JP2004320553A - 補償回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子ボリューム2は、加速度センサなどの出力を被補償信号として受け取り、その被補償信号の出力が制御される。電子ボリューム3は、温度センサなどの出力Vdivを受け取って増幅するとともに、隣接する出力電圧Vp、Vnを出力する。比較器4は、電源電圧のような電圧Vmultを電子ボリューム3からの出力電圧Vp、Vnと比較し、その比較結果に応じた信号を出力する。アップ/ダウンカウンタ5は、比較器4からの出力の応じて計数動作を行い、その計数値(出力コードD)により電子ボリューム2、3の出力が制御される。そして、Vp>Vdiv>Vnになると、アップ/ダウンカウンタ5の出力コードDによる制御が停止する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の物理量を検出するセンサ等から出力されるアナログ信号が環境変化によって変動する場合に、そのアナログ信号の感度調整を環境変化に応じて行うに際して、簡単な回路で実現できる上に、高精度の感度調整ができる補償回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の物理量を検出するセンサでは、センサの出来具合の違いで発生する固有のオフセットや感度の調整、または温度や電源電圧など環境変化によるオフセット、感度変動の調整について多数提案されている。
固有のオフセットや感度の調整においては一度設定すれば良いし、オフセットの環境変動もこれを減算すれば良いので、これらの調整は比較的容易に行うことができる。
しかしながら、センサの出力信号の感度(出力レベル)の環境変化については、その環境変化に応じた乗算、除算による調整処理が必要となり、その調整処理としては例えば下記の従来技術が知られている。
【0003】
(1)第1の従来技術は、赤外線検出器の出力電圧の電圧レベルを、環境温度に応じて制御するものである。このため、その出力電圧のレベル変動を補正するために、CPUは、必要な増幅器の利得と光学系内部温度とを対応させた温度−利得特性線を作成し、その温度−利得特性線をデジタル値のテーブル形式で記憶しておくようになっている(特許文献1参照)。
(2)第2の従来技術は、センサの出力値からオフセット補正用回路の補正値を減算し、さらに減算結果を感度補正用回路の補正値により除算し、その除算結果にA/D変換を行い、結果的に対象となる物理量の真の値をデジタル値に変換した出力値を得るようにしたものである(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−35885号公報
【特許文献2】
特開平11−183273号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術では、それぞれ下記のような不具合がある。
(1)第1の従来技術では、調整に先立って行うトレーニング期間、すなわち温度−利得特性線を作成するための時間が必要である。また、安定した伝達関数とする為には、積分器等が必要となり、設計の難易度は高く、回路規模も大きくなる。特に、センサでは、トレーニング期間の状態を作るのは非常に困難で、これを必要としないフィードフォワード制御のほうが好ましい。
(2)第2の従来技術は、フィードフォワード制御を採用するが、以下のような不具合がある。
【0006】
すなわち、第2の従来技術では、A/D変換を行ってデジタル出力を得るようにしているので、そのデジタル出力からアナログ出力を得る為には、さらにD/A変換が必要となる。
また、A/D変換に対してはインターフェイス(リファレンス電圧)が必要となる。特に、複数軸のセンサにおいては、デジタル制御するとしても、複数チャンネルのA/D変換やそれを内蔵したCPUを使えば良い。
【0007】
しかし、これらA/D変換のリファレンス電圧は内蔵されていて外部から設定できないものが多く、設定出来る場合にもリファレンス電圧を入力できる端子は通常1つのみで、チャンネル分のリファレンス電圧の入力を持つものは非常に少ない。
従って、これら感度調整回路とのインターフェイスは、センサのアナログ出力と調整されたアナログ信号のみであることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明の目的は、回路構成が簡単で消費電力の低減化が図れる上に、調整に先立って行うトレーニング期間が不要であってフィードフォワード制御で調整ができ、かつ、その調整に際して被補償信号のA/D変換およびD/A変換が不要となって余分なインターフェイスが不要である補償回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項6に記載の発明は以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、環境変化によって出力が変動する被補償信号の出力を補償する補償回路であって、前記被補償信号を増幅または減衰するとともに、利得が可変できる第1の可変利得増幅器と、前記環境変化を検出し、その検出に応じた信号を出力する検出回路と、前記検出回路の出力信号を増幅または減衰するとともに、利得を可変できる第2の可変利得増幅器と、前記第2の可変利得増幅器の出力信号が所定の基準値に等しくなるように前記第2の可変利得増幅器の利得を制御する制御信号を出力するとともに、前記制御信号に基づいて前記第1の可変利得増幅器の利得を制御する利得制御手段とを備えている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の補償回路において、前記利得制御手段は、前記第2の可変利得増幅器の出力信号と所定の基準値とを比較する比較手段と、前記比較手段の出力信号に基づいて前記第2の可変利得増幅器の利得を変化させる利得可変手段とを備えている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の補償回路において、前記利得制御手段の出力信号は、平滑化されている。