JP5751790B2 - 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 - Google Patents
茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5751790B2 JP5751790B2 JP2010225872A JP2010225872A JP5751790B2 JP 5751790 B2 JP5751790 B2 JP 5751790B2 JP 2010225872 A JP2010225872 A JP 2010225872A JP 2010225872 A JP2010225872 A JP 2010225872A JP 5751790 B2 JP5751790 B2 JP 5751790B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tea
- transfer
- sweep
- cutting blade
- leaves
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Harvesting Machines For Specific Crops (AREA)
Description
そして、このような摘採装置にあって、本出願人は、刈刃の後方側からダクト内に送り込む背面風の作用によって、刈り取り後の茶枝葉を移送するようにした画期的な移送手法を鋭意研究し、既に特許取得に至っている(例えば特許文献1参照)。
また、乗用型摘採装置にあっては、刈刃の上方に回転体を設け、これによって摘採した茶葉をダクト奥部に送り込む手法も案出されている(例えば特許文献2参照)。
茶葉や枝幹等の茶枝葉を刈り取る刈刃に対し、刈り取り後の茶枝葉を所定の位置に向けて移送する移送ダクトを具え、この移送ダクト内に刈刃の後方側から背面風を吹き込み、この背面風の風送作用によって刈り取り後の茶枝葉を所定の位置に向けて移送する装置において、
前記刈刃は、上下に一対の刈刃体を具えて成るバリカンタイプであり、
且つ前記移送ダクトの移送開始部には、当該刈刃により刈り取った茶枝葉を、移送ダクトの奥側に送り込み、背面風に乗せるようにした掃込体を、刈刃の上方に設けるものであり、
また、この掃込体は、刈刃にほぼ沿うように設けられる回転軸と、この回転軸の外周側に突出するように設けられる本体保持部と、この本体保持部に着脱自在に取り付けられる掃込本体とを具えて成るものであり、
更に、前記掃込本体は、弾力性を有する帯状部材に、掃込先端から回転軸に向かって帯状部材の途中まで通気用スリットが形成されることにより、個々の掃込片が切り離し状態に形成されるものの、通気用スリットが形成されていない部位については各々の掃込片が一体につながった状態に形成されることを特徴として成るものである。
前記通気用スリットは、適宜の長さでカットしただけのものではなく、隣り合う掃込片の間に適宜の隙間をあけて形成されることを特徴として成るものである。
前記通気用スリットは、根元部分が円弧状に形成されることを特徴として成るものである。
前記掃込体の本体保持部は、掃込体の回転軸に対しねじり状に形成されることを特徴として成るものである。
前記掃込体は、回転軸の中心が、刈刃の先端よりも前方側に突出した状態に設けられるものであり、
これにより掃込体は、刈り取った茶枝葉を移送ダクトの奥側に送り込むスイープ作用に加え、刈取直前において茶枝葉を刈刃に剪断状態に送る作用も具えることを特徴として成るものである。
前記移送ダクトは、ダクト内において背面風を吹き出す吹出口が、刈刃の直後方に形成され、なお且つ、この吹出口の直後方には、移送ダクトの背板に対し上り傾斜角度が40〜70度程度に設定された移送促進板が設けられ、この移送促進板に沿って背面風を流すようにしたことを特徴として成るものである。
前記移送促進板は、掃込本体の掃込先端が描く円軌道に対し、ほぼ外接状態に設けられることを特徴として成るものである。
茶畝を跨いで走行する走行機体と、
この走行機体に取り付けられ摘採作業または剪枝作業を実質的に行う茶刈機体と、
この茶刈機体の後方に設けられ摘採した茶葉を収容可能とする収容部と、
刈り取った茶葉や枝幹等の茶枝葉を茶刈機体から収容部まで移送する移送装置とを具え、目的に応じて摘採または剪枝作業が行えるようにした装置であって、
前記移送装置には、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の茶枝葉の移送装置が適用されることを特徴として成るものである。
