JP5751576B2 - メダルゲーム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主な遊戯媒体としてメダルを使用するメダルゲーム装置に関する。
ゲームセンターやショッピングセンターに設置される業務用のゲーム装置として、メダルなどを遊戯媒体としたいわゆる「メダルゲーム装置」が人気である。メダルゲーム装置として、特定の条件を満たした場合に特別な抽選を行うための抽選装置を備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この抽選装置で入賞すると特別な景品が払い出されたり、ボーナスとなる遊戯媒体がゲームフィールドに追加されるといった特典が与えられるように制御され、ゲームの興趣を高める大きな役割を果たしている。
特開2009−66101号公報
従来、メダルゲーム装置で遊ぶのは少なくとも装置のギミックの面白さが理解できる年齢のプレーヤ、主に大人であった。事実、従来のメダルゲーム装置は、プレーヤが大人であるものとして企画されたものであり、特許文献1の抽選装置も、プレーヤが大人であるが故に、その仕掛けの面白さや抽選の過程を楽しめるように工夫されていた。
ところが、近年、ショッピングセンターなどに設営されたメダルゲーム装置では、子供をつれた家族が、大人も子供も一緒にメダルゲームを楽しむ光景がよく見られるようになった。しかし、前述のように従来のメダルゲーム装置は、子供にとって決して親切な設計がなされているとは言えなかった。
例えば、「メダル投入の好機」に着目すると、ゲームフィールド内で可動テーブルがメダル落下口に向けて固定テーブル上でスライド往復運動する形態では、可動テーブルが、メダル落下口に近づいて可動テーブルの上面の奥側にメダルが載せられるスペースができたタイミングや、反対にメダル落下口から離れて、可動テーブルが固定テーブル上のメダルを押しのけてできたスペースにメダルを投入できるタイミングを、メダル投入の好機見なすことができる。大人であれば、そうした好機を自ら見つけ、好機を狙ってメダルを投入する操作の面白さもすぐに体感できるようになる。しかし、子供はそうした好機を自ら見つけることができるとは限らず、また、必ずしも親がそうした好機を説明し理解させ得るとも限らない。端的に言えば、メダルゲームとしての面白さを感じる部分を、大人のようには感じて貰えない。
本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、子供でもメダルゲーム装置の楽しさをより感じられるように、チャイルドフレンドリーなメダルゲーム装置を実現することである。
以上の課題を解決するための第1の形態は、所定の移動動作を繰り返す可動テーブルを備えたゲームフィールド内に、前記可動テーブルに向けられた投入方向をプレーヤの操作に応じて変更可能なメダル投入装置を用いてメダルを投入して遊ぶメダルゲーム装置であって、
前記可動テーブルの上方近傍に配置された表示装置(例えば、図3のフラットパネルディスプレイ8)と、
前記投入方向を検出する投入方向検出部(例えば、図5の回転角度センサ708、図6の回転角度センサ774、図21のメダル投入方向検出部104)と、
前記メダル投入装置に投入されたメダルを検知する投入メダル検知部(例えば、図5のメダル通過センサ714、図21のメダル投入検知部102)と、
前記表示装置の表示画面上に所定の表示体(例えば、図19の投入タイミングガイド71)の表示位置を前記投入方向検出部により検出された投入方向に連動するように変化させて表示制御する表示体表示制御部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、個別ポイント数表示体制御部222、図22の記憶部500、投入タイミングガイド設定データB581、図23の投入タイミングガイド設定データB516、図31のステップS41〜S47)と、
前記表示装置の表示画面上に仮想標的(例えば、図18の標的73)を表示させる仮想標的表示制御部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、標的管理部224、標的表示制御部226、図22のプレイデータ560、標的制御データ585、図30のステップS10〜S22)と、
前記メダル投入装置によってメダルが投入された場合に、前記表示体の表示位置と前記仮想標的の表示位置とを比較して、投入されたメダルと前記仮想標的とが当たったか否かを判定するヒット判定部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、標的ヒット判定部228、図28のすテップS150)と、
前記ヒット判定部により当たったと判定された場合に抽選を実行する抽選部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、補助抽選処理部230、図28のステップS162)と、
前記抽選部による抽選結果に基づいて特典処理を実行する特典処理実行部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、全体ポイント管理部240、図28のすテップS174)と、を備えたメダルゲーム装置である。
第1の形態によれば、メダル投入装置の投入方向に、当該装置の向きを変えるとそれに伴って移動表示される表示させることができる。その一方で、仮想標的を表示することができる。そして、メダル投入装置により投入されたメダルが、その仮想標的に当った場合に抽選を行い、抽選結果に応じた特典を付与できる。
つまり、メダルゲームに射的要素を加えることができる。射的は、子供でも直ぐに理解できる基本的な遊びであり、メダルゲームの面白さが理解できない子供であっても、射的の面白さに興味を惹かれ、家族と共にメダルゲームを楽しむことができる。
なお、メダル投入装置からメダルが投入された瞬間は、メダルは未だ着地していない状態にある。そこで、第2の形態として、前記ヒット判定部が、前記メダル投入装置によってメダルが投入された場合に、当該メダルの着地タイミングを予測し、予測した着地タイミングにおける前記表示体の表示位置と前記仮想標的の表示位置を比較して前記判定を行うように第1の形態のメダルゲーム装置を構成してもよい。
第3の形態は、ペイアウト率を算出するペイアウト率算出部(例えば、図3の制御基板50、図21の処理部200、ペイアウト率算出部216)を更に備え、
前記仮想標的表示制御部は、前記ペイアウト率と所与の目標ペイアウト率(例えば、ペイアウト率の希望範囲)との差異に基づいて、前記仮想標的の表示位置、表示サイズ、及び、移動表示する際の移動速度のうちの何れかを制御する、第1の形態のメダルゲーム装置である。
第3の形態によれば、第1又は第2の形態と同様の効果が得られるとともに、ゲーム進行に伴い更新される現在のペイアウト率と、目標ペイアウト率との差異に基づいて、標的の表示を変更することができる。
第4の形態は、メダル投入の好機として予め定められた前記移動動作中の所定位置に前記可動テーブルが位置したこと、或いは、位置するタイミングを検出する検出部(例えば、図3の制御基板50、図4のラック16、ピニオンギア18、ボリューム20、図21のテーブル位置検出部100、処理部200、投入タイミング判定部204、図22の投入タイミング判定設定データ504、図31のステップS44)と、
前記表示装置の表示内容を制御することで前記検出部の検出結果を用いてメダル投入タイミングをガイドするガイド演出(例えば、図18の投入タイミングガイド71の投入推奨形態71b、待機推奨形態71c)を実行するガイド演出実行部(例えば、図3及び図4のフラットパネルディスプレイ8、制御基板50、図21の処理部200、投入タイミングガイド制御部206、図23の投入タイミングガイド設定データB516、図31のステップS44、S47)と、
を更に備えた第1〜第3の何れかの形態のメダルゲーム装置である。
ここで言う「メダル投入の好機」とは、投入したメダルがよりプレーヤに有利に働きやすくなるタイミングを言う。例えば、あるタイミングで投入したメダルが、着地先でそのままゲームフィールド内に堆積してしまうケースは好機とは言えない。投入したメダルが可動テーブルの次の移動にともなって押され、ゲームフィールド内のメダルを動かす機会を作り出せるタイミングは好機と考えられる。
第4の形態によれば、第1〜第3の形態と同様の効果が得られるとともに、可動テーブルがメダル投入の好機として予め定められた所定位置に位置したこと、或いは、位置するタイミングを検出し、それに応じてメダル投入タイミングをガイドするガイド演出を行うことができる。
よって、プレーヤが子供で、メダル投入の好機を自ら見つけることが難しくとも、ガイドを頼りにすることで、大人と同じようにメダル投入の好機を利用したプレイが可能となる。また、こうしたガイド機能は、子供のみならず大人に対しても効果的である。
第5の形態は、前記ガイド演出実行部が、前記表示体の表示形態を変更制御することで前記ガイド演出を実行する、第4の形態のメダルゲーム装置である。
第5の形態によれば、第4の形態と同様の効果が得られるとともに、プレーヤが最も注目する表示体の表示形態を変えることで、ガイド演出の機能を実現できる。子供にとってみれば、メダルの投入方向を示す表示体が姿を変えることで、より興味を持ちやすくなる。
大型メダルゲーム装置の構成例を説明する正面図。 大型メダルゲーム装置の構成例を説明する上面図。 第1実施形態におけるステーションの構成例を説明する斜視正面図 可動テーブル周りの構成例を示す部分縦断面図。 レール式メダル投入装置の構成例を示す斜視図。 回転式メダル投入装置の構成例を示す縦断面図。 個別ポイントの加算値の設定例、及び係数kの設定例を説明するための図。 第1実施形態における演出表示の例について説明するための図。 第1実施形態における演出表示の例について説明するための図。 第1実施形態におけるステーションの機能構成例を説明するための機能ブロック。 第1実施形態の記憶部に記憶される情報の例を示す図。 投入タイミングガイド判定設定データのデータ構成の一例を示す図。 投入タイミングガイド設定データのデータ構成の一例を示す図。 第1実施形態における処理部の動作制御に係る処理の流れを説明するためのフローチャート。 図14より続くフローチャート。 図15より続くフローチャート。 投入タイミングガイド制御処理の流れを説明するためのフローチャート。 第2実施形態における演出表示の例について説明するための図。 第2実施形態における演出表示の例について説明するための図。 第2実施形態における演出表示の例について説明するための図。 第2実施形態におけるステーションの機能構成例を説明するための機能ブロック。 第2実施形態の記憶部に記憶される情報の例を示す図。 投入タイミングガイド設定データBのデータ構成の一例を示す図。 標的設定データのデータ構成の一例を示す図。 補助抽選結果表示体設定データのデータ構成の一例を示す図。 補助抽選結果表示体制御データBのデータ構成の一例を示す図。 第2実施形態における処理部の動作制御に係る処理の流れを説明するためのフローチャート。 図27より続くフローチャート。 図28より続くフローチャート。 標的設定処理の流れを説明するためのフローチャート。 投入タイミングガイド制御処理Bの流れを説明するためのフローチャート。 投入タイミング判定設定データの変形例を示す図。 ステーションの構成例の変形例を示す図。
〔第1実施形態〕
本発明を適用した第1の実施形態として、メダルを主たる遊戯媒体として使用するいわゆる「プッシャー型」と呼ばれる「メダルゲーム装置」について説明する。
図1と図2は、本実施形態における大型メダルゲーム装置の構成例を説明する図であって、前者は正面図、後者は上面図である。
大型メダルゲーム装置1は、ガラスで画成された内部空間で、メダルを使ったゲームを多人数同時に楽しむことができる大型のメダルゲーム装置である。大型メダルゲーム装置1は、特別な抽選装置であるJP(Jackpot)抽選装置1200を上面視中央に配置し、その外周を取り囲むようにして6台のステーション2が一体に連結されて構成されている。
図3は、本実施形態におけるステーション2の構成例を説明する斜視正面図である。ステーション2は、可動テーブルタイプのメダルゲーム装置としての基本構成を有する。
ステーション2では、境界ガラス4を境にして装置手前側(図のパース前側)に操作テーブル6が延設されている。尚、図中では境界ガラス4及びそのフレーム部分は透明として描画している。
この操作テーブル6には合計4台のメダル投入装置が備えられており、4人家族の利用を想定して、最大で4人同時にメダルゲームを楽しめるように構成されている。
