JP5764855B2 - 物理量検出回路、及び物理量検出方法 - Google Patents
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Description
この非直線性を改善するために、従来の物理量検出回路では、特許文献1及び特許文献2に記載されているように負帰還を掛けて近似する負帰還近似型や、例えば、マイクロコンピュータを用いて3次以上の多項式によって近似する多項式近似型が知られている。
つまり、従来の物理量検出回路では、物理量の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、物理量の検出範囲全体において物理量の検出感度を向上することができないという問題があった。
なお、本実施形態において、物理量は、湿度である場合の例について説明する。したがって、ここでは、物理量センサは、湿度センサとして説明する。また、湿度とは、相対湿度RH(Relative Humidity)を示す。
まず、本発明における第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態による物理量検出回路1を示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態において、物理量検出回路1が3個の湿度センサ21〜23と、異なる抵抗値を示す3個(複数、且つ奇数個)の分圧抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)とを備える形態について説明する。
この図において、物理量検出回路1は、湿度センサ21〜23、第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33、演算処理部4、コンデンサ5、抵抗6、及び交流電源7を備えている。物理量検出回路1は、上述のように複数の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)によってそれぞれ抵抗分圧される複数の湿度センサ21〜23を備えている。
なお、ここでは、湿度センサ21〜23は、例えば、湿度20%から湿度80%に変化した場合、抵抗値が約4800kΩ(キロオーム)から6kΩに変化する例について説明する。
抵抗6は、一端がコンデンサ5の一端に、他端がグランド線に、それぞれ接続される。抵抗6は、交流電源7から供給された電圧をグランド線に電流を流して、所定の時間内に放電させる。これにより、3つの抵抗分圧器の応答速度を改善することができる。また、コンデンサ5と抵抗6は、低周波数の信号をカットするハイパスフィルタとしても機能する。
直流電源8は、陽極端子が電源線VDDに、陰極端子がグランド線に、それぞれ接続されている。直流電源8は、物理量検出回路1の各部に電源電圧を供給する。
増幅整流部41(第1の演算増幅回路部)は、湿度センサ21〜23と3個(複数)の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)いずれかとによってそれぞれ抵抗分圧された電圧値に重み付け係数を乗算して、乗算結果を加算回路部42に出力する。なお、ここでの重み付け係数は、第1の重み付け係数とする。増幅整流部41は、第1の重み付け係数を乗算することによって、コンデンサ56、66、及び76に可能な限り大きな電圧を保持させる。
具体的には、増幅整流部41は、交流電源7から供給された交流電圧に基づいて第1の抵抗31によって抵抗分圧された電圧に重み付け係数を乗算し、直流電圧に整流して、ノードN5に出力する演算増幅回路として機能する。また、増幅整流部41は、交流電源7から供給された交流電圧に基づいて第2の抵抗32によって抵抗分圧された電圧に重み付け係数を乗算し、直流電圧に整流して、ノードN7に出力する演算増幅回路として機能する。さらに、増幅整流部41は、交流電源7から供給された交流電圧に基づいて第3の抵抗33によって抵抗分圧された電圧に重み付け係数を乗算し、直流電圧に整流して、ノードN9に出力する演算増幅回路として機能する。
オペアンプ51(演算増幅回路)は、非反転入力端子が抵抗43を介してノードN1に、反転入力端子がノードN4に、出力端子が抵抗54の一端に、それぞれ接続されている。オペアンプ51は、湿度センサ21と第1の抵抗31とによって抵抗分圧された電圧値を、抵抗52と抵抗53との抵抗比によって増幅する。つまり、オペアンプ51は、湿度センサ21と第1の抵抗31とによって抵抗分圧された電圧値に重み付け係数を乗算する。ここで、重み付け係数は、抵抗52と抵抗53との抵抗比によって設定される。
