JP5760749B2 - 燃料電池コージェネレーションシステム - Google Patents
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Description
特許文献1には、満蓄状態になった場合に、満蓄状態の貯湯槽の湯水の一部を排出して低温の上水を貯湯槽に補給することで貯湯槽内の湯水の温度を低下させ、この低下させた湯水を、湯水循環通路に循環させて凝縮水を回収することにより、ラジエータを省略可能にした構成も開示されている。
一方、温水循環通路から湯水を排出すると共に入水通路から低温の上水を湯水循環通路に導入する場合は、高温の湯水を外部に排出することに伴う弊害が生じる虞がある。
図1〜図3に示すように、燃料電池コージェネレーションシステム1は、発電を行なう発電ユニット2と、熱交換後の湯水を貯湯する貯湯槽31を有する貯湯ユニット3と、これらのユニット2,3間に湯水を循環させる為の湯水循環通路4等から構成されている。
図1に示すように、発電ユニット2は、発電モジュール5と、カソード空気ブロア6と、燃料ガス昇圧ブロア7と、燃料改質空気ブロア8と、排気ガス排出通路9と、熱交換器11と、水処理装置12と、インバータ13等から構成されている。発電モジュール5にて発電された直流電力は、インバータ13を介して交流電力に変換されて外部に出力される。
発電モジュール5(燃料電池発電部に相当する)は、燃料電池セルスタック14と、蒸発器15と、燃料改質器16と、オフガス燃焼室17等を備え、燃料改質器16によって改質された改質燃料ガス及び酸化剤としての空気を燃料電池セルスタック14で化学反応させることで発電を行うものでる。
図1に示すように、熱交換器11(水回収手段に相当する)は、排気ガス排出通路9の内部に設けられ、湯水循環通路4の一部を構成する熱交換通路部11aを備えている。この熱交換器11において、発電モジュール5から排出される排気ガスを、熱交換通路部11aを流れる湯水との間で熱交換させて、排気ガス中に含まれる水蒸気は冷却され凝縮されて凝縮水となる。
図2に示すように、水処理装置12は、水処理手段19と、貯留タンク21と、水供給手段22等を備え、熱交換器11にて凝縮された凝縮水を、回収通路23を介して回収し、水処理手段19により不純物を取り除いた水を、水供給通路28を介して発電モジュール5の蒸発器15に供給するものである。
図3に示すように、貯湯ユニット3は、排気ガスの熱を湯水として蓄熱する為の貯湯槽31、入水通路32、出湯通路33、湯水循環通路4、三方弁35、混合弁36、補助給湯器37等を有する。貯湯槽31は湯水を貯留可能な上下方向に比較的長い断熱性の密閉タンクであり、貯湯槽31内の複数の貯留層の湯水の温度が複数のタンク湯水温度センサ38a〜38dにより検出される。
さらに、分岐通路部45に開閉弁66が設けられ、三方弁35と開閉弁66との間において分岐通路部45から分岐して湯水循環通路4の熱交換通路部11aより上流側の往き通路部4aに接続されたバイパス通路65が設けられている。
図4に示すように、燃料電池コージェネレーションシステム1は、貯留タンク21内の水の貯留状態と貯湯槽31の湯水の貯湯状態等に応じて、貯湯槽31内の湯水を湯水循環通路4に循環させて熱交換器11で排気ガスと熱交換する通常運転モード(a)と、貯湯槽31内の湯水を使用せずに上水源から低温の上水を導入して熱交換器11で排気ガスと熱交換する上水導入運転モード(b)と、低温の上水を湯水循環通路4に循環させる上水導入循環運転モード(b’)と、循環ポンプ39への呼び水を実行する呼び水運転モード(c)との4つの運転パターンを有する。
ここで、貯湯槽31への湯水の循環を停止して分岐通路部45の開放後に、入口湯水温度センサ49a(又は出口湯水温度センサ49b)によって、湯水循環通路4内の湯水が所定の設定温度以下(例えば、50℃以下)になったと検知した場合、この入口湯水温度センサ49aからの検知信号に基づいて、運転モードを、以下に説明する上水導入循環運転モード(b’)に切り換える。
図4に示すように、上水導入循環運転モード(b’)においては、上水導入運転モード(b)の設定状態から、開閉弁66を閉弁状態に切り換え、入水通路32からの低温の上水の導入を停止する。すると、低温の上水を供給されたことによって低下した湯水循環通路4内の湯水は、循環ポンプ39の駆動により、上流側戻り通路部4bから分岐通路部45の分岐部46の近傍部とバイパス通路65を介して往き通路部4aに流れて、湯水を熱交換通路部11aに循環させ、排気ガスとの間で熱交換させる。
その後、入口湯水温度センサ49a(又は出口湯水温度センサ49b)によって、湯水循環通路4内の湯水が所定の設定温度以上(例えば、90℃以上)になったと検知した場合、上水導入運転モード(b)に切り換え、開閉弁66を開弁状態に切り換え、湯水循環通路4内の湯水を、分岐通路部45を介して排出するとともに、上水源から低温の上水を導入する。このときも、湯水循環通路4内の湯水と入水通路32からの上水を、バイパス通路65を介して混合して分岐通路部45から排水することができる。一方、発電ユニット2の貯留タンク21の水位が設定水位以上に回復した場合や貯湯槽31内の湯水の温度が所定の設定温度より低下した場合は、上水源からの上水の導入を停止して、通常運転モード(a)に切り換えても良い。
