JP2006170797A - 不平衝容量の検出装置、及びセンサの不平衝容量の検出方法、並びにこれらに用いる変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 歪ゲージナ等のセンサと測定装置本体をつなぐケーブルの変形振動により発生する容量変動分を計測時に取り除くセンサ不平衝容量の検出装置及びセンサの不平衝容量検出方法、並びにこれらに用いるセンサを得る。
【解決手段】 センサ1にケーブル4A〜4Dを接続して、歪量等の計測時にセンサの容量バランスが崩れた時の大きさに比例した容量分検出電圧Ecを発生させ、この容量分検出電圧Ecとブリッジ構成のセンサ1に供給する搬送波電圧BVを乗算器16等で演算して、容量バランスの崩れに比例した補正電圧を発生させ、センサ1やケーブル4A〜4Dの不平衝容量を相殺させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 センサ1にケーブル4A〜4Dを接続して、歪量等の計測時にセンサの容量バランスが崩れた時の大きさに比例した容量分検出電圧Ecを発生させ、この容量分検出電圧Ecとブリッジ構成のセンサ1に供給する搬送波電圧BVを乗算器16等で演算して、容量バランスの崩れに比例した補正電圧を発生させ、センサ1やケーブル4A〜4Dの不平衝容量を相殺させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ブリッジ回路よりなる変換器(以下センサと記す)に接続したケーブルにより生ずる不平衝容量の検出装置、及びセンサの不平衝容量の検出方法と、これらに用いるセンサに係わり、特に、ブリッジ回路のセンサの各辺の不平衝容量やケーブル間の不平衝容量を簡単に検出可能な不平衝容量の検出装置、及びセンサの不平衝容量検出方法、並びにこれらに用いるセンサに関する。
従来から、各種物理量を計測するためにブリッジ回路よりなる種々のセンサの検出装置及びセンサの検出方法が提案されている。図5は従来のセンサ異常検出機能付きブリッジ回路構成を示すものである。
図5のDCブリッジ回路は、センサやケーブルの異常状態の検出装置を示す要部の回路図を示すものであり、図5に於いて、抵抗R1〜R4からなるブリッジ回路を構成したセンサ1の電源端子T1及びグランド端子T2間に直流電圧VDDの電源を接続し、電源端子T1はケーブル4Bを介して、ブリッジ回路の抵抗R1と抵抗R4との接続点Aに接続すると共にグランド端子T2を同じくケーブル4Bを介してブリッジ回路の抵抗R2と抵抗R3との接続点Cに接続し、出力端子T3はケーブル4Aを介してブリッジ回路の抵抗R1と抵抗R2との接続点Bに接続し、出力端子T4を同じくケーブル4Aを介してブリッジ回路の抵抗R3と抵抗R4との接続点Dに接続している。
ブリッジ回路で構成するセンサ1に電圧VDDを供給する電源には、抵抗R5,R6,R7の直列接続回路が並列に接続され、可変抵抗器R6はブリッジ回路の接続点A、C間の抵抗値のズレ分の調整を行うもので、可変抵抗器R6の中点端子の中点電圧は可変抵抗器R6の可動接片からなる中点端子及び可変抵抗R6と抵抗R7の接続点からコンパレータを構成する比較部2に供給される。更に、出力端子T3,T4の出力も比較部2に供給される。比較部2は4つの差動アンプA1乃至A4により出力電圧と基準電圧Vrfの比較がなされ、比較部2の比較出力端はLEDなどの発光素子3に接続され、LED3には抵抗R8を介してB電圧+Vが供給されている。
上述の構成の動作はブリッジ回路のセンサ1に印加した電源の電圧VDDより発生する接続点B、D間の出力電圧を測定し、次に接続点B、D間の電圧を可変抵抗器R6の中点端子から取り出した基準電圧Vrfと比較し、中点電圧からの「ずれ」が或る程度以上基準電圧Vrfから、「ずれ」ていれば、LED3を点灯することでセンサ1やケーブル4A、4Bの異常を検出し、これをユーザに報知している。
上述の従来のセンサ1の異常検出機能付きブリッジ回路構成によると、ブリッジ回路構成のセンサ1又はケーブル4A、4B内で生じた断線等の異常を検出することが出来る。然し、上述のセンサ1と測定装置側の電源端子T1及びグランド端子T2並びに出力端子T3、T4間には各種の物理量を測定するために測定点までケーブル4A、4Bを敷設する必要がある。このケーブル4A、4Bの変形や振動などによる容量変動分を計測中に常時相殺させるように成した回路も、非特許文献1に開示したACストレンアンプ内に広く利用されている。
