JP5750210B2 - 樹脂乾燥方法、その装置及び樹脂乾燥システム - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形等の樹脂成形に用いられる樹脂の乾燥方法及びその装置に関し、特に、成形装置の成形処理に対応して樹脂乾燥及び乾燥樹脂の連続供給が可能な樹脂乾燥方法、その装置及び樹脂乾燥システムに関する。
射出成形等の樹脂成形に用いられる樹脂の残留水分は成形品に色調変化等を生じさせ、成形不良の原因になるので、成形前に水分除去として乾燥処理は不可欠である。樹脂は高温にさらすと劣化するので、減圧状態の雰囲気で除去すべき水分の沸点を下げ、減圧下低温加熱による乾燥処理が実用化されている。
このような乾燥処理に関し、特許文献1では、乾燥処理槽に装填された樹脂を成層状態に維持しつつ、乾燥処理槽から乾燥後の樹脂の取出し及び成形装置への供給、乾燥前の樹脂の乾燥処理槽への供給を連続的に行うことが開示されている。
また、特許文献2では、大型の樹脂成形機に対応する樹脂の乾燥及び供給に関し、第1、第2及び第3の3つのホッパーを設置して樹脂を入れ、スクリュー機構により樹脂を攪拌しつつ乾燥し、第1ホッパーの加熱温度を例えば、100〔℃〕、第2ホッパーの加熱温度を例えば、120〔℃〕、第3ホッパーの加熱温度を例えば、210〔℃〕の3段階に設定することが開示されている。
特開2007−45080 特開2002−144336
ところで、樹脂成形機の成形に対応する樹脂乾燥では、樹脂成形機が大型化すると、それに対応する乾燥処理槽も大容量化する必要がある。樹脂乾燥を均一に行うとともに樹脂膠着を防止するには、ヒータ配置の工夫や、加熱温度、加熱時間の調整が不可欠であるが、大容量の樹脂乾燥では乾燥時間が長くなる。
また、大型の樹脂成形機に乾燥樹脂を連続的に供給するには、乾燥樹脂の供給能力を高める必要があり、乾燥処理槽を大型化すれば乾燥時間が長くなるので、ヒータ容量やヒータの設置数が増加し、設備費用が増大する。また、乾燥樹脂の供給能力を高めた場合には、小型の樹脂成形機に対する樹脂供給には不向きとなる場合もある。
そこで、本発明の第1の目的は、樹脂乾燥に関し、樹脂成形機の能力に応じた乾燥樹脂の供給を実現することにある。
また、本発明の第2の目的は、樹脂乾燥に関し、乾燥樹脂を劣化させることなく、乾燥精度を高め、乾燥樹脂の安定供給及び搬送の能力を高めることにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面は、樹脂乾燥方法であって、第1の処理槽と第2の処理槽とで独立して樹脂乾燥を行なうか、又は前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択する工程と、前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行なう場合、粒状又は粉状の樹脂の供給を受け、前記第1の処理槽で前記樹脂に1次乾燥を施す工程と、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の処理槽に設置された第1の貯留手段に貯留する工程と、前記第1の貯留手段に貯留された前記樹脂を前記第2の処理槽に供給する工程と、1次乾燥が施された前記樹脂に前記第2の処理槽で2次乾燥を施す工程と、2次乾燥が施された前記樹脂を前記第2の処理槽に設置された第2の貯留手段に貯留する工程と、前記第2の貯留手段に貯蔵されている2次乾燥が施された前記樹脂を需要先に搬送させる工程とを含むことである。
上記目的を達成するためには、上記樹脂乾燥方法において、好ましくは、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送する樹脂量を調整する調整工程を含む構成としてもよい。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
上記目的を達成するためには、上記樹脂乾燥方法において、好ましくは、前記第1の処理槽及び前記第2の処理槽に設定される各処理温度、処理時間は制御手段によって個別に設定される工程を含む構成としてもよい。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
上記目的を達成するため、本発明の第2の側面は、樹脂乾燥装置であって、粒状又は粉状の樹脂の供給を受け、該樹脂に乾燥を施す、独立して樹脂乾燥を行なうことが可能な第1の処理槽と、前記第1の処理槽に設置され、乾燥を施した前記樹脂を貯留する第1の貯留手段と、前記第1の処理槽と独立して樹脂乾燥を行なうか又は前記第1の処理槽と連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択可能であり、前記第1の処理槽と連結して樹脂乾燥を行う場合に前記第1の処理槽と連結され、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂に2次乾燥を施す第2の処理槽と、前記第2の処理槽に設置され、2次乾燥を施した前記樹脂を貯留する第2の貯留手段と、前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とで独立して樹脂乾燥を行うか又は前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択し、前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行う場合に、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を、前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送させて2次乾燥を施して前記第2の貯留手段に貯留させ、この2次乾燥が施された前記樹脂を前記第2の貯留手段から需要先に送出させる制御手段とを備えることである。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
上記目的を達成するためには、上記樹脂乾燥装置において、好ましくは、前記制御手段は、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送する樹脂量を調整する調整手段を備えた構成としてもよい。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
上記目的を達成するためには、上記樹脂乾燥装置において、好ましくは、前記第1の処理槽及び前記第2の処理槽に設定される各処理温度、処理時間は前記制御手段によって個別に設定される構成としてもよい。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
上記目的を達成するため、本発明の第3の側面は、樹脂乾燥システムであって、樹脂の供給を受け、該樹脂に乾燥処理を施し、乾燥処理を施した前記樹脂を貯留する第1の貯留手段を有する、独立して樹脂乾燥を行なうことが可能な第1の処理手段と、前記第1の処理手段と独立して樹脂乾燥を行なうか又は前記第1の処理手段と連結して樹脂乾燥を行うか否かが選択可能であり、前記第1の処理手段と連結して樹脂乾燥を行う場合、前記第1の貯留手段から前記第1の処理手段で乾燥処理された前記樹脂の供給を受け、乾燥処理を施し、乾燥処理を施した前記樹脂を貯留する第2の貯留手段を有する第2の処理手段とを備え、前記第1の処理手段前記第2の処理手段とで独立して樹脂乾燥を行うか又は前記第1前記第2の処理手段とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択可能であり、前記第1の処理手段と前記第2の処理手段とを連結して樹脂乾燥を行う場合、前記第1の処理手段で1次乾燥により処理された前記樹脂を、前記第1の貯留手段から前記第2の処理手段に移送させ、前記第2の処理手段で2次乾燥により乾燥処理を施して前記第2の貯留手段に貯留させ、乾燥処理を行った前記樹脂を需要先に送出させる制御手段を備えることである。斯かる構成によっても上記目的を達成できる。
