JP5764737B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Description
≪固体電解コンデンサ≫
まず、図1〜図3を用いて、実施の形態1の固体電解コンデンサの構成について説明する。図1は、実施の形態1の固体電解コンデンサの模式的な断面図であり、図2は、実施の形態1のコンデンサ素子の構成を説明するための概略図であり、図3は、実施の形態1のコンデンサ素子における陽極体とセパレータの間の構成を示す模式的な断面図である。
以下、図2〜図4を参照して、実施の形態1の固体電解コンデンサの製造方法の一例について説明する。
まず、図4のステップS1において、誘電体被膜31が設けられた陽極体21を準備する。陽極体21としては、金属箔を用いることができる。
次に、上記陽極体21を用いて巻回体を作製する。巻回体とは、コンデンサ素子10の半製品であり、図2に示すコンデンサ素子10において、陽極体21とセパレータ23との間に、導電性高分子層32が形成されていないものをいう。
次に、図2に戻り、ステップS2において、陽極体21に前駆体モノマーおよび酸化剤を含浸させる。
本方法では、前駆体モノマーを含有する第1液と、酸化剤を含有する第2液とを用いる。すなわち、巻回体を第1液に浸漬した後に第2液に浸漬して、陽極体21に前駆体モノマーおよび酸化剤を含浸させる方法である。または、巻回体を第2液に浸漬した後に第1液に浸漬して、陽極体21に前駆体モノマーおよび酸化剤を含浸させる方法である。
本方法では、上記酸化剤、上記前駆体モノマー、および上記混合溶媒を含む重合液を用いる。すなわち、巻回体を重合液に浸漬して、陽極体21に前駆体モノマーおよび酸化剤を含浸させる方法である。
次に、図4のステップS3において、第1液、第2液、または重合液から巻回体を引き上げ、陽極体21の表面に均一な導電性高分子層32を形成させる(図3参照)。第1液、第2液、または重合液から巻回体を引上げた後、陽極体21を加熱することによって、導電性高分子層32をより均一に素早く形成することができる。また、陽極体21をγ−ブチロラクトンの沸点以上の温度で加熱することにより、導電性高分子層32中にγ−ブチロラクトンが残存するのを抑制することができる。なお、陽極体21の加熱は、たとえば、巻回体を加熱炉に入れて加熱することによって可能である。
次に、図4のステップS4において、コンデンサ素子10を封止する。
≪固体電解コンデンサ≫
図5に、実施の形態2の固体電解コンデンサの模式的な断面図を示す。図5において、固体電解コンデンサは、陽極リード52が立設された陽極体51と、陽極体51上に設けられた誘電体被膜53と、誘電体被膜53上に設けられた導電性高分子層54と、からなるコンデンサ素子50を備える。固体電解コンデンサにおいて、導電性高分子層54上にはカーボン層55が設けられており、カーボン層55上には銀ペイント層56が設けられている。また、陽極リード52には、陽極端子57が接続されており、銀ペイント層56には、導電性の接着剤からなる接着層58を介して、陰極端子59が接続されている。コンデンサ素子50は外装樹脂60によって封止されており、外装樹脂60より露出する陽極端子57および陰極端子59のそれぞれの一端は、外装樹脂60の表面に沿うように折り曲げられている。
以下、図4および図5を参照して、実施の形態2の固体電解コンデンサの製造方法の一例について説明する。
まず、図4のステップS1において、誘電体被膜53が設けられた陽極体51を準備する。陽極体51としては、金属の焼結体を用いることができる。
次に、図4のステップS2において、陽極体51に前駆体モノマーおよび酸化剤を含浸させる。本工程において、上記の第1液および第2液を用いてもよく、上記の重合液を用いてもよいことは、実施の形態1と同様であり、各液の組成についても、実施の形態1と同様であるため、その説明は繰り返さない。
次に、図4のステップS3において、第1液、第2液、または重合液から陽極体51を引上げ、陽極体51の表面に導電性高分子層54を形成させる。陽極体51には、その表面の凹部の奥にまで前駆体モノマーおよび酸化剤が浸透しているため、この工程によって、均一な導電性高分子層54を形成することができる。また、第1液、第2液、または重合液から陽極体51を引上げた後、陽極体51を加熱することによって、導電性高分子層54をより均一に素早く形成することができる。また、陽極体51をγ−ブチロラクトンの沸点以上の温度で加熱することにより、導電性高分子層54中にγ−ブチロラクトンが残存するのを抑制することができる。