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の補償回路において、前記基準値は可変であるものとした。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の補償回路において、前記第1の可変利得増幅器は、複数の可変利得増幅器から構成するようにし、前記第2の可変利得増幅器は、時分割で動作するように構成し、前記利得制御手段は、前記複数の可変利得増幅器に対応する複数の利得設定手段を有し、前記複数の可変利得増幅器に対応する利得がそれぞれ前記利得設定手段に設定されるように構成した。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の補償回路において、前記被補償信号は、ピエゾ型抵抗センサの出力信号であり、前記検出回路は温度を検出するようにした。
このような構成からなる本発明によれば、回路構成が簡単で消費電力の低減化が図れる上に、調整に先立って行うトレーニング期間が不要であってフォワード制御で調整ができ、かつ、その調整に際して被補償信号のA/D変換およびD/A変換が不要となって余分なインターフェイスが不要となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明は、各種の物理量を検出するセンサ等からの出力信号のように、温度変化等の環境変化により出力が変動するアナログ信号(被補償信号)の感度調整(出力調整)を行うものであって、その被補償信号の感度調整を、温度変化等の環境変化に応じて補正するとともに、電源電圧等の変化に追従させて補正するようにしたものであり、具体的には以下の各実施形態のように構成される。
【0014】
本発明の第1実施形態に係る補償回路1は、図1に示すように、第1の可変利得増幅器である感度調整用の電子ボリューム2と、第2の可変利得増幅器である調整量抽出用の電子ボリューム3と、利得制御手段である比較器4およびアップ/ダウンカウンタ5と、を備えている。
電子ボリューム2は、各種の物理量を検出するセンサなどの出力信号のように、温度変化などの環境変化でその出力レベル(出力感度)が変動するためにその補償が必要な被補償信号を受け取り、その被補償信号の出力レベルをアップ/ダウンカウンタ5から出力されるコードD で調整するものである。
【0015】
さらに詳述すると、電子ボリューム2は、図1に示すように、演算増幅器21と出力可変抵抗器22とを備え、利得が可変できるようになっている。
出力可変抵抗器22は、例えば、抵抗値がr/2の両端の各抵抗と、抵抗値がrの他の199個の抵抗とを直列に接続したものからなり、その一端が演算増幅器21の出力端子に接続され、その他端がグランドに接続されている。演算増幅器21の+入力端子に入力電圧Vin が入力され、演算増幅器21の−入力端子に出力可変抵抗器22の中点(中間値)からの出力電圧が帰還(フィードバック)されるようになっている。従って、電子ボリューム2は、その最大利得が2倍になるように構成されている。
【0016】
また、電子ボリューム2の出力Voutは、出力可変抵抗器22の出力端子がアップ/ダウンカウンタ5からの計数値(コードD )=0〜199により制御(選択)されることにより、調整(増減)できるようになっている。
電子ボリューム3は、温度変化などの環境変化を検出しその検出に応じた出力が得られる温度センサなどからの出力信号Vdivを受け取って増幅し、その増幅した信号をアップ/ダウンカウンタ5から出力されるコードD に基づいて互いに隣接する出力電圧Vp,Vn をそれぞれ生成出力するものである。
【0017】
さらに詳述すると、電子ボリューム3は、図1に示すように、演算増幅器31と出力可変抵抗器32とを備え、利得が可変できるようになっている。
出力可変抵抗器32は、例えば抵抗値がrの200個の抵抗を直列に接続したものからなり、その一端が演算増幅器31の出力端子に接続され、その他端がグランドに接続されている。また、演算増幅器31の+入力端子に入力電圧Vdivが入力され、演算増幅器31の−入力端子に出力可変抵抗器32の中点(中間値)からの出力電圧が帰還(フィードバック)されるようになっている。従って、電子ボリューム3は、その最大利得が2倍になるように構成されている。
【0018】
また、電子ボリューム3の出力は、出力可変抵抗器32の出力端子がアップ/ダウンカウンタ5からの計数値(コードD )=0〜199により制御されることにより、調整できるようになっている。
