のヘミフマラート無水物II]
10.0グラム(37.8mmol)の遊離塩基と42.9グラムの水を75℃に加熱した。2.20グラム(19.0mmol)のフマル酸を添加した。得られた溶液を20℃に冷却し、34.5グラムのエタノールを添加した。少量のヘミフマラート一水和物シードを添加した。結晶化が始まった。430mlのアセトニトリルを1.5時間かけて添加した。この混合物を0℃に冷却し、濾過して30℃で乾燥させた。この湿潤固形物はヘミフマラート一水和物の形態だったが、乾燥後は指定無水物IIである無水物の形態に変化した。
[実施例23−化合物1のヘミフマラート無水物II]
20mg(0.1mmol)のヘミフマラート一水和物をアルミニウム製のDSCパンに充填した。このパンを150℃に加熱し、DSCセル中で40分間等温線を維持した。それからDSCセルを室温に冷まし、固体をDSCパン用に除去した。
[実施例24−化合物1のモノフマラート]
並列反応管と磁気攪拌子を具える加熱ブロック装置(Radleys Discovery Technologis社、RR98072型)に化合物1の遊離塩基を500mg(1.89mmol、1.0当量)加えた。窒素で不活性化した後、9.1mlのエタノールを加え、攪拌しながら加熱ブロックを79℃に調節することにより混合物を加熱還流させた。1.75mlの脱イオン水を添加し得られたスラリーを溶解させ、穏やかな還流均一溶液を得た。反応管を加熱ブロックから一時的に除去し、その後攪拌しながら219mg(1.89mmol、1.0当量)のフマル酸を添加して還流を一時的に減少させた。加熱ブロックにこの管を戻した後、溶液を15分乃至1時間還流下で攪拌し、次いで加熱ブロックの電源を切って得られた溶液を攪拌しながら大気温度まで冷却した。3日後、11.5mLのアセトニトリルを添加してスラリーを希釈し、吸引濾過により分離して真空下35℃で13時間乾燥させて、525mg(73%の収率)の白色固体を得た。
[実施例25−化合物1のヘミ(ヘミスクシナート−ヘミフマラート)一水和物]
13.66グラム(51.7mmol)の遊離塩基、10グラムの水、及び201.5グラムのエタノールを反応器に入れて80℃に加熱した。1.71グラム(14.7mmol)のフマル酸、1.75グラム(14.8mmol)のコハク酸、50グラムの水、及び50グラムのエタノールの溶液を反応器に入れた。温度を80℃から40℃にして80℃に戻すのを二回繰り返し、それから1分あたり0.2℃の割合で0℃に冷却した。160グラムのエタノールを加えた。1時間後にバッチを濾過した。この固形物を少量の95%(重量%)の水性エタノールですすぎ、真空下30℃で乾燥させた。収率89.7%で15.8グラムの生成物を得た。
[実施例26−化合物1のヘミ(ヘミスクシナート−ヘミ−L−マレート)一水和物]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基、10グラムの水、及び201グラムのエタノールを76℃に加熱した。1.97グラム(14.7mmol)のリンゴ酸、1.77グラム(15.0mmol)のコハク酸、50グラムの水の溶液を反応器に添加した。温度を80℃から40℃にして80℃に戻すのを二回繰り返し、それから1分あたり0.2℃の割合で0℃に冷却した。159グラムのエタノールを30分かけて加えた。30分後にバッチを濾過した。この固形物を少量の95%(重量%)の水性エタノールですすぎ、真空下30℃で乾燥させた。収率89.1%で16.3グラムの生成物を得た。
[実施例27−化合物1のヘミ(ヘミフマラート−ヘミ−L−マレート)一水和物]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基、10グラムの水及び125グラムのエタノールを76℃に加熱した。1.69グラム(14.6mmol)のフマル酸、1.95グラム(14.5mmol)のリンゴ酸、75グラムのエタノール、及び50グラムの水の溶液を反応器に添加した。温度を80℃から40℃にして80℃に戻すのを二回繰り返し、それから1分あたり0.2℃の割合で0℃に冷却した。スラリーが完全に結晶になっていなかったので、このスラリーを約60℃に加熱し、60℃から約25℃にそして60℃に戻すのを二回繰り返し、それから1分あたり0.2℃の割合で−2℃に冷却した。159グラムのエタノールを30分かけて加えた。30分後にバッチを濾過し風乾した。89.5%の収率で16.34グラムの生成物を得た。
以下の実施例で化合物1の追加的な薬学的に有用な塩の調製を説明する。
[実施例28−化合物1のヘミスクシナート一水和物]
1,125グラム(4.26mol)の遊離塩基を804グラムの水と16,100グラムのエタノールとともに反応器に加えた。反応器の内容物を74℃に温めた。277グラム(2.35mol)のコハク酸と4,016グラムの水の溶液を1時間かけて添加した。得られたスラリーの温度サイクルを開始した。74℃のバッチを74℃から約45℃に下げて、74℃に戻すサイクルを二回繰り返し、それから1分あたり0.2℃の割合で0℃に冷却した。12.5kgのアセトニトリルを1時間かけて添加した。バッチを1時間保持し、次いで濾過した。この固形物を95%の水性アセトニトリル1.6リットルで洗浄した。30℃の真空オーブンで乾燥を行った。収率は、95.6%、1388グラムだった。
