JP5744359B1 - 超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置 - Google Patents

超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置 Download PDF

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Abstract

超電導マグネットの調整方法は、静磁場空間における磁場を測定する工程(S100)と、上記磁場を測定する工程での測定結果に基づいて、超電導マグネット内におけるシムの複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程(S110)と、シムの上記複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程での算出結果に基づいて、シムの上記複数の配置位置の各々において、複数種類のシムのうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ配置または除去してシミングする工程(S120)とを備える。シムの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程にて、シムの上記複数の配置位置の各々において、複数種類のシムのなかの任意の1つのシムに相当する、または、複数種類のシムのなかの任意の複数のシムの組み合わせに相当する、シムの量が算出されるように制約条件を課する。

Description

本発明は、超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置に関する。
静磁場均一度の調整方法を開示した先行文献として、国際公開第2012/132911号(特許文献1)がある。特許文献1に記載された静磁場均一度の調整方法は、計測空間に静磁場発生手段により発生した静磁場に対し、補正磁場を発生する磁場補正手段を配置して、静磁場の均一度を調整する方法である。特許文献1に記載された静磁場均一度の調整方法は、静磁場発生手段が発生した静磁場を測定するステップと、測定された静磁場の空間分布を級数展開するステップと、級数展開された不整磁場成分のうち、高次項の不整磁場成分を補正する第一の磁場調整ステップと、第一の調整ステップの後に行われ、低次の不整磁場成分を調整する第二の磁場調整ステップと、を含む。
国際公開第2012/132911号
超電導マグネットにおける静磁場の均一性の調整には、互いに厚さの異なるすなわち厚さが離散化した複数種類のシムが、一般的に用いられる。磁場の測定結果に基づいてシムを配置しようとした場合、シムの厚さの離散化のために、磁場の測定結果に対応してシムを配置することができない場合がある。この場合、所望の静磁場の均一性を得るまでに繰り返し行なわれるシミングの回数が増加する。
超電導マグネットが磁場を発生している状態においては、シムに大きな電磁力が作用している。そのため、超電導マグネットが磁場を発生している状態にてシミングすることは困難である。通常、シミングする際には、超電導マグネットが発生する磁場を低下させて、シムを取り付け直した後、再度、超電導マグネットが発生する磁場を増加させる。このとき、超電導マグネットを冷却保持している液体ヘリウムの一部が蒸発して消失する。シミングの回数が増加することにより、作業工数および液体ヘリウムの消失量が増加する。
シムの厚さの離散化の影響を緩和するために、可能な限り薄いシムを用いてシミングすることが考えられる。現在においては、最も薄いシムの厚さは、0.05mmであり、これ以上薄いシムを用いる場合、シムの製造コストが高くなるとともに、シムの取り扱いが困難となりシミングの作業性が悪くなる。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、シムの厚さの離散化の影響を抑制して静磁場の均一性を簡易に調整できる、超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく超電導マグネットの調整方法は、超電導マグネットの静磁場空間に発生する静磁場の均一性を、強磁性体からなり厚さが互いに異なる複数種類のシムを用いてシミングすることにより調整する、超電導マグネットの調整方法である。超電導マグネットの調整方法は、静磁場空間における磁場を測定する工程と、上記磁場を測定する工程での測定結果に基づいて、超電導マグネット内におけるシムの複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程と、シムの上記複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程での算出結果に基づいて、シムの上記複数の配置位置の各々において、複数種類のシムのうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ配置または除去してシミングする工程とを備える。シムの上記複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程にて、シムの上記複数の配置位置の各々において、複数種類のシムのなかの任意の1つのシムに相当する、または、複数種類のシムのなかの任意の複数のシムの組み合わせに相当する、シムの量が算出されるように制約条件を課する。
本発明によれば、シムの厚さの離散化の影響を抑制して静磁場の均一性を簡易に調整できる。