比較器4は、電子ボリューム3からの出力電圧VP,Vn を基準値である基準電圧Vmult と比較し、その比較結果に応じてアップ信号、ダウン信号、またはキープ信号のうちのいずれかの信号を出力するものである。
【0019】
この比較器4は、図1に示すように、第1比較器4aと第2比較器4bとからなる。第1比較器4aは、電子ボリューム3の出力電圧Vpを基準電圧Vmult と比較し、出力電圧Vpが基準電圧Vmult を上回る場合には「1」を出力し、それを下回る場合には「0」を出力するようになっている。第1比較器4bは、電子ボリューム3の出力電圧Vnを基準電圧Vmult と比較し、出力電圧Vnが基準電圧Vmult を上回る場合には「1」を出力し、それを下回る場合には「0」を出力するようになっている。
【0020】
従って、比較器4は、比較器4a,4bの両者からいずれも「1」が出力される場合にはアップ信号を、その両者のいずれからも「0」が出力されたときにはダウン信号を、それ以外の場合にはキープ信号を出力することになる。
アップ/ダウンカウンタ5は、比較器4から出力されるアップ信号、ダウン信号、またはキープ信号のうちのいずれかの信号により制御されて計数動作を行うカウンタである。
【0021】
このアップ/ダウンカウンタ5の出力は、電子ボリューム3と電子ボリューム2にそれぞれ供給されるようになっている。従って、比較器4とアップ/ダウンカウンタ5は、電子ボリューム3に入力される信号Vdivを基準電圧Vmult に一致するように制御する制御信号(出力コードD)を生成し、その制御信号により電子ボリューム2の利得が制御される。
【0022】
次に、このような構成からなる実施形態の補償回路1を、図2に示すように、加速度センサの出力の温度調整(温度補償)に適用した例について説明する。
この適用例に使用される加速度センサ6は、ピエゾ型抵抗センサからなる。すなわち、この加速度センサ6は、抵抗R1〜R4をブリッジに接続した圧力検出部61と、この圧力検出部61の検出信号を差動増幅する差動増幅部62とを備えている。
【0023】
具体的には、そのブリッジからなる圧力検出部61には、センサ用一定電圧源63から一定電圧を印加するとともに、抵抗R1、R2の共通接続部と抵抗R3、R4の共通接続部との間の電位差を差動増幅器62で増幅するようにしている。また、差動増幅器62の出力を、補償回路1の電子ボリューム2に入力するようにしている。
【0024】
ここで、上記の加速度センサ6は、圧力検出部61の他に差動増幅器62を含む構成とした。しかし、本発明に適用される加速度センサは、補償回路1の入力側に差動増幅器62を付加する構成とすれば、圧力検出部61だけでも良い。また、圧力検出部61の形態なども問わない。例えば、加速度センサが2つの抵抗で構成される場合は、差動増幅器62は必要ない。
【0025】
また、補償回路1の電子ボリューム3には、温度センサ7の検出温度に応じた出力が入力されるようになっている。なお、温度センサ7は、定電圧装置(図示せず)により駆動されるようになっている。
さらに、補償回路1の比較器4には、基準電圧Vmult が入力されるようになっている。基準電圧Vmult は、補償回路1の後段に接続されるA/Dコンバータなどに電源電圧を供給する電源装置8が生成する電源電圧を分圧したものである。電源装置8は、その生成する電源電圧が一定ではなく負荷変動などによって変動するものであるので、基準電圧Vmult は電源電圧により変動するものである。
【0026】
次に、この第1実施形態の補償回路1を、図2に示すように、加速度センサ6の出力の温度調整(温度補償)に適用した場合の動作例について説明する。
ここで、この第1実施形態に係る補償回路1に入力される各入力信号を、以下のように定義する。
GND=0V:接地電圧
Vmult=1V:温度T=20℃のときのVin の電圧であり、温度調整を行う時のリファレンス(基準値)となる。
【0027】
Vin :補償対象となる加速度センサ6の出力である。加速度Za=1G のとき1V を出力し、温度T=20℃から1 ℃毎に感度が1%ずつ増える特性を持つ。従って、加速度センサ6の出力Vin は、次の(1)式となる。
Vin=[(100−20−T)/100]×Za=[(80+T)/100]×Za・・・・(1)
Vdiv:温度センサ7の出力である。温度T=20℃のとき1V を出力し、温度T=20℃から1 ℃毎に出力が1%ずつ増える特性をもつ。従って、温度センサ7の出力電圧Vdivは、次の(2)式となる。
【0028】
Vdiv=(100−20−T)/100=(80+T)/100・・・・(2)
つまり、この場合には、(1)式および(2)式に基づき、加速度Zaは次の(3)式のようになる。
Za=Vin/Vdiv ・・・・(3)
このように、加速度センサ6の出力電圧Vin を温度センサ7の出力電圧Vdivで割れば、いかなる温度でも、正確な加速度Zaを求めることができる。この除算は、図1の補償回路1で実現される。
【0029】
ここで、電子ボリューム3の出力Vp、Vn、および電子ボリューム2の出力Voutは、アップ/ダウンカウンタ5からの計数値であるコードD =0 〜199 により制御されるようになっている。
また、電子ボリューム3の出力Vp、Vnは出力可変抵抗器32のうち隣接する抵抗からの出力で、D=N のとき、Vn(N) であれば、Vp(N )=Vn(N+1) という関係が成り立つ。
【0030】