なお、抵抗54は、ノードN5における電圧の立ち上がりを緩くするように機能し、時間をかけてコンデンサ56を充電する。これにより、抵抗54は、電流を抑えて、電磁のノイズを抑制する。
オペアンプ61(演算増幅回路)は、非反転入力端子が抵抗44を介してノードN2に、反転入力端子がノードN6に、出力端子が抵抗64の一端に、それぞれ接続されている。オペアンプ61は、湿度センサ22と第2の抵抗32とによって抵抗分圧された電圧値を、抵抗62と抵抗63との抵抗比によって増幅する。つまり、オペアンプ61は、湿度センサ23と第2の抵抗32とによって抵抗分圧された電圧値に重み付け係数を乗算する。ここで、重み付け係数は、抵抗62と抵抗63との抵抗比によって設定される。
なお、抵抗64は、ノードN7における電圧の立ち上がりを緩くするように機能し、時間をかけてコンデンサ66を充電する。これにより、抵抗64は、電流を抑えて、電磁のノイズを抑制する。
オペアンプ71(演算増幅回路)は、非反転入力端子が抵抗45を介してノードN2に、反転入力端子がノードN8に、出力端子が抵抗74の一端に、それぞれ接続されている。オペアンプ71は、湿度センサ23と第3の抵抗33とによって抵抗分圧された電圧値を、抵抗72と抵抗73との抵抗比によって増幅する。つまり、オペアンプ71は、湿度センサ22と第3の抵抗33とによって抵抗分圧された電圧値に重み付け係数を乗算する。ここで、重み付け係数は、抵抗72と抵抗73との抵抗比によって設定される。
なお、抵抗74は、ノードN9における電圧の立ち上がりを緩くするように機能し、時間をかけてコンデンサ76を充電する。これにより、抵抗74は、電流を抑えて、電磁のノイズを抑制する。
抵抗81は、一端がノードN5に、他端がノードN10に、それぞれ接続されている。抵抗82は、一端がノードN7に、他端がノードN10に、それぞれ接続されている。抵抗83は、一端がノードN9に、他端がノードN10に、それぞれ接続されている。抵抗422は、一端がノードN10に、他端がグランド線に、それぞれ接続されている。抵抗81〜83は、それぞれ異なる抵抗値を持ち、増幅整流部41から供給された3つの出力電圧を加算する際の重み付け係数(第2の重み付け係数)として機能する。ここでの重み付け係数は、抵抗81〜83の抵抗値と抵抗422の抵抗値との相互の関係によって設定される。
また、抵抗423と抵抗424とは、ノードN11を介して信号線VSUMとグランド線との間に直列に接続されている。
物理量検出回路1は、まず、交流電源7が交流パルス信号を生成し、コンデンサ5を介して湿度センサ21〜23に電圧を供給する。交流電源7から供給された交流電圧は、湿度センサ21〜23と3個の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)のそれぞれとによって抵抗分圧され、演算処理部4に出力される。
また、オペアンプ61は、第2の抵抗32によって抵抗分圧された電圧に重み付け係数を乗算する。ダイオード65は、オペアンプ61の出力電圧を直流電圧に整流して、ノードN7に出力する。なお、コンデンサ66は、ノードN7に出力された電圧を保持する。
また、オペアンプ71は、第3の抵抗33によって抵抗分圧された電圧に重み付け係数を乗算する。ダイオード75は、オペアンプ71の出力電圧を直流電圧に整流して、ノードN9に出力する。なお、コンデンサ76は、ノードN9に出力された電圧を保持する。
このように、物理量検出回路1は、3個の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)によって抵抗分圧された電圧値(ノードN1、ノードN2、及びノードN3における電圧)を第1及び第2の重み付け係数によって乗算して総和する。さらに、物理量検出回路1は、総和した演算結果を示す電圧を信号線VSUMに出力する。なお、信号線VSUMに出力される電圧は、演算処理部4によって湿度の変化に対して直線に変化する電圧に変換される。
物理量検出回路1において、VSUMは、関係式(1)によって示される。
また、式(1)は、式(2)として置き換えることができる。
演算処理部4は、式(1)又は式(2)に示される処理と等価の処理を行う。
ここで説明する例では、係数は、aが“0.6”に、bが“0.86”に、cが“1.90”に、dを“0.33”に、それぞれ設定されている。
図2は、本実施形態における湿度の変化に対する電圧変化を示すグラフである。
この図において、グラフは、湿度と出力電圧との関係を示している。このグラフにおいて、横軸は湿度(%)を示し、縦軸は出力電圧(V(ボルト))を示す。
波形L2は、湿度の変化に対するノードN3における電圧VO_150kの変化を示している。波形L2では、湿度50%近傍の検出感度(分解能)が高く、湿度20%近傍、及び湿度80%近傍の検出感度(分解能)が低い。