まず請求項1または8記載の発明によれば、掃込本体は、長手方向にほぼ一定厚さで連続した帯状部材で形成されながらも、通気用スリットが形成されるため、例えば掃込本体が移送開始部を閉塞するような姿勢(状態)になっても、移送開始部に背面風の負圧吸引作用(吸い込み作用)を確実に及ぼすことができる。また通気用スリットによって個々の掃込片が切り離し状態に形成されるため、個々の掃込片の弾力性を確保しながら、その一方で個々の掃込片の剛性・強度も確保することができる。更に、掃込本体は、通気用スリットのない部位では掃込本体が全体的につながった状態に形成されるため、刈取作業中に掃込片が裂けて千切れてしまうことを極力防止でき、これはその後の製茶加工時における異物混入防止に大きく寄与する。
また掃込体のメンテナンス時等には、掃込本体のみを本体保持部から取り外して作業できるため、洗浄や交換等を含め、このような作業が極めて能率的に行える。また、掃込本体を単独で着脱する形態であるため、一基の茶刈機(掃込体)に複数の掃込本体を装着する場合でも、一種類の掃込本体で全ての個所に取り付けることができ、高い互換性を獲得することができる。
なお、説明にあたっては、まず本発明の茶刈装置の一例として摘採装置を例に挙げながら、その全体構成を概略的に説明し、併せて本発明装置である茶枝葉の移送装置について説明する。また、摘採装置としては、刈り取った茶葉Aを上昇移送して収容部に収容する、いわゆる大型の乗用式摘採装置(茶畝跨走型摘採装置1)を例に挙げて説明する。
また、本発明の移送装置そのものは、茶芽を刈り取る摘採作業のみならず、樹形を整え樹勢の回復を図るために枝幹を剪除する剪枝作業にも利用でき、このため本発明の名称中や特許請求の範囲に記載した「茶枝葉」とは、摘採した茶葉Aと剪除した枝幹とを総称するものである(茶枝葉にも茶葉と同一の符号Aを付す)。また、「茶刈」もしくは「茶刈装置」とは、摘採(摘採装置)と剪枝(剪枝装置)とを総称するものである。なお剪枝作業の具体的形態については後述する。
なお、本発明では、最終的には摘採した茶葉Aを刈刃22の後方から吹き出す背面風Wに乗せて収容部4等に移送するものであるが、刈刃22の上方には後述する掃込体8を設けておき、まずこのスイープ作用(掃き込み作用)によって、摘採した茶葉Aをダクト奥側に送り、背面風Wに乗せるようにしたことが大きな特徴である。以下、各構成部について説明する。
そして、これら送風機17A・17Bからは送風ダクト18A・18Bを介して圧力風が移送装置5(摘採機体3側)に供給される。なお送風ダクト18A・18Bは、一部または全部が、フレキシブルダクト180によって構成され、移送装置5に接続されている。
また、移送ダクト6における移送開始部35(開口部)は、刈刃22と同様に、茶畝Tの上面形状に合わせて、例えば中央がやや高い湾曲状に形成されるとともに、刈刃22とほぼ同じ長さ(茶畝Tの幅方向の寸法)に形成される。
また、移送ダクト6には、例えば移送開始部35の近傍において、背面ダクト7から上向きの背面風Wが吹き込まれるものであり、この噴出口を吹出口38とする。もちろん、この吹出口38は、背面風Wと称されるように、刈刃22の後方に設けられるものである(本実施例では刈刃22の直後方に設けられる)。
また、このような移送ダクト6(ダクトユニット5A)は、少なくとも一部が入れ子状もしくはフレキシブル状に形成され、刈刃22とともに上下動できる構成が望ましい。
掃込体8は、一例として図1・図4に示すように、移送開始部35においてほぼ刈刃22に沿うように設けられる直線状の回転軸81と(ここでは左右二分割の構成)、この回転軸81の外周側にほぼ一定の突出寸法でねじり状に設けられる(固定される)本体保持部82と、この本体保持部82に着脱自在に取り付けられる掃込本体83とを具えて成るものである。ここで左右の掃込体8を区別して示す場合には、操縦者用シート13に座った操縦者から見て右側を掃込体8R、左側を掃込体8Lとする。
このように、本実施例では、摘採時に掃込体8の回転軸81を回転させることで、本体保持部82に取り付けた掃込本体83で茶葉Aをダクト奥部に掃き込むもしくはかき込むものである(これをスイープ作用とする)。
また回転軸81は、左右両端部(刈刃22の両端部)が、刈刃22の両サイドを保持する前記側板部23に対して取り付けられ、この側板部23に左右の回転軸81を回転させるための油圧モータ等の駆動部が設置される。
また、ゴム製の掃込本体83は、非装着時でのフラット姿勢、装着時でのねじり姿勢を呈し易く(姿勢の追従性が良く)、クセの付きにくさや、掃除等のメンテナンスのし易さの点でも効果を奏するものである。