また、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1) 1次乾燥機で予備乾燥後に2次乾燥機で本乾燥を行うため、乾燥時間が短縮され小型でも連続して樹脂成形機に樹脂ペレットを供給できる。
(2) 1次乾燥機での予備乾燥時に樹脂の乾燥が不十分であったとしても2次乾燥機に搬送される間に攪拌されるので均一に乾燥が行うことができる。
(3) 1次乾燥機で予備乾燥(例えば100℃)後に2次乾燥機で本乾燥(例えば120℃)を行うため、樹脂同士が膠着することを防ぐことができる。
(4) 樹脂成形機の能力に応じて、単独使用、連結使用を選択できるので、汎用性が高い。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態について、図1、図2及び図3を参照する。図1は、樹脂乾燥装置を示す図、図2は、1次乾燥処理部を拡大して示した図、図3は、2次乾燥処理部を拡大して示した図である。図1、図2及び図3に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
樹脂乾燥装置2は、本発明の樹脂乾燥方法、樹脂乾燥装置又は樹脂乾燥システムの一例であって、複数の処理手段として第1及び第2の処理手段又は第1及び第2の処理槽を備え、各処理手段による単独乾燥又は連続的に1次乾燥(予備乾燥)及び2次乾燥(本乾燥)を行い、その乾燥樹脂を成形手段に供給する構成である。この樹脂乾燥装置2は、この実施の形態では図1に示すように、1次乾燥機4、2次乾燥機6を備えている。
1次乾燥機4は、乾燥処理を行う第1の処理手段の一例であって、1次乾燥処理部として予備乾燥を施す手段であり、粒状又は粉状の樹脂の一例である樹脂ペレット8をペレットタンク10から取り出し、その樹脂ペレット8に樹脂乾燥の標準的な処理温度よりやや低い温度T1 〔℃〕で予備乾燥を行う。
2次乾燥機6は、1次乾燥を施した樹脂に本乾燥の乾燥処理を行う第2の処理手段の一例であって、2次乾燥処理部として本乾燥を施す手段であり、この本乾燥は1次乾燥機4から供給を受けた1次乾燥後の樹脂ペレット8に樹脂乾燥の標準的な処理温度T2 〔℃〕(>T1 〔℃〕)で乾燥処理を行う。
2次乾燥機6で本乾燥が施された樹脂ペレット8は、乾燥完了により待機し、乾燥樹脂の需要先である射出成形機12から供給指示に基づき、射出成形機12に搬送される。
〔1次乾燥機4及び乾燥前の樹脂ペレット8の補給機構13及びその処理〕
1次乾燥機4には第1の処理槽として乾燥処理槽14が設けられ、この乾燥処理槽14には樹脂ペレット8を補給する補給手段として補給ホッパ16が設置されている。この補給ホッパ16に接続された管路18がペレットタンク10に挿入され、ペレットタンク10内の樹脂ペレット8が管路18を通じて補給ホッパ16に吸引により補給される。この吸引手段としてブロア20が設置され、このブロア20にはフィルタ22、管路23、切替弁24を介して管路26が補給ホッパ16に連結され、ブロア20は切替弁28及び管路29を介してストックタンク68に接続されるとともに、管路30を介して外気に開放されている。樹脂ペレット8の補給時には、切替弁24、28を補給ホッパ16からの吸引に切り替え、ブロア20を駆動すれば、補給ホッパ16の空気が管路26、切替弁24、フィルタ22、管路23、ブロア20、切替弁28及び管路30を通じて外気に放出される。この結果、補給ホッパ16が減圧状態となり、ペレットタンク10から樹脂ペレット8が管路18を通じて補給ホッパ16内に空気とともに吸引されて流れ込み、補給される。
補給ホッパ16の管路26側に設置されたフィルタ32は、樹脂ペレット8と吸引空気とを分離する分離手段であり、吸引された樹脂ペレット8が管路26側に流出するのを防止している。フィルタ22は、塵埃がブロワ20に進入するのを防止している。
補給ホッパ16と乾燥処理槽14との間には樹脂ペレット8を導く導入筒34が設けられ、この導入筒34の上部には補給ホッパ16の底部にある補給口35を開閉して樹脂ペレット8の通過を許可又は遮断する上シャッター部36が設置されているとともに、近接センサ38が設置されている。
上シャッター部36は導入筒34を開閉する開閉手段であって、その開閉駆動手段としてシリンダ装置40が用いられ、このシリンダ装置40によって導入筒34を開閉するシャッター板を進退させる。また、近接センサ38は、樹脂ペレット8の有無を検出する検出手段であって、樹脂ペレット8が所定の高さまで装填されているか否かを電気的又は光学的に検出する。従って、近接センサ38が樹脂ペレット8の不足を検出すると、上シャッター部36の駆動により補給口35が開かれ、近接センサ38の検出に基づき、所定量の樹脂ペレット8が乾燥処理槽14に補給される。
〔樹脂ペレット8の1次乾燥機構及びその処理〕
1次乾燥機4は、乾燥前の樹脂ペレット8の予備乾燥手段であるから、本来の樹脂毎に定められた処理温度(乾燥温度)T2 〔℃〕より所定温度tとして例えば、10〔℃〕から30〔℃〕程度の低い処理温度T1 (=T2 −t)〔℃〕を設定し、乾燥させる。この乾燥処理は、乾燥処理槽14の密閉、減圧及び加熱を併用して行う。
この乾燥処理槽14は、同径部44及び漏斗部46(図2)を備え、同径部44の上部には乾燥処理槽14を開閉する開閉手段として蓋部48が設けられているとともに、漏斗部46に設けられた排出口50を開閉する下シャッター部52が設けられている。乾燥処理槽14は蓋部48、上シャッター部36及び下シャッター部52によって閉じられ、密閉状態に維持される。
蓋部48には管路54を介して減圧手段である真空ポンプ56が連結され、管路54にはフィルタ58が設置されているとともに、圧力スイッチ60及び真空破壊バルブ62(図2)が接続されている。従って、蓋部48、上シャッター部36及び下シャッター部52で密閉された乾燥処理槽14は真空ポンプ56によって減圧され、乾燥処理される樹脂ペレット8は減圧状態(所謂真空状態)下に維持される。
この乾燥処理槽14には、図2に示すように、その外壁部に、加熱手段として複数のヒータ64が配設されているとともに、その加熱温度を検出する温度センサ66が設けられている。図示しないが、乾燥処理槽14の内部に、加熱手段としてセラミックヒータ等の複数のヒータユニットを設置してもよい。そこで、乾燥処理槽14では樹脂ペレット8を減圧状態に維持するとともに、ヒータ66又は図示しないヒータユニットにより加熱し、、減圧下で沸点が低下して水蒸気化した水分が真空ポンプ56に吸引されて機外に放出され、これにより樹脂ペレット8が乾燥される。
乾燥処理槽14の下部には下シャッター部52を介してストックタンク68が設置されている。ストックタンク68は、乾燥した樹脂ペレット8を貯留する貯留手段である。下シャッター部52は、シリンダ装置71、72を以てシャッター板73、74を開閉させることができる。下シャッター部52のシャッター板73、74を開くことにより、所定量の樹脂ペレット8を乾燥処理槽14の排出口50からストックタンク68に落下させることができる。ストックタンク68内の樹脂の量は近接センサ70により検出される。下シャッター部52のシャッター板73側にはリークバルブ76が設けられている。
〔2次乾燥機6、2次乾燥機6への樹脂供給機構及びその処理〕
2次乾燥機6には図1及び図3に示すように、第2の処理槽として乾燥処理槽78が設けられ、この乾燥処理槽78には樹脂ペレット8を補給する補給手段として補給ホッパ80が設置されている。この補給ホッパ80は管路82を介してストックタンク68に接続され、ストックタンク68内の樹脂ペレット8が管路82を通じて補給ホッパ80に吸引により補給される。この吸引手段として既述のブロア20が設置され、このブロア20には管路23、フィルタ22、切替弁24を介して管路84が補給ホッパ80に連結されて密閉回路が形成されるので、ブロア20によって吸引された空気は切替弁28を介して管路29、ストックタンク68及び管路82を通して補給ホッパ80に循環する。樹脂ペレット8の供給時には、補給ホッパ80が減圧状態となり、ストックタンク68から樹脂ペレット8が管路82を通じて補給ホッパ80内に空気とともに吸引されて流れ込み、補給される。