本発明の実施形態1に係るMRI装置の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットにおけるシミング部を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットが備えるシムトレイおよびシムを示す分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットが備える3種類のシムを示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの調整方法を示すフローチャートである。 各誤差成分を分解するための座標系である。 静磁場の向きにおけるシムの配置位置とシムの出力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の各実施形態に係る超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態および比較形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
なお、以下の実施形態においては、MRI(Magnetic Resonance Imaging)用超電導マグネットについて説明するが、超電導マグネットはこれに限られず、他の用途に用いられるものであってもよい。また、円筒型の超電導マグネットについて説明するが、必ずしも円筒型の超電導マグネットに限定されるものではなく、開放型の超電導マグネットにも本発明を適用できる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るMRI装置の外観を示す斜視図である。図1に示すように、本発明の実施形態1に係るMRI装置1は、静磁場発生部10と寝台30とを含む。静磁場発生部10は、後述する超電導マグネット100を含み、ボア20の内部に静磁場を発生する。
図2は、本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの構造を示す断面図である。図2においては、水平方向をX方向、垂直方向をY方向、静磁場190の向きをZ方向として図示している。
図2に示すように、本発明の実施形態1に係る超電導マグネット100においては、最も外側に、中空円筒状の真空槽110が配置されている。真空槽110の円筒中心部の空間が、ボア20に対応したボア部160となる。真空槽110の内部は、真空になるように図示しない減圧装置により減圧されている。真空槽110は、下部に配置された脚部170によりボア部160の中心軸が水平方向になるように支えられている。
真空槽110の内部には、真空槽110と略相似形の中空円筒状の熱シールド120が配置されている。熱シールド120の内部には、熱シールド120と略相似形の中空円筒状のヘリウム槽130が配置されている。熱シールド120は、ヘリウム槽130と真空槽110との間を断熱する機能を有している。
ヘリウム槽130の内部には、超電導コイル140が円周上に配置されている。ヘリウム槽130の内部には、液体ヘリウム150が充填されている。超電導コイル140は、液体ヘリウム150中に浸漬されて冷却されている。
超電導マグネット100が稼動すると、ボア部160の図中の点線で示す範囲内の静磁場空間180において、矢印方向の静磁場190が発生する。この静磁場190が、強く、ppmのオーダーで均一であり、安定していることが望まれる。
図3は、本実施形態に係る超電導マグネットにおけるシミング部を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る超電導マグネットが備えるシムトレイおよびシムを示す分解斜視図である。図5は、本実施形態に係る超電導マグネットが備える3種類のシムを示す斜視図である。
図2においては図示していないが、図3に示すように、超電導マグネット100は、真空槽110の内周側の側壁に沿うように形成されたシミング部200を有する。シミング部200には、シミング部200の周方向に互いに間隔を置いて、ボア部160の中心軸方向に延在する複数の開口部210が設けられている。本実施形態においては、24箇所の開口部210が設けられているが、開口部210の数はこれに限られない。
図3,4に示すように、24箇所の開口部210の各々には、シムトレイ230が挿入される。図4に示すように、シムトレイ230は、複数のシム250を収容する複数の凹部240が形成された本体部231と蓋部232とを含む。
本実施形態においては、各シムトレイ230は、同一寸法で設けられたNo.1〜No.15までの15箇所の凹部240を有する。15箇所の凹部240の各々は、平面視にて、正方形の底面を有し、深さの寸法がDである。
本実施形態に係る超電導マグネット100は、24本のシムトレイ230を備える。24本のシムトレイ230に設けられた凹部240の数の合計は、360箇所である。シミングする際には、この360箇所の凹部240のうちの選択された一部または全部の凹部240に、シム250が配置される。選択されなかった凹部240には、シム250は配置されない。
開口部210にシムトレイ230が挿入された状態において、シムトレイ230の長手方向の中心C上に位置するNo.8の凹部は、静磁場190の向きにおける静磁場空間180の中央近傍に位置する。本実施形態においては、シムトレイ230の長手方向の中心に位置するNo.8の凹部240にそれぞれ隣接する、No.7の凹部240およびNo.9の凹部240までが、静磁場190の向きにおける静磁場空間180の中央近傍に位置する。
