JP6827566B2 - コイル装置および電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイルを備えたコイル装置および電力変換装置に関する。
DC(Direct Current)/DC変換装置といった電力変換装置には、平滑コイルおよびトランスなどのコイル装置が搭載されている。電力変換装置が動作する際、コイル装置は発熱する。コイル装置の温度が上昇すると電力損失が増大するため、コイル装置には放熱構造が必要である。
たとえば、特許文献1に記載のコイル装置では、E型のコアとコイルとを有し、コアの中脚部を分割し、分割された中脚部間の隙間に放熱用樹脂を充填して、コアの放熱の効率化を図っている。
特開2014−93404号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のコイル装置では、コアの放熱を効率的に行うことについては考慮されているものの、コイルの放熱を効率的に行うことについては考慮されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コイルの放熱を効率的に行うことができるコイル装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるコイル装置は、第1のコア部分と、第2のコア部分と、中脚部と、3つ以上の外脚部とを含み、第1のコア部分と第2のコア部分とが、中脚部および3つ以上の外脚部を介して接続されるコアを備える。コイル装置は、1つのコイルまたは複数のコイルを備える。コイル装置は、コアを支持する第1の支持体を備える。コイル装置は、1つのコイルまたは複数のコイルと第1の支持体との間に設けられて1つのコイルまたは複数のコイルと第1の支持体とを熱的に接続する第1の伝熱部材を備える。1つのコイルまたは複数のコイルのいずれかは、3つ以上の外脚部のうちの第1の外脚部と中脚部との間の空間に位置していて中脚部に巻回され、3つ以上の外脚部のうちの第2の外脚部と中脚部との間の空間に位置していて中脚部に巻回され、3つ以上の外脚部のうちの第3の外脚部と中脚部との間の空間に位置していて中脚部に巻回されている。第1の外脚部は中脚部から第1の向きに離れた位置に配置されており、第2の外脚部は中脚部から第2の向きに離れた位置に配置されており、第3の外脚部は中脚部から第3の向きに離れた位置に配置されている。本発明にかかるコイル装置は、コアを支持する第2の支持体と、1つのコイルまたは複数のコイルと第2の支持体との間に設けられて1つのコイルまたは複数のコイルと第2の支持体とを熱的に接続する第2の伝熱部材とを更に有する。第1の支持体と第2の支持体とはコアを挟んでコアを支持する。
本発明によれば、コイルの放熱を効率的に行うことができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかるコイル装置を備えた電力変換装置の一例を示す回路図 図1におけるコイル装置を示す斜視図 図1におけるコイル装置を示す分解斜視図 図1におけるコイル装置を示す平面図 図4の線V−Vに沿う切断部端面図 図1におけるコイル装置の第1の変形例を示す平面図 図1におけるコイル装置の第2の変形例を示す平面図 図1におけるコイル装置の第3の変形例を示す平面図 図1におけるコイル装置の第4の変形例を示す平面図 図1におけるコイル装置の第5の変形例を示す平面図 図10の線X−Xに沿う切断部端面図 図1におけるコイル装置の第6の変形例を示す平面図 本発明の実施の形態2にかかるコイル装置の一例を示す平面図 本発明の実施の形態3にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図 本発明の実施の形態3にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図 本発明の実施の形態4にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図 本発明の実施の形態4にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図 本発明の実施の形態5にかかるコイル装置の一例を示す第1の平面図 本発明の実施の形態5にかかるコイル装置の一例を示す第2の平面図
以下に、本発明の実施の形態にかかるコイル装置および電力変換装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかるコイル装置を備えた電力変換装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかるコイル装置を備えた電力変換装置の一例を示す回路図である。
図1に示す、電力変換装置1は、DC/DC変換装置である。電力変換装置1は、インバータ回路2と、トランス回路3と、整流回路4と、コイル装置100を備える平滑回路5と、制御回路6とを備える。電力変換装置1は、入力端子110から入力される直流電圧Viを直流電圧Voに変換して出力端子111から出力する。
インバータ回路2は、スイッチング素子7a,7b,7c,7dを備える。スイッチング素子7a,7b,7c,7dのそれぞれは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などである。スイッチング素子7a,7b,7c,7dのそれぞれは、ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)または窒化ガリウム(GaN)などを材料として形成されている。
トランス回路3は、トランスとしてのコイル装置101を備える。コイル装置101は、インバータ回路2と接続する1次側コイル導体(高電圧側巻線)120と、1次側コイル導体120と磁気的に結合し、整流回路4と接続する2次側コイル導体(低電圧側巻線)121とを備える。
整流回路4は、ダイオード8a,8b,8c,8dを備える。ダイオード8a,8b,8c,8dのそれぞれは、Si、SiCまたはGaNなどを材料として形成されている。
