JP5761168B2 - アーク溶接用電源装置、アーク溶接システムおよびアーク溶接用電源装置の制御方法 - Google Patents

アーク溶接用電源装置、アーク溶接システムおよびアーク溶接用電源装置の制御方法 Download PDF

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Description

開示の実施形態は、アーク溶接用電源装置、アーク溶接システムおよびアーク溶接用電源装置の制御方法に関する。
従来、消耗電極と母材(ワーク)との間にアークを発生させて溶接するアーク溶接システムが知られている。かかるアーク溶接システムでは、溶接電圧の変化量に基づいて判定される短絡開放の直前に、所定の割合で上昇させている溶接電流を一時的に低下させ、消耗電極の先端に生じた溶滴のくびれを穏やかに溶断させる処理がなされる。
また、同一のワークを複数の溶接ロボットおよび複数のアーク溶接用電源装置で同時に溶接するアーク溶接システムにおいて、いずれかのアーク溶接用電源装置のスイッチング動作等に起因して他のアーク溶接用電源装置の溶接電圧にノイズが重畳される場合があることが知られている。
このように、溶接電圧にノイズが重畳した場合には、溶滴にくびれが生じた場合と同様、溶接電圧の変化量が上昇する。このため、従来のアーク溶接システムでは、ノイズを溶滴のくびれとして誤検知して上記した穏やかな溶断処理が行われてしまい、その後、実際に溶滴にくびれが生じた際には穏やかな溶断処理が行われず、溶滴が飛び散るスパッタを発生させる懸念があった。
かかるノイズの検知を防止するために、溶滴のくびれ検知を一定期間禁止することが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるアーク溶接システムによれば、くびれ検知の禁止期間内には溶接電圧に重畳されたノイズは検知されない。
特開2007−245239号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたアーク溶接システムでは、ノイズの検知を防止できるのは予め定められた期間のみであり、別のタイミングでノイズが重畳されるとかかるノイズが検知されてしまう場合がありうる。このため、特許文献1に記載のアーク溶接システムは、スパッタの発生を抑制する対策としては不十分なものであった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、ノイズが存在する場合であってもスパッタの発生を抑制することができるアーク溶接用電源装置、アーク溶接システムおよびアーク溶接用電源装置の制御方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るアーク溶接用電源装置は、制約付短絡開放部と、再実行部とを備え、消耗電極とワークとの短絡状態と、前記消耗電極と前記ワークとの間にアークが存在するアーク状態とを繰り返し発生させながら溶接を行う。制約付短絡開放部は、消耗電極とワークとの間の溶接電流を上昇させている間に溶接電圧の変化量が所定の閾値以上となった場合には前記溶接電流を所定の期間低下させることによって前記短絡状態を開放する制約付短絡開放処理を実行する。再実行部は、前記制約付短絡開放処理が実行された後、前記短絡状態の継続中に前記制約付短絡開放部に前記制約付短絡開放処理を再実行させる。また、アーク溶接用電源装置は、前記制約付短絡開放処理を再実行するごとに前記閾値を変化させる。
実施形態の一態様によれば、ノイズが存在する場合であってもスパッタの発生を抑制することができる。
図1は、実施形態に係るアーク溶接システムの説明図である。 図2は、実施形態に係るアーク溶接システムの構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るアーク溶接システムの一部を示す外観模式図である。 図4は、実施形態に係るアーク溶接用電源装置の構成を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係るアーク溶接用電源装置による制約付短絡開放処理の一例を示すタイミングチャートである。 図6は、実施形態に係るアーク溶接用電源装置による制約付短絡開放処理の一例を示すタイミングチャートである。 図7は、実施形態に係るアーク溶接用電源装置による制約付短絡開放処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するアーク溶接用電源装置、アーク溶接システムおよびアーク溶接用電源装置の制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。まず、実施形態に係るアーク溶接システムの概要について図1を用いて説明する。
図1は、実施形態に係るアーク溶接システムの説明図である。なお、ここでは時刻αでノイズが検知された後、時刻βで溶滴のくびれが検知された場合を例に挙げて説明する。