因みに掃込本体83は、一例として板厚が1.6mm程度である。また通気用スリット831は、長さが40mm程度で、切り込み幅(隙間)が3mm程度であり、またスリットピッチは12mm程度である(図5参照)。なお、通気用スリット831の切り込み幅が0(つまり掃込本体83を適宜の長さでカットしただけの言わば「のれん状スリット」)では、移送開始部35での背面風Wによる吸引作用がそれほど機能せず、エアを吸い込み難いことが本出願人によって確認されている。
また、本実施例では一基の掃込体8(摘採機体3)に計四つの掃込本体83を装着するが、左右の掃込体8L・8Rで、掃込本体83の自然長(非装着時におけるフラット状態での全長)や掃込片830の全数、取付ピッチ等を全て共通化すれば、四つの掃込本体83を左右の掃込体8L・8Rのどの部位にも取り付けることができ、また取り付けの際に掃込本体83の表裏を気にすることもなく取り付けられ、極めて取付性・互換性が良いものである。逆に言えば、四つの掃込本体83が各取付部位によって取付ピッチ等の仕様が異なった場合には、本摘採装置を所有する営農者は、常に四種の掃込本体83を予備として用意しておかなければ安心できないが、各掃込本体83がどの部位にも取り付けられれば、予備の掃込本体83として一個または二個程度のストックでも安心できるものである。なお、図5中の「P1」という表記は、掃込本体83の両端から取付孔(ネジ孔)までの距離を左右両端で同じにする意味で付したものである。
これに対し掃込本体83のねじれ状況は、刈刃22の両サイド部分で刈り取られた茶葉Aが、上記掃込本体83の回転に伴い、左右の掃込体8L・8Rの中央部に送られる態様が望ましい(図5参照)。つまり刈刃22の両サイド部分で摘採された茶葉Aは、後方に移送される際、掃込体8の中央に向けても移送されることが好ましいと考えられ、これは特に刈刃22の両サイド部分で摘採された茶葉Aが前方側にこぼれ落ち易く、このような茶葉Aでも確実に収容部4まで移送・回収するためである。具体的には、例えば図5に併せ示すように、掃込体8Lの両端(刈刃中央上部と刈刃22のサイド部分)の掃込本体83がほぼ垂直状態のとき、掃込体8Lの刈刃中央上部の掃込本体83がほぼ水平状態となるように設定される。因みに、このような態様であるために、本明細書では、「螺旋」という用語を使用せずに「ねじれ(ねじり)」という用語を使用したものであるが、回転軸81に対する掃込本体83の取付状況としては、軸に対して常に同じ方向に巻き付く螺旋状(螺旋階段状)でも構わない。
なお、左右の掃込体8L・8Rにおける刈刃中央上部での掃込本体83の接続状態については、上記図5に示したように、左右の掃込本体83の状態を例えば90度異ならせるようにするだけでなく、図4に示すように、左右の掃込体8L・8Rにおける掃込本体83同士をともに垂直状態等、同じ状態で連続するように取り付けても構わない。
なお、掃込体8が、刈刃22に対し刈取直前の茶葉Aを剪断状態に当てる作用を有することについては、摘採装置を側面から視て、掃込体8(回転軸81)を刈刃22の先端とほぼ同じ位置に設けた場合でも(あえて積極的に掃込体8を刈刃22よりも前方に設けなくても)、幾らかは同じ作用を有するかも知れない。しかし、掃込体8を意図的に刈刃22の先端よりも前方に設けた本実施例では、少なくとも前方側に倒れ込む茶葉Aをより広範囲にわたって起こすという効果を奏するものであり、このように掃込体8によっても積極的に茶葉Aの刈り取りを確実に行うという思想自体、極めて新規な着想であると考えられる。
また、図8に示すように、移送促進板41は、掃込本体83(掃込先端832)が描く円軌道に、ほぼ外接する状態に設けられることが好ましい。これは茶葉Aを上昇移送する主体要因を、掃込体8によるスイープ作用から背面風Wによる移送作用にスムーズに変更(移行)するためであり、これにより刈刃22による茶葉Aの摘採〜掃込体8による上昇移送(背面風Wに乗せるまでの掃き込み)〜背面風Wによる本格的な上昇移送までが、一連の連続した動作(流れ)となって、これらの動作変更がスムーズに進行し、茶葉Aへの葉傷みをほとんど生じさせないものである。
(1)各種の設定
摘採作業を行うにあたっては、まず摘採する茶葉Aの長さに応じて摘採機体3を適宜昇降動させ、刈刃22の高さを調整するものである。なお、摘採機体3の昇降動に伴い、移送ダクト6も昇降動し、移送開始部35や掃込体8の高さ調整も同時に行えるものである。