波形L3は、湿度の変化に対するノードN2における電圧VO_6kの変化を示している。波形L3では、湿度80%近傍の検出感度(分解能)が高く、湿度20%近傍の検出感度(分解能)が低い。
また、波形L1においてポイントP1は、湿度の変化に対して抵抗分圧された電圧値VO_4800kの変化を示す曲線の変曲点である。第1の抵抗31の抵抗値は、この変曲点に対応する湿度の値が湿度の検出範囲における下限値(RH1)になるように設定されている。ここで、変曲点とは、後述する二回微分を行った場合に“0”になる点である。
また、波形L3においてポイントP3は、湿度の変化に対して抵抗分圧された電圧値VO_6kの変化を示す曲線の変曲点である。第2の抵抗32の抵抗値は、この変曲点に対応する湿度の値が湿度の検出範囲における上限値(RH3)になるように設定されている。
また、波形L2においてポイントP2は、湿度の変化に対して抵抗分圧された電圧値VO_150kの変化を示す曲線の変曲点である。第3の抵抗33の抵抗値は、この変曲点に対応する湿度の値が湿度の検出範囲におけるほぼ中央値(RH2)になるように設定されている。
このグラフにおいて、縦軸は、抵抗分圧された電圧値VOを示し、横軸は、相対湿度RHを示す。なお、式(3)の入力電圧Viは“1”として省略している。
この図において、波形L7は、式(3)によって示される曲線の一例である。また、波形L8は、波形L7の曲線を一回微分した曲線である。また、波形L9は、波形L7の曲線を二回微分した曲線である。この図において、変曲点P4は、波形L9が“0”になる点に対応する波形L7の点である。すなわち、変曲点P4は、湿度センサ21の検出感度が最大になる点である。
これにより、物理量検出回路1は、負帰還近似型やマイクロコンピュータを用いた多項式近似型によって近似する等を行うことなく、湿度センサ21〜23を抵抗分圧した電圧値を湿度の変化に対して直線的に変化する電圧に容易に変換することができる。したがって、物理量検出回路1は、簡易な構成の回路によって、湿度(物理量)の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、湿度(物理量)の検出範囲全体において湿度(物理量)の検出感度を向上することができる。
次に、本発明における第2の実施形態について説明する。
図4は、本実施形態による物理量検出回路1aを示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態において、物理量検出回路1aが1個の湿度センサ20と3個(複数、且つ奇数個)の分圧抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)を備える形態について説明する。
この図において、物理量検出回路1aは、湿度センサ20、第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33、演算処理部4a、コンデンサ5、抵抗6、交流電源7及びスイッチ部91〜93を備えている。この図において、図1と同じ構成には同一の符号を付す。本実施形態における物理量検出回路1aは、スイッチ部91〜93を備え、第1の抵抗31、第2の抵抗32、及び第3の抵抗33を切り替えて1個の湿度センサ20と抵抗分圧する点が第1の実施形態における物理量検出回路1と異なる。
なお、ここでは、湿度センサ20は、例えば、湿度20%から湿度80%に変化した場合、抵抗値が約4800kΩから6kΩに変化する例について説明する。
第2の抵抗32は、一端がノードN1aに、他端がMOSスイッチ922のドレイン端子に、それぞれ接続されている。すなわち、第2の抵抗32は、湿度センサ20と直列に接続され、抵抗分圧器を形成している。第2の抵抗32の抵抗値に関しては、第1の実施形態と同様である。
第3の抵抗33は、一端がノードN1aに、他端がMOSスイッチ932のドレイン端子に、それぞれ接続されている。すなわち、第3の抵抗33は、湿度センサ20と直列に接続され、抵抗分圧器を形成している。第3の抵抗33の抵抗値に関しては、第1の実施形態と同様である。
抵抗911は、一端が信号線VSW1に、他端がMOSスイッチ912のゲート端子に、それぞれ接続されている。抵抗913は、一端が信号線VSW1に、他端がMOSスイッチ914のゲート端子に、それぞれ接続されている。
MOSスイッチ914は、例えば、NMOSトランジスタなどにより形成されるスイッチである。MOSスイッチ914は、ソース端子がノードN5に、ゲート端子が抵抗913を介して信号線VSW1に、ドレイン端子がダイオード55のカソード端子に、それぞれ接続されている。MOSスイッチ914は、信号線VSW1を介して供給される信号に基づいて、ダイオード55とノードN5との間を導通状態にするか、非導通状態にするかを切り替える。