平滑回路5は、平滑コイルとしてのコイル装置100と、コンデンサ9aとを備える。制御回路6は、インバータ回路2を制御する制御信号をインバータ回路2に出力する。
電力変換装置1は、インバータ回路2の前段に、平滑コイルとしてのコイル装置102と、コンデンサ9bとを備える。電力変換装置1は、インバータ回路2とトランス回路3との間に、共振コイルとしてのコイル装置103を備える。
電力変換装置1には、たとえば100Vから600Vの直流電圧Viが入力される。電力変換装置1は、たとえば12Vから16Vの直流電圧Voを出力する。具体的には、入力端子110に入力された直流電圧Viは、インバータ回路2によって第1の交流電圧に変換される。第1の交流電圧は、トランス回路3によって第1の交流電圧よりも低い第2の交流電圧に変換される。第2の交流電圧は、整流回路4によって整流される。平滑回路5は、整流回路4から出力された電圧を平滑する。電力変換装置1は、平滑回路5から出力された直流電圧Voを出力端子111から出力する。
直流電圧Viが入力される入力端子110と、直流電圧Voを出力する出力端子111と、スイッチング素子7a,7b,7c,7dと、ダイオード8a,8b,8c,8dと、コンデンサ9a,9bとは、プリント基板に搭載されている。プリント基板は、支持体に取り付けられている。支持体は、電力変換装置1の筐体である。筐体は、金属製であり、冷却器としての役割も有する。電力変換装置1のグラウンドは、支持体に接続されている。プリント基板には、他の電子部品を搭載させてもよい。
図2は、図1におけるコイル装置100を示す斜視図である。図3は、図1におけるコイル装置100を示す分解斜視図である。図4は、図1におけるコイル装置100を示す平面図である。図5は、図4の線V−Vに沿う切断部端面図である。以下の説明において、X軸に沿った正の方向を右方向とし、X軸に沿った負の方向を左方向とし、Y軸に沿った正の方向を上方向とし、Y軸に沿った負の方向を下方向とし、Z軸に沿った正の方向を奥方向とし、Z軸に沿った負の方向を手前方向とする。X軸、Y軸およびZ軸は、方向を説明するためのものである。
図2から図5に示す、コイル装置100は、磁性体を含む上コア10と、磁性体を含む下コア11と、コイル20と、基板30と、伝熱部材40と、支持体50とを備える。上コア10および下コア11は、コアの一例である。下コア11は、第2のコア部分の一例である。コイル20は、1つのコイルの一例である。支持体50は、第1の支持体の一例である。伝熱部材40は、第1の伝熱部材の一例である。
図2から図4に示すように、上コア10は、上面視がT字形状である。図3に示すように、上コア10は、左右方向に延びる直方体のベース10aと、ベース10aの左右方向の中間位置から奥方向に延びる直方体のベース10bと、ベース10aの左右方向の中間位置から下方向に突出する中脚10cと、ベース10aの左端から下方向に突出する外脚10dと、ベース10aの右端から下方向に突出する外脚10eと、ベース10bの奥方向の端から下方向に突出する外脚10fとを有する。ベース10aおよびベース10bは、第1のコア部分の一例である。中脚10cは、中脚部の一例である。外脚10d,10e,10fは、外脚部の一例である。
下コア11は、上コア10と同様に、上面視がT字形状である。下コア11は、左右方向に延びる直方体のベース11aと、ベース11aの左右方向の中間位置から奥方向に延びる直方体のベース11bとを有する。上コア10と下コア11とは、中脚10cおよび外脚10d,10e,10fを介して接続する。
EIコアでは、中脚の外側に設けられている2つの外脚は、ひとつの直線上において、中脚から異なる向きに離れた位置に配置されている。本実施の形態においては、図4に示すように、ベース10aは第1の直線上に延在しており、ベース10bは第1の直線と異なる第2の直線上に延在している。ベース10aから突出する外脚10dと外脚10eとは第1の直線上に配置されており、ベース10bから突出する外脚10fは第2の直線上に配置されている。外脚10dは中脚10cから第1の向きに離れた位置に配置されており、外脚10eは中脚10cから第2の向きに離れた位置に配置されており、外脚10fは中脚10cから第3の向きに離れた位置に配置されている。第2の向きは、第1の向きと異なる。第3の向きは、第1の向きとも第2の向きとも異なる。
本実施の形態では、上コア10及び下コア11の磁界が通過する断面において、中脚10cの断面積と、外脚10d,10e,10fの断面積の合計とが等しい。断面積は、中脚10cと外脚10d,10e,10fとが延びる方向と直交する平面で中脚10c及び外脚10d,10e,10fを切った場合の断面の大きさである。中脚10cと外脚10d,10e,10fとが延びる方向はY方向と平行であり、中脚10cと外脚10d,10e,10fとが延びる方向と直交する平面はXZ平面である。
上コア10および下コア11の形状は上述した形状に限定されない。たとえば、上コア10が中脚10cおよび外脚10d,10e,10fを有しておらず、下コア11が上方向に突出する中脚および3つの外脚を有していてもよい。たとえば、上コア10が外脚10d,10e,10fを有しておらず、下コア11が上方向に突出する3つの外脚を有していてもよい。たとえば、上コア10が中脚10cおよび外脚10d,10e,10fを有し、下コア11も上方向に突出する中脚および3つの外脚を有していてもよい。上コア10および下コア11は、たとえばマンガン亜鉛(Mn−Zn)系フェライトコアまたはニッケル亜鉛(Ni−Zn)系フェライトコアといったフェライトコアである。上コア10および下コア11は、アモルファスコアまたはアイアンダストコアであってもよい。中脚10cの断面積と外脚10d,10e,10fの断面積の合計とは、等しくなくてもよい。つまり、中脚10cの断面積は、外脚10d,10e,10fの断面積の合計より大きくてもよい。中脚10cの断面積は、外脚10d,10e,10fの断面積の合計より小さくてもよい。インダクタンス値を調整するために、断面積は自由に設定することができる。
