JP5749113B2 - 可動接点部品用被覆複合材および可動接点部品、スイッチならびにその製造方法 - Google Patents

可動接点部品用被覆複合材および可動接点部品、スイッチならびにその製造方法 Download PDF

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本発明は、電気接点部品およびその材料に関し、更に詳しくは、電子機器等に用いられる小型スイッチ内の可動接点に使用される可動接点部品用銀被覆複合材および可動接点部品ならびにその製造方法に関する。
コネクター、スイッチ、端子などの電気接点部には主に皿バネ接点、ブラシ接点およびクリップ接点が用いられている。これら接点部品には、銅合金やステンレス鋼などの耐食性や機械的性質などに優れた基材に、電気特性と半田付け性に優れる銀を被覆した複合接点材料が多用されている。
この複合接点材料のうち、基材にステンレス鋼を用いたものは、基材に銅合金を用いたものと比較して、機械的特性や疲労寿命などに優れるため、接点の小型化が可能であり、長寿命のタクティルプッシュスイッチや検出スイッチなどの可動接点に使用されている。近年では、携帯電話のプッシュボタンに多用されており、メール機能やインターネット機能の充実によって、スイッチの動作回数が激増しており、長寿命の可動接点部品が求められている。
基材にステンレス鋼を用いた複合接点材料は、基材に銅合金を用いた複合接点材料に比べて、可動接点部品の小型化が可能なためスイッチの小型化ができ、更に動作回数を増加させることが可能であるが、スイッチの接点圧力が大きくなり、可動接点部品に被覆された銀の摩耗や、動作回数の大幅な増大による接点寿命の低下が問題になっている。
例えば、ステンレス条に銀または銀合金を被覆した複合接点材料として、下地にニッケルめっきを施したものが多用されている(例えば、特許文献1参照)。だが、これをスイッチに利用する場合、スイッチの動作回数が増加するにつれて、接点部の銀が摩耗によって削れ、下地のニッケルめっき層が露出して接触抵抗が上昇し、導通がとれなくなる不具合が顕在化している。特に、小径のドーム型可動接点部品では、この現象が起こり易く、益々小型化するスイッチには大きな技術課題になっている。
この問題を解決するために、基材の上にニッケルめっき層、パラジウムめっきを順に施し、その上に金めっきを施した複合接点材料がある(例えば、特許文献2参照)。しかし、パラジウムめっき皮膜は硬いために、スイッチの動作回数が増加するとクラックを生じやすい問題がある。
また、導電性を向上させる目的で、ステンレス基材にニッケルめっき、銅めっき、ニッケルめっき、金めっきを順に施したものがある(特許文献3参照)。しかし、ニッケルめっき自体は耐食性に優れるが、硬いため曲げ加工時に銅めっき層と金めっき層との間にニッケルめっき層にクラックが発生することがあり、その結果、銅めっき層が露出して耐食性が劣化するという問題がある。
また、接点寿命を向上させる技術として、ステンレス基材にニッケルめっき、銅めっき、銀めっきを順次施すものがある(特許文献4〜6参照)。これらの技術において、接点寿命の向上を試みた。その結果、接点モジュール形成時の半田付けを模擬した熱処理(例えば温度260℃で5分間)後の初期接触抵抗値や、100万回に及ぶ打鍵テストを行った後の接触抵抗値を測定したところ、熱処理後の接触抵抗値が高いために製品として使用できない水準のものが数多く出現した。このことは、製品に組み込んだ際の不良率が多くなることを示しており、単にステンレス基材の上に下地ニッケル層、中間銅層、銀最表層の順に所定の厚さで形成するだけでは、熱履歴後および打鍵後の接点特性や接触寿命が不十分であることがわかった。特に、モジュール形成や半田付け等の工程にて、銀を透過した酸素により下地層の酸化が発生し、その後の繰り返し歪を発生させる打鍵テストで銀めっき層の剥離を誘発させていた。