補給ホッパ80の管路84側に設置されたフィルタ86は、樹脂ペレット8と吸引空気とを分離する分離手段であり、吸引された樹脂ペレット8が管路84側に流出するのを防止している。
補給ホッパ80と乾燥処理槽78との間には樹脂ペレット8を導く導入筒88が設けられ、この導入筒88の上部には補給ホッパ80の底部にある補給口90を開閉して樹脂ペレット8の通過を許可又は遮断する上シャッター部92が設置されているとともに、近接センサ94が設置されている。
上シャッター部92は導入筒88を開閉する開閉手段であって、その開閉駆動手段としてシリンダ装置96が用いられ、このシリンダ装置96によって導入筒88を開閉するシャッター板を進退させる。また、近接センサ94は、樹脂ペレット8の有無を検出する検出手段であって、樹脂ペレット8が所定の高さまで装填されているか否かを電気的又は光学的に検出する。従って、近接センサ94が樹脂ペレット8の不足を検出すると、上シャッター部92の駆動により補給口90が開かれ、近接センサ94の検出に基づき、所定量の樹脂ペレット8が乾燥処理槽78に補給される。
〔樹脂ペレット8の2次乾燥機構及びその処理〕
2次乾燥機6は、1次乾燥後の樹脂ペレット8の本乾燥(最終乾燥)手段であるから、本来の樹脂毎に定められた処理温度(乾燥温度)T2 〔℃〕を設定し、乾燥させる。この乾燥処理は、乾燥処理槽78の密閉、減圧及び加熱を併用して行う。
この乾燥処理槽78は、同径部97及び漏斗部98を備え、同径部97の上部には乾燥処理槽78を開閉する開閉手段として蓋部100が設けられているとともに、漏斗部98に設けられた排出口102を開閉する下シャッター部104が設けられている。乾燥処理槽78は蓋部100、上シャッター部92及び下シャッター部104によって閉じられ、密閉状態に維持される。
蓋部100には管路106を介して減圧手段である真空ポンプ108が連結され、管路106にはフィルタ110が設置されているとともに、圧力スイッチ112及び真空破壊バルブ114が接続されている。従って、蓋部100、上シャッター部92及び下シャッター部104で密閉された乾燥処理槽78は真空ポンプ108によって減圧され、乾燥処理される樹脂ペレット8は減圧状態(所謂真空状態)下に維持される。
この乾燥処理槽78には、その外壁部に、加熱手段として複数のヒータ116が配設されているとともに、その加熱温度を検出する温度センサ118が設けられている。図示しないが、乾燥処理槽78の内部に、加熱手段としてセラミックヒータ等の複数のヒータユニットを設置してもよい。そこで、乾燥処理槽78では樹脂ペレット8を減圧状態に維持するとともに、ヒータ116又は図示しないヒータユニットにより加熱し、減圧下で沸点が低下して水蒸気化した水分が真空ポンプ108に吸引されて機外に放出され、これにより樹脂ペレット8が乾燥される。
乾燥処理槽78の下部には下シャッター部104を介してストックタンク120が設置されている。ストックタンク120は、乾燥した樹脂ペレット8を貯留する貯留手段である。下シャッター部104は、シリンダ装置121、122を以てシャッター板124、126を開閉させることができる。下シャッター部104のシャッター板124、126を開くことにより、所定量の樹脂ペレット8を乾燥処理槽78の排出口102からストックタンク120に落下させることができる。ストックタンク120内の樹脂の量は、近接センサ128により検出される。下シャッター部104のシャッター板124側にはリークバルブ130が設けられている。
〔2次乾燥機6から射出成形機12への樹脂搬送機構及びその処理〕
射出成形機12には成形樹脂を射出成形機12に供給するための樹脂供給部132が設置され、この樹脂供給部132には樹脂ペレット8を補給するための補給ホッパ134が設置されている。補給ホッパ134は管路136を介してストックタンク120に接続され、ストックタンク120内の樹脂ペレット8が管路136を通じて補給ホッパ134に吸引により補給される。この吸引手段としてブロア138が設置され、このブロア138には管路140、切替弁142、フィルタ144、管路146が接続されている。ブロア138は切替弁148、管路150を介してストックタンク120に接続されているとともに、管路152を介して外気に開放されている。
樹脂ペレット8の供給時には、切替弁142、148を補給ホッパ134からの吸引に切り替え、ブロア138を駆動すれば、補給ホッパ134の空気が管路140、切替弁142、フィルタ144、管路146、ブロア138、切替弁148及び管路150を通じてストックタンク120側に流れ込む密閉回路により、管路136側に循環する。この結果、補給ホッパ134が減圧状態となり、ストックタンク120から樹脂ペレット8が管路136を通じて補給ホッパ134内に空気とともに吸引されて流れ込み、補給される。
補給ホッパ134の管路140側に設置されたフィルタ156は、樹脂ペレット8と吸引空気とを分離する分離手段であり、吸引された樹脂ペレット8が管路140側に流出するのを防止している。フィルタ144は、塵埃がブロワ138に進入するのを防止している。また、樹脂供給部132には、樹脂ペレット8の有無を検出するための近接センサ158が設置されている。
〔ストックタンク68、120の構造及びその機能〕
次に、ストックタンクについて、図4を参照する。図4は、1次乾燥機又は2次乾燥機のストックタンクの構成例を示す図である。図4において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付してある。
ストックタンク68は、1次乾燥を経た樹脂ペレット8の貯留及び計量化を行い、正確な搬送量を確保するための手段である。このストックタンク68には樹脂ペレット8を貯める手段として例えば、角筒状のストックタンク本体160が設置され、このストックタンク本体160には上側に下シャッター部52側に開放される導入口162が形成されている。導入された樹脂ペレット8はストックタンク本体160の側部に設置された近接センサ70によって検出される。
このストックタンク本体160の上下部には分岐部164、166が形成されており、分岐部164、166を連結する管路168が連結され、この管路168には風量調整弁170が設置されているとともに、管路29、82が接続されている。既述の通り、管路29にはブロア20が接続され、管路82には補給ホッパ80が接続されている。ブロア20から供給された空気は風量調整弁170によって風量が調整されて分岐部164側に流れるとともに、管路82側にも流れる。即ち、分岐部164側に流れる空気量が樹脂ペレット8の搬送力となるとともに、管路82側に流れる空気は分岐部166から流出した樹脂ペレット8の搬送媒体として機能する。
即ち、1次乾燥機4から2次乾燥機6へ搬送する樹脂ペレット8を正確に制御するのは困難であるため、1次乾燥機4の下部にあるストックタンク68に樹脂ペレット8をある程度常に溜めておき、そこから必要量(近接センサ70の位置までの量)を2次乾燥機6へ送る。1次乾燥機4から2次乾燥機6に大量の樹脂ペレット8が流れると、近接センサ70が検出してからブロワ20をOFFにしても、ブロワ20の回転は慣性で回り、上シャッター部92を超えるので、ブロワ20からの空気の通路を二手に分けてストックタンク68を通過させる。片側はストックタンク68の側面を通り、他の片側は上面から空気が通る。ストックタンク68内の樹脂ペレット8は、ストックタンク68の側面即ち、分岐部166から少量ずつ流れ、ストックタンク68の上面からも空気を通すと、脈動も無くスムーズに流れる。樹脂ペレット8は、材料により嵩(カサ)比重が異なるので、搬送量を目視で確認しながら風量調整弁170を調節する。嵩比重が大きい樹脂の場合は、分岐部164側への風量を増やすことが必要である。
このような構成はストックタンク120についても同様であるので、その説明を省略する。
〔制御装置の構成〕
次に、制御装置について、図5及び図6を参照する。図5は、1次乾燥機側の制御装置の構成例を示す図、図6は、2次乾燥機側の制御装置の構成例を示す図である。図5及び図6に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図5及び図6において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付してある。