図1中、上段は実施形態に係るアーク溶接システムにおける経過時間tに対する溶接電流Iの変化を模式的に示したものである。また、図1の下段は時刻α、βにおける消耗電極CEの端部およびワークWを含む溶滴の外観をそれぞれ模式的に図示したものである。なお、図1において、時間経過や溶接電流の変化はその一例を模式的に示したものであり、実測値とは必ずしも対応していない。
実施形態に係るアーク溶接システムは、消耗電極CEとワークW上に形成された溶融池MPとの間にアークが存在するアーク状態において、消耗電極CEの下端部分がアーク熱により溶融する。そして、消耗電極CEの下端部分が溶融池MPに対して近接または接触し、消耗電極CEと溶融池MPとが導通することで実施形態に係るアーク溶接システムはアーク状態から短絡状態に移行する。なお、実施形態に係るアーク溶接システムがアーク状態から短絡状態に移行したことは、例えば、溶接電圧が所定の閾値以下となったことで判定される。
実施形態に係るアーク溶接システムは、短絡状態に移行後、区間A(図1参照)において制約付短絡開放処理を実行する。ここで「制約付短絡開放処理」とは、所定の割合で上昇させている溶接電流Iの上昇を停止して一時的に低下させ、消耗電極CEの先端に生じた溶滴のくびれNを穏やかに溶断させる処理のことを指す。
すなわち、実施形態に係るアーク溶接システムは、図1に示す時刻t1から溶接電流Iを所定の割合で上昇させつつ、溶接電圧を所定の時間間隔で監視している。そして、実施形態に係るアーク溶接システムは、溶接電圧の変化量が所定の閾値以上となった時刻αで溶接電流Iの上昇を停止し、即座に溶接電流Iを一時的に低下させる。
上述したように、実施形態に係るアーク溶接システムは、時刻αで溶接電圧に重畳されたノイズを検知したことで溶接電流Iを一時的に低下させる制約付短絡開放処理を図1に示す区間Aで実行した。しかし、依然として消耗電極CEとワークW上の溶融池MPとが導通した短絡状態が継続中である。
区間Aでの制約付短絡開放処理を実行後、実施形態に係るアーク溶接システムは区間B(図1参照)において制約付短絡開放処理を再実行する。すなわち、実施形態に係るアーク溶接システムは、時刻αから時刻t2までの間、一時的に溶接電流を低下させていたが、時刻t2から溶接電流を所定の割合で上昇させつつ、溶接電圧の変化量が所定の閾値以上となった時刻βで溶接電流Iの上昇を停止し、即座に溶接電流Iを一時的に低下させる。
上述した区間Bで実行される制約付短絡開放処理は、区間Aで実行される制約付短絡開放処理と同様である。すなわち、実施形態に係るアーク溶接システムでは、短絡状態において制約付短絡開放処理が再実行される。
区間Bでの制約付短絡開放処理を実行後、実施形態に係るアーク溶接システムは区間C(図1参照)において溶接電流を上昇させる処理を実行する。そして、溶接電圧が所定の閾値を超えると、実施形態に係るアーク溶接システムは短絡状態からアーク状態に移行し、一連の短絡開放処理が終了する。
従来のアーク溶接システムは、図1に示す区間Aでの制約付短絡開放処理を実行後、溶接電圧の変化量の制約がなく無条件に溶接電流を再上昇させる区間Cでの短絡開放処理を実行していた。したがって、区間Aでの制約付短絡開放処理において溶滴のくびれNではなくノイズが検知された場合、従来のアーク溶接システムでは短絡開放時には溶接電流がさらに高くなるため、スパッタによる不具合が懸念される。
これに対し、実施形態に係るアーク溶接システムは、制約付短絡開放処理を実行する区間Aと短絡開放処理を実行する区間Cとの間に、区間Aと同様の制約付短絡開放処理を実行する区間Bを設けることにより、制約付短絡開放処理を再実行することとした。区間Bでの制約付短絡開放処理が区間Aでの制約付短絡開放処理の後に再実行されると、実施形態に係るアーク溶接システムにおいては、区間Aでノイズを検知した後でも消耗電極CEと溶融池MPとの間の溶滴に生じたくびれNを区間Bで検知することができる。このため、短絡開放時におけるスパッタの発生を抑制することができる。
なお、実施形態に係るアーク溶接システムにおいて、区間Aと区間Cとの間で制約付短絡開放処理が再実行される回数は図1に例示する一回に制限しても良く、また二回以上の所定の回数を上限として再実行の回数を設定しても良い。また、短絡状態からアーク状態に移行するまで繰り返し再実行されるように再実行の回数を無制限としても良く、制約付短絡開放処理を実行中にアーク状態に移行した場合、区間Cでの短絡開放処理を省略しても良い。
次に、実施形態に係るアーク溶接用電源装置(以下、単に「電源装置」ともいう)および実施形態に係る電源装置を備えるアーク溶接システムの構成について図2〜図4を用いて説明する。図2は実施形態に係るアーク溶接システムの構成を示すブロック図、図3は実施形態に係るアーク溶接システムの構成を示す外観模式図、図4は実施形態に係るアーク溶接システムを構成する電源装置の詳細ブロック図である。
