JP5750910B2 - 通板異常検出装置及び通板異常検出方法 - Google Patents

通板異常検出装置及び通板異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱間圧延ラインの粗圧延機における通板異常を検出する通板異常検出装置及び通板異常検出方法に関する。
熱間圧延とは、一般的に、連続鋳造または造塊、分塊によって製造されたスラブ状の金属材料を加熱炉にて数百〜千数百℃に加熱した後、熱間圧延ライン上に抽出し、一対または複数対のロールで挟圧しつつそのロールを回転させることで、薄く延ばし、コイル状に巻き取る一連のプロセスである(例えば、特許文献1参照)。
熱間圧延ラインでは、加熱炉により加熱された厚み150〜300mmの金属材料(被圧延材)が、粗圧延機や仕上圧延機により厚み0.8〜25mmまで圧延されて金属帯状に薄く延ばされる。
特開2009−285694号公報
ところで、熱間圧延ラインの粗圧延機では、通板異常として出側の材料詰まりがしばしば問題となる。出側材料詰まりが発生した場合、従来はオペレータが目視にてこれを確認し、非常停止ボタンを操作して圧延停止していた。ところが、目視確認が遅れると設備被害の拡大を招くため、自動で粗圧延機の出側材料詰まりを検出する機能が必要とされている。
自動で出側材料詰まりを検出する方法として、粗圧延機の出側直近にセンサを設け、当該センサで被圧延材を検出できない場合に出側材料詰まりが発生していると判断する方法が考えられる。
しかしながら、この方法は、圧延中の蒸気や粉塵等によってセンサが誤作動するおそれがあるため、通板異常検出の信頼性が低い。
そこで、本発明は、信頼性の高い粗圧延機での通板異常検出を行うことができる通板異常検出装置および通板異常検出方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る通板異常検出装置は、熱間圧延ラインの粗圧延機における被圧延材の通板異常を検出する通板異常検出装置であって、前記粗圧延機の粗圧延スタンドにおける圧延荷重の時間変化量を測定する圧延荷重変化量測定手段と、前記圧延荷重変化量測定手段で測定した圧延荷重の時間変化量に基づいて、前記通板異常として前記粗圧延スタンドの入側から噛み込んだ前記被圧延材が前記粗圧延スタンドの出側から送出されない材料詰まりを検出する通板異常検出手段と、を備え、前記通板異常検出手段は、前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した正の第1の閾値を超えているとき、あるいは前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した負の第2の閾値を下回っているときの少なくともいずれかの場合において、通板異常が発生していると判断ることを特徴としている。
このように、圧延荷重の変動を監視することで材料詰まりを検知するので、粗圧延機の出側直近に設けたセンサによって材料詰まりを検知する場合と比較して、圧延中の蒸気や粉塵等の影響を受けにくい構成とすることができる。そのため、信頼性の高い通板異常検出を行うことができる。
また、材料詰まり時にロールスリップを起こさず、詰まった場所を基点に材料がアコーディオン状に変形した場合に、圧延荷重が急増する現象を考慮して、圧延荷重の時間変化量が正の第1の閾値を超えているか否かを監視するので、適切に材料詰まりを検知することができる。
また、材料詰まり時にロールスリップを起こした場合に、圧延荷重が急減する現象を考慮して、圧延荷重の時間変化量が負の第2の閾値を下回っているか否かを監視するので、適切に材料詰まりを検知することができる。
さらに、上記において、前記通板異常検出手段は、前記粗圧延スタンドの入側から前記被圧延材を噛み込んでから所定時間が経過してから、前記被圧延材が当該粗圧延スタンドを所定長さ通過するまでの間、前記通板異常を検出することを特徴としている。