また、接点寿命を向上させる技術として、銅または銅合金から成る条材の表面が銀または銀合金から成る層で被覆されている電気接点材料において、前記銀または銀合金の結晶粒径が、平均値で5μm以上であることを特徴とする電気接点材料が提供され、また、銅または銅合金から成る条材の表面に銀または銀合金のめっき層を形成し、ついで、非酸化性ガス雰囲気において、400℃以上の温度で熱処理を行うことを特徴とする電気接点材料の製造方法が開示されている(特許文献7)。しかしながら、ステンレス条に銀または銀合金を被覆した複合接点材料に対して、銀または銀合金の結晶粒径を5μm以上に制御するために400℃以上の熱処理を行うと、ステンレス条のばね特性が劣化して可動接点用材料としては適用できないことがわかった。さらに中間層にはニッケルまたはニッケル合金が使用されており、下地層の上層として中間層に銅成分が存在する構成は開示されていない。
特開昭59−219945号公報 特開平11−232950号公報 特開昭63−137193号公報 特開2004−263274号公報 特開2005−002400号公報 特開2005−133169号公報 特開平05−002940号公報
本発明は可動接点部品用の複合材として、繰り返すせん断応力に対してもめっきの密着性に優れ、接触抵抗値が長期に渡って低く安定し、スイッチの寿命が改善された可動接点部品用銀被覆複合材および可動接点部品、スイッチの提供を目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意研究した結果、ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかからなる下地層が形成され、その上層に銅または銅合金からなる中間層が形成され、さらにその上層に特定の銀合金層が最表層として形成されている可動接点部品用銀被覆複合材において、最表層に形成された銀合金の平均結晶粒径を、0.5〜5.0μmに制御することによって、繰り返すせん断応力に対してもめっきの密着性に優れ、熱履歴後においても接触抵抗値が低く、かつ長期にわたって接触抵抗が低く安定に保つことができることを見出した。また、中間層に形成されている銅または銅合金の厚さを0.05〜0.3μmの範囲で制御し、前記最表層の表面の銅成分の検出量が5質量%未満であることにより、上記結晶粒径制御の効果がより一層高まることを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の解決手段を提供するものである。
(1)ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかからなる下地層が形成され、その上層に銅または銅合金からなる中間層が形成され、さらに中間層の上層に銀合金層が最表層として形成されている可動接点部品用銀被覆複合材であって、前記中間層の厚さが0.05〜0.3μmであり、かつ前記最表層に形成された銀合金の平均結晶粒径が0.5〜5.0μmでり、前記最表層の表面の銅成分の検出量が5質量%未満であり、前記銀合金としては、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金、銀−アンチモン合金、銀−亜鉛合金、銀−ビスマス合金であることを特徴とする、可動接点部品用銀被覆複合材。
(2)前記最表層の厚さが、0.3〜2.0μmであることを特徴とする、(1)記載の可動接点部品用銀被覆複合材。
(3)(1)または(2)に記載の可動接点部品用銀被覆複合材が加工されて形成された可動接点部品であって、接点部分がドーム状または凸形状に形成されたことを特徴とする可動接点部品。
(4)(3)に記載の可動接点部品を用いたスイッチであって、前記可動接点部品および前記可動接点部品と接続される固定接点が、樹脂ケース中に組み込まれていることを特徴とするスイッチ。
(5)ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかからなる下地層を形成し、その上層に銅または銅合金からなる中間層を形成し、さらに上層に銀または銀合金層を最表層として形成する可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法であって、
前記中間層の厚さが0.05〜0.3μmであり、かつ前記最表層に形成された銀または銀合金の平均結晶粒径が0.5〜5.0μmであり、
前記銀合金が最表層の表面の銅成分の検出量が5質量%未満であり、前記銀および銀合金としては、銀、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金、銀−アンチモン合金、銀−亜鉛合金、銀−ビスマス合金であり、