[実施例29−化合物1のヘミフマラート一水和物]
65mg(0.2mmol)のヘミフマラート無水物を4mlのイソプロパノールと1.2mlのHO中で溶解させた。アセトンで満たされたより大きいバイアルに入れられたバイアルにこの溶液を濾過した。蒸気拡散を濾過し乾燥させて、この無水物の結晶を生成した。
[実施例30−化合物1のヘミフマラート無水物I]
14.0グラム(53.0mmol)の遊離塩基と300グラムの80%(重量%)の水性エタノールを79℃に加熱した。3.07グラム(26.4mmol)のフマル酸を添加した。600mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。還流温度の低下により温度が74℃に下がった。3時間かけてこの温度を−2℃に下げて、一晩保持した。濾過して50℃で乾燥させた後、97.4%の収率で、16.62グラム得た。
[実施例31−化合物1のヘミ(ヘミスクシナート−ヘミフマラート)一水和物]
500mg(1.5mmol)の部分的に脱水した一水和物形態を、室温で1mlのHO中で4時間懸濁させた。固体を濾過し乾燥させた。
[実施例32−化合物1のヘミスクシナート一水和物]
205.07gの湿潤遊離塩基と50.49gのコハク酸を、オーバーヘッド攪拌器と512.7mlの水(2.5当量のAPI遊離塩基の推定乾燥重量)及び4.1gの活性炭(2%のAPI遊離塩基の推定乾燥重量)を有する温度調節器を具える2.0Lの反応容器に入れた。この攪拌器の内容物を攪拌し、70乃至75℃に温めて30分間保持した。この高温の混合物を温水で湿潤にしたセライトウエット床を通して濾過し、温水で洗浄した(105ml、〜70乃至75℃、水の合計3.0当量に対して0.5当量の遊離塩基の推定乾燥重量)。得られた溶液を70乃至75℃に戻るように加熱した。この高温の溶液に1455.6mlの高温のエタノールを添加した(〜70乃至75℃、遊離塩基の推定乾燥重量の合計9.0当量に対して)。添加する量と総量の差は、湿潤サンプル中のエタノールの量である。更に続いて、この溶液を70乃至75℃で5乃至10分間保持し、次いで4乃至5時間激しく攪拌して大気温度にした。
ブフナー漏斗を用いて高真空下でスラリーを濾過した。1320mlの95:5体積/体積のエタノール/水の溶液で得られた固形物を洗浄した(毎回440ml使用して3回実行し、洗浄中に真空ポンプをオン/オフし、よく混合させた)。30℃、>30の水銀柱インチの真空オーブンで一定重量を得るまでこの固形物を乾燥させた(12乃至18時間)。収率は92%、99.6827(エリア%)の純度であった。
この実施例の塩についてXRPDデータを得て、図6に示した。XRPDのパターンは、結晶質を表す鋭いピークを示した。このXRPDのプロットは、図1に示したプロットと一致する。
ファインフォーカス源であるOptix longを用いて生成したCu放射の入射ビームを使用して、パナリティカル社のX’Pert PRO MPD回折計でXRPDパターンを収集した。楕円状段階的多層膜鏡を使用してCu Kα X線を試料を通過させ検出器に焦点を合わせた。分析の前に、シリコン試料(NIST SRM 640c)を分析してSi111ピークの位置を確認した。サンプルの検体を厚さ3μmのフィルムで挟み、透過幾何学にて分析した。ビームストップを用いて空気でできたバックグラウンドを最小限にした。入射ビーム及び回折ビーム用のソーラースリットを使用して軸発散からの広がりを最小化した。検体とデータ収集ソフトウェアv.2.2bから240mmに配置された走査型位置敏感検出器(X’Celerator)を用いて回折パターンを収集した。このデータ収集パラメータは:X線管:Cu(1.546060Å);電圧:45kV,電流:40mA,走査範囲:1.01乃至39.98°の2θ;ステップサイズ:0.017°2θ;収集時間720秒;走査速度:3.2°/分;スリットDS:1/2°;回転時間:1.0秒;モード:トランスミッションである。
走査型電子顕微鏡法を用いて更にこの実施例の塩の特徴付けをした。この結果を図7A−Fに示した(倍率50倍から10,000倍)。塩が結晶構造であることは明らかである。Everhart Thornley(ET)検出器を具えたFEI Quanta200走査型電子顕微鏡を用いてSEMを行った。xTm(v.2.01)とXT Docu(v.3.2)ソフトウェアを用いて各々の画像を収集して分析した。NISTトレーサブル基準を用いて倍率を変えた。アルミニウムのマウント上で支持された炭素接着性タブ上に少量配置することにより分析用の各サンプルを調製した。次いでCressington 108auto Sputter Coaterを用いて約20mA及び0.13mbar(Ar)で75秒間、Au/Pdで各サンプルを二回スパッタコートした。各画像の下部にある情報バーにデータ取得のパラメータを表示する。初期データの取得時に、各画像上に報告された倍率を計算した。
n−プロパノールがこの実施例のエタノールの代用になり、同じ結果をもたらすことが知られている。