図2に示すように、実施形態に係るアーク溶接システム1は、溶接ロボット10,10A,10Bと、溶接ロボット10,10A,10Bをそれぞれ動作させてポジショナP上の同一のワークWを同時に溶接する複数のアーク溶接装置50,50A,50Bとを備える。ポジショナPは溶接ロボット10,10A,10BがワークWを溶接し易いよう、ワークWの位置や姿勢を変化させるアクチュエータを備えている。
実施形態に係るアーク溶接システム1は、アーク溶接装置50,50A,50BとポジショナPとを繋ぐ電力供給線(以下「ケーブル」という)48,48A,48BのうちポジショナPに近い部分が、一本のパワーケーブルとしてまとめられている。ケーブル48,48A,48Bの一部が一本にまとめられると、例えば断線防止や省スペース化等に寄与する反面、別のアーク溶接装置50,50A,50Bでのスイッチング操作等により生じるノイズが互いに重畳され易くなる。しかしながら、実施形態に係るアーク溶接システム1によれば、制約付短絡開放処理を再実行する構成としたので、アーク溶接装置50,50A,50Bに由来するノイズが存在する場合であってもスパッタの発生を抑制することができる。
なお、図2に示す溶接ロボット10A,10Bおよびアーク溶接装置50A,50Bはそれぞれ、溶接ロボット10およびアーク溶接装置50と同様の構成を備えている。そこで、以後、実施形態に係るアーク溶接システム1を説明する際において、溶接ロボット10A,10Bおよびアーク溶接装置50A,50Bに関する説明は省略する。また、図3では、図2に示す溶接システム1のうち溶接ロボット10A,10Bおよびアーク溶接装置50A,50Bの構成は図示していない。
次に、実施形態に係るアーク溶接システム1を構成するアーク溶接装置50について説明する。アーク溶接装置50は、図3に示すように、溶接制御装置20と電源装置30とを備える。溶接制御装置20は、溶接ロボット10およびポジショナPを制御してポジショナP上のワークWをアーク溶接する。
まず、溶接ロボット10の構成について説明する。溶接ロボット10は、図3に示すように、ベース部11を介して床面などに固定される。溶接ロボット10は、複数のロボットアーム12を有しており、各ロボットアーム12は、関節部13を介して他のロボットアーム12と接続される。
また、関節部13を介して相互に接続されたロボットアーム12のうち、ベース部11に最も近いロボットアーム12の基端はベース部11に固定され、最も遠いロボットアーム12の先端には溶接機器15が取り付けられる。各々の関節部13は、サーボモータ等のアクチュエータにより駆動され、溶接機器15の位置や姿勢を様々に変更することができる。
送給部14は、ロボットアーム12の所定位置に配置され、溶接ワイヤ缶18に格納された溶接ワイヤ18aを、トーチケーブル17を介して溶接機器15へ送り出す。なお、トーチケーブル17は、コンジットケーブル17aを内包しており、コンジットケーブル17a内を通して消耗電極CEである溶接ワイヤ18aが溶接機器15へ送り出される。
また、送給部14は、ガスボンベ19から供給されたシールドガスを、トーチケーブル17を介して溶接機器15へ供給する。なお、トーチケーブル17は、ガス供給ホース17bを内包しており、ガス供給ホース17b内を通してガスボンベ19から供給されたシールドガスが溶接機器15へ供給される。
また、送給部14には、溶接ワイヤ18aの溶接機器15への送給速度を検出する送給速度検出器が設けられており、この送給速度検出器によって検出された溶接ワイヤ18aの送給速度の情報は電源装置30へ出力される。溶接制御装置20は電源装置30を介して送給部14による溶接ワイヤ18aの供給速度も制御する。
溶接機器15は、溶接トーチ15aとコンタクトチップ15bとを備える。溶接トーチ15aは、トーチケーブル17を挿入するために中空構造となっており、溶接トーチ15aの最先端部にコンタクトチップ15bが取り付けられる。
溶接ワイヤ18aは、コンタクトチップ15bの貫通孔を介して、コンタクトチップ15bの先端から送り出される。また、コンタクトチップ15bは、ケーブル49と接続され、ケーブル49を介して、電源装置30からアーク溶接のための溶接電力が供給される。
また、溶接トーチ15a内にはガス供給ホース17bの先端開口からシールドガスが供給される。このように供給されたシールドガスは溶接トーチ15aの先端から吐出され、溶接ワイヤ18aの先端から発生するアークを雰囲気から遮蔽する。
次に、操作装置60の構成について説明する。操作装置60は、例えば、アーク溶接の作業内容を作業者がプログラムする場合やアーク溶接の状態を作業者が監視する場合などに用いられる。操作装置60は溶接制御装置20に対し、通信ネットワーク23を介して溶接設定情報を送信する。通信ネットワーク23としては、有線LAN(Local Area Network)や、無線LANといった一般的なネットワークを用いることができる。なお、操作装置60から溶接制御装置20に溶接設定情報が送信されるのではなく、溶接制御装置20が操作装置60からの情報に基づいて溶接設定情報を生成する構成とすることもできる。
