JP5757211B2 - 処理装置 - Google Patents
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Description
実施形態1を、図1ないし図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態の画像読取装置1の概略的な断面図である。画像読取装置1は、処理装置の一例である。画像読取装置1は、給紙トレイ2と、本体部3と、排紙トレイ4と、を含む。画像読取装置1は、ユーザにより給紙トレイ2に載置された複数の原稿Gを排紙トレイ4に搬送するとともに、搬送中の原稿Gを本体部3に含まれるCIS24を用いて読み取るシートフィードスキャナである。原稿Gは、用紙の一例である。
図2は、画像読取装置1の電気的構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、画像読取装置1は、画像読取装置1の各部を制御するASIC(特定用途向け集積回路)10を含む。ASIC10は、中央処理装置(以下、CPU)11と、ROM12と、RAM13と、デバイス制御部14と、アナログフロントエンド(以下、AFE)15と、駆動回路16と、画像処理回路17と、AD変換回路19と、を備え、これらにバス18を介して、超音波センサ27の送信器27A、受信器27Bなどが接続されている。
次に、図3ないし図6を参照して、原稿Gの読取処理について説明する。
なお、図5に示すように、第1時間間隔は、送信器27Aの最短発信時間間隔KTの3倍の時間に設定されている。
DE=ΔE/3×KT=(E2−E1)/3×KT
2枚の原稿Gが重送された場合には、原稿Gの搬送方向に対して下側(上側)の原稿Gが上側(下側)の原稿Gよりも突き出て原稿Gが重送された状態ではなく、原稿Gと原稿Gとがぴったり重なった状態で搬送される場合を想定している。すなわち、限界傾きLDは、2枚の原稿Gとがぴったり重なった状態で搬送される等によって受信レベルEの傾きDEが1枚の原稿Gが搬送されたときの受信レベルEの傾きDEを遥かに超えた場合は、原稿Gが重送されていると判定することを意味する。
図5のX4においては、下側(上側)の原稿Gの先端は、超音波センサ27の検出位置L3を通過したため、1枚の原稿Gの減衰した値である受信レベルEはフラットな安定した値であることを示している。
図5のX5においては、下側(上側)の原稿Gが重なり、上側(下側)の原稿Gの先端が、超音波センサ27の検出位置L3に差し掛かったことを示している。通常、原稿Gが重送していない場合は、図5のX4のような受信レベルEがフラットな状態が続き、超音波センサ27の検出位置L3を原稿Gの後端が通過すると受信レベルEは上昇する。
しかし、上記のように原稿Gが重送された場合における超音波センサ27の受信レベルEは、図5のX5に示すように、原稿Gが重送されていない場合のように受信レベルEが上昇するのではなく、受信レベルEが再び下降する。これは、下側(上側)の原稿Gが重なった、上側(下側)の原稿の先端を、超音波センサ27が検出していることによる。
CPU11は、第1傾きDE1の属する傾き範囲Hと第2傾きDE2の属する傾き範囲Hとを比較する(S60)。CPU11は、第1傾きDE1の属する傾き範囲Hと第2傾きDE2の属する傾き範囲Hが異なる場合(S60:NO)、第1傾きDE1と第2傾きDE2は異なる向きの傾きであると判断し、S36からの処理を繰り返す。
(1)画像読取装置1では、原稿Gの搬送を開始してから超音波センサ27が取得した受信レベルEの傾きDEを演算し、この受信レベルEの傾きDEが基準傾きKDを超えた第1区間Z1及び第2区間Z2を検出した場合に、原稿Gが重送されていると判断する。そのため、受信レベルEの傾きDEが基準傾きKDを超えた2つの区間Zを検出できれば、必ずしも原稿Gの全域において受信レベルEを取得する必要がなく、原稿Gの重送を判断するまでの時間を短縮することができる。
実施形態2を、図7ないし図9を用いて説明する。本実施形態では、原稿Gの重送検出処理において、第1傾きDE1を用いて原稿Gの厚みを判別して原稿Gの種類を判別し、第2傾きDE2を検出した場合に、第2傾きDE2が付箋紙等によるものでないかを判別する点で、実施形態1の画像読取装置1と異なる。以下の説明では、実施形態1と同一の内容については重複した記載を省略する。
図2に示すように、ASIC10のROM12にはテーブルTAが予め記憶されている。図7に示すように、テーブルTAには、原稿Gの種類と、各種類の原稿Gの厚みに対応する原稿Gの先端における受信レベルEの規定傾きLDとが関連付けられて記憶されている。一般に、原稿Gは、その種類により一定の厚みを有し、搬送される原稿Gにより一定の受信レベルEの傾きDEである規定傾きLDが演算される。CPU11は、テーブルTAを用いることで、搬送される原稿Gの種類を判別することができる。
次に、図8及び図9を参照して、原稿Gの読取処理において実行される原稿Gの重送検出処理について説明する。図8に示すように、CPU11は、重送検出処理を開始し、第1傾きDE1を検出すると(S50)、原稿判別処理を実行する(S66)。