[実施例33−化合物1のヘミスクシナート一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と143グラムのエタノールとともに反応器に入れて、60℃に加熱した。別途2.5グラムのコハク酸と36グラムの水を温めてコハク酸を溶解させた。水性コハク酸の1/4を75℃に加熱した遊離塩基の混合物に添加した。残りの水性コハク酸溶液を75℃で、1時間かけて添加した。それから二セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。1℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下30℃で一晩乾燥させた。収率は89.9%、11.6グラムだった。実際の水分含有量は5.5%だった。
[実施例34−化合物1のヘミフマラート一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と73グラムのエタノールとともに反応器に入れて、40℃に加熱した。別途2.5グラムのコハク酸と73グラムのエタノールを温めてフマル酸を溶解させた。このフマル酸溶液を遊離塩基の溶液に添加し、続いて36グラムの水を添加した。この混合物を約80℃に加熱した。それから二セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。1℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空を伴わず30℃で一晩乾燥させた。収率は82.9%、10.68グラムだった。実際の水分含有量は0.3%だった。固体を高湿度に暴露させて、水分含有量を4.6%に上昇させた。
[実施例35−化合物1のヘミ−L−マレート一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と143グラムのエタノールとともに反応器に入れて、60℃に加熱した。別途2.8グラムのL−リンゴ酸と36グラムの水を温めてL−リンゴ酸を溶解させた。水性L−リンゴ酸の1/4を75℃に加熱した遊離塩基の混合物に添加した。残りの水性L−リンゴ酸溶液を75℃で、1時間かけて添加した。それから二セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。0℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下30℃で一晩乾燥させた。収率は81.8%、10.82グラムだった。実際の水分含有量は2.3%だった。固体を高湿度に暴露させて、水分含有量を4.9%に上昇させた。
[実施例36−化合物1のヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と70グラムのエタノールとともに反応器に入れて、45℃に加熱した。別途1.13グラムのフマル酸と1.15グラムのコハク酸を73グラムの温かいエタノールと36グラムの温水それぞれに溶解させた。遊離塩基の溶液にこの酸性溶液を添加すると同時に約61℃に加熱した。それから一セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。0℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下30℃で一晩乾燥させた。収率は93.3%、12.04グラムだった。実際の水分含有量は5.7%だった。
[実施例37−化合物1のヘミ(ヘミスクシナート、ヘミ−L−マレート)一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と143グラムのエタノールとともに反応器に入れて、40℃に加熱した。別途1.31グラムのL−リンゴ酸と1.15グラムのコハク酸を36グラムの温水に溶解させた。遊離塩基の溶液にこの酸性溶液を添加すると同時に約61℃に加熱した。それから一セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。1乃至2℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下30℃で一晩乾燥させた。収率は89.8%、11.75グラムだった。実際の水分含有量は1.1%だった。固体を高湿度に暴露させて、水分含有量を5.3%に上昇させた。
[実施例38−化合物1のヘミ(ヘミフマラート、ヘミ−L−マレート)一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と70グラムのエタノールとともに反応器に入れて、40℃に加熱した。別途1.13グラムのフマル酸と1.31グラムのL−リンゴ酸を73グラムのエタノールと36グラムの温水それぞれに溶解させた。遊離塩基の溶液にこの酸性溶液を添加すると同時に約60℃に加熱した。それから一セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。0℃で、143mlのアセトノトリルを添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下で室温にて一晩乾燥させた。収率は89.3%、12.04グラムだった。実際の水分含有量は2.8%だった。固体を高湿度に暴露させて、水分含有量を5.3%に上昇させた。
[実施例39−化合物1のヘミ(1/3−スクシナート、1/3−マレート、1/3−フマラート)一水和物]