前記最表層を形成する銀および銀合金めっきは、その陰極電流密度を許容電流密度の80%以上で行い、前記銀および銀合金めっき後に通電加熱を施し、前記通電加熱は、銀および銀合金めっき電解槽と当該電解槽の出側に配置した給電装置との間で実施し、前記通電加熱を条材の断面積1mm 当り4A以上の電流で行い、その通電加熱時間を2〜30秒程度とすることを特徴とする可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法。
(6)前記最表層の厚さが、0.3〜2.0μmであることを特徴とする(5)に記載の可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法。
本発明の可動接点部品用銀被覆複合材は、従来の可動接点材料に比べて、繰り返しせん断応力に対して銀被覆層の密着力が低下しない。そして、スイッチ形成時の熱履歴や、スイッチの開閉動作においても接触抵抗値が長期にわたって低く安定に保たれることによって、スイッチの寿命がより一層改善された可動接点部品用銀被覆複合材が提供できる。
また、本発明の可動接点部品は、前記可動接点部品用銀被覆複合材を加工したものであり、ドーム状や凸形状に加工した後の各層の割れの発生が抑制される。よって、接触抵抗値が長期にわたって低く安定に保たれ、接点寿命の長い可動接点部品となる。特に、繰り返しせん断応力がかかるドーム状接点では効果が大きい。
めっき装置の概略構成の好ましい一例を示したブロック図である。 打鍵試験に用いたスイッチの平面図である。 打鍵試験に用いたスイッチの平面図におけるA−A線断面図と押圧方向を示すもので、(a)はスイッチ動作前、(b)はスイッチ動作時である。 本発明の可動接点部品用銀被覆複合材をEBSDで観察した写真であり、平均結晶粒径が約0.6μmである例を示す。 従来の可動接点部品用銀被覆複合材をEBSDで観察した写真であり、平均結晶粒径が約0.2μmである例を示す。
本発明の可動接点部品用銀被覆複合材および可動接点部品について、好ましい実施の態様を詳細に説明する。
本発明の基本的な実施態様は、ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部に、ニッケル、コバルト、ニッケル合金またはコバルト合金の下地層、銅または銅合金の中間層、結晶粒径が制御された銀合金の最表層がこの順に形成されている可動接点部品用銀被覆複合材であり、これから形成される可動接点部品は、スイッチの動作回数が増加しても接触抵抗の上昇が起き難いものである。
本発明の実施態様において、ステンレス鋼基材は可動接点部品に用いたとき、その機械的強度を担うものである。このため、ステンレス鋼基材として応力緩和特性に優れた疲労破壊し難い材料である、SUS301、SUS304、SUS316などの圧延調質材またはテンションアニール材が用いられる。
前記ステンレス鋼基材上に形成される下地層は、ステンレス鋼と銅または銅合金層との密着性を高めるために配置されている。銅または銅合金の中間層は、下地層と最表層の密着性を高めることができ、かつ最表面中を拡散してきた酸素を捕捉し、下地層の成分の酸化を防止し密着性を向上させる機能を持っている公知の技術である。
下地層を形成する金属は、公知のようにニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかが選ばれ、特にニッケルまたはコバルトが好ましい。この下地層は、ステンレス基材を陰極にして、例えば塩化ニッケルおよび遊離塩酸を含む電解液を用いて電解する、もしくは、その後にスルファミン酸ニッケル浴等との組合せで2層にすることにより、厚さを0.005〜2.0μmとするのが、プレス加工時に下地層に割れが入りにくくするために好ましく、0.01〜0.2μmであるのがより好ましい。
従来の最表層の密着力低下の原因は、下地層の酸化と大きな繰り返しせん断応力によるものであり、その対策として、下地層を酸化させないこと、せん断応力が加わっても密着性が劣化しないことの2点を満足する材料の開発が必要であった。
そこで、本発明では、上記課題に対し、下地層を酸化させない手段として、銅または銅合金からなる中間層を配置した構成を基本としている。下地層の酸化は、最表層中の酸素の透過によるものであり、銅または銅合金の配置によって、銀の粒界を拡散した銅成分が最表層内で酸素を捕捉し下地層の酸化を抑制することで、密着性の低下を防止する役割を果たすと考えられる。