コイル20は、基板30に設けられている。コイル20は、基板30上に配線パターンとして形成されている。配線パターンの厚みは、たとえば1μm以上5000μm以下である。コイル20は、中脚10cと外脚10d,10e,10fのそれぞれとの間の空間を通って、中脚10cに1ターン分巻回されている。コイル20の一端はたとえば整流回路4に接続され、他端はたとえばコンデンサ9aに接続されている。コイル20は、中脚10cに1ターン分以上巻回されていてもよく、1ターン分よりも少なく巻回されていてもよい。コイル20が例えば1ターン分巻回される間に、コイル20の断面積が変化してもよい。断面積が変化するとは、例えばコイル20の厚さが一定である場合、コイル20の幅が大きい箇所と小さい箇所とが存在することを意味する。コイル20は、中脚10c以外の外脚10d,10e,10fに巻回されていてもよい。コイル20は、たとえば銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、すず(Sn)、銅(Cu)合金、ニッケル(Ni)合金、金(Au)合金、銀(Ag)合金、すず(Sn)合金などの導電性の材料によって形成されている。コイル20は、配線パターンではなく、巻線であってもよい。
基板30は、平板状である。基板30は、電気的絶縁性を有する任意の材料で形成されている。基板30は、たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Poly Phenylene Sulfide)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などで形成されている。基板30は、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)などのセラミック材料で形成されていてもよい。基板30には、貫通穴30a,30b,30c,30dが形成されている。貫通穴30a,30b,30c,30dには、中脚10cおよび外脚10d,10e,10fが差し込まれる。貫通穴30a,30b,30c,30dは、中脚10cおよび外脚10d,10e,10fを差し込むことができればよい。貫通穴30a,30b,30c,30dの形状および寸法は、中脚10cおよび外脚10d,10e,10fの形状に合わせて変更可能である。
伝熱部材40は、基板30と支持体50との間に配置される。伝熱部材40は、たとえば支持体50の上面の形状と同様である。伝熱部材40には、貫通穴40aが形成されている。伝熱部材40は、基板30と支持体50とに面接触することが好ましい。伝熱部材40は、基板30の熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する。伝熱部材40は、上コア10および下コア11の熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有していてもよい。伝熱部材40は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有していてもよい。伝熱部材40は、剛性を有していてもよいし、可撓性を有していてもよい。伝熱部材40は、弾性を有していてもよい。
伝熱部材40は、シリコーンもしくはウレタンなどの材料、エポキシもしくはウレタンなどの樹脂材、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはフェノールなどの樹脂材、ポリイミドなどの高分子材料、または酸化アルミニウムもしくは窒化アルミニウムなどのセラミック材料で形成されていてもよい。伝熱部材40は、シリコーンゴムシートまたはウレタンゴムシートで形成されていてもよい。伝熱部材40は、シリコーンゲル、シリコーングリスまたはシリコーン接着剤で形成されていてもよい。伝熱部材40は、電気絶縁性を有していてもよい。
伝熱部材40が、たとえば可撓性を有している、または流動性を有している材料で形成されている場合、基板30を支持体50へ押さえつけた際に、伝熱部材40が貫通穴30a,30b,30c,30d側にはみ出してもよい。この場合、はみ出した伝熱部材40が基板30に接触していてもよい。伝熱部材40とコイル20とは直接接触していてもよい。伝熱部材40は上コア10および下コア11と接触していてもよい。
支持体50は、直方体形状である。支持体50は、電力変換装置1の筐体の一部である。支持体50は、冷却器であってもよい。支持体50には、左右方向に延びる溝50aと、溝50aの左右方向の中間位置から奥方向に延びる溝50bとが形成されている。支持体50は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有していてもよい。
支持体50は、剛性のある材料で形成される。支持体50は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、SUS304などの鉄(Fe)合金、りん青銅などの銅(Cu)合金、またはADC12などのアルミニウム(Al)合金などの金属材料で形成される。支持体50は、熱伝導性フィラーを含有する樹脂材料で形成されていてもよい。ここで、樹脂材料とは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などである。支持体50は、非磁性体の材料で形成されていることが好ましい。支持体50は、たとえば切削、ダイキャスト、鍛造、または金型を用いた成型などによって形成される。
下コア11は、溝50a,50bに設けられ、支持体50に設けられている。下コア11の上下方向の長さは、溝50a,50bの上下方向の長さ(深さ)と同じまたは短いことが好ましい。下コア11の下面は、支持体50と接触している。下コア11は、支持体50に固定されている。中脚10cおよび外脚10d,10e,10fが、貫通穴30a,30b,30c,30d,40aを貫通することにより、上コア10と下コア11とは接触する。基板30の位置を基準に、支持体50の位置に対して反対側の位置に、カバーまたは他の支持体が配置される場合には、上コア10および下コア11はカバーまたは他の支持体によって支持体50へ押さえつけられていてもよい。上コア10および下コア11は、カバーまたは他の支持体に固定されたばねまたは弾性ゴムなどによって支持体50へ押さえつけられていてもよい。この場合、上コア10および下コア11が支持体50に固定されるため、位置ずれ防止および振動による上コア10および下コア11などの破損を防止できる。