これにより、材料噛み込み時と材料噛み離し時は出側通板異常検知機能を非作動とすることができるので、材料噛み込み時と材料噛み離し時における荷重変動を、材料詰まりに起因する荷重変動であると誤判断するのを防止することができる。
また、上記において、前記圧延荷重変化量測定手段は、前記粗圧延機のロールに取り付けられたロードセルで測定した圧延荷重に基づいて、前記圧延荷重の時間変化量を測定することを特徴としている。
このように、一般に自動板厚制御用に取り付けられているロードセルを用いて圧延荷重を測定し、測定した圧延荷重の変動量に基づいて材料詰まりを検出するので、材料詰まり検出用に新たにセンサ等を設ける必要がない。そのため、コスト増大を伴うことなく材料詰まり検出を行うことができる。また、自動板厚制御用のロードセルは各圧延機にそれぞれ取り付けられているため、各圧延機で材料詰まりの検出が可能となる。したがって、複数の圧延機で材料詰まりを検出することで、検出精度を向上させることができる。
さらにまた、上記において、前記通板異常検出手段により前記通板異常を検出したとき、前記熱間圧延ラインの操業を停止する操業停止手段を備えることを特徴としている。
これにより、設備被害の拡大を確実に防止することができる。
また、本発明に係る通板異常検出方法は、熱間圧延ラインの粗圧延機における被圧延材の通板異常を検出する通板異常検出方法であって、前記粗圧延機の粗圧延スタンドにおける圧延荷重の時間変化量を測定し、測定した圧延荷重の時間変化量に基づいて、前記通板異常として前記粗圧延スタンドの入側から噛み込んだ前記被圧延材が前記粗圧延スタンドの出側から送出されない材料詰まりを検出し、前記材料詰まりを検出する際に、前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した正の第1の閾値を超えているとき、あるいは前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した負の第2の閾値を下回っているときの少なくともいずれかの場合において、通板異常が発生していると判断することを特徴としている。
このように、圧延荷重の変動を監視することで材料詰まりを検知するので、信頼性の高い通板異常検出方法とすることができる。
本発明によれば、圧延荷重の変動を監視することにより、粗圧延機の出側材料詰まりを高精度で検出することができるので、設備被害の拡大を防止することができる。
本実施形態における通板異常検出装置を備える熱間圧延設備の構成を示す図である。 通板異常検出装置20で実行する通板異常検出処理手順を示すフローチャートである。 出側材料詰まり時の圧延荷重変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(構成)
図1は、本実施形態における通板異常検出装置を備える熱間圧延設備の構成を示す図である。
図中、符号1は熱間圧延設備である。この熱間圧延設備1は、熱間圧延ライン上流側から加熱炉2、HSB(Hot Scale Breaker)3、サイジングプレス4、複数の粗圧延スタンド(R2,R4)からなる粗圧延機5、エッジヒータ6、クロップシャー7、FSB(Finisher Scale Breaker)8、複数の仕上圧延スタンド(F1〜F7)からなる仕上圧延機9、ランナウトテーブル10、コイラー(巻き取り設備)11を備えている。
また、この熱間圧延設備1は通板異常検出装置20を備える。通板異常検出装置20は、図示しないCPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータによって構成されており、後述する通板異常検出処理を実行し、粗圧延スタンドR2のリバース圧延時における出側の通板異常(材料詰まり)を検出する。ここで、材料詰まりとは、粗圧延スタンドの入側から材料(被圧延材)を噛み込んだ状態で当該材料が詰まり、粗圧延スタンドの出側から送出されない状態をいう。
