JP5762278B2 - プレハブ構造物の輸送組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレハブ構造物の輸送組立方法に関するものであり、より詳しくは、開口部を有するプレハブ構造物を大気汚染地域へ輸送し組み立てる際に、プレハブ構造物の内部空間が汚染されないようにする方法に係るものである。
放射性物質、アスベスト、ダイオキシン等の汚染物質が飛散する大気汚染地域に仮設事務所などを設置する場合、現場作業員の安全性確保などの観点から、現場での作業時間が少ないプレハブ工法が適している。
このプレハブ工法とは、大気汚染されていない地域でプレハブ構造物を作り上げ、それを現地へ輸送した後、プレハブ構造物を組み立てて仮設事務所等を作りあげる方法である。
このプレハブ工法においては、前記プレハブ構造物の側面等に、他のプレハブ構造物を連結するための開口部を設ける必要がある。
しかし、プレハブ構造物を積んで大気汚染地域を通過する際や、大気汚染された設置現場でプレハブ構造物を組み立てる際に、プレハブ構造物の開口部から内部空間へ汚染物質を伴った外気が入り込み、内部空間が汚染されてしまう可能性がある。
大気汚染されていない地域を通過したり、大気汚染されていない設置現場で組み立てるのであれば、雨風を防げれば十分であり、プレハブ構造物の開口部に合成樹脂シートを被せ、紐で固定する程度で間に合う。
しかし、大気汚染地域では、開口部を合成樹脂シートで覆う程度では強風などで汚染物質を伴った外気が内部空間へ入り込む懸念がある。汚染物質が内部空間に入り込むと、プレハブ構造物の内部で生活する技術者、作業員の健康に悪影響を与える可能性があるため、避けなければならない。
そこで、本発明の主たる目的は、開口部を有するプレハブ構造物を大気汚染地域へ輸送し組み立てる際に、プレハブ構造物の内部空間が汚染されないようにすることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
大気汚染地域外で組上げた開口部を有するプレハブ構造物のそれぞれを、大気汚染地域内に輸送し、その大気汚染地域で開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接配置し、開口部相互を連結するプレハブ構造物の構築方法であって、
大気汚染地域外において、プレハブ構造物の開口部周囲を覆って内側遮蔽シートを設け、さらにその内側遮蔽シートを覆って外側遮蔽シートを設けることをそれぞれ行い、この状態で大気汚染地域内に輸送し、
大気汚染地域内において、プレハブ構造物を近接させ、
作業員によって、順次(1)〜(3)の作業を行ない、
(1)プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外す、
(2)開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる、
(3)一方のプレハブ構造物内から、一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する、
これによって、隣接するプレハブ構造物を連結する、
ことを特徴とするプレハブ構造物の構築方法。
(作用効果)
プレハブ構造物の開口部周囲を覆って内側遮蔽シートを設けたことで、プレハブ構造物を輸送する際などに強風が吹いた場合でも、汚染物質を伴った外気がプレハブ構造物の内部空間へ入り込むことがなくなり、内部空間の汚染を防ぐことができる。
また、前記内側遮蔽シートを覆って外側遮蔽シートを設けたことで、内側遮蔽シートの外面に汚染物質が付着するのを防ぐことができる。その結果、プレハブ構造物を設置する現場で内側遮蔽シートを取り外す際に、内側遮蔽シートの外面に付着した汚染物質がプレハブ構造物内に落下し、飛散することを防ぐことができる。
さらに、大気汚染地域内において、プレハブ構造物を近接させ、作業員によって、順次 (1)プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外す、(2)開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる、(3)一方のプレハブ構造物内から、一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する、という作業を行ない、これによって隣接するプレハブ構造物を連結することで、隣接するプレハブ構造物の内部空間が外気にさらされることなく連結され、内部空間へ汚染物質が入りこむことを防ぐことができる。
<請求項2記載の発明>
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、