図5に示すように、基板30は伝熱部材40を介して支持体50に搭載されている。基板30は、ねじ止め、ばねまたは弾性ゴムなどによって支持体50へ押さえつけられることにより、支持体50に固定されている。コイル20は基板30および伝熱部材40を介して支持体50と熱的に接続している。すなわち、コイル20の熱は、基板30および伝熱部材40を介して支持体50に伝わる。基板30と支持体50との間の熱抵抗の値によっては、伝熱部材40を配置する必要がなくなるため、伝熱部材40を省略することも可能である。
本実施の形態によれば、コイル20が支持体50と熱的に接続している。コイル20に電流が流れ、コイル装置100が機能する際には、通電によってコイル20に熱(ジュール熱)が発生する。コイル20に発生した熱は基板30および伝熱部材40を介して支持体50へ伝わる。これにより、コイル20の放熱を効率的に行うことができ、コイル20の温度上昇を抑制することができる。
本実施の形態によれば、上コア10と下コア11とは接触し、下コア11は支持体50に接触している。コイル20に電流が流れ、コイル装置100が機能する際には、磁気損失によるエネルギー損失によって上コア10および下コア11に熱が発生する。上コア10に発生した熱は下コア11へ伝わり、下コア11に発生した熱とともに支持体50へ伝わる。これにより、上コア10および下コア11の放熱を効率的に行うことができ、上コア10および下コア11の温度上昇を抑制することができる。
図5に示すように、コイル20の中間部20aは、上コア10および下コア11に囲まれている部分であり、支持体50までの距離がコイル20の他の部分と比較して長くなり、支持体50へ伝わる熱の最短経路がY軸に沿う経路とはならない。このため、コイル20に熱が発生する際に、中間部20aは、支持体50へ伝わる熱の最短経路がコイル20の他の部分と比較して長くなるため、コイル20の他の部分よりも温度が上昇し、ホットスポットとなる。たとえば、図5において、上コア10および下コア11の左右方向のサイズが大きくなり、中間部20aの左右方向の長さが長くなった場合には、コイル20の放熱を効率的に行うことができなくなる可能性があり、コイル20の温度上昇を十分に抑制することができなくなる可能性がある。
たとえば、上コア10および下コア11に代えてEIコアを用いた場合、E型コアの外脚は2つである。コイル20がE型コアの中脚に1ターン分巻回されている場合、中間部20aは2箇所となる。EIコアを用いた場合における中間部20aの2箇所の合計の長さをLとすると、中間部20aの1箇所あたりの長さはL/2となる。
一方、本実施の形態によれば、上コア10は3つの外脚10d,10e,10fを有している。コイル20が中脚10cに1ターン分巻回されている場合、中間部20aは3箇所となる。EIコアを用いた場合における中間部20aの2箇所の合計の長さと、上コア10および下コア11を用いた場合における中間部20aの3箇所の合計の長さとは、Lで等しいものとする。コイル20に流れる電流が、EIコア間、または上コア10および下コア11間を通過する距離を等しくするためである。この場合、図5に示すように、本実施の形態では、中間部20aの1箇所あたりの長さはL/3となる。EIコアを用いた場合よりも上コア10および下コア11を用いた場合の方が、中間部20aの1箇所あたりの長さが短くなり、中間部20aにおける支持体50へ伝わる熱の最長経路が短くなるため、コイル20の放熱を効率的に行うことができ、コイル20の温度上昇を抑制することができる。
本実施の形態では、上コア10と下コア11とが接触する面に伝熱部材を配置してもよく、下コア11と支持体50とが接触する面に伝熱部材を配置してもよい。この場合、上コア10と下コア11との接触熱抵抗、および下コア11と支持体50との接触熱抵抗を低減することができ、さらに効率的に上コア10および下コア11の放熱を行うことができる。上コア10と下コア11とが接触する面、および下コア11と支持体50とが接触する面のそれぞれが、たとえばフライス加工によって表面粗さRaが100μm以下となっている場合には、さらに接触熱抵抗が低減され、さらに効率的に上コア10および下コア11の放熱を行うことができる。上コア10と下コア11とが接触する面に、非磁性体の材料から形成されるスペーサを配置して、インダクタンス値を調整することも可能である。
本実施の形態では、外脚10d,10e,10fの大きさをそれぞれ異ならせてもよい。すなわち、外脚10d,10e,10fが延びる方向と直交する平面で外脚10d,10e,10fを切った場合の断面の大きさを異ならせてもよい。これによって外脚10d,10e,10fのそれぞれのインダクタンス値を異ならせることができる。さらにコイル20の放熱性を向上させるために、中間部20aの1箇所あたりの長さを均等にするのではなく、異なる長さにしてもよい。たとえば、中間部20aの2箇所の長さを他の1箇所の長さよりも短くして、コイル20の放熱性を向上させてもよい。
本実施の形態では、支持体50が電力変換装置1の筐体の一部である。このため、支持体50に下コア11を固定し、コイル20が配線パターンとして上面に形成された基板30、および伝熱部材40を支持体50に固定し、上コア10を下コア11に固定するだけで、コイル装置100を電力変換装置1に搭載させることが可能となる。したがって、コイル装置100を電力変換装置1に搭載させる前に予め組み立てておく必要がないため、電力変換装置1の製造コストを削減することができる。さらに、コイル装置100自体の筐体が不要となるため、コイル装置100を備えた電力変換装置1の小型化が可能となる。
本実施の形態では、コイル装置102,103の構成を、コイル装置100の構成と同様の構成としてもよい。