各圧延スタンドには、通常、自動板厚制御用として左右のロールにそれぞれロードセルが設けられており、これらロードセルによって左右の圧延荷重が測定可能となっている。通板異常検出装置20は、粗圧延スタンドR2のロールに設けられたロードセルで検出した圧延荷重(左右の和荷重)に基づいて、粗圧延スタンドR2における出側材料詰まりを検出する。
図2は、通板異常検出装置20で実行する通板異常検出処理手順を示すフローチャートである。この通板異常検出処理は、通板異常検知対象である粗圧延スタンドR2がロードオンとなったときに実行開始し、所定時間毎(例えば、0.5秒毎)に繰り返し実行される。
先ずステップS1で、通板異常検出装置20は、現時刻が通板異常検知期間であるか否かを判定する。通板異常検知期間は、圧延荷重の急変が起こり得る材料噛み込み時と材料噛み離し時とを除いた期間とする。ここでは、粗圧延スタンドR2における材料噛み込みから所定時間(例えば、1秒)が経過してから、粗圧延スタンドR2を材料が一定長さ(例えば、材料の全長の80%)通過するまでの期間を、通板異常検知期間とする。そして、現時刻が通板異常検知期間ではないと判断した場合にはそのまま通板異常検出処理を終了し、通板異常検知期間であると判断した場合にはステップS2に移行する。
ステップS2では、通板異常検出装置20は、粗圧延スタンドR2の左右のロールに設けられたロードセルで測定した荷重を取得し、左右の荷重の和(和荷重)を算出する。そして、算出した和荷重を粗圧延スタンドR2の圧延荷重の今回値(以下、P(n)とする)とする。
次に、ステップS3では、通板異常検出装置20は、前回のサンプリングで取得した粗圧延スタンドR2の圧延荷重の前回値(以下、P(n−1)とする)と、前記ステップS2で算出した粗圧延スタンドR2の圧延荷重の今回値P(n)との差分、即ち圧延荷重の時間変化量ΔPを算出し、ステップS4に移行する。
ステップS4では、通板異常検出装置20は、前記ステップS3で算出した圧延荷重の時間変化量ΔPが、予め設定した許容範囲外であるか否かを判定する。当該許容範囲は、出側材料詰まりを起こしていないときに圧延荷重の時間変化量ΔPが取り得る範囲に設定する。
材料が粗圧延機の出側で材料詰まりを起こした場合、以下の2パターンの現象が考えられる。1つ目のパターンは、材料が粗圧延機の出側で詰まった後にロールスリップを起こさず、詰まった場所を基点に材料がアコーディオン状に変形するパターンである。この場合には、粗圧延機の出側で大きな負の張力が発生するため、圧延荷重が急増する。2つ目のパターンは、材料が粗圧延機の出側で詰まった後にロールスリップを起こすパターンである。この場合には、ロールが空転するため、圧延荷重が急減する。
そこで、これらの現象を考慮して、圧延荷重の時間変化量ΔPが急増している(正の第1の閾値ΔPTH1を超えている)か、又は急減している(負の第2の閾値ΔPTH2を下回っている)場合に、圧延荷重の時間変化量ΔPが許容範囲外であると判断する。
すなわち、ステップS4では、ΔP>ΔPTH1(例えば、500トン)であるか、又はΔP<ΔPTH2(例えば、−350トン)であるかを判定する。これら閾値ΔPTH1及びΔPTH2は、材料詰まりに起因する圧延荷重の急増及び急減を確実に検出可能な値に設定する。例えば、予め通常圧延中に一定期間、圧延荷重変動を記録することで通常圧延時における圧延荷重の最大値及び最小値を把握し、第1の閾値ΔPTH1が上記最大値よりも大きくなるように設定すると共に、第2の閾値ΔPTH2が上記最小値よりも小さくなるように設定する。
そして、ΔP>ΔPTH1であるか、又はΔP<ΔPTH2であると判断した場合には、通板異常が発生していると判断してステップS5に移行し、それ以外の場合には通板異常の発生していない通常状態であると判断して、そのまま通板異常検出処理を終了する。
ステップS5では、通板異常検出装置20は、通板異常時処理として熱間圧延ラインの操業を停止する処理を行う。なお、その際、オペレータに通板異常を報知すべく警報を発するようにしてもよい。
