JP2003170226A - 管の曲げ加工装置および曲げ加工方法 - Google Patents

管の曲げ加工装置および曲げ加工方法

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JP2003170226A
JP2003170226A JP2001373194A JP2001373194A JP2003170226A JP 2003170226 A JP2003170226 A JP 2003170226A JP 2001373194 A JP2001373194 A JP 2001373194A JP 2001373194 A JP2001373194 A JP 2001373194A JP 2003170226 A JP2003170226 A JP 2003170226A
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pipe
bending
die
crack
guide hole
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JP2001373194A
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Inventor
Takahiro Ota
高裕 太田
Ken Ishii
建 石井
Shingo Ito
真吾 伊藤
Satoru Kawaguchi
悟 川口
Naoki Fukueda
直樹 福枝
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質で高精度、且つ汎用性の高い管の曲げ
加工装置および曲げ加工方法を提供する。 【解決手段】 管の曲げ加工装置を、曲げ加工を行なう
管の外径と略等しい内径の直線状の導孔を有する固定ダ
イスの導孔に管を通し、固定ダイスを出た管を他のダイ
スに押し通して曲げ加工をおこなう管の曲げ加工装置に
おいて、他のダイスが、固定ダイスに取り付けられた半
割れ固定ダイスと、摺動自在に支持され半割れ固定ダイ
スに押し付けられる半割れ移動ダイスからなり、半割れ
固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付けたとき半割れ
固定ダイスと半割れ移動ダイスとの間に、管を曲がり中
心半径Rdで曲げた管の位置に管の外径に略等しい内径
の挿通孔が形成され、導孔を通した管を挿通孔に押し通
す管送り機構と、半割れ移動ダイスを半割れ固定ダイス
に押し付ける押し付け機構とを備えてなるように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管の曲げ加工装置
および曲げ加工方法に関し、特に、曲げ角度の精度、管
内面の品質の高さを要求される配管用鋼管の曲げ加工に
適する管の曲げ加工装置および曲げ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントや火力プラント等のプラ
ント配管用鋼管の冷間曲げ加工では、回転引曲げが使わ
れているが、小半径曲げでは扁平を防止するために通常
は管内に中子を挿入する。しかしこの中子により管内面
に傷が入る場合があり、品質面での問題となるおそれが
あった。
【0003】一方、図11に示すように、曲げ金型51
を用いて曲げ金型51内の挿通孔51a内に管52を押
し通す押し通し曲げも用いられるが、曲げ角度の調整が
難しく、曲げ形状毎に曲げ金型51を要する等の制約が
あり、汎用性が乏しかった。
【0004】また、図12に示すように、ガイドシリン
ダ61から管62を、オフセット量調整可能に配置され
たダイス63のベアリング部63aに挿通させる、曲げ
金型を用いない押し通し曲げ方法があるが(例えば特開
平9−103825号公報)、概してこの方法の場合、
曲げ精度を出し難いという問題があった。その原因とし
ては、管62の形状公差や材料強度の偏差の影響を受け
ること、装置構成上移動部分が多く装置の剛性向上に限
界があることなどが考えられる。また、曲げ角度の修正
加工も困難であり、プラント配管用鋼管等の精度を要求
される配管への適用には課題を残すものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法の問題を
解消し、高品質で高精度、且つ汎用性の高い管の曲げ加
工装置および曲げ加工方法を提供することを課題とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、上記の
課題を解決するためになされたものであり。その第1の
手段として、曲げ加工を行なう管の外径と略等しい内径
の直線状の導孔を有する固定ダイスの同導孔に管を通
し、同固定ダイスを出た前記管を他のダイスに押し通し
て曲げ加工をおこなう管の曲げ加工装置において、前記
他のダイスが、前記固定ダイスに取り付けられた半割れ
固定ダイスと、摺動自在に支持され同半割れ固定ダイス
に押し付けられる半割れ移動ダイスからなり、前記半割
れ固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付けたとき同半
割れ固定ダイスと半割れ移動ダイスとの間に、前記管を
曲がり中心半径Rdで曲げた同管の位置に筒管の外径に
略等しい内径の挿通孔が形成され、前記導孔を通した前
記管を前記挿通孔に押し通す管送り機構と、前記半割れ
固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付ける押し付け機
構とを備えてなることを特徴とする管の曲げ加工装置を
提供する。
【0007】上記の第1の手段によれば、管は、曲げ加
工中に外面が半割れ固定ダイスおよび半割れ移動ダイス
に拘束されているため、良好な扁平率が得られ、挿通孔
内を押し通す時に発生する摩擦力により曲げ加工部に大
きな軸圧縮力が発生し減肉率が低減した。
【0008】また、管の曲げ角度は管の押し通し量で制
御できるため、曲げ金型に制約されず一つの半割れ固定
ダイスと半割れ移動ダイスで多様な曲げ角度に対応で
き、目標曲げ中心半径の異なる管の曲げ加工は半割れ固
定ダイスと半割れ移動ダイスを交換するだけでよい。
【0009】さらに、ダイス部は移動部が少なく剛性が
高く曲げ加工精度が向上し、曲げ加工後は半割れ移動ダ
イスを後退させれば管の取り外しが容易であり、各ダイ
スと管が接触する面は、外面のみであるため、管の内面
に傷を付けるころがなく、潤滑材は管の外面のみに使用
すればよい。
【0010】(2)第2の手段としては、第1の手段の
管の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダイスが、
前記導孔から送出された前記管に向く面に、前記曲がり
中心半径Rdで曲げた同管の曲げの内周側側面に沿う形
状で凸状に反って設けられた内側半円断面溝を備え、前
記半割れ移動ダイスが、同導孔から送出された同管に向
く面に、前記曲がり中心半径Rdで曲げた同管の曲げの
外周側側面に沿う形状で凹状に反って設けられた外側半
円断面溝を備え、前記内側半円断面溝と外側半円断面溝
が、前記挿通孔を形成することを特徴とする管の曲げ加
工装置を提供する。
【0011】第2の手段によれば、第1の手段の作用を
奏する、より具体的な管の曲げ加工装置が得られる。
【0012】(3)また、第3の手段として、第1の手
段の管の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダイス
が、前記導孔から送出された前記管に向く面に、同導孔
から一定間隔をあけた位置で前記曲がり中心半径Rdに
おける同管の曲げの内周側側面と周方向に線接触するリ
ング状の内側半円口を備え、前記半割れ移動ダイスが、
同導孔から送出された同管に向く面に、同導孔から一定
間隔をあけた位置で同曲がり中心半径Rdにおける同管
の曲げの外周側側面と周方向に線接触するリング状の外
側半円口を備え、前記内側半円口と外側半円口が、前記
挿通孔を形成することを特徴とする管の曲げ加工装置を
提供する。
【0013】第3の手段によれば、第1の手段の作用を
奏する、より具体的な管の曲げ加工装置が得られ、特
に、挿通孔がリング状に形成されるので管との接触が線
接触のため局部的であり、第2の手段に比べて、加工力
を低減できる。
【0014】(4)第4の手段として、第1の手段の管
の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダイスが、前
記導孔から送出された前記管に向く面に、前記曲がり中
心半径Rdで曲げた同管の曲げの内周側側面に沿う形状
で凸状に反って設けられた内側半円断面溝を備え、前記
半割れ移動ダイスが、同導孔から送出された同管に向く
面に、同導孔から一定間隔をあけた位置で同曲がり中心
半径Rdにおける同管の曲げの外周側側面と周方向に線
接触するリング状の外側半円口を備え、前記内側半円断
面溝と外側半円口が、前記挿通孔を形成することを特徴
とする管の曲げ加工装置を提供する。
【0015】第4の手段によれば、第1の手段の作用を
奏する、より具体的な管の曲げ加工装置が得られ、特
に、挿通孔の外側をなす外側半円口がリング状に形成さ
れるので、第3の手段と同様に管と挿通孔の接触が実質
的に線接触となり局部的であり、第2の手段に比べて、
加工力を低減でき、半割れ固定ダイス側が半円断面溝構
造なので挿通孔の形成に安定性がある。
【0016】(5)第5の手段として、第3の手段また
は第4の手段の管の曲げ加工装置において、前記挿通孔
の内径を前記管の外径より小さいものとしてなることを
特徴とする管の曲げ加工装置を提供する。
【0017】第5の手段によれば、第3の手段または第
4の手段の作用に加え、管の外径よりやや小さい挿通孔
107としたことにより所謂しごきの効果を加えること
が可能である。
【0018】(6)第6の手段として、第1の手段ない
し第5の手段のいずれかの管の曲げ加工装置において、
前記曲がり中心半径Rdは、前記管のスプリングバック
特性に基づき、管の目的曲げ中心半径Rよりもやや小さ
くなるように設定されてなることを特徴とする管の曲げ
加工装置を提供する。
【0019】第6の手段によれば、第1の手段ないし第
5の手段のいずれかの作用に加え、挿通孔を通過後、管
のスプリングバック特性によって成形後の実際の曲げ半