10グラムの遊離塩基のスラリーを7グラムの水と70グラムのエタノールとともに反応器に入れて、42℃に加熱した。別途、0.871グラムのL−リンゴ酸と0.767グラムのコハク酸を36グラムの温水で溶解させ、0.754グラムのフマル酸を73グラムの温かいエタノールで溶解させた。遊離塩の基溶液にこの酸性溶液を添加すると同時に約70℃に加熱した。それから一セットの加熱/冷却サイクルでバッチを0℃に冷却し、結晶化を進めた。0℃で、143mlのアセトニトリルを1時間かけて添加した。この結晶を濾過して水性アセトニトリルで洗浄し、真空下50℃で一晩乾燥させた。収率は85.4%、11.1グラムだった。実際の水分含有量は3.2%だった。固体を高湿度に暴露させて、水分含有量を5.2%に上昇させた。
実施例33乃至39の塩のXRPD分析をし、その結果を図8に示した。図8において、底部から最上部までの塩の形態の同定は:ヘミ(ヘミフマラート、ヘミ−L−マレート)、37936−101−1A;ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)、37936−98−1;ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミ−L−マレート)、37936−95−1A;ヘミ(1/3−スクシナート、1/3フマラート、1/3L−マレート)、37936−91−1A;ヘミフマラート、37936−88−1A;ヘミ−l−マレート;37936−84−1A;及びヘミスクシナート、37936−79−3である。
更に実施例33乃至39の塩の25℃での50%の水性エタノール(重量%)の水溶性を分析した。その結果を表3に示した。7つの塩形態の溶解度は、2.6%のヘミ(1/3−スクシナート、1/3フマラート、1/3−L−マレート)一水和物から5.8%の(ヘミ−L−マレート一水和物)と異なるものであった。
実施例33乃至39に記載された化合物1の一水和物塩の他の個体について収集されたデータの概要を表4に示す。DSCによる塩の乾燥温度を列2に示す。TGAによる決定した重量損失をパーセントで表したものを列3に示す;この重量損失は、理論的な重量損失に近似する。水分収着/解離チャンバ内で湿度に暴露させた結果は、元の水分含有量が、動的蒸気収着により決定される高湿度で回復されることを示している(列4と5)。
Figure 0005766687
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Claims (17)

  1. 化合物1の塩において:
    Figure 0005766687
    前記化合物の塩が、C有機二酸を含むヘミ塩でって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする塩。
  2. 請求項1の塩において、前記C有機二酸が、コハク酸、フマル酸およびL−リンゴ酸からなる群より選択されることを特徴とする塩。
  3. 請求項1に記載の塩において、前記塩が、混合塩であることを特徴とする塩。
  4. 請求項に記載の塩において、前記塩が、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)一水和物、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミマレート)一水和物、及びヘミ(ヘミフマラート、ヘミマレート)一水和物からなる群より選択されることを特徴とする塩。
  5. 請求項1に記載の塩において、前記塩が、前記ヘミスクシナート一水和物であることを特徴とする塩。
  6. 化合物1の塩の調製方法において:
    Figure 0005766687
    前記化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ塩でって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、当該方法が:
    (a)水と水溶性アルコールの加熱した混合物又は加熱した水性アルコール中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
    (b)ステップ(a)の混合物にC有機二酸を混合するステップと;
    (c)ステップ(b)の混合物を75℃から80℃に加熱するステップと;
    (d)ステップ(c)の混合物を0℃±5℃に冷却して、前記混合物にアセトニトリルを添加するステップと;
    (e)ステップ(d)の混合物を濾過して、C有機二酸を含むヘミ塩としての化合物1を得るステップと;
    を具えることを特徴とする調製方法。
  7. 化合物1の塩の調製方法において:
    Figure 0005766687
    前記化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ塩でって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、当該方法が:
    (a)水と水溶性アルコールの加熱した混合物又は加熱した水性アルコール中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
    (b)ステップ(a)の混合物にC有機二酸を混合するステップと;