図2から図5に示す、コイル装置100では、上面視がコの字形状のコイル20が1つ配置されているが、図6に示すように、上面視がコの字形状のコイル21a,20b,20cが配置されていてもよい。つまり、上面視がコの字形状のコイル3つが配置されていてもよい。さらに、例えばコイル21aとコイル20bとが接続していて、コイル21aとコイル20bとの集合体とコイル20cとの2つのコイルが配置されていてもよい。図6は、図1におけるコイル装置100の第1の変形例を示す平面図である。コイル21a,20b,20cを同一平面上すなわち同一の層に配置すれば形成が容易である。
図2から図5に示す、コイル装置100では、上コア10は、上面視がT字形状であるが、図7に示すように、上コアは、上面視がY字形状であってもよい。図7は、図1におけるコイル装置100の第2の変形例を示す平面図である。
図7に示す、コイル装置100Aの上コア12は、上面視がY字形状である。上コア12は、中脚12aと、外脚12b,12c,12dとを有する。コイル21は、中脚12aに1ターン分巻回されている。基板31には、貫通穴31a,31b,31c,31dが形成されている。
コイル装置100Aでは、上コア12の中心Cを基準に、3つの外脚12b,12c,12dが等角度間隔で配置されているが、3つの外脚12b,12c,12dは等角度間隔で配置されていなくてもよい。3つの外脚12b,12c,12dの角度間隔は任意に変更可能である。これにより、上述した中間部20aに相当する部分の位置を任意に変更することが可能である。
図7において、中脚12aから見て3つのベースは異なる三直線の方向に延在しており、外脚12bは中脚12aから第1の向きに離れた位置に配置されており、外脚12cは中脚12aから第2の向きに離れた位置に配置されており、外脚12dは中脚12aから第3の向きに離れた位置に配置されている。第2の向きは、第1の向きと異なる。第3の向きは、第1の向きとも第2の向きとも異なる。
図2から図5に示す、コイル装置100では、上コア10は、上面視がT字形状であり、3つの外脚10d,10e,10fを有しているが、上コアは、図8に示すように、上面視がX字形状であって、4つの外脚を有していてもよく、図9に示すように、上面視がH字形状であって、4つの外脚を有していてもよい。図8は、図1におけるコイル装置100の第3の変形例を示す平面図である。図9は、図1におけるコイル装置100の第4の変形例を示す平面図である。
図8に示す、コイル装置100Bの上コア13は、上面視がX字形状である。上コア13は、中脚13aと、外脚13b,13c,13d,13eとを有する。コイル22は、中脚13aに1ターン分巻回されている。基板32には、貫通穴32a,32b,32c,32d,32eが形成されている。
図8において、中脚13aから見て2つのベースは異なる二直線の方向に延在しており、外脚13b及び外脚13dがひとつの直線上に配置されており、外脚13c及び外脚13eが上記のひとつの直線と異なるひとつの直線上に配置されている。図8に示すように、本発明では、3つ以上の外脚のうちの第1の外脚は中脚から第1の向きに離れた位置に配置されており、3つ以上の外脚のうちの第2の外脚は中脚から第2の向きに離れた位置に配置されており、3つ以上の外脚のうちの第3の外脚は中脚から第3の向きに離れた位置に配置されている。
図9に示す、コイル装置100Cの上コア14は、上面視がH字形状である。上コア14は、中脚14aと、外脚14b,14c,14d,14eとを有する。コイル23は、中脚14aに1ターン分巻回されている。基板33には、貫通穴33a,33b,33c,33d,33eが形成されている。
コイル装置100Bでは、上コア13が4つの外脚13b,13c,13d,13eを有している。コイル装置100Cでは、上コア14が4つの外脚14b,14c,14d,14eを有している。このため、それぞれ上述した中間部20aに相当する部分は4箇所となるため、中間部20aに相当する部分の1箇所あたりの長さが上述したコイル装置100の中間部20aと比較して短くなり、さらにコイル22,23の放熱を効率的に行うことができる。
図8および図9に示す、コイル装置100の変形例では、上コア13,14が4つの外脚を有するが、上コアは5つ以上の外脚を有してもよい。中脚および外脚の大きさ、配置および間隔は任意に変更可能である。
図2から図5に示す、コイル装置100では、上コア10は一体となり、下コア11も一体となっているが、図10および図11に示すように、上コアおよび下コアのそれぞれは複数の上コアおよび下コアで構成されたものであってもよい。図10は、図1におけるコイル装置100の第5の変形例を示す平面図である。図11は、図10の線X−Xに沿う切断部端面図である。
図10および図11に示す、コイル装置100Dは、上コア15a,15b,15c(以下、上コア15a,15b,15cをそれぞれ区別しないときは「上コア15」という。)と、下コア16a,16b,16c(以下、下コア16a,16b,16cをそれぞれ区別しないときは「下コア16」という。)と、コイル24と、基板34と、伝熱部材41と、支持体51とを備える。図10および図11では、下コア16cの図示は省略されている。
コイル装置100Dは、複数の小型の上コア15および下コア16を有している。金型によって圧粉された圧粉体を焼成して上コア15および下コア16を形成する場合、それらが小型なものであれば、それらの熱容量が小さくなるため、焼成に必要な時間が短縮される。上コア15および下コア16が小型なものであれば、それらの金型が小さくなるため、焼成炉が小さなものであっても、複数の上コア15および下コア16を同時に焼成して形成することが可能となる。これにより、上コア15および下コア16の製造コストを削減することが可能である。上コア15および下コア16の小型化により、コイル装置100Dの寸法精度が高くなる。上コア15a,15b,15cは同一形状であってもよく、異なる形状であってもよい。下コア16a,16b,16cは同一形状であってもよく、異なる形状であってもよい。
上コア15および下コア16がそれぞれ接触する面に、伝熱部材を配置してもよい。上コア15および下コア16が支持体51と接触する面に、伝熱部材を配置してもよい。当該伝熱部材は、非磁性体の材料で形成されたものであってもよい。上コア15および下コア16がそれぞれ直接接触しないため、振動による上コア15および下コア16の破損および摩耗が抑制される。