内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与える請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
(作用効果)
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与えることで、輸送中や組立て作業中に内側遮蔽シートに付着した汚染物質を内側遮蔽シートに固着させることができ、内側遮蔽シートを取り外す際に、プレハブ構造物の内部空間に汚染物質が落下し、飛散するのを防ぐことができる。
<請求項3記載の発明>
一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除した後に、
プレハブ構造物の開口部の繋がり部分の内周縁面をシールするシール剤を塗布する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
(作用効果)
一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除した後に、プレハブ構造物の開口部の繋がり部分の内周縁面をシールするシール剤を塗布することで、プレハブ構造物の開口部の繋がり部分から汚染物質が落下し、飛散するのを防ぐことができる。
<請求項4記載の発明>
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、
前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、
一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、
これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、
一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
(作用効果)
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、 一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、 一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供することで、相対する内側遮蔽シートの間に汚染物質を閉じ込めることができ、内側遮蔽シートから汚染物質が落下し、飛散することを防ぐことができる。
<請求項5記載の発明>
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、
内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与え、
開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、
前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、
一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、
これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、
一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
(作用効果)
プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与え、開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供することで、内側遮蔽シートを接着する接着剤を用いずに済み、材料費の節減及び接着剤の塗布作業の省略をすることができる。
以上のとおり本発明によれば、開口部を有するプレハブ構造物を大気汚染地域へ輸送し組み立てる際に、プレハブ構造物の内部空間が汚染されないようにすることができる。
本発明にかかるプレハブ構造物を並列に配置した図である。 図1のプレハブ構造物のX−X部分の断面図である。 図2の連結部分の拡大図である。 図3のプレハブ構造物から外側遮蔽シートを取り外した断面図であり、連結部分の拡大図である。 図4のプレハブ構造物を隣接した断面図であり、連結部分の拡大図である。 図5のプレハブ構造物から内側遮蔽シートを切除し、シール剤を塗布した断面図であり、連結部分の拡大図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について添付図面を参照しながら詳説する。
図1は、本発明にかかるプレハブ構造物1を並列に配置した図である。