径が幾分か拡大することを踏まえて、挿通孔の曲がり中
心半径Rdを管のスプリングバック特性を考慮して目標
曲げ中心半径Rよりやや小さい値に設定したため、管を
正しく目標曲げ中心半径Rに曲げ加工できる。
【0020】(7)第7の手段として、第1の手段ない
し第6の手段のいずれかの管の曲げ加工装置において、
前記管送り機構は、前記管の途中で同管をクランプして
同管を軸方向に固定するパイプクランプを有することを
特徴とする管の曲げ加工装置を提供する。
【0021】第7の手段によれば、第1の手段ないし第
6の手段のいずれかの作用に加え、長尺の管に対して、
管の途中でクランプできる。
【0022】(8)第8の手段として、第1の手段ない
し第7の手段のいずれかの管の曲げ加工装置において、
前記管送り機構は、前記管をクランプして同管を軸方向
に固定するパイプクランプと、同パイプクランプを前記
管の軸回りに回転し固定する機構を有してなることを特
徴とする管の曲げ加工装置を提供する。
【0023】第8の手段によれば、第1の手段ないし第
7の手段のいずれかの作用に加え、一度管を曲げ加工装
置にセットすることにより、1本の管に対して、曲げ方
向、曲げ角度の異なる複数の曲げ加工を行なうことでき
る。
【0024】(9)第9の手段として、第1の手段ない
し第8の手段のいずれかの管の曲げ加工装置において、
予め得た前記管の曲げ角度と管の送り量の関係の実績の
データベースを備え、曲げようとする所期の管の曲げ角
度に対して同データベースにより管の送り量を演算する
演算装置と、同演算装置の演算結果に基づき前記管送り
機構を制御する制御装置を有してなることを特徴とする
管の曲げ加工装置を提供する。
【0025】第9の手段によれば、第1の手段ないし第
8の手段のいずれかの作用に加え、各種の管に対して、
修正曲げ加工の必要がなく、また、管の送り量を作業者
が入力する必要がない。
【0026】(10)第10の手段として、第1の手段
ないし第8の手段のいずれかの管の曲げ加工装置におい
て、前記管の曲げ加工前の位置に取り付けた傾斜計と、
同傾斜計の出力により曲げ加工における検出された傾斜
角の変化量を演算し、同変化量が曲げようとする所期の
管の曲げ角に達したとき同管の押し出し曲げ加工を停止
するように、前記管送り機構を制御する制御装置とを備
えてなることを特徴とする管の曲げ加工装置を提供す
る。
【0027】第10の手段によれば、第1の手段ないし
第8の手段のいずれかの作用に加え、データベースを持
たない材質、形状、板厚、外径の管についても、目的曲
げ中心半径で高精度な所期の管の曲げ角度の曲げ加工が
行なえ、また、実際の曲げ加工後の管の曲げ角度をフィ
ードバック制御するので、管の諸値のばらつきに係わら
ず、管の曲げ加工の精度が向上し、管の送り量を作業者
が入力する必要がない。
【0028】(11)第11の手段として、第1の手段
ないし第8の手段のいずれかの管の曲げ加工装置におい
て、前記管の曲げ加工前の位置および参照となる固定箇
所に取り付けたマーカと、同マーカを撮像する撮像装置
と、同撮像装置の撮像を画面処理し前記管に取り付けた
前記マーカの方向角を演算する画像処理装置と、同画像
処理装置の出力により曲げ加工における同マーカの方向
角の変化量を演算し、同変化量が曲げようとする所期の
管の曲げ角に達したとき同管の押し出し曲げ加工を停止
するように、前記管送り機構を制御する制御装置とを備
えてなることを特徴とする管の曲げ加工装置を提供す
る。
【0029】第11の手段によれば、第1の手段ないし
第8の手段のいずれかの作用に加え、データベースを持
たない材質、形状、板厚、外径の管についても、目的曲
げ中心半径で高精度な管の曲げ角度の曲げ加工が行な
え、また、実際の曲げ加工後の管の曲がり角度をフィー
ドバック制御するので、管の諸値のばらつきに係わら
ず、管の曲げ加工の精度が向上し、管2の送り量を作業
者が入力する必要がない。また、水平面内での曲げ加工
にも適用できる。
【0030】(12)第12の手段として、第1の手段
ないし第11の手段のいずれかの管の曲げ加工装置を用
い、前記管を曲げようとする所期の管曲げ角度に対応す
る管の送り量だけ前記管送り機構により前記挿通孔に押
し通すことを特徴とする管の曲げ加工方法を提供する。
【0031】第12の手段によれば、第1の手段ないし
第11の手段のいずれかの管の曲げ加工装置の作用を奏
する管の曲げ加工が行なえる。
【0032】(13)第13の手段として、第12の手
段の管の曲げ加工方法において、前記管を前記所期の管
曲げ角度に対応する管の送り量だけ前記管送り機構によ
り前記挿通孔に押し通した後、前記半割れ移動ダイスを
後退させて同管の曲げ角度を計測し、前記所定の曲げ角
度に対して曲げ角度の不足があれば、再度前記半割れ移
動ダイスを前記半割れ固定ダイスに押し付け、スプリン
グバックで不足した曲げ角度に相当する分、前記管を前
記挿通孔に押し通すことを特徴とする管の曲げ加工方法
を提供する。
【0033】第13の手段によれば、第12の手段の作
用に加え、管の曲げ加工装置に管をセットしたまま再度
の修正加工が可能である。
【0034】
【発明の実施の形態】図1および図2に基づき、本発明
の実施の第1形態に係る管の曲げ加工装置および曲げ加
工方法を説明する。図1は本実施の形態の管の曲げ加工
装置の一部断面とした説明図であり、図2は図1中A−
A矢視による拡大断面図である。
【0035】図1において、1は図示しないベース板等
の支持部に固定された固定ダイスであり、曲げ加工を行
なおうとする管2の外径と略等しい内径の直線状の導孔
1aを有し、管2を挿通させて軸方向を拘束して導くも
のとなっている。
【0036】3は、固定ダイス1の下面に密着して取り
付けられた半割れ固定ダイスであり、導孔1aから送出
された管2に向く面に、目標曲げ中心半径Rにおける管
2の曲げの内周側側面に沿う形状で凸状に反って設けら
れた内側の半円断面溝3aを備えている。半円断面溝3
aは、溝の軸方向に垂直な断面が、管2の外径と略等し
い内径の半円形凹部をなしており、導孔1aと連続した
溝面を形成している。
【0037】4は、ベース板等の支持部5に摺動可能に
支持され、導孔1aから送出された管2に押圧シリンダ
6により押圧される半割れ移動ダイスであり、管2に向
く面に、目標曲げ中心半径Rにおける管2の曲げの外周
側側面に沿う形状で凹状に反って設けられた外側の半円
断面溝4aを備えている。半円断面溝4aは、溝の軸方
向に垂直な断面が、管2の外径と略等しい内径の半円形
凹部をなしている。
【0038】そして、半割れ移動ダイス4が、押圧シリ
ンダ6により半割れ固定ダイス3に押し当てられた状態
で、半円断面溝3aと半円断面溝4aは、管2の外径と
略等しい内径の、一定の曲がり中心半径Rdで曲がり、
導孔1aと連なる挿通孔7を形成し、挿通孔7は挿入さ
れた管2と面接触する。
【0039】上記挿通孔7の曲がり中心半径Rdは、管
2のスプリングバック特性に基づき、管2の目標曲げ中
心半径Rよりもやや小さくなるように、半円断面溝3a
と半円断面溝4aの反り(曲がり)半径を設定すること
が好ましい。
【0040】これは、導孔1aから送り出された管2
が、挿通孔7を押し通されるとき、挿通孔7の曲がり中
心半径Rdに従って塑性変形するが、挿通孔7を通過
後、管2のスプリングバック特性によって成形後の実際
の曲げ半径が幾分か拡大することを踏まえたものであ
る。挿通孔7の曲がり中心半径Rdを、管2のスプリン
グバック特性を考慮して目標曲げ中心半径Rよりやや小
さい値に設定することで、管2を正しく目標曲げ中心半
径Rに曲げ加工できるためである。
【0041】8は、図示しないベース板等の支持部に固
定された管送り機構であり、管送り機構8は、固定ダイ
ス1の導孔1aに挿通された管2の後端部2aを押し
て、導孔1aを通過させ、半円断面溝3aと半円断面溝
4aとにより形成される挿通孔7内を押し通すものであ
る。
【0042】本実施の形態において、管送り機構8は、
図示しないベース板等の支持部に軸受け8aを介し支持
された一対の管送り用ボールねじ8b、管送り用ボール
ねじ8bを歯車8cを介して同期回転させる管送り用サ
ーボモータ8d、一対の管送り用ボールねじ8bと螺合
し管2の後端部2aと当接する管送り治具8eで構成さ
れており、管送り用サーボモータ8dの回転によって、
管送り治具8eが管2の後端部2aを押して管2を押し
出す。また、図1に示すものと異なり一対の管送り用ボ
ールねじ8bが歯車8cにより逆回転する場合は、互い
に逆ネジを切ったものとすればよい。
【0043】なお、管送り機構8は管2を送り出すもの
であれば適宜のものでよく、本実施の形態のものに限定
されるものではない。
【0044】半割れ移動ダイス4の押し付け機構として
は、本実施の形態の押圧シリンダ6に限定されるもので
はなく、ボールねじとモータの組み合わせ等、適宜のも
のでよい。
【0045】また、図1において管2の先端に直管部2
bが示されているが、これは押し通し曲げ加工前の最初
の突き出し部である。
【0046】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例1により説
明する。
【0047】外径20mm、板厚1mm、長さ300m
mのSUS304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mm
で、曲げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)管2を固定ダイス1の導孔1aに挿通させる。こ
の時、管2外面に十分に潤滑剤を塗布する。固定ダイス
1の導孔1aの内径は、管2の外径より0.1mm大き
いものとする。 (2)半割れ移動ダイス4を、押し付け荷重6tonf
で半割れ固定ダイス3に押し付ける。半割れ固定ダイス
3の半円断面溝3aと半割れ移動ダイス4の半円断面溝
4aにより形成される挿通孔7の内径は、管2の外径よ
り0.1mm大きいものとする。 (3)管2の後端部2aを管送り機構8により軸方向に
押して、挿通孔7内を約95mm(=曲げ中心半径R6
0mm×π/2)押し通す。なお、曲げ加工中は半割れ
移動ダイス4は押圧シリンダ6により半割れ固定ダイス
3に押し付けられて固定されており、移動しない。 (4)半割れ移動ダイス4の押し付け荷重を解除し、管