4台のメダル投入装置のうち外側の左右の2台は、境界ガラス4を貫通するレールでメダルを投入するレール式メダル投入装置700である。中央の2台は、モータ駆動される回転体でメダルに勢いを与えてゲームフィールドに放り込む回転式メダル投入装置750である。
ゲームフィールドの奥側上部には、ゲームを盛り上げる様々な演出画像を表示するためのフラットパネルディスプレイ8が設置されている。そして、フラットパネルディスプレイ8の下方に、ゲームフィールドの奥から手前(プレーヤ側;図のパース手前側)に向けて可動テーブル10と固定テーブル12とが延設され、固定テーブル12の手前側の端部には、更にメダル払出口14が開口している。
図4は、可動テーブル周りの構成例を示す部分縦断面図である。図4(1)は可動テーブル10が最もゲームフィールド奧側に引っ込んだ状態を示し、図4(2)は可動テーブル10が最もゲームフィールド手前側に出た状態を示している。
可動テーブル10は、フラットパネルディスプレイ8下端の開口部から手前側(プレーヤ側;図4では左側)へ延出する略水平なテーブルであって、「プッシャーテーブル」と呼ばれることもある。可動テーブル10は、公知のメダルゲーム装置のそれと同様に、固定テーブル12の上面を滑るようにして、図4(1)の状態から図4(2)の状態へ、そしてまた図4(1)の状態へと周期Tで往復運動する。すなわち、メダル払出口14へ接近(図4(1)の状態から)及び離隔(図4(2)の状態)する往復移動動作を繰り返す。
そして、本実施形態では、可動テーブル10の内面には、移動方向に沿ってラック16が固定されている。このラック16と噛み合うピニオンギア18は、筐体に固定されたボリューム20の回転軸に連結されている。そして、ボリューム20は、回転軸の回転角度に応じた信号を制御基板50へ出力することができる角度検出装置であり、例えば可変抵抗等で構成されている。つまり、ラック16と、ピニオンギア18と、ボリューム20とで、可動テーブル10の位置を検出する位置検出部を構成している。
尚、可動テーブル10の位置を検出する構成はこれに限らず、適宜構成することができる。例えば、可動テーブル10を往復運動させるためのカム機構32を駆動するモータ34自体或いはその制御の過程で回転角度を検出可能な構成では、この回転角度を元にしてカム機構32のジオメトリから可動テーブル10の位置を幾何的に算出する構成とすることができる。或いは、ラック16と同様にして可動テーブル10の移動方向沿いに平面カムや被検知用の突起部等を設け、メダル投入の好機とされるタイミング(可動テーブル10がメダル投入の好機とされる位置に到達した場合)で当該平面カム等により作動するスイッチを設けて、メダル投入の好機に達したタイミングを検知するとしても良い。
また、可動テーブル10の前端部には、チャッカー30が設けられている。チャッカー30は、例えばメダル3が可動テーブル10の上面から前端部側へ落下・通過することのできる挿通孔30aと、当該挿通孔を通るメダルを検知するメダル通過センサ30bとで構成される。メダル通過センサ30bは、メダルの通過を検知すると検知信号を制御基板50へ出力することができる。
さて、可動テーブル10は、固定テーブル12より一段高くなっている。その前端部と固定テーブル12の上面との隙間は、メダル3が可動テーブル10の下に潜り込まない程度に狭く設定されている。また、可動テーブル10の左右は、当該テーブルより更に一段高い壁部22によって挟まれている。
図3に示すように、固定テーブル12は、ゲームフィールド奥側から手前方向に向けて拡幅する略水平なテーブルである。ゲームフィールド奥側の上面に沿って可動テーブル10がスライド移動し、ゲームフィールド手前側にメダル払出口14が開口する。左右は可動テーブル10と同様に一段高い壁部22によって囲まれているが、壁部22の一部にはメダル回収口24が開口している。
メダル払出口14は、固定テーブル12から落下したメダルを集める横長の漏斗形状を有している。メダル払出口14に落下したメダルは、メダル回収通路40を通って、装置下部に内蔵されたメダル貯留部42へ流下する。メダル回収通路40には、流下するメダルの通過を個別に検知できる落下メダル検知センサ44が設置されている。
通常、ステーション2は、管理者によって予め可動テーブル10及び固定テーブル12の上に多数のメダル3が載置された状態にされている。プレーヤ(遊戯者)はレール式メダル投入装置700や回転式メダル投入装置750で新たなメダルをゲームフィールド内へ投入して遊ぶ。
可動テーブル10がゲームフィールド奥方向へ移動すると、その上面に載っているメダルは当初可動テーブル10とともにゲームフィールド奥方向へ移動する。しかし、可動テーブル10がフラットパネルディスプレイ8の下端開口部から装置内へ潜り込んでその突出面積が減るにつれ、上面に載置されていたメダル3は当該下端開口部の縁に当たって移動が制限される。するとそれらのメダルは相対的に可動テーブル10の前側に向かって玉突き状に押され、一部が固定テーブル12の上面に落下し、載置されることになる。
可動テーブル10がゲームフィールド手前方向へ移動すると、ゲームフィールド奥方向へ移動した際に固定テーブル12に落下したメダルを、今度はその前端面でメダル払出口14の方向へ押す。そして、可動テーブル10によって押されたメダル3はそれぞれが前方の他のメダルを押し、当該他のメダルは更にそれより前方の他のメダルを押す。結果、固定テーブル12に載置されたメダル3は、玉突き状に押されてメダル払出口14方向へ移動する。
可動テーブル10により押されて移動したメダルがメダル回収口24へ入ると、そのメダルは図示されない回収通路でメダル貯留部42へ流下し回収される。可動テーブル10により押されて移動したメダルが、上手くメダル払出口14に落ちれば、落下メダル検知センサ44がメダルの落下・通過を検知して制御基板50へ落下検知信号を出力する。
制御基板50は、CPU(Central Processing Unit)52やGPU(Graphics Processing Unit)などの各種マイクロプロセッサ、ICメモリ54、JP抽選装置1200とデータ通信を実現する通信装置56、ステーション内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラICなどを備え、ステーション2の動作を統合的に制御する。
制御基板50は、落下メダル検知センサ44から落下検知信号を受信すると、装置下部に内蔵されているメダル払出装置46を制御して、落下メダル検知センサ44で検知したのと同数のメダルを、メダル貯留部42から操作テーブル6の下方に開口するメダル取出口48へ搬送させ払い出させる。
前述のように、チャッカー30のメダル通過センサ30bは、挿通孔30aに進入したメダルを検知すると、進入検知信号を制御基板50へ出力する。
制御基板50は、この進入検知信号を受信すると、本抽選(第2の抽選)として、CPU52の演算による内部抽選処理を実行するとともに、抽選過程と抽選結果を示す演出表示をフラットパネルディスプレイ8に表示させる制御を行う。演出表示としては、例えば複数の図柄がロール状に配置されて縦回転する仮想リールを横3列に表示し、抽選開始とともに3つのリールをそれぞれ回転させ、一定時間経過後に本抽選の結果を示す図柄で停止するように表示させる。故に、本明細書中では、本抽選を「仮想スロット抽選」とも呼ぶ。
本抽選で当選すると、制御基板50は、フラットパネルディスプレイ8の側に設けられたボーナスメダル排出装置49を制御して、当選賞に応じた数のメダルを可動テーブル10や固定テーブル12の上へ払い出す(第2の特典処理)。
そして、もし本抽選でJP抽選権が付与される特賞に当選すると、制御基板50はJP抽選装置1200にJP抽選を実行させ(第2の特典処理)、JP抽選の結果に応じたボーナスメダルをボーナスメダル排出装置49に排出させる。
[レール式メダル投入装置の説明]
次に、本実施形態の2種類のメダル投入装置について、それぞれの詳細な構成を説明する。
図5は、レール式メダル投入装置700の構成例を示す斜視図であって、図面左下側がゲームフィールド奥方向、画面右上側がゲームフィールド手前側、即ちプレーヤ側に当たる。
レール式メダル投入装置700は、境界ガラス4を挟持する一対の固定プレート702と、一方の固定プレート702に備えられた揺動シャフト704で枢支されたガイドレール部706と、を備える。
ガイドレール部706は、境界ガラス4を貫通し、揺動シャフト704により左右に揺動自在で、且つガイドレール部706の先端が可動テーブル10の上方で先端を下向きの姿勢で枢支されている。
ガイドレール部706の後端部、すなわち境界ガラス4の外側部分には、操作ハンドル710が設けられている。操作ハンドル710は、プレーヤ(遊戯者)がレール式メダル投入装置700の向きを操作するために把持する部位である。その側面には、メダルを縦姿勢(メダルの面の法線を横向きにする姿勢)でガイドレール部706へ挿入するメダル挿入部712が設けられている。
そして、本実施形態では、揺動シャフト704に回転角度センサ708が連結されている。回転角度センサ708は、例えばボリュームなどにより実現され、揺動シャフト704の回転角度、即ちガイドレール部706の回転角度θに応じた信号を制御基板50へ出力する。
また、ガイドレール部706には、通過するメダルを検知するメダル通過センサ714が設けられている。メダル通過センサ714は、メダルを検知すると投入検知信号を制御基板50へ出力する。
図6は、回転式メダル投入装置750の構成例を示す縦断面図であって、図面の右方向がゲームフィールド奥方向を示し、左方向がプレーヤ側を示している。回転式メダル投入装置750は、操作テーブル6より上に突出したハンドル部752にメダル3を挿入する投入口754を備える。漏斗状を成している投入口754の下端は、メダル3が通過可能なメダル通路756の始端部に連結されている。
メダル通路756は、略鉛直下向きに伸びた後、円弧を描いて反転し、終端部に仰角可変なノズル758を備える。但し、ノズル758の仰角はメダルゲーム装置1の管理者或いは装置メーカによって適当な角度に設定・固定されている。メダル通路756の反転部分の内周側には、モータ760にベルトで連結された回転体764の外周面が露出している。回転体764は、モータ760により単位時間当り常時一定の回転数で駆動されている。
投入口754に投入されたメダル3は、メダル通路756内を滑走し、反転部分に差し掛かると回転体764の外周面に接触する。そして、回転体764の回転力により付勢され反転部分の下側の通路内壁面で案内されつつ、移動方向が反転されて通路を登りノズル758からゲームフィールド内へ放出される。
メダル通路756には、メダル通過センサ766が取り付けられており、メダル通過センサ766は、通路を通過するメダル3を検知して投入検知信号を制御基板50へ出力する。
そして、これらの要素(ハンドル部752、メダル通路756、ノズル758、モータ760、回転体764、及びメダル通過センサ766)は、ケース部768に一体に取り付けられている。
ケース部768には、揺動シャフト770が内設されており、揺動シャフト770がベアリング772によってステーション2のフレーム2fに対して垂直に、左右方向に所定角度範囲内で首振り自在に枢支されている。従って、左右方向の首振り角度はプレーヤが任意に操作することができる。そして、この揺動シャフト770には、回転角度センサ774(例えば、ボリュームなど;図では分離状態を示している)が連結される。回転角度センサ774は、揺動シャフト770の回転角度θを検知し、検知した回転角度θに応じた信号を制御基板50へ出力する。
モータ760の回転速度、回転体764の半径などは、ノズル758から放出されたメダル3bが放物線を描いて可動テーブル10のゲームフィールド奥側、フラットパネルディスプレイ8の下端近傍に落下・着地するように諸元が決定されている。
従って、プレーヤがハンドル部752を手で握って左右にねじる事で、ノズル758の左右方向を変更し、メダルをゲームフィールド内へ投入する位置を調整することができる。そして、メダル3を投入口754へ入れると、調整した方向の可動テーブル10の奥側へメダル3を投入することができる。
[ゲームの概要]
本実施形態のメダルゲームでは、制御基板50の演算処理による抽選(内部抽選)を交えてゲームが進行する。
具体的には、レール式メダル投入装置700及び回転式メダル投入装置750それぞれには、投入したメダル数に応じて加算される「個別ポイント数」が内部パラメータとして設定される。個別ポイント数は、対応するメダル投入装置により連続的に投入されたメダルの数に応じて加算される。ここでいう連続的とは、メダルの投入が検知されたタイミングの時間間隔が所定時間以下の場合であって、ゲームルール上、連続的な投入と見なされる場合の意味である。そして、例えば図7(1)に示すように、連続的な投入数が多いほど、メダル通過センサ714(図5参照)や、メダル通過センサ766(図6参照)で投入検出されたメダル1枚当たりの個別ポイント数の加算値が大きくなるように制御される。