さらに、図12に示すように、分割された上コア13および下コアの形状は四角形状でなくてもよい。図12は、図1におけるコイル装置100の第6の変形例を示す平面図である。なお、下コアは図12に示されていない。第6の変形例では上コア13および下コアから構成される中脚が、例えば4つの三角形を組合せることによって構成されている。このようにコアを分割して分割後の各部位を組合せることによって中脚を形成する場合、分割によって形成されるそれぞれのコアの中脚の形状は問わない。中脚の断面積と外脚の断面積とは、等しくてもよいし、異なっていてもよい。中脚の断面積と外脚の断面積との一方または双方を変えることでインダクタンス値を自由に調整できる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2にかかるコイル装置について説明する。図13は、本発明の実施の形態2にかかるコイル装置の一例を示す平面図である。本発明の実施の形態2にかかるコイル装置100Eは、コイル25の形状が異なる点が、上述した実施の形態1と異なる。実施の形態1と重複した構成および作用については説明を省略し、以下に異なる構成および作用についての説明を行う。
図13に示す、コイル装置100Eは、コイル25を備える。コイル25は、放熱部25a,25bを有する。放熱部25a,25bは、放熱部材の一例である。上述した実施の形態1のコイル装置100と比較して、放熱部25a,25bの分だけコイル25と基板30との接触面の面積が大きくなる。放熱部25a,25bは、コイル25の材料と同じ材料で形成されていてもよく、コイル25の材料とは異なる材料で形成されていてもよい。放熱部25a,25bは、コイル25とは別部材とし、コイル25と熱的に接続していてもよい。放熱部25a,25bは、たとえば銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、SUS304などの鉄(Fe)合金、りん青銅などの銅(Cu)合金、またはADC12などのアルミニウム(Al)合金などの金属材料で形成される。放熱部25a,25bは、熱伝導性フィラーを含有する樹脂材料で形成されていてもよい。ここで、樹脂材料とは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などである。
本実施の形態によれば、コイル25に発生した熱は放熱部25a,25bからも放熱される。これにより、コイル25の放熱をさらに効率的に行うことができ、コイル25の温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施の形態によれば、上述した実施の形態1のコイル装置100と比較して、放熱部25a,25bの分だけコイル25と基板30との接触面の面積が大きくなる。これにより、支持体50と熱的に接続するコイル25の面積が上述した実施の形態1のコイル装置100と比較して大きくなるため、コイル25の放熱をさらに効率的に行うことができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3にかかるコイル装置について説明する。図14は、本発明の実施の形態3にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図である。図14に示す切断部の箇所は、図5に示す切断部と同様である。本発明の実施の形態3にかかるコイル装置100Fは、コイル26をさらに備える点が、上述した実施の形態1と異なる。実施の形態1と重複した構成および作用については説明を省略し、以下に異なる構成および作用についての説明を行う。
図14に示す、コイル装置100Fは、コイル26を備える。コイル26は、第2のコイルの一例である。コイル20は上述したように基板30の上面に配置され、コイル26は基板30の下面に配置されている。コイル26は、コイル20の材料と同じ材料で形成されていてもよく、コイル20の材料とは異なる材料で形成されていてもよい。コイル26は、コイル20の形状と同じ形状であってもよく、コイル20の形状とは異なる形状であってもよい。コイル26は、コイル20の電位と同じ電位であってもよく、コイル20の電位とは異なる電位であってもよい。コイル20の電位と、コイル26の電位とを異ならせることにより、トランスを構成することができる。この場合、コイル装置100Fの構成を、上述したコイル装置101の構成に適用することができる。
本実施の形態によれば、基板30の下面にコイル26が配置されている。コイル20に電流が流れ、コイル装置100Fが機能する際には、通電によってコイル20に熱(ジュール熱)が発生する。コイル20に発生した熱は基板30および伝熱部材40を介して支持体50へ伝わる。コイル20に発生した熱は基板30を介してコイル26へも伝わる。コイル26内での熱伝導によってコイル20の温度を均一にすることができ、コイル20、特に中間部20aの温度上昇を抑制することができる。
本実施の形態では、図15に示すように、コイル20とコイル26とは伝熱部材27によって接続されていてもよい。図15は、本発明の実施の形態3にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図である。図15に示す切断部の箇所は、図5に示す切断部と同様である。
図15に示す、コイル装置100Gは、伝熱部材27を備える。伝熱部材27は、第3の伝熱部材の一例である。伝熱部材27は、コイル20とコイル26とを接続する。伝熱部材27は、たとえばスルーホールである。伝熱部材27は、コイル20の材料と同じ材料で形成されていてもよく、コイル20の材料とは異なる材料で形成されていてもよい。伝熱部材27は、基板30の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する。伝熱部材27によってコイル20とコイル26との間の熱抵抗を低減させることができるため、コイル20の温度上昇をさらに抑制することができる。