しかしながら、本構成品を可動接点用銀被覆ステンレス部品として使用したとき、接触抵抗値が上昇してしまう問題が発生していた。本発明者らは、この問題に対して調査を行ったところ、中間層の銅成分が、最表層を形成する銀中に容易に拡散し、その拡散した銅成分が最表層の表面に到達したときに酸化されて酸化銅を形成し、接触抵抗を増大させてしまうという現象であることを明らかにした。
この現象を解決すべく鋭意研究を行った結果、中間層成分である銅の最表層への拡散は、最表層を形成する銀の結晶粒径に密接な関係があることを見出した。すなわち、最表層を形成する銀の結晶粒径を大きくすることで銅の拡散経路を大幅に減少させて銅の拡散量を少なくすることができることを見出した。
本発明における銀合金からなる最表層の結晶粒径は、0.5μm以上に制御することにより、中間層で形成された銅成分の拡散量を抑制することができ、繰り返すせん断応力に対してもめっきの密着性に優れ、熱履歴がかかっても接触抵抗を増大させず、可動接点部品として長期間使用されても接触抵抗値が上昇しないことで、接点特性の良好な可動接点部品用銀被覆複合材が提供できる。
結晶粒径が0.5μm未満であると、結晶粒界が多くなるために中間層の銅成分の拡散経路が多いので、耐熱信頼性が不十分となって接触抵抗が上昇する可能性が高くなり、0.5μm以上に結晶粒径が大きくなるほど中間層の銅成分の拡散経路が少なくなるため好ましい。特に好ましくは、結晶粒径が0.75μm以上である。
なお、従来の複合接点材料における銀および銀合金からなる最表層の結晶粒径は、平均結晶粒径が0.2μm程度であり、その結果として中間層の銅成分や酸素が拡散する経路である最表層の結晶粒界が数多く存在して、各層間の密着性低下や接触抵抗の劣化の大きな原因になっていたと考えられる。
なお、最表層を形成する銀または銀合金の結晶粒径を調整する方法としては、銀および銀合金のめっき電流密度を許容電流密度の80%以上に調整してめっき被膜に大きな内部応力を与え、その後の通電加熱で再結晶させることで結晶粒径を大きくすることができる。結晶粒径の調整は、電流密度と通電加熱電流および時間で調整することができる。
本発明の実施態様において最適な条件で形成される中間層の厚さは、0.05〜0.3μmの範囲である。中間層の厚さが薄すぎると、最表層中を透過してきた酸素成分を捕捉するには不十分であり、逆に厚すぎると銅成分の絶対量が多くなるため、最表層を形成する銀または銀合金の結晶粒径を大きくしても、銅成分の最表層の透過を十分に抑制できないため、中間層の厚さは0.3μm以下である必要がある。上記範囲であれば特性は十分満足されるが、より効果的な範囲は0.08〜0.2μmであり、特に効果的な範囲は0.1〜0.15μmである。
なお、中間層が銅合金により形成された場合、スズ、亜鉛、ニッケルから選ばれる1種または2種以上の元素を合計で1〜10質量%含む銅合金が好ましい。銅と合金化する成分は必ずしも限定するものではないが、銀層中を透過した酸素の捕捉と下地層および最表面を形成する銀または銀合金との密着性を向上させる主成分が銅であり、他の合金元素が含まれた場合、中間層が硬くなって耐摩耗性が向上する。これらの元素の合計は、1質量%未満であれば、中間層が純銅である場合とほぼ同等の効果となり、10質量%を超えると、中間層が硬くなりすぎて、プレス性が悪くなったり、接点として使用中に割れが発生したりして、耐食性が低下するために好ましくない。
また、銀または銀合金からなる最表層の厚さは、0.3〜2.0μm、より好ましくは0.5〜2.0μm、さらに好ましくは0.8〜1.5μmとすることで、加熱後も最表層に銅成分が拡散することがほとんどなく、接触安定性に優れる。最表層の厚さが薄すぎると、最表層を形成する銀または銀合金の結晶粒径を制御しても、中間層から拡散してきた銅成分が表層に到達しやすいために接触抵抗を上昇させやすく、逆に厚すぎると効果が飽和するのと同時に銀の使用量が増加するため経済的にも環境負荷が増大する意味で好ましくない。
最表層として好適に用いられる銀合金としては、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金、銀−アンチモン合金、銀−亜鉛合金、銀−ビスマス合金があげられ、特に、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金および銀−アンチモン合金からなる群から選ばれることが好ましい。