2と干渉しない位置まで後退させる。 (5)管2の曲げ角度を計測する。 (6)スプリングバックが所定以上あれば、再度半割れ
移動ダイス4を押し付け荷重2tonfで半割れ固定ダ
イス3に押し付け、スプリングバックで不足した曲げ角
度に相当する分だけ管2を軸方向に押し通す。 (7)再び半割れ移動ダイス4を後退させ、管2の後端
部2aを押して管2を押し出し、管2を固定ダイス1か
ら抜き出す。
【0048】以上の実施例1でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、下記のような作用効果がある。
【0049】曲げ加工された管2は、扁平率4%、減
肉率5%で、曲げ角度90°が得られ、良好な管曲げ形
状が得られた。すなわち、曲げ加工中に管2外面が半割
れ固定ダイス3および半割れ移動ダイス4に拘束されて
いたため、良好な扁平率が得られたものであり、また、
挿通孔7内を押し通す時に発生する摩擦力により、曲げ
加工部に大きな軸圧縮力が発生するため、曲げの中立軸
が外側に移動し、減肉率を低減させる効果があったもの
である。
【0050】管2の曲げ角度は管2の押し通し量で制
御できるため、曲げ金型に制約されず、各種の曲げ角度
を一つの固定、移動ダイス3、4の組み合わせで得るこ
とができる。
【0051】曲げ加工装置のダイス部の移動部が少な
く剛性を高くすることが可能であり、曲げ加工精度が向
上する。
【0052】曲げ加工後に半割れ移動ダイス4を後退
させ、押し付け荷重を除去した状態で管2を取り外すこ
とがでるので、離型が容易である。
【0053】各ダイス1、3、4と管2が接触する面
は、外面のみであるため、管2の内面に傷を付けるころ
がなく、高品質な曲げ管を得ることができる。
【0054】潤滑材は管2の外面のみに使用すればよ
く、内面の洗浄工程が不要である。。
【0055】管の曲げ加工装置に管をセットしたまま
再度の修正加工が可能であるため、曲げ加工後に実際の
スプリングバック量を計測し、必要とすれば容易に修正
加工が可能であるため、単品の曲げ加工でも曲げ角度の
高精度が得られる。
【0056】目標曲げ中心半径Rの異なる管2の曲げ
加工を行なうときは、半割れ固定ダイス3と半割れ移動
ダイス4を交換するだけでよく、上記の特徴とともに
汎用性を高いものとなる。
【0057】図3および図4に基づき、本発明の実施の
第2形態に係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を
説明する。図3は本実施の形態の管の曲げ加工装置の一
部断面とした説明図であり、図4は図3中B−B矢視に
よる拡大断面図である。
【0058】本実施の形態の図3および図4の説明にお
いて、前述の実施の形態と同様の機能部分については、
同じ符号を付して説明を省略して、異なる点を主に説明
する。また、共通する全般的な技術的説明も、重複する
事項は省略し、あるいは簡略に述べる。このことは後述
の他の実施の形態において同様である。
【0059】図3において、1は固定ダイスであり、管
2の外径と略等しい内径の導孔1aを有している。10
3は、固定ダイス1の下面に密着して取り付けられた半
割れ固定ダイスであり、導孔1aから送出された管2に
向く面に、導孔1aから一定間隔をあけた位置で目標曲
げ中心半径Rにおける管2の曲げの内周側側面と周方向
に線接触するリング状の内側の半円口103aを備えて
いる。半円口103aは、口の軸方向に垂直な断面が、
管2の外径と略等しい内径の半円形をなしている。
【0060】104は、ベース板等の支持部5に摺動可
能に支持され、導孔1aから送出された管2に押圧シリ
ンダ6により押圧される半割れ移動ダイスであり、管2
に向く面に、導孔1aから一定間隔をあけた位置で目標
曲げ中心半径Rにおける管2の曲げの外周側側面と周方
向に線接触するリング状の外側の半円口104aを備え
ている。半円口104aは、口の軸方向に垂直な断面
が、管2の外径と略等しい内径の半円形をなしている。
【0061】半割れ移動ダイス104は移動ダイスホル
ダ109に支持され、移動ダイスホルダ109は半割れ
移動ダイス104の押し付け機構としての押圧シリンダ
6のピストンロッド先端に取り付けられている。
【0062】そして、半割れ移動ダイス104が、押圧
シリンダ6により半割れ固定ダイス103に押し当てら
れた状態で、半円口103aと半円口104aは向き合
って位置し、管2の外径と略等しい内径の、リング状の
挿通孔107を形成する。
【0063】挿通孔107は、導孔1aから一定の曲が
り中心半径Rdを描いた位置での管位置に一致するよう
形成され、挿通孔107の位置する曲がり中心半径Rd
は、管2のスプリングバック特性に基づき、管2の目標
曲げ中心半径Rよりもやや小さくなるように設定するこ
とが好ましい。
【0064】これは、導孔1aから送り出された管2
が、挿通孔107を押し通されるとき、挿通孔107の
位置により曲がり中心半径Rdを形勢するように塑性変
形するが、挿通孔107を通過後、管2のスプリングバ
ック特性によって成形後の実際の曲げ半径が幾分か拡大
することを踏まえたものである。挿通孔107の位置す
る曲がり中心半径Rdを、管2のスプリングバック特性
を考慮して目標曲げ中心半径Rよりやや小さい値に設定
することで、管2を正しく目標曲げ中心半径Rに曲げ加
工できるためである。
【0065】108は、図示しないベース板等の支持部
に固定された管送り機構であり、管送り機構108は、
固定ダイス1の導孔1aに挿通された管2の後端部2a
を押して、導孔1aを通過させ、半円口103aと半円
口104aとにより形成される挿通孔107内を押し通
すものである。
【0066】本実施の形態において、管送り機構108
は、図示しないベース板等の支持部に支持された管送り
用油圧シリンダ108a、管送り用油圧シリンダ108
aのピストンロッド108b先端に取り付けられ管2の
後端部2aと当接する管送り治具108cで構成されて
おり、管送り用油圧シリンダ108aによって、管送り
治具108cが管2の後端部2aを押して管2を送り出
す。
【0067】なお、管送り機構108は管2を送り出す
ものであれば適宜のものでよく、本実施の形態のものに
限定されるものではなく、前述の実施の第1形態の管送
り機構8を用いてもよい。
【0068】半割れ移動ダイス104の押し付け機構と
しては、本実施の形態の押圧シリンダ6に限定されるも
のではなく、適宜のものでよい。
【0069】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例2により説
明する。
【0070】外径20mm、板厚1mm、長さ300m
mのSUS304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mm
で、曲げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)管2を固定ダイス1の導孔1aに挿通させる。こ
の時、管2外面に十分に潤滑剤を塗布する。固定ダイス
1の導孔1aの内径は、管2の外径より0.1mm大き
いものとする。 (2)管2を半割れ移動ダイス104と干渉する位置以
上に送り込み、半割れ移動ダイス104を、押し付け荷
重2tonfで半割れ固定ダイス103に押し付ける。
半割れ固定ダイス103の半円口103aと半割れ移動
ダイス104の半円口104aにより形成されるリング
状の挿通孔107の内径は、管2の外径より0.1mm
小さいものとする。 (3)管2の後端部2aを管送り機構108により軸方
向に押し、挿通孔107内を約95mm(=目標曲げ中
心半径R60mm×π/2)押し通す。なお、曲げ加工
中は半割れ移動ダイス104は押圧シリンダ6により半
割れ固定ダイス103に押し付けられて固定されてお
り、移動しない。 (4)半割れ移動ダイス104の押し付け荷重を解除
し、管2と干渉しない位置まで後退させる。 (5)管2の曲げ角度を計測する。 (6)スプリングバックが所定以上あれば、再度半割れ
移動ダイス104を押し付け荷重2tonfで半割れ固
定ダイス103に押し付け、スプリングバックで不足し
た曲げ角度に相当する分だけ管2を軸方向に押し通す。 (7)再び半割れ移動ダイス104を後退させ、管2の
後端部2aを押して管2を押し出し、管2を固定ダイス
1から抜き出す。
【0071】以上の実施例2でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態と同様の作用効果を奏することがで
きるが、それに加えて、下記のような作用効果がある。
【0072】曲げ加工された管2は、扁平率1%、減
肉率6%で、曲げ角度90°が得られ、良好な管曲げ形
状が得られた。すなわち、曲げ加工中に管2外面が半割
れ固定ダイス103および半割れ移動ダイス104に拘
束されていたため、良好な扁平率が得られたものであ
る。
【0073】特に、本実施の形態においては挿通孔10
7がリング状に形成され、管2との接触が線接触となり
局部的であるため、管2の外径よりやや小さい(0.1
mm小さい)挿通孔107として所謂しごきの効果を加
えることが可能であり、扁平率が実施例1より低下し
た。また、挿通孔107内を押し通す時に発生する摩擦
力により、曲げ加工部に大きな軸圧縮力が発生するた
め、曲げの中立軸が外側に移動し、減肉率を低減させる
効果は実施の第1形態と同じであるが、接触長さの低減
から軸圧縮量がわずかに減少して、減肉率は実施例1よ
りもわずかに増加した。
【0074】曲げ加工装置のダイス部の移動部が少な
く剛性を高くすることが可能であり、曲げ加工精度が向
上するが、本実施の形態においてはリング状の挿通孔1
07と管2との接触が線接触のため局部的であり、実施
の第1形態の比べて、加工力を低減でき、そのため装置
を小さくすることが可能となる。
【0075】図5および図6に基づき、本発明の実施の
第3形態に係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を
説明する。図5は本実施の形態の管の曲げ加工装置の一
部断面とした説明図であり、図6は図5中C−C矢視に
よる拡大断面図である。
【0076】本実施の形態は、管送り機構に実施の第1
形態または実施の第2形態にない機能を加えたことに特
徴があり、また半割れ固定ダイスと半割れ移動ダイスの
異なる組み合わせ形態を示すものである。