抵抗921は、一端が信号線VSW2に、他端がMOSスイッチ922のゲート端子に、それぞれ接続されている。抵抗923は、一端が信号線VSW2に、他端がMOSスイッチ924のゲート端子に、それぞれ接続されている。
MOSスイッチ924は、例えば、NMOSトランジスタなどにより形成されるスイッチである。MOSスイッチ924は、ソース端子がノードN7に、ゲート端子が抵抗923を介して信号線VSW2に、ドレイン端子がダイオード65のカソード端子に、それぞれ接続されている。MOSスイッチ924は、信号線VSW2を介して供給される信号に基づいて、ダイオード65とノードN7との間を導通状態にするか、非導通状態にするかを切り替える。
抵抗931は、一端が信号線VSW3に、他端がMOSスイッチ932のゲート端子に、それぞれ接続されている。抵抗933は、一端が信号線VSW3に、他端がMOSスイッチ934のゲート端子に、それぞれ接続されている。
MOSスイッチ934は、例えば、NMOSトランジスタなどにより形成されるスイッチである。MOSスイッチ934は、ソース端子がノードN9に、ゲート端子が抵抗933を介して信号線VSW3に、ドレイン端子がダイオード75のカソード端子に、それぞれ接続されている。MOSスイッチ934は、信号線VSW3を介して供給される信号に基づいて、ダイオード75とノードN9との間を導通状態にするか、非導通状態にするかを切り替える。
増幅整流部41a(第1の演算増幅回路部)は、湿度センサ20と3個(複数)の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)いずれかとによってそれぞれ抵抗分圧された電圧値に重み付け係数を乗算して、乗算結果を加算回路部42aに出力する。なお、ここでの重み付け係数は、第1の重み付け係数とする。
増幅整流部41aは、上述したスイッチ部91〜93によって、ノードN5、ノードN7、及びノードN9に出力するタイミングが切り替えられる点を除き、第1の実施形態における増幅整流部41と同様である。なお、増幅整流部41aの入力は、ノードN1の電圧である。増幅整流部41aにおいて、抵抗43〜45は、それぞれノードN1aに接続されている。
コンデンサ425は、一端が信号線VSUMに、他端がノードN11に、それぞれ接続されている。ここで、オペアンプ421は、負帰還にコンデンサ425が挿入されることによって、ノードN10における信号に対して高い周波数成分をカットするローパスフィルタとしても機能する。
物理量検出回路1aの動作は、上述したスイッチ部91〜93による3個の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)の切り替え動作が加わる点を除き、第1の実施形態における物理量検出回路1の動作と同様である。そこで、本実施形態においては、スイッチ部91〜93による3個の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)の切り替え動作について説明する。
次に、本発明における第3の実施形態について説明する。
図5は、本実施形態による物理量検出回路1bを示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態において、物理量検出回路1bが1個の湿度センサ20と3個(複数、且つ奇数個)の分圧抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)を備え、デジタル演算処理により重み付け総和を実行する形態について説明する。
演算処理部4bは、A/D(アナログ/デジタル)変換器43(A/D変換部)、及びマイクロコンピュータ44を備えている。
A/D変換器43は、湿度センサ20と3個(複数)の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)のいずれかとによって抵抗分圧された電圧値を検出して、デジタル情報に変換する。A/D変換器43は、変換した電圧値のデジタル情報をマイクロコンピュータ44に出力する。
物理量検出回路1bは、まず、マイクロコンピュータ44がアナログスイッチ901〜903のいずれか1つを導通状態にする。次に、マイクロコンピュータ44は、交流パルス信号を生成し、コンデンサ5を介して湿度センサ20に電圧を供給する。例えば、マイクロコンピュータ44がアナログスイッチ901を導通状態にした場合、コンデンサ5を介して湿度センサ20に供給された交流電圧は、湿度センサ20と第1の抵抗31とによって抵抗分圧され、A/D変換器43に出力される。