また、このような高さ設定の後、移送ダクト6内に背面風Wを生じさせるものであり、これには、まず走行機体2上の原動機16を駆動し、二基の送風機17A・17Bによって圧力風を生起する。生起された圧力風は、その後、各送風ダクト18A・18B(フレキシブルダクト180)を通して背面ダクト7内に取り込まれる。そして背面ダクト7内に導入された圧力風は、背面ダクト7内で幅方向に拡がり、刈刃22の直後方で、なお且つ移送促進板41の直前の吹出口38から背面風Wとして移送ダクト6内(例えば移送開始部35の近傍)に送り込まれる。この背面風Wは、刈刃22の後方から、上方に向かう上昇流であり、少なくとも茶葉Aを移送ダクト6の吐出口37(移送終端部36)まで搬送する移送能力を有する。
また、移送ダクト6内に背面風Wを生じさせることに伴い、掃込体8(掃込本体83)も回転させるものである。なお、掃込本体83の回転は、刈刃22による茶葉Aの摘採(剪断)を補うようなすれ違い方向(剪断状態)に回転させるものである。
上記掃込体8(掃込本体83)の作用により、刈り取り直前の茶葉Aは、例えば図8(a)に示すように、刈刃22に対して剪断状態に当てられる(送られる)。これにより、たとえ茶葉Aが摘採装置の前方側に倒れ込んでいても、掃込体8が摘採直前でこのような状態の茶葉Aをほぼ起立状態に起こして刈刃22に当て、綺麗に刈り取ることができるものである。
なお掃込本体83には通気用スリット831が形成されており、また掃込本体83自体がゴム製であるために、個々の掃込片830がしなり易く(撓み易く)、茶葉Aを傷めずに茶葉Aを起立させ、また刈刃22に送り込むことができるものである。もちろん、掃込本体83に、隙間を有する通気用スリット831が形成されていることから、掃込本体83が移送開始部35を部分的に閉塞するような位置(姿勢)になっても、この通気用スリット831を通して背面風Wによる吸引効果が移送開始部35にまで確実に及ぶものである。
このように掃込体8は、確実な摘採(つまり刈刃22による正確な剪断)にも寄与するものであり、これは掃込体8(回転軸81の中心)が刈刃22の先端よりも前方(一例として12mm程度)に位置していることにも起因する。
刈刃22によって摘採(剪断)された茶葉Aは、その後、図8(b)に示すように、掃込体8によってダクト奥側に押し込まれ(かき込まれ)、背面風Wの吹出口38付近まで掃き込まれる(送られる)。もちろん、背面風Wは、摘採中ずっと吹き込まれるため、上述したように刈刃22部分(移送開始部35)にも背面風Wによる負圧吸引作用が働くものであり、従って摘採後の茶葉Aを、掃込体8によって必ずしも吹出口38まで掃き込まなくても、背面風Wに乗せることができるかも知れない。しかし、ここでは少なくとも刈刃22から吹出口38付近までについては、掃込体8が主たる移送要因となって茶葉Aの移送を確実に行い、その後、茶葉Aが吹出口38を通過した辺りからは、主たる移送要因が徐々に背面風Wに移行・変換して行くものである。
なお、上記主たる移送要因の移行・変換をより一層スムーズに行うには、図8(c)に併せ示すように、移送促進板41を、掃込体8の掃込先端832が描く円にほぼ外接状態に設けることが好ましい。これは掃込体8による移送作用については、掃込本体83(掃込先端832)が描く円の接線方向に作用し易いと考えられ、一方、背面風Wは、移送促進板41の表面に沿って流れることから、背面風Wによる移送作用も移送促進板41に沿った方向に作用し易く(コアンダ効果)、これらの方向を一致させることで、主たる移送要因をスムーズに移行・変換できるものと考えられる。
また、刈刃22から吹出口38の区間における茶葉Aの上昇移送をより確実に行うには、当該区間における掃込体8の回転角度範囲を小さく押さえることが好ましく、ここでは約30度以内に収められる。
茶葉Aは、吹出口38以降、例えば図8(c)に示すように、主に背面風Wに乗って移送ダクト6内上部に送られる。もちろん、茶葉Aが背面風Wに乗って吹出口38よりも上方に送られても(高位置に送られても)、掃込体8のスイープ作用が及ぶ範囲(掃込体8の回転半径内)では、茶葉Aは、掃込体8による押込作用も受け、移送ダクト6内を上昇移送するものである。
このようにして摘採後の茶葉Aは、移送ダクト6内を確実に上昇移送するものであり、ダクト内での茶葉Aの詰まり(移送の停滞)や、移送開始部35からのこぼれ落ち(逆流)が防止されるものである。
その後、背面風Wに乗って移送ダクト6内を上昇した茶葉Aは、吐出口37から収容部4内に収容されるものである。
なお、本実施例では、上述したように刈刃22の直後方から背面風Wをダクト内に吹き込むようにしており、このため背面風Wによる吸引作用(負圧吸引作用)も刈刃22に及び易いと考えられるが、これは背面風Wの吹出口38が刈刃22(移送開始部35)から離れている場合でも起こる現象である。すなわち摘採された茶葉Aが刈刃22の後方側(吹出口38)に移送される現象は、刈刃22の後方から吹き出す背面風Wにより、刈刃22の後方付近、具体的には、背面風Wの吹出口38近傍に負圧が形成されるため(背面風Wの負圧吸引作用)、これが移送開始部35(刈り取り部)まで及ぶものと考えられる。