【0077】図5において、1は固定ダイスであり、管
2の外径と略等しい内径の導孔1aを有している。
【0078】3は、実施の第1形態で説明したと同様
の、固定ダイス1の下面に密着して取り付けられた半割
れ固定ダイスであり、導孔1aから送出された管2に向
く面に、目標曲げ中心半径Rにおける管2の曲げの内周
側側面に沿う形状で凸状に反って設けられた内側の半円
断面溝3aを備えている。半円断面溝3aは、溝の軸方
向に垂直な断面が、管2の外径と略等しい内径の半円形
凹部をなしており、導孔1aと連続した溝面を形成して
いる。
【0079】104は、実施の第2形態で説明したと同
様の、ベース板等の支持部5に摺動可能に支持され、導
孔1aから送出された管2に押圧シリンダ6により押圧
される半割れ移動ダイスであり、管2に向く面に、導孔
1aから一定間隔をあけた位置で目標曲げ中心半径Rに
おける管2の曲げの外周側側面と周方向に線接触するリ
ング状の外側の半円口104aを備えている。半円口1
04aは、口の軸方向に垂直な断面が、管2の外径と略
等しい内径の半円形をなしている。半割れ移動ダイス1
04は移動ダイスホルダ109に支持され、移動ダイス
ホルダ109は半割れ移動ダイス104の押し付け機構
としての押圧シリンダ6のピストンロッド先端に取り付
けられている。
【0080】そして、半割れ移動ダイス104が、押圧
シリンダ6により半割れ固定ダイス3に押し当てられた
状態で、半円口104aは半円断面溝3aと向き合って
位置し、管2の外径と略等しい内径の、半周がリング状
の挿通孔207を形成する。
【0081】挿通孔207は、導孔1aから一定の曲が
り中心半径Rdを描いた位置での管位置に一致するよう
形成され、挿通孔207において管2と線接触する。ま
た、半円断面溝3aは、途中に挿通孔207が形成さ
れ、管2の外径と略等しい内径の、曲がり中心半径Rd
で凸状に反り曲がる溝を形成し、挿通孔207近傍にお
いて管2と面接触する。
【0082】上記曲がり中心半径Rdは、管2のスプリ
ングバック特性に基づき、管2の目標曲げ中心半径Rよ
りもやや小さくなるように設定することが好ましい。そ
の理由は実施の第1形態、実施の第2形態の説明におい
て述べた通りである。
【0083】208は、図示しないベース板等の支持部
に固定された管送り機構であり、管送り機構208は、
固定ダイス1の導孔1aに挿通された管2を押して、導
孔1aを通過させ、半円断面溝3aと半円口104aと
により形成される挿通孔207内を押し通すものであ
る。
【0084】本実施の形態において、管送り機構208
は、図示しないベース板等の支持部に支持された一対の
管送り用油圧シリンダ208a、管送り用油圧シリンダ
208aのピストンロッド208b先端に取り付けられ
パイプクランプ208dを備えたパイプクランプ機構ベ
ース208cで構成されている。
【0085】パイプクランプ208dはパイプクランプ
用油圧シリンダ208eにより管2の任意の位置に取り
付き、管2を軸方向および軸回りに固定することができ
るものであり、管送り用油圧シリンダ208aによっ
て、パイプクランプ機構ベース208c上のパイプクラ
ンプ208dに取り付けられた管2が送り出される。
【0086】また、管送り機構208の管送り用油圧シ
リンダ208a、パイプクランプ用油圧シリンダ208
eは図示しない制御装置によって制御され、パイプクラ
ンプ機構ベース208cの前後移動、パイプクランプ2
08dの開閉動作を行なうものである。
【0087】なお、管送り機構208は管2を任意の位
置で固定するパイプクランプ208dを備えて、管2を
送り出すものであれば適宜のものでよく、本実施の形態
のものに限定されるものではなく、例えば前述の実施の
第1形態の管送り機構8、または実施の第2形態の管送
り機構108においてパイプクランプ208dを備えた
ものであってもよい。
【0088】半割れ移動ダイス104の押し付け機構と
しては、本実施の形態の押圧シリンダ6に限定されるも
のではなく、適宜のものでよい。
【0089】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例3により説
明する。
【0090】外径20mm、板厚1mm、長さ5mのS
US304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mmで、曲
げ半径90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)長尺の管2を固定ダイス1の導孔1aに挿通さ
せ、曲げ位置を半割れ固定ダイス3と半割れ移動ダイス
104の間の挿通孔207に位置させる。この時、管2
外面に十分に潤滑剤を塗布する。固定ダイス1の導孔1
aの内径は、管2の外径より0.1mm大きいものとす
る。 (2)長尺の管2の途中を管送り機構208のパイプク
ランプ208dでクランプして軸方向および軸回りを固
定する。 (3)管2と半割れ移動ダイス104が干渉することを
確認して、半割れ移動ダイス104を、押し付け荷重2
tonfで半割れ固定ダイス3に押し付ける。半割れ固
定ダイス3の半円断面溝3aと半割れ移動ダイス104
の半円口104aにより形成され半周がリング状の挿通
孔207の内径は、管2の外径より0.1mm小さいも
のとする。 (4)パイプクランプ機構ベース208cを管送り用油
圧シリンダ208aにより移動させ、パイプクランプ2
08dに軸方向および軸回りを固定した管2を軸方向に
送り出し、挿通孔207内を約95mm(=目標曲げ中
心半径R60mm×π/2)押し通す。なお、曲げ加工
中は半割れ移動ダイス104は押圧シリンダ6により半
割れ固定ダイス3に押し付けられて固定されており、移
動しない。 (5)半割れ移動ダイス104の押し付け荷重を解除
し、管2と干渉しない位置まで後退させる。 (6)管2の曲げ角度を計測する。 (7)スプリングバックが所定以上あれば、再度半割れ
移動ダイス104を押し付け荷重2tonfで半割れ固
定ダイス3に押し付け、スプリングバックで不足した曲
げ角度に相当する分だけ管2を軸方向に押し通す。 (8)再び半割れ移動ダイス104を後退させ、管2を
管送り機構208のパイプクランプ機構ベース208c
の前後移動、パイプクランプ208dの開閉動作によっ
て送り出し、管2を固定ダイス1から抜き出す。
【0091】以上の実施例3でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態または実施の第2形態と同様の作用
効果を奏することができるが、それに加えて、下記のよ
うな作用効果がある。
【0092】なお、本実施の形態の半割れ固定ダイス3
と半割れ移動ダイス104との組み合わせにおいては、
挿通孔207において実質的に管2と線接触となり、ま
た挿通孔207の内径を管2の外径より0.1mm小さ
いものとしたことによって、実施の第2形態の実施例2
と同様の曲げ結果が得られ、加工力の低減、装置の小型
化が可能となるるほか、半割れ固定ダイス3側が半円断
面溝3aなので挿通孔207の形成に安定性がある。
【0093】長尺の管2に対して、管2の途中でクラ
ンプできるので、装置を小型化することが可能となり、
特に、管送り機構208のストローク長を曲げ長さ分に
限定できるため、管送り機構208の小型化が可能であ
り、装置コストの低減および管送り出し量制御の高精度
化が図れる。
【0094】図7に基づき、本発明の実施の第4形態に
係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を説明する。
図7は本実施の形態の管の曲げ加工装置の一部断面とし
た説明図である。
【0095】本実施の形態は、実施の第2形態において
管送り機構に異なる機能を加えたことに特徴があり、そ
の外の構成は実施の第2形態と同様であり、異なる点を
主に説明する。
【0096】図7に示すように、固定ダイス1、半割れ
固定ダイス103、半割れ移動ダイス104、半割れ移
動ダイス104の押圧シリンダ6等は、実施の第2形態
と同様に構成され、同様の作用を奏するので、説明は省
略する。
【0097】308は、図示しないベース板等の支持部
に固定された管送り機構であり、管送り機構308は、
固定ダイス1の導孔1aに挿通された管2を押して、導
孔1aを通過させ、半円口103aと半円口104aと
により形成される挿通孔107内を押し通すものであ
る。
【0098】本実施の形態において、管送り機構308
は、図示しないベース板等の支持部に支持された管送り
用油圧シリンダ308a、管送り用油圧シリンダ308
aのピストンロッド308b先端に取り付けられたパイ
プ回転機構ベース308c、図示しないベース板等の支
持部に設置されパイプ回転機構ベース308cをパイプ
2の押し出し方向にガイドする一対のレール308e、
パイプ回転機構ベース308cに取り付けられ管2を軸
方向と軸回り方向で固定するパイプクランプ308d、
パイプ回転機構ベース308cに取り付けられパイプク
ランプ308dを回転させるパイプ回転機構308fを
備える。
【0099】パイプ回転機構308fはパイプ回転用歯
車308gを介してパイプ回転用サーボモータ308h
により管2をクランプしているパイプクランプ308d
を回転させ、管2を軸回り方向に回転移動する。パイプ
クランプ308dは管2の回転と軸方向のスラストを固
定する機能と、管2の回転移動時に自身の回転を許し、
管2の回転移動後は自身の回転も固定する機能も合わせ
備えており、その機構とクランプの駆動源は適宜でよ
い。
【0100】そして、管送り用油圧シリンダ308aに
よって、パイプ回転機構ベース308c上のパイプクラ
ンプ308dに取り付けられた管2を送り出す。
【0101】また、管送り機構308の管送り用油圧シ
リンダ308a、パイプクランプ308d、パイプ回転
機構308fは図示しない制御装置によって制御され、
パイプ回転機構ベース308cの前後移動、パイプクラ
ンプ308dの開閉、回転を行なうものである。
【0102】なお、管送り機構308は管2を固定し、
回転移動するパイプクランプ308dとパイプ回転機構
308fを備え、管2を送り出し、また、回転移動する
ものであれば適宜のものでよく、本実施の形態のものに
限定されるものではない。例えば前述の実施の第1形態
ないし第3形態の管送り機構8、108、208におい