次に、溶接制御装置20の構成について説明する。溶接制御装置20は、図3に示すように、操作装置60から通信ネットワーク23経由で取得した溶接設定情報に基づき、制御ケーブル46,47を介して溶接ロボット10及び電源装置30を制御して、ワークWに対するアーク溶接を行う。溶接設定情報には、ロボット制御情報や電源制御情報が含まれる。
具体的には、溶接制御装置20は、溶接設定情報のうちロボット制御情報に従って、溶接ロボット10を制御し、先端のロボットアーム12に取り付けられた溶接機器15の位置や姿勢を変化させる。ロボット制御情報には、溶接予定線の情報や溶接速度の情報、ポジショナPの動作情報、溶接ワイヤ18aの送給速度の情報などがある。
溶接予定線の情報は、溶接機器15の軌道を示す情報である。すなわち、溶接予定線の情報は、溶接機器15の位置の変化や溶接機器15のワークWに対する姿勢の変化を示す情報であり、移動位置の座標情報や姿勢情報として溶接ロボット10へ入力される。溶接速度の情報は、溶接機器15によるアーク溶接の速度(単位時間当たりの溶接機器15の移動量)を示す情報であり、溶接速度指令値として溶接ロボット10へ出力される。
また、溶接制御装置20は、溶接設定情報のうちロボット制御情報に従って電源装置30を制御することにより送給部14から溶接ワイヤ18aの供給をさせながら電源制御情報に従って電源装置30から溶接機器15への溶接電力の供給を行わせて、溶接機器15によるアーク溶接を実行させる。電源制御情報には、溶接電圧指令値、溶接電流指令値、溶接開始指令、溶接停止指令などが含まれる。
このように溶接制御装置20は、溶接機器15の位置や姿勢を変化させながら電源装置30を制御し、溶接ワイヤ18aを送給部14から溶接機器15へ送給させるとともに、電源装置30から溶接電力をコンタクトチップ15bへ供給させる。これにより、実施形態に係るアーク溶接システム1は溶接ワイヤ18aの先端からアークを発生させてワークWを溶接する。
次に、電源装置30の構成について説明する。電源装置30は、ケーブル49を介して溶接電力を溶接機器15へ供給することによってコンタクトチップ15bとケーブル48に接続されたポジショナPとの間に溶接電流を流し、溶接ワイヤ18aの先端からアークを発生させる。かかる電源装置30は、図4に示すように、電流検出器31と、電圧検出器32と、記憶部33と、制限付短絡開放部34と、再実行部37と、電源制御部38と、電源部39とを備える。
電流検出器31は、図4に示すように、ワークWを載置するポジショナPに接続されたケーブル48へ流れる電流に基づいて溶接電流を検出する。電流検出器31によって検出された溶接電流の情報は、制御ケーブル47を介して溶接制御装置20へ出力される。
一方、電圧検出器32は、ケーブル48とケーブル49との間の電圧に基づいて溶接電圧を検出する。電圧検出器32によって検出された溶接電圧の情報は状態判定部35へ出力される。
次に、記憶部33の構成について説明する。記憶部33は、不揮発性メモリやハードディスクドライブなどの記憶デバイスで構成される。なお、記憶部33は、一時的にデータを記憶する揮発性メモリを含んでよい。記憶部33には、例えば、後述する電圧パラメータVp、電流変化量パラメータΔIp、電圧変化量パラメータΔVpなどの各種パラメータなどが格納される。
次に、制約付短絡開放部34の構成について説明する。制約付短絡開放部34は、図4に示すように、状態判定部35と演算部36とを備える。状態判定部35は、電圧検出器32から出力された溶接電圧と記憶部33に予め記憶させた電圧パラメータVpとを比較して電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態かアーク状態かを判定する。
具体的には、例えば、電圧検出器32から出力された溶接電圧が電圧パラメータVpよりも高い場合、状態判定部35は実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50がアーク状態であると判定する。一方、電圧検出器32から出力された溶接電圧が電圧パラメータVp以下の場合、状態判定部35は実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態であると判定する。
ここで、電圧パラメータVpは、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50がアーク状態か短絡状態かを判定する基準となる閾値である。電圧パラメータVpは、例えば、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50の構成および溶接条件等に応じて予め設定される。なお、記憶部33に記憶される電圧パラメータVpは1つに限らず、複数であっても良い。