本実施形態においては、シムトレイ230は、同一寸法で設けられた15箇所の凹部240を有しているが、凹部240の数は15個に限られない。仮に、シムトレイ230が偶数箇所の凹部240を有する場合、シムトレイ230の長手方向の中心Cを互いの間に挟む2つの凹部240までが、静磁場190の向きにおける静磁場空間180の中央近傍に位置する。
シムトレイ230にシム250を取り付けるための構造は、シムトレイ230の凹部240に限られない。たとえば、シムトレイに雄ネジが設けられ、この雄ネジに、貫通孔が設けられたシムが挿通された状態で、雄ネジとナットとを螺合させることにより、シムトレイにシムが取り付けられる構造であってもよい。
シムトレイは、必ずしも棒状の形状でなくてもよく、たとえば、超電導マグネット100のシミング部200の内周壁に設けた雄ネジに、貫通孔が設けられたシムが挿通されて固定されることにより、シミング部200にシムが直接取り付けられる構造であってもよい。すなわち、シムトレイは、超電導マグネット100にシムが取り付けられる構造であれば特に限定されない。
図5に示すように、本実施形態においては、3種類のシム250として、厚さの寸法がT1である第1シム251、厚さの寸法がT2である第2シム252、および、厚さの寸法がT3である第3シム253を準備している。
第1シム251、第2シム252および第3シム253の各々は、薄板状の平面視にて正方形の鉄片からなる。ただし、第1シム251、第2シム252および第3シム253の各々の材料は、鉄に限られず、強磁性体であればよい。第1シム251、第2シム252および第3シム253の各々の平面視形状は、正方形に限られず、凹部240の底面の形状に対応する形状であればよい。
図3〜5に示すように、各開口部210に挿入される複数のシムトレイ230の各々において、複数の凹部240の各々に収容されるシム250の量を調節することにより、静磁場空間180の静磁場190の均一性を向上することができる。このようにシム250を配置することにより、静磁場空間180における静磁場190の均一性の向上を図ることがシミングである。なお、本実施形態においては、複数の凹部240の各々に収容されるシム250の量は、シム250の積層厚さによって決まる。
本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法は、超電導マグネット100の静磁場空間180に発生する静磁場190の均一性を、強磁性体からなり厚さが互いに異なる3種類のシム250を用いてシミングすることにより調整する。
図6は、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法は、静磁場空間180における磁場を測定する工程(S100)と、磁場を測定する工程(S100)での測定結果に基づいて、超電導マグネット100内におけるシム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出する工程(S110)と、シム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出する工程(S110)での算出結果に基づいて、シム250の複数の配置位置の各々において、3種類のシム250のうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ配置または除去してシミングする工程(S120)とを備える。
本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法においては、磁場を測定する工程(S100)にて、磁場計測プローブを用いて静磁場空間180の磁場を測定する。次に、磁場を測定する工程(S100)にて測定された静磁場空間180の磁場を各誤差成分に分解する。各誤差成分は、下記の数式1の関係を満たす。数式1は、ルジャンドル陪関数を含んでいる。以下、各誤差成分を、A(n,m)またはB(n,m)と表記する。図7は、各誤差成分を分解するための座標系である。
数式1
Figure 0005744359
次に、静磁場空間180の磁場の各誤差成分が最適な状態になるように、超電導マグネット100内におけるシム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量をコンピュータを用いて算出する。コンピュータには、静磁場空間180の磁場の各誤差成分を最適化するプログラムが予めインストールされている。
コンピュータは、360箇所の凹部240の中から、シム250を配置すべき位置にある凹部240を算出して選択する。コンピュータは、選択した凹部240の各々において、配置するシム250の量を算出する。具体的には、コンピュータは、選択した凹部240の各々において、配置するシム250の積層厚さを算出する。
上記のプログラムにおいては、シム250の積層厚さは、0以上1以下の数値に規格化されている。コンピュータの算出したシム250の積層厚さが0の場合、配置すべきシム250の積層厚さは0mmであり、コンピュータの算出したシム250の積層厚さが1の場合、配置すべきシム250の積層厚さは、上記の凹部240の深さの寸法であるDmmである。たとえば、Dmmは、10mmである。
本実施形態においては、上記のように、3種類のシム250として、厚さの寸法がT1である第1シム251、厚さの寸法がT2である第2シム252、および、厚さの寸法がT3である第3シム253を準備している。たとえば、T1mmは0.25mm、T2mmは0.1mm、T3mmは0.03mmである。