本発明において、下地層、中間層、最表層の各層は、電気めっき法により形成する。前記各層は、ステンレス鋼基材の全面に形成してもよいが、接点部のみに形成するのが経済的であり、環境負荷を軽減した製品が提供できるため好ましい。
銀および銀合金のめっき電流密度は、めっき液の組成や浴温、攪拌の条件によって最適値が変化するが、そのめっき条件における許容電流密度に対して80%以上の電流密度に調整することが必要である。
許容電流密度とは、めっきの電流密度を徐々に上昇させて、めっきが焼ける直前の電流密度のことであるが、例えば、5A/dmが許容電流密度であった場合は、その80%以上である4A/dm以上でめっきを行うことが必要である。
80%未満の場合は、銀および銀合金の内部応力が小さいために再結晶が困難で、専用の焼鈍炉を用いて高温で再結晶処理する必要がある。許容電流密度に対して85%〜98%の条件で行うのが好ましく、90%〜98%の条件で行うことがより好ましい。
前記で得られた銀および銀合金めっき層は内部応力が極めて大きいため、僅かな加熱で銀および銀合金めっき層を再結晶させることができる。図1に示すように、銀および銀合金めっき電解槽11の入側とカソード側の給電装置12との間に設けた第1整流器13だけでめっきの全電流を供給した場合には、電解槽11の出側の加熱ゾーン14での発熱は発生しない。加熱は、銀および銀合金めっき電解槽11出側とカソード側の給電装置15間の第2整流器16でめっき電流を供給する場合に、ステンレス条の電気抵抗を利用した通電加熱が有効である。このときの発熱量は、加熱ゾーン14の長さによっても変わり、長くなるほど電気抵抗が高くなるので、発熱量が大きくなる。第1、第2整流器13、16の合計の電流がめっき電流となるので、第1、第2整流器13、16の電流分配によって発熱量を調整することができる。
したがってステンレス条は、比抵抗が大きいために通電によって容易に発熱させることが可能であり、その電流の大きさと時間によって銀または銀合金めっき層の結晶粒径を容易に調整することが可能である。
第2整流器16の通電電流は、条の断面積1mm当り4A以上が必要で、電流値が小さい場合には発熱が不十分で再結晶しない。より好ましくは、6A以上であり、特に好ましくは8A以上であるが、電流が大きすぎても発熱が過剰になって材料が軟化する恐れがあるため、最大でも20A以下に抑えることが必要である。
また、電解槽11の出側の加熱ゾーン14の長さは、限定するものではないが、加熱される時間が2〜30秒程度になる長さに設定する。
以下に本発明の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
SUS基材を連続的に通板して巻き取るめっきラインにおいて、厚さ0.05mm、条幅100mmの基材(SUS301の条)を電解脱脂、水洗、活性化、水洗、下地層めっき、水洗、中間層めっき、水洗、銀ストライクめっき、水洗、最表層めっき、水洗、乾燥の工程を行い、その後、最表層めっきの電流密度と最表層めっき出側給電装置の電流値を変化させて通電加熱を行い、本発明品および比較品を得た。なお、最表層めっきと出側給電の間にある加熱ゾーンの通過時間を10秒とした。
各処理条件は次の通りである。
1.(電解脱脂、活性化)
(電解脱脂)
処理液:オルソケイ酸ソーダ100g/リットル
処理温度:60℃
陰極電流密度:2.5A/dm
処理時間:10秒
(活性化)
処理液:10%塩酸
処理温度:30℃
浸漬処理時間:10秒
2.(下地層めっき)
(ニッケルめっき)
処理液:塩化ニッケル250g/リットル、遊離塩酸50g/リットル
処理温度:40℃
電流密度:5A/dm
めっき厚:0.005〜0.3μm
処理時間:めっき厚毎に時間を調整
(コバルトめっき)
処理液:塩化コバルト250g/リットル、遊離塩酸50g/リットル
処理温度:40℃
電流密度:2A/dm
めっき厚:0.02〜0.08μm
処理時間:2秒
3.(中間層めっき)
(銅めっき1:表においてCu−1と表記)
処理液:硫酸銅150g/リットル、遊離硫酸100g/リットル、遊離塩酸50g/リットル
処理温度:30℃
電流密度:5A/dm
めっき厚:0.05〜0.32μm
処理時間:めっき厚毎に時間を調整