従って、電子ボリューム3の出力Vp、Vn、および電子ボリューム2の出力Voutは、(4)式〜(6)式のようになる。
ここで、式(4)〜式(6)において、D =0 〜199 である。
【0031】
電子ボリューム3の出力Vp、Vnは、比較器4でその入力電圧Vmult と比較され、アップ/ ダウンカウンタ5の出力コードD を、次の(A)〜(C)のように変更させる。
(A)if Vmult >Vp and Vmult>Vn then D=D+1 :Vmult が、電子ボリューム3の出力Vp、Vnよりも大きいときには、電子ボリューム2、3の各出力値(ボリューム値)を上げる。すなわち、アップ/ ダウンカウンタ5はアップ動作し、その出力コードD が大きくなる。
(B)if Vmult <Vp and Vmult<Vn then D=D−1 :Vmult が、電子ボリューム3の出力Vp、Vnよりも小さいときには、電子ボリューム2、3の各出力値(ボリューム値)を下げる。すなわち、アップ/ ダウンカウンタ5はダウン動作し、その出力コードD が小さくなる。
(C)if Vmult<Vp and Vmult>Vn then D=D :Vmult が、電子ボリューム3の出力Vpより小さく、そのVnより大きいときには、(Vp+Vn)/2=Vmult であると判断してアップ/ダウンカウンタ5のカウントを停止する。
(D)if Vmult >Vp and Vmult<Vn :回路構成上、このような状態は発生しない。
【0032】
ここで、上記の(C)の状態になった時、アップ/ダウンカウンタ5のコードD は、次の(7)式のようになる。
Vmult=(Vp +Vn)/2=(D +0.5)/100×Vdiv・・・・(7)
(7)式をコードDについて解くと、次の(8)式が得られる。
D=100 ×Vmult/ Vdiv −0.5・・・・ (8)
一方、電子ボリューム2の出力Voutは、(8)式におけるコードD で制御されるので、その出力Voutは、次の(9)式となる。
【0033】
ここで、Vmult=1Vであるので、Vout=Za となり、電子ボリューム2の出力Voutは、いかなる温度において調整されることになる。
【0034】
また、(9)式を出力Voutについて解くと、次の(10)式が得られる。
Vout= (Vmult/Vdiv)×Vin ・・・・(10)
(10)式によれば、温度センサ7の出力Vdivは加速度センサ6の出力Vin に対して除算の効用(働き)があり、基準電圧Vmult は加速度センサ6の出力Vin に対して乗算の効用があることがわかる。
【0035】
ところで、上記の乗算の効用の使用例として、電子ボリューム2の後段に使用されるA/Dコンバータが電源装置の生成する電源電圧に追従するが、電子ボリューム3の入力側に接続される温度センサがその電源電圧に追従しない場合の調整方法が挙げられる。
温度センサ7をその電源電圧に追従させるには、それなりの回路が必要になる(たとえば、電源電圧をA/D変換して、そのA/D変換値を用いて電子ボリュームで温度センサの出力を補正する)。
【0036】
また、すべての回路を電源電圧に追従しない構成とすることも考えられるが、A/Dコンバータなどのデバイスに一定電圧を与えるのは容易ではなく、電源装置としていわゆる電流容量の大きいレギュレータが必要になってしまう。
しかし、加速度センサなどのピエゾ型センサは、高抵抗で構成されるので、図2に示すように、センサ用一定電圧源を作り、電源電圧に追従しない構成とするのは容易である。
【0037】
従って、図2に示すように、加速度センサ6や温度センサ7等、補償回路1の前までを一定電圧となるよう動作させ、電圧Vmult に電源装置8が生成する電源電圧を分圧した信号を与えるようにすれば、補償回路1の出力Voutを電源装置8の電源電圧に追従させることができる。
そこで、電源電圧の変動20%の追従動作を加えた実際の調整方法について、図3を参照して説明する。
【0038】
この調整例は、温度T がT=80℃、電源電圧VDD がVDD=100%、加速度ZaがZa=0.75Gの場合である。
ここで、温度センサ7の出力Vdivは温度に比例し、Vp(199) 〜Vp(49)、Vn(150) 〜Vn(50)は各々のコード時の出力で、Vdivに連動する。Vdivは、電源電圧VDD に比例し1V±0.2V変動する。
【0039】
このような条件の下では、各入力信号Vmult,Vdiv,Vinは、次の(11)式〜(13)式のようになる。
これは、図3の矢印aに示す動作である。
【0040】
ここで、アップ/ダウンカウンタ5から出力される予想されるコードD は、次の(14)式のようになる。
D=100 ×Vmult/ Vdiv −0.5= 100×1/1.6 −0.5= 61.75≒62・・・・(14)
したがって、(11)式〜(13)式により、電子ボリューム3の出力Vp、Vn、および電子ボリューム2の出力Voutは、次の(15)式〜(17)式のようになる。
【0041】
このように、コードD はD= 62 で保持され、出力Voutは0.75V に調整される。これは, 図3の矢印bに示す動作である。
【0042】
次に、電源電圧VDD が20%減少した場合には、Vmult=0.8V となり、ここでアップ/ダウンカウンタ5から出力される予想されるコードは、次の(18)式のようになる。