この図2において、ステップS3が圧延荷重変化量測定手段に対応し、ステップS1及びS4が通板異常検出手段に対応し、ステップS5が操業停止手段に対応している。
(動作)
次に、本実施形態の動作について、図3を参照しながら説明する。
熱間圧延設備1において、加熱炉2によって数百〜千数百℃に加熱された被圧延材7は、サイジングプレス4によって所定幅にプレスされた後、粗圧延機5により圧延される。このとき、粗圧延機5の粗圧延スタンドR2の左右のロールに設けられたロードセルで左右の圧延荷重が測定され、これが通板異常検出装置20に入力される。
図3の時刻t1で、粗圧延機5の粗圧延スタンドR2が材料を噛み込み、ロードオンとなると、粗圧延スタンドR2の圧延荷重がロードオン荷重まで上昇する。このとき、通板異常検出装置20は、図2に示す通板異常検出処理を実行開始するが、時刻t1はロードオン時刻であり通板異常検知期間ではないため、この時刻t1では出側通板異常検知機能は非作動となる(ステップS1でNo)。その後、時刻t1から所定時間(例えば、1秒)後の時刻t2まで、出側通板異常検知機能は非作動状態を継続する。
時刻t1から時刻t2までの材料噛み込み初期においては、通常、先端スリップ検知機能が作動され、被圧延材の先端部のスリップ内容に応じた保護対策等が行われる。この時刻t1から時刻t2までの材料噛み込み初期は、スリップにより圧延荷重が安定せず、ロードオン荷重に対して比較的大きく変動する。そのため、この材料噛み込み初期に出側通板異常検知機能を作動してしまうと、材料噛み込み初期特有の圧延荷重の変動を、材料詰まりに起因した荷重変動であると誤判断してしまい、熱間圧延ラインの操業を誤停止してしまう。
これに対して、本実施形態では、材料噛み込みから圧延荷重が安定するまでの所定時間が経過するまでの間、出側通板異常検知機能を非作動とするので、材料詰まりの誤検知を防止することができる。
また、本実施形態では、材料が粗圧延スタンドを一定長さ(例えば、材料の全長の80%)通過した後の材料噛み離し期間にも、出側通板異常検知機能を非作動とする。材料噛み離し時にも圧延荷重が急変するため、この材料噛み離し時に出側通板異常検知機能を作動してしまうと、材料噛み離し時の圧延荷重の変動を、材料詰まりに起因した荷重変動であると誤判断してしまい、熱間圧延ラインの操業を誤停止してしまう。したがって、上記材料噛み離し期間においても出側通板異常検知機能を非作動とすることで、材料詰まりの誤検知を防止することができる。
時刻t2でロードオンが安定すると、通板異常検出装置20は出側通板異常検知機能を作動する(ステップS1でYes)。すると、通板異常検出装置20は、ロードセルで測定した粗圧延スタンドR2の左右の圧延荷重を取得し、これらを合計した和荷重を粗圧延スタンドR2の圧延荷重の今回値P(n)とする(ステップS2)。そして、今回の圧延荷重P(n)と前回のサンプリングで取得した圧延荷重P(n−1)との差ΔPを、圧延荷重の時間変化量として算出し(ステップS3)、この差ΔPが許容範囲外であるか否かを判定する(ステップS4)。
材料詰まりが発生していない場合、ロードオンが安定した後の圧延荷重の変動は殆ど無く、圧延荷重の時間変化量ΔPは許容範囲内となる(ステップS4でNo)。そのため、この場合には、通板異常検出装置20は材料詰まりが発生していないと判断し、熱間圧延ラインの操業を継続する。
その後、時刻t3で、粗圧延スタンドR2において出側材料詰まりが発生したものとする。このとき、ロールスリップを起こさず、材料がアコーディオン状に変形すると、時刻t3以降では矢印αに示すように圧延荷重が増大する。そして、圧延荷重の時間変化量ΔPが第1の閾値ΔPTH1(例えば、500トン)を超えると(ステップS4でYes)、通板異常検出装置20は材料詰まりが発生したものと判断し、熱間圧延ラインの操業を非常停止する(ステップS5)。