図6は上記非特許文献1内に使用されているケーブルの不平衝容量を補正する為の補正回路10を示すもので、一対のケーブル4A、4B間の容量の不平衝を相殺するように成されている。
図6に於いて、ACブリッジ回路構成のセンサ1の抵抗の接続点A、C間には搬送波電圧+BV及び−BVが供給されると共にフォトカプラ6のCds等を直列接続した受光素子PC1、PC2の直列接続点以外の端子に供給される。受光素子PC1、PC2としてフォトダイオードやフォトトランジスタ、更に、MOS−FET、ゲートIC等の組み合わせからなるものは出力電圧の直線性が悪いために、受光素子PC1,PC2としては広くCdsが利用されている。
センサ1の接続点B、Dからの歪検出出力はケーブル4A、4Bを介してACストレイアンプ等の電子機器測定器を構成する不平衝容量の検出装置10の端子T3、T4に供給されて、搬送波増幅器(オペアンプ)5の非反転入力端子(+)及び反転入力端子(−)に供給される。搬送波増幅器5の出力は後述する位相検波器12に供給される。
叙述の位相検波器12の後段に接続されたフィルタ13から取り出された容量分検出電圧Ecは第1の増幅器7で増幅され、フォトカプラ6を構成する2個のLED等の発光素子D1及びD2の直列接続された接続点に電流制限用抵抗R12を介して供給される。発光素子D1のアノードには電圧+Vが電流制限抵抗R10を介して供給され、発光素子D2のカソードには同じく電圧−Vが電流制限抵抗R11を介して供給されている。
フォトカプラ6の受光素子PC1及びPC2はCdsから構成され、直列接続された受光素子PC1の他端には搬送波+BVが供給され、直列接続された受光素子PC2の他端には搬送波−BVが供給されている。受光素子PC1及びPC2の直列接続点から取り出された容量分検出電圧Ecに比例した補正電圧Ecaは第2の増幅器8で増幅される。第2の増幅器8の出力は容量C1を介して端子T4に接続された搬送増幅器5の非反転端子(+)に供給されると共に180度の移送器9と容量C2を介して端子T3に接続された搬送増幅器5の反転端子(−)に供給されている。
上述の非特許文献1に開示された、補正回路11では、ケーブル4A、4Bの容量不平衝分に対応する容量検出分電圧Ecをフォトカプラ6に入力し、受光素子PC1、PC2から取り出した抵抗変化を利用して、搬送波BVの極性(+BV、−BV)及び容量分検出電圧Ecに比例した補正電圧Ecaの大きさを変え容量C1及びC2を介してセンサ1の接続点B及びD点に接続した容量の不平衝分を補正している。
NEC三栄カタログ、ストレンアンプ、ASシリーズ1000/AS2000シリーズ6M96、高耐圧型アイソレーションタイプ、ACストレンアンプ、AS1503、ページ5,2001年6月12日製作。
NEC三栄カタログ、ストレンアンプ、ASシリーズ1000/AS2000シリーズ6M96、高耐圧型アイソレーションタイプ、ACストレンアンプ、AS1503、ページ5,2001年6月12日製作。
本発明が解決しようとする課題は、ブリッジ回路の4個の抵抗R1〜R4及び一対のケーブル4A,4Bの容量の不平衝状態を検出し、この不平衝容量を相殺可能な不平衝容量の検出装置及びセンサの不平衝容量の検出方法並びにこれらを用いたセンサを得るにある。従来の構成では、センサ1の各辺のインピーダンスやケーブルのインピーダンスが大きくバラついている場合に異常な測定結果となる恐れがあるが、このような弊害を本発明では、フォトカプラ等の受光素子や発光素子を用いること無く、ケーブル4A、4B又はセンサ1等の不平衝容量を取り除くこと出来る。非特許文献1に開示されたブリッジセンサの回路構成によると、
(1)フォトカプラ6の様な発光素子D1,D2及び受光素子PC1、PC2を必要とするため、発光素子D1、D2による電圧―光変換による能率損失や周囲の明暗等の環境により光強度が変化する課題を生ずる。又、フォトカプラ等の機構的構造が大きくなり回路のIC化や測定器筐体設計に於いて、大型化を招く課題があった。更に、発光素子として使用されるLED等の消費電力の増大や受光素子として使用するCdsでは電流伝達率が広い範囲で変化するために不平衝用容量の電圧に比例した補正電圧Ecaが変化してしまう課題もあつた。
(2)更に、受光素子として利用されるCdsに含まれるカドミュウム(Cd)の使用は欧州連合(WEEE/RoHS指令)領域では2006年より使用禁止されるためCdsの利用は不可能となるだけでなく、環境問題を発生する課題がある。