D=100 ×Vmult/ Vdiv −0.5=100 ×0.8/1.6 −0.5=49.5≒50・・・・(18)
したがって、(11)式〜(13)式により、電子ボリューム3の出力Vp、Vn、および電子ボリューム2の出力Voutは、次の(19)式〜(21)式のようになる。
【0043】
Vp=(D+1)/100×Vdiv=(50+1)/100 ×1.6=0.816 > Vmult= 0.8・・・・(19)
Vn=D/100×Vdiv=50/100 ×1.6= 0.8≦ Vmult= 0.8 ・・・・(20)
Vout=(D+0.5 )/100×Vin =(50+0.5)/100×1.2=0.606 ≒0.6=0.75×0.8 ・・・・(21)
このように、コードD はD= 50 で保持され、出力Voutはおよそ0.75G の80%の0.6Vに調整される。これは、図3の矢印cに示す動作である。
【0044】
ここで、調整レンジを温度T =−20℃〜80℃、電源電圧VDD =1V±0.2Vとした場合、調整する範囲は図3の斜線部dに収まり、図1のD=50〜199 で制御することができ、電子ボリューム3の出力可変抵抗器32の0n〜49n 、電子ボリューム2の出力可変抵抗器22の0 〜49は省略することができる。
以上述べたように、第1実施形態によれば、以下の各効果を実現することができる。
(1)構成が簡単で、ゆえに回路規模も消費電力も小さくなる。
(2)従来技術のように、温度調整のためのトレーニング期間を必要としないフィードフォワード制御で調整できる。
(3)感度調整はアナログ信号をAD変換したりまたはDA変換することもなく、内部回路のみで完結するので、余分なインターフェイスは必要ない。
(4)調整の情報に基づき、一定値になるよう感度調整するので、調整信号には、レンジ以外の制限がない。したがって、環境変化に対し調整量を示す信号があれば、どのような特性も調整できる。
【0045】
ところで、上記の説明では、補償回路1において、調整に係る情報(データ)、つまり温度センサ7からの出力Vdivと電源装置8からの電圧Vmult は1次特性を持ち、これにより加速度センサ6の出力Vin の感度特性を調整するようにしている。
しかし、補償回路1は、それら信号Vdiv,Vmult に基づき、電源電圧の変動などにかかわらず電子ボリューム2の出力Voutが一定値になるように感度調整を行うので、温度センサ7からの出力Vdivと電源装置8からの電圧Vmult に2次または3次の特性を加えれば、これについても調整できる。
【0046】
次に、このような調整例について、図4を参照して説明する。
図4の例によれば、温度センサ7の出力Vdivは、1Vから1.85V に変化する(図4の矢印a参照)。また、加速度センサ6の出力Vin も同様な変化を示すので、加速度Za=0.75G時の加速度センサ6の出力および予想されるアップ/ダウンカウンタ5のコードD は次の(22)式および(23)式のようになる。
【0047】
Vin=1.85×0.75=1.3875[V]・・・・(22)
D=100 ×Vmult/Vdiv−0.5=100 ×1/1.85−0.5=53.55 ≒54・・・・(23)
従って、電子ボリューム2の出力Voutは、次の(24)式に示すように調整される(図4の矢印b参照)。
Vout=(D+0.5)/100×Vin=54.5/100×1.3875=0.756[V] ・・・・(24)
このように、温度変化のような環境変化の調整信号があれば、いかなる感度変化に対しても対応は可能である。
【0048】
例えは、ダミーのセンサ出力をVdivの入力として、環境変化を調整することも出来る。仮にピエゾ型抵抗センサの電源電圧が4V で、加速度Za=1G の時1Vを出力するセンサにおいて、ダミー抵抗の配分を1:1から1:3に変更すれば1G 相当の電圧が得られる。この電圧が環境変化に応じて変化する特性があるなら、これをVdivの入力とすればよい。
【0049】
また、図1に示す補償回路1では、電子ボリューム2、3のコードD を得るために、3値出力の比較器4およびアップ/ダウンカウンタ5を使用するようにしている。これは、温度変化のような環境変化に対して1bit ずつ追従していく方法であり、早い環境変化に追従するためには、逐次比較型のADコンバータやフラッシュ型のADコンバータなどを使用して毎回適切なコードを得る方法でも対応できる。
【0050】
しかし、一般に環境変化はさほど早いものではなく、むしろ早い環境変化を示すような調整信号はノイズであると考えられる。図1に示すような比較器4およびアップ/ダウンカウンタ5からなる回路構成は、早い調整信号には追従できないが、反面、このノイズを除去する性能、つまり、ローパスフィルタの特性が持つことになる。この特性は、アップ/ダウンカウンタ5の動作クロックの周波数および電子ボリューム2、3のビット数、調整量により変えることができる。
【0051】
図5は、このような効用の一例を示す。図5によれば、電圧Vmult に点線のノイズが乗った時、アップ/ ダウンカウンタ5の出力コードD が1bitずつしか追従せず、この結果、そのノイズを軽減させていることがわかる。
次に、本発明の第2実施形態に係る補償回路について、図6を参照して説明する。
【0052】