て、本実施の形態のパイプクランプ308d、パイプ回
転機構308fと同様のものを備えたものであればよ
い。
【0103】また、ダイスについては、実施の第1形態
と同様の半割れ固定ダイス3と半割れ移動ダイス4によ
るものでも、また、実施の第3形態と同様の半割れ固定
ダイス3と実施の第2形態と同様の半割れ移動ダイス1
04によるものであっても、同様に構成できる。
【0104】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例4により説
明する。
【0105】外径20mm、板厚1mm、長さ5mのS
US304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mmで、曲
げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)長尺の管2を固定ダイス1の導孔1aに挿通さ
せ、管2の曲げ位置を半割れ固定ダイス103と半割れ
移動ダイス104の間に配置する。この時、管2外面に
十分に潤滑剤を塗布する。固定ダイス1の導孔1aの内
径は、管2の外径より0.1mm大きいものとする。 (2)管2の後端部2aをクランプ308dでクランプ
する。 (3)管2と半割れ移動ダイス104が干渉することを
確認し、半割れ移動ダイス104を、押し付け荷重2t
onfで半割れ固定ダイス103に押し付ける。半割れ
固定ダイス103の半円口103aと半割れ移動ダイス
104の半円口104aにより形成されるリング状の挿
通孔107の内径は、管2の外径より0.1mm小さい
ものとする。 (4)管2の後端部2aを管送り機構308により軸方
向に送り出し、挿通孔107内を約95mm(=目標曲
げ中心半径R60mm×π/2)押し通す。なお、曲げ
加工中は半割れ移動ダイス104は押圧シリンダ6によ
り半割れ固定ダイス103に押し付けられて固定されて
おり、移動しない。 (5)半割れ移動ダイス104の押し付け荷重を解除
し、管2と干渉しない位置まで後退させる。 (6)管2の曲げ角度を計測する。 (7)スプリングバックが所定以上あれば、再度半割れ
移動ダイス104を押し付け荷重2tonfで半割れ固
定ダイス103に押し付け、スプリングバックで不足し
た曲げ角度に相当する分だけ管2を軸方向に押し通す。 (8)半割れ移動ダイス104の押し付け荷重を解除
し、管2と干渉しない位置まで後退させた後、管2を後
端部2aを管送り機構308により次の曲げ加工を行な
う位置まで軸方向に送り込み、パイプ回転機構308f
によってクランプ308dを回転させることにより管2
を次の曲げ方向に合わせるよう回転移動させる。 (9)以下、上記(3)〜(8)を必要なだけ繰り返
し、曲げ方向の異なる複数の曲げ加工を行なう。
【0106】以上の実施例4でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態または実施の第2形態と同様の作用
効果を奏することができるが、それに加えて、下記のよ
うな作用効果がある。
【0107】一度管2を曲げ加工装置にセットするこ
とにより、1本の管2に対して、曲げ方向、曲げ角度の
異なる複数の曲げ加工を行なうことが可能となる。
【0108】なお、上記の実施の第4形態において、管
2の後端部2aをクランプするものを示したが、パイプ
クランプ308dを管2の途中をクランプするものとす
ることもでき、その場合は、前記実施の第3形態の作用
効果も合わせ奏することができる。
【0109】図8に基づき、本発明の実施の第5形態に
係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を説明する。
図8は管の曲げ角度と管の送り量の関係線図である。
【0110】本実施の形態は、前述の実施の第1形態か
ら第4形態のいずれかにおいて、目的とする曲げ角度の
管の曲げ加工を行なうための管の送り量を設定できる管
の曲げ加工装置および曲げ加工方法であり、装置の構造
は実施の第1形態から第4形態のいずれかと同様である
ので、説明を省略する。
【0111】管の曲げ加工においては、前述の何れかの
実施の形態の曲げ加工装置において、管の曲げ角度θ
は、管2の軸方向の送り量xによって決まる。しかし、
管2の曲げの中立軸の位置、管のスプリングバック特性
等の要因により、管の曲げ角度θと管2の軸方向の送り
量xの関係は、単純に幾何的な演算で求めることはでき
ない。また、それらの要因はそれぞれの曲げ加工装置毎
に、管2の材質、形状、板厚、外径、目的曲げ中心半径
によって異なる。
【0112】そこで前述の実施の第1形態から実施の第
4形態においては、曲げ加工後、管2の曲げ角度を計測
し、修正曲げ加工操作を行い、目的とする曲げ角度θを
得ていた。
【0113】それに対して、本実施の形態は、その修正
操作を不要にする工程とそのための装置構成を加え、さ
らに効率上、精度上の向上を図ったものである。
【0114】本実施の形態においては、当該曲げ加工装
置において、予め、実験または加工実績のデータを取得
し、図7に示されるような、管2の材質、形状、板厚、
外径、目的曲げ中心半径をパラメータとした管の曲げ角
度θと管2の軸方向の送り量xの関係データを得てお
き、実際の管2の曲げ加工では、曲げ加工を行なう管2
の材質、形状、板厚、外径、目的曲げ中心半径と合致し
た、管2の曲げ角度θと管2の軸方向の送り量xの関係
データから、目的とする管2の曲げ角度θに対応する管
2の送り量xを得て、管を送り出し、押し通し曲げを行
なうものである。
【0115】したがって、本実施の形態の管の曲げ加工
装置は、前述の各実施の形態の管の曲げ加工装置におい
て、予め得た管2の材質、形状、板厚、外径、目的曲げ
中心半径をパラメータとした管2の曲げ角度θと管2の
軸方向の送り量xの関係の実績のデータベースを有し、
インプットされた曲げ加工を行なおうとする管2の材
質、形状、板厚、外径、目的曲げ中心半径と管の曲げ角
度θにより管2の軸方向の送り量xを演算する図示しな
い演算装置と、同演算装置の演算結果に基づき、管送り
機構8、108、208、または308の管2の送り量
を制御する制御装置とを備えている。
【0116】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例5により説
明する。
【0117】外径20mm、板厚1mm、長さ5mのS
US304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mmで、曲
げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)上記実施の第1形態ないし第4形態の何れかと同
様に管2を曲げ加工装置にセットする。 (2)図示しない演算装置の入力端末から、曲げ加工し
ようとする管2の材質、形状、板厚、外径、目的曲げ中
心半径と管の曲げ角度θを入力する。 (3)同演算装置は内蔵する管2の曲げ角度θと管2の
軸方向の送り量xの関係のデータベースにより自動的に
管2の送り量xを決定する。 (4)図示しない前記制御装置が、上記演算装置の演算
した管2の送り量xに基づき、管送り機構8、108、
208、または308を制御して所定の管2の送り量x
だけ、管2を送り出し、押し通し曲げ加工を行なう。 (5)曲げ加工後、上記実施の第1形態ないし第4形態
の何れかと同様に管2を曲げ加工装置から外す。
【0118】上記の(3)から(5)の工程は、シーケ
ンス制御により自動で行なう。
【0119】以上の実施例5でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態から実施の第4形態と同様の作用効
果を奏することができるが、それに加えて、下記のよう
な作用効果がある。
【0120】各種の管2に対して、修正曲げ加工の必
要がなく、作業効率と加工精度を向上することができ
る。
【0121】管2の送り量を作業者が入力する必要が
なく、入力ミスを防止できる。
【0122】図9に基づき、本発明の実施の第6形態に
係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を説明する。
図9は本実施の形態の管の曲げ加工装置の一部断面とし
た説明図である。
【0123】本実施の形態は、装置の大部分の構造は前
述の実施の第1形態ないし第2形態と同様であり、曲げ
加工を行なう管2に傾斜計410を取り付けたことに特
徴があり、その他の構成は実施の第1形態ないし第2形
態と同様であり、異なる点を主に説明する。
【0124】図9に示すように、固定ダイス1、半割れ
固定ダイス103、半割れ移動ダイス104、半割れ移
動ダイス104の押圧シリンダ6等は、実施の第2形態
と同様に構成され、同様の作用を奏するので、説明は省
略する。
【0125】管送り機構8は、実施の第1形態と同様に
構成され、同様の作用を奏するので、説明は省略する。
【0126】本実施の形態においては、図9に示すよう
に、曲げ加工を行なおうとする管2の先端の直管部2b
に、曲げ加工を行なう前に傾斜計410が傾斜計取り付
け治具411を介して取り付けられ、傾斜計410の検
出する傾斜方向は図示の管の曲げ方向Xと一致させてい
る。
【0127】また、傾斜計410の検出した傾斜角度α
は、図示しない制御装置に入力され、同制御装置は、入
力した傾斜角度αの、曲げ加工前の初期値αo と曲げ加
工時点の傾斜角度αt とを刻々比較演算し、その変化量
Δα=αt −αo が、所期の曲げ角度θとなるまで、管
送り機構8が管2を送り出すように制御する。
【0128】なお、管送り機構8は、本実施の形態に示
されるものに限られず、例えば実施の第2形態から第4
形態で示されるものであってもよい。
【0129】また、半割れ固定ダイスや半割れ移動ダイ
スについても、本実施の形態に示されるものに限られ
ず、実施の第1形態、第3形態または第4形態で示され
るものであってもよい。
【0130】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例6により説
明する。
【0131】外径20mm、板厚1mm、長さ5mのS
US304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mmで、曲
げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)上記実施の第1形態ないし第4形態の何れかと同
様に管2を曲げ加工装置にセットする。 (2)図示しない制御装置の入力端末から、曲げ加工し
ようとする管2の曲げ角度θを入力する。 (3)管2の曲げられる位置よりも前方の直管部2bに
傾斜計410を傾斜計取り付け治具411を用いて取り
付ける。なお、傾斜計410の検出する傾斜方向と管2
の曲げ方向Xとは一致させる。また、傾斜計410は、
0°付近で高精度が得られることから、90°曲げの場
合、初期に90°を示す方向に取り付けるのが好まし
い。
【0132】制御装置は、曲げ加工開始時におけるこの
初期状態の検出傾斜角度αを初期値αo として記憶す
る。 (4)図示しない前記制御装置は、管送り機構8を制御
して管2を送り出し、押し通し曲げ加工を行なうととも
に、傾斜計410の検出する曲げ加工時の傾斜角度αt
と初期値αo の変化量Δα=αt −αo を演算する。 (5)上記変化量Δα=αt −αo が、所期の管2の曲
げ角度θ=90°に等しくなったとき、制御装置は、管
送り機構8を停止させ押し通し曲げ加工を停止する。 (6)曲げ加工後、上記実施の第1形態ないし第4形態
の何れかと同様に管2を曲げ加工装置から外す。
【0133】上記の(3)から(6)の工程は、シーケ
ンス制御により自動で行なうことができる。
【0134】以上の実施例6でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態から実施の第4形態と同様の作用効
果を奏することができるが、それに加えて、下記のよう
な作用効果がある。
【0135】データベースを持たない材質、形状、板
厚、外径の管2についても、目的曲げ中心半径で高精度
な所期の管の曲げ角度θで曲げ加工が行なえるため、試
し曲げが不要となり、材料の歩留りが向上し、管の曲げ
加工の効率が向上する。
【0136】実際の曲げ加工後の管2の曲げ角度をフ
ィードバック制御するので、管2の諸値のばらつきに係
わらず、管の曲げ加工の精度が向上する。
【0137】管2の送り量を作業者が入力する必要が
なく、入力ミスを防止できる。
【0138】なお、本実施の形態の傾斜計410の管の
曲げ角度の検出による、管の送り出し制御は、実施の第
5形態の管の送り出し制御に補完的に加えることも可能
である。その場合は、優先する側を定め、他方を確認的
に用いる等の構成にすれば有効である。
【0139】図10に基づき、本発明の実施の第7形態
に係る管の曲げ加工装置および曲げ加工方法を説明す
る。図10は本実施の形態の管の曲げ加工装置の一部断
面とした説明図である。
【0140】本実施の形態は、装置の大部分の構造は前
述の実施の第6形態と同様であり、傾斜計410に代え
て、曲げ加工を行なう管2と固定ダイス1とに画像処理
用のマーカ511、512が取り付けられ、両マーカ5
11、512を捉える画像処理用のCCDカメラ513
と図示しない画像処理装置が設けられたことに特徴があ
り、その他の構成は実施の第6形態と同様であり、異な
る点を主に説明する。
【0141】図10に示すように、固定ダイス1、半割
れ固定ダイス103、半割れ移動ダイス104、半割れ
移動ダイス104の押圧シリンダ6等は、実施の第2形
態と同様に構成され、同様の作用を奏するので、説明は
省略する。
【0142】管送り機構8は、実施の第1形態と同様に
構成され、同様の作用を奏するので、説明は省略する。
【0143】本実施の形態においては、図10に示すよ
うに、曲げ加工を行なおうとする管2の先端の直管部2
bに、曲げ加工を行なう前に画像処理用のマーカ511
が取り付けられる。
【0144】図示の曲げ方向Yの管2の曲がりが形成さ
れる面における管2の先端部2bの曲げ移動が判明し易
いようにマーカ511は線状のものや複数点を示すもの
が好ましい。
【0145】また、参照となる固定箇所として、固定ダ
イス1にも画像処理用のマーカ512が取り付けられる
が、同様に曲げ方向Yで管2の曲がりが形成される面に
おける固定側の方向性が判明し易いようにマーカ512
は線状のものや複数点を示すものが好ましい。
【0146】CCDカメラ513は、曲げ方向Yの管2
の曲がりが形成される面に垂直な方向から両マーカ51
1、512を一画面に撮像できるように固定され、図示
しない画像処理装置は、CCDカメラ513の撮像から
マーカ511の方向角として両マーカ511、512の
向きの交差角βを演算し、図示しない制御装置に出力す
る。
【0147】同制御装置は、曲げ加工前のマーカ511
の方向角の初期値βo と、曲げ加工時点の方向角βt と
の差分を刻々比較演算し、その変化量Δβ=βt −βo
が、所期の曲げ角度θとなるまで、管送り機構8が管2
を送り出すように制御するように構成されいる。
【0148】なお、管送り機構8は、本実施の形態に示
されるものに限られず、例えば実施の第2形態から第4
形態で示されるものであってもよい。
【0149】また、半割れ固定ダイスや半割れ移動ダイ
スについても、本実施の形態に示されるものに限られ
ず、実施の第1形態、第3形態または第4形態で示され
るものであってもよい。
【0150】上記のような本実施の形態の管の曲げ加工
装置による管の曲げ加工方法を、下記実施例7により説
明する。
【0151】外径20mm、板厚1mm、長さ5mのS
US304鋼管2を、曲げ中心半径R=60mmで、曲
げ角度90°に、以下の手順で曲げ加工する。 (1)上記実施の第1形態ないし第4形態の何れかと同
様に管2を曲げ加工装置にセットする。 (2)図示しない制御装置の入力端末から、曲げ加工し
ようとする管2の曲げ角度θ=90°を入力する。 (3)管2の曲げられる位置よりも前方の直管部2bの
中心軸上に2箇所、画像処理をするためのマーカ511
を貼り付ける。また、固定ダイス上にも2箇所、画像処
理をするためのマーカ512を貼り付ける。なお両マー
カ511、512は、概ね管2の曲がりが形成される同
じ一面上にあることが好ましい。また、CCDカメラ5
13は管2の曲がりが形成される面に垂直な方向から両
マーカ511、512を一画面に捉えるように固定され
る。
【0152】図示しない画像処理装置は、CCDカメラ
513の撮像から両マーカ511、512の向きの交差
角βを演算し管2のマーカ511の方向角として、図示
しない制御装置に出力する。
【0153】同制御装置は、曲げ加工前の交差角βを加
工開始時における初期値βo として記憶する。 (4)図示しない前記制御装置は、管送り機構8を制御
して管2を送り出し、押し通し曲げ加工を行なうととも
に、画像処理装置の出力する曲げ加工時の上記交差角β
t と初期値βo との変化量Δβ=βt −βo を刻々演算
する。 (5)上記変化量Δβ=βt −βo が、所期の管2の曲
げ角度θ=90°に等しくなったとき、制御装置は、管
送り機構8を停止させ押し通し曲げ加工を停止する。。 (6)曲げ加工後、上記実施の第1形態ないし第4形態
の何れかと同様に管2を曲げ加工装置から外す。
【0154】上記の(3)から(6)の工程は、シーケ
ンス制御により自動で行なうことができる。
【0155】以上の実施例7でも示されるように、本実
施の形態の管の曲げ加工装置および曲げ加工方法によれ
ば、実施の第1形態から実施の第4形態と同様の作用効
果を奏することができるが、それに加えて、下記のよう
な作用効果がある。
【0156】データベースを持たない材質、形状、板
厚、外径の管2についても、所期の目的曲げ中心半径で
高精度な管の曲げ角度θで曲げ加工が行なえるため、試
し曲げが不要となり、材料の歩留りが向上し、管の曲げ
加工の効率が向上する、。
【0157】実際の曲げ加工後の管2の曲がり角度を
フィードバック制御するので、管2の諸値のばらつきに
係わらず、管の曲げ加工の精度が向上する。
【0158】管2の送り量を作業者が入力する必要が
なく、入力ミスを防止できる。
【0159】前述の実施の第6形態の場合、傾斜計4
10の検出する傾斜方向と管2の曲げ方向Xとは一致さ
せる必要があるため、管2の曲げ方向Xに制約がある
が、本実施の形態の場合は管2の曲げ方向Yの制約がな
く、管の曲げ方向Yを横向き、すなわち水平面内での管
の曲げ加工にも適用でき、装置の構成が容易になるとと
もに、作業性が向上する。
【0160】なお、本実施の形態のマーカ511、51
2、CCDカメラ513、画像処理装置の管の曲げ角度
の検出による、管の送り出し制御は、実施の第5形態の
管2の送り出し制御に補完的に加えることも可能であ
る。その場合は、優先する側を定め、他方を確認的に用
いる等の構成にすれば有効である。
【0161】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
もよいことは言うまでもない。
【0162】たとえば、上記実施の第5形態から実施の
第7形態においても、管2の押し通し曲げ加工後、実際
の管2の曲げ角度を計測し、所定の曲げ角度θに対して
曲げ角度の不足があれば、実施の第1形態から実施の第
4形態で述べたと同様に、再度半割れ移動ダイスを半割
れ固定ダイスに押し付け、スプリングバックで不足した
曲げ角度に相当する分、管2を軸方向に押し通して修正
曲げ加工をすることが可能である。
【0163】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、管の曲
げ加工装置を、曲げ加工を行なう管の外径と略等しい内
径の直線状の導孔を有する固定ダイスの同導孔に管を通
し、同固定ダイスを出た前記管を他のダイスに押し通し
て曲げ加工をおこなう管の曲げ加工装置において、前記
他のダイスが、前記固定ダイスに取り付けられた半割れ
固定ダイスと、摺動自在に支持され同半割れ固定ダイス
に押し付けられる半割れ移動ダイスからなり、前記半割
れ固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付けたとき同半
割れ固定ダイスと半割れ移動ダイスとの間に、前記管を
曲がり中心半径Rdで曲げた同管の位置に筒管の外径に
略等しい内径の挿通孔が形成され、前記導孔を通した前
記管を前記挿通孔に押し通す管送り機構と、前記半割れ
固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付ける押し付け機