1次乾燥機4には制御手段として制御装置200(図5)、2次乾燥機6には制御手段として制御装置300(図6)が設置され、これら制御装置200、300は、通信ケーブル400によって連係されている。
制御装置200は図5に示すように、制御部202及びタッチパネルスイッチ制御部204を備え、制御部202には、制御演算部206、検出回路208、210、212、駆動回路214、216、218、220、222、224及び音声回路226が備えられている。制御演算部206は、マイクロコンピュータで構成され、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit )228、記憶手段として各種検出出力等の制御情報を記憶するRAM(Random-Access Memory)230、制御プログラムや固定データ等を記憶するROM(Read-Only Memory)232、停電等による制御情報の消失を防止するための記憶手段であるEEPROM234、時間設定のためのTIMER236が設けられているとともに、検出入力や制御入力を取り込むための入力ポート238、制御出力を取り出すための出力ポート240が設けられている。
温度センサ66の検出温度は検出回路208に加えられ、近接センサ38、70の検出出力は検出回路210、圧力スイッチ60の検出出力は検出回路212に加えられ、その他の検出出力は入力ポート238を介してCPU228に取り込まれる。また、制御演算部206の出力は、出力ポート240から駆動回路214、216、218、220、222、224及び音声回路226に出力され、ブロワ20、真空ポンプ56、ヒータ64、シリンダ装置40、71、72、切替弁24、28、真空破壊バルブ62及びスピーカ242が駆動される。
また、タッチパネルスイッチ制御部204には、入力回路244、出力回路246、CPU248、RAM250、液晶駆動回路252、検出回路254、画像メモリ256、ROM258が備えられている。表示器260は液晶駆動回路252によって駆動され、検出回路254にはスイッチ262の入力が検出される。
また、制御装置300は図6に示すように、制御部302及びタッチパネルスイッチ制御部304を備え、制御部302には、制御演算部306、検出回路308、310、312、駆動回路314、316、318、320、322、324及び音声回路326が備えられている。制御演算部306は、マイクロコンピュータで構成され、演算処理を行うCPU328、記憶手段として各種検出出力等の制御情報を記憶するRAM330、制御プログラムや固定データ等を記憶するROM332、停電等による制御情報の消失を防止するための記憶手段であるEEPROM334、時間設定のためのTIMER336が設けられているとともに、検出入力や制御入力を取り込むための入力ポート338、制御出力を取り出すための出力ポート340が設けられている。
温度センサ118の検出温度は検出回路308、近接センサ94、128の検出出力は検出回路310、圧力スイッチ112の検出出力は検出回路312に加えられ、その他の検出出力は入力ポート338を介してCPU328に取り込まれる。また、制御演算部306の出力は、出力ポート340から駆動回路314、316、318、320、322、324及び音声回路326に出力され、ブロワ138、真空ポンプ108、ヒータ116、シリンダ装置96、121、122、切替弁142、148、真空破壊バルブ114及びスピーカ342が駆動される。
また、タッチパネルスイッチ制御部304には、入力回路344、出力回路346、CPU348、RAM350、液晶駆動回路352、検出回路354、画像メモリ356、ROM358が備えられている。表示器360は液晶駆動回路352によって駆動され、検出回路354にはスイッチ362の入力が検出される。
〔操作部及び画面構成及びその処理〕
操作部及び画面構成について、図7、図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14及び図15を参照する。図7は、操作部の構成例を示す図、図8〜図15は、画面構成の一例を示す図である。図7〜図15に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図7〜図15において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付してある。
既述の制御装置200、300の制御盤201、301(図1)には操作部500が設置されている。この場合、操作部500は個別にリモートコントロール装置として構成されてもよい。この操作部500には表示器502の表示画面504が備えられ、この表示画面504はタッチパネルスイッチで構成され、この表示画面504には切替スイッチ506が設置されている。表示器502は、既述の表示器260、360に相当し、また、切替スイッチ506は、既述のスイッチ262又は362に相当する。この実施の形態では、「有」、「無」、「連続」、「断続」、「材料グレード」、「戻る」、回転の「設定」、停止の「設定」、「前頁」の各切替スイッチが設けられている。また、操作部500の表示画面504の外部には、電源スイッチ508及びその表示部510、手動・自動切替スイッチ512、起動スイッチ514が設けられている。
この操作部500の表示画面504には、運転モード設定時、図8に示すように、画面Iが表示され、この画面Iには運転モードのガイダンスとして「運転モードを選択して下さい」の表示とともにモード選択スイッチとしてマルチモードスイッチ516、シングルモードスイッチ518が表示される。マルチモードは1次乾燥機4及び2次乾燥機6の直列運転モードであり、シングルモードは1次乾燥機4又は2次乾燥機6の個別運転モードである。このシングルモードの一例としては、複数の樹脂乾燥機がそれぞれ独立して本乾燥を行えるモードである。
マルチモードスイッチ516を押下すると、マルチモードに移行し、図9に示すように、画面IIが表示され、この画面IIには運転モードとして「マルチモード」の表示とともにガイダンス表示として、「この乾燥機を1次乾燥機としますか?、2次乾燥機としますか?」が表示され、設定スイッチとして「1次D」スイッチ520、「2次D」スイッチ522が表示される。また、この画面IIの上部には「戻る」スイッチ524が表示される。
「1次D」スイッチ520又は「2次D」スイッチ522の押下により、設定が完了すると、マルチモードが維持され、図10に示すように、画面III が表示され、この画面III には運転モードとして「マルチモード」の表示とともにガイダンス表示として、「通信ケーブルをつないでありますか?」が表示され、応答スイッチとして「はい」スイッチ525、「いいえ」スイッチ526が表示される。
また、マルチモードにおいて、通信ケーブルの接続が確認できない場合には、図11に示すように、画面IVが表示され、この画面IVには運転モードとして「マルチモード」の表示とともにガイダンス表示として、「通信ケーブルの接続が確認できません。接続し直して下さい。」が表示され、応答スイッチとして「OK」スイッチ528が表示される。
接続が確認された後、1次乾燥機の設定では、図12に示すように、画面Vが表示され、この画面Vには、設定モードとして「1次乾燥機」、「自動モード」が表示され、「1次乾燥機・1次輸送」の表示とともに「ON」スイッチ530、「OFF」スイッチ532、「1次D⇒2次D輸送」の表示とともに「ON」スイッチ534、「OFF」スイッチ536、「2次乾燥機・2次輸送」の表示とともに「ON」スイッチ538、「OFF」スイッチ540が表示され、その下段に「変更」スイッチ542が表示される。
乾燥温度及び排出量タイマのモード設定では、図13Aに示すように、設定画面544が表示され、「乾燥温度」の表示とともに温度設定表示部546、「設定」スイッチ548が表示され、この下段には「排出量タイマ」の表示とともに時間設定表示部550、「設定」スイッチ552が表示され、また、設定画面544の右側には「戻る」スイッチ554及び「ブザーOFF」スイッチ556が表示される。また、「設定」スイッチ548又は552を押下すると、表示画面504には図13Bに示すように、テンキー画面558が表示される。