図1に示す第1実施形態に係る補償回路1によれば、電子ボリューム2、3は、出力可変抵抗器22、32としてリニアスケールの減衰器を使用するようにした。しかし、電子ボリューム2と電子ボリューム3の形態が同じであれば、その補償回路1と同等の補償(調整)を行うことができる。
そこで、第2実施形態に係る補償回路1aでは、図6に示すように、図1に示す非反転増幅器からなる電子ボリューム2、3を、反転増幅器からなる電子ボリューム2a、3aに置き換えるようにしたものである。
【0053】
すなわち、図6に示す電子ボリューム2aを、演算増幅器21aと抵抗器22aとで反転増幅器を構成するとともに、その抵抗器22aのスライド端子の位置をアップ/ダウンカウンタ5の出力コードで可変させ、その可変に応じて利得を最大2倍の範囲で可変できるようにした。
同様に、図6に示す電子ボリューム3aを、演算増幅器31aと抵抗器32aとで反転増幅器を構成するとともに、その抵抗器32aのスライド端子の位置をアップ/ダウンカウンタ5の出力コードで可変できるようにし、その利得を最大2倍の範囲で可変できるようにした。
【0054】
なお、この第2実施形態の補償回路1aの他の部分の構成は、図1の補償回路1の構成と同じであるので、同一の構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る補償回路について、図7を参照して説明する。
【0055】
図1に示す第1実施形態に係る補償回路1では、電子ボリューム2、3はその形態が同じようになっているが、その両者の形態を変えて多種多様な演算特性を持たせることが可能である。
そこで、第3実施形態に係る補償回路1bは、図7に示すように、図1に示す電子ボリューム2を、電子ボリューム2bに置き換えるようにした。
【0056】
すなわち、図7に示すように、電子ボリューム2bは、図1に示す電子ボリューム2と同様に、演算増幅器21と抵抗器22とを備えている。しかし、出力可変抵抗器22の接地電位を、GND2=2V に変更するようにした。また、演算増幅器21の−入力端子を、出力可変抵抗器22の抵抗値が5rの位置に接続させ、その位置の出力電圧を帰還(フィードバック)させるようにした。
【0057】
このため、電子ボリューム2bの出力Voutは、次の(25)式に示すようになる。
Vout=100/5×(Vmult/Vdiv)×(Vin−2) +2・・・・ (25)
従って、電子ボリューム2bは、2Vをシステムグランドとする入力信号Vin を20倍に増幅しながらその入力信号Vin の感度調整を行うことができるようにした。
【0058】
なお、この第3実施形態の補償回路1bの他の部分の構成は、図1の補償回路1の構成と同じであるので、同一の構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。
次に、このような構成からなる第3実施形態の補償回路1bを、図2に示すように、加速度センサ6の出力の温度調整(温度補償)に適用した場合の動作例について説明する。
【0059】
この例では、加速度センサ6の出力Vin が、0G時に2V、1Gで25mV変化する場合の調整方法について、図8を参照して説明する。
まず、1Gの時には、25mV変化するので、電子ボリューム2bの出力Voutは、次の(26)式のようになる。
Vout=20×0.025 +2= 2.5V ・・・・(26)
また、温度Tが80℃のときは、加速度センサ6の出力Vin は、次の(27)式のように、1Gで40mV変化する。
【0060】
Vin=2+0.025 ×(80+80)/100=2.04・・・・(27)
ここで、アップ/ダウンカウンタ5からの調整量D は、図3の矢印b の場合と同じで、D=62となる。この結果、電子ボリューム2bの出力Voutは、次の(28)式のようになり、温度変化に対して調整される(図8(A)の矢印bを参照)。
【0061】
Vout=62.5/5 ×(2.04−2)+2=2.5[V] ・・・・(28)
また、−1Gの時には、−20mV変化するので、電子ボリューム2bの出力Voutは、次の(29)式のようになる。
Vout=20×−0.025+2= 1.5V ・・・・(29)
また、温度Tが80℃のときは、加速度センサ6の出力Vin は、次の(30)式のように、−1Gで−40mV変化する。
【0062】
Vin=2 −0.025 ×(80+80)/100=1.96・・・・(30)
ここで、アップ/ダウンカウンタ5からの調整量D は、図3の矢印b の場合と同じで、D=62となる。この結果、電子ボリューム2bの出力Voutは、次の(31)式のようになり、温度変化に対して調整される(図8(B)の矢印bを参照)。
【0063】
Vout= 62.5/5 ×(1.96−2)+2=1.5[V] ・・・・(31)
となり、調整される。
以上のように、第3実施形態は、システムが5V単一電源で構成でき、センサの出力電圧が小さい時に有効であり、加速度センサ、温度センサのシステムグランドを一致させなくても良いので設計は容易である。
【0064】
次に、本発明の第4実施形態に係る補償回路について、図9を参照して説明する。
この第4実施形態に係る補償回路1cは、図9に示すように、図1に示すリニアスケールの電子ボリューム2、3を、ログスケール(対数スケール)の電子ボリューム2cとリニアスケールの3cに置き換え、電子ボリューム2cにリニア−対数変換の調整機能を持たせるようにしたものである。
【0065】
