JP5757065B2 - ディスプレイ用フィルム及びこれを備えるディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、耐指紋性に優れるディスプレイ用のフィルムと、これを備えるディスプレイなどに関する。
ディスプレイをもつ携帯電話やデジタルカメラ等の小型機器は、操作や持ち運びする際に、ディスプレイ表面に指紋が付着するため、画像の視認性が損なわれやすい。最近は、ディスプレイ自体がタッチパネルとなっており、指入力のため指紋が付着しやすい。これらの問題を解決するため、ディスプレイ表面に付着した指紋を目立ち難くするための対策が、例えば下記特許文献1に提案されている。
特許文献1では、透明基材の表面に、凹凸を有する防眩層(被膜層)を形成している。当該防眩層は、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物等の活性エネルギー線硬化型樹脂と、当該活性エネルギー線硬化型樹脂とは異なるアクリレート化合物からなる生体由来脂質成分になじみ性を有する重合体に加えて、透光性微粒子を含んで成る。このような防眩層においては、透光性微粒子によって防眩層の表面に凹凸が形成されることで防眩性を発現している。一方、生体由来油脂成分になじみ性を有する重合体によって、フィルム表面に付着した指紋が濡れ広がり、表面の凹部へと速やかに誘導される。これにより、フィルム表面に付着した指紋が目立ち難くなる。
特開2009−25734号公報
特許文献1のディスプレイ用フィルムにおいては、防眩層に透光性微粒子を配合して表面に凹凸を形成することで、防眩性を担保している。しかし、このようなディスプレイ用フィルムを携帯電話やデジタルカメラ等の高精細ディスプレイ上に設置した際には、防眩層の表面凹凸のレンズ効果によって映像光が散乱してシンチレーション(面ぎら)現象が生じ、文字や線等の画像視認性が損なわれるという問題があった。また、生体由来脂質成分になじみ性を有する重合体として種々のアクリレート化合物が例示されているが、これらのアクリレート化合物は、あくまで表面に凹凸を有する防眩層において一定の耐指紋性を担保するものである。しかし、表面が平滑な被膜において、これら全てのアクリレート化合物によって十分な耐指紋性を担保できるものではない。
そこで、本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、被膜層の表面に凹凸を形成せずに、良好な耐指紋性や画像視認性を有するディスプレイ用フィルム等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次の手段を採る。
[1](A)下記化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートと、(B)3官能以上のアクリレート化合物と、(C)光重合開始剤とからなり、
(A)の質量部:(B)の質量部が20:80〜50:50(但し、(A)の質量部+(B)の質量部=100とする)であり、
(A)及び(B)の合計100質量部に対して、(C)を1〜10質量部含有する被膜層を表面に備えるディスプレイ用フィルム。
Figure 0005757065

[2](B)の3官能以上のアクリレート化合物が、3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物である[1]に記載のディスプレイ用フィルム。
[3][1]又は[2]に記載のディスプレイ用フィルムが表示画面上に配置されているディスプレイ。
[4][3]に記載のディスプレイを有する携帯電話。
[5][3]に記載のディスプレイを有するデジタルカメラ。
本発明のディスプレイ用フィルムにおいては、その被膜層に微粒子が含まれていない。したがって、被膜層の表面は平滑である。なお、ここでいう平滑とは、微粒子等によって積極的な凹凸を有しないことを意味し、膜形成過程において不可避的に生じる超ナノサイズの凹凸を否定するものではない。これにより、特許文献1で問題となっている、表面凹凸による文字や線等の画像視認性の悪化を回避することができる。
そのうえで、被膜層には、指紋等の生体由来脂質に対するなじみ性のあるアクリレート化合物として、(A)特定のポリアルキレングリコールジアクリレートを、(B)3官能以上のアクリレート化合物に対して所定の割合で配合している。生体由来脂質に対するなじみ性のあるアクリレート化合物としては、特許文献1に記載のように多数存在し、ジアクリレート化合物としても種々存在する。しかし、表面が平滑な被膜において、付着した指紋を的確に目立ち難くできるアクリレート化合物は、ポリアルキレングリコールジアクリレートのみである。これにより、表面が平滑な被膜層を供えるディスプレイ用フィルムにおいて、表面に凹凸を形成することなく、良好な耐指紋性を発現させることができる。
本発明のフィルムは、透明基材上に被膜層が形成されている。当該被膜層は、(A)化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートと、(B)3官能以上のアクリレート化合物と、(C)光重合開始剤からなるモノマー組成物の硬化被膜である。
(A)ポリアルキレングリコールジアクリレート
本発明のディスプレイ用フィルムで使用できるポリアルキレングリコールジアクリレートは、下記化学式(1)で記される化合物である。化学式(1)で記される化合物は、皮脂を含めて生体由来脂質成分に対するなじみ性があり、フィルム表面に付着した指紋を目立ち難くすることができる。ポリアルキレングリコールジアクリレート化合物は様々な種類があるが、平滑な被膜表面において付着した指紋を目立ち難くするポリアルキレングリコールジアクリレートは、下記化学式(1)に示すポリアルキレングリコールジアクリレートのみである。
Figure 0005757065
(B)3官能以上のアクリレート化合物
本発明のディスプレイ用フィルムで使用できる3官能以上のアクリレート化合物は、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、およびウレタン変性アクリレートである。
