JP5763954B2 - 金属管の熱間加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属管の送出方向の上流側から下流側に向かって、前記金属管を誘導加熱する加熱装置と、前記金属管に冷却水を掛けて冷却する冷却装置と、前記金属管を把持して曲げモーメントを加える曲げ装置とを順次配置した金属管の熱間加工装置に関する。
かかる金属管の熱間加工装置は、下記特許文献1あるいは下記特許文献2により公知である。
特開2007−83304号公報 WO2010/050460号公報
ところで、上記従来の金属管の熱間加工装置は、高周波加熱コイルで所定温度以上に加熱されて軟らかくなった金属管に曲げモーメントを加えて曲げ加工するものであるが、金属管の曲げ加工の施工部の内側には皺が発生し易く、その結果、金属管としての所望の剛性や強度を得られないということから、所望の曲率半径に曲げ加工することができない場合が多いという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、熱間加工装置による金属管の曲げ加工の施工部の内側に発生する皺を低減することで、より小さな曲率半径での曲げ加工を可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、金属管の送出方向の上流側から下流側に向かって、前記金属管を誘導加熱する加熱装置と、前記加熱された前記金属管に冷却水を掛けて冷却する冷却装置と、前記金属管を把持して曲げモーメントを加える曲げ装置とを順次配置し、前記加熱装置により加熱された前記金属管の高温部分を、前記曲げ装置により加えられた曲げモーメントで曲げ加工した後に、前記冷却装置により冷却する金属管の熱間加工装置において、前記加熱装置および冷却装置の間に配置されたガイド装置は、前記金属管の外周に摺動自在に当接する外周ガイド面が形成されたガイド部材を備え、前記ガイド部材はBNおよびグラファイトの何れか一方で構成され、前記外周ガイド面は、入口開口が上流側に向かって拡開するとともに出口開口が半径Rgで下流側に向かって拡開しており、前記金属管の最小曲げ半径をRminとし、前記金属管の断面の図心から曲げ方向の内側表面までの距離をAiとしたとき、Rg≦Rmin−Aiであり、前記金属管は前記ガイド部材を出た位置で曲げ加工されることを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記外周ガイド面は、前記金属管の送出方向と平行な直線部を有することを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記ガイド装置は、前記ガイド部材の内部に配置されたマンドレルを備え、前記マンドレルの外周には前記金属管の内周に当接する内周ガイド面が形成されることを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記内周ガイド面に凹凸を形成したことを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記外周ガイド面に凹凸を形成したことを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
尚、実施の形態の高周波加熱コイル12は本発明の加熱装置に対応する。
請求項1の構成によれば、加熱装置および冷却装置の間に配置されたガイド装置が、金属管の外周に摺動自在に当接する外周ガイド面が内周に形成されたガイド部材を備えるので、曲げ装置で金属管に曲げモーメントを加えたときに、ガイド部材の外周ガイド面で金属管の外周をガイドすることで、金属管の外周が外側に変形するのを抑制して皺の発生度合いを低減することができるだけでなく、金属管の曲がり点をガイド部材の出口に特定して曲げ加工の精度を高めることができる。またガイド部材の外周ガイド面は、入口開口が上流側に向かって拡開するとともに出口開口が半径Rgで下流側に向かって拡開しており、金属管の最小曲げ半径をRminとし、金属管の断面の図心から曲げ方向の内側表面までの距離をAiとしたとき、Rg≦Rmin−Aiであるので、金属管の先端を外周ガイド面の入口開口に容易に挿入できるようにして作業効率を高めることができるだけでなく、金属管が外周ガイド面の出口開口と干渉するのを防止しながら滑らかな曲げ加工を可能にすることができる。しかも冷却装置からの水をガイド装置で遮って加熱装置に掛かるのを防止できるので、冷却装置をガイド装置に接近させることができ、これにより金属管が高温に加熱される領域を小さくして曲がり点を更に厳密に特定し、曲げ加工の精度を一層高めることができる。特に、BNおよびグラファイトの何れか一方で構成されたガイド部材は、線熱膨張係数が小さく、耐熱性および耐摩耗性に優れかつ固体潤滑性能を有するので高温に加熱された金属管を摺動自在にガイドすることができ、熱伝導率が低いので金属管の温度低下を最小限に抑えることができ、電気絶縁性が高いので加熱装置による金属管の加熱時に電磁誘導によって自身が加熱されることがない。