電圧パラメータVpを複数設定する場合、例えば、短絡状態からアーク状態へ移行したことを判定する場合とアーク状態から短絡状態へ移行したことを判定する場合とでそれぞれ異なる閾値に基づいて状態判定部35が状態判定するように構成しても良い。かかる構成にすると、例えば、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50がアーク状態と短絡状態との間で溶接電圧を大きく変動させる場合であっても状態判定を速やかに実行することができる。このため、電源制御部38による電源部39の制御モードを遅滞なく変更させることができる。
また、制約付短絡開放部34は、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態であると状態判定部35により判定された場合、電源制御部38に制約付短絡開放処理を実行させる。具体的には、状態判定部35により短絡状態であると判定されると、制約付短絡開放部34は、記憶部33に予め記憶させた電流変化量パラメータΔIpに基づいて溶接電流を上昇させる溶接電流指令を電源制御部38に出力する。
ここで、電流変化量パラメータΔIpは、制限付短絡開放処理を実行させるために制限付短絡開放部34から電源制御部38に溶接電流を上昇させる割合を指令するための基準値である。電流変化量パラメータΔIpは、例えば、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50の構成および溶接条件等に応じて予め設定される。
一方、演算部36は、電圧検出器32から出力された溶接電圧に基づき、溶接電圧の変化量を算出する。演算部36は、例えば、溶接電圧の単位時間当たりの変化量dV/dtを溶接電圧の変化量として算出しても良く、また、電圧検出器32により所定間隔ごとに検出された溶接電圧の差分を溶接電圧の変化量として算出しても良い。
そして、制約付短絡開放部34は、演算部36で算出された溶接電圧の変化量と記憶部33に予め記憶させた電圧変化量パラメータΔVpとを比較する。そして、溶接電圧の変化量が電圧変化量パラメータΔVp以上となった場合、制約付短絡開放部34は電源制御部38に対して制約指令を出力し、溶接電流を一時的に低下させる。
ここで、電圧変化量パラメータΔVpは、所定の割合で上昇させている溶接電流を一時的に低下させる制約指令を制約付短絡開放部34から電源制御部38に出力させる基準となる閾値である。電圧変化量パラメータΔVpは、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50の構成および溶接条件等に応じて予め設定される。
再実行部37は、状態判定部35からの状態判定に基づき、制約付短絡開放部34に再実行指令を出力する。具体的には、制約付短絡開放部34から電源制御部38に出力された溶接電流指令および制約指令に基づく一連の制約付短絡開放処理の後、状態判定部35により短絡状態と再判定されると、再実行部37は制約付短絡開放部34に再実行指令を出力する。そして再実行指令を受け取った制約付短絡開放部34は、記憶部33が記憶した再実行回数の上限に到達するか、または実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態からアーク状態に移行するまで電源制御部38に制約付短絡開放処理を再実行させる。
電源制御部38は、溶接制御装置20からの要求に従って電源部39を制御する。例えば、電源制御部38は、溶接制御装置20から溶接開始指令を受信すると、電源部39を制御して、電源部39から溶接機器15への電力供給を行う。また、電源制御部38は、溶接制御装置20から溶接停止指令を受信すると、電源部39を制御して、電源部39から溶接機器15への電力供給を停止する。
また、電源制御部38は、制限付短絡開放部34からの溶接電流指令を受け取ると、電源部39を制御して電流変化量パラメータΔIpに基づく所定の変化量で溶接電流を上昇させる。また、電源制御部38は、制限付短絡開放部34から制約指令を受け取ると、例えば電源部39のスイッチング動作により電源部39から溶接機器15への電力供給を一時的に遮断し、溶接電流を一時的に低下させる。
そして、電源部39は、電源制御部38から出力された指令に基づき、溶接電力をパワーケーブル49経由で溶接機器15へ供給する。
次に、図5,6を参照して、制約付短絡開放部34および再実行部37を備える電源装置30によって実行される制約付短絡開放処理の具体例を説明する。図5,6はそれぞれ、実施形態に係る電源装置30による制約付短絡開放処理の一例を示すタイミングチャートである。図5,6において、上段は電流検出器31によって検出された溶接電流Iを、下段は演算部36によって算出された単位時間当たりの溶接電圧の変化量dV/dtを、時刻tに対してそれぞれ図示したものである。