(2)更に、受光素子として利用されるCdsに含まれるカドミュウム(Cd)の使用は欧州連合(WEEE/RoHS指令)領域では2006年より使用禁止されるためCdsの利用は不可能となるだけでなく、環境問題を発生する課題がある。
本発明は叙述の課題を解消するために成されたもので、フォトカプラ6で構成された補正回路10を用いること無く、半導体で構成した補正回路10によって安定性及び信頼性の高いセンサ及び不平衝容量の検出装置並びにセンサの不平衝容量の検出方法を得ることを目的とする。
第1の本発明の不平衝容量の検出装置は、ブリッジ構成のセンサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出装置に於いて、補正手段を乗算器と成したものである。
第2の本発明の不平衝容量の検出装置は、センサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出装置に於いて、補正手段を可変利得増幅器と成したものである。
第3の本発明の不平衝容量の検出方法は、ブリッジ構成のセンサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出方法に於いて、補正手段を不平衝容量に対応した電圧とセンサに加える搬送波電圧とを乗算した電圧をセンサに帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したことを特徴とする不平衝容量の検出方法と成したものである。
第4の本発明の不平衝容量の検出方法は、ブリッジ構成のセンサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出方法に於いて、補正手段を不平衝容量に対応した電圧を第1の可変利得増幅器と第2の可変利得増幅器に供給し、センサに加える搬送波電圧を第1の可変利得増幅器と第2の可変利得増幅器に供給した電圧を加算した電圧をセンサに帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したものである。
第5の本発明のセンサは、ブリッジ構成のセンサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正するセンサに於いて、補正手段を乗算器と成したものである。
第6の本発明のセンサは、ブリッジ構成のセンサの出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又はセンサの不平衝容量を検出し、ケーブル又はセンサの不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正するセンサに於いて、補正手段を可変利得増幅器と成したものである。
斯かる、本発明に依れば、ブリッジ回路構成のセンサ及びケーブルの不平衝容量の状態の検出し、常時この不平衝容量を相殺補正する様に成したので、
(1)フォトカプラやフォトインターラプタ6の様な発光素子及び受光素子を必要とせず、発光素子による電圧―光変換による能率損失や周囲の明暗等の環境により光強度が変化する問題を生ずることなく。又、フォトカプラ等の機構的構造が大きくなり回路のIC化や測定器筐体設計に於いて、大型化を招く課題も解決される。更に、発光素子として使用されるLED等の消費電力の増大や受光素子として使用するCdsでは電流伝達率が広い範囲で変化するために不平衝用容量の電圧に比例した検出電圧Ecaが変化してしまう問題も生じない。
(2)更に、受光素子として利用されるCdsに含まれるカドミュウム(Cd)による環境問題を発生する問題も解決される。
(1)フォトカプラやフォトインターラプタ6の様な発光素子及び受光素子を必要とせず、発光素子による電圧―光変換による能率損失や周囲の明暗等の環境により光強度が変化する問題を生ずることなく。又、フォトカプラ等の機構的構造が大きくなり回路のIC化や測定器筐体設計に於いて、大型化を招く課題も解決される。更に、発光素子として使用されるLED等の消費電力の増大や受光素子として使用するCdsでは電流伝達率が広い範囲で変化するために不平衝用容量の電圧に比例した検出電圧Ecaが変化してしまう問題も生じない。
(2)更に、受光素子として利用されるCdsに含まれるカドミュウム(Cd)による環境問題を発生する問題も解決される。
以下、本発明の1形態例を示す不平衝容量検出装置及びセンサの不平衝容量検出方法並びにこれらに用いるセンサの構成を図1乃至図4によって説明する。なお、図5及び図6の従来構成との対応部分には同一符号を付して説明する。