また請求項2の構成によれば、ガイド部材の外周ガイド面は金属管の送出方向と平行な直線部を有するので、ガイド部材の外周ガイド面の出口よりも上流側で金属管に曲げモーメントが作用するのを防止し、曲げ加工の精度をより一層高めることができる
また請求項の構成によれば、金属管の内周に当接する内周ガイド面が外周に形成されたマンドレルをガイド部材の内部に配置したので、マンドレルの内周ガイド面で金属管の内周をガイドすることで、金属管の内周が内側に変形するのを抑制して皺の発生度合いを一層低減することができる。しかも金属管の断面形状の精度が多少悪くても、ガイド部材の外周ガイド面およびマンドレルの内周ガイド面で金属管をガイドすることで、曲げ加工後の金属管の断面形状の精度を高めることができる。
また請求項の構成によれば、マンドレルの内周ガイド面に凹凸を形成したので、加熱された金属管からマンドレルに熱が逃げるのを最小限に抑えて加熱手段の消費エネルギーを節減することができるだけでなく、金属管およびマンドレル間の摩擦力を低減することで、金属管の曲げ方向外側部分が前記摩擦力で過剰に引き伸ばされて肉厚が薄くなるのを低減することができる。
また請求項の構成によれば、ガイド部材の外周ガイド面に凹凸を形成したので、加熱された金属管からガイド部材に熱が逃げるのを最小限に抑えて加熱手段の消費エネルギーを節減することができるだけでなく、金属管およびガイド部材間の摩擦力を低減することで、金属管の曲げ方向外側部分が前記摩擦力で過剰に引き伸ばされて肉厚が薄くなるのを低減することができる。
金属管の熱間加工装置の全体構成を示す図。(第1の実施の形態) 図1の2−2線拡大断面図。(第1の実施の形態) 図2の3部拡大図。(第1の実施の形態) 図3の4−4線断面図。(第1の実施の形態) 図3の5部拡大図。(第1の実施の形態) R形状部の曲率半径の説明図。(第1の実施の形態) 曲げ加工時の作用説明図。(第1の実施の形態) ガイド部材の他の実施の形態を示す図。(第2の実施の形態)
以下、図1〜図7に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。尚、本明細書において、上流側および下流側とは、金属管Wの送出方向を基準として定義される。
図1に示すように、本実施の形態のワークである金属管Wは、例えば自動車のフロントサイドフレームを構成する矩形状の閉断面を有する部材であって、鋼板をロールフォーミング等で管状に加工することで製造される。金属管Wを加熱して所定形状に曲げ加工する熱間加工装置は、金属管Wをその長手方向に送り出す金属管送出装置11と、金属管送出装置11の下流側に設けられた高周波加熱コイル12と、高周波加熱コイル12の下流側に設けられたガイド装置13と、ガイド装置13の下流側に設けられた冷却装置14と、冷却装置14の下流側に設けられたロボットよりなる曲げ装置15とを備える。金属管Wは長手方向に一定断面を有する直線状の部材であるが、それを高周波加熱用コイル12で加熱した状態で、曲げ装置15の把持部15aで把持して外力を加えることでガイド装置13の出口にて所定形状に湾曲させた後に、冷却装置14から噴出する冷却水で急冷して焼き入れを行うようになっている。
図2および図3に示すように、高周波加熱コイル12は1ターンあるいは数ターンのコイルで構成され、その内周と金属管Wの外周との間に略一定の隙間が形成される。本実施の形態の金属管Wは矩形状の閉断面を有するため、高周波加熱コイル12も矩形状に形成されて金属管Wの外周を略一定の隙間を存して囲繞する。
冷却装置14は金属管Wの外周を囲む円環状の冷却水タンクの内周面に多数の冷却水噴出孔14a…を形成したもので、高周波加熱コイル12で加熱された高温の金属管Wを冷却水噴出孔14a…から噴出する冷却水で冷却する。
ガイド装置13は高周波加熱コイル12の下流側かつ冷却装置14の上流側に配置されるもので、床面に設置された支持部材16と、支持部材16の開口部に固定された管状の断熱部材17と、断熱部材17の内周に支持された管状のガイド部材18とで構成される。断熱部材17は、耐火レンガ、セラミック、セメント等で形成されており、高温の金属管Wに接触して高温になるガイド部材18の熱が支持部材16および床面に伝達されないように遮断する。