構とを備えてなるように構成したので、管は、曲げ加工
中に外面が半割れ固定ダイスおよび半割れ移動ダイスに
拘束されているため、良好な扁平率が得られ、挿通孔内
を押し通す時に発生する摩擦力により曲げ加工部に大き
な軸圧縮力が発生し減肉率が低減し、良好な管曲げ形状
が得られる。また、管の曲げ角度は管の押し通し量で制
御できるため、曲げ金型に制約されず一つの半割れ固定
ダイスと半割れ移動ダイスで多様な曲げ角度に対応で
き、目標曲げ中心半径の異なる管の曲げ加工は半割れ固
定ダイスと半割れ移動ダイスを交換するだけでよく、汎
用性を高いものとなった。
【0164】さらに、ダイス部は移動部が少なく剛性が
高く曲げ加工精度が向上し、曲げ加工後は半割れ移動ダ
イスを後退させれば管の取り外しが容易であり、各ダイ
スと管が接触する面は、外面のみであるため、管の内面
に傷を付けるころがなく、高品質な曲げ管を得ることが
でき、潤滑材は管の外面のみに使用すればよく、内面の
洗浄工程が不要である。
【0165】(2)請求項2の発明によれば、請求項1
に記載の管の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダ
イスが、前記導孔から送出された前記管に向く面に、前
記曲がり中心半径Rdで曲げた同管の曲げの内周側側面
に沿う形状で凸状に反って設けられた内側半円断面溝を
備え、前記半割れ移動ダイスが、同導孔から送出された
同管に向く面に、前記曲がり中心半径Rdで曲げた同管
の曲げの外周側側面に沿う形状で凹状に反って設けられ
た外側半円断面溝を備え、前記内側半円断面溝と外側半
円断面溝が、前記挿通孔を形成するように構成したの
で、請求項1の発明の効果を奏する、より具体的な管の
曲げ加工装置が得られる。
【0166】(3)請求項3の発明によれば、請求項1
に記載の管の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダ
イスが、前記導孔から送出された前記管に向く面に、同
導孔から一定間隔をあけた位置で前記曲がり中心半径R
dにおける同管の曲げの内周側側面と周方向に線接触す
るリング状の内側半円口を備え、前記半割れ移動ダイス
が、同導孔から送出された同管に向く面に、同導孔から
一定間隔をあけた位置で同曲がり中心半径Rdにおける
同管の曲げの外周側側面と周方向に線接触するリング状
の外側半円口を備え、前記内側半円口と外側半円口が、
前記挿通孔を形成するように構成したので、請求項1の
発明の効果を奏する、より具体的な管の曲げ加工装置が
得られ、特に、挿通孔がリング状に形成されるので管と
の接触が線接触のため局部的であり、請求項2の発明に
比べて、加工力を低減でき、そのため装置を小さくする
ことが可能となる。
【0167】(4)請求項4の発明によれば、請求項1
に記載の管の曲げ加工装置において、前記半割れ固定ダ
イスが、前記導孔から送出された前記管に向く面に、前
記曲がり中心半径Rdで曲げた同管の曲げの内周側側面
に沿う形状で凸状に反って設けられた内側半円断面溝を
備え、前記半割れ移動ダイスが、同導孔から送出された
同管に向く面に、同導孔から一定間隔をあけた位置で同
曲がり中心半径Rdにおける同管の曲げの外周側側面と
周方向に線接触するリング状の外側半円口を備え、前記
内側半円断面溝と外側半円口が、前記挿通孔を形成する
ように構成したので、請求項1の発明の効果を奏する、
より具体的な管の曲げ加工装置が得られ、特に、挿通孔
の外側をなす外側半円口がリング状に形成されるので、
請求項3の発明と同様に管と挿通孔の接触が実質的に線
接触となり局部的であり、請求項2の発明に比べて、加
工力を低減でき、そのため装置を小さくすることが可能
となるるとともに、半割れ固定ダイス側が半円断面溝構
造なので挿通孔の形成に安定性がある。
【0168】(5)請求項5の発明によれば、請求項3
または請求項4に記載の管の曲げ加工装置において、前
記挿通孔の内径を前記管の外径より小さいものとしてな
るように構成したので、請求項3または請求項4の発明
の効果に加え、管の外径よりやや小さい挿通孔としたこ
とにより所謂しごきの効果を加えることが可能であり、
扁平率がより低下する。
【0169】(6)請求項6の発明によれば、請求項1
ないし請求項5のいずれかに記載の管の曲げ加工装置に
おいて、前記曲がり中心半径Rdは、前記管のスプリン
グバック特性に基づき、管の目的曲げ中心半径Rよりも
やや小さくなるように設定されてなるように構成したの
で、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明の効果に
加え、挿通孔を通過後、管のスプリングバック特性によ
って成形後の実際の曲げ半径が幾分か拡大することを踏
まえて、挿通孔の曲がり中心半径Rdを管のスプリング
バック特性を考慮して目標曲げ中心半径Rよりやや小さ
い値に設定したため、管を正しく目標曲げ中心半径Rに
曲げ加工できる。
【0170】(7)請求項7の発明によれば、請求項1
ないし請求項6のいずれかに記載の管の曲げ加工装置に
おいて、前記管送り機構は、前記管の途中で同管をクラ
ンプして同管を軸方向に固定するパイプクランプを有す
るように構成したので、請求項1ないし請求項6のいず
れかの発明の効果に加え、長尺の管に対して、管の途中
でクランプできるため、装置を小型化することが可能と
なり、特に、管送り機構の小型化が可能であり、装置コ
ストの低減および管送り出し量制御の高精度化が図れ
る。
【0171】(8)請求項8の発明によれば、請求項1
ないし請求項7のいずれかに記載の管の曲げ加工装置に
おいて、前記管送り機構は、前記管をクランプして同管
を軸方向に固定するパイプクランプと、同パイプクラン
プを前記管の軸回りに回転し固定する機構を有してなる
ように構成したので、請求項1ないし請求項7のいずれ
かの発明の効果に加え、一度管を曲げ加工装置にセット
することにより、1本の管に対して、曲げ方向、曲げ角
度の異なる複数の曲げ加工を行なうことが可能となる。
【0172】(9)請求項9の発明によれば、請求項1
ないし請求項8のいずれかに記載の管の曲げ加工装置に
おいて、予め得た前記管の曲げ角度と管の送り量の関係
の実績のデータベースを備え、曲げようとする所期の管
の曲げ角度に対して同データベースにより管の送り量を
演算する演算装置と、同演算装置の演算結果に基づき前
記管送り機構を制御する制御装置を有してなるように構
成したので、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明
の効果に加え、各種の管に対して、修正曲げ加工の必要
がなく、作業効率と加工精度を向上することができる、
また、管の送り量を作業者が入力する必要がなく、入力
ミスを防止できる。
【0173】(10)請求項10の発明によれば、請求
項1ないし請求項8のいずれかに記載の管の曲げ加工装
置において、前記管の曲げ加工前の位置に取り付けた傾
斜計と、同傾斜計の出力により曲げ加工における検出さ
れた傾斜角の変化量を演算し、同変化量が曲げようとす
る所期の管の曲げ角に達したとき同管の押し出し曲げ加
工を停止するように、前記管送り機構を制御する制御装
置とを備えてなるように構成したので、請求項1ないし
請求項8のいずれかの発明の効果に加え、データベース
を持たない材質、形状、板厚、外径の管についても、目
的曲げ中心半径で高精度な所期の管の曲げ角度の曲げ加
工が行なえるため、試し曲げが不要となり、材料の歩留
りが向上し、管の曲げ加工の効率が向上する。また、実
際の曲げ加工後の管の曲げ角度をフィードバック制御す
るので、管の諸値のばらつきに係わらず、管の曲げ加工
の精度が向上し、管の送り量を作業者が入力する必要が
なく、入力ミスを防止できる。
【0174】(11)請求項11の発明によれば、請求
項1ないし請求項8のいずれかに記載の管の曲げ加工装
置において、前記管の曲げ加工前の位置および参照とな
る固定箇所に取り付けたマーカと、同マーカを撮像する
撮像装置と、同撮像装置の撮像を画面処理し前記管に取
り付けた前記マーカの方向角を演算する画像処理装置
と、同画像処理装置の出力により曲げ加工における同マ
ーカの方向角の変化量を演算し、同変化量が曲げようと
する所期の管の曲げ角に達したとき同管の押し出し曲げ
加工を停止するように、前記管送り機構を制御する制御
装置とを備えてなるように構成したので、請求項1ない
し請求項8のいずれかの発明の効果に加え、データベー
スを持たない材質、形状、板厚、外径の管についても、
所期の目的曲げ中心半径で高精度な管の曲げ角度の曲げ
加工が行なえるため、試し曲げが不要となり、材料の歩
留りが向上し、管の曲げ加工の効率が向上する。また、
実際の曲げ加工後の管の曲がり角度をフィードバック制
御するので、管の諸値のばらつきに係わらず、管の曲げ
加工の精度が向上し、管2の送り量を作業者が入力する
必要がなく、入力ミスを防止できるほか、管の曲げ方向
の制約がなく、曲げ方向を横向き、水平面内での曲げ加
工にも適用でき、装置の構成が容易になるとともに、作
業性が向上する。
【0175】(12)請求項12の発明によれば、管の
曲げ加工方法を、請求項1ないし請求項11のいずれか
に記載の管の曲げ加工装置を用い、前記管を曲げようと
する所期の管曲げ角度に対応する管の送り量だけ前記管
送り機構により前記挿通孔に押し通すように構成したの
で、請求項1ないし請求項11のいずれかの発明の管の
曲げ加工装置の効果を奏する管の曲げ加工が行なえる。
【0176】(13)請求項13の発明によれば、請求
項12に記載の管の曲げ加工方法において、前記管を前
記所期の管曲げ角度に対応する管の送り量だけ前記管送
り機構により前記挿通孔に押し通した後、前記半割れ移
動ダイスを後退させて同管の曲げ角度を計測し、前記所
定の曲げ角度に対して曲げ角度の不足があれば、再度前
記半割れ移動ダイスを前記半割れ固定ダイスに押し付
け、スプリングバックで不足した曲げ角度に相当する
分、前記管を前記挿通孔に押し通すように構成したの
で、請求項12の発明の効果に加え、管の曲げ加工装置
に管をセットしたまま再度の修正加工が可能であるた
め、曲げ加工後に実際のスプリングバック量を計測し、
必要とすれば容易に修正加工ができ、単品の曲げ加工で
も曲げ角度の高精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る管の曲げ加工装