3官能以上のアルコールは、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパンなどがある。本発明において(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物は、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどがある。
ウレタン変性アクリレートは、1分子中に複数個のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとのウレタン化反応によって得られるものである。1分子中に複数個のイソシアネート基を有する有機イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどがある。水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルはとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレートなどがある。
ウレタン変性アクリレートとしては、化学式(2)で示されるペンタエリスリトールトリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの付加体、化学式(3)で示されるペンタエリスリトールトリアクリレートとイソホロンジイソシアネートの付加体、化学式(4)で示される2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレートとトリレンジイソシアネートの付加体がある。市販品としては、紫光UV7600MI85(日本合成化学社製)や、紫光UV6300B、(日本合成化学社製)などがある。
Figure 0005757065

Figure 0005757065

Figure 0005757065
3官能以上のアクリレート化合物は、本発明のディスプレイ用フィルムにおいて、硬化塗膜(被膜層)に鉛筆硬度や耐擦傷性等の物理物性を与えるための成分である。一般的に、これらの3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物は、硬化塗膜の架橋密度を上げ、硬化塗膜に物理物性を与える物質として使用されている。3官能以上のアクリレート化合物としては、擦傷性の点で、3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物が好ましい。
上述のように、本発明のディスプレイ用フィルムにおいて、(A)化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートは耐指紋性を、(B)3官能以上のアクリレート化合物は物理物性(鉛筆硬度や耐擦傷性等)を与える成分である。当該耐指紋性と物理物性を両立するため、(A)の質量部:(B)の質量部は、少なくとも20:80〜50:50(但し、(A)の質量部+(B)の質量部=100)とする必要がある。好ましくは、(A)の質量部:(B)の質量部=30:70〜40:60である。(A)の質量部が(B)の質量部に対して20よりも小さい場合は耐指紋性が悪くなり、50よりも多い場合は物理物性が悪くなる。なお、(A)ポリアルキレングリコールジアクリレートのみの塗膜は、耐指紋性は満足するが、物理物性(鉛筆硬度、耐擦傷性)が不十分である。
(C)光重合開始剤
(A)化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレート及び(B)3官能以上のアクリレート化合物は、光重合開始剤の存在下で紫外線や光等の活性エネルギー線を照射することで重合硬化する活性エネルギー線硬化型樹脂(電離放射線硬化型樹脂)である。光重合開始剤としては、活性エネルギー線照射により重合を開始するものであれば特に限定されず、公知の化合物を使用できるが、好ましくはアルキルフェノン類光重合開始剤である。アルキルフェノン類光重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフェリノプロパン-1-オンなどがある。活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化に用いられる活性エネルギー線源としては、例えば、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ等が使用できる。
本発明のディスプレイ用フィルムにおいて、(C)光重合開始剤は、(A)の質量部+(B)の質量部=100に対して、1〜10質量部配合していれば、(A)化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートと(B)3官能以上のアクリレート化合物からなるモノマー組成物を硬化させることができる。(A)の質量部+(B)の質量部=100に対して(C)の質量部が1より少ない場合は硬化が不足するため物理物性が悪化し、10より多い場合は耐指紋性が悪化する。
被膜層の膜厚は、1〜15μm程度であればよい。1μmより薄い場合は物理物性が不足し、15μmより厚い場合はフィルムのカールが強くなる傾向がある。
本発明のフィルムは、ディスプレイを有する各種電子機器の表示画面上に貼着される。具体的には、携帯電話、デジタルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、ワープロ、パソコンなどの電子画像装置やタッチパネルにおける、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などの各種ディスプレイに適用できる。特に、ディスプレイ自体がタッチパネルとなっている携帯電話やデジタルカメラなどの高精細ディスプレイに適用すると、本発明の効果を最大限発揮できる点で好ましい。
本発明のディスプレイ用フィルムにおいて、フィルムの基材は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)で代表されるポリエステル系樹脂や、トリアセテートセルロース(TAC)系樹脂など、従来からディスプレイ用フィルムの基材として使用されている公知の透明樹脂を制限無く使用できる。透明基材の厚さは通常25〜400μm程度、好ましくは35〜250μm程度である。