ガイド部材18は、高温に加熱された金属管Wを摺動自在にガイドするため、線熱膨張係数が小さく、耐熱性および耐摩耗性に優れ、かつ固体潤滑性能を有することが必要であり、更に金属管Wの温度低下を最小限に抑えるためには熱伝導率が低いことが望ましく、高周波加熱コイル12による金属管Wの加熱時に電磁誘導によって自身が加熱されないように電気絶縁性が高いことが望ましい。このような観点から、ガイド部材18はBN(窒化ホウ素)やグラファイト(黒鉛)等で構成される。BNはグラファイトに比べて性能的には優れているが、高価であって加工が難しいという特徴を有している。BNに比べて熱伝導率が高いグラファイトは金属管Wから熱を奪い易いので、ガイド部材18が未だ低温である加工開始初期に該ガイド部材18を予備加熱するために、電熱ヒータ等の加熱装置を設けることが望ましい。
図3、図4および図6に示すように、ガイド部材18は基本的に短い管状の部材であるが、金属管Wの外周をガイドする外周ガイド面goには、その入口開口に上流側に向かって拡開する面取り部18aが施される。この面取り部18aは、金属管Wの先端をガイド部材18に嵌合させ易くして作業性を高めるためのもので、その形状や寸法に特段の制約はないため、面取り部18aに代えて所定半径のR形状部としても良い。
またガイド部材18の外周ガイド面goには、その出口開口に下流側に向かって所定の曲率半径Rgで拡開するR形状部18bが形成される。このR形状部18bの曲率半径Rgは、金属管Wの最小曲げ半径をRminとし、金属管Wの断面の図心Oから曲げ方向の内側表面までの距離をAiとしたとき、Rg≦Rmin−Aiが成立するように設定される。そして面取り部18aおよびR形状部18bに挟まれた部分に、金属管Wの外面の母線と平行に延びる円筒状の直線部18cが形成される。直線部18cの内径は金属管Wの外径と略等しく、金属管Wの外面は直線部18cの内面に摺接しながら案内される。直線部18cの内面には、金属管Wの外面との接触面積を減少させるために、正弦波状あるいは矩形波状の細かい凹凸が形成される(図5参照)。
管状のガイド部材18の内部には、金属管Wの内周をガイドする内周ガイド面giを外周に有する円柱状のマンドレル19が配置される。マンドレル19およびマンドレル19に一端を固定されて上流側に延びるステー20は、共に金属管Wの内側に挿入された後、ステー20の上流側の端部において金属管送出装置11の内部に固定される。
マンドレル19の材質には、ガイド部材18と同じ理由から、BNあるいはグラファイト等が採用される。またステー20の下流側部分20aは高温になるため、BNあるいはグラファイト等で形成されるが、高温になる虞がない上流側部分20bは適宜の材料で形成される。
マンドレル19の内周ガイド面giの上流側端部には面取り部19aが施される。この面取り部19aは、マンドレル19を金属管Wに挿入し易くして作業性を高めるためのもので、その形状や寸法に特段の制約はないため、面取り部19aに代えて所定半径のR形状部としても良い。
またマンドレル19の内周ガイド面giの下流側端部には、その直径が下流側に向かって漸減するR形状部19bが形成される。このR形状部19bの曲率半径Rmは、金属管Wの最小曲げ半径をRminとし、金属管Wの断面の図心Oから曲げ方向の外側表面までの距離をAoとしたとき、Rm≦Rmin+Aoが成立するように設定される。そして面取り部19aおよびR形状部19bに挟まれた部分に、金属管Wの内面の母線と平行に延びる円筒状の直線部19cが形成される。直線部19cの外径は金属管Wの内径と略等しく、金属管Wの内面は直線部19cの外面に摺接しながら案内される。ガイド部材18の直線部18cの下流側端の位置はマンドレル19の直線部19cの下流側端の位置に一致している。マンドレル19の直線部19cの内面には、金属管Wの外面との接触面積を減少させるために、正弦波状あるいは矩形波状の細かい凹凸が形成される(図5参照)。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
金属管送出装置11から送出された金属管Wは、高周波加熱コイル12、ガイド装置13および冷却装置14を通過した位置でロボットよりなる曲げ装置15の把持部15aに把持される。高周波加熱コイル12に高周波電流を供給すると、高周波加熱用コイル12の周囲に形成される磁界によって金属管Wの内部に渦電流が発生し、金属管Wがジュール熱により加熱される。この状態で曲げ装置15で金属管Wを曲げ方向に変位させると、ガイド装置13の出口部分で金属管Wに最大の曲げモーメントが作用するが、その最大の曲げモーメントが作用する部分で金属管Wが高周波加熱コイル12によりA3変態点以上の温度(例えば、900°C〜1000°C)に加熱されているため、金属管Wは所望の形状に曲げ加工される。このようにして曲げ加工された金属管Wは、冷却装置14の冷却水タンク24の冷却水噴出孔24a…から噴出する冷却水で急冷されて焼き入れされることで、金属管Wの曲げ加工および焼き入れ処理を連続的に行うことができる。