なお、図5では時刻α1でノイズが検知された後、時刻β1で溶滴のくびれNが検知された場合、図6では時刻α2でノイズが検知された後、時刻β2で溶滴のくびれNが検知された場合を例に挙げてそれぞれ説明する。また、図5,6において、時間経過や溶接電流の変化はその一例を模式的に示したものであり、実測値とは必ずしも対応していない。
まず、実施形態に係る電源装置30による制約付短絡開放処理の一例について図5を用いて説明する。状態判定部35により短絡状態と判定されたアーク溶接装置50の電源装置30では、制約付短絡開放部34から電源制御部38に溶接電流指令が出力され、図5に示すように、期間A1において、溶接電流Iを電流変化量パラメータΔIpに基づく所定の変化量で上昇させる。
一方、演算部36では、電圧検出器32によって検出された溶接電圧の単位時間当たりの変化量dV/dtが予め定められたタイミングで演算されている。そして、dV/dtが記憶部33に格納された電圧変化量パラメータΔVpに基づく第1の閾値Th1以上となった時刻α1において制約付短絡開放部34が電源制御部38に制約指令を出力し、溶接電流Iを一時的に低下させる。
上述したように、時刻α1では、溶滴のくびれNではなくノイズが検知されたものであり、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50は期間A1を経過後も依然として短絡状態のままである。そこで、再実行部37は制約付短絡開放部34に再実行指令を出力する。
再実行部37から再実行指令を出力された制約付短絡開放部34は、電源制御部38に溶接電流指令を出力し、期間B1において溶接電流Iを電流変化量パラメータΔIpに基づく期間A1と同様の変化量で上昇させる。なお、期間A1と期間B1との間での溶接電流Iの変化量の異同を明確にするために、図5の上段には、期間A1における溶接電流Iの変化量(傾き)を破線で付している。
一方、演算部36で演算されるdV/dtが記憶部33に格納された電圧変化量パラメータΔVpに基づく第2の閾値Th2以上となった時刻β1において制約付短絡開放部34が電源制御部38に制約指令を出力し、溶接電流Iを一時的に低下させる。これにより、再実行部37からの再実行指令に基づく一連の制約付短絡開放処理が終了する。
このように、電圧変化量パラメータΔVpに基づいて設定され、dV/dtと比較される閾値は、再実行部37からの出力により制約付短絡開放処理が再実行されるごとに変化するようにしても良い。このとき、制約付短絡開放処理を再実行するごとに閾値が順に高く、例えば図5の例ではTh1<Th2となるように電圧変化量パラメータΔVpを設定すると、例えば制約付短絡開放処理を再実行するに従ってノイズではなくくびれNを検知する可能性が高まる。したがって、本実施形態に係る電源装置30によれば、制約付短絡開放処理を再実行する回数を低下させることができ、アーク溶接装置50のアーク状態への移行の遅延を抑制することができる。
次に、実施形態に係る電源装置30による制約付短絡開放処理の他の例について図6を用いて説明する。状態判定部35により短絡状態と判定されたアーク溶接装置50の電源装置30では、制約付短絡開放部34から電源制御部38に溶接電流指令が出力され、図6に示すように、期間A2において、溶接電流Iを電流変化量パラメータΔIpに基づく変化量(傾き)ΔIpAで上昇させる。
一方、演算部36で演算されるdV/dtが記憶部33に格納された電圧変化量パラメータΔVpに基づく閾値Th3以上となった時刻α2において制約付短絡開放部34が電源制御部38に制約指令を出力し、溶接電流Iを一時的に低下させる。
上述したように、時刻α2では、溶滴のくびれNではなくノイズが検知されたものであり、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50は依然として短絡状態のままであるため、再実行部37は制約付短絡開放部34に再実行指令を出力する。
再実行部37から再実行指令を出力された制約付短絡開放部34は、電源制御部38を制御して、期間B2において溶接電流Iを電流変化量パラメータΔIpに基づく変化量ΔIpBで上昇させる。そして、dV/dtが電圧変化量パラメータΔVpに基づく閾値Th3以上となった時刻β2において制約付短絡開放部34が電源制御部38に制約指令を出力し、溶接電流Iを一時的に低下させる。これにより、再実行部37からの再実行指令に基づく一連の制約付短絡開放処理が終了する。
なお、期間A2と期間B2との間での溶接電流Iの変化量の異同を明確にするために、図6の上段には、図5の上段と同様に期間A2における溶接電流Iの変化量(傾き)ΔIpAを破線で付している。そして、図6で例示された電源装置30では、期間B2における溶接電流Iの変化量ΔIpBが期間A2における溶接電流Iの変化量ΔIpAよりも高く、ΔIpA<ΔIpBとなるように電流変化量パラメータΔIpが設定されている。