(銅めっき2:表においてCu−2と表記)
処理液:シアン化第一銅30g/リットル、遊離シアン10g/リットル
処理温度:40℃
電流密度:5A/dm
めっき厚:0.045〜0.15μm
処理時間:めっき厚毎に時間を調整
4.(銀ストライクめっき)
処理液:シアン化銀5g/リットル、シアン化カリウム50g/リットル
処理温度:30℃
電流密度:2A/dm
処理時間:10秒
5.(最表層めっき)
(銀めっき)
処理液:シアン化銀50g/リットル、シアン化カリウム50g/リットル、炭酸カリウム30g/リットル
処理温度:40℃
電流密度:4.9〜6.7A/dmの範囲で変化
めっき厚:0.3〜2.0μm
処理時間:めっき厚毎に時間を調整
(銀−錫合金めっき)Ag−10%Sn
処理液:シアン化カリウム100g/リットル、水酸化ナトリウム50g/リットル、シアン化銀10g/リットル、スズ酸カリウム80g/リットル
処理温度:40℃
電流密度:6A/dm
めっき厚:1.0μm
処理時間:0.3分
(銀−インジウム合金めっき)Ag−10%In
処理液:シアン化カリウム(KCN)100g/リットル、水酸化ナトリウム50g/リットル、シアン化銀100g/リットル、塩化インジウム60g/リットル
処理温度:30℃
電流密度:6A/dm
めっき厚:1.0μm
処理時間:0.3分
得られた銀被覆ステンレス条の銀および銀合金の結晶粒径は、FIBで断面切断後にEBSD(電子線後方散乱回折)で画像を写真撮影し、その写真から平均の結晶粒径を求めた。
得られたこれらの可動接点部品用銀被覆複合材(銀被覆ステンレス条)を直径4mmのドーム型可動接点部品に加工し、固定接点には銀を1μm厚さにめっきした黄銅条を用いて、図2、3に示す構造のスイッチで打鍵試験を行った。図2は、打鍵試験に用いたスイッチの平面図である。また、図3は、打鍵試験に用いたスイッチの図2中のA−A線断面図と押圧を示すもので、(a)はスイッチ動作前、(b)はスイッチ動作時を示す図である。図2、3に示すように、銀めっきステンレスのドーム型可動接点1および銀めっき黄銅の固定接点2が樹脂ケース4中に樹脂の充填剤3で組み込まれている。
打鍵試験は、接点応力:9.8N/mm、打鍵速度:5Hzで最大100万回の打鍵を行って接触抵抗の経時変化を測定し、その結果を表1〜2に示した。なお、接触抵抗は電流10mA通電で測定を行い、ばらつきを含めた接触抵抗値を4段階で評価し、表2に示した。具体的には、接触抵抗値15mΩ未満を「優」と評価して表に「◎」印を付し、15mΩ以上30mΩ未満を「良」と評価して表に「〇」印を付し、30mΩ以上50mΩ未満を「可」と評価して表に「△」印を付し、50mΩ以上のものを「不可」と評価して表に「×」印を付した。なお、可動接点として接触抵抗値が50mΩ未満である◎〜△であることが接点として実用性があると判断した。
さらに、最表面に銅成分が検出されるかどうかについてオージェ電子分光分析装置で最表面の定性分析を行って、銅成分の検出量を調査した。検出されなかったものを「なし」、検出量が5質量%未満を「微量」、検出量が5質量%以上のものを「多量」とし、表2に示した。
また、打鍵試験後の可動接点側について目視検査を行い、めっきの剥離有無について観察を行って、剥離有無を調査した。
発明例1〜20の可動接点部品用銀被覆複合材は、可動接点部品として加工後に100万回の打鍵試験を行っても接触抵抗の増加はすべて30mΩ未満である一方、比較例1〜5では、100万回打鍵後に接触抵抗が50mΩ以上となり、接点寿命が短いことがわかる。
また、比較例1に関しては、従来の下地層としてニッケルめっき、中間層として銅めっき、最表層として銀めっきを施した例で、最表層の銀の結晶粒径が約0.2μmであり、1万回の打鍵で接触抵抗が上昇し始め5万回では50mΩ以上となり、実用上の問題が発生することがわかる。図4に発明例1をEBSD(電子線後方散乱回折)で観察した写真、図5に比較例1をEBSDで観察した写真をそれぞれ示す。図4の発明例1の最表層の銀の結晶粒径は約0.6μmであり、図5の比較例1の最表層の銀の結晶粒径は約0.2μmである。よって、発明例1は比較例1と比較して接触抵抗が良好な値を示していることがわかる。結晶粒径の測定方法は、図4と図5のめっき被膜の断面積を結晶粒の数で割り、更に商を平方根として求めた。