    (c)ステップ(b)の混合物にアセトニトリルを添加して得られた前記混合物を75℃から80℃に加熱するステップと;
    (d)ステップ(c)の混合物を0℃±5℃に冷却するステップと;
    (e)ステップ(d)の混合物を濾過してC有機二酸を含むヘミ塩としての化合物1を得るステップと;
    を具えることを特徴とする調製方法。
  8. 化合物1の塩の調製方法において:
    Figure 0005766687
    前記化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ塩でって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、当該方法が:
    (a)加熱した水中で化合物1の遊離塩基及びC有機二酸のスラリーを調製するステップと;
    (b)ステップ(a)の混合物を濾過して固体粒子を除去して、得られた前記溶液を70℃から85℃に加熱するステップと;
    (c)ステップ(b)の混合物に熱水溶性アルコールを添加して、得られた前記混合物の温度を70℃から85℃に維持するステップと;
    (d)ステップ(c)の混合物を0℃±5℃に冷却するステップと;
    (e)ステップ(d)の混合物を濾過して、C有機二酸を含むヘミ塩としての化合物1を得るステップと;
    を具えることを特徴とする調製方法。
  9. 請求項の方法が、更にステップ(a)に活性炭を添加するステップを具えることを特徴とする方法。
  10. 請求項の方法において、ステップ(c)の水溶性アルコールが、エタノール又はn−プロパノールであることを特徴とする方法。
  11. 請求項乃至10のいずれか一の請求項に記載の方法において、前記C有機二酸が、コハク酸、フマル酸およびL−リンゴ酸からなる群より選択されることを特徴とする方法。
  12. 請求項乃至10のいずれか一の請求項に記載の方法において、前記塩が、混合塩であることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記塩が、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)一水和物、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミマレート)一水和物、及びヘミ(ヘミフマラート、ヘミマレート)一水和物からなる群より選択されることを特徴とする方法。
  14. 請求項乃至10のいずれか一の請求項に記載の方法において、前記塩が、ヘミスクシナート一水和物であることを特徴とする方法。
  15. 化合物1の混合塩の調製方法において:
    Figure 0005766687
    前記化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ塩であって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、当該方法が:
    (a)水と水溶性アルコールの加熱した混合物又は加熱した水性アルコール中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
    (b)ステップ(a)の混合物にC有機二酸の混合物を混合するステップと;
    (c)ステップ(b)の混合物を75℃から85℃に加熱するステップと;
    (d)ステップ(c)の混合物を0℃±5℃に冷却して、前記混合物に水溶性アルコールを添加するステップと;
    (e)ステップ(d)の混合物を濾過して、C有機二酸の混合物を含むヘミ塩としての化合物1を得るステップと;
    を具えることを特徴とする調製方法。
  16. 化合物1の混合塩の調製方法において:
    Figure 0005766687
    前記化合物1の塩がC有機二酸を含むヘミ塩であって、当該有機二酸がコハク酸、フマル酸、L-リンゴ酸およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、当該方法が:
    (a)水と水溶性アルコールの加熱した混合物又は加熱した水性アルコール中で化合物1の遊離塩基のスラリーを調製するステップと;
    (b)ステップ(a)の混合物にC有機二酸の混合物を混合するステップと;
    (c)ステップ(b)の混合物を40℃から70℃に加熱するステップと;
    (d)ステップ(c)の混合物を0℃±5℃に冷却して、前記混合物にアセトニトリルを添加するステップと;
    (e)ステップ(d)の混合物を濾過して、C有機二酸の混合物を含むヘミ塩としての化合物1を得るステップと;
    を具えることを特徴とする調製方法。
  17. 請求項15又は16のいずれかの請求項に記載の方法において、前記塩が、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミフマラート)一水和物、ヘミ(ヘミスクシナート、ヘミマレート)一水和物、ヘミ(ヘミフマラート、ヘミマレート)一水和物、及びヘミ(1/3−スクシナート、1/3−フマラート、1/3−マレアート)一水和物からなる群より選択される塩であることを特徴とする方法。
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