具体的には、電子ボリューム2cは、演算増幅器21cと,対数スケールの出力可変抵抗器22cとを備え、その出力可変抵抗器22cからの出力がアップ/ダウンカウンタ5からのコードD =0 〜80で調整されるようになっている。
また、電子ボリューム3cは、演算増幅器31cと、リニアスケールの出力可変出力可変抵抗器32cとを備え、最大利得が1倍からなる増幅機能を持つとともに、その出力可変抵抗器32cからの出力がアップ/ダウンカウンタ5からのコードD =0 〜80で調整されるようになっている。
【0066】
このように構成される図9の補償回路1cでは、電子ボリューム2cの出力Voutは、次の(32)式のようになる。
Vout=(Vmult/Vdiv)2×Vin ・・・・(32)
次に、図9の補償回路1cの回路特性について、図10を参照して説明する。ここで、説明を容易にするため、Vdiv=4V とする。
【0067】
このように、この第4実施形態によれば、加速度センサ6からの出力Vin は対数に変換される。
【0068】
次に、本発明の第5実施形態に係る補償回路について、図11を参照して説明する。
図1に示す第1実施形態に係る補償回路1では、電子ボリューム3、比較器4およびアップ/ダウンカウンタ5からなる調整部と電子ボリューム2とは1対1の対応関係になるように構成したが、このような構成では、例えば3軸の加速度センサなどのように複数軸センサの各出力信号の感度調整には適用できないとう不都合がある。
【0069】
そこで、第5実施形態に係る補償回路1dは、1つの調整部と、3個の電子ボリューム2X,2Y,2Zとで構成するとともに、それぞれ異なるコードを与えるだけで、3軸センサの各出力信号の温度調整および感度調整が行えるようにした。
このため、第5実施形態に係る補償回路1dは、図11に示すように、電子ボリューム2X,2Y,2Zと、セレクタ100と、電子ボリューム3と、セレクタ101と、比較器4と、加減算器102と、レジスタ103〜105と、セレクタ106と、制御回路107と、を備えている。
【0070】
電子ボリューム2X,2Y,2Zは、3軸センサ(図示せず)からの出力される各軸の信号VinX,VinY,VinZを入力して感度調整を行い、その感度調整がされた各出力信号VoutX,VoutY,VoutZ が出力されるようになっている。
この電子ボリューム2X,2Y,2Zは、図1に示す電子ボリューム2と基本的に同様に構成されるが、その各出力信号VoutX,VoutY,VoutZ が対応するレジスタ103〜105からのコードDX,DY,DZで制御される点が、電子ボリューム2とは異なる。
【0071】
セレクタ100は、温度センサ(図示せず)からの出力信号VdivX,VdivY,VdivZ のうちの1 つを選択して電子ボリューム3に供給するためのものであり、その選択は制御回路107から出力されるセレクト信号SEL により行われるようになっている。
セレクタ101は、電源装置(図示せず)からの電圧VmultX,VmultY,VmultZのうちの1 つを選択して比較器4に供給するためのものであり、その選択は制御回路107からのセレクト信号SEL により行われるようになっている。
【0072】
電子ボリューム3および比較器4は、図1に示す電子ボリューム3および比較器4と同様に構成されるので、その説明は省略する。
加減算器102は、比較器4の出力に応じて加減算を行うものであり、その加減算の結果がレジスタ103〜105のうちの1つに格納されるようになっている。
【0073】
レジスタ103は、その格納内容が制御回路107からのクロックCLKXの立ち下がりで更新されるようになっており、その更新値DXにより電子ボリューム2Xの出力信号VoutX が調整されるようになっている。
レジスタ104は、その格納内容が制御回路107からのクロックCLKYの立ち下がりで更新されるようになっており、その更新値DYにより電子ボリューム2Yの出力信号VoutY が調整されるようになっている。
【0074】
レジスタ105は、その格納内容が制御回路107からのクロックCLKZの立ち下がりで更新されるようになっており、その更新値DZにより電子ボリューム2Zの出力信号VoutZ が調整されるようになっている。
セレクタ106は、レジスタ103〜105の格納内容DX,DY,DZのうちの1つを選択し、この選択した格納内容を電子ボリューム3および加減算器102にそれぞれ供給するようになっている。その選択は、制御回路107からのセレクト信号SEL により行われるようになっている。
【0075】
制御回路107は、各部を制御するために、セレクト信号SEL やクロックCLKX,CLKY,CLKZを生成してそれを各部に供給するようになっている。
次に、このように構成される第5実施形態の動作について、図11および図12を参照して説明する。
図12(D)に示すように、制御回路17から出力されるセレクト信号SELが「X」の場合について説明する。
【0076】
このときには、そのセレクト信号SELに基づいて、セレクタ100は信号VdivX を選択して電子ボリューム3に供給し、セレクタ101は信号VmultXを選択して比較器4を供給し、セレクタ106はレジスタ103の格納内容DXを選択して電子ボリューム3および加減算器102にそれぞれ供給する。