次に、図4のステップS4において、コンデンサ素子50を封止する。
まず、アルミニウム箔にエッチング処理を行ってアルミニウム箔の表面を粗面化した後、該アルミニウム箔の表面に、化成処理によって誘電体被膜を形成した。化成処理は、アジピン酸アンモニウム溶液にアルミニウム箔を浸漬し、これに電圧を印加することによって行なった。そして、このアルミニウム箔を、縦×横が6mm×120mmとなるように裁断して、陽極体を準備した。
次に、上記陽極体と同程度の面積のセパレータおよび陰極体を準備し、陽極体と陰極体とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回した。次に、巻回体の外側表面の端部を巻止めテープで貼着して巻回体を作製した。陰極体としてアルミニウム箔を用い、リードタブの巻回体から突出する端部にはリード線を接続した。そして、作製された巻回体に対して、再度化成処理を行い、陽極体の切断された端部に誘電体被膜を形成した。
次に、前駆体モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェン、酸化剤としてのp−トルエンスルホン酸第二鉄、ならびにγ−ブチロラクトンおよびエチルアルコールからなる混合溶媒を含む重合液を準備した。具体的には、γ−ブチロラクトンの混合率が各々0、0.5、1、2、5、10、20、40、60、80、90および100%となるように調製した各混合溶媒に、3,4−エチレンジオキシチオフェンおよびp−トルエンスルホン酸を添加して、混合溶媒の混合率の異なる重合液を各々準備した。なお、各重合液における3,4−エチレンジオキシチオフェンの濃度は25重量%であり、p−トルエンスルホン酸第二鉄の濃度は60重量%となるように調製した。
そして、作製した巻回体を、10個ずつ、混合溶媒の混合率の異なる各重合液に3〜10秒程度浸漬した。
次に、重合液から巻回体を引き上げた後、巻回体を210℃で3分間加熱して、導電性高分子層を形成した。以上の工程により、図2に示すコンデンサ素子が作製された。
最後に、コンデンサ素子を封止して、固体電解コンデンサを製造した。
Claims (5)
- 表面に誘電体被膜が設けられた陽極体上に導電性高分子層を形成する工程を含む、固体電解コンデンサの製造方法であって、
前記導電性高分子層を形成する工程は、
前記陽極体に、チオフェンまたはその誘導体を含む前駆体モノマーと、芳香族スルホン酸金属塩を含む酸化剤と、アルコールと、γ−ブチロラクトンとを含浸させる工程と、
前記含浸させる工程の後に、前記陽極体を加熱する工程と、を含み、
前記アルコールは、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールおよびイソブチルアルコールから選ばれる1以上である、固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記含浸させる工程は、
前記前駆体モノマーを含む第1液に前記陽極体を浸漬する工程と、
前記酸化剤と前記アルコールと前記γ−ブチロラクトンとを含む第2液に前記陽極体を浸漬する工程と、を含む、請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記含浸させる工程は、
前記前駆体モノマーと前記酸化剤と前記アルコールと前記γ−ブチロラクトンとを含む重合液に、前記陽極体を浸漬する工程を含む、請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記アルコールおよび前記γ−ブチロラクトンからなる混合溶媒における前記γ−ブチロラクトンの混合率が2%以上90%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記加熱する工程において、前記陽極体をγ−ブチロラクトンの沸点以上の温度で加熱する、請求項1から4のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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