接続が確認された後、2次乾燥機の設定では、図14に示すように、画面VIが表示され、この画面VIには、設定モードとして「2次乾燥機」、「自動モード」が表示されるとともに、ガイダンス表示として「2次乾燥機の輸送選択は1次乾燥機の画面にて操作をして下さい。」が表示され、この表示の下欄には「変更」スイッチ559が表示される。
そして、自動モードの温度表示では、図15に示すように、画面VII が表示され、この画面VII には設定モードとして「自動モード」、表示モードとして「温度経過」が表示されるとともに、現在値表示部560には現在の温度、設定値表示部562には設定値温度が表示され、右上には「戻る」スイッチ564が表示される。
〔乾燥処理、樹脂搬送等の制御〕
1次乾燥機及び2次乾燥機の制御について、図16、図17、図18、図19、図20、図21、図22、図23、図24、図25、図26、図27、図28、図29、図30及び図31を参照する。図16及び図17は、運転モードの設定処理手順を示すフローチャート、図18〜図20は、動作の処理手順を示すフローチャート、図21及び図22は、動作の処理手順を示すフローチャート、図23及び図24は、起動の処理手順の概要を示すフローチャート、図25〜図31は、樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。図16〜図31は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図16、図17において、A、Bはフローチャート間の連結子であり、図18〜図20において、C、D、Eはフローチャート間の連結子であり、図21及び図22において、F、Gはフローチャート間の連結子であり、図23及び図24において、Hはフローチャート間の連結子である。
この乾燥処理装置2の制御には、初期設定、運転制御が含まれ、運転制御には初期運転、樹脂搬送、乾燥処理、連続運転、1次乾燥後の樹脂搬送等の処理手順が含まれる。
〔初期設定及びその処理〕
動作を行う前に、1次乾燥機4、2次乾燥機6の制御盤201、301に取り付けられた操作部500の表示画面504により各乾燥機4、6の設定を行う。この表示画面504の切替スイッチ506から各種の入力処理(乾燥設定温度等)を行えば、表示画面504にはスイッチ機能や動作内容等が表示される。操作部500にある電源スイッチ508、手動・自動切替スイッチ512、起動スイッチ514を用いることにより、給電、手動又は自動、起動を行うことができる。表示画面504をタッチすれば、運転モードの画面I(図8)に切り替えられ、マルチモードスイッチ516を押下すれば、画面設定中の乾燥機4又は6が1次乾燥機用か2次乾燥機用かを確認する画面II(図9)が展開され、この画面IIにおいて、1次Dスイッチ520又は2次Dスイッチ522を押下することにより、1次乾燥か2次乾燥かの選択が行われる。上記実施の形態では、図中(図1)において、右側の乾燥機が1次乾燥機4、左側の乾燥機が2次乾燥機6として設定されている。
このような設定操作を経て、1次乾燥機4の設定を行う。電源スイッチ508を押下すれば、1次乾燥機4側の操作部500に画面I(図8)が表示されるので、マルチモードスイッチ516を選択する。画面II(図9)で1次Dスイッチ520を押下し、画面III (図10)を展開させ、2次乾燥機6とを繋ぐ通信ケーブル400のチェックを行い、制御装置200、300間に通信ケーブル400が接続されていなければ、通信ケーブル400の接続を行う。通信ケーブル400が接続されていなければ、画面IV(図11)が展開され、「OK」スイッチ528を押下すれば、再度、画面III が展開されるので、この画面III において、「はい」スイッチ525を押下すればよい。
手動・自動切替スイッチ512を「自動」に切り替えると、画面V(図12)に切り替わる。1次乾燥機4は、動作中はこの画面Vが表示される。設定変更をしない場合には、起動スイッチ514を押下すれば、1次乾燥機4が動作を開始する。設定変更をする場合には、画面V(図12)において、「1次乾燥機・1次輸送」、「1次D(ドライヤ)⇒2次D(ドライヤ)輸送」、「2次乾燥機・2次輸送」の「ON」スイッチ530、534、538、「OFF」スイッチ532、536、540の押下により行う。「変更」スイッチ542を押下すれば、「乾燥温度」、「排出量タイマ」、「ブザーOFF」の選択により設定変更することができる。設定画面544(図13A)に表示された設定スイッチ548を押下すれば、表示がテンキー画面558(図13B)に切り替わるので、このテンキー画面558から入力を行う。この設定が終了したら、「戻る」スイッチ554を押下して画面V(図12)に戻し、手動・自動切替スイッチ512を「自動」に切り替え、起動スイッチ514を押下すれば、1次乾燥機4が動作を開始する。
また、画面V(図12)において、「変更」スイッチ542を押下すると、設定画面544(図13A)が表示されるので、この設定画面544において、乾燥温度及び排出量時間(下シャッター部開時間)を設定する。アラームのブザーを鳴らすか否かを「ブザーOFF」スイッチ556により決定する。例えば、乾燥温度の設定の場合には、設定スイッチ548を押下すれば、テンキー画面558(図13B)が表示されるので、例えば乾燥させる樹脂の基準乾燥温度から10〔℃〕を引いた予備乾燥温度を入力し、ENTキーを押下する。そして、設定スイッチ548を押下すれば、乾燥温度の設定が終了する。同様に、排出量時間を設定スイッチ552を押下して排出量時間を設定する。戻るスイッチ554を押下すれば、画面Vに戻る。
2次乾燥機6の設定においても同様であり、制御盤301側にある電源スイッチ508を押下すれば、画面I(図8)が表示されるので、マルチモードスイッチ516を選択する。画面IIで2次Dスイッチ522を押下し、1次乾燥機6とを繋ぐ通信ケーブル400のチェックを行い(画面III )、通信ケーブル400の接続を確認して「はい」スイッチ525(図10)を押下し、手動・自動切替スイッチ512を「自動」に設定し、画面VI(図14)を表示させる。
画面VI(図14)において、「変更」スイッチ559を押下すれば、表示画面504の画面V(図12)を経て設定画面544(図13A)が表示され、「乾燥温度」、「排出量時間」、「ブザーOFF」の設定を行う。「設定」スイッチ548を押下すれば、既述のテンキー画面558(図13B)が表示されるので、例えば、乾燥させる樹脂の基準乾燥温度を入力する。「設定」スイッチ548を押下して乾燥温度の設定を終了する。同様に、排出量時間を「設定」スイッチ552を押下して設定する。最後に「戻る」スイッチ554を押下して画面VI(図14)に戻し、手動・自動切替スイッチ512を「自動」にして起動スイッチ514を押下すれば、2次乾燥機6の設定が完了し、1次乾燥を経た樹脂ペレット8の供給を受けるまで、動作待機状態となる。
このような初期設定は、図16及び図17に示す処理手順で実行され、電源スイッチON(ステップS101)、画面Iでの選択(ステップS102)、シングルモードの選択によるシングルモード設定(ステップS103)、画面IIの設定処理(ステップS104)、画面III の通信ケーブル接続確認(ステップS105)、1次D信号出力から2次D信号出力、2次D信号出力から1次D信号出力の処理(ステップS106)、信号の入出力確認(ステップS107)、画面IVのOK選択(ステップS108)、相手側乾燥機を2次乾燥機とするマルチモード設定(ステップS109)、自動・手動の切替え(ステップS110)、手動の際の手動画面表示(ステップS111)、画面Vの輸送選択(ステップS112)、起動スイッチの押下(ステップS113)、輸送のON、OFF選択(ステップS114)、変更スイッチの押下(ステップS115)、乾燥温度・排出量タイマの変更(ステップS116)、各数値の変更及びサイレントモード(ブザーOFF)選択(ステップS117)、戻るスイッチの押下(ステップS118)、起動スイッチの押下(ステップS113)に基づく起動画面の表示(ステップS119)を行う。