このように、実施形態に係る電源装置30では、制約付短絡開放処理を再実行するごとに溶接電流Iを上昇させる割合を高くすると、制約付短絡開放部34からの制約指令によって電源制御部38が一時的に低下させた溶接電流Iを速やかに上昇させることができる。このように構成すると、溶接ワイヤ18aの温度低下に伴うアーク状態への移行の遅延を抑制することができる。
なお、図5,6では実施形態に係る電源装置30が制約指令を出力するための閾値または溶接電流Iを上昇させる割合の一方を制約付短絡開放処理が再実行されるごとに変更する構成について説明したが、これらの両方を同時に変更するよう構成しても良い。
次に、図7を参照して、実施形態に係る電源装置30において実行される制約付短絡開放処理を具体的に説明する。図7は、実施形態に係る電源装置30において実行される制約付短絡開放処理の手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、状態判定部35は電圧検出器32で検出された溶接電圧と記憶部33に格納された電圧パラメータVpとを比較して実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態か否かを判定する(ステップS101)。そして、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態でないと判定されると(ステップS101,No)実施形態に係る電源装置30は制約付短絡開放処理を終了する。
一方、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態であると状態判定部35により判定されると(ステップS101,Yes)、制約付短絡開放部34は電源制御部38に溶接電流指令を出力し、電流変化量パラメータΔIpに基づく所定の変化量で溶接電流Iを上昇させる(ステップS102)。
一方、制約付短絡開放部34では演算部36で演算された溶接電圧の変化量と電圧変化量パラメータΔVpに基づく閾値Thとを比較した結果に基づいて制約指令を出力するか否かを判定する(ステップS103)。演算された溶接電圧の変化量が電圧変化量パラメータΔVpに基づく閾値Th未満の場合には制約情報は出力されず(ステップS103,No)、電源制御部38は溶接電流Iをさらに上昇させる。
そして、演算された溶接電圧の変化量が電圧変化量パラメータΔVpに基づく閾値Th以上となり、制約付短絡開放部34から電源制御部38に制約指令が出力されると(ステップS103,Yes)、電源制御部38は電源部39を制御して溶接電流Iを一時的に低下させる(ステップS104)。これにより、1回目の制約付短絡開放処理が完了する。
そして、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50が短絡状態でないと状態判定部35により判定されると(ステップS105,No)実施形態に係る電源装置30は制約付短絡開放処理を終了する。一方、実施形態に係る電源装置30を備えるアーク溶接装置50において、短絡状態が継続中であると状態判定部35により判定されると(ステップS105,Yes)、再実行部37は制約付短絡開放部34に制約付短絡開放処理を再実行させる再実行指令を出力する(ステップS106)。
次に、再実行部37から制約付短絡開放部34に再実行指令が出力されると、再実行部37からの再実行指令の出力回数が記憶部33で予め定められた制限回数に到達したか否かが判定される(ステップS107)。そして、再実行指令の出力回数が予め定められた制限回数に到達していない場合(ステップS107,No)、制約付短絡開放部34は電源制御部38を制御して溶接電流Iを再び上昇させる(ステップS102)。
一方、再実行部37からの再実行指令の出力回数が予め定められた繰り返し回数に到達すると(ステップS107,Yes)、実施形態に係る電源装置30は制約付短絡開放処理を終了する。
上述してきたように、実施形態に係る電源装置30では、例えば図2に示すアーク溶接装置50A,50Bをそれぞれ構成する電源装置でのスイッチング動作等により発生したノイズが存在する場合であっても、スパッタの発生を抑制することができる。
なお、図2に示すアーク溶接システム1において、ワークWの位置や姿勢を変化させる必要がなければ、ポジショナPを使用しない構成とし、ケーブル48,48A,48Bまたはそれらの一部を一本のパワーケーブルとしてまとめた一端をポジショナPに代えてワークWにそれぞれ接続させても良い。このように構成すると、例えばポジショナPに代えて載置台の上に載せたワークWを溶接するために実施形態に係るアーク溶接システム1を利用することができる。