このプレハブ構造物1は、連結すると仮設事務所などのプレハブ構造物集合体が出来上がるものであればその種類を問わない。プレハブ構造物1の例としては、改造した海上コンテナや鉄道コンテナ、住宅メーカーが工事現場の仮設事務所向けとして販売する分割搬入式ハウスの各ユニットなどが挙げられる。
また、プレハブ構造物1を連結したプレハブ構造物集合体の例としては、現場事務所、休憩所、レストラン、カラオケルーム、トランクルームなどが挙げられる。
以下の説明においては、プレハブ構造物1として20フィート海上コンテナを改造したコンテナを例に挙げて説明する。このコンテナを二個以上連結すると、仮設事務所が完成する。
また、大気汚染地域として、放射性物質で汚染された放射能汚染地域を例に挙げて説明する。
放射能汚染地域に設置する仮設事務所は、休憩スペースのほか、事務所内に放射能を入り込ませないための除塵スペース、脱衣スペース、エアシャワースペースなどを設けるのが一般的である。そのため、このような仮設事務所は、前記スペース毎にコンテナ1を用意し、これら複数のコンテナ1を連結する必要がある。
なお、下記においては説明の都合上、二つのコンテナ1A、1Bを連結する部分に焦点を当てて説明する。
また、除塵スペース、脱衣スペース、シャワースペースを有するコンテナ1と、休憩スペースを有するコンテナ1を連結して、二つのコンテナ1からなる仮設事務所を設けることもできるが、この場合においても、本発明を適用することができる。
コンテナ1を改造する作業は放射能汚染地域外で行われる。そして、改造されたコンテナ1は放射能汚染地域を通って輸送され、放射能汚染地域で組立てられる。
この輸送および組立てを行う間、コンテナ1の内装面および内部空間が放射能で汚染されないように、下記の対策を取る必要がある。
図2は、図1のコンテナ1A、1BのX−X部分の断面図である。
コンテナ1A、1Bの側面に同一形状の開口部Mを設け、この開口部Mを連結する。この開口部Mを合成樹脂シートで覆っただけでは、コンテナ1A、1Bの輸送や組立て時に強風が吹くとシートがばたつき、放射能で汚染された外気がコンテナ1A、1B内に入り込む懸念がある。
そこで、本発明は強風が吹いた場合でも、放射能で汚染された外気がコンテナ1A、1B内に入り込まないような構造にした。具体的な構造は、図3を用いながら説明する。
図3は、図2の連結部分の拡大図である。
放射能汚染区域外で行う改造作業では、コンテナ1の開口部Mの外側を覆うように内側遮蔽シート3を設ける。この内側遮蔽シート3を設けたことで、コンテナ1を輸送する際などに強風が吹いた場合でも、放射性物質を伴った外気がコンテナ1の内部空間へ入り込むことがなくなり、内部空間の汚染を防ぐことができる。
この遮蔽シート3としては、例えば、合成樹脂、塩化ビニール、ポリエチレンの素材からなるものが挙げられる。
コンテナ1の壁2の外壁に内側遮蔽シート3を固着するには、例えば、スリーエム製のスプレーのり55やG17のような固着剤を用いて、容易に剥がれないようにして行う。
また、この接着剤はスプレーで吹きかける方法のほか、刷毛で塗布する方法などがある。
また、コンテナ1の開口外周部Nの外壁にガスケット5を設け、このガスケット5を内包するように、ガスケット5の外側から内側遮蔽シート3を貼り付ける。仮に、放射性物質が内側遮蔽シート3と壁2の間を通り抜けて内部に入り込んだ場合であっても、ガスケット5によって、放射性物質がそれ以上内部へ入り込むことを防ぐことができる。
なお、輸送中の風圧等にも耐えられるよう内側遮蔽シート3を強固に貼り付ける必要があるため、ガスケット5を内包するように内側遮蔽シート3を貼り付ける。
このガスケット5の代わりとして、パッキンを用いても良い。
このガスケット5やパッキンには、例えば、天然ゴムのほかに、ニトリルゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴムなどの合成ゴム、四フッ化エチレンゴム(テフロン)樹脂、麻や綿などの植物繊維、さらには皮革などを用いることができる。また、鉄合金、非鉄合金、セラミック、黒鉛などを用いても良い。
前記のように、コンテナ1の開口部Mの外側を覆うように内側遮蔽シート3を設けた場合、内側遮蔽シート3の外面に放射性物質が付着することは避けられない。そのため、現地でコンテナ1を組み立てて事務所を作る過程で、内側遮蔽シート3を切り剥がして撤去する際に、内側遮蔽シート3に付いている放射性物質がコンテナ1内に落下し、結果として、コンテナ1の内装面および内部空間を汚染してしまう可能性がある。
そこで、本発明においては、内側遮蔽シート3を覆うように外側遮蔽シート4を設けている。以下、この遮蔽シート4の役割を詳述する。
図3に示すように、放射能汚染区域外でコンテナ1の改造作業を行う過程で、内側遮蔽シート3を取り付けた後、この内側遮蔽シート3を覆うように外側遮蔽シート4を貼り付ける。