また、この初期設定では、ステップS104を経てケーブル接続確認(ステップS120)、2次D信号出力から1次D信号出力、1次D信号出力から2次D信号出力の処理(ステップS121)、信号の入出力確認(ステップS122)、画面IVのOK選択(ステップS123)、相手側乾燥機を1次乾燥機とするマルチモード設定(ステップS124)、自動・手動の切替え(ステップS125)、手動の際の手動画面表示(ステップS126)、画面VIの表示(ステップS127)、起動スイッチの押下(ステップS128)、変更スイッチの押下(ステップS129)、乾燥温度・排出量タイマの変更(ステップS130)、各数値の変更及びサイレントモード選択(ステップS131)、戻るスイッチの押下(ステップS132)、起動スイッチの押下(ステップS128)に基づく起動画面の表示(ステップS119)を行う。
このような設定の後、樹脂乾燥の運転制御に移行する。
〔運転制御及びその処理〕
運転制御には、初期運転及び連続運転が含まれる。初期運転では、段取り変え等で1次乾燥機4、2次乾燥機6のいずれの乾燥処理槽14、78、及び射出成形機12の補給ホッパ134において、残留樹脂ペレットがない状態から運転を行う。また、連続運転では、ペレットタンク10の樹脂ペレット8が、1次乾燥機4で予備乾燥を行い、予備乾燥を経た樹脂ペレット8を2次乾燥機6で本乾燥し、その本乾燥を経た樹脂ペレット8を射出成形機12の要求により射出成形機12に供給しつつ、予備乾燥及び本乾燥をの各動作を連続的に繰り返す。
〔初期運転及びその処理〕
初期運転について、図18〜図24に示すフローチャート、図27〜図31に示す工程を参照する。1次乾燥機4、2次乾燥機6の起動スイッチ514を押下すると、運転が開始される。電源スイッチ508が押下されると、表示画面504に初期画面(画面V)が表示される。既述の初期設定を行い、起動スイッチ514を押下して1次乾燥機4、2次乾燥機6を起動させる。即ち、図18に示すフローチャートにおけるステップS201〜S208の処理が実行される。
〔1次乾燥機4での樹脂ペレット8の充填・乾燥〕(図18の処理F1、図25)
2次乾燥機6は、待機状態である。1次乾燥機4側のヒータ64がON状態となり、ヒータ64をON・OFF制御することにより、1次ヒータ制御{既述の乾燥温度(予備乾燥温度)}を維持する。上シャッター部36のシャッター板を開き、近接センサ38が乾燥処理槽14に樹脂ペレット8が入っていないことを検出すると、切替弁24、28を切り替え、ブロワ20を作動し、ペレットタンク10の樹脂ペレット8が吸引されて補給ホッパ16を介して乾燥処理槽14に充填され、近接センサ38が樹脂ペレット8の上昇を検出したとき、ブロワ20の駆動を停止する。
減圧乾燥モードに移行すると、乾燥処理槽14内の樹脂ペレット8を減圧下に保持して乾燥処理を行う。即ち、シリンダ装置40を駆動して上シャッター部36を閉じ、真空ポンプ56を駆動して減圧処理を行い、乾燥処理槽14の樹脂ペレット8に含まれる水分を蒸発させ、樹脂ペレット8を乾燥させる。真空ポンプ56はタイマで設定した時間(あるいは、ユーザの判断した時間)、作動し、予備減圧乾燥処理が行われる。即ち、図18のフローチャートにおけるステップS209〜S216及び図25の処理が実行される。
〔1次乾燥機4から2次乾燥機6への搬送〕(図19の処理F2、図26)
樹脂供給モードでは、1次乾燥機4の乾燥処理槽14を大気に復帰させた後、シリンダ装置71、72を駆動させて下シャッター部52のシャッター板73、74を開き、1次乾燥機4の切替弁24、28を切り替え、ブロワ20を駆動して乾燥した樹脂ペレット8を乾燥処理槽14からストックタンク68、管路82、補給ホッパ80を介して2次乾燥機6の乾燥処理槽78に予備乾燥後の樹脂ペレット8を供給する。即ち、図19のフローチャートにおけるステップS217〜S228及び図26の処理が実行される。
〔2次乾燥機6の樹脂ペレット8の本乾燥〕(図21の処理F2、図26)
2次乾燥機6の起動スイッチ514を押下すると、ヒータ116が動作を始める。2次ヒータ制御即ち、既述の乾燥温度(標準温度)を維持するようにヒータ116をON・OFF制御し、乾燥処理槽78内に樹脂ペレット8の有無を近接センサ94により検出し、1次乾燥機4に出力する。空の場合は、シリンダ装置96を駆動させて上シャター部92のシャター板を開き、2次乾燥機6に樹脂ペレット8が送りこまれる。近接センサ94が樹脂ペレット8の満杯状態を検出したとき、1次乾燥機4に出力し、ブロワ20の駆動を停止させる。1次乾燥機4に貯留されていた予備乾燥後の樹脂ペレット8が全て2次乾燥機6に搬送される。次に、減圧乾燥モードに移行する。
乾燥処理槽78内の樹脂ペレット8を減圧下に保持して本乾燥処理を行う。即ち、シリンダ装置96を駆動して上シャッター部92を閉め、真空ポンプ108を駆動して減圧処理を行い、乾燥処理槽78内の樹脂ペレット8に含まれる水分が蒸発し、樹脂ペレット8が本乾燥される。真空ポンプ108がタイマで設定した時間(あるいは、ユーザの判断した時間)、作動し、減圧乾燥処理が行われる。即ち、図21のフローチャートにおけるステップS301〜S314及び図26の処理が実行される。
〔1次乾燥機4の樹脂ペレット8の再充填・乾燥〕(図18の処理F3、図27)
既述したように、樹脂ペレット8の充填、乾燥の処理を行った後、ペレットタンク10の樹脂ペレット8を1次乾燥機4にブロア20により搬送し、真空ポンプ56を動作させ、減圧乾燥を行う。これで、1次乾燥機4、2次乾燥機6に樹脂ペレット8が供給され、初期運転動作が完了し、射出成形機12からの樹脂供給指令を待つことになる。即ち、図18のフローチャートにおけるステップS209〜S216及び図27の処理が実行される。
〔連続運転・射出成形機12の補給ホッパ134への充填〕(図22の処理F5、図28)
射出成形機12が起動し、樹脂供給指令が発せられると、樹脂供給モードを実行する。樹脂供給指令がない場合には、減圧乾燥モードで待機する。射出成形機12の近接センサ158により樹脂供給部132が空であることを検出すると、2次乾燥機6の真空ポンプ108が停止し、下シャッター部104が開き、乾燥した樹脂ペレット8をストックタンク120に近接センサ128が検出するまで落とし込んで下シャッター部104を閉める。ブロワ138を動作し、樹脂ペレット8を補給ホッパ134を介して樹脂供給部132の近接センサ158が検出するまで供給する。即ち、図22のフローチャートにおけるステップS315〜S324及び図28の処理が実行される。
〔1次乾燥機4のストックタンク68への充填〕(図19の処理F4、図28)
射出成形機12の樹脂供給部132に樹脂ペレット8が供されたことを近接センサ158で検出すると、1次乾燥機2のストックタンク68に乾燥処理槽14内の樹脂ペレット8を充填する。下シャッター部52を開き、乾燥処理槽14内の乾燥した樹脂ペレット8をストックタンク68に落とし込み、近接センサ70で検出後、下シャッター部52を閉じる。即ち、図19のフローチャートにおけるステップS218〜S232及び図28の処理が実行される。
〔ストックタンク68から2次乾燥機6への樹脂搬送〕(図20の処理F6、図22の処理F6、図29)
2次乾燥機6は、射出成形機12の樹脂供給部132に樹脂ペレット8を供給しているので、不足分を供給する必要がある。そこで、2次乾燥機6の近接センサ94で樹脂ペレット8の有無を検出し、検出できない場合には、シリンダ装置96を駆動させ、上シャッター部92を開き、1次乾燥機4のブロワ20を駆動し、管路82、補給ホッパ80を介して乾燥処理槽78に樹脂ペレット8を供給する。即ち、図20のフローチャートにおけるステップS233〜S236、図22のフローチャートにおけるステップS324〜S328、図29の処理が実行される。
〔2次乾燥機6の減圧乾燥〕(図21の処理F7、図29)
その後、2次乾燥機6は、真空ポンプ108を駆動し、近接センサ158の検出に基づいて樹脂ペレット8の供給要求があるまで減圧乾燥を続ける。即ち、図21のステップS314及び図29の処理が実行される。
〔1次乾燥機4のストックタンク68への充填〕(図20の処理F8、図30)