また、第2の内部パラメータとして「全体ポイント数」が設定される。全体ポイント数は、ステーション2で同時期に遊んでいる最大4人のプレーヤで構成されるチームに適用されるポイントである。可動テーブル10の往復運動に伴いメダル投入装置別に補助抽選(第1の抽選)が実施されるが、この補助抽選で当選することにより、その時点で当該メダル投入装置に対応づけて貯められていた個別ポイント数に応じた加算値が全体ポイント数に加算される(第1の特典処理)。尚、補助抽選が行われると当該メダル投入装置の個別ポイント数は「0」にリセットされる。
一方、チャッカー30にメダルが進入すると、制御基板50による演算処理により本抽選が実行される。本実施形態では、本抽選として、仮想のスロットマシーン風の演出表示を伴う仮想スロット抽選を実行する。そして、この仮想スロット抽選で当選すれば、ゲームフィールド内にボーナスメダルが排出されるなどの特典が付与されるが、この際、全体ポイント数に応じて、付与される特典がかさ上げされる。
例えば、仮想スロット抽選の結果に応じてボーナスメダル数の基礎値が決定される一方、図7(2)に示すように、前回の仮想スロット抽選から今回の仮想スロット抽選までの間に貯った全体ポイントに応じて係数kが決定される。そして、実際にゲームフィールド内に供給されるボーナスメダル数は、基礎値に係数kを乗じて決定される。そして、全体ポイントは「0」にリセットされる。
ゲームフィールド内にボーナスメダルがより多く供給されれば、結果的にその後のメダルの払い出しが起こりやすくなり、ゲームがよりプレーヤに有利に進行する。つまり、同一のステーション2で遊ぶプレーヤ達は、それぞれが個別ポイントを貯めつつ、チームとして全体ポイントを貯め、皆でゲームをより有利に進めるように、個別プレイの面白さと、チームプレイの面白さの両方を一度に楽しむことができる。
尚、特別な内部抽選の結果には、JP抽選装置1200による挑戦権に当選する当選役が含まれる。JP抽選装置1200で当選すれば、仮想スロット抽選で得られる特典よりも遥かに良い特典が得られる。
[演出表示の説明]
フラットパネルディスプレイ8には、こうした内部抽選を利用したゲーム進行に関する各種情報が演出表示として表示される。
図8及び図9は、本実施形態における演出表示の例について説明するための図であって、前者は、メダル投入の好機とされる「投入推奨タイミング」に表示される画面、後者は、メダル投入を待った方が適当とされる「待機推奨タイミング」に表示される画面、をそれぞれ示している。
図8に示すように、フラットパネルディスプレイ8には、仮想スロット抽選表示体60と、投入タイミングガイド70と、全体ポイント数表示体80とが表示される。
仮想スロット抽選表示体60は、メダル3がチャッカー30を通過したことで実行される内部抽選の抽選過程と抽選結果を通知する演出表示であって、本実施形態では3リール1ラインの仮想スロットによる抽選として表現される。
投入タイミングガイド70は、可動テーブル10の動作に連動して表示形態が変化することで、プレーヤにメダルを投入するのに好適なタイミング(投入推奨タイミング)と、投入を控えて待機するべきタイミング(待機推奨タイミング)と、を通知する表示体である。そして、投入タイミングガイド70は、メダル投入装置それぞれに対応して表示される(70A、70B,…)。つまり、投入タイミングガイド70は、メダル投入タイミングをガイドするガイド演出となる。
具体的には、一つの投入タイミングガイド70は、本実施形態では個別ポイント数表示体72(本実施形態ではニンジン)と、補助抽選結果表示体74(本実施形態ではウサギのキャラクタ)とのペアで構成されている。
個別ポイント数表示体72は、補助抽選で当選するまでの期間に各メダル投入装置で投入されたメダルの数を大きさで表示する。尚、個別ポイント数に上限を設定する構成ではそのかぎりではない。
メダル払出口14に接近/離隔を繰り返す可動テーブル10を有するメダルゲーム装置において、「メダル投入の好機」とは、(1)メダル払出口14に近づいて可動テーブル10の奥側にメダルが載せられるスペースができたタイミングや、(2)反対にメダル払出口14から離れて、可動テーブル10が固定テーブル12上のメダルを押しのけてできたスペースにメダルを投入できるタイミング、と考えることができる。「メダル投入の好機」を「投入推奨タイミング」、そうでない時を「待機推奨タイミング」と呼ぶ。
両推奨タイミングの境界は、メダルが載せられるスペース、或いは押しのけてできたスペースの大きさを、プレーヤ個人個人がどの程度評価するところによる。
そこで、可動テーブル10の位置を、最もゲームフィールド奥側に引っ込んだ場合を0%、最もゲームフィールドの手前側、即ちプレーヤ側に飛び出た場合を100%と表現するならば、本実施形態の「投入推奨タイミング」は、可動テーブル10の位置が75〜100%となるようにプレーヤ側に飛び出ている期間とされる。より具体的には、例えば、手前側に飛び出してくる時の75%を始期とし、手前側に最も飛び出した時(100%)を終期とする期間とする。勿論、「投入推奨タイミング」は、この期間に限らず、適宜設定することができる。
そして、個別ポイント数表示体72の表示サイズは、貯っている対応するメダル投入装置の個別ポイント数に応じて決定される。
よって、個別ポイント数表示体72によって、プレーヤが子供で、フラットパネルディスプレイ8の画面に集中していれば自分がどれぐらいのメダルを投入し、どれぐらいの個別ポイント数が貯まっているかが容易に分かる。
そして、本実施形態の個別ポイント数表示体72は、投入タイミングのガイドとしての機能を有する。本実施形態の個別ポイント数表示体72は、投入推奨タイミングの期間では、図8に示すように、標準的なニンジンの姿をした投入推奨形態で表示される。一方、待機推奨タイミングと見なされる期間では、図9の個別ポイント数表示体72で示すように、色味が異なるニンジンの姿をした待機推奨形態で表示される。
よって、プレーヤがメダルゲームに不慣れな子供であっても、個別ポイント数表示体72の表示形態を識別することで、メダルを投入するべきか待つべきかがすぐに分かり、メダルゲームにすぐに順応できる。
また、本実施形態の個別ポイント数表示体72は、対応するメダル投入装置で新たなメダルが投入された場合にそのメダルが着地すると予測される位置(着地予測位置)の近傍のフラットパネルディスプレイ8の表示範囲に表示制御されることで、メダルの着地位置Pmの指標(着地位置指標)としての機能を果たす。換言すると、個別ポイント数表示体72の表示位置をメダル投入装置の投入方向に連動するように変化させることで、メダル投入方向を示す方向ガイドとしての機能を果たす。
具体的には、本実施形態のメダル投入装置は、左右の首振り角度のみプレーヤが調整できる構成なので、メダル投入装置の揺動軸Psから回転角度センサ708や回転角度センサ774で検出される回転角度θの方向の鉛直面(すなわち、揺動軸Psと着地予測位置Pmを通る鉛直面)と、フラットパネルディスプレイ8の表示面との交差線の範囲で、ディスプレイ表示範囲の下辺近傍に、個別ポイント数表示体72の表示位置が決定される。
また、個別ポイント数表示体72は、対応するメダル投入装置で投入されたメダルが可動テーブル10に着地するタイミングで表示形態を一時的に変更することで、プレーヤにメダルの着地を通知する「着地通知」としても機能する。
具体的には、制御基板50では、常時システム時刻が計時されており、メダル投入検知時点のシステム時刻に、投入検知から着地までに要する所要時間(メダル投入装置毎に定められている)を加えた「予測着地タイミング」を算出する。そして、システム時刻がこの予測着地タイミングに至ると、個別ポイント数表示体72を着地通知形態で表示する。本実施形態では、図9の個別ポイント数表示体72(72C)で示すように、その時々の投入推奨形態又は待機推奨形態の表示体(ニンジン)の姿勢が変化するように表示される。
さて、もう一方の投入タイミング表示である補助抽選結果表示体74(ウサギのキャラクタ)は、個別ポイント数表示体72から所定範囲近傍に表示される。その際、投入推奨タイミングの期間では、図8で示すように、手招きアクションをする投入推奨形態で表示制御され、待機推奨タイミングの期間では、図9の補助抽選結果表示体74(74A,74B,74C)で示すように、ニンジンを物欲しそうに眺めるアクションをする待機推奨形態で表示制御される。
そして、補助抽選結果表示体74は、その本来の目的である補助抽選の結果を通知する表示体として機能する。具体的には、本実施形態では、待機推奨タイミングの期間内で補助抽選が実行され、その結果が通知される。補助抽選の結果が「ハズレ」の場合には、図9の補助抽選結果表示体74(74A,74B,74C)で示すように、待機推奨形態のままが維持され、補助抽選の結果が「当選」の場合には、図9の補助抽選結果表示体74(74D)で示すように、ニンジンに飛びかかるアクションをする当選通知形態で表示制御される。
よって、プレーヤが子供で、フラットパネルディスプレイ8の画面に集中していても、補助抽選の結果が容易に分かる。また、それが補助抽選の結果を示していると理解できない年齢であっても、演出表示が変化することでゲームプレイへの興味を引きゲームへの集中を維持する助けとなる。
尚、補助抽選で「当選」した場合には、個別ポイント数表示体72もまた当選通知形態で表示される。本実施形態では、ニンジンが煙となって消えるような表示がされる。
[機能構成の説明]
次に、本実施形態におけるステーション2を機能構成の観点から説明する。
図10は、本実施形態におけるステーション2の機能構成例を説明するための機能ブロックである。尚、機能ブロックの一つである記憶部500に記憶される情報については、図11にて別途示すものとする。
ステーション2は、入力に関するブロックとしては、テーブル位置検出部100と、メダル投入検知部102と、メダル投入方向検出部104と、抽選開始スイッチ部106と、落下メダル検知部108とを備える。
テーブル位置検出部100は、ゲームフィールド内で所定の周期運動をする部位のゲームフィールド内における位置を検出し、検出した位置を示す信号を処理部200へ出力する。例えば、ボリューム、エンコーダ、測距センサ、スイッチなどにより実現される。本実施形態では、可動テーブル10の位置であるとともに突出量を検出するボリューム20(図4参照)がこれに該当する。
メダル投入検知部102及びメダル投入方向検出部104は、メダル投入装置毎に用意される。
メダル投入検知部102は、対応するメダル投入装置に新たに入れられたメダルを検知し、投入検知信号を処理部200へ出力する。例えば、メダルの通過により揺動するスイッチ、金属センサ、通過センサなどにより実現される。本実施形態では、レール式メダル投入装置700のメダル通過センサ714(図5参照)、並びに回転式メダル投入装置750のメダル通過センサ766(図6参照)がこれに該当する。
メダル投入方向検出部104は、各メダル投入装置によるメダルの投入方向を検出し、検出した角度に応じた信号を処理部200へ出力する。例えば、メダル投入装置や当該装置のノズルを支持する軸の角度を検出する角度センサ、傾斜センサ、加速度センサなどにより実現される。本実施形態では、レール式メダル投入装置700の揺動シャフト704周りの回転角度を検出する回転角度センサ708(図5参照)、並びに回転式メダル投入装置750の揺動シャフト770の軸Ps周りの回転角度を検出する回転角度センサ774(図6参照)がこれに該当する。
抽選開始スイッチ部106は、本抽選開始条件を満たしたことを検出し、抽選開始信号を処理部200へ出力する。例えば、メダルが通過したことを検知する通過センサ、メダルの重量を検知する重量センサ、メダルが近接したことを検知する接触センサや金属センサなどで実現される。図4のチャッカー30のメダル通過センサ30bがこれに該当する。
落下メダル検知部108は、メダル払出口14に落下したメダルを検知する。例えば、物体の通過を検知する光電センサ、金属センサ、揺動スイッチなどで実現され、メダルを検知すると処理部200に落下検知信号を出力する。図3の落下メダル検知センサ44がこれに該当する。
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、記憶部500に記憶されている所定のプログラムやデータ、上述の入力系機能部からの入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、ステーション2の動作を制御する。図3の制御基板50が処理部200に該当する。尚、演算処理によるソフト制御に限らず、一部をASICなどのハードウェアで実現したハード制御としても良いのは勿論である。
そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部202と、演出表示の画像を生成する画像生成部260と、ボーナスメダルの排出を制御するボーナスメダル排出制御部262と、プレーヤへのメダルの払い出しを制御するメダル払出制御部264と、システムクロック部266とを含む。
ゲーム演算部202は、ゲームの進行に関する制御を実行する。より具体的には、投入タイミング判定部204と、投入タイミングガイド制御部206と、着地位置予測部208と、着地タイミング予測部210と、着地位置指標表示制御部212と、着地通知制御部214と、ペイアウト率算出部216とを含む。
投入タイミング判定部204は、テーブル位置検出部100で得られた位置情報に基づいて、投入推奨タイミングや待機推奨タイミングを判定する。判定基準は、記憶部500(図11参照)に投入タイミング判定設定データ504として記憶されている。
着地位置予測部208は、メダル投入装置によりゲームフィールド内へ投入されたメダルが、フィールド内のどこに着地するかを予測演算し「着地予測位置」を求める。
着地タイミング予測部210は、メダル投入装置から出たメダルがゲームフィールド内に着地する「着地予測タイミング」を求める。
着地予測位置及び着地予測タイミングは、メダル投入装置に係る諸元から物理演算によって求めることができる。
具体的には、本実施形態では、メダル投入装置は、左右の首振り角度のみプレーヤが調整できる。レール式メダル投入装置700(図5参照)は、垂直の揺動軸Ps(Ps1,Ps4)により所定の揺動許可範囲内で左右首振り自在に枢支されている。ガイドレール部706の向いている方向は、回転角度センサ708(メダル投入方向検出部104)による回転角度θで得られる。そして、ガイドレール部706の設置高さと傾斜角度は、回転角度θに係わらず一定である。よって、メダル通過センサ714(メダル投入検知部102)による投入検知のタイミングにおけるメダルの移動速度はほぼ一定と見なせるし、ガイドレール部706から放出されるまでの所要時間と、メダルの放出速度と放出方向はほぼ一定と見なすことができる。
従って、ガイドレール部706の傾斜角度と回転角度θから、メダルの放出位置並びに放出方向を幾何的に求め、投入検知タイミングから所定時間後に、所定の放出速度で放出されたメダルの放物運動を物理演算により求めることで、ガイドレール部706から出たメダルが可動テーブル10上のどの辺りに落下するかを予測することができる。また、メダル通過センサ714を通過したタイミングから何秒後に着地するかを予測することができる。
回転式メダル投入装置750(図6参照)については、垂直の揺動軸Ps(Ps2,Ps3)により所定の揺動許可範囲内で左右首振り自在に枢支されている。ノズル758の向いている方向は、回転角度センサ774(メダル投入方向検出部104)により検出される回転角度θで得られる。メダルの射出速度を決定する回転体764の回転速度や、ノズル758の角度は、回転角度θに係わらず一定であるため、ノズル758から出るメダルの放出速度、仰角は固定と見なすことができる。よって、ノズル758の仰角と回転角度θから、メダルの放出位置並びに放出方向を幾何的に求め、投入検知タイミングから所定時間後に、所定の放出速度で放出されたメダルの放物運動を物理演算により求めることで、ノズル758から放出されたメダルが可動テーブル10上のどの辺りに落下するかを予測することができるし、メダル通過センサ766を通過したタイミングから何秒後に着地するかを予測することができる。
着地位置指標表示制御部212は、着地予測位置をプレーヤに通知するための表示制御を行う。本実施形態では、フラットパネルディスプレイ8の表示画面中に、各メダル投入装置に対応づけた着地位置指標を、着地予測位置近傍に表示させる。
具体的には、メダル投入装置の揺動軸Psから回転角度センサ708や回転角度センサ774で検出される回転角度θを向いた鉛直面(すなわち、揺動軸Psと着地予測位置を通る鉛直面)と、フラットパネルディスプレイ8の表示面との交差線の範囲で、ディスプレイ表示範囲の下辺近傍に、個別ポイント数表示体72の表示位置を決定する。
着地通知制御部214は、着地予測タイミングで、着地通知を実行する。本実施形態では、個別ポイント数表示体72を着地通知形態で表示する。
ペイアウト率算出部216は、メダル投入検知部102で投入検知されたメダルの総数と、メダル払出部364によりプレーヤに払い出されたメダルの総数とから、所謂ペイアウト率548を逐次算出し、その情報を記憶部500に記憶する(図11参照)。
ゲーム演算部202はまた、個別ポイント管理部220と、個別ポイント数表示体制御部222と、補助抽選処理部230と、補助抽選結果通知制御部232と、全体ポイント管理部240と、全体ポイント数表示体制御部242と、仮想スロット抽選処理部244と、仮想スロット抽選演出制御部246と、JP抽選制御部250とを含む。
個別ポイント管理部220は、メダル投入装置毎に設定される個別ポイントを管理する。具体的には、メダル投入検知部102でのメダルの投入検知に応じて、対応するメダル投入装置別の個別ポイント数の加算値を決定し、個別ポイント数を増加させる。
個別ポイント数の加算値については、本実施形態では、待機推奨タイミングでメダルの投入が検知された場合には、1投入検知当り1ポイント(固定値)を加算値とするが、投入推奨タイミングでメダルの投入が検知された場合には、連続的に投入されたメダルの数が多いほど、1投入検知当りのポイント加算値を高く(1ポイント以上)設定する。
個別ポイント数表示体制御部222は、メダル投入装置毎に設定される個別ポイント数をプレーヤに通知する個別ポイント数表示体72(本実施形態では、ニンジン)の表示を制御する。具体的には、投入タイミングの判定結果が投入推奨タイミングであれば、「投入推奨形態」を選択し、待機推奨タイミングであれば更に補助抽選の抽選結果を参照して、ハズレならば「ハズレ通知形態」を、当選ならば「当選通知形態」を選択し、選択した表示形態で個別ポイント数表示体72を表示させる。また、着地予測タイミングが到来すると、「着地通知形態」の表示形態も適用する。そして、その時点における個別ポイント数に応じてポイント数の大小と連動するように個別ポイント数表示体72の表示サイズを決定し、決定した表示サイズで表示させる。
補助抽選処理部230は、テーブル位置検出部100による位置検出結果に応じて、メダル投入装置別に、演算処理による抽選(第1の抽選)を実行する。尚、演算処理による抽選は、公知のランダム抽選演算と同様に実現される。例えば、予め当選種類毎に数値範囲を設定しておいて、乱数を一つ発生させ、発生した乱数値が何れの数値範囲に含まれるかを判定することで抽選結果を決定する。
補助抽選結果通知制御部232は、補助抽選の結果をプレーヤに通知するための制御を行う。本実施形態では、フラットパネルディスプレイ8で表示する補助抽選結果表示体74(ウサギのキャラクタ)の表示形態を補助抽選の結果に応じて選択し(ハズレならば「ハズレ通知形態」を、当選ならば「当選通知形態」を選択)、選択した表示形態で表示させる。
全体ポイント管理部240は、全体ポイントを管理する。具体的には、仮想スロット抽選が実行される都度「0」にリセットする。また、補助抽選で当選したメダル投入装置の個別ポイント数を加算する(第1の特典処理)。
全体ポイント数表示体制御部242は、その時々の全体ポイント数をプレーヤに通知する制御を実行する。本実施形態では、フラットパネルディスプレイ8で表示する全体ポイント数表示体80の表示を制御する。より具体的には、全体ポイント数を表すゲージとして機能するように表示体を制御する。
仮想スロット抽選処理部244は、抽選開始スイッチ部106から出力された抽選開始信号を受信して、演算処理による本抽選(第2の抽選)を実行する。
仮想スロット抽選演出制御部246は、本抽選が開始し、抽選結果がでるまでの過程を演出する。本実施形態では、画像生成部260に、仮想スロット抽選表示体60で、3リール1ラインの仮想のスロットマシーンで抽選が行われたかのような演出表示の画像を生成され、画像表示部360(フラットパネルディスプレイ8)で表示させる制御を行う。尚、演出の形態は画像表示に限らず、適宜スピーカからの効果音の放音や、電飾の明滅制御、立体モデル(例えば、キャラクタフィギアなど)を駆動させるカラクリなどを含むとしても良い。
本抽選(仮想スロット抽選)でJPの抽選権が付与される特賞に当選すると(第2の特典処理)、JP抽選制御部250がJP抽選装置1200とデータ通信して、当該装置で抽選を実行させるとともに抽選結果情報を取得する。
画像生成部260は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現され、各種演出表示の画像を生成する。そして、画像生成部260は、ゲーム演算部202による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒以下)で1枚の画像を生成し、生成した画像の映像信号を画像表示部360に出力する。
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、といった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図3のフラットパネルディスプレイ8がこれに該当する。
ボーナスメダル排出制御部262は、仮想スロット抽選(本抽選)の抽選結果に応じて特典として付与されるボーナスメダルの基礎値を決定するとともに、抽選実行時点における全体ポイント数に応じた係数kを決定する。そして、基礎値に係数kを乗算して(図7(2)参照)、ボーナスメダル排出部362に排出させる実際のボーナスメダル数を決定する。そして、ボーナスメダル排出部362に、制御信号を出力して決定した実際のボーナスメダル数だけゲームフィールドにメダルを排出させる(第2の特典処理)。ボーナスメダル排出部362には、図3のボーナスメダル排出装置49が該当する。
メダル払出制御部264は、メダルをプレーヤへ払い出す為の制御を実行する。例えば、落下メダル検知部108から落下検知信号を受信すると、メダル払出部364に落下検知したメダルと同数のメダルを払い出させる。また、JP抽選装置1200による抽選の結果、メダルの払い出しを特典とする賞に当選した場合には、当該賞に予め設定されている所定数のメダルを払い出させる。
システムクロック部266は、回路基板上のクロック信号を利用する等してゲーム進行制御の時間基準となる時計機能を制御し、現在の時刻を示すデータを、記憶部500にシステム時刻540として記憶させる。
メダル払出部364には、図3のメダル払出装置46が該当する。メダル払出部364としては、複数のメダルを樹脂カプセルに入れてカプセル単位で払い出す専用装置を追加するとしても良い。
尚、処理部200は、その他、フラグの管理、カウンタ機能、時計機能などを有する。
記憶部500は、処理部200にステーション2を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部200の演算処理における作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や各入力部から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図3の制御基板50が搭載するICメモリなどがこれに該当する。
図11に示すように、本実施形態の記憶部500は、システムプログラム501と、ゲーム進行制御プログラム502とを予め記憶している。前者は、制御基板50にコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。後者は、メダルゲームを進行制御する機能を実現させるためのプログラムである。処理部200は、これらのプログラムを読み出し、実行することにより前述の各機能部として機能する。
また、本実施形態の記憶部500は、投入タイミング判定設定データ504と、投入タイミングガイド設定データ506と、全体ポイント数表示体設定データ530と、仮想スロット抽選演出設定データ532と、個別ポイント加算値設定データ534と、ボーナスメダル基礎値設定データ536と、係数設定データ538とを予め記憶している。