画像読取装置1では、検出された第1傾きDE1及び第2傾きDE2を用いて、現在搬送されている原稿Gに関する情報を得ることができ、これらの情報を得るための他の構成を必要としない。具体的には、画像読取装置1では、検出された第1傾きDE1を用いて、現在搬送される原稿Gの種類を判別することができる。これにより、当該原稿Gが画像読取装置1においてサポートされている原稿Gであるか否かを検知することができ、サポートされていない原稿Gの搬送によりジャム等の発生することを抑制することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、画像読取装置1を用いて説明を行ったが、本発明はこれに限られない。原稿Gの重送を判断して、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の少なくとも1つの機能を実行する各種装置及び複合機であっても良い。
Claims (7)
- 用紙を搬送経路に沿って搬送する搬送部を有する処理装置であって、
前記搬送経路を搬送される前記用紙の一方の面に対向する前記搬送経路の一方の側から超音波を発信し、前記用紙の他方の面に対向する前記搬送経路の他方の側で受信された該超音波の受信レベルを取得する超音波送受信部と、
前記超音波送受信部に対して前記搬送部の前記用紙の搬送開始以前は超音波を発信させず、用紙の搬送開始以後に異なる複数の発信間隔で順に超音波を発信させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記超音波送受信部が受信した受信レベルの差を前記発信間隔によって除した値を、前記受信レベルの傾きとして求め、
前記受信レベルの傾きが同じ向きの傾きである区間であって、かつ、所定の大きさを超えた一定の範囲に属する区間が、2度検出された場合に、重送と判断する、処理装置。 - 請求項1に記載の処理装置であって、
前記制御部は、
前記受信レベルの傾きがゼロより大きい値に設定された第1基準傾きよりも大きい範囲である第1傾き範囲、またはゼロより小さい値に設定された第2基準傾きよりも小さい範囲である第2傾き範囲、または前記第1基準傾き以下前記第2基準傾き以上の範囲である第3傾き範囲、のいずれの範囲に属するかを検出し、
前記受信レベルの傾きが最初に前記第3傾き範囲と異なる傾き範囲に属することとなった際の前記受信レベルの傾きを第1傾きとして検出するとともに第1区間の開始を検出し、前記第1傾き検出後、前記受信レベルの傾きが前記第3傾き範囲に属することとなった際に前記第1区間の終端を検出し、前記第1区間経過後、再度受信レベルの傾きが前記第3傾き範囲と異なる傾き範囲に属することとなった際の前記受信レベルの傾きを第2傾きとして検出するとともに第2区間の開始を検出し、
前記第1傾きと前記第2傾きとが同じ傾き範囲に属する場合に、重送と判断する、処理装置。 - 請求項2に記載の処理装置であって、
更に、
前記用紙の種類と、当該種類の用紙の厚みに対応する受信レベルの傾きと、が関連付けられたテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、検出した前記第1傾きと前記テーブルとから最初に搬送された第1用紙の種類を判別する、処理装置。 - 請求項3に記載の処理装置であって、
前記テーブルには、更に、前記用紙の厚みに規定厚みを加えた厚みに対応する受信レベルの傾きである特定傾きが当該用紙の厚みに関連付けられて記憶されており、
前記制御部は、検出した前記第2傾きが、当該第2傾きに対応する前記第1傾きから判別された前記第1用紙の厚みに関連付けられた前記特定傾きと異なる場合に、重送と判断する、処理装置。 - 請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の処理装置であって、
前記制御部は、前記第1傾き範囲及び前記第2傾き範囲に属する前記受信レベルの傾きが検出された場合に、前記第3傾き範囲に属する前記受信レベルの傾きが検出された場合に比べて前記発信間隔を短くする、処理装置。 - 請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載の処理装置であって、
前記制御部は、前記第1傾きが前記第1傾き範囲に属する場合には、前記第2傾きが前記第1傾きよりも大きい場合に、また前記第1傾きが前記第2傾き範囲に属する場合には、前記第2傾きが前記第1傾きよりも小さい場合に、重送と判断する、処理装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の処理装置であって、
更に、
前記読取部より前記搬送経路上の上流側の位置を通過する前記用紙を検出する検出部と、
前記搬送部によって搬送される前記用紙を読み取る読取部と、
を備え、
前記制御部は、前記搬送部が搬送を開始してから、前記検出部が前記用紙の先端を検出するまでに、前記用紙が重送であるか否かを判断し、前記検出部の検出に基づいて、前記読取部に前記用紙を読み取らせる、処理装置。
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