JP5760016B2 - 画像形成装置、プログラム、及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置、プログラム、及び方法に関する。
下記特許文献1には、複数段階の光沢感を表現する技術が記載されている。
特開2004−122496号公報 特開2009−058766号公報
上記特許文献1によれば、複数段階の光沢感を表現できるが、光沢のある領域だけ際立って強調され、画像全体として統一感がなく、違和感のある画像をとなってしまう。例えば、印刷紙の表面の粗さの度合いが高い場合に、ある部分だけ照かった領域となり、かなり不自然な画像となってしまう。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、画像形成装置であって、画像を取得する画像取得部と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、印刷紙又は前記領域特定部が特定した領域の被写体の表面粗さを検出する粗さ検出部と、前記粗さ検出部が検出した表面粗さが大きいほど、表面粗さが大きい光沢処理を、前記領域特定部が特定した領域に施す画像形成部とを備える。
前記粗さ検出部は、前記領域特定部が特定した領域の画像の周波数を解析して、被写体の表面粗さを検出してもよい。
前記画像形成部は、前記領域特定部が特定した領域のエッジ近辺を、該領域の中心の表面粗さより大きい表面粗さで光沢処理してもよい。
前記画像形成部は、前記領域特定部が特定した領域の中心部分からエッジ部分になるにつれて、表面粗さを大きくして光沢処理してもよい。
前記画像形成部は、光沢インクを噴出することにより光沢処理を施すとともに、噴出するインクのドット径を変えることにより表面粗さを変えてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様においては、画像形成装置であって、画像を取得する画像取得部と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、前記画像を印刷するとともに、前記領域特定部が特定した領域のエッジ近辺が、該領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、該領域に光沢処理を施す画像形成部とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の第3の態様においては、プログラムであって、コンピュータを、画像を取得する画像取得部と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、印刷紙又は前記領域特定部が特定した領域の被写体の表面粗さを検出する粗さ検出部と、前記粗さ検出部が検出した表面粗さが大きいほど、表面粗さが大きい光沢処理を、前記領域特定部が特定した領域に施す画像形成部として機能させる。
上記課題を解決するために、本発明の第4の態様においては、プログラムであって、コンピュータを、画像を取得する画像取得部と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、前記領域特定部が特定した領域のエッジ近辺が、該領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、該領域に光沢処理を施す画像形成部として機能させるプログラム。
上記課題を解決するために、本発明の第5の態様においては、コンピュータが画像を印刷する方法であって、前記画像を取得する画像取得工程と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定工程と、印刷紙又は前記領域特定工程が特定した領域の被写体の表面粗さを検出する粗さ検出工程と、前記粗さ検出工程が検出した表面粗さが大きいほど、表面粗さが大きい光沢処理を、前記領域特定工程が特定した領域に施す画像形成工程とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の第6の態様においては、コンピュータが画像を印刷する方法であって、前記画像を取得する画像取得工程と、前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定工程と、前記領域特定工程が特定した領域のエッジ近辺が、該領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、該領域に光沢処理を施す画像形成工程とを備える。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施の形態の画像形成装置100を示す。画像形成装置100は、画像取得部101、領域特定部102、粗さ検出部103、光沢度決定部104、光沢度テーブル格納部105、画像形成部106、及び画像表示部107を備える。