透明基材上に被膜を形成する方法は従来公知のものでよく、特に限定されない。被膜を形成する方法としては、例えば、ライコーティング法、ウェットコーティング法等があり、生産性あるいはコストの面より、好ましくはウェットコート法である。ウェットコーティング法としては公知のもので良く、例えば、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法などがある。また、フィルムの基材と硬化被膜(被膜層)との密着性を向上させるために、必要に応じて透明基材表面に予めコロナ放電等の何らかの前処理を施すことができる。
上記(A)、(B)および(C)よりなるモノマー組成物を透明基材上に塗布するに当たり、その塗布液(コーティング剤)の濃度を調整するため、希釈溶剤を使用いることができる。希釈溶剤は、特に限定されず、例えばメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル等がある。
ヘイズ、指紋視認性(反射、透過)、画像視認性、擦傷性および鉛筆硬度は、下記に示す方法によって測定した。
(1)ヘイズ
ヘイズメーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社製)によりヘイズを測定した。
(2)指紋視認性(反射)
ディスプレイ用フィルムをガラスに張り合わせ、ガラスの裏面には、黒いフィルムを張り合わせたものを評価用サンプルとする。ディスプレイ用フィルム上に指紋を付着させる。指紋の観察は、太陽光の入らない室内で行う。評価用サンプルに光を反射させた状態で(蛍光灯の光を映りこませない)、指紋の視認性を観察する。指紋の視認性について下記4段階にて目視による官能評価を行った。
◎:指紋が全く見えない、○:指紋がほとんど見えない、△:指紋が僅かに見える、×:指紋がはっきり見える。
(3)指紋視認性(透過)
ディスプレイ用フィルムをガラスに張り合わせたものを評価用サンプルとし、ディスプレイ用フィルム上に指紋を付着させる。指紋の観察は、太陽光の入らない室内で行う。評価用サンプルを蛍光灯の光に向け、蛍光灯の光から少しずらした状態で、指紋の視認性を観察する、その視認性について下記4段階にて目視による官能評価を行った。
◎:指紋が全く見えない、○:指紋がほとんど見えない、△:指紋が僅かに見える、×:指紋がはっきり見える。
(4)画像視認性
ディスプレイ用フィルムを高精細ディスプレイの表示画面上に装着し、ディスプレイ画像の視認性について下記の3段階にて目視による評価を行った。
○:鮮明で良好な視認性が得られる、△:やや視認性にかける、×:視認性に欠ける。
(5)耐擦傷性
#0000のスチールウールを使用し、250g荷重×10往復後の塗膜表面を目視で観察し、その耐擦傷性について下記5段階にて官能評価を行った。
A:傷無、A’:傷1〜10本、B:傷11〜20本、C:傷21〜30本、D:傷31本以上
(6)鉛筆硬度
安田精機製作所(株)製の鉛筆引っかき硬度試験機を使用し、JIS K 5600の規定に基づいて鉛筆硬度を測定した。
(実施例1)
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9) 30質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 70質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 7.5質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤をロールコーターにて、厚さ100μm、140mm×200mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)上に、乾燥膜厚が4μmとなるように塗布し、80℃で60秒乾燥した。その後、120W高圧水銀灯[日本電池(株)製]により窒素気流下紫外線を照射(積算光量500mJ/cm3)することによって硬化させディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例2)
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=3) 40質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 7.5質量部
MIBK 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤を実施例1に従って硬化させ、ディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例3)
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9) 30質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 70質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 7.5質量部
MIBK 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤をロールコーターにて、厚さ100μm、140mm×200mmのPETフィルム上に、乾燥膜厚が8μmとなるように塗布し、80℃で60秒乾燥した。その後、120W高圧水銀灯[日本電池(株)製]により窒素気流下紫外線を照射(積算光量500mJ/cm3)することによって硬化させディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は3Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例4)
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=3) 40質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 60質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 7.5質量部
MIBK 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤を実施例3に従って硬化させディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は3Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例5)