このように、出側材料詰まりに起因して圧延荷重が急増する現象を考慮して、圧延中の圧延荷重の所定時間あたりの増加量ΔPが一定値を超えたか否かを監視するので、精度良く材料詰まりを検知することができる。
一方、時刻t3で材料詰まりが発生して圧延荷重が増加しても、所定時間あたりの増加量ΔPが第1の閾値ΔPTH1を超えない場合には(ステップS4でNo)、通板異常検出装置20は、材料詰まりは発生していないと判断してそのまま熱間圧延ラインでの操業を継続する。ところが、その後、すぐに時刻t4で材料詰まりによって材料の行き場がなくなり、ロールが空転する。そのため、この時刻t4以降では、矢印βに示すように圧延荷重は0に向けて急減する。すると、圧延荷重の時間変化量ΔPが第2の閾値ΔPTH2(例えば、−350トン)を下回るため(ステップS4でYes)、通板異常検出装置20は、材料詰まりが発生したものと判断し、熱間圧延ラインの操業を非常停止する(ステップS5)。
このように、出側材料詰まりに起因して圧延荷重が急減する現象を考慮して、圧延中の圧延荷重の所定時間あたりの減少量ΔPが一定値を超えたか否かを監視するので、精度良く材料詰まりを検知することができる。
以上のように、圧延荷重を0.5秒周期でサンプリングし、前回値P(n−1)と今回値P(n)との差に基づいて材料詰まりを検出するので、材料詰まりが発生してから、最短0.5秒〜1.0秒で当該材料詰まりを検出することができる。したがって、オペレータの目視確認と比較して通板異常を早期検出することができ、設備被害の拡大を防止することができる。
ところで、粗圧延機における出側材料詰まりを自動検知する方法として、粗圧延機の出側直近にセンサを設け、当該センサで被圧延材を検出できない場合に材料詰まりが発生していると判断する方法がある。しかしながら、この方法は、圧延中の蒸気や粉塵等に起因してセンサが誤作動するおそれがあるため、信頼性が低い。これに対して、本実施形態では、粗圧延機のロールに取り付けられたロードセルによって計測した圧延荷重を用いるので、信頼性の高い材料詰まり検出を行うことができる。
また、上述したようなセンサを用いた材料詰まり検出方法では、センサの設置位置よりも下流側で発生した材料詰まりが検出できないため、検出精度を向上させるためにはセンサを複数設ける必要があり、その分コストが嵩む。これに対して、本実施形態では、一般に自動板厚制御用に設けられているロードセルの圧延荷重信号を用いて材料詰まり検出を行うので、材料詰まり検出用に新たにセンサ等を設ける必要がない。さらに、通常、各圧延スタンドのロールにそれぞれ自動板厚制御用のロードセルが取り付けられているため、各圧延スタンドにおいて出側材料詰まりを検出することが可能である。そのため、材料詰まりの検出精度を容易に向上させることができる。
(効果)
このように、上記実施形態では、粗圧延機の圧延荷重の時間変化量に基づいて、通板異常として材料詰まりを検出するので、粗圧延機の出側直近に設けたセンサによって材料を検出することで材料詰まりを検知する場合と比較して、圧延中の蒸気や粉塵等の影響を受けにくい構成とすることができる。そのため、信頼性の高い通板異常検出を行うことができる。
また、材料詰まり時に圧延荷重が急増又は急減することを考慮して、圧延荷重の時間変化量が許容範囲外であるか否かを監視し、圧延荷重の時間変化量が許容範囲外であるときに通板異常が発生していると判断するので、適切に材料詰まりを検知することができる。
さらに、粗圧延スタンドの入側からの材料噛み込みから所定時間が経過してから材料が所定長さ通過するまでの間を異常検知期間とし、通板異常を検出するので、材料噛み込み時と材料噛み離し時における荷重変動を、材料詰まりに起因する荷重変動であると誤判断するのを防止することができる。