これは、電子ボリューム2Xが3軸センサ(図示せず)からのX軸の信号VinXの感度調整を行う場合であり、第1実施形態の感度調整と同様な動作を行う。すなわち加減算器102は、比較器4からの出力に応じて加減算を行う。例えば、比較器4の出力が「11」の場合には「+1」を行い、その出力が「00」の場合には「−1」を行い、その出力が「11」または「00」以外の場合には加減算を行わない。
【0077】
そして、図12(A)に示すように、制御回路107から出力されるクロックCLKXが立ち下がると、その立ち下がりでレジスタ103の格納内容DX(n−1)が加減算器102の内容により更新される(図12(E)参照)。さらに、電子ボリューム2Xの出力信号VoutX は、その更新値DX(n) により調整される。
その後、上記と同様に、電子ボリューム2Yに入力される3軸センサのY軸の信号VinYと、電子ボリューム2Zに入力される3軸センサのZ軸の信号VinZとがそれぞれ調整される。さらに、これらの一連の動作を繰り返す。
【0078】
以上の説明したように、この第5実施形態によれば、簡単な制御で多数のセンサ信号の調整をすることができる。
なお、上記の実施形態では、センサの温度補償回路に適用した例について述べたが、本発明の補償回路は、APC 回路としても使用出来る。例えば、レーザのAPC回路においては、レーザの光量を電圧に変換した信号をVdivとし、レーザの光量を制御する電圧信号をVin とするように構成すれば良い。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、回路構成が簡単で消費電力の低減化が図れる上に、調整に先立って行うトレーニング期間が不要であってフォワード制御で調整ができ、かつ、その調整に際して被補償信号のA/D変換およびD/A変換が不要となって余分なインターフェイスが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】第1実施形態を加速度センサ(ピエゾ型抵抗センサ)の感度調整に適用した場合の回路図である。
【図3】加速度センサの感度調整の一例を説明するための図である。
【図4】加速度センサの他の感度調整の一例を説明するための図である。
【図5】第1実施形態の比較器およびアップ/ダウンカウンタからなる回路構成のローパスフルタの特性を説明する説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第3実施形態の構成を示す回路図である。
【図8】第3実施形態を適用して加速度センサの感度調整の一例を説明するための図である。
【図9】本発明の第4実施形態の構成を示す回路図である。
【図10】第4実施形態を適用して加速度センサの感度調整の一例を説明するための図である。
【図11】本発明の第5実施形態の構成を示す回路図である。
【図12】第5実施形態の各部の制御信号の波形例を示す波形図である。
【符号の説明】
1 補償回路
2 電子ボリューム
3 電子ボリューム
4 比較器
5 アップ/ダウンカウンタ
6 加速度センサ
7 温度センサ
8 電源装置
100、101、106 セレクタ
102 加減算器
103〜105 レジスタ
107 制御回路
Claims (6)
- 環境変化によって出力が変動する被補償信号の出力を補償する補償回路であって、
前記被補償信号を増幅または減衰するとともに、利得が可変できる第1の可変利得増幅器と、
前記環境変化を検出し、その検出に応じた信号を出力する検出回路と、
前記検出回路の出力信号を増幅または減衰するとともに、利得を可変できる第2の可変利得増幅器と、
前記第2の可変利得増幅器の出力信号が所定の基準値に等しくなるように前記第2の可変利得増幅器の利得を制御する制御信号を出力するとともに、前記制御信号に基づいて前記第1の可変利得増幅器の利得を制御する利得制御手段と、
を備えていることを特徴とする補償回路。 - 前記利得制御手段は、
前記第2の可変利得増幅器の出力信号と所定の基準値とを比較する比較手段と、
前記比較手段の出力信号に基づいて前記第2の可変利得増幅器の利得を変化させる利得可変手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の補償回路。 - 前記利得制御手段の出力信号は、平滑化されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の補償回路。
- 前記基準値は可変であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の補償回路。
- 前記第1の可変利得増幅器は、複数の可変利得増幅器から構成するようにし、
前記第2の可変利得増幅器は、時分割で動作するように構成し、
前記利得制御手段は、前記複数の可変利得増幅器に対応する複数の利得設定手段を有し、前記複数の可変利得増幅器に対応する利得がそれぞれ前記利得設定手段に設定されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の補償回路。 - 前記被補償信号は、ピエゾ型抵抗センサの出力信号であり、前記検出回路は温度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の補償回路。
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