コイル20とコイル26とが同電位の場合、伝熱部材27は導電性を有していてもよい。伝熱部材27は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、すず(Sn)、銅(Cu)合金、ニッケル(Ni)合金、金(Au)合金、銀(Ag)合金、またはすず(Sn)合金などの導電性の材料によって形成されていてもよい。この場合、コイル20と伝熱部材27とコイル26とを電気的に接続することができるため、コイル20の電気抵抗を低減させることができ、コイル装置100Gが機能する際のコイル20の発熱量を低減させることができる。これにより、コイル20の温度上昇をさらに抑制することができる。
コイル20とコイル26とが異電位の場合、伝熱部材27は絶縁性を有していてもよい。伝熱部材27は、シリコーンもしくはウレタンなどの材料、エポキシもしくはウレタンなどの樹脂材、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはフェノールなどの樹脂材、ポリイミドなどの高分子材料、または酸化アルミニウムもしくは窒化アルミニウムなどのセラミック材料で形成されていてもよい。
本実施の形態では、コイル26を基板30の内部に配置してもよい。本実施の形態では、コイル20、基板30およびコイル26の3層の構成であるが、たとえば他のコイルの層を基板30の内部に1層以上配置して、4層以上の構成としてもよい。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4にかかるコイル装置について説明する。図16は、本発明の実施の形態4にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図である。図16に示す切断部の箇所は、図5に示す切断部と同様である。本発明の実施の形態4にかかるコイル装置100Hは、伝熱部材42および支持体52をさらに備える点が、上述した実施の形態1と異なる。実施の形態1と重複した構成および作用については説明を省略し、以下に異なる構成および作用についての説明を行う。
図16に示す、コイル装置100Hは、伝熱部材42と、支持体52とを備える。伝熱部材42は、第2の伝熱部材の一例である。支持体52は、第2の支持体の一例である。支持体52は、基板30の位置を基準に、支持体50の位置に対して反対側の位置に配置される。上コア10の上面は、支持体52と接触している。支持体52は、支持体50の材料と同じ材料で形成されていてもよく、支持体50の材料とは異なる材料で形成されていてもよい。上コア10と支持体52との間には、グリスまたは接着剤などの伝熱部材が配置されていてもよい。伝熱部材42は、基板30と支持体52との間に配置される。伝熱部材42は、基板30と接触していてもよいし、基板30とは接触していなくてもよい。伝熱部材42は、伝熱部材40の材料と同じ材料で形成されていてもよく、伝熱部材40の材料とは異なる材料で形成されていてもよい。
コイル20は伝熱部材42を介して支持体52と熱的に接続している。すなわち、コイル20の熱は、伝熱部材42を介して支持体52に伝わる。
本実施の形態によれば、コイル20が支持体50,52と熱的に接続している。コイル20に電流が流れ、コイル装置100Hが機能する際には、通電によってコイル20に熱(ジュール熱)が発生する。コイル20に発生した熱は基板30および伝熱部材40を介して支持体50へ伝わる。さらに、コイル20に発生した熱は伝熱部材42を介して支持体52へ伝わる。これにより、上述した実施の形態1のコイル装置100と比較して、コイル20の放熱をさらに効率的に行うことができ、コイル20の温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施の形態によれば、上コア10、下コア11および基板30が支持体50,52に挟まれて支持されるため、コイル装置100Hの耐振動性が向上される。
本実施の形態では、図17に示すように、下コア11が伝熱部材43によって封止され、上コア10が伝熱部材44によって封止されていてもよい。図17は、本発明の実施の形態4にかかるコイル装置の一例を示す切断部端面図である。図17に示す切断部の箇所は、図5に示す切断部と同様である。
図17に示す、コイル装置100Iは、伝熱部材43,44を備える。下コア11は伝熱部材43によって封止され、上コア10は伝熱部材44によって封止されている。伝熱部材43,44は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有していてもよい。伝熱部材43,44は、電気的絶縁性を有する。伝熱部材43,44は、1MPa以上のヤング率を有していてもよい。伝熱部材43,44は、弾性を有する樹脂材料で形成されていてもよい。伝熱部材43,44は、熱伝導性フィラーを含有するポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、またはエポキシなどの樹脂材料で形成されていてもよい。伝熱部材43,44は、シリコーンまたはウレタンなどの材料で形成されていてもよい。コイル装置100Iの内部が充填されるため、コイル20の放熱性を向上させることができるとともに、上コア10および下コア11の放熱性も向上させることができる。これにより、コイル20、上コア10および下コア11の温度上昇を抑制することができる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5にかかるコイル装置について説明する。図18は、本発明の実施の形態5にかかるコイル装置の一例を示す第1の平面図である。図19は、本発明の実施の形態5にかかるコイル装置の一例を示す第2の平面図である。本実施の形態5にかかるコイル装置100Jでは、コイル26の形状が上述した実施の形態3のコイル26と異なる。実施の形態3と重複した構成および作用については説明を省略し、以下に異なる構成および作用についての説明を行う。
図19に示すように、コイル装置100Jはコイル26a,26b,26cの3個のコイルを備える。図18及び図19に示すように、コイル20は基板30の上面に配置され、コイル26a,26b,26cは基板30の下面に配置されている。コイル装置100Jは、例えばトランスである。コイル装置100Jは、図1に示すコイル装置101であってもよい。例えば、コイル20は1次側コイル導体120であり、コイル26a,26b,26cは2次側コイル導体121である。コイル20と3つのコイル26a,26b,26cとは、上コア10と下コア11とによって磁気的に結合している。