この外側遮蔽シート4としては、例えば、合成樹脂、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリエステルの素材からなるものが挙げられる。
内側遮蔽シート3と外側遮蔽シート4は同じ素材からなるものを用いても良いし、違う素材からなるものを用いても良い。
違う素材を用いる場合、内側遮蔽シート3は、輸送中の風圧に耐え得るとともに、外側遮蔽シート4を剥がす際に切れたり裂けたりしないような面的強度の高い素材が好ましい。また、その素材は、開口部Mに沿ってナイフ等の鋭利な刃物で切る際に切れやすい特性を有するとより良い。一方、外側遮蔽シート4は、表面に放射性物質がつきにくい素材を用いるのが好ましい。
コンテナ1の輸送時に強風などによって外側遮蔽シート4が剥がれ落ちないように、コンテナ1の開口外周部N部分では内側遮蔽シート3に外側遮蔽シート4を比較的強固に貼り付ける。比較的強固に貼り付けるとは、強風などによっては剥がれることがないが、作業員の手によっては比較的容易に剥がすことができる程度をいう。
一方、開口部M部分では内側遮蔽シート3に外側遮蔽シート4を貼り付けないか、貼り付けたとしても容易に剥がすことができる程度にする。内側遮蔽シート3と外側遮蔽シート4を容易に分離できるようにすることで、外側遮蔽シート4を取り外す作業の負荷を減らすことができるからである。この点は、後ほど詳述する。
この内側遮蔽シート3に外側遮蔽シート4を固着する際の固着剤としては、例えば、スリーエム製のスプレーのり55やG17を挙げることができる。
また、この固着剤はスプレーで吹きかける方法のほか、刷毛で塗布する方法などがある
更に、コンテナ1の開口外周部Nの外壁にガスケット5を設け、このガスケット5を内包するように、ガスケット5の外側から遮蔽シート3および4を貼り付ける。仮に、放射性物質が遮蔽シートと壁2との間を通り抜けて内部に入り込んだ場合であっても、ガスケット5によって、放射性物質がそれ以上内部へ入り込むことを防ぐことができる。
なお、輸送中の風圧等にも耐えられるよう遮蔽シート3および4を強固に貼り付ける必要があるため、ガスケット5の表面に遮蔽シート3および4を貼り付けるのではなく、ガスケット5を内包するように遮蔽シート3および4を貼り付ける。
図2および図3のように、放射能非汚染地域でコンテナ1の開口部Mを覆うように内側遮蔽シート3、外側遮蔽シート4、ガスケット5を取り付けた後、トラック等に積載して放射能汚染地域へ運ぶ。
(コンテナ1の組み立て過程)
以下に、図2から図6を用いて、放射能汚染地域でコンテナ1を組み立てる過程を説明する。
放射能汚染地域でコンテナ1A、1Bを積み降ろした後、図2のようにコンテナ1A、1Bを近接させ、コンテナ1A、1Bの開口部Mを対向させる。
その後、作業員が、コンテナ1の外側から、一方のコンテナ1Aの外側遮蔽シート4A及び他方のコンテナ1Bの外側遮蔽シート4Bを取り外す。
輸送通路や設置現場に漂う放射性物質が外側遮蔽シート4の外面に多く付着する。コンテナ1Aと1Bを連結する過程で、内側遮蔽シート3と外側遮蔽シート4を取り外すことになるが、これらのシートを取り外す際に、これらのシートに付着した放射性物質がコンテナ1内に落下し、飛散するのを防ぐ必要があるため、まず、放射性物質が多く付着している外側遮蔽シート4を取り外すのである。
なお、外側遮蔽シート4を取り外す際に、外側遮蔽シート4の内側にある内側遮蔽シート3を分離するとともに、内側遮蔽シート3を破かないようにしなければならない。外側遮蔽シート4を取り外すと、内側遮蔽シート3が表に現れるため、内側遮蔽シート3が破けると放射性物質が室内に入り込む恐れがあるからである。
外側遮蔽シート4を内側遮蔽シート3から分離する作業の手間を低減するとともに、内側遮蔽シート3が破けないようにするため、前述したように、内側遮蔽シート3の外周部分以外は、外側遮蔽シート4を貼り付けないか、貼り付けたとしても容易に剥がれる程度にするのが望ましい。内側遮蔽シート3の開口外周部Nには、強風などでは剥がれないが、作業員の手によって容易に剥がれる程度に貼り付けるのが望ましい。
図4は、コンテナ1から外側遮蔽シート4を取り外した断面図であり、連結部分の拡大図である。
外側遮蔽シート4を取り外すと、内側遮蔽シート3が外側に現れる。内側遮蔽シート3の外面は外側遮蔽シート4で覆われていたため、放射性物質が付着している可能性は少ない。しかし、外側遮蔽シート4と内側遮蔽シート3の間に微細な隙間が生じていた場合は、その隙間を通って放射性物質が内側遮蔽シート3の外面に付着する可能性がある。