画像取得部101は、デジタルカメラで撮像された画像データ、又はインターネットによりダウンロードした画像データ等を取得する。画像取得部101は、USBケーブル又はLANケーブルなどの有線通信により、他の機器から画像データを取得してもよく、また、無線通信、赤外線通信、又は無線LANなどにより画像データを取得してもよい。画像取得部101は、取得した画像データを領域特定部102、周波数解析部1032、画像形成部106、及び画像表示部107に出力する。
領域特定部102は、画像取得部101が取得した画像データの光沢を付与する領域を特定する。つまり、取得した画像データの全領域のうち、光沢を付与する領域を特定する。領域特定部102は、ユーザが任意に指定した領域を特定してもよい。また、領域特定部102は、自動的に領域を特定するようにしてもよい。例えば、予め決められた被写体を検出して、該検出した被写体の領域を特定してもよい。また、輝度が所定値以上の領域を特定するようにしてもよい。また、領域特定部102は光沢を付与する領域を複数特定してよい。ここで、画像表示部107が、画像取得部101が取得した画像データを表示して、ユーザはこの表示された画像を見ることにより光沢を付与する領域を指定するようにしてよい。領域特定部102は特定した領域を粗さ検出部103及び光沢度決定部104に出力する。また、図1に示していないが、領域特定部102は特定した領域を画像表示部107に出力してもよい。
粗さ検出部103は、画像を印刷する印刷紙の表面の粗さ、又は、領域特定部102が特定した領域の被写体の表面粗さを検出する。粗さ検出部103は、領域特定部102が複数の領域を特定した場合は、特定したそれぞれの領域の表面粗さを検出する。粗さ検出部103は検出した表面粗さを光沢度決定部104に出力する。また、粗さ検出部103は、印刷紙粗さ検出部1031、周波数解析部1032、被写体粗さ検出部1033を有してもよい。
印刷紙粗さ検出部1031は、印刷紙の表面の粗さを検出する。印刷紙粗さ検出部1031は、印刷紙の種類と該印刷紙の表面粗さとを対応付けたテーブルを有してよく、ユーザによって入力された紙の種類に基づいて印刷紙の表面粗さを検出してもよい。つまり、ユーザによって入力された紙の種類に対応する表面粗さを該テーブルから取得することにより印刷紙の表面粗さを検出してもよい。また、印刷紙粗さ検出部1031は、スキャナーを有してよく、該スキャナーで印刷紙をスキャンすることにより得られた画像データに基づいて印刷紙の表面粗さを検出するようにしてもよい。例えば、画像データを周波数解析して印刷紙の表面粗さを検出してもよい。また、印刷紙粗さ検出部1031は、レーザ顕微鏡を有してよく、該レーザ顕微鏡を用いて印刷紙の表面粗さを検出するようにしてもよい。また、印刷紙粗さ検出部1031は、検出した印刷紙の表面粗さを光沢度決定部104に出力してよい。
また、周波数解析部1032は、画像取得部101が取得した画像データのうち領域特定部102が特定した領域の画像データの周波数を解析することにより、該領域の被写体の表面粗さを検出する。ここで、領域の周波数が高周波になるほど表面粗さは大きくなり、周波数が低周波になるほど表面粗さが小さい。ここでは、表面が粗いほど、粗さが大きいといい、表面が粗くないほど、粗さが小さいという。また、周波数解析部1032は、領域特定部102が複数の領域を特定した場合は、特定したそれぞれの領域の表面粗さを検出してよい。また、周波数解析部1032は、検出した被写体の表面粗さを光沢度決定部104に出力してよい。周波数解析部1032は、周波数と表面粗さとを対応付けたテーブルを有してよく、解析した周波数に対応する表面粗さを該テーブルから取得することにより領域の表面粗さを検出してもよく、また、解析した周波数から計算により表面粗さを検出してもよい。
また、被写体粗さ検出部1033は、領域特定部102が特定した領域の被写体の表面粗さを検出する。被写体粗さ検出部1033は、被写体と該被写体の表面粗さとを対応づけたテーブルを有してよく、特定された領域の被写体、又はユーザによって指定された被写体に基づいて被写体の表面粗さを検出してもよい。つまり、特定された領域の被写体、又はユーザによって入力された被写体に対応する表面粗さを該テーブルから取得することにより、被写体の表面粗さを検出してもよい。
特定された領域の被写体に基づいて被写体の表面粗さを検出する場合は、被写体粗さ検出部1033は、画像取得部101から画像データを取得して、領域特定部102が特定した領域の被写体が何の被写体であるかを被写体検出処理等によって検出して、該検出した被写体の表面粗さを検出する。また、ユーザによって指定された被写体に基づいて被写体の表面粗さを検出する場合は、画像表示部107が、画像取得部101が取得した画像データを表示させるとともに、領域特定部102が特定した領域を表示させることで、ユーザは表示された画面を見ることにより領域特定部102が特定した領域の被写体を指定する。
また、被写体粗さ検出部1033は、レーザ顕微鏡を有してよく、該レーザ顕微鏡を用いて、領域特定部102が特定した領域の被写体の表面粗さを実際に検出するようにしてもよい。つまり、被写体粗さ検出部1033は、画像取得部101が取得した画像データから被写体の表面粗さを検出するのではなく、実際の被写体に基づいて該被写体の表面粗さを検出する。また、被写体粗さ検出部1033は、領域特定部102が複数の領域を特定した場合は、特定したそれぞれの領域の被写体の表面粗さを検出してよい。また、被写体粗さ検出部1033は、検出した被写体の表面粗さを光沢度決定部104に出力してよい。