本発明は、以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず先に述べた基本の実施例では、掃込体8は、一つの回転軸81に対し二つの掃込本体83を対向するように設けたが(角度の間隔としては180度となる)、掃込体8としては例えば図9に示すように、一つの回転軸81に対して90度の間隔で四つの掃込本体83を設けること(四等配)も可能である。
また基本の実施例では、掃込本体83を回転軸81に対しねじり状に設けたが、掃込体8としては必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば図9に併せ示すように、掃込本体83(本体保持部82)をねじらずに、回転軸81の径方向に真っ直ぐに(フラット状に)形成することも可能である。ただし、掃込本体83を単に回転軸81に対しフラット状に設けるだけでは、刈刃端部付近で摘採した茶葉Aがこぼれ落ち易いことが考えられる。このため、この図9では、例えば左側の掃込体8Lを三分割で形成し、各掃込本体83の接続部分を約45度ずらし、刈刃端部付近で摘採した茶葉Aを幾らかでも掃込体8Lの中央部寄りに送るように(回収し易いように)意図している。
また、このようなことからすれば、図9に示す実施例は、掃込体8を必ずしも左右二分割で形成しない実施例とも言える。つまり、基本の実施例では、掃込体8を左右二分割で形成する構成を示したが、掃込体8の分割構造は、必ずしもこれに限定されるものではなく、左右二分割以外の種々の形態が採り得るものである。
また、上述した基本の実施例では、移送ダクト6の内部に、これとは別に形成した移送促進板41を設置するように説明したが、例えば図11に示すように、移送ダクト6の背板32自体を二段階で傾斜させ、吹出口38の直後方において、上り傾斜角度40〜70度に形成し、ここを移送促進板41とすることも可能である。
2 走行機体
3 摘採機体
4 収容部
5 移送装置
5A ダクトユニット
6 移送ダクト
7 背面ダクト
8 掃込体
2 走行機体
11 フレーム
11A 脚部フレーム
11B 連結フレーム
11C 昇降ブラケット
12 走行体
13 操縦者用シート
14 操縦桿
15 コントロールボックス
16 原動機
17A 送風機
17B 送風機
171 回転軸
18A 送風ダクト
18B 送風ダクト
180 フレキシブルダクト
3 摘採機体
22 刈刃
22A 刈刃体
22B 刈刃支持フレーム
22C 駆動部
23 側板部
6 移送ダクト
31 前面板
310 前面突出板
32 背板
33 側板
35 移送開始部
36 移送終端部
37 吐出口
37a フック
38 吹出口
39 分岐部
41 移送促進板
7 背面ダクト
46 導入口
8 掃込体
8R 掃込体(右側)
8L 掃込体(左側)
81 回転軸
82 本体保持部
83 掃込本体
84 掃込体フレーム
85 垂下板
83 掃込本体
830 掃込片
831 通気用スリット
832 掃込先端
833 被保持部
A 茶葉(茶枝葉)
T 茶畝
W 背面風
Claims (8)
- 茶葉や枝幹等の茶枝葉を刈り取る刈刃に対し、刈り取り後の茶枝葉を所定の位置に向けて移送する移送ダクトを具え、この移送ダクト内に刈刃の後方側から背面風を吹き込み、この背面風の風送作用によって刈り取り後の茶枝葉を所定の位置に向けて移送する装置において、
前記刈刃は、上下に一対の刈刃体を具えて成るバリカンタイプであり、
且つ前記移送ダクトの移送開始部には、当該刈刃により刈り取った茶枝葉を、移送ダクトの奥側に送り込み、背面風に乗せるようにした掃込体を、刈刃の上方に設けるものであり、
また、この掃込体は、刈刃にほぼ沿うように設けられる回転軸と、この回転軸の外周側に突出するように設けられる本体保持部と、この本体保持部に着脱自在に取り付けられる掃込本体とを具えて成るものであり、
更に、前記掃込本体は、弾力性を有する帯状部材に、掃込先端から回転軸に向かって帯状部材の途中まで通気用スリットが形成されることにより、個々の掃込片が切り離し状態に形成されるものの、通気用スリットが形成されていない部位については各々の掃込片が一体につながった状態に形成されることを特徴とする茶枝葉の移送装置。
- 前記通気用スリットは、適宜の長さでカットしただけのものではなく、隣り合う掃込片の間に適宜の隙間をあけて形成されることを特徴とする請求項1記載の茶枝葉の移送装置。