図1は、本発明のセンサ及び不平衝容量検出装置並びにセンサの不平衝容量検出方法の全体を示す系統図、図2は、本発明の補正回路の動作を説明するための回路図、図3は、本発明の他の補正回路の動作説明用の回路図、図4は本発明の更に他の構成を示す回路図である。
図1於いて、ブリッジ回路構成の歪検出用の抵抗R1乃至R4で構成されたセンサ1は各抵抗の接続点A、C、B、Dに接続され、端子T1、端子T2はケーブル4C、4Dを介しセンサ1の接続点A、Cに接続されて搬送波電圧±BVが供給されている。出力端子T3、T4はケーブル4A、4Bを介しセンサ1の接続点D、Bに接続されている。センサ1の抵抗R1に並列に接続された容量CABはセンサ1又はケーブル4A〜4Dの不平衝容量成分を示すものである。
不平衝容量の検出装置(以下ACストレアンプと記す)10の入力端子T3、T4は搬送波増幅器5の非反転入力端子(+)及び反転入力端子(−)に接続され、出力端子T1及びT2はACストレアンプ10内に設けられた搬送波用電圧源に接続されている。
搬送波増幅器5の出力は位相検波器12に供給される。この位相検波器12内では、位相0度の抵抗成分電圧Erと位相90度の不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecが検波される。
位相検波器12で検波された抵抗成分電圧Erと位相90度の不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecはフィルタ13に供給され夫々が炉波され、抵抗成分電圧Erは抵抗分補正回路14に出力され、位相90度の不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecは、容量分補正回路15に出力される。
抵抗分補正回路14からの出力電圧は搬送波増幅器5の不平衝抵抗分を補正する様に負帰還され、同じく容量分補正回路15からの出力電圧はコンデンサCI及び移送器9とコンデンサC2を介してケーブル4A、4Bの一端側の端子T4、T3に負帰還接続される。
上述の構成に於いて、ホイーストンブリッジ構成のセンサ1により歪量等の物理現象の変化を検出すると、センサ1の各辺の抵抗R1〜R4の値が微妙に変化する。この様な変化を検出する為に搬送波BVとして、AC波形を用いた場合、容量CABの平衝が取れないと位相が90度ずれた波形成分が発生する。この様な位相のずれた波形成分により搬送波増幅器5で増幅し、位相検波器12で検波するとセンサ1の各抵抗R1〜R4の変化分の精度が劣化する。又、測定中に容量成分の平衝が崩れると測定波形に悪い影響を与えるために容量成分を常時補正することが必要となる。この様な容量成分の不平衝分を検出するためには位相検波器12で90度位相をずらした波形を検波すれば、容量成分を検出することが出来る。
このような、容量成分を検出した信号をフィルタ(LPF2)13で炉波し、容量分補正回路14により搬送波±BVの極性及び電圧の大きさを変えてコンデンサC1,C2に接続し、センサ1のB辺とD辺に帰還させれば任意の大さの容量不平衝分に対して補正が可能となる。なお、フィルタ(LPF1)13は抵抗成分電圧Erを炉波するためのものである。
上述の容量分補正回路15の構成の1形態例を図2に示す。図2に於いて、16は容量分補正回路として機能する乗算器を示すもので入力側のX1に接続された端子T5には搬送波電圧源からACの搬送波電圧+BVが供給され、X2及びY1に接続された端子T6、T7は接地電位に落とされ、Y2に接続された端子T8にはDCの容量分検出電圧Ecが供給される。乗算器16の出力Zは図1と同様にコンデンサCI及び移送器9とコンデンサC2を介して、端子T4、T3に負帰還される。図2に示す乗算器16としては例えば、ナショナルセミコンダクタ社製のIC乗算器LMH−6504を用いることが出来る。
上述の乗算器16での出力電圧Zは演算式として、下記の数1に示す(1)式によって求めることが出来る。
[数1]
Z=(X1一X2)(Y1一Y2)/K
=+BV・Ec/K・・・(1)
ここで、Kは定数でありKを10とした時、不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecを+10V〜−10Vに選択したとすれば、出力電圧Zは+BV〜−BVの範囲で変化し、不平衝容量成分を補正することが可能となる。
Z=(X1一X2)(Y1一Y2)/K
=+BV・Ec/K・・・(1)