なお、領域特定部102は、被写体粗さ検出部1033が表面粗さを検出した被写体の領域を特定してもよい。つまり、領域特定部102が特定した領域の被写体の表面粗さを被写体粗さ検出部1033が検出するのではなく、被写体粗さ検出部1033が被写体の表面粗さを検出した後に、領域特定部102は表面粗さが検出された被写体の領域を特定してもよい。この場合は、被写体粗さ検出部1033は、ユーザによって指定された被写体の表面粗さを検出してよい。また、被写体の領域の特定は、表面粗さを検出した被写体がある領域を被写体検出処理により検出して特定してよい。
光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに基づいて、領域特定部102が特定した領域に施す光沢処理の光沢度を決定する。光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した印刷紙の表面粗さ又は領域特定部102が特定した領域の被写体の表面粗さに基づいて、該特定した領域に施す光沢処理の光沢度を決定する。光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さが大きいほど、光沢処理の光沢度を低くする。光沢度とは光沢の度合いを示しており、光沢度が高くなるほど光沢、つまり、照かりが強い。光沢処理とは印刷画像の上に光沢層を付すことをいい、この光沢層の表面の凹凸の密度、つまり、表面の粗さを変えることによって光沢度が変わる。したがって、光沢度決定部104は、表面粗さ検出部103が検出した表面粗さに基づいて、光沢層の表面粗さを決定していると言える。この光沢層の表面粗さが大きいほど光沢度が低くなり、光沢層の表面粗さが小さいほど光沢度は高くなる。
光沢度テーブル格納部105は、被写体及び印刷紙の表面粗さと光沢処理の光沢度とを対応付けた光沢度テーブルを格納している。光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢度を光沢度テーブルから取得することにより、領域特定部102が特定した領域に施す光沢処理の光沢度を決定する。なお、光沢度テーブル格納部105は、被写体及び印刷紙の表面粗さと光沢層の表面粗さとを対応づけて記憶してもよい。この場合は、光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢層の表面粗さを光沢度テーブルから取得することにより、領域特定部102が特定した領域に付す光沢層の表面粗さを決定する。また、光沢度決定部104が光沢度テーブルを格納するようにしてもよい。また、光沢度テーブルを備えずに、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢度を計算により求めてもよい。光沢度決定部104は、領域特定部102が特定した領域と、該領域の光沢度又は該領域に付す光沢層の表面粗さとを画像形成部106に出力する。
画像形成部106は、画像取得部101が取得した画像データを印刷紙に印刷するとともに、粗さ検出部103が検出した、領域特定部102によって特定された領域の表面粗さが大きいほど、表面粗さが大きい光沢処理を、該特定された領域に施す。つまり、粗さ検出部103が検出した、領域特定部102によって特定された領域の表面粗さが大きいほど、表面粗さが大きい光沢処理を、該特定された領域に施して、画像取得部101が取得した画像データを印刷する。言い換えれば、画像形成部106は、光沢度決定部104が決定した光沢度に対応した表面粗さとなるように特定した領域に光沢処理を施す。また、画像形成部106は、光沢度決定部104が決定した光沢層の表面粗さとなるように特定した領域に光沢処理を施す。
画像形成部106は、特定した領域に光沢インクを噴出することにより光沢処理を施してよい。また、画像形成部106は、特定した領域に光沢フィルムを貼り付けることにより光沢処理を施してよい。透明インクを噴出することにより光沢処理を施す場合は、光沢インクのドットの径を変えることによって、光沢層の表面粗さを変える。また、光沢フィルムを貼り付けることにより光沢処理を施す場合は、光沢フィルムの表面を削ることによって、光沢層の表面粗さを変える。また、光沢フィルムを貼り付けることによって光沢処理を施す場合は、表面粗さが異なる複数の光沢フィルムの中から何れかの光沢フィルムを選択することによって、光沢層の表面粗さを変える。また、画像形成部106は、インクジェット方式、ドットインパクト方式、乾式電子写真方式などにより画像データを印刷紙に印刷してもよい。また、画像形成部106は、レーザープリンタ、インクジェットプリンタなどの印刷機器を有してよい。また、特定のプログラムを読み込んだCPU等の情報処理装置が印刷機器を画像形成部106として機能させてもよい。