- 前記通気用スリットは、根元部分が円弧状に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の茶枝葉の移送装置。
- 前記掃込体の本体保持部は、掃込体の回転軸に対しねじり状に形成されることを特徴とする請求項1、2または3記載の茶枝葉の移送装置。
- 前記掃込体は、回転軸の中心が、刈刃の先端よりも前方側に突出した状態に設けられるものであり、
これにより掃込体は、刈り取った茶枝葉を移送ダクトの奥側に送り込むスイープ作用に加え、刈取直前において茶枝葉を刈刃に剪断状態に送る作用も具えることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の茶枝葉の移送装置。
- 前記移送ダクトは、ダクト内において背面風を吹き出す吹出口が、刈刃の直後方に形成され、なお且つ、この吹出口の直後方には、移送ダクトの背板に対し上り傾斜角度が40〜70度程度に設定された移送促進板が設けられ、この移送促進板に沿って背面風を流すようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の茶枝葉の移送装置。
- 前記移送促進板は、掃込本体の掃込先端が描く円軌道に対し、ほぼ外接状態に設けられることを特徴とする請求項6記載の茶枝葉の移送装置。
- 茶畝を跨いで走行する走行機体と、
この走行機体に取り付けられ摘採作業または剪枝作業を実質的に行う茶刈機体と、
この茶刈機体の後方に設けられ摘採した茶葉を収容可能とする収容部と、
刈り取った茶葉や枝幹等の茶枝葉を茶刈機体から収容部まで移送する移送装置とを具え、目的に応じて摘採または剪枝作業が行えるようにした装置であって、
前記移送装置には、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の茶枝葉の移送装置が適用されることを特徴とする茶刈装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010225872A JP5751790B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010225872A JP5751790B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012075416A JP2012075416A (ja) | 2012-04-19 |
JP5751790B2 true JP5751790B2 (ja) | 2015-07-22 |
Family
ID=46236440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010225872A Expired - Fee Related JP5751790B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5751790B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014097032A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Terada Seisakusho Co Ltd | 農作物収穫機 |
CN104350885B (zh) * | 2013-02-22 | 2016-11-30 | 青岛玉兰祥商务服务有限公司 | 采茶质量稳定性较高的采茶机及其工作方法 |
JP6751577B2 (ja) * | 2016-03-30 | 2020-09-09 | 落合刃物工業株式会社 | 乗用型茶葉摘採機 |
JP7239925B2 (ja) * | 2019-08-21 | 2023-03-15 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 非結球性葉菜類の刈取装置 |
CN112642718B (zh) * | 2020-12-17 | 2024-05-14 | 湖北科技学院 | 一种具有选别功能的茶叶收割机头 |
CN114342685B (zh) * | 2021-12-09 | 2023-03-14 | 北京市农林科学院智能装备技术研究中心 | 果蔬整枝器 |
CN114698462A (zh) * | 2022-04-15 | 2022-07-05 | 皖西学院 | 一种可进行选择性采摘的茶叶采摘机器人 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3776397B2 (ja) * | 2002-11-05 | 2006-05-17 | 株式会社寺田製作所 | 走行型茶葉摘採機の茶葉輸送装置 |