ここで、Kは定数でありKを10とした時、不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecを+10V〜−10Vに選択したとすれば、出力電圧Zは+BV〜−BVの範囲で変化し、不平衝容量成分を補正することが可能となる。
即ち、乗算器16の入力端子T5〜T8に供給した容量不平衝分の容量検出分電圧Ecと搬送波電圧+BVを乗算して、容量分検出電圧Ecの大きさに応じて搬送波電圧+BVの極性及び大きさを変化させ、コンデンサC1及び移送器9とコンデンサC2を通じてセンサ1のB辺とD辺にフイードバックさせることで容量の不平衝分を補正可能となる。
図3に示す容量分補正回路15は、2つの可変利得増幅器17A、17Bを用いた他の構成を示すもので、第1の可変利得増幅器17Aと第2の可変利得増幅器17BにACの搬送波電圧+BV及び−BVを供給すると共に不平衝容量成分のDCの容量分検出電圧Ecにより、第1の可変利得増幅器17Aの利得をコントロールし、第2の可変利得増幅器17Bには容量分検出電圧Ecを電圧変換器18で変換した変換電圧Ec1を可変利得増幅器17Bに供給し、第1及び第2の可変利得増幅器17A、17Bの出力A、Bをオペアンプ等の増幅器19で加算した加算電圧A+Bを得て、コンデンサC1を介して端子T4等に供給する。
上述の第1及び第2の可変利得増幅器17A、17Bでの出力電圧A、Bは演算式として、下記の数2に示す(2)及び(3)式によって求めることが出来る。
[数2]
A=Ec・(+BV)・・・(2)
B=Ec1・(−BV)・・(3)
今、不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecを0V〜1Vに選択したとすれば、電圧変換器18で変換した変換電圧Ec1は1V〜0Vとなる。例えば、容量分検出電圧EcがIVの時は第1の可変利得増幅器17Aの出力A=BV、B=0となり、コンデンサC1には+BVが接続され、不平衝分としての容量C1が補正される。
容量検出電圧Ecが0Vの時にはA=0、B=−BVとなり、コンデンサC1には−BVが接続され容量分検出電圧Ecが1Vの時の対辺の不平衝分が補正される事になる。
[数2]
A=Ec・(+BV)・・・(2)
B=Ec1・(−BV)・・(3)
今、不平衝容量成分の容量分検出電圧Ecを0V〜1Vに選択したとすれば、電圧変換器18で変換した変換電圧Ec1は1V〜0Vとなる。例えば、容量分検出電圧EcがIVの時は第1の可変利得増幅器17Aの出力A=BV、B=0となり、コンデンサC1には+BVが接続され、不平衝分としての容量C1が補正される。
容量検出電圧Ecが0Vの時にはA=0、B=−BVとなり、コンデンサC1には−BVが接続され容量分検出電圧Ecが1Vの時の対辺の不平衝分が補正される事になる。
上述の様に、可変利得増幅器17A、17Bの入力に容量分検出電圧Ecと搬送波電圧±BVを供給し、容量分検出電圧Ecに応じて搬送波に対する利得を変化させることで搬送波電圧±BVの極性と大きさを変えてコンデンサC1等を介して、端子T4等に供給することで不平衝容量を補正することが出来る。
図4は増幅器の増幅度を被増幅入力電圧とは別の他の制御用電圧で変化させるように構成することで乗算器を構成させたものであり、図4に於いて、反転用増幅器20の入力電圧Vinは反転入力端子(−)に可変抵抗素子R13やFETのソースSードレインDを介して接続されている。反転用増幅器20の非反転入力端子(+)は接地電位にアースされ、反転用増幅器20の反転入力端子と出力端子間には抵抗R14が接続され出力端子に出力電圧Voutを取り出している。
上述の反転用増幅器20の可変抵抗素子R13やFETのソースS及びドレインD間に抵抗を容量分検出分電圧Ecで変化させるようにすればEcが増加したときか可変抵抗素子R13やFETのソースSとドレインD間の抵抗が小さくなれば反転用増幅器20の増幅度は大きくなり、容量分検出分電圧Ecの大きさに比例して被増幅入力電圧VInを増幅することが出来る。従って、被増幅入力電圧VInに搬送波電圧BVを供給すれば乗算器として機能させることが出来る。この時の出力電圧Voutは下記の数3の(4)式で表せる。
[数3]
Vout=R14/K(VIn・Ec)・・・(4)
Vout=R14/K(VIn・Ec)・・・(4)