置の一部断面とした説明図である。
【図2】図1中A−A矢視による拡大断面図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る管の曲げ加工装
置の一部断面とした説明図である。
【図4】図3中B−B矢視による拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の第3形態に係る管の曲げ加工装
置の一部断面とした説明図である。
【図6】図5中C−C矢視による拡大断面図である。
【図7】本発明の実施の第4形態に係る管の曲げ加工装
置の一部断面とした説明図である。
【図8】本発明の実施の第5形態に係る、管の曲げ角度
と管の送り量の関係線図である。
【図9】本発明の実施の第6形態に係る管の曲げ加工装
置の一部断面とした説明図である。
【図10】本発明の実施の第7形態に係る管の曲げ加工
装置の一部断面とした説明図である。
【図11】従来の、曲げ金型を用いる押し通し曲げの説
明図である。
【図12】従来の、曲げ金型を用いない押し通し曲げの
説明図である。
【符号の説明】
1 固定ダイス 1a 導孔 2 管 2a 後端部 2b 直管部 3 半割れ固定ダイス 3a 半円断面溝 4 半割れ移動ダイス 4a 半円断面溝 6 押圧シリンダ 7 挿通孔 8 管送り機構 103 半割れ固定ダイス 103a 半円口 104 半割れ移動ダイス 104a 半円口 107 挿通孔 108 管送り機構 109 移動ダイスホルダ 207 挿通孔 208 管送り機構 208d パイプクランプ 308 管送り機構 308d パイプクランプ 308f パイプ回転機構 410 傾斜計 411 傾斜計取り付け治具 511 マーカ 512 マーカ 513 CCDカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 真吾 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 川口 悟 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 福枝 直樹 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 2F065 AA32 BB08 BB27 CC00 FF04 JJ03 JJ26 QQ31 4E063 AA04 BC15 GA01 GA09 GA10 JA01 JA07 LA02 LA08 LA10 5B057 AA01 BA02 CA12 CA16 DA07 DB02 DC08 DC36 5L096 BA01 CA02 FA67

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ加工を行なう管の外径と略等しい内
    径の直線状の導孔を有する固定ダイスの同導孔に管を通
    し、同固定ダイスを出た前記管を他のダイスに押し通し
    て曲げ加工をおこなう管の曲げ加工装置において、前記
    他のダイスが、前記固定ダイスに取り付けられた半割れ
    固定ダイスと、摺動自在に支持され同半割れ固定ダイス
    に押し付けられる半割れ移動ダイスからなり、前記半割
    れ固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付けたとき同半
    割れ固定ダイスと半割れ移動ダイスとの間に、前記管を
    曲がり中心半径Rdで曲げた同管の位置に筒管の外径に
    略等しい内径の挿通孔が形成され、前記導孔を通した前
    記管を前記挿通孔に押し通す管送り機構と、前記半割れ
    固定ダイスに半割れ移動ダイスを押し付ける押し付け機
    構とを備えてなることを特徴とする管の曲げ加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の管の曲げ加工装置にお
    いて、前記半割れ固定ダイスが、前記導孔から送出され
    た前記管に向く面に、前記曲がり中心半径Rdで曲げた
    同管の曲げの内周側側面に沿う形状で凸状に反って設け
    られた内側半円断面溝を備え、前記半割れ移動ダイス
    が、同導孔から送出された同管に向く面に、前記曲がり
    中心半径Rdで曲げた同管の曲げの外周側側面に沿う形
    状で凹状に反って設けられた外側半円断面溝を備え、前
    記内側半円断面溝と外側半円断面溝が、前記挿通孔を形
    成することを特徴とする管の曲げ加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の管の曲げ加工装置にお
    いて、前記半割れ固定ダイスが、前記導孔から送出され
    た前記管に向く面に、同導孔から一定間隔をあけた位置
    で前記曲がり中心半径Rdにおける同管の曲げの内周側
    側面と周方向に線接触するリング状の内側半円口を備
    え、前記半割れ移動ダイスが、同導孔から送出された同
    管に向く面に、同導孔から一定間隔をあけた位置で同曲
    がり中心半径Rdにおける同管の曲げの外周側側面と周
    方向に線接触するリング状の外側半円口を備え、前記内
    側半円口と外側半円口が、前記挿通孔を形成することを
    特徴とする管の曲げ加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の管の曲げ加工装置にお
    いて、前記半割れ固定ダイスが、前記導孔から送出され
    た前記管に向く面に、前記曲がり中心半径Rdで曲げた
    同管の曲げの内周側側面に沿う形状で凸状に反って設け
    られた内側半円断面溝を備え、前記半割れ移動ダイス
    が、同導孔から送出された同管に向く面に、同導孔から
    一定間隔をあけた位置で同曲がり中心半径Rdにおける
    同管の曲げの外周側側面と周方向に線接触するリング状
    の外側半円口を備え、前記内側半円断面溝と外側半円口
    が、前記挿通孔を形成することを特徴とする管の曲げ加
    工装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の管の曲
    げ加工装置において、前記挿通孔の内径を前記管の外径
    より小さいものとしてなることを特徴とする管の曲げ加
    工装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の管の曲げ加工装置において、前記曲がり中心半径R
    dは、前記管のスプリングバック特性に基づき、管の目
    的曲げ中心半径Rよりもやや小さくなるように設定され
    てなることを特徴とする管の曲げ加工装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の管の曲げ加工装置において、前記管送り機構は、前
    記管の途中で同管をクランプして同管を軸方向に固定す
    るパイプクランプを有することを特徴とする管の曲げ加
    工装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の管の曲げ加工装置において、前記管送り機構は、前
    記管をクランプして同管を軸方向に固定するパイプクラ
    ンプと、同パイプクランプを前記管の軸回りに回転し固
    定する機構を有してなることを特徴とする管の曲げ加工
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の管の曲げ加工装置において、予め得た前記管の曲げ
    角度と管の送り量の関係の実績のデータベースを備え、
    曲げようとする所期の管の曲げ角度に対して同データベ
    ースにより管の送り量を演算する演算装置と、同演算装
    置の演算結果に基づき前記管送り機構を制御する制御装
    置を有してなることを特徴とする管の曲げ加工装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載の管の曲げ加工装置において、前記管の曲げ加工前
    の位置に取り付けた傾斜計と、同傾斜計の出力により曲
    げ加工における検出された傾斜角の変化量を演算し、同
    変化量が曲げようとする所期の管の曲げ角に達したとき
    同管の押し出し曲げ加工を停止するように、前記管送り
    機構を制御する制御装置とを備えてなることを特徴とす
    る管の曲げ加工装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載の管の曲げ加工装置において、前記管の曲げ加工前
    の位置および参照となる固定箇所に取り付けたマーカ
    と、同マーカを撮像する撮像装置と、同撮像装置の撮像
    を画面処理し前記管に取り付けた前記マーカの方向角を
    演算する画像処理装置と、同画像処理装置の出力により
    曲げ加工における同マーカの方向角の変化量を演算し、
    同変化量が曲げようとする所期の管の曲げ角に達したと
    き同管の押し出し曲げ加工を停止するように、前記管送
    り機構を制御する制御装置とを備えてなることを特徴と
    する管の曲げ加工装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載の管の曲げ加工装置を用い、前記管を曲げようと
    する所期の管曲げ角度に対応する管の送り量だけ前記管
    送り機構により前記挿通孔に押し通すことを特徴とする
    管の曲げ加工方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の管の曲げ加工方法
    において、前記管を前記所期の管曲げ角度に対応する管
    の送り量だけ前記管送り機構により前記挿通孔に押し通
    した後、前記半割れ移動ダイスを後退させて同管の曲げ
    角度を計測し、前記所定の曲げ角度に対して曲げ角度の
    不足があれば、再度前記半割れ移動ダイスを前記半割れ
    固定ダイスに押し付け、スプリングバックで不足した曲
    げ角度に相当する分、前記管を前記挿通孔に押し通すこ
    とを特徴とする管の曲げ加工方法。
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