また、上述において、アーク溶接システム1は電流検出器31および電圧検出器32を電源装置30に設けたが、電流検出器31および電圧検出器32の一方または両方を溶接制御装置20に設けるようにしてもよい。また、溶接制御装置20と電源装置30とを別体として説明したが、溶接制御装置20と電源装置30とを一体化してもよい。
また、上述において、溶接ロボット10と溶接制御装置20とを別体として説明したが、溶接ロボット10と溶接制御装置20とを一体化してもよい。また、溶接ロボット10と溶接制御装置20と電源装置30とを一体化してもよい。
また、上述のアーク溶接システム1において、溶接制御装置20、電源装置30および操作装置60はアーク溶接装置50,50A,50Bごとにそれぞれ個別に設けたが、これらのうち一部または全部をアーク溶接装置50,50A,50Bで共有する構成としても良い。
また、上述において、アーク溶接システム1は3つのアーク溶接装置50,50A,50Bを用いて同一のワークWを同時に溶接するように構成されたが、アーク溶接システム1を構成するアーク溶接装置50の数に制限はない。つまり、1つのアーク溶接装置50のみであっても、2つまたは4つ以上のアーク溶接装置を用いて同時に溶接するように構成されても良い。
また、上述の電源装置30において、記憶部33に格納された電圧パラメータVp、電圧変化量パラメータΔVpおよび電流変化量パラメータΔIpや、再実行部37からの出力により再実行される制約付短絡開放処理の再実行回数の上限等の各種設定が、操作装置60の操作により入力および変更可能となる構成としても良い。このように構成すると、例えば実機で溶接した結果物に基づいて各種設定を現場作業者により容易に変更することができる。なお、操作装置60ではなく溶接制御装置20や電源装置30の操作によって上述した各種設定を入力および変更可能としても良い。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 アーク溶接システム
10,10A,10B 溶接ロボット
15 溶接機器
20 溶接制御装置
30 電源装置
34 制約付短絡開放部
35 状態判定部
37 再実行部
38 電源制御部
39 電源部
50,50A,50B アーク溶接装置

Claims (6)

  1. 消耗電極とワークとの短絡状態と、前記消耗電極と前記ワークとの間にアークが存在するアーク状態とを繰り返し発生させながら溶接を行うアーク溶接用電源装置であって、
    前記短絡状態において前記消耗電極と前記ワークとの間の溶接電流を上昇させている間に溶接電圧の変化量が所定の閾値以上となった場合には前記溶接電流を所定の期間低下させることによって前記短絡状態を開放する制約付短絡開放処理を実行する制約付短絡開放部と、
    前記制約付短絡開放処理が実行された後、前記短絡状態の継続中に前記制約付短絡開放部に前記制約付短絡開放処理を再実行させる再実行部と
    を備え
    前記制約付短絡開放処理を再実行するごとに前記閾値を変化させること
    特徴とするアーク溶接用電源装置。
  2. 前記短絡状態か前記アーク状態かを判定する状態判定部
    をさらに備え、
    前記再実行部は、
    前記状態判定部が前記短絡状態と判定した場合に、前記制約付短絡開放部に前記制約付短絡開放処理を実行させること
    を特徴とする請求項1に記載のアーク溶接用電源装置。
  3. 前記制約付短絡開放処理を再実行するごとに前記閾値を高くすること
    を特徴とする請求項1または2に記載のアーク溶接用電源装置。
  4. 前記制約付短絡開放処理を再実行するごとに前記溶接電流を上昇させる割合を高くすること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のアーク溶接用電源装置。
  5. 同一のワークを溶接する複数の溶接ロボットと、
    前記複数の溶接ロボットのそれぞれに溶接電力を供給する複数の電源装置と
    を備え、
    前記複数の電源装置のそれぞれが請求項1〜4のいずれか1つに記載のアーク溶接用電源装置であること
    を特徴とするアーク溶接システム。
  6. 消耗電極とワークとの短絡状態と、前記消耗電極と前記ワークとの間にアークが存在するアーク状態とを繰り返し発生させながら溶接を行うアーク溶接用電源装置の制御方法であって、
    前記短絡状態において前記消耗電極と前記ワークとの間の溶接電流を上昇させている間に溶接電圧の変化量が所定の閾値以上となった場合には前記溶接電流を所定の期間低下させることによって前記短絡状態を開放する制約付短絡開放処理を実行する工程と、
    前記制約付短絡開放処理が実行された後、前記短絡状態の継続中に前記制約付短絡開放処理を再実行する工程と
    を含み、
    前記制約付短絡開放処理を再実行するごとに前記閾値を変化させることを特徴とするアーク溶接用電源装置の制御方法。
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