近接センサ158の検出に基づく樹脂ペレット8の供給要求に即応させるため、また、近接センサ70が樹脂ペレット8の有無を検出できる量を供給するため、1次乾燥機4のストックタンク68を樹脂ペレット8で常に満杯にしておく必要がある。下シャッター部52を開き、乾燥処理槽14内の乾燥した樹脂ペレット8をストックタンク68に落とし込み、近接センサ70の検出に基づき、下シャッター部52を閉じる。即ち、図20のステップS237〜S241及び図30の処理が実行される。
〔1次乾燥機4の乾燥処理槽14への充填〕(図18の処理F9、図31)
1次乾燥機4は、ストックタンク68に落し込んだ分、乾燥処理槽14の上部が空き、樹脂ペレット8が無いことが近接センサ38により検出されると、ブロワ20を駆動してペレットタンク10内の樹脂ペレット8を補給する。その後、真空ポンプ56を駆動し、減圧乾燥する。即ち、図18のステップS209〜S216及び図31の処理が実行される。
このように、射出成形機12からの近接センサ158の検出に基づき、供給指令があると、2次乾燥機6で乾燥した樹脂ペレット8が供給され、2次乾燥機6で樹脂ペレット8が使われると、1次乾燥機4で乾燥した樹脂ペレット8が供給され、1次乾燥機4で樹脂ペレット8が使われると、ペレットタンク10から補給される。
以上述べた各処理は、図23及び図24に示す処理手順に基づいて実行される。即ち、1次、2次乾燥機起動に基づき、1次乾燥機4の初期供給指令の判定(ステップS401)、1次乾燥機4の近接センサ検出結果に基づく指令の判定(ステップS402)、1次乾燥機4の初期供給モードの実行(ステップS403)、1次乾燥機4の初期真空乾燥モードの実行(ステップS404)、1次乾燥機4の初期真空乾燥終了指令の判定(ステップS405)、2次乾燥機6への樹脂ペレット8の輸送モードの実行(ステップS406)、2次乾燥機6の近接センサ満杯指令の判定(ステップS407)、2次乾燥機6の初期真空乾燥モードの実行(ステップS408)、2次乾燥機6の初期供給モードの実行(ステップS409)、1次乾燥機4の真空乾燥モードの実行(ステップS410)、2次乾燥機6の射出成形機12への輸送選択指令の判定(ステップS411)、2次乾燥機6の射出成形機12側の近接センサ検出結果による樹脂ペレット8の要求指令の判定(ステップS412)、2次乾燥機6の射出成形機12への供給モードの実行(ステップS413)、1次乾燥機4の2次乾燥機6への樹脂ペレット8の輸送指令の判定(ステップS414)、2次乾燥機6の近接センサ検出結果による樹脂ペレット8の要求指令の判定(ステップS415)、2次乾燥機6の樹脂ペレット8の補給モードの実行(ステップS416)、2次乾燥機6の真空乾燥モードの実行(ステップS417)、1次乾燥機4のストックタンクへの樹脂ペレット8の補給モードの実行(ステップS418)、1次乾燥機4の1次輸送の補給指令の判定(ステップS419)、1次乾燥機4の近接センサ検出結果による樹脂ペレット8の要求指令判定(ステップS420)、1次乾燥機4への樹脂ペレット8の補給モードの実行(ステップS421)及び1次乾燥機4の真空乾燥モードの実行(ステップS422)の各処理が実行される。なお、ステップS401、S405、S411、S414、S419の各選択処理は、画面V(図12)を表示して実行される。
このように未乾燥の樹脂ペレット8は1次乾燥機4に供給されて1次乾燥を施され、1次乾燥を経た樹脂ペレット8は2次乾燥機6に供給されて2次乾燥を施されるとともに、1次乾燥機4に供給された未乾燥の樹脂ペレット8に1次乾燥が施される。この段階では、1次乾燥機4及び2次乾燥機6のそれぞれに樹脂ペレット8が装填された状態である。そして、この段階から需要先である射出成形機12から樹脂ペレット8の要求に基づき、2次乾燥機6側から2次乾燥が施された樹脂ペレット8が射出成形機12側に供給され、2次乾燥機6側の不足分が1次乾燥機4側から補填され、それによる1次乾燥機4側の不足分がペレットタンク10から補填される。このように需要先からの要求に基づき、樹脂ペレット8は1次乾燥及び2次乾燥を段階的に経て需要先の要求量に応じた樹脂ペレット8を連続的に供給することができる。
以上説明した第1の実施の形態について、特徴事項及び利点を列挙すれば以下の通りである。
(1) 1次乾燥機及び2次乾燥機の直列乾燥では、ブリッジ防止が図られる。即ち、射出成形機材料の樹脂ペレット8の一部には、乾燥工程で加熱をすると、乾燥機の乾燥処理槽の中で、ペレット同士が膠着(ブリッジ、ブロック) する現象がある。これを防止するために、従来では、定期的に槽内で循環させたり、回転する機構を設けてほぐしたり、また、乾燥温度を下げて長時間乾燥させる等の手段が使われていたが、このような処理は不要であり、乾燥処理の簡略化が図られる。膠着性を示す樹脂ペレットの中で、PPS(ポリフェニレンサルファイド) 樹脂や液晶ポリマの樹脂ペレット製品の一部に、ペレットメーカの推奨温度よりも低い温度(例えば−10〔℃〕〜−30〔℃〕) で予備乾燥させた後、推奨温度で本乾燥させると本乾燥では膠着性を示さない良好な結果が得られた。
(2) 予備乾燥と本乾燥を1槽の乾燥機で行うには、射出成形機に対してバッチ処理なら可能であっても、連続的に供給することができないが、例えば、2つの乾燥機を直列に接続すれば、1次乾燥機で予備乾燥を行い、2次乾燥機で本乾燥を行い、射出成形機に連続して乾燥済みの樹脂ペレットを供給できる。
(3) 樹脂乾燥の均一性を向上させることができる。一般的な乾燥機の乾燥処理槽には、断面が円形で排出部が漏斗状のホッパ形状が使用される。このホッパに入った樹脂ペレットを排出部の出口穴より排出させると、ホッパ内が全くの空洞の状態では、中心のペレットが早く流れ、ホッパ壁面に近い周辺のペレットは流れが遅いか停滞してしまうが、このままで乾燥機として使用すると、未乾燥の樹脂ペレットが先に排出され、乾燥機として成立しないという不都合があったが、本発明では、このような不都合は全くない。
(4) 1次乾燥機から排出された樹脂ペレットは2次乾燥機に輸送されるときに攪拌され、ランダムに2次乾燥機の乾燥処理槽に堆積される。これが乾燥処理槽内で一度攪拌を行ったことに相当し、1槽よりも均一性を向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態について、図32を参照する。図32は、第2の実施の形態に係る樹脂乾燥装置を示す図である。図32に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図32において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態の樹脂乾燥装置2Aは、本発明の樹脂乾燥方法、その装置及び乾燥システムの一例であって、1次乾燥機4、2次乾燥機6をそれぞれ別個の筐体182、184に搭載し、各筐体182、184に可搬手段としてキャスター186を設けて独立した搬送を可能にしたものである。斯かる構成によれば、射出成形機12や他の射出成形機の位置や容量に対応して移動させることができる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態について、図33を参照する。図33は、第3の実施の形態に係る樹脂乾燥装置を示す図である。図33に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図33において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態の樹脂乾燥装置2Bは、本発明の樹脂乾燥方法、その装置及び乾燥システムの一例であって、第1の実施の形態の切替弁24、142を共通化した切替弁188、ブロア20、138を共通化したブロア190、フィルタ22、144を共通化したフィルタ192、切替弁28、148を共通化した切替弁194を構成したものであり、切替弁188、194の切替えによる管路選択により、ペレットタンク10から1次乾燥機4への樹脂ペレット8の供給、1次乾燥機4から2次乾燥機6への樹脂ペレット8の供給、2次乾燥機6から射出成形機12への樹脂ペレット8の供給を共通のブロア190及びフィルタ192を用いて行うように構成し、1次乾燥機4及び2次乾燥機6を単一の筐体196に搭載したものである。斯かる構成によれば、ブロア190及びフィルタ192とともに筐体196の共通化により、設備の簡略化とともに、設備コストの低減を図ることができる。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための最良の形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、樹脂成形の樹脂ペレットを予備乾燥した後、本乾燥を行い、成形処理の進展に伴う樹脂要求に対し、乾燥樹脂を連続的且つ効率的に搬送するシステムであって、各種の射出成形等に用いる樹脂の乾燥に用いることができ、成形品質の向上に寄与することができ、有用である。