図7(A)に示すように、ガイド装置13を備えていない従来例では、金属管Wを曲げ加工するとき、特に曲げ方向内側の部分において金属管Wに圧縮力が作用するために皺が発生し易いという問題がある。
一方、図7(B)に示すように、ガイド装置13を備える本実施の形態では、金属管Wの外周がガイド部材18の外周ガイド面goでガイドされ、金属管Wの内周がマンドレル19の内周ガイド面giでガイドされるため、つまり金属管Wが外周ガイド面goおよび内周ガイド面giに挟まれるため、圧縮力が作用する曲げ方向内側の部分において金属管Wの肉厚が若干増加する傾向があるものの、その部分に発生する皺を大幅に低減することができる。しかも外周ガイド面goおよび内周ガイド面giは金属管Wの断面形状を矯正する機能を有するため、金属管送出装置11から送出される金属管Wの断面形状に若干の歪みが存在しても、それを正しい形状に矯正することができる。
またガイド部材18およびマンドレル19の下流側端部がR形状部18b,19bを備えておらず、鋭いエッジになっていると仮定すると、そのエッジに曲げ加工された金属管Wの外面が擦れて傷ついたり加工精度が低下したりする可能性があるが、エッジの位置にR形状部18b,19bを設けたことで金属管Wをスムーズに案内して上記問題を解決することができる。
このとき、R形状部18b,19bの曲率半径が金属管Wの最小曲げ半径Rminに比べて大きすぎると、金属管Wの曲げ加工がR形状部18b,19bによって阻害されてしまい、曲げ半径が所望の値よりも大きくなってしまう可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、ガイド部材18の外周ガイド面goの下流側端部に形成されたR形状部18bの曲率半径Rgは、金属管Wの最小曲げ半径をRminとし、金属管Wの断面の図心Oから曲げ方向の内側表面までの距離をAiとしたとき、Rg≦Rmin−Aiに設定されるので、金属管Wが最小曲げ半径をRminで曲げ加工される場合であっても、R形状部18bの曲率半径Rgが大きすぎて最小曲げ半径をRminと干渉することはない。
同様に、マンドレル19の内周ガイド面giの下流側端部に形成されたR形状部19bの曲率半径Rmは、金属管Wの最小曲げ半径をRminとし、金属管Wの断面の図心Oから曲げ方向の外側表面までの距離をAoとしたとき、Rm≦Rmin+Aoに設定されるので、金属管Wが最小曲げ半径をRminで曲げ加工される場合であっても、R形状部19bの曲率半径Rmが大きすぎて最小曲げ半径をRminと干渉することはない。
またガイド部材18の直線部18cの内面およびマンドレル19の直線部19cの内面には細かい凹凸が形成されているため、直線部18c,19cと金属管Wとの間の接触面積を減少させて金属管Wの熱がガイド部材18あるいはマンドレル19に逃げ難くすることができ、これにより高周波加熱コイル12による金属管Wの加熱量を最小限に抑えて消費電力を削減することができる。
また金属管Wの送出に伴ってガイド部材18あるいはマンドレル19と金属管Wとの間に強い摩擦力が作用すると、曲げ加工時に金属管Wに強い張力が作用して肉厚が局部的に薄くなる可能性があり、この傾向は金属管Wの曲げ方向外側部分で顕著になる。しかしながら、本実施の形態によれば、ガイド部材18の直線部18cおよびマンドレル19の直線部19cに形成された細かい凹凸によって前記摩擦力が減少するため、曲げ加工時に金属管Wに強い張力が作用して肉厚が局部的に薄くなるのを防止することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、金属管Wを曲げ加工するときに皺の発生を大幅に低減することが可能であるが、更に以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、熱間加工装置が仮にガイド装置13を備えていないとすると、金属管Wは曲げ装置15から金属管送出装置11までの全域で曲げモーメントを受けることになり、その曲げモーメントは曲げ装置15から金属管送出装置11に向かってリニアに増加する。このとき、曲げ装置15から金属管送出装置11までの間に位置する金属管Wは、高周波加熱コイル12で加熱されて軟らかくなり、冷却装置14で冷却されて硬くなるため、高周波加熱コイル12および冷却装置14間に存在する曲がり点で曲げ加工されることになるが、その曲がり点の位置を厳密に特定することは困難であり、これが曲げ加工の加工精度を低下させる原因となっていた。