図2は、光沢インクを噴出して光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。図2を見ると、2つの光沢領域があるのがわかる。この2つの光沢領域は領域特定部102により特定された領域である。光沢領域の中にある複数の丸は、光沢インクのドットを示している。ここでは便宜上、光沢インクのドットの径を実際の径より大きく表している。左側の光沢領域の光沢インクのドットの径は、右側の光沢領域の光沢インクのドットの径より大きいので、左側の光沢領域の方が、表面粗さが小さくなり、右側の光沢領域より光沢度が高い。インクのドットの径が小さいと、光の散乱が多くなり光沢度が低くなる。このように、光沢度決定部104が決定した光沢度となるようにドットの径を変えることにより、光沢度合いを変えることができる。
図3は、光沢フィルムを貼り付けて光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。印刷画像は、印刷紙の上にインク層があり、その上に、2つの光沢領域があるのがわかる。このインク層は画像取得部101が取得した画像データを印刷したインク層である。この2つの光沢領域は領域特定部102により特定された領域である。左側の光沢領域に貼り付けられた光沢フィルムの表面粗さは、右側の光沢領域に貼り付けられた光沢フィルムの表面粗さより小さいので、左側の光沢領域の方が、右側の光沢領域より光沢度が高い。表面粗さが小さいと光の散乱が少なくなり光沢度が高くなる。このように、光沢度決定部104が決定した光沢度となるように、光沢フィルムの表面粗さを変えることにより、光沢度合いを変えることができる。
このように、印刷紙の表面粗さが大きいほど、光沢処理の光沢度を低くするので、光沢処理が施された部分が強調されることがなく、部分的に光沢処理が施しても違和感のない自然な画像を得ることができる。また、光沢処理を施す領域の被写体の表面粗さが大きいほど、光沢処理の光沢度を小さくするので、該領域に光沢処理を施しても違和感のない自然な画像を得ることができる。なお、領域特定部102、粗さ検出部103及び光沢度決定部104は電気回路又は電子回路によって実現するようにしてもよく、特定のプログラムを読み込んだCPUなどの情報処理装置によって実現してもよい。また、画像取得部101、光沢度テーブル格納部105は、少なくともデータを記憶、または記録する媒体を有してよい。また、画像形成装置100を、プログラムを読み込んだCPU等の情報処理装置によって実現してもよい。また、画像形成装置100は、特定のプログラムを記録する記録媒体を備えるようにしてもよい。
上記実施の形態は、以下のように変形してもよい。
(1)画像形成部106は、領域特定部102が特定した領域のエッジ近辺にある光沢度を、該領域の中心の光沢度より下げるように光沢処理を施してもよい。光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢度を決定して、画像形成部106は、該決定された光沢度で領域の中心部分に対して光沢処理を施して、エッジ近辺の部分に対しては、決定された光沢度より低い光沢度で光沢処理を施す。つまり、光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢層の表面粗さを決定して、画像形成部106は、該決定された表面粗さで領域の中心部分に対して光沢処理を施して、エッジ近辺の部分に対しては、決定された表面粗さより大きい表面粗さで光沢処理を施す。
また、画像形成部106は、領域特定部102が特定した領域の中心部分からエッジ部分になるにつれて、光沢度を下げるように光沢処理を施してもよい。光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢度を決定して、画像形成部106は、該決定した光沢度で領域の中心部分に対して光沢処理を施して、エッジ部分になるにつれて、該決定した光沢度を徐々に下げて光沢処理を施す。つまり、光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した表面粗さに対応する光沢層の表面粗さを決定して、画像形成部106は、該決定した表面粗さで領域の中心部分に対して光沢処理を施して、エッジ部分に近い程、該決定した表面粗さを徐々に大きくして光沢処理を施す。
図4は、本変形例における光沢インクを噴出して光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。光沢領域の中にある複数の丸は、光沢インクのドットの径を示しており、光沢領域の中央部分にある光沢インクのドットの径が一番大きく、エッジ部分になるにつれて光沢インクのドットの径が小さくなっている。したがって、光沢領域の中央部分の光沢度が一番高く、エッジ部分になるにつれて光沢度が徐々に低くなる。