比較例5に関しては、銅からなる中間層が薄い状態であると、100万回打鍵後には最表層・中間層の剥離が生じており、透過した酸素の捕捉が不十分であって密着性に劣る様子が伺える。
比較例4のように、銅からなる中間層が厚いときは、結晶粒径を調整しても最表面における銅成分の拡散が多く見られ、その結果接触抵抗値が増大していることがわかる。一方、結晶粒径が0.5μmよりも小さい比較例2、3においては、中間層厚が0.05〜0.3μmで制御されていても銅成分の拡散量が多くなり、最表層の表面に銅成分の露出が多くなって接触抵抗値を増大している様子が伺えた。
これらの結果より、発明例のごとく中間層の厚さを0.05〜0.3μmで制御しつつ、銀または銀合金からなる最表層の結晶粒径を0.5〜5.0μmの範囲内に制御することにより、可動接点部品の接点特性としての長期信頼性が向上できることは明白であり、優れた密着性・長期信頼性を兼ね備えた可動接点部品用銀被覆複合材を工業的に安定して提供できることがわかる。
1 ドーム型可動接点
2 可動接点
3 充填剤
4 樹脂ケース

Claims (6)

  1. ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかからなる下地層が形成され、その上層に銅または銅合金からなる中間層が形成され、さらに上層に銀合金層が最表層として形成されている可動接点部品用銀被覆複合材であって、
    前記中間層の厚さが0.05〜0.3μmであり、かつ前記最表層に形成された銀または銀合金の平均結晶粒径が0.5〜5.0μmであり、
    前記銀合金が最表層の表面の銅成分の検出量が5質量%未満であり、前記銀合金としては、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金、銀−アンチモン合金、銀−亜鉛合金、銀−ビスマス合金であることを特徴とする可動接点部品用銀被覆複合材。
  2. 前記最表層の厚さが、0.3〜2.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の可動接点部品用銀被覆複合材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の可動接点部品用銀被覆複合材が加工されて形成された可動接点部品であって、
    接点部分がドーム状または凸形状に形成されたことを特徴とする可動接点部品。
  4. 請求項3に記載の可動接点部品を用いたスイッチであって、
    前記可動接点部品および前記可動接点部品と接続される固定接点が、樹脂ケース中に組み込まれていることを特徴とするスイッチ。
  5. ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかからなる下地層を形成し、その上層に銅または銅合金からなる中間層を形成し、さらに上層に銀または銀合金層を最表層として形成する可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法であって、
    前記中間層の厚さが0.05〜0.3μmであり、かつ前記最表層に形成された銀または銀合金の平均結晶粒径が0.5〜5.0μmであり、
    前記銀または銀合金が最表層の表面の銅成分の検出量が5質量%未満であり、前記銀および銀合金としては、銀、銀−錫合金、銀−インジウム合金、銀−ロジウム合金、銀−ルテニウム合金、銀−金合金、銀−パラジウム合金、銀−ニッケル合金、銀−セレン合金、銀−アンチモン合金、銀−亜鉛合金、銀−ビスマス合金であり、
    前記最表層を形成する銀および銀合金めっきは、その陰極電流密度を許容電流密度の80%以上で行い、前記銀および銀合金めっき後に通電加熱を施し、前記通電加熱は、銀および銀合金めっき電解槽と当該電解槽の出側に配置した給電装置との間で実施し、前記通電加熱を条材の断面積1mm 当り4A以上の電流で行い、その通電加熱時間を2〜30秒程度とすることを特徴とする可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法。
  6. 前記最表層の厚さが、0.3〜2.0μmであることを特徴とする請求項5に記載の可動接点部品用銀被覆複合材の製造方法。
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