投入タイミング判定設定データ504は、メダルを投入するのに好適と判断される時期を判定するための基準を設定する。例えば、図12に示すように、適用条件504aとしてテーブル位置検出部100により検出されたテーブル位置をパラメータとして設定し、タイミング判定結果504bを対応づけて格納する。本実施形態では、可動テーブル10の突出量が75%〜100%であれば「投入推奨タイミング」、0%〜75%であれば「待機推奨タイミング」と判定するように設定されている。
投入タイミングガイド設定データ506は、投入タイミングのガイド表示・ガイド演出を設定するデータであって、メダル投入装置毎に用意されている。
具体的には、例えば図13に示すように、一つの投入タイミングガイド設定データ506は、当該データが適用されるメダル投入装置を識別するための情報を格納する適用メダル投入装置ID510と、個別ポイント数表示体設定データ512と、補助抽選結果表示体設定データ514とを含む。
個別ポイント数表示体設定データ512は、投入タイミングガイドとしても機能する個別ポイント数表示体72の各種表示形態を定義するデータである。
本実施形態では、投入推奨形態設定データ512aと、着地通知形態設定データ512bと、待機推奨形態設定データ512cと、当選通知形態設定データ512dとを含んでいる。個別ポイント数表示体72として「ニンジン」を表す表示体を使用する。各設定データでは、表示体の外形、配色、動作などのパラメータを、演出内容に応じて適宜設定することができる。ちなみに、着地通知形態設定データ512bは、表示体の外形及び配色は変化させずに、動作(モーション)が付与される点が異なる。尚、本実施形態の個別ポイント数表示体72は、メダルの着地位置指標や補助抽選結果表示体としても機能するので、個別ポイント数表示体設定データ512は、着地位置指標設定データ並びに補助抽選結果表示体設定データとしての役割も有すると言える。
補助抽選結果表示体設定データ514は、投入タイミングガイドとしても機能する補助抽選結果表示体の各種表示形態を定義するデータである。
本実施形態では、投入推奨形態設定データ514aと、待機推奨形態設定データ514bとを含む。後者は更に、補助抽選でハズレた時に適用されるハズレ通知形態設定データ514cと、当選した場合に適用される当選通知形態設定データ514dとを含む。
図11に戻って、全体ポイント数表示体設定データ530は、全体ポイント数を通知するための表示体、全体ポイント数表示体80を設定するデータである。
仮想スロット抽選演出設定データ532は、本抽選の演出を定義するデータである。本実施形態では、仮想のスロットマシーンを見立てた仮想スロット抽選表示体60を設定する。
個別ポイント加算値設定データ534は、メダル投入検知部102によるメダル検知に応じた個別ポイントへの加算値を定義するデータである。本実施形態では、待機推奨タイミングでのメダル検知については、1投入検知当り1ポイント加算、投入推奨タイミングでのメダル検知については、連続メダル投入数が増加するほど高くなる加算値を求めることができる関数、或いは連続メダル投入数をパラメータとするテーブルデータを格納する(図7(1)参照)。
ボーナスメダル基礎値設定データ536は、仮想スロット抽選(本抽選)の当選特典として付与されるボーナスメダルの基礎値を定義する(図7(2)参照)。具体的には、当選役毎に基礎値を対応づけて格納するテーブルデータとして実現できる。
係数設定データ538は、全体ポイントが仮想スロット抽選(本抽選)の当選特典として付与されるボーナスメダルの排出数を算出するために、抽選結果に固有の基礎値に乗算される係数kを求めるための関数、或いは全体ポイント数をパラメータとしたテーブルデータを格納する(図7(2)参照)。
本実施形態では記憶部500は、メダルゲームの進行に伴い生成・更新される情報として、システム時刻540と、全体ポイント数542と、投入メダル総数544と、払出メダル総数546と、ペイアウト率548と、全体ポイント数表示体制御データ550と、仮想スロット抽選演出制御データ552と、メダル投入装置毎に用意されるプレイデータ560とを記憶する。
システム時刻540は、制御基板50に内蔵される発振器からのクロック信号を利用したゲーム進行制御の時間基準となる時刻である。
投入メダル総数544には、各メダル投入装置でメダルの投入が検知される都度、「1」加算される。
払出メダル総数546には、今までに払い出したメダルの総数が格納される。
そして、ペイアウト率算出部216はこれらを用いてペイアウト率548を逐次算出する。
プレイデータ560は、メダル投入装置毎のゲーム進行状況に関するデータを格納する。例えば、プレイフラグ562と、個別ポイント数564と、投入検知時間間隔566と、連続投入枚数568と、着地予測タイミング570と、着地予測位置572と、着地通知実行フラグ574と、投入タイミングガイド制御データ580と、補助抽選実行フラグ576と、最新補助抽選結果578と、を含む。
プレイフラグ562は、対応するメダル投入装置がゲームに使用されているか、プレーヤが存在するか否かを示す。初期状態は「0(未使用)」、メダル投入が検知されると「1」に変更され、所定時間新たなメダルの投入が検知されなければ「0」に戻される。
個別ポイント数564は、対応するメダル投入装置の個別ポイント数を格納する。
投入検知時間間隔566は、直近のメダルの投入検知からの経過時間を計時した値を格納する。
連続投入枚数568は、連続的なメダル投入と見なされた枚数を格納する。初期状態は「1」、新たなメダルの投入が検知された時の投入検知時間間隔566が所定の基準値未満でれば「1」アップされ、投入検知時間間隔566が基準値以上であれば初期状態に戻される。
着地予測タイミング570には、投入検知されたメダルについて予測された着地タイミングを示す情報であって、システム時刻540と比較可能な情報が格納されている。
着地予測位置572は、投入検知されたメダルについて予測された着地位置(着地予測位置Pm)を示す情報を格納する。
着地通知実行フラグ574は、着地通知の未実行/実行を示す。メダルの投入が検知されると初期状態の「0」に設定され、個別ポイント数表示体72を着地通知形態(図9の個別ポイント数表示体72C)で表示制御すると「1」に変更される。
尚、着地予測タイミング570、着地予測位置572及び着地通知実行フラグ574は、投入検知されたメダル毎に登録される。
補助抽選実行フラグ576は、投入推奨タイミングになると「0(未実行)」に初期化され、待機推奨タイミングの間に補助抽選が実行されると「1」に変更される。
最新補助抽選結果578には、最新の補助抽選結果を示す情報が格納される。
投入タイミングガイド制御データ580は、投入タイミングのガイド機能を実行するために必要な各種パラメータを格納する。本実施形態では、個別ポイント数表示体72及び補助抽選結果表示体74それぞれの表示形態を投入推奨タイミングと待機推奨タイミングとで切換えることでガイド機能を実現している。
よって、当該制御データには、個別ポイント数表示体制御データ582と、補助抽選結果表示体制御データ584とを含む。制御データには、表示位置座標、適用される表示形態の種別、表示サイズ、モーション制御データ、表示体のビットマップデータ、テクスチャデータ、各種フラグやタイマー値などを設定できる。勿論、その他にも表示体をどのように表示するかに応じて適当なパラメータ値を格納することができる。
[動作制御ついての説明]
次に、処理部200による動作制御について説明する。ここで説明する動作制御は、処理部200がシステムプログラム501及びゲーム進行制御プログラム502を読み出して実行することにより実現される。
図14〜図16は、本実施形態における処理部200の動作制御に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
処理部200は先ず、各種パラメータの初期化処理を実行するとともに、ペイアウト率の逐次算出、演出画面の表示制御などを開始する(ステップS2)。ここで表示される仮想スロット抽選表示体60は、ランダムに選択された抽選結果を示した状態であり、全体ポイント数表示体80は、「0」を表している。投入タイミングガイド70は、次のループAの処理の実行により表示されることとなる。
初期化処理等を実行したのち、処理部200はメダル投入装置毎に、ループAを実行する。具体的には、ループAでは先ず、投入タイミングガイド制御処理を実行する(ステップS32)。
図17は、本実施形態における投入タイミングガイド制御処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理では先ず、ループAで処理対象としているメダル投入装置に対応づけられる個別ポイント数表示体の表示位置を決定する(ステップS40)。
本実施形態では、メダル投入方向検出部104により検出された回転角度θからメダルの放出位置と放出方向を幾何的に決定し、放出速度固定としてメダルの放物運動を物理演算して、メダルが新たに投入された場合の着地位置を予測し、予測された着地位置近傍に表示位置を決定する。本実施形態における可動テーブル10と、フラットパネルディスプレイ8との相対配置関係では、対応するメダル投入装置のプレーヤから見て着地予測位置の延長線方向で、画面レイアウトの設計上問題とならない範囲のうち、できるだけ下方に表示位置を決定する。
より具体的には、本実施形態の各メダル投入装置は左右の首振り角度のみ調整できる構成であり、また、個別ポイント数表示体72は、フラットパネルディスプレイ8の画像表示範囲の下辺に沿って左右方向にのみ移動可能な構成である。よって、メダル投入装置の揺動軸Psから回転角度θを向いた鉛直面(揺動軸Psと着地予測位置Pmを通る鉛直面;図8参照)と、フラットパネルディスプレイ8の表示面との交差線の範囲で、ディスプレイ表示範囲の下辺近傍に、個別ポイント数表示体72の表示位置を決定する。回転角度θと表示位置とが予め対応づけられるため、制御的には回転角度θに応じて表示位置が決定されることとなる。
次に、現在の個別ポイント数564に応じて個別ポイント数表示体72の表示サイズを決定する(ステップS42)。そして、テーブル位置検出部100により検出された可動テーブル10の位置を、投入タイミング判定設定データ504に照らして、投入タイミングを判定する(ステップS44)。
もし、投入タイミングが「投入推奨タイミング」に判定されれば、処理部200は、ステップS40で決定した表示位置に、投入推奨形態の個別ポイント数表示体72をステップS42で決定した表示サイズで表示し(ステップS46)、更に投入推奨形態の補助抽選結果表示体74を、個別ポイント数表示体72から所定範囲の位置(所定の相対位置でも良い)に表示する(ステップS48)。そして、補助抽選実行フラグ576を「0」に初期化して(ステップS50)、投入タイミングガイド制御処理を終了する。
もし、投入タイミングが「待機推奨タイミング」に判定されれば、処理部200は補助抽選実行フラグ576を参照し、当該フラグが「0」すなわち補助抽選が未実行であれば(ステップS58のYES)、補助抽選処理を実行する(ステップS60)。そして、補助抽選で当選すれば(ステップS62のYES)、当選通知形態の補助抽選結果表示体74の表示制御を開始し(ステップS64)、続いて当選通知形態の個別ポイント数表示体72の表示制御を開始し(ステップS66)、投入タイミングガイド制御処理を終了する。個別ポイント数表示体72の表示制御中のデータは、補助抽選結果表示体制御データ584としてプレイデータ560に格納される。
一方、補助抽選でハズレた場合には(ステップS62のNO)、処理部200は、ステップS40で決定した表示位置へ、待機推奨形態の個別ポイント数表示体72をステップS42で決定した表示サイズで表示し(ステップS68)、更に待機推奨形態の補助抽選結果表示体74を、個別ポイント数表示体72から所定範囲内に表示し(ステップS70)、投入タイミングガイド制御処理を終了する。
図14のフローチャートに戻って、次に処理部200は、メダル投入装置へ新たなメダルが投入された場合には(ステップS80のYES)、プレイフラグ562を「1(プレイ中)」に設定するとともに(ステップS82)、着地通知実行フラグ574を「0(未実行)」に設定し(ステップS84)、投入検知時間間隔566を一旦リセットして再び計時を開始する(ステップS86)。
ここでもし、投入タイミングが「投入推奨タイミング」であれば(ステップS88のYES)、処理部200は更に、投入検知時間間隔566が所定の連続投入判定基準を満たすか、より具体的には所定基準値未満であるかを判定する(ステップS90)。
もし、連続投入判定基準を満たす場合には、連続投入枚数568を「1アップ」し(ステップS92)、もし連続投入判定基準を満たしていなければ、連続投入枚数568を「1」にリセットする(ステップS94)。そして、個別ポイント加算値設定データ534を参照して、現在の連続投入枚数568に応じた加算値を個別ポイント数564に加える(ステップS96)。尚、投入推奨タイミングで無い場合もステップS90〜S94の処理を実行してもよい。
もし、投入タイミングが「待機推奨タイミング」と判定された場合には(ステップS88のNO)、処理部200は、連続投入枚数568はそのままにして、1投入検出当り1ポイントだけ個別ポイント数564に加算する(ステップS98)。
そして、個別ポイント数564を更新したならば、投入検知されたメダルの着地タイミングの予測を行う(ステップS100)。
ステップS80にて、新たなメダルの投入が検知された場合には(ステップS80のNO)、処理部200は、投入検知時間間隔566が所定のプレイ中断判定基準に達しているかを判定する(ステップS102)。そして、もし達していれば、プレイフラグ562を「0」に変更し(ステップS104)、投入検知時間間隔566の計時を停止してリセットし(ステップS106)、着地タイミングの予測はスキップする。
図15のフローチャートに移って、処理部200は次に、着地通知実行フラグ574を参照する。もし、当該フラグが「0」であれば(ステップS110のYES)、着地通知を未だ実行していないので、更にシステム時刻540と、着地予測タイミング570とを比較して、投入検知されたメダルの予測された着地タイミングが到来したかを判定する。
もし、着地予測タイミングが到来したならば(ステップS112のYES)、処理部200は、個別ポイント数表示体72を、着地通知形態で表示制御して着地通知を実行する(ステップS114)。そして、着地通知実行フラグ574を「1(実行済)」に変更する(ステップS116)。着地予測タイミングが到来していなければ、着地通知制御はスキップされる。
次に、処理部200は、待機推奨タイミングであれば(ステップS128のYES)、補助抽選実行フラグ576及び最新補助抽選結果578並びに補助抽選結果表示体制御データ584を参照する。そして、補助抽選に当選し(ステップS130のYES)、且つステップS64及びステップS66で表示制御が開始された当選を通知する補助抽選結果の表示制御が終了していれば(ステップS132のYES)、ループAで処理対象としているメダル投入装置の個別ポイント数564を、全体ポイント数542に加算し(ステップS134)、個別ポイント数564をリセットして(ステップS136)、ループAを終了する(ステップS190)。
全てのメダル投入装置についてループAを実行したならば、処理部200は、現在の全体ポイント数554に応じて、全体ポイント数表示体80の表示形態を更新する(ステップS192)。
図16のフローチャートに移って、処理部200は、抽選開始スイッチ部106から抽選開始信号を受信すると、すなわちメダルがチャッカー30に進入したのを検出すると(ステップS200のYES)、本抽選として仮想スロット抽選処理を実行する(ステップS202)。
次いで、ボーナスメダル基礎値設定データ536を参照して、仮想スロット抽選の抽選結果に応じて予め対応づけられているボーナスメダルの基礎値を決定し(ステップS204;図7(2)参照))、更に係数設定データ538を参照して現在の全体ポイント数542に応じた係数kを決定する(ステップS206)。
そして、処理部200は、決定した基礎値に係数kを乗算して、実際にゲームフィールドに排出するボーナスメダルの数を決定し(ステップS208)、ボーナスメダル排出部362に、決定した数だけのボーナスメダルをゲームフィールドに排出させる(ステップS210)。これで、全体ポイント数542は使用されたことになるので、処理部200は、全体ポイント数542を「0」にリセットし、全体ポイント数表示体80の表示を更新する(ステップS212)。
更に、もし仮想スロット抽選でJP抽選権を獲得した場合には(ステップS214のYES)、処理部200はJP抽選装置1200に抽選を実行させ(ステップS216)、ボーナスメダル排出部362に、JP抽選の抽選結果に応じたボーナスメダルをゲームフィールドに排出させる(ステップS218)。
メダル投入装置によるメダルの投入や、ボーナスメダルの排出によってゲームフィールド内のメダル数が増加し、可動テーブル10の往復運動によってその一部がメダル払出口14に落下すると、落下メダル検知部108により落下したメダルの数が検知される。処理部200は、メダル払出口14へのメダル落下を検知すると(ステップS220のYES)、メダル払出部364に、落下検知した数と同数のメダルを払い出させる(ステップS222)。つまり、メダル取出口48からメダルがプレーヤへ払い出される。
処理部200はステップS30に戻ってステップS30〜S222を繰り返す。
以上、本実施形態によれば、ゲームフィールド内を周期的に往復運動する可動テーブル10が備えられたメダルゲーム装置において、メダルの投入好機とされるタイミングと、投入を控えるべきタイミングとをプレーヤにガイドすることができる。しかも、それはゲームフィールド内で最も目立つ、可動テーブル10の直上に配置されたフラットパネルディスプレイ8にてキャラクタの表示形態の変化により実現されるので、プレーヤが子供であってもガイドに気付き、可動テーブル10の運動に合わせて上手くメダルを投入できるようになる。
また、投入タイミングをガイドする表示体は、メダル投入装置によるメダルの投入方向前方に表示される。つまり、メダル投入装置の照準として機能するので、子供の興味を惹きやすく、投入タイミングガイドをより認識し易くするとともに、ゲームへの集中度を高めることができる。
また、本実施形態では、複数台用意されたメダル投入装置毎に、メダルの投入に応じて加算される個別ポイントを設定し、プレーヤ全員の個別ポイントを集めて全体ポイントを増やすゲームルールを組み込んでいる。そして、フラットパネルディスプレイ8では、個別ポイントがキャラクタの表示形態の変化によってプレーヤ毎に示されるし、全体ポイントは多いほど仮想スロット抽選(本抽選)での特典がかさ上げされる。
よって、家族でメダルゲームを楽しむようなシーンにおいて、子供個人としても、自身のメダル投入によるプレイ状況の変化を楽しむことができるし、家族としてのチームプレイの楽しさも味わうことができる。
尚、本実施形態を元にして補助抽選(第1の抽選)を省略した構成を実現し、ゲームルールを単純化することもできる。
具体的には、図14のステップS86〜S96を省略し、代わりに新たなメダルの投入検知数をそのまま個別ポイント数564に加算するステップにする。また、図17のステップS50〜ステップS66を省略して、投入タイミングの判定結果が待機推奨タイミングである場合に(ステップS44の待機推奨タイミング)、直ぐにステップS68〜S70を実行する構成とする。また、図15のステップS130〜S132を省略する。
この場合、全体ポイント数542には、メダル投入装置毎の個別ポイント数564の総数が格納されることなる。換言すると、補助抽選(第1の抽選)の影響が無くなり、単に仮想スロット抽選(第2の抽選)の抽選結果と、メダル投入装置毎の個別ポイント数564の総数とに基づいて仮想スロット抽選の特典付与(第2の特典)に係る処理を実行することとなる。ゲームルールを単純化すれば、子供にも理解されやすくなる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、投入タイミングガイドの仕方、ゲームルールが第1実施形態と異なる。また、本実施形態は更にペイアウト率の調整機能を備える。
尚、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符合を付与して説明は省略するものとする。そして、以下では第1実施形態との差異について述べるものとする。
図18は、本実施形態における演出表示の例について説明するための図である。本実施形態の投入タイミングガイド制御部206により表示制御される投入タイミングガイド71は、メダル投入装置それぞれに対応づけられたウサギのキャラクタとしてデザインされており、投入推奨タイミングでは、手招きのアクションをする投入推奨形態71bで表示され、待機推奨タイミングでは、手招きしない待機推奨形態71cで表示される(図18の中央左側吹き出し部分参照)。ただし、図18を含む図18〜20においては、投入タイミングガイド71は、図面向かって左端のレール式メダル投入装置700と、図面向かって右側の回転式メダル投入装置750との2台に対応するもののみを図示するが、実際には4台それぞれに対応するものが表示制御される。
本実施形態の投入タイミングガイド71もまた、第1実施形態の個別ポイント72がそうであったように着地位置指標としても機能する。つまり、対応するメダル投入装置によるメダルの着地予測位置Pmの近傍に表示される。
また更に、第1実施形態の個別ポイント72がそうであったように着地確認表示体としても機能する。具体的には、図19の中央左側吹き出し部分に示すように、着地予測タイミングに合わせて、投入タイミングガイド71(ウサギのキャラクタ)がジャンプするアクションをする着地通知形態71dで表示される。
但し、本実施形態のゲームルールには、個別ポイントの設定は無いので、本実施形態の投入タイミングガイド71は、第1実施形態の個別ポイント72に相当する機能は無い。
一方、本実施形態のゲームルールには射的要素が加わっているのに伴って、投入タイミング判定71の移動可能範囲に標的73が表示される。
標的73は、図18の中央吹き出し部分に示すように、投入推奨タイミングでは投入推奨形態73aで表示され、待機推奨タイミングでは待機推奨形態73bで表示されることで、投入タイミングガイドとしての機能も果たす。尚、本実施形態の待機推奨形態73bは、投入推奨形態73aと配色が異なり、表示サイズも一回り小さく設定されている。
ゲームが開始すると、プレーヤは、自身のメダル投入装置に対応づけられた投入タイミングガイド71をあたかも照準のように利用して、何れかの標的73に合わせてメダルを投入する。投入検知されたメダルの着地予測位置Pmを用いて、投入されたメダルが標的73にヒットしたかの判定が行われる。そして、ヒット判定されれば、本実施形態における補助抽選が実行される。
補助抽選の結果の通知は、投入されたメダルの着地予測タイミングに合わせて、投入タイミングガイド71の表示形態の変更と、当該変更に同期する本実施形態の補助抽選結果表示体75の表示と、により実現される。
具体的には、図19の中央右側吹き出し部分に示すように、補助抽選に当選した場合には、投入タイミングガイド71は、当選通知形態71fで表示され、ハズレた場合にはハズレ通知形態71gにて表示される。
補助抽選結果表示体75は、標的73が消えた代わりとして出現する。当選通知形態は当選種類に応じてデザインされているので、出現した補助抽選結果表示体75のデザインによって、当選種類も分るようになっている。ハズレ通知形態75cは、例えば煙がでるアクションを表現するように設定されている。
当選時に出現した補助抽選結果表示体75(図19の75b)は、出現後、一定時間演出画面内に表示される。例えば、出現位置(標的73の有った位置)から少し離れた位置に放物運動して着地したようにして移動表示されて停まる。そして、一定時間が経過すると自動的に消えるように制御される。
標的73は、メダルがヒットするまで一定の位置に表示され続けるとしてもよいし、一定時間ヒットしない場合には消滅して別の位置に表示されたり、別の位置に移動するように表示制御してもよい。
ゲームルール上は、図20に示すように、当選時に出現した補助抽選結果表示体75が消える前に、メダル投入装置を左右に振って対応する投入タイミングガイド71を、当該補助抽選結果表示体75に近接させることができると、補助抽選結果表示体75が消えるとともに当選種類に応じて予め設定されている値が全体ポイント数542に加算される。そして、全体ポイント数542は、第1実施形態と同様に全体ポイント数表示体80によってプレーヤに示される。全体ポイント数542のゲームルール上の利用形態は、第1実施形態と同様である。
さて、射的要素の的である標的73の設定位置は、ペイアウト率に応じて決定される。
具体的には、可動テーブル10の上面に、チャッカー30に近接する近接エリアAR1と、それ以外の遠方エリアAR2との概念を設定する。近接エリアAR1にメダルを投入することができれば、可動テーブル10の往復運動に伴って、可動テーブル10の上面のメダルが押されてチャッカー30に進入し易くなる。チャッカー30にメダルが進入すれば仮想スロット抽選が実行され、抽選結果によってはボーナスメダルがゲームフィールドに排出される。結果、メダルが払い出されやすくなる。つまり、ペイアウト率を高める可能性が高い。遠方エリアAR2にメダルが投入された場合には、その逆となり、ペイアウト率を下げる可能性が高くなる。
本実施形態では、ゲームルール上、標的73に向けてメダルを投入するとプレーヤに有利である。そこで、ペイアウト率が設定希望(メダルゲーム装置1の運営者が設定する希望ペイアウト率又はその範囲)より小さい場合には、多くの標的73を近接エリアAR1の近傍、より理想的にはフラットパネルディスプレイ8の表示面範囲で当該エリアの範囲の直上、画面下辺に沿って設定する制御を行い、ペイアウト率を高めるように誘導する。図18の状態がこれに相当する。
反対に、ペイアウト率が設定希望より大きい場合には、標的73を近接エリアAR1の近傍に配置する数を少なく、遠方エリアAR2の近傍に配置する数を多くするように制御し、ペイアウト率を下げるように誘導する。
尚、標的73の数は所定数として配置位置のみを変更制御することとしてもよい。
図21は、本実施形態におけるステーション2の機能構成例を説明するための機能ブロックである。尚、機能ブロックの一つである記憶部500に記憶される情報については、図22にて別途示すものとする。
本実施形態の機能構成は、基本的には第1実施形態と同様であるが、第1実施形態の個別ポイント管理部220と、個別ポイント数表示体制御部222とが省略され、標的管理部224と、標的表示制御部226と、標的ヒット判定部228とが追加されている。
標的管理部224は、標的73の登録と解除を行う。具体的には、演出画面に表示される標的73の残数が、所定の基準値以下にならないように標的73を新たに設定・登録処理する。設定・登録に関する情報は、プレイデータ560の標的制御データ585として記憶部500に記憶される(図22参照)。そして、標的ヒット判定部228により、投入されたメダルが当ったと判定された標的73の登録を抹消する。
標的表示制御部226は、標的管理部224に設定・登録された位置に標的73を表示する。そして、投入推奨タイミングでは標的73を投入推奨形態で表示させ、待機推奨タイミングでは待機推奨形態に変更することを繰り返す(図18参照)。また、標的ヒット判定228により投入されたメダルが当ったと判定された標的73の表示を解除する。表示制御に関する情報は、標的制御データ585に格納される。
標的ヒット判定部228は、着地位置予測部208により求められた着地予測位置Pmと、標的管理部224が設定した標的73の表示位置との相対位置関係から、新たに投入されたメダルが標的73にヒットしたかを判定する。具体的には、着地予測位置Pm直上のフラットパネルディスプレイ8の表示座標系X座標値(横方向の座標値)が、標的73のX座標値に対して所定のヒット判定距離以内であれば、当該標的73にヒットしたと判定する。
図22は、本実施形態における記憶部500に記憶されている情報の例を示す図である。本実施形態の記憶部500は、基本的には第1実施形態の記憶部500と同様の情報を記憶する。但し、第1実施形態のゲーム進行制御プログラム502に代えてゲーム進行制御プログラムB503を記憶し、第1実施形態の投入タイミングガイド設定データ506を省略して、投入タイミングガイド設定データB516と、標的設定データ518とを記憶する。
図23は、投入タイミングガイド設定データB516のデータ構成例を示す図である。投入タイミングガイド設定データB516はメダル投入装置毎に用意されており、適用メダル投入装置ID516aにより識別される。
そして、一つの投入タイミングガイド設定データB516には、投入タイミングガイド71の表示形態を定義するデータとして、投入推奨形態設定データ516bと、待機推奨形態設定データ516cと、着地通知形態設定データ516dと、当選通知形態設定データ516eと、ハズレ通知形態設定データ516fとを含む。当選通知形態設定データ516eと、ハズレ通知形態設定データ516fは、その目的から補助抽選結果表示体の設定データとしての意味合いをもつ。
標的設定データ518は、標的73の各種表示形態を定義するデータを含む。本実施形態では、図24に示すように、投入推奨形態設定データ518aと、待機推奨形態設定データ518bとを含む。表示形態を分けたその目的からすれば、もう一つの投入タイミングガイドの設定データとしての意味合いをもつ。
図22に戻って、本実施形態では個別ポイントの設定が無いので、本実施形態の記憶部500は、第1の実施形態の個別ポイント加算値設定データ534を省略し、補助抽選結果表示体設定データ535を記憶する。
補助抽選結果表示体設定データ535は、補助抽選結果表示体75の各種表示形態を定義する。例えば、図25に示すように、補助抽選の抽選結果種類545a毎に、表示形態設定データ545bと、全体ポイント加算値545cとを対応づけて格納する。全体ポイント加算値545cは、抽選結果がハズレなら「0」、当選確率の高低に応じた当選の種類(小当り、中当り、大当りなど)に応じて加算値が設定されている。
また、図22に示すように、個別ポイントの設定が省略されたことにより、プレイデータ560から、第1の実施形態の個別ポイント数564と連続投入枚数568とが省略される。
また、本実施形態では記憶部500は、第1実施形態の投入タイミングガイド制御データ580に代わって、投入タイミングガイド制御データB581を記憶する。また、補助抽選結果表示体制御データB583と、標的制御データ585とを記憶する。
投入タイミングガイド制御データB581は、投入タイミングガイド71毎の表示位置、表示形態、表示形態のアクションを制御するためのデータ、ビットマップデータなど表示制御に必要な情報を格納する。
補助抽選結果表示体制御データB583は、例えば図26に示すように、補助抽選結果表示体75が設定される毎に自動的に付与さえる表示体ID583aと対応づけて、当該表示体が表す抽選結果583bと、表示位置座標583cと、表示開始時刻583dとを対応づけて格納する。
標的制御データ585は、標的管理部224により設定された標的73毎の表示位置座標を格納する。つまり、標的73の登録データである。
図27〜図29は、本実施形態における処理部200の動作制御に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。基本的には第1実施形態とのそれと同様である。
異なるステップについて述べると以下のようになる。
先ず、初期化処理の後、処理部200は標的設定処理を実行する(ステップS8)。
図30は、標的設定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理は、標的73を用意するための処理であって、先ず処理部200は、投入メダル総数544と、払出メダル総数546とを参照し、これらから算出されるペイアウト率548が有意になる程度に投入メダル総数544及び払出メダル総数546が大きな所定数に達しているかを判定する(ステップS10)。
肯定の場合(ステップS10のYES)、更に演出画面に表示されている標的73の残数が基準値以下になったかを判定し、もし基準値以下になっていれば(ステップS12のYES)、ペイアウト率548を所定の希望範囲と比較する(ステップS14)。希望範囲とは、例えばメダルゲーム装置の運営者が希望・設定する目標ペイアウト率の範囲の意味であり、目標ペイアウト率そのもの(すなわち、範囲は1点のみ)としてもよい。
もし、ペイアウト率548が希望範囲の下限未満の場合には、処理部200は、近接エリアAR1の近傍へ新たな標的73を優先的に設定する(ステップS16)。具体的には、近接エリアAR1の直上となるフラットパネルディスプレイ8の表示座標範囲を予め定義しておいて、標的73の新規追加分のうち大部分(例えば、75%以上)を、近接エリアAR1の直上となる範囲に設定する。新たに設定した標的73の情報は、プレイデータ560内に、標的制御データ585に追加される。
もし、ペイアウト率548が希望範囲内であれば、処理部200は、新規追加する標的73の設定位置をランダムに設定する(ステップS18)。またもし、ペイアウト率548が希望範囲の上限を超過している場合には、遠方エリアAR2の近傍へ新たな標的73を優先的に設定する(ステップS20)。
そして、新たな標的73の表示を開始し(ステップS22)、標的設定処理を終了する。
図27に戻って、本実施形態のループAでは、第1実施形態の投入タイミングガイド制御処理に代えて、投入タイミングガイド制御処理Bを実行する(ステップS33)。
図31は、投入タイミングガイド処理Bの流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず、投入タイミングガイド71の表示値を決定する(ステップS41)。具体的には、第1実施形態のステップS40(図17参照)における個別ポイント数表示体72の表示位置算出と同様に行う。
次いで、処理部200は、投入タイミングの判定を行う(ステップS44)。その結果、投入推奨タイミングと判定された場合には(ステップS44の「投入推奨タイミング」)、着地予測位置の近傍へ投入推奨形態の投入タイミングガイド71を表示し(ステップS45)、当該処理を終了する。
反対に、待機推奨タイミングと判定された場合には(ステップS44の「待機推奨タイミング」)、処理部200は、着地予測位置の近傍へ待機推奨形態の投入タイミングガイド71を表示し(ステップS47)、当該処理を終了する。
図27に戻って、本実施形態では個別ポイントの設定が無いので、第1実施形態のステップS88〜S96は本実施形態では省略される。
図28に移って、本実施形態では、第1実施形態のステップS114〜S136に代えて、次のステップを実行する。
すなわち、着地予測タイミングが到来したならば(ステップS112のYES)、処理部200はメダルがヒットしたと見なせる標的73が有るかを判定する。具体的には、
着地予測タイミング570と着地予測位置572の組毎に、着地予測位置572の直上のフラットパネルディスプレイ8の表示座標系X座標値(横方向の座標値)を、標的制御データ585に登録されている全ての標的73のX座標値と比較し、X座標値の差が所定のヒット判定距離以下であれば、当該標的73にメダルがヒットしたと見なす。
もし、ステップS150にて、メダルがヒットしたと見なせる標的73が無かった場合には(ステップS150のNO)、処理部200は、着地通知形態の投入タイミングガイド71をメダル投入装置の投入方向前方、着地予測位置Pm近傍に、着地位置指標として投入タイミングガイド71を表示させる(ステップS152)。そして、着地通知実行フラグ574を「1(実行済)」に設定し(ステップS154)、ループAの処理を終了する。
もし、ヒットしたと見なせる標的73が有れば(ステップS150のYES)、処理部200は、当該ヒットしたとみなされた標的の表示を解除し、標的制御データ585から登録抹消する(ステップS160)。そして、補助抽選処理を実行する(ステップS162)。
本実施形態の補助抽選処理では、ハズレと、複数種類の当選の中から何れかが抽選される。補助抽選の結果がハズレであれば(ステップS164のハズレ)、処理部200は更に補助抽選結果表示体設定データ545を参照して、ハズレ通知形態の補助抽選結果表示体75の表示を開始する(ステップS166)。演出画面上は、ステップS160でヒットしたと見なされる標的73が消えると同時に煙が上がるような補助抽選結果表示体75が表示されることで、あたかもせっかくメダルが標的73に当ったが、霧散して何も得られなかったかのように表現される。
反対に、補助抽選の結果が当選であれば(ステップS164の当選)、処理部200は続いて補助抽選結果表示体設定データ545を参照して、当選種類に応じた当選通知形態の補助抽選結果表示体75を新規設定し、表示を開始する(ステップS168)。演出画面上は、ステップS160でヒットしたと見なされる標的73が消えると同時にニンジン等の表示体があたかも標的73から出現・飛び出したかのように移動する表示が始まる。勿論、当該表示制御では、ニンジン等の表示体が有る程度移動したら着地したかのように、停止するように制御される。
補助抽選結果表示体75の表示を行ったならば、処理部200は次に、投入タイミングガイド設定データB516を参照して、補助抽選の結果に応じた当選通知形態又はハズレ通知形態の投入タイミングガイド71を、着地予測位置近傍に表示させる(ステップS170)。つまり、メダル投入装置の投入方向前方、着地予測位置Pm近傍に、着地位置指標として投入タイミングガイド71を表示させる。
そして、着地通知実行フラグ574を「1(実行済)」に設定し(ステップS172)、再び補助抽選結果表示体設定データ545を参照して、最新の補助抽選の抽選結果に体対応する全体ポイント加算値545cを全体ポイント数542に加算して(ステップS174)、ループAの処理を終了する。
尚、第2実施形態を実現するにあたり、第1実施形態から省略された要素を残した形態を実現することもできる。その場合、本実施形態における投入タイミングガイド71は、第1実施形態における投入タイミングガイド70のままとし、補助抽選要素も第1実施形態のまま残し、第2実施形態の射的要素を第1実施形態に加えることとなる。演出表示がより豊かになり、よりゲームを面白くし興味を惹くことができる。
また、第2実施形態では、ペイアウト率548を目標ペイアウト率に近づけるために、ペイアウト率548に応じて標的73の表示位置を調整したが、表示サイズや、表示位置の変動速度(すなわち標的73の移動表示速度)の調整により、同様の機能を実現するとしても良い。
具体的には、ステップS14(図30参照)にて、ペイアウト率548が希望範囲の下限未満の場合に、標的73の表示サイズを標準より大きくするステップを加えたり、標的73を移動表示する事ができる構成とするならば標準より移動速度を遅くするステップを加えることができる。
反対に、ステップS14にて希望範囲の上限を超過したと判定した場合には、その反対に表示サイズを標準より小さくするステップや、移動速度を標準より高めるステップを加えることができる。そして、ステップS14で希望範囲内と判定した場合には、表示サイズや移動速度を標準に設定すると良い。
勿論、表示サイズの調整と、移動速度(表示位置の変更速度)の両方の調整機能を加えることもできる。反対に、表示位置の調整を省略して、表示サイズの調整、移動速度の調整の少なくとも何れか一方のステップを残すとしても良い。
以上、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、投入タイミングガイド71を、メダル投入装置の投入方向前方に、当該装置の向きを変えるとそれに伴って移動表示される表示させることができる。その一方で、標的73を画面内に表示することができる。そして、メダル投入装置により投入されたメダルが、その標的73に当ったならば補助抽選を行い、補助抽選の抽選結果に応じて全体ポイント数を加算することができる。
つまり、メダルゲームのゲームルールに射的要素を加えることができる。射的は、子供でも直ぐに理解できる基本的な遊びであり、メダルゲームの面白さが理解できない子供であっても、射的の面白さに興味を惹かれ、家族と共にメダルゲームを楽しむことができる。
更には、ペイアウト率548が希望範囲より低ければ標的73をチャッカー30近傍に表示させ、反対に希望範囲より高ければ標的73をチャッカー30から離れたところに表示させ、ペイアウト率が希望範囲に近づきやすくなるように調整できる。
〔変形例〕
これまで、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の適用形態はこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の変更・追加・省略を施すことができる。
例えば、個別ポイント数の扱いについては、個別ポイント数は、対応するメダル投入装置により連続的に投入されたメダルの数に応じて加算される構成としたが、単純にメダル投入装置により投入されたメダルのカウント数を表すように機能を省略することができる。
また、投入タイミングの判定については、上記実施形態では、可動テーブル10に取り付けられたラック16に噛み合うピニオンギア18でボリューム20を回転させ、ボリューム20の出力信号から可動テーブル10の位置を検出し、投入タイミング判定設定データ504で定義した条件と比較することで、メダル投入の好機と見なせる所定位置に到達したことを検出したが、これに限らない。
例えば、可動テーブル10の移動の周期Tにもとづいて、ボリューム20からの出力信号から位置を検出してメダル投入の好機と見なせる所定位置に到達するタイミングを予測し、当該予測したタイミング(到達予測タイミング)とシステム時刻を比較し、合致すれば投入推奨タイミングと判定する構成に変更することもできる。この場合、ボリューム20を用いた検知構造に代えて、可動テーブル10が有る位置に達するとONするスイッチを用いる構成とすることができる。
また、投入推奨タイミングとされる条件、すなわちメダル投入の好機の定義は、適宜設定することができる。具体的には、投入タイミング判定設定データ504を、図32(1)のように設定すれば、可動テーブル10がメダル払出口14に最接近したこと、或いは、最接近するタイミングを検出し、投入推奨タイミングと判定することが可能となる。
また、図32(2)のように設定すれば、可動テーブル10がメダル払出口14から最も離隔したこと、或いは、最も離隔するタイミングを検出し、投入推奨タイミングと判定することが可能となる。
勿論、上記実施形態の設定と、この両方の設定の中から好みの物を組み合わせることもできる。
また、投入タイミングのガイド演出については、上記実施形態では個別ポイント数表示体72や投入タイミングガイド71の表示形態を変更することにより、ガイド演出機能を実現したが、これに限らない。例えば、演出画面内に、投入推奨タイミングの時にだけ表示される表示体を表示させる構成とすることもできる。つまり、表示体の表示有無で実現することもできる。
更には、ガイドの方法は、演出画面内での表示に限らず、電飾等の点灯制御により実現するとしても良い。例えば、図33に示すように、可動テーブル10の近傍に、投入好機タイミングで点灯、或いは点灯色や点灯パターンが変化するように処理部200により制御される信号灯9を設けるとしても良い。更には、可動テーブル10の上面が透光性を有するように構成し、信号灯9を可動テーブル10内に設けるならば、より視認性を高められるとともに、ゲームフィールドを派手にすることができるであろう。
1…大型メダルゲーム装置
2…ステーション
3…メダル
8…フラットパネルディスプレイ
10…可動テーブル
12…固定テーブル
14…メダル払出口
16…ラック
18…ピニオンギア
20…ボリューム
30…チャッカー
44…落下メダル検知センサ
46…メダル払出装置
49…ボーナスメダル排出装置
50…制御基板
60…仮想スロット抽選表示体
70…投入タイミングガイド
71…投入タイミングガイド
72…個別ポイント数表示体
73…標的
74…補助抽選結果表示体
80…全体ポイント数表示体
100…テーブル位置検出部
102…メダル投入検知部
104…メダル投入方向検出部
106…抽選開始スイッチ部
108…落下メダル検知部
200…処理部
202…ゲーム演算部
204…投入タイミング判定部
206…投入タイミングガイド制御部
208…着地位置予測部
210…着地タイミング予測部
212…着地位置指標表示制御部
214…着地通知制御部
216…ペイアウト率算出部
220…個別ポイント管理部
222…個別ポイント数表示体制御部
224…標的管理部
226…標的表示制御部
228…標的ヒット判定部
230…補助抽選処理部
232…補助抽選結果通知制御部
240…全体ポイント管理部
242…全体ポイント数表示体制御部
244…仮想スロット抽選処理部
246…仮想スロット抽選演出制御部
260…画像生成部
262…ボーナスメダル排出制御部
264…メダル払出制御部
266…システムクロック部
360…画像表示部
362…ボーナスメダル排出部
364…メダル払出部
500…記憶部
501…システムプログラム
502…ゲーム進行制御プログラム
504…投入タイミング判定設定データ
506…投入タイミングガイド設定データ
512…個別ポイント数表示体設定データ
514…補助抽選結果表示体設定データ
516…投入タイミングガイド設定データB
530…全体ポイント数表示体設定データ
532…仮想スロット抽選演出設定データ
534…個別ポイント加算値設定データ
536…ボーナスメダル基礎値設定データ
538…係数設定データ
540…システム時刻
542…全体ポイント数
544…投入メダル総数
546…払出メダル総数
548…ペイアウト率
550…全体ポイント数表示体制御データ
552…仮想スロット抽選演出制御データ
554…全体ポイント数
560…プレイデータ
564…個別ポイント数
570…着地予測タイミング
572…着地予測位置
580…投入タイミングガイド制御データ
581…投入タイミングガイド設定データB
582…個別ポイント数表示体制御データ
584…補助抽選結果表示制御データ
585…標的制御データ
700…レール式メダル投入装置
704…揺動シャフト
706…ガイドレール部
708…回転角度センサ
714…メダル通過センサ
750…回転式メダル投入装置
756…メダル通路
758…ノズル
764…回転体
766…メダル通過センサ
770…揺動シャフト
774…回転角度センサ

Claims (4)

  1. 所定の移動動作を繰り返す可動テーブルを備えたゲームフィールド内に、前記可動テーブルに向けられた投入方向をプレーヤの操作に応じて変更可能なメダル投入装置を用いてメダルを投入して遊ぶメダルゲーム装置であって、
    前記可動テーブルの上方近傍に配置された表示装置と、
    前記投入方向を検出する投入方向検出部と、
    前記表示装置の表示画面上に所定の表示体の表示位置を前記投入方向検出部により検出された投入方向に連動するように変化させて表示制御する表示体表示制御部と、
    前記表示装置の表示画面上に仮想標的を表示させる仮想標的表示制御部と、
    前記メダル投入装置によってメダルが投入された場合に、当該メダルの着地タイミングを予測し、予測した着地タイミングにおける前記表示体の表示位置と前記仮想標的の表示位置とを比較して、投入されたメダルと前記仮想標的とが当たったか否かを判定するヒット判定部と、
    前記ヒット判定部により当たったと判定された場合に抽選を実行する抽選部と、
    前記抽選部による抽選結果に基づいて特典処理を実行する特典処理実行部と、
    を備えたメダルゲーム装置。
  2. 所定の移動動作を繰り返す可動テーブルを備えたゲームフィールド内に、前記可動テーブルに向けられた投入方向をプレーヤの操作に応じて変更可能なメダル投入装置を用いてメダルを投入して遊ぶメダルゲーム装置であって、
    前記可動テーブルの上方近傍に配置された表示装置と、
    前記投入方向を検出する投入方向検出部と、
    前記表示装置の表示画面上に所定の表示体の表示位置を前記投入方向検出部により検出された投入方向に連動するように変化させて表示制御する表示体表示制御部と、
    ペイアウト率を算出するペイアウト率算出部と、
    前記ペイアウト率と所与の目標ペイアウト率との差異に基づいて、前記表示装置の表示画面上に表示させる仮想標的の表示位置、表示サイズ、及び、移動表示する際の移動速度のうちの何れかを制御して表示させる仮想標的表示制御部と、
    前記メダル投入装置によってメダルが投入された場合に、前記表示体の表示位置と前記仮想標的の表示位置とを比較して、投入されたメダルと前記仮想標的とが当たったか否かを判定するヒット判定部と、
    前記ヒット判定部により当たったと判定された場合に抽選を実行する抽選部と、
    前記抽選部による抽選結果に基づいて特典処理を実行する特典処理実行部と、
    を備えたメダルゲーム装置。
  3. 所定の移動動作を繰り返す可動テーブルを備えたゲームフィールド内に、前記可動テーブルに向けられた投入方向をプレーヤの操作に応じて変更可能なメダル投入装置を用いてメダルを投入して遊ぶメダルゲーム装置であって、
    前記可動テーブルの上方近傍に配置された表示装置と、
    メダル投入の好機として予め定められた前記移動動作中の所定位置に前記可動テーブルが位置したこと、或いは、位置するタイミングを検出する検出部と、
    前記表示装置の表示内容を制御することで前記検出部の検出結果を用いてメダル投入タイミングをガイドするガイド演出を実行するガイド演出実行部と、
    前記投入方向を検出する投入方向検出部と、
    前記表示装置の表示画面上に所定の表示体の表示位置を前記投入方向検出部により検出された投入方向に連動するように変化させて表示制御する表示体表示制御部と、
    前記表示装置の表示画面上に仮想標的を表示させる仮想標的表示制御部と、
    前記メダル投入装置によってメダルが投入された場合に、前記表示体の表示位置と前記仮想標的の表示位置とを比較して、投入されたメダルと前記仮想標的とが当たったか否かを判定するヒット判定部と、
    前記ヒット判定部により当たったと判定された場合に抽選を実行する抽選部と、
    前記抽選部による抽選結果に基づいて特典処理を実行する特典処理実行部と、
    を備えたメダルゲーム装置。
  4. 前記ガイド演出実行部は、前記表示体の表示形態を変更制御することで前記ガイド演出を実行する、
    請求項に記載のメダルゲーム装置。
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