ここで、上記のプログラムに制約条件を課していない場合に生ずる離散化誤差について説明する。制約条件を課されていないプログラムに従って、コンピュータがシム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出した場合、たとえば、コンピュータの算出したシム250の積層厚さが0.54となることがある。この場合、配置すべきシム250の積層厚さは0.54mmである。
この算出結果に基づいて、0.54mmに最も近い積層厚さになるように、第1シム251、第2シム252および第3シム253の組み合わせを考える。その結果、1つの第1シム251と2つの第3シム253を組み合わせて、シム250の積層厚さを0.53mmとする。このように、コンピュータの算出したシム250の積層厚さと、実際にシミングにより配置されるシム250の積層厚さとの間に、0.01mmの誤差が生じる。この誤差は、シム250の厚さの離散化のために生ずる。以下、このようにシム250の厚さの離散化に起因する誤差を離散化誤差と称する。
離散化誤差が生ずる場合、静磁場空間180の磁場の各誤差成分を最適化することができないため、所望の静磁場190の均一性を得るまでに繰り返し行なわれるシミングの回数が増加する。
そこで、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法においては、シム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程(S110)にて、シム250の複数の配置位置の各々において、3種類のシム250のなかの任意の1つのシムに相当する、または、3種類のシムのなかの任意の複数のシムの組み合わせに相当する、シム250の量が算出されるように、上記プログラムに制約条件を課する。
3種類のシム250のなかの任意の1つのシムに相当するシム250の量が算出されるように制約条件を課す場合には、コンピュータの算出可能なシム250の積層厚さは、0.03、0.1および0.25である。
3種類のシムのなかの任意の複数のシムの組み合わせに相当するシム250の量が算出されるように制約条件を課す場合には、コンピュータの算出可能なシム250の積層厚さは、たとえば、0.03+0.25=0.28、0.03+0.03=0.06、および、0.03+0.1+0.25=0.38などである。
上記の制約条件を課したプログラムに従ってコンピュータがシム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出した場合、離散化誤差を0にすることができる。これにより、静磁場空間180の磁場の各誤差成分を最適化することができるため、所望の静磁場190の均一性を得るまでに繰り返し行なわれるシミングの回数を低減できる。その結果、シム250の厚さの離散化の影響を抑制して静磁場190の均一性を簡易に調整できる。
本実施形態においては、離散化誤差が0になるようにプログラムに制約条件を課したが、これに限られず、離散化誤差が許容範囲内になるようにプログラムに制約条件を課してもよい。たとえば、離散化誤差の許容範囲が0.001mmである場合には、コンピュータの算出可能なシム250の積層厚さが、±0.0005の誤差範囲に収まるように制約条件を課する。
上記のシミングする工程(S120)の後、静磁場空間180における磁場を測定する工程(S100)を再度行なって、超電導マグネット100の静磁場空間180に発生する静磁場190の均一性を確認する。
1回目のシミングを行なった後においても、シム250の取付位置精度、または、シム250そのものの磁化特性のバラつきなどの要因によって、静磁場空間180の磁場には各誤差成分が存在することがある。この場合、再度、シム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出する工程(S110)およびシミングする工程(S120)を行なう。すなわち、2回目以降のシミングを繰り返し行なう。
2回目以降のシミングにおいては、超電導マグネット100内にすでにシム250が配置されている。そのため、2回目以降のシミングにおける、シム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシム250の量を算出する工程(S110)にて、コンピュータが算出して選択した凹部240のなかのいずれかの凹部240において、コンピュータが算出したシム250の積層厚さが、すでにその凹部240に配置されているシム250の積層厚さより薄い場合がありうる。この場合には、2回目以降のシミングにおけるシミングする工程(S120)において、すでに凹部240に配置されている、3種類のシム250のうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ除去することになる。
なお、2回目以降のシミングにおいて、コンピュータが算出したシム250の積層厚さが、選択された凹部240にすでに配置されているシム250の組み合わせの積層厚さと異なる場合には、選択された凹部240にすでに配置されているシム250の一部または全部を除去した後、その凹部240に、3種類のシム250のうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ配置する。