第1の実施の形態に係る樹脂乾燥装置を示す図である。 1次乾燥処理部を拡大して示した図である。 2次乾燥処理部を拡大して示した図である。 1次乾燥機又は2次乾燥機のストックタンクの構成例を示す図である。 1次乾燥機側の制御装置の構成例を示す図である。 2次乾燥機側の制御装置の構成例を示す図である。 操作部の構成例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 画面構成の一例を示す図である。 運転モードの設定処理手順を示すフローチャートである。 運転モードの設定処理手順を示すフローチャートである。 動作の処理手順を示すフローチャートである。 動作の処理手順を示すフローチャートである。 動作の処理手順を示すフローチャートである。 動作の処理手順を示すフローチャートである。 動作の処理手順を示すフローチャートである。 起動の処理手順の概要を示すフローチャートである。 起動の処理手順の概要を示すフローチャートである。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 樹脂の乾燥、補給及び搬送の工程を示す図である。 第2の実施の形態に係る樹脂乾燥装置を示す図である。 第3の実施の形態に係る樹脂乾燥装置を示す図である。
符号の説明
2 樹脂乾燥装置
2A、2B 樹脂乾燥システム
4 1次乾燥機
6 2次乾燥機
8 樹脂ペレット
10 ペレットタンク
12 射出成形機
14 乾燥処理槽
16 補給ホッパ
20 ブロア
24、28 切替弁
36 上シャッター部
38 近接センサ
52 下シャッター部
56 真空ポンプ
60 圧力スイッチ
62 真空破壊バルブ
64 ヒータ
66 温度センサ
68 ストックタンク
70 近接センサ
71、72 シリンダ装置
78 乾燥処理槽
80 補給ホッパ
92 上シャッター部
94 近接センサ
96 シリンダ装置
104 下シャッター部
108 真空ポンプ
112 圧力スイッチ
114 真空破壊バルブ
116 ヒータ
118 温度センサ
120 ストックタンク
121、122 シリンダ装置
128 近接センサ
132 樹脂供給部
134 補給ホッパ
138 ブロア
142 切替弁
148 切替弁
158 近接センサ
200、300 制御装置
201、301 制御盤

Claims (7)

  1. 第1の処理槽と第2の処理槽とで独立して樹脂乾燥を行なうか、又は前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択する工程と、
    前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行なう場合、粒状又は粉状の樹脂の供給を受け、前記第1の処理槽で前記樹脂に1次乾燥を施す工程と、
    前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の処理槽に設置された第1の貯留手段に貯留する工程と、
    前記第1の貯留手段に貯留された前記樹脂を前記第2の処理槽に供給する工程と、
    1次乾燥が施された前記樹脂に前記第2の処理槽で2次乾燥を施す工程と、
    2次乾燥が施された前記樹脂を前記第2の処理槽に設置された第2の貯留手段に貯留する工程と、
    前記第2の貯留手段に貯蔵されている2次乾燥が施された前記樹脂を需要先に搬送させる工程と、
    を含むことを特徴とする樹脂乾燥方法。
  2. 前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送する樹脂量を調整する調整工程を含むことを特徴とする請求項1記載の樹脂乾燥方法。
  3. 前記第1の処理槽及び前記第2の処理槽に設定される各処理温度、処理時間は制御手段によって個別に設定される工程を含むことを特徴とする請求項1記載の樹脂乾燥方法。
  4. 粒状又は粉状の樹脂の供給を受け、該樹脂に乾燥を施す、独立して樹脂乾燥を行なうことが可能な第1の処理槽と、
    前記第1の処理槽に設置され、乾燥を施した前記樹脂を貯留する第1の貯留手段と、
    前記第1の処理槽と独立して樹脂乾燥を行なうか又は前記第1の処理槽と連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択可能であり、前記第1の処理槽と連結して樹脂乾燥を行う場合に前記第1の処理槽と連結され、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂に2次乾燥を施す第2の処理槽と、
    前記第2の処理槽に設置され、2次乾燥を施した前記樹脂を貯留する第2の貯留手段と、
    前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とで独立して樹脂乾燥を行うか又は前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択し、前記第1の処理槽と前記第2の処理槽とを連結して樹脂乾燥を行う場合に、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を、前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送させて2次乾燥を施して前記第2の貯留手段に貯留させ、この2次乾燥が施された前記樹脂を前記第2の貯留手段から需要先に送出させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする樹脂乾燥装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の処理槽で1次乾燥が施された前記樹脂を前記第1の貯留手段から前記第2の処理槽に移送する樹脂量を調整する調整手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の樹脂乾燥装置。
  6. 前記第1の処理槽及び前記第2の処理槽に設定される各処理温度、処理時間は前記制御手段によって個別に設定されることを特徴とする請求項4記載の樹脂乾燥装置。
  7. 樹脂の供給を受け、該樹脂に乾燥処理を施し、乾燥処理を施した前記樹脂を貯留する第1の貯留手段を有する、独立して樹脂乾燥を行なうことが可能な第1の処理手段と、
    前記第1の処理手段と独立して樹脂乾燥を行なうか又は前記第1の処理手段と連結して樹脂乾燥を行うか否かが選択可能であり、前記第1の処理手段と連結して樹脂乾燥を行う場合、前記第1の貯留手段から前記第1の処理手段で乾燥処理された前記樹脂の供給を受け、乾燥処理を施し、乾燥処理を施した前記樹脂を貯留する第2の貯留手段を有する第2の処理手段と、
    を備え、前記第1の処理手段前記第2の処理手段とで独立して樹脂乾燥を行うか又は前記第1前記第2の処理手段とを連結して樹脂乾燥を行うか否かを選択可能であり、前記第1の処理手段と前記第2の処理手段とを連結して樹脂乾燥を行う場合、前記第1の処理手段で1次乾燥により処理された前記樹脂を、前記第1の貯留手段から前記第2の処理手段に移送させ、前記第2の処理手段で2次乾燥により乾燥処理を施して前記第2の貯留手段に貯留させ、乾燥処理を行った前記樹脂を需要先に送出させる制御手段を備えることを特徴とする樹脂乾燥システム。
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