また、粗圧延機の圧延荷重は、粗圧延機のロールに取り付けられたロードセルによって測定する。このように、一般に自動板厚制御用に取り付けられているロードセルを用いて圧延荷重を測定し、当該圧延荷重の変動に基づいて材料詰まりを検出するので、材料詰まり検出用に新たにセンサ等を設ける必要がない。そのため、コスト増大を伴うことなく材料詰まり検出を行うことができる。また、自動板厚制御用のロードセルは各圧延機にそれぞれ取り付けられているため、各圧延機で材料詰まりの検出が可能となる。したがって、複数の圧延機で材料詰まりを検出することで、検出精度を向上させることができる。
さらにまた、通板異常を検出した場合には、熱間圧延ラインの操業を停止するので、設備被害の拡大を確実に防止することができる。
以上のように、コスト増大を伴うことなく、信頼性の高い通板異常検出を行うことができる。
(変形例)
なお、上記実施形態においては、粗圧延スタンドR2における出側材料詰まりのみを検出する場合について説明したが、その他の圧延スタンドにおける出側材料詰まりも検出するようにしてもよい。このように、複数の圧延スタンドにおいて材料詰まりを検出することで、より検出精度を向上させることができる。
1…熱間圧延設備、2…加熱炉、3…HSB、4…サイジングプレス、5…粗圧延機、6…エッジヒータ、7…クロップシャー、8…FSB、9…仕上圧延機、10…ランナウトテーブル、10…コイラー、20…通板異常検出装置

Claims (5)

  1. 熱間圧延ラインの粗圧延機における被圧延材の通板異常を検出する通板異常検出装置であって、
    前記粗圧延機の粗圧延スタンドにおける圧延荷重の時間変化量を測定する圧延荷重変化量測定手段と、
    前記圧延荷重変化量測定手段で測定した圧延荷重の時間変化量に基づいて、前記通板異常として前記粗圧延スタンドの入側から噛み込んだ前記被圧延材が前記粗圧延スタンドの出側から送出されない材料詰まりを検出する通板異常検出手段と、を備え
    前記通板異常検出手段は、前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した正の第1の閾値を超えているとき、あるいは前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した負の第2の閾値を下回っているときの少なくともいずれかの場合において、通板異常が発生していると判断することを特徴とする通板異常検出装置。
  2. 前記通板異常検出手段は、前記粗圧延スタンドの入側から前記被圧延材を噛み込んでから所定時間が経過してから、前記被圧延材が当該粗圧延スタンドを所定長さ通過するまでの間、前記通板異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の通板異常検出装置。
  3. 前記圧延荷重変化量測定手段は、前記粗圧延機のロールに取り付けられたロードセルで測定した圧延荷重に基づいて、前記圧延荷重の時間変化量を測定することを特徴とする請求項1または2に記載の通板異常検出装置。
  4. 前記通板異常検出手段により前記通板異常を検出したとき、前記熱間圧延ラインの操業を停止する操業停止手段を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の通板異常検出装置。
  5. 熱間圧延ラインの粗圧延機における被圧延材の通板異常を検出する通板異常検出方法であって、
    前記粗圧延機の粗圧延スタンドにおける圧延荷重の時間変化量を測定し、測定した圧延荷重の時間変化量に基づいて、前記通板異常として前記粗圧延スタンドの入側から噛み込んだ前記被圧延材が前記粗圧延スタンドの出側から送出されない材料詰まりを検出し、
    前記材料詰まりを検出する際に、前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した正の第1の閾値を超えているとき、あるいは前記圧延荷重の時間変化量が予め設定した負の第2の閾値を下回っているときの少なくともいずれかの場合において、通板異常が発生していると判断することを特徴とする通板異常検出方法。
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