A/D変換器43は、湿度センサ20と第1の抵抗31とによって抵抗分圧された電圧を検出して、デジタル情報に変換する。そして、A/D変換器43は、変換したデジタル情報をマイクロコンピュータ44に出力する。
このように、物理量検出回路1bは、3個の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)によって抵抗分圧された電圧値をデジタル情報に変換して、重み付け総和する処理をデジタル演算処理によって実行する。このデジタル演算処理によって得られた電圧は、演算処理部4bによって湿度の変化に対して直線的に変化する電圧に変換される。
これにより、物理量検出回路1(又は1a)は、湿度(物理量)の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、湿度(物理量)の検出範囲全体において湿度(物理量)の検出感度を向上することができる。
これにより、物理量検出回路1は、湿度の検出範囲における中央領域の検出感度を向上することができる。したがって、物理量検出回路1は、湿度(物理量)の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、湿度(物理量)の検出範囲全体において湿度(物理量)の検出感度をさらに向上することができる。
これにより、複数の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)によってそれぞれ抵抗分圧(素子分圧)された電圧値を同期させて、一度に検出することができる。
これにより、湿度センサを1つに低減することができる。また、物理量検出回路1aは、1つの湿度センサを使用するため、複数の湿度センサ間における抵抗値(素子値)のばらつきを排除することができる。そのため、物理量検出回路1aは、検出精度を向上することができる。
これにより、物理量検出回路1(まは、負帰還近似型やマイクロコンピュータを用いた多項式近似型によって近似する等を行うことなく、湿度センサ21〜23を抵抗分圧した電圧値を湿度の変化に対して直線的に変化する電圧に容易に変換することができる。したがって、物理量検出回路1は、簡易な構成の回路によって、湿度(物理量)の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、湿度(物理量)の検出範囲全体において湿度(物理量)の検出感度を向上することができる。
これにより、物理量検出回路1bは、オペアンプを使用したアナログ演算処理に比べて、精度よく重み付け総和した結果を得ることができる。したがって、物理量検出回路1bは、第1及び第2の実施形態に比べて、精度よく湿度を検出することができる。
これにより、湿度(物理量)の検出範囲において、下限値近傍、上限値近傍、及び中央近傍の領域の検出感度を、回路規模の増大を抑えつつ、向上させることができる。
これにより、湿度(物理量)の変化に対する電圧変化の直線性を維持しつつ、湿度(物理量)の検出範囲全体において湿度(物理量)の検出感度を向上することができる。
また、第2の抵抗32は、湿度の検出範囲における上限値に近く、湿度の検出範囲内の値において、検出感度が最大になる抵抗値に設定されてもよい。これは、湿度の検出範囲における上限値に合わせて、第2の抵抗32を設定した場合、実施可能な値に比べて抵抗値が小さすぎて、実現できないことがあるためである。また、抵抗値が小さいほど、消費電力が大きくなる。したがって、実施可能な抵抗値を考慮して、第2の抵抗32の抵抗値は、湿度の検出範囲内の上限値に近い値において、検出感度が最大になるように設定されてもよい。
また、上記の第3の実施形態において、複数の抵抗(第1の抵抗31、第2の抵抗32、第3の抵抗33)及びスイッチ部90は、乗算型D/A(デジタル/アナログ)変換器に置き換える形態でもよい。また、重み付け加算処理にマイクロコンピュータ44を用いる形態を説明したが、CPUを備えない専用のハードウェアによって実現する形態でもよい。例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やCPLD(Complex Programmable Logic Device)を用いて実現してもよい。また、演算処理部4bは、上記の第1の実施形態のような複数の湿度センサを備える形態に適用してもよい。
4、4a、4b 演算処理部
5、56、66、76、425 コンデンサ
6、43、44、45、52、53、54、62、63、64、72、73、74、81、82、83、422、423、424 抵抗
7 交流電源
8 直流電源
20、21、22、23 湿度センサ
31 第1の抵抗
32 第2の抵抗