図5は、本変形例における光沢フィルムを貼り付けて光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。光沢フィルムのうち中心部分の表面粗さが小さく、エッジ部分になるにつれて表面粗さが大きくなっている。したがって、光沢領域の中央部分の光沢度が一番高く、エッジ部分になるにつれて光沢度が徐々に低くなる。なお、印刷紙の表面粗さ又は被写体の表面粗さに応じた光沢度で光沢処理を施すことなく、単に、光沢を付す領域のエッジの光沢度を領域の中央部分の光沢度より低くして光沢処理を施してもよい。この場合は、印刷紙の表面粗さ又は特定した領域の被写体の表面粗さを検出しなくてよい。
部分的に光沢処理を施すと、光沢処理が施された部分と、施されていない部分の境目が目立つが、このように、領域特定部102が特定した領域のエッジ部分の光沢度を低くすることで、光沢処理が施された部分が強調されることがなく、部分的に光沢処理が施しても違和感のない自然な画像を得ることができる。
(2)光沢度決定部104は、粗さ検出部103が検出した印刷紙の表面粗さと、特定した領域の被写体の表面粗さの両方に基づいて光沢度を決定するようにしてよい。この場合は、光沢度決定部104は、印刷紙の表面粗さと被写体の表面粗さの平均の表面粗さに基づいて、光沢度を決定するようにしてもよく、また、印刷紙の表面粗さと被写体の表面粗さのうち、より粗い表面粗さに基づいて光沢度を決定してもよい。また、印刷紙の表面粗さと被写体の表面粗さの平均を算出する場合は、重み付け平均して表面粗さを算出してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本実施の形態の画像形成装置100を示す。 光沢インクを噴出して光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。 光沢フィルムを貼り付けて光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。 変形例における光沢インクを噴出して光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。 変形例における光沢フィルムを貼り付けて光沢処理を施した印刷画像の一例を示す。
100 画像形成装置
101 画像取得部
102 領域特定部
103 粗さ検出部
104 光沢度決定部
105 光沢度テーブル格納部
106 画像形成部
107 画像表示部
1031 印刷紙粗さ検出部
1032 周波数解析部
1033 被写体粗さ検出部

Claims (3)

  1. 画像を取得する画像取得部と、
    前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、
    前記領域特定部が特定した前記領域のうち、前記光沢が付与されない領域との境界であるエッジ近辺が、前記領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、前記領域に光沢処理を施す画像形成部と
    を備え、
    前記画像形成部は、前記領域特定部が特定した前記領域に光沢インクを噴出することにより光沢処理を施し、前記領域の中央部分にある前記光沢インクのドットの径が一番大きく、エッジ部分になるにつれて前記光沢インクのドットの径が小さくなるように、前記光沢インクのドットの径を変えることによって、前記領域の表面粗さを変える、
    画像形成装置。
  2. コンピュータを、
    画像を取得する画像取得部と、
    前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定部と、
    前記領域特定部が特定した前記領域のうち、前記光沢が付与されない領域との境界であるエッジ近辺が、前記領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、前記領域に光沢処理を施す画像形成部
    として機能させ、
    前記画像形成部は、前記領域特定部が特定した前記領域に光沢インクを噴出することにより光沢処理を施し、前記領域の中央部分にある前記光沢インクのドットの径が一番大きく、エッジ部分になるにつれて前記光沢インクのドットの径が小さくなるように、前記光沢インクのドットの径を変えることによって、前記領域の表面粗さを変える、
    プログラム。
  3. コンピュータが画像を印刷する方法であって、
    前記画像を取得する画像取得工程と、
    前記画像のうち、光沢を付与する領域を特定する領域特定工程と、
    前記領域特定工程が特定した前記領域のうち、前記光沢が付与されない領域との境界であるエッジ近辺が、前記領域の中心より小さい光沢度合いとなるように、前記領域に光沢処理を施す画像形成工程と
    を備え、
    前記画像形成工程では、前記領域特定工程で特定した前記領域に光沢インクを噴出することにより光沢処理を施し、前記領域の中央部分にある前記光沢インクのドットの径が一番大きく、エッジ部分になるにつれて前記光沢インクのドットの径が小さくなるように、前記光沢インクのドットの径を変えることによって、前記領域の表面粗さを変える、
    方法。
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