JP2005143362A (ja) * | 2003-11-13 | 2005-06-09 | Terada Seisakusho Co Ltd | 走行型茶葉摘採機 |
JP3996934B2 (ja) * | 2005-07-22 | 2007-10-24 | 松元機工株式会社 | 茶葉摘採機 |
JP4785666B2 (ja) * | 2006-08-01 | 2011-10-05 | カワサキ機工株式会社 | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 |
-
2010
- 2010-10-05 JP JP2010225872A patent/JP5751790B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012075416A (ja) | 2012-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5751790B2 (ja) | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 | |
WO2015159464A1 (ja) | サトウキビ収穫機 | |
EP2482629B1 (en) | Biomass conveying and distributing system for a harvester | |
JP2015202086A (ja) | サトウキビ収穫機 | |
CN205946586U (zh) | 一种玉米果穗和秸梗收割、打捆一体机 | |
JP2009124944A (ja) | 茶刈装置 | |
JP2018042501A (ja) | 摘採機 | |
JP5227378B2 (ja) | コンバインの排塵装置 | |
CA2340426A1 (en) | Single row or plant combine harvesting machine | |
JP6188623B2 (ja) | サトウキビ収穫機 | |
JP5148558B2 (ja) | 茶枝葉の移送装置並びにこれを具えた茶刈装置 | |
JP2005143362A (ja) | 走行型茶葉摘採機 | |
US9661804B1 (en) | Vegetation trimmer | |
US20100175357A1 (en) | Arrangement for handling recovered waste | |
JP3710456B2 (ja) | さとうきび収穫機 | |
JP2019024380A (ja) | コンバイン | |
JP3685260B2 (ja) | ケナフ刈り取り装置及びケナフ収穫機 | |
JP3776397B2 (ja) | 走行型茶葉摘採機の茶葉輸送装置 | |
JP6849985B2 (ja) | 摘採機 | |
JP2005245212A (ja) | 茶畝跨走型茶刈装置 | |
JP2010136663A (ja) | 茶枝葉の移送装置並びにこれを用いた茶刈装置 | |
JP5963833B2 (ja) | 全稈投入型コンバインの脱穀装置及び全稈投入型コンバイン | |
JP2020028283A (ja) | 茎葉処理装置 | |
CN208675796U (zh) | 樱桃采摘机 | |
JPH08214668A (ja) | 乗用型茶樹摘採機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130930 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140724 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140812 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140930 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150512 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150519 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5751790 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |