JP5750911B2 - 磁気コア - Google Patents
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先ず、図11を説明する。図11は従来の第1の磁気部品を示す平面図である。1は磁気コア、2は中脚部、3は外脚部、4は巻線、7は冷却風である。
ここで、磁気部品で高温発熱が発生する概要について説明する。
そこで、図11では、磁気コア1から露出した巻線4のうち片側の部分が、冷却風7の風向きに対向するように配置されている。これにより、冷却風7が直接、露出した片側の巻線4に当たり、磁気部品を空冷することができる。
図12では、磁気部品の構成は図11と同じである。図11と異なる点は、冷却手段として、磁気コア1から露出した巻線4の両側の部分が、冷却風7の風向きと平行になるように配置されている。これにより、冷却風7が直接、露出した両側の巻線4に当たり、磁気部品を空冷することができる。
そのほか、特許文献2や3には、集熱板やヒートシンクやヒートパイプなどの冷却部品を用いて磁気部品の温度を低減させる技術が開示されている。
図11の構成の場合には、冷却風7が磁気コア1の露出した片側の巻線4のみに強く当たる。一方、露出した巻線4の反対側の部分に当たる風量が減るので、反対側に露出した巻線4への空冷効果が少なく、この部分の温度が上昇してしまう。
ただ、やはり図11の構成と同様、巻線4の露出していない隠れている部分には冷却風7が直接当たらないので、同様に温度が局所的に上昇してしまう。
また、これらの冷却部品には、通常、熱伝導率の高い金属を用いる必要がある。
そこで、本発明の目的は、上記の課題を解決するべく、磁気部品を効果的に空冷できる構成を実現することである。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記細隙形状が、前記中脚部の中心軸線と略平行方向に延びていることを特徴とする磁気コアとする。
図1は、本発明の第1の実施例の磁気部品を示す平面図であり、図2はその側面図であり、図3はその部分拡大断面図である。1は磁気コア、2は中脚部、3は外脚部、4は巻線、5は貫通孔、6は隙間部、7は冷却風である。
図1のとおり、磁気コア1は、中脚部2および外脚部3から構成されている。外脚部3は、磁気コア1の中央の柱状の中脚部2を挟んで一対となって配置され、中脚部2と相互に連結されている。中脚部2には巻線4が巻き回されている。
配置については、磁気部品(磁気コア1および巻線4)が、貫通孔5と中脚部2とを結んだ線が、冷却風7の風向きに対して略垂直となるように配置されている。
図2のとおり、外脚部3に形成された貫通孔5は、スリット形状(細隙形状)であり、その高さは巻線4の高さと同程度となっている。
図3のとおり、外脚部3には、貫通孔5とそれに通じる隙間部6が形成されている。隙間部6は巻線4の外周面に沿って形成されている。つまり、外脚部3と巻線4の外周面との間の空間には、全面にわたって隙間部6が形成されている。
第1の実施例の構成の説明は以上である。
第1の実施例の動作を説明する。
第1の実施例の動作の説明は以上である。
かくして、本発明の第1の実施例によれば、冷却風7は、巻線4の露出している部分を空冷できるだけでなく、貫通孔5および隙間部6を通り抜けることで、巻線4の外脚部3に覆われた部分も空冷することができ、巻線巻線4の全体を空冷することができる。
なお、磁気コア1に例えばPQコアを用いた場合、外脚部3の中央付近では磁束方向に対して断面積が小さくなる。そのため、図2のように貫通孔5を形成しても、磁気コア1全体の実効断面積が大きく損なわれることはない。
図4は、本発明の第2の実施例の磁気部品の平面図であり、図5は磁気部品の風上側の部分拡大断面図であり、図6は磁気部品の風下側の部分拡大断面図である。
第2の実施例の構成は、磁気部品の構成は実施例1と同じであるが、冷却風7の風向きに対する磁気部品の配置が異なっている。
その他の構成は、実施例1の構成と同じであるので、同一構成要素に同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
第2の実施例の動作を説明する。
図4では、磁気部品は、上述したとおり、貫通孔5と中脚部2とを結んだ線が、冷却風7の風向きに対して略平行となるように配置されている。そのため、磁気部品の両側に露出している巻線4の部分は、いずれも冷却風7により冷却される。
かくして、本発明の第2の実施例によれば、冷却風7は、巻線4の露出している部分を空冷できるだけでなく、貫通孔5および隙間部6を通り抜けることで、巻線4の全体を空冷することができる。
なお、外脚部3に貫通孔5を設けることが、磁気部品の特性に大きな影響を与えることなく、磁気部品の冷却効果を高めることができる点は、第1の実施例と同様である。
図7は本発明の第3の実施例の磁気部品を示す平面図であり、図8はその側面図である。8aは分割中脚部(A)、8bは分割中脚部(B)、9aは分割外脚部(A)、9bは分割外脚部(B)、10は間隙部である。
図7のとおり、ここでの磁気コアは、中脚部が分割中脚部(A)8aおよび(B)8b、分割外脚部(A)9aおよび(B)9bのそれぞれを1分割単位として分割構成されている。
1分割単位の間(分割中脚部(A)8aおよび分割外脚部(A)9aと分割中脚部(B)8bおよび分割外脚部(B)9bとの間)には、間隙部10が設けられている。
側面から見た場合にも、図8のとおり、分割外脚部(A)9aと分割外脚部(B)9bとの間には、間隙部10が設けられている。
第3の実施例の動作を説明する。
図7では、磁気部品は、上述したとおり、間隙部10が、冷却風7の風向きに対して略平行となるように配置されている。そのため、磁気部品の両側に露出している巻線4の部分は、いずれも冷却風7により冷却される。
第3の実施例の動作の説明は以上である。
かくして、本発明の第3の実施例によれば、冷却風7は、巻線4の露出している部分を空冷できるだけでなく、間隙部10を通り抜けることで、巻線4の空冷部分を多くすることができる。
さらに、特段、貫通孔を設けるなどの磁気コアの加工作業が必要ないため、作業コストの軽減につながる。
また、第3の実施例では、磁気コアを2つに分割したが、分割数は3以上でも同様に冷却効果を高めることができる。
図9は本発明の第4の実施例の磁気部品を示す平面図である。11cはEコア中脚部(C)、11dはEコア中脚部(D)、12cはEコア外脚部(C)、12dはEコア外脚部(D)である。
図9のとおり、ここでの磁気コアは、それぞれ別個独立したEコア中脚部(C)11cおよび外脚部(C)12cと、Eコア中脚部(D)11dおよび外脚部(D)12dとから構成されている。
配置については、磁気部品は、間隙部10が、冷却風7の風向きに対して略平行となるように配置されている。
第4の実施例の動作を説明する。
図9では、磁気部品は、上述したとおり、間隙部10が、冷却風7の風向きに対して略平行となるように配置されている。そのため、磁気部品の両側に露出している巻線4の部分は、いずれも冷却風7により冷却される。
第4の実施例の動作の説明は以上である。
かくして、本発明の第4の実施例によれば、冷却風7は、巻線4の露出している部分を空冷できるだけでなく、間隙部10を通り抜けることで、巻線4の空冷部分を多くすることができる。
さらに、別個独立したEコアを2つ使用しているだけであり、磁気コアの加工作業が必要ないため、作業コストの軽減につながる。
また、第4の実施例は、Eコアを2つ用いた場合であるが、3つ以上のEコアを用いた場合であっても同様に冷却効果を高めることができる。
図10は本発明の第5の実施例の磁気部品を示す平面図である。13は分岐外脚部である。
図10のとおり、ここでの磁気コアは、巻線4が巻き回されている中脚部2と4つの分岐外脚部13から構成されている。
第5の実施例の構成の説明は以上である。
図10では、上述したとおり、露出している巻線4のうちいずれか1つが、冷却風7に対向するように配置されている。そのため、冷却風7に直接対向する位置にある巻線4の露出した部分は、冷却風7により冷却される。
巻線4の露出している部分のうち、冷却風7の風向きと略平行位置にある上下の部分は、冷却風7によりいずれも冷却される。
風下側の2つの分岐外脚部13の隙間部6から出てきた冷却風7は、巻線4の露出している部分の風下側を冷却する。
かくして、本発明の第5の実施例によれば、冷却風7は、巻線4の露出している部分を空冷できるだけでなく、隙間部6を通り抜けることで、巻線4の全体を空冷することができる。
さらに、このような磁気コアの構成とすることで、巻線4に直接冷却風7が当たらない部分(温度が高くなる部分)が分散される。従って、磁気部品が局所的に高温になることを抑制することができ、空冷効果をさらに高めることができる。
上記実施形態は好ましい実施例について述べたものであり、本発明の趣旨を逸脱することなく、種々の変形実施例が可能なことは勿論である。即ち、磁気コアの寸法や形状等は、状況等に応じて種々変更されるべきものである。
2 中脚部
3 外脚部
4 巻線
5 貫通孔
6 隙間部
7 冷却風
8a 分割中脚部(A)
8b 分割中脚部(B)
9a 分割外脚部(A)
9b 分割外脚部(B)
10 間隙部
11c Eコア中脚部(C)
11d Eコア中脚部(D)
12c Eコア外脚部(C)
12d Eコア外脚部(D)
13 分岐外脚部
Claims (3)
- 巻線が巻き回される柱状の中脚部と、
該中脚部を挟んで前記巻線の外側に一対をなして配置され、前記中脚部と相互に一体として連結されている外脚部とを有し、前記巻線の外周面と前記外脚部との間に前記巻線の周方向に沿うように設けられた空隙部に冷却風を流して強制空冷する磁気コアにおいて、
前記外脚部の少なくとも1つには、前記巻線の外周面と対向する面に冷却風を通すための貫通孔が設けられ、前記空隙部は前記貫通孔と通じていることを特徴とする磁気コア。 - 請求項1に記載の磁気コアにおいて、
前記貫通孔が、細隙形状であることを特徴とする磁気コア。 - 請求項2に記載の磁気コアにおいて、
前記細隙形状が、前記中脚部の中心軸線と略平行方向に延びていることを特徴とする磁気コア。
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