本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法において、たとえば、コンピュータの算出可能なシム250の積層厚さが、0、0.25、0.50、0.75および1.0となるように、上記プログラムに制約条件を課す場合、第3シム253だけを準備すればよくなる。このように、制約条件によっては、準備するシム250の種類を削減することができる。その結果、部品点数を削減して、シム250の製造コストを低減できる。特に、準備するシム250を可能な限り厚いシムに集約することにより、凹部240に配置するシム250の合計数量を低減できるため、シミングの作業を簡易にすることができる。
以下、本発明の実施形態2に係る超電導マグネットの調整方法について説明する。なお、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法は、プログラムに課す制約条件のみ実施形態1に係る超電導マグネットの調整方法と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
まず、静磁場の向きにおけるシムの配置位置と、静磁場空間の静磁場の均一性に対するシムの調整能力であるシムの出力との関係について説明する。図8は、静磁場の向きにおけるシムの配置位置とシムの出力との関係を示すグラフである。図8においては、縦軸にシム出力(ppm)、横軸に静磁場の向きにおけるシムの配置位置(No.1〜No.15の凹部240)を示している。また、図8においては、A(1,0)〜A(6,0)のデータを図示している。
図8に示すように、静磁場の向きにおける静磁場空間180の中央近傍に位置するシムの配置位置であるNo.7〜No.9の凹部240においては、他のシムの配置位置であるNo.1〜No.6の凹部240およびNo.10〜No.15の凹部240に比較して、シム出力が高くなる傾向にある。
そのため、静磁場の向きにおける静磁場空間180の中央近傍に位置する、シム250の取付位置精度、または、シム250そのものの磁化特性のバラつきなどの要因によって、静磁場空間180の磁場に各誤差成分が存在した場合、静磁場空間180の静磁場の均一性が損なわれやすい。
そこで、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法においては、シム250の複数の配置位置およびこの複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程(S110)にて、複数の配置位置の各々が、静磁場の向きにおける前記静磁場空間(180)の中央近傍の位置以外となるように上記プログラムに制約条件をさらに課する。
なお、上記の制約条件をさらに課するのは、1回目のシミング時からでもよいし、2回目以降のシミング時からでもよい。1回目のシミング時から上記の制約条件をさらに課した場合には、各シムトレイ230において、No.7〜No.9の凹部240に1つもシム250が配置されないことになる。2回目以降のシミング時から上記の制約条件をさらに課した場合には、2回目以降のシミングにて、各シムトレイ230において、No.7〜No.9の凹部240に配置されたシム250の積層厚さは変更されないことになる。
上記のようにシミングすることにより、静磁場の向きにおける静磁場空間180の中央近傍にシムを配置することによって静磁場空間180の静磁場の均一性が損なわれることを抑制して、所望の静磁場190の均一性を得るまでに繰り返し行なわれるシミングの回数を低減できる。その結果、シム250の厚さの離散化の影響を抑制して静磁場190の均一性を簡易に調整できる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 MRI装置、10 静磁場発生部、20 ボア、30 寝台、100 超電導マグネット、110 真空槽、120 熱シールド、130 ヘリウム槽、140 超電導コイル、150 液体ヘリウム、160 ボア部、170 脚部、180 静磁場空間、190 静磁場、200 シミング部、210 開口部、230 シムトレイ、231 本体部、232 蓋部、240 凹部、250 シム、251 第1シム、252 第2シム、253 第3シム。

Claims (1)

  1. 超電導マグネットの静磁場空間に発生する静磁場の均一性を、強磁性体からなり厚さが互いに異なる複数種類のシムを用いてシミングすることにより調整する、超電導マグネットの調整方法であって、
    前記静磁場空間における磁場を測定する工程と、
    前記磁場を測定する工程での測定結果に基づいて、前記超電導マグネット内におけるシムの複数の配置位置および該複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程と、
    シムの前記複数の配置位置および該複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程での算出結果に基づいて、シムの前記複数の配置位置の各々において、前記複数種類のシムのうちの少なくとも1種類のシムを少なくとも1つ配置または除去してシミングする工程とを備え、
    シムの前記複数の配置位置および該複数の配置位置の各々に配置するシムの量を算出する工程にて、シムの前記複数の配置位置の各々において、前記複数種類のシムのなかの任意の1つのシムに相当する、または、前記複数種類のシムのなかの任意の複数のシムの組み合わせに相当する、シムの量が算出されるように制約条件を課し、前記複数の配置位置の各々が、静磁場の向きにおける前記静磁場空間の中央近傍の位置以外となるように制約条件をさらに課する、超電導マグネットの調整方法。
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