しかしながら、本実施の形態によれば、金属管Wは、ガイド部材18の直線部18cおよびマンドレル19の直線部19cに挟まれた部分で曲げモーメントを受けず、ガイド装置13を出口部分、厳密に言うと直線部18c,19cの下流端のa位置(図2参照)で最大の曲げモーメントを受けるため、その部分を曲がり点として曲げ加工されることになる。その結果、金属管Wの曲がり点の位置が厳密に特定されることになり、曲げ加工の加工精度を高めることが可能になる。
また金属管Wの曲げ加工の精度を高めるには、金属管Wの高温部分をできるだけ短くして曲がり点の位置のばらつきを小さくすることが望ましく、そのためには冷却装置14を高周波加熱コイル12にできるだけ接近して配置する必要がある。しかしながら、冷却装置14を高周波加熱コイル12に接近させると、冷却装置14から噴出した冷却水が高周波加熱コイル12に掛かってしまい、高周波加熱コイル12の機能を阻害する可能性がある。
本実施の形態によれば、高周波加熱コイル12と冷却装置14との間にガイド装置13が配置されているので、冷却装置14から噴出する水をガイド装置13で遮って高周波加熱コイル12に掛からないようにすることができ、これにより高周波加熱コイル12に対して冷却装置14を接近させて金属管Wの高温部分を短くし、曲がり点の位置のばらつきを更に小さくすることができる。
次に、図8に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態のガイド部材18は直線部18cを備えているが、第2の実施の形態は、直線部18cを省略して面取り部18aおよびR形状部18bだけを設けている。この場合、マンドレル19が直線部19cを備えることが必要である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では金属管Wの断面形状が矩形状であるが、本発明は任意の断面形状の金属管Wに対しても適用することができる。
また実施の形態のガイド装置13はガイド部材18およびマンドレル19の両方を備えているが、マンドレル19を省略しても充分な効果を得ることができる。
12 高周波加熱コイル(加熱装置)
13 ガイド装置
14 冷却装置
15 曲げ装置
18 ガイド部材
18c 直線部
19 マンドレル
go 外周ガイド面
gi 内周ガイド面
W 金属管

Claims (5)

  1. 金属管(W)の送出方向の上流側から下流側に向かって、前記金属管(W)を誘導加熱する加熱装置(12)と、前記金属管(W)に冷却水を掛けて冷却する冷却装置(14)と、前記金属管(W)を把持して曲げモーメントを加える曲げ装置(15)とを順次配置し、前記加熱装置(12)により加熱された前記金属管(W)の高温部分を、前記曲げ装置(15)により加えられた曲げモーメントで曲げ加工した後に、前記冷却装置(14)により冷却する金属管の熱間加工装置において、
    前記加熱装置(12)および冷却装置(14)の間に配置されたガイド装置(13)は、前記金属管(W)の外周に摺動自在に当接する外周ガイド面(go)が形成されたガイド部材(18)を備え、前記ガイド部材(18)はBNおよびグラファイトの何れか一方で構成され、前記外周ガイド面(go)は、入口開口が上流側に向かって拡開するとともに出口開口が半径Rgで下流側に向かって拡開しており、前記金属管(W)の最小曲げ半径をRminとし、前記金属管(W)の断面の図心から曲げ方向の内側表面までの距離をAiとしたとき、Rg≦Rmin−Aiであり、前記金属管(W)は前記ガイド部材(18)を出た位置で曲げ加工されることを特徴とする金属管の熱間加工装置。
  2. 前記外周ガイド面(go)は、前記金属管(W)の送出方向と平行な直線部(18c)を有することを特徴とする、請求項1に記載の金属管の熱間加工装置
  3. 記ガイド装置(13)は、前記ガイド部材(18)の内部に配置されたマンドレル(19)を備え、前記マンドレル(19)の外周には前記金属管(W)の内周に当接する内周ガイド面(gi)が形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の金属管の熱間加工装置。
  4. 記内周ガイド面(gi)に凹凸を形成したことを特徴とする、請求項に記載の金属管の熱間加工装置。
  5. 記外周ガイド面(go)に凹凸を形成したことを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の金属管の熱間加工装置。
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