33 第3の抵抗
41、41a 増幅整流部
42、42a 加算回路部
43 A/D変換器
44 マイクロコンピュータ
51、61、71、421 オペアンプ
55、65、75 ダイオード
90、91、92、93 スイッチ部
901、902、903 アナログスイッチ
911、913、921、923、931、933 抵抗
912、914、922、924、932、934 MOSスイッチ
915、925、935 コンデンサ
Claims (11)
- 物理量の変化に対して指数関数的に素子値が変化する物理量センサと、
前記物理量センサとそれぞれ直列に接続され、異なる素子値を示す複数の素子と、
前記物理量センサと前記複数の素子のいずれかとによってそれぞれ素子分圧された電圧値を重み付け総和して、前記物理量の変化に対して直線的に変化するように変換する演算処理部と
を備え、
前記複数の素子には、
前記物理量の検出範囲における下限値において、前記物理量センサの素子値と等しい素子値を示す第1の素子と、
前記物理量の検出範囲における上限値において、前記物理量センサの素子値と等しい素子値を示す第2の素子と
が含まれる
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 前記複数の素子の数は、奇数個である
ことを特徴とする請求項1に記載の物理量検出回路。 - 前記複数の素子には、
前記第1の素子の素子値より大きく、前記第2の素子の素子値より小さい素子値を示す第3の素子が含まれる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物理量検出回路。 - 前記第3の素子の素子値は、
前記物理量の検出範囲における中央値において、前記物理量センサの素子値と等しい
ことを特徴とする請求項3に記載の物理量検出回路。 - 前記物理量検出回路が備えている前記物理量センサは、複数であり、前記複数の素子にそれぞれ直列に接続される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 前記物理量検出回路は、
前記複数の素子のいずれか1つを順に切り替えて、前記物理量センサと切り替えられた該素子とによって素子分圧された電圧値を順に出力させるスイッチ部
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 前記演算処理部は、
前記物理量センサと前記複数の素子のいずれかとによってそれぞれ素子分圧された電圧値に重み付け係数を乗算して、乗算結果を出力する第1の演算増幅回路部と、
前記第1の演算増幅回路部における前記複数の素子に対応するそれぞれの出力の総和を演算する第2の演算増幅回路部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 前記演算処理部は、
前記電圧値を検出してデジタル情報に変換するA/D変換部と、
前記A/D変換部によって変換されたデジタル情報のそれぞれに重み付け係数を乗算して、総和するデジタル演算処理を行うデジタル演算部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 前記複数の素子は、3個の素子である
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 前記素子は、抵抗であり、
前記物理量センサは、抵抗変化型湿度センサである
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の物理量検出回路。 - 物理量の変化に対して指数関数的に素子値が変化する物理量センサと、前記物理量センサとそれぞれ直列に接続され、異なる素子値を示す複数の素子とを用いる物理量検出方法であって、
前記複数の素子には、
前記物理量の検出範囲における下限値において、前記物理量センサの素子値と等しい素子値を示す第1の素子と、
前記物理量の検出範囲における上限値において、前記物理量センサの素子値と等しい素子値を示す第2の素子と
が含まれ、
前記物理量センサと前記複数の素子のいずれかとによってそれぞれ素子分圧された電圧値を重み付け総和して、前記物理量の変化に対して直線的に変化するように変換する演算処理手順を含むことを特徴とする物理量検出方法。
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JP2010241055A JP5764855B2 (ja) | 2010-10-27 | 2010-10-27 | 物理量検出回路、及び物理量検出方法 |
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