上記の構成によれば、湯水循環通路4のうちの熱交換器11(水回収手段)の熱交換通路部11aより下流側且つ貯湯槽31より上流側において、湯水循環通路4から三方弁35を介して外部へ分岐する分岐通路部45を設け、この分岐通路部45に開閉弁66を設け、貯湯槽31内の湯温が所定の設定温度以上且つ貯留タンク21内の水が設定水位に低下時には、貯湯槽31への湯水の循環を停止して分岐通路部45を開放することによって、湯水循環通路4から湯水を排水するとともに、湯水循環通路4に接続された入水通路32から低温の上水を導入するので、貯湯槽31が満蓄状態になった場合でも貯湯槽31内の湯水を排水せずに維持したまま、熱交換器11において低温の上水と排気ガスとの間で熱交換することで、排気ガスから凝縮水を容易に回収することができる。
バイパス通路65を介して湯水と上水を混合させて排出することができるので、湯水循環通路4内から高温の湯水を直接外部に排出することを防止し、高温の湯水を排出することに伴う危険を回避することができる。また、高温の湯水の直接排水を防止するので、耐久性の高い排水配管を必要とせず、製作コストを低減することができる。
さらに、分岐通路部45の開放後に、湯水循環通路4内の湯水が所定の温度以下になった場合、開閉弁66を閉弁状態にするとともに入水通路32からの上水の導入を停止して、バイパス通路65を介して湯水を熱交換通路部11aに循環させるので、低温の上水を有効に活用して上水の無駄をなくし、運転コストを低減することができる。
さらに、ユーザーの都合により長期不在時の水抜き後の運転開始時の水張りを、システム起動が専用のメンテナンス員がいなくても、ユーザー自身が容易に行える。
[1]前記実施例1において、三方弁35,開閉弁66に流量調整機能を設け、湯水循環通路4内からの湯水の排出量を調整可能に構成しても良い。この構成によれば、熱交換通路部11a内を流れる上水の流量を調整することができ、上水と水蒸気との間で熱交換を効率よく行い上水の無駄を無くすことができる。
[3]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例の種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
2 発電ユニット
3 貯湯ユニット
4 湯水循環通路
5 発電モジュール(燃料電池発電部)
11 熱交換器(水回収手段)
11a 熱交換通路部
19 水処理手段
21 貯留タンク
22 水供給手段
31 貯湯槽
32 入水通路
35 三方弁
45 分岐通路部
46 分岐部
61,62 第1,第2開閉弁
65 バイパス通路
66 開閉弁
Claims (2)
- 燃料電池発電部から排出される排気ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して回収する水回収手段と、この水回収手段が回収した凝縮水の不純物を取り除く水処理手段と、この水処理手段により処理された水を貯留する貯留タンクと、この貯留タンク内の水を燃料電池発電部へ供給する水供給手段と、湯水を貯湯する貯湯槽と、前記水回収手段の熱交換通路部を含む排熱回収用の湯水循環通路であって前記貯湯槽内の湯水を循環させて前記水蒸気の凝縮を行う湯水循環通路とを備えた燃料電池コージェネレーションシステムにおいて、
前記湯水循環通路のうちの前記水回収手段の熱交換通路部より下流側且つ前記貯湯槽より上流側において、前記湯水循環通路から外部へ分岐する分岐通路部を設け、
前記分岐通路部が分岐する分岐部に三方弁を設け且つ前記分岐通路部に開閉弁を設け、
前記三方弁と前記開閉弁との間において前記分岐通路部から分岐して前記湯水循環通路の熱交換通路部より上流側に接続されたバイパス通路を設け、
前記貯湯槽内の湯温が所定の設定温度以上且つ前記貯留タンク内の水が所定の設定水位に低下時には、前記三方弁を介して前記貯湯槽への湯水の循環を停止し且つ前記開閉弁を開弁することで前記分岐通路部を開放すると共に、前記湯水循環通路に接続された入水通路から低温の上水を導入し、前記湯水循環通路内の湯水と前記入水通路からの上水を前記バイパス通路を介して混合して前記分岐通路部から排水することを特徴とする燃料電池コージェネレーションシステム。 - 前記分岐通路部の開放後に、前記湯水循環通路内の湯水が所定の設定温度以下になった場合、前記開閉弁を閉弁状態にするとともに前記入水通路からの上水の導入を停止して、前記バイパス通路を介して湯水を前記熱交換通路部に循環させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
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