上記実施例1のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9)をポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=9)に変更した以外は、実施例1に従って、ディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例6)
上記実施例2のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=3)をポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)に変更した以外は、実施例1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.2、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例7)
上記実施例3のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9)をポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=9)に変更した以外は、実施例3に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.2、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は3Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例8)
上記実施例4のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=3)をポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)に変更した以外は、実施例4に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は3Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(実施例9)
上記実施例1のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを上記化学式(2)で示されるペンタエリスリトールトリアクリレートとヘキサメチレンイソシアネートの付加体に変更した以外は、実施例1に従って、ディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.3、耐擦傷性はB、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例1-1)
ポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3) 100質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 7.5質量部
MIBK 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤をロールコーターにて、厚さ100μm、140mm×200mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)上に、乾燥膜厚が4μmとなるように塗布し、80℃で60秒乾燥した。その後、120W高圧水銀灯[日本電池(株)製]により窒素気流下紫外線を照射(積算光量500mJ/cm3)することによって硬化させディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はC、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例1-2)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)をポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=9)に変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.2、耐擦傷性はE、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例1-3)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)をポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=3)に変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はC、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例1-4)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)をポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9)に変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はE、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例1-5)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)をポリエチレングリコールジアクリレート(R=C、n=3)に変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.2、耐擦傷性はC、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は△、指紋視認性(透過)は×、画像視認性は○であった。