そのため、内側遮蔽シート3の外面に付着した放射性物質を内側遮蔽シート3に固着させる固着剤を内側遮蔽シート3の外面に与える。この固着剤により、輸送中や組立て作業中に内側遮蔽シート3に付着した放射性物質を内側遮蔽シート3に固着させることができ、後に内側遮蔽シート3を取り外す際に、コンテナ1の内部空間に放射性物質が落下し、飛散するのを防ぐことができる。
この固着剤の種類としては、スリーエム製のスプレーのり55やG17を挙げることができる。
また、この接着剤はスプレーで吹きかける方法のほか、刷毛で塗布する方法などがある。
内側遮蔽シート3の外面に前記固着剤を与えた後、相対する内側遮蔽シート3A、3Bを接着させるための接着剤を内側遮蔽シート3A、3Bの外側表面に更に与える。
後に詳述するが、プレハブ1A、1Bの相対する内側遮蔽シート3A、3Bを前記接着剤により接着し、内側遮蔽シート3A、3Bの少なくとも開口部M相当領域を切除する際に、内側遮蔽シート3A、3Bの間に放射性物質を閉じ込めて、これらの内側遮蔽シート3A、3Bを一体として切除し、一方のプレハブ1A内に取り込んで廃棄することで、内側遮蔽シート3A、3Bから放射性物質がコンテナ1Aの内部に落下し、飛散するのを防ぐことができる。
この接着剤の種類としては、スリーエム製のスプレーのり55やG17を挙げることができる。
また、この接着剤はスプレーで吹きかける方法のほか、刷毛で塗布する方法などがある。
なお、放射性物質を固着させる前記固着剤と、内側遮蔽シート3を接着させる前記接着剤は、1つの固着剤で併用することができる。併用することで、材料費の節減及び塗布作業の手間の低減を図ることができる。
併用する場合は、放射性物質を固着させる作用と、内側遮蔽シート3を接着させる作用を有する固着剤を用いる必要がある。具体的には、前記した、スリーエム製のスプレーのり55やG17を挙げることができる。
また、相対する二枚の内側遮蔽シート3A、3Bを接着させる前に、内側遮蔽シート3の外面のうち、開口外周部Nに相当する領域にコーキング剤7を塗布する。このコーキング剤7を塗布することにより、二枚の内側遮蔽シート3A、3Bの開口外周部Nの密着性を高めることができる。そのため、後の過程で、内側遮蔽シート3A、3Bの開口部M相当領域を切除した後、開口外周部Nに相当する領域に二枚の内側遮蔽シート3A、3Bの切れ端が残るが、この内側遮蔽シート3A、3Bの切れ端の間を通って、外部から室内へ放射性物質が侵入するのを防ぐことができる。
図5は、コンテナ1A、1Bを隣接した断面図であり、連結部分の拡大図である。前述のように、相対する内側遮蔽シート3A、3Bが接着剤9およびコーキング剤7を通して接着している。
そして、コンテナ1A、1Bを隣接させた後、コンテナ1Aに設けた開閉扉10から作業員がコンテナ1A内に入る。
コンテナ1A内に入った作業員は、内側遮蔽シート3を作業員の手などで押し、内側遮蔽シート3Aと3Bを圧着する。そして、内側遮蔽シート3A、3Bが前記接着剤によって接着されたかどうかを確認する。
そして、開口部Mの外周の寸法に合わせて、内側遮蔽シート3A、3Bをナイフ等の刃物で切断する。
前述したように、二枚の内側遮蔽シート3A、3Bは接着剤9によって接着されているので、切断する際は二枚の内側遮蔽シート3A、3Bを一度に切断するようにする。二枚の内側遮蔽シート3A、3Bの間に放射性物質が挟み込まれているので、それらの放射性物質をコンテナ1の室内に落とさないようにするためである。
切断した内側遮蔽シート3A、3Bは、放射性物質が落ちないように、切断したその場で袋などに入れ、コンテナ1Aの外へ撤去する。
なお、開口外周部Nには、内側遮蔽シート3A、3Bの切れ端が残った状態となる。
このように内側遮蔽シート3A、3Bを切り剥がすことで、コンテナ1A、1Bが連結される。
なお、壁2、ガスケット5、内側遮蔽シート3の切れ端、コーキング剤7の各部剤の間に隙間が空いていた場合、コンテナ1の外側から室内へ放射性物質が入り込む恐れがある。また、前記各部材の間に放射性物質が残留していた場合も、室内へ放射性物質が落下し、飛散する可能性がある。
そのため、内側遮蔽シート3A、3Bを切り剥がした後に、前記各部材の室内側壁面にシール剤8を塗布するのが好ましい。
図6は、このようにして、プレハブ1から内側遮蔽シート3A、3Bを切りはがした後、シール剤8を塗布した断面図であり、連結部分の拡大図である。
前記においては、説明の都合上、二つのコンテナ1A、1Bを連結する手順を説明したが、同様の手順でその他のコンテナも連結することができる。このように複数のコンテナ1を結合することで、放射能汚染地域であっても、室内が放射性物質に汚染されていない仮設事務所を作ることができる。
また、上記の例では、内側遮蔽シート3および外側遮蔽シート4を各一枚ずつ設けた例を説明したが、それぞれを複数枚設けるようにしても良い。複数枚設けることにより、開口部Mを覆う内側遮蔽シート3および外側遮蔽シート4の強度が向上し、それらのシートが破れて室内へ放射性物質が入り込む可能性を低くすることができるという利点がある。