例えばEIコアを用い、基板30の上面に1次側コイル導体120が配置され、基板30の下面に2次側コイル導体121が配置される場合、2次側コイル導体121は2並列までしか電圧を出力できない。したがって、基板から3並列以上の電圧を出力させるためには基板の内層に2次側コイル導体121が配置される多層基板を用いなければならない。多層基板を用いると、単層基板を用いる場合に比べてコストが増加し、複数の内層と外層との絶縁を確保することが必要となる。しかしながら、本実施の形態5では、基板30の両面が利用されるので、2次側コイル導体121は3並列の電圧を出力することができる。つまり、実施の形態5では、簡単な構成で3並列の電圧を出力する基板を形成できる。
実施の形態5にかかるコイル装置100Jは上記のように構成されているが、例えばコイル26aとコイル26bとが接続していて、2次側コイル導体121が異なるインダクタンス値から得られる2並列の電圧を出力してもよい。3つの外脚の断面は同一でなくてもよく、これにより、インダクタンス値を自由に調整することができる。上コア10及び下コア11から構成される外脚を増やすことによって、基板の両面を用いて出力の並列数を増加することができる。
本実施の形態では、コイル26は基板30の内部に配置されてもよい。本実施の形態では、コイル20、基板30およびコイル26の3層の積層体が示されているが、たとえば他のコイルの層を基板30の内部に1層以上配置して、積層体は4層以上の層を有する物であってもよい。コイル層を増やすことによって、さらに出力の並列数を増やすことができる。
コイル装置は、基板に設けられ、中脚と3つ以上の外脚のそれぞれとの間の空間を通って、中脚に巻回される、複数のコイルの電位と異電位となる複数の第2のコイルを有していてもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略または変更することも可能である。
たとえば、コアの共通する異種のコイルを二種類選択して重ねることによりトランスを形成したり、同種のコイルを重ねてインダクタを形成してもよい。
1 電力変換装置、2 インバータ回路、3 トランス回路、4 整流回路、5 平滑回路、6 制御回路、7a,7b,7c,7d スイッチング素子、8a,8b,8c,8d ダイオード、9a,9b コンデンサ、10,12,13,14,15a,15b,15c 上コア、10a,10b,11a,11b ベース、10c,12a,13a,14a 中脚、10d,10e,10f,12b,12c,12d,13b,13c,13d,13e,14b,14c,14d,14e 外脚、11,16a,16b,16c 下コア、20,21,21a,22,23,24,25,26,26a,26b,26c コイル、20a 中間部、25a,25b 放熱部、27,40,41,42,43,44 伝熱部材、30,31,32,33,34 基板、30a,30b,30c,30d,31a,31b,31c,31d,32a,32b,32c,32d,32e,33a,33b,33c,33d,33e,40a 貫通穴、50,51,52 支持体、50a,50b 溝、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100I,100J,101,102,103 コイル装置、110 入力端子、111 出力端子、120 1次側コイル導体(高電圧側巻線)、121 2次側コイル導体(低電圧側巻線)、C 中心。

Claims (4)

  1. 第1のコア部分と、第2のコア部分と、中脚部と、3つ以上の外脚部とを含み、前記第1のコア部分と前記第2のコア部分とが、前記中脚部および前記3つ以上の外脚部を介して接続されるコアと、
    1つのコイルまたは複数のコイルと、
    前記コアを支持する第1の支持体と、
    前記1つのコイルまたは前記複数のコイルと前記第1の支持体との間に設けられて前記1つのコイルまたは前記複数のコイルと前記第1の支持体とを熱的に接続する第1の伝熱部材とを備え、
    前記1つのコイルまたは前記複数のコイルのいずれかは、前記3つ以上の外脚部のうちの第1の外脚部と前記中脚部との間の空間に位置していて前記中脚部に巻回され、前記3つ以上の外脚部のうちの第2の外脚部と前記中脚部との間の空間に位置していて前記中脚部に巻回され、前記3つ以上の外脚部のうちの第3の外脚部と前記中脚部との間の空間に位置していて前記中脚部に巻回されており、
    前記第1の外脚部は前記中脚部から第1の向きに離れた位置に配置されており、前記第2の外脚部は前記中脚部から第2の向きに離れた位置に配置されており、前記第3の外脚部は前記中脚部から第3の向きに離れた位置に配置されており、
    前記コアを支持する第2の支持体と、
    前記1つのコイルまたは前記複数のコイルと前記第2の支持体との間に設けられて前記1つのコイルまたは前記複数のコイルと前記第2の支持体とを熱的に接続する第2の伝熱部材とを更に備え、
    前記第1の支持体と前記第2の支持体とは前記コアを挟んで前記コアを支持する
    ことを特徴とするコイル装置。
  2. 前記中脚部および前記3つ以上の外脚部が差し込まれる貫通穴が形成された基板を更に備え、
    前記1つのコイルまたは前記複数のコイルは、前記基板に設けられ、
    前記第1の伝熱部材は、前記基板と前記第1の支持体との間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記1つのコイルまたは前記複数のコイルと熱的に接続される放熱部材を更に備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のコイル装置を備える
    ことを特徴とする電力変換装置。
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