上述の構成では、補正回路として、乗算器16及び可変利得増幅器17A,17Bについて説明したが、他の方法として、変調器、電子ボリューム等を使用しても同様の動作を行わすことが出来る。又乗算器などの演算素子はアナログスイッチを使用することが多かった同期検波器として利用可能である。更に、上述の構成では不平衝容量の検出装置(ACストレーアンプ)10に容量補正回路15や搬送増幅器5、位相検波器12、フィルタ13を設けた場合を説明したがこれらの電子デバイスをセンサ1にIC化して内蔵させるようにしても良い。
本発明によれば、フォトカプラの様な発光素子及び受光素子を必要とせず、発光素子による電圧―光変換による能率損失や周囲の明暗等の環境により光強度が変化する問題を生ずることなく、又、フォトカプラ等の機構的構造が大きくなり回路のIC化や測定器筐体設計に於いて、大型化を招く課題も解決される。更に、発光素子として使用されるLED等の消費電力の増大や受光素子として使用するCdsでは電流伝達率が広い範囲で変化するために不平衝用容量の電圧に比例した検出電圧Ecaが変化してしまう問題も生じない。更に又、受光素子として利用されるCdsに含まれるカドミュウム(Cd)による環境問題を発生する問題も解決される。
1‥‥センサ、2‥‥比較部(コンパレータ)3‥‥LED、4A,4B、4C、4D‥‥ケーブル、5‥‥搬送波増幅器、6‥‥フォトカプラ、9‥‥移相器、 11‥‥補正回路、12‥‥位相検波器、13‥‥フィルタ、14‥‥抵抗分補正回路、15‥‥容量分補正回路、16‥‥乗算器、17A、17B‥‥可変利得増幅器、18‥‥電圧変換器、20‥‥反転用増幅器
Claims (8)
- ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出装置に於いて、
前記補正手段を乗算器と成したことを特徴とする不平衝容量の検出装置。 - ブリッジ構成の前記変換器の入力側に搬送波電圧を供給し、出力側に前記ケーブルを介して搬送波電圧を増幅した後に位相検波して炉波手段により炉波した前記不平衝容量に対応した電圧と該搬送波電圧とを前記乗算器で乗算した電圧を該変換器に帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したことを特徴とする請求項1記載の不平衝容量の検出装置。
- ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出装置に於いて、
前記補正手段を可変利得増幅器と成したことを特徴とする不平衝容量の検出装置。 - ブリッジ構成の前記変換器の入力側に搬送波電圧を供給し、出力側に前記ケーブルを介して搬送波電圧を増幅した後に位相検波して炉波手段により炉波した前記不平衝容量に対応した電圧を第1の可変利得増幅器と第2の可変利得増幅器に供給し、該搬送波電圧を該第1の可変利得増幅器と該第2の可変利得増幅器に供給した電圧を加算した電圧を該変換器に帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したことを特徴とする請求項3記載の不平衝容量の検出装置。
- ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出方法に於いて、
前記補正手段を不平衝容量に対応した電圧と該変換器に加える搬送波電圧とを乗算した電圧を該変換器に帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したことを特徴とする不平衝容量の検出方法。 - ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する不平衝容量の検出方法に於いて、
前記補正手段を不平衝容量に対応した電圧を第1の可変利得増幅器と第2の可変利得増幅器に供給し、前記変換器に加える搬送波電圧を該第1の可変利得増幅器と該第2の可変利得増幅器に供給した電圧を加算した電圧を該変換器に帰還させて不平衝容量を相殺する様に成したことを特徴とする不平衝容量の検出方法。 - ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する変換器に於いて、
前記補正手段を乗算器と成したことを特徴とする変換器。 - ブリッジ構成の変換器の出力を不平衝容量の検出装置側に接続する接続ケーブル又は該変換器の不平衝容量を検出し、該ケーブル又は該変換器の不平衝容量を相殺する補正手段を介して補正する変換器に於いて、
前記補正手段を可変利得増幅器と成したことを特徴とする変換器。
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