1:プレハブ構造物、コンテナ、1A:(一方の)コンテナ、1B:(他の)コンテナ、2:壁面、3:内側遮蔽シート、3A:(一方の)内側遮蔽シート、3B:(他の)内側遮蔽シート、4:外側遮蔽シート、4A:(一方の)外側遮蔽シート、4B:(他の)外側遮蔽シート、5:ガスケット、7:コーキング剤、8:シール剤、9:接着剤、10:開閉扉、M:開口部、N:開口外周部

Claims (5)

  1. 大気汚染地域外で組上げた開口部を有するプレハブ構造物のそれぞれを、大気汚染地域内に輸送し、その大気汚染地域で開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接配置し、開口部相互を連結するプレハブ構造物の構築方法であって、
    大気汚染地域外において、プレハブ構造物の開口部周囲を覆って内側遮蔽シートを設け、さらにその内側遮蔽シートを覆って外側遮蔽シートを設けることをそれぞれ行い、この状態で大気汚染地域内に輸送し、
    大気汚染地域内において、プレハブ構造物を近接させ、
    作業員によって、順次(1)〜(3)の作業を行ない、
    (1)プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外す、
    (2)開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる、
    (3)一方のプレハブ構造物内から、一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する、
    これによって、隣接するプレハブ構造物を連結する、
    ことを特徴とするプレハブ構造物の構築方法。
  2. プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
    開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、
    内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与える請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
  3. 一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除した後に、
    プレハブ構造物の開口部の繋がり部分の内周縁面をシールするシール剤を塗布する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
  4. プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
    開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、
    前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、
    一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、
    これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、
    一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
  5. プレハブ構造物の外側から、一方のプレハブ構造物の外側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の外側遮蔽シートを取り外した後であって、
    開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる前に、
    内側遮蔽シートの外側表面に付着している汚染物質を内側遮蔽シートに固着させる固着剤を与え、
    開口部を対向させた状態でプレハブ構造物を隣接させる際に、
    前記一方のプレハブ構造物および前記他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートそれぞれを内側遮蔽シートの外側表面に塗布した接着剤により接着し、
    一方のプレハブ構造物の内側遮蔽シート及び他方のプレハブ構造物の内側遮蔽シートの少なくとも開口部相当領域を切除する際に、
    これらの内側遮蔽シートを一体として切除し、
    一方のプレハブ構造内に取り込んで廃棄に供する請求項1記載のプレハブ構造物の構築方法。
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