(比較例1-6)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)を1,4-ブタンジオールジアクリレートに変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.3、耐擦傷性はC、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は△、指紋視認性(透過)は×、画像視認性は○であった。
(比較例1-7)
上記比較例1-1のポリプロピレングリコールジアクリレート(R=C36、n=3)をジメチロール-トリシクロデカンジアクリレートに変更した以外は、比較例1-1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.3、耐擦傷性はC、鉛筆硬度はBであった。指紋視認性(反射)は△、指紋視認性(透過)は×、画像視認性は○であった。
(比較例2)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 80質量部
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 2質量部
ポリシクロヘキシルメタアクリレート(PCHMA) 20質量部
架橋アクリルビーズ(綜研化学(株)製、MX-500、平均粒径5.0μ) 35質量部
MIBK 100質量部
上記原料を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤をロールコーターにて、厚さ100μm、140mm×200mmのPETフィルム上に、乾燥膜厚が4μmとなるように塗布し、80℃で60秒乾燥した。その後、120W高圧水銀灯[日本電池(株)製]により窒素気流下紫外線を照射(積算光量500mJ/cm3)することによって硬化させディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは25、耐擦傷性はA、鉛筆硬度は2Hであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は△、画像視認性は×であった。
(比較例3-1)
実施例1のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9)を80質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを20質量部へ変更する以外は、実施例1に従ってディスプレイ用フィルムを作製した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.2、耐擦傷性はB、鉛筆硬度はHであった。指紋視認性(反射)は○、指紋視認性(透過)は○、画像視認性は○であった。
(比較例3-2)
実施例1のポリテトラメチレングリコールジアクリレート(R=C48、n=9)を5質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを95質量部へ変更する以外は、実施例1に従ってディスプレイ用フィルムを形成した。該ディスプレイ用フィルムのヘイズは0.1、耐擦傷性はA、鉛筆硬度3Hであった。指紋視認性(反射)は×、指紋視認性(透過)は×、画像視認性は○であった。
上記各実施例及び比較例の組成及び各評価結果を、表1〜表3にまとめて示す。
Figure 0005757065
Figure 0005757065
Figure 0005757065
表1に記載の実施例1〜9では、被膜層に付着した指紋が見え難く、ディスプレイ上に設置した際の文字や線等の画像視認性が良好であった。その一方、表2に記載の比較例1−5〜1−7では指紋が視認された。これにより、平滑な被膜表面において付着した指紋を目立ち難くするジアクリレートは、上記化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートのみであることがわかった。また、表2に記載の比較例1−1〜1−4では、実施例1〜9と同じポリアルキレングリコールジアクリレートを使用していることで指紋視認性は良好であったが、鉛筆硬度や耐擦傷性等の物理物性が悪かった。これにより、被膜層の物理物性を確保するには、3官能以上のアクリレート化合物を配合する必要があることがわかった。
表3に記載の比較例2ではヘイズ値が大きく、ディスプレイ上に設置した際に、文字や線等の画像視認性が悪くなる結果を招いた。これにより、従来技術のように被膜層に透光性微粒子を含めると、画像視認性が悪くなることが確認された。
また、比較例3−1では物理物性(擦傷性、鉛筆硬度)が劣り、比較例3−2では、被膜層に付着した指紋がはっきり見えるという結果を招いた。これにより、(A)ポリアルキレングリコールジアクリレートと、(B)3官能以上のアクリレート化合物との配合比は、(A)の質量部:(B)の質量部を少なくとも20:80〜50:50(但し、(A)の質量部+(B)の質量部=100)とすべきことを導き出せた。

Claims (5)

  1. (A)下記化学式(1)で表されるポリアルキレングリコールジアクリレートと、(B)3官能以上のアクリレート化合物と、(C)光重合開始剤とからなり、ポリジメチルシロキサン基、パーフルオロアルキル基、及びパーフルオロアルキレン基から選ばれる一以上の基を含む活性エネルギー線硬化性化合物を含まず、
    前記(A)の質量部:前記(B)の質量部が20:80〜50:50(但し、(A)の質量部+(B)の質量部=100とする)であり、
    前記(A)及び前記(B)の合計100質量部に対して、前記(C)を1〜10質量部含有する被膜層を、表面に備えるディスプレイ用フィルム。
    Figure 0005757065

  2. 前記(B)の3官能以上のアクリレート化合物が、3官能以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物である、請求項1に記載のディスプレイ用フィルム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のディスプレイ用フィルムが表示画面上に配置されている、ディスプレイ。
  4. 請求項3に記載のディスプレイを有する、携帯電話。
  5. 請求項3に記載のディスプレイを有する、デジタルカメラ。
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