JP5931666B2 - 磁気共鳴撮像装置および磁石装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁場発生源が対向して配置され、均一な静磁場を形成する磁石装置を備えた磁気共鳴撮像装置に関する。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置は、均一な静磁場の形成された空間に置かれた被検体に、高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検体の物理的性質や化学的性質をあらわした画像を得るものであり、主に医療用に用いられている。MRI装置は、磁気共鳴撮像装置とも呼ばれている。
MRI装置の画質向上を図る手段として、磁石装置が撮像領域に形成する静磁場の均一度を向上する方法がある。MRI装置の磁石装置に於ける磁場発生源の配置位置や装置の形状は、要求される静磁場の均一度を実現するように設計されている。しかし、MRI装置の部品の寸法誤差や組み立て誤差、据付位置の環境の影響によって、磁石装置の形成する静磁場は、設計目標とした静磁場からずれてしまう。そのために、一般に磁石装置には磁場調整機構が設けられており、MRI装置毎に、この静磁場のずれを補正している。この補正方法として、磁性体片や永久磁石片(以下、「シム部材」と記載する。)を磁石装置に配置することで行うシミングという方法が知られている。
鉛直方向を向いた磁場を撮像領域内に生成する垂直型のMRI装置の磁場発生源は、上下に対向して配置される。磁場発生源が形成する磁場を補正するシミング方法は、シム部材を上下の磁場発生源に挟まれた空間内に配置することで行われる。
磁石装置の磁場均一度の調整に際し、シム部材を上下の磁場発生源に挟まれた空間内に配置する方法では、シム部材の配置領域が平面上に限られていた。そのため、精度の高い磁場調整を行うためには体積の異なる多くの種類のシム部材を用意する必要があった。
これに対し、特許文献1に記載の技術では、「非磁性シムトレイが、磁極面の近くに配置でき、好ましくは磁極面に取り付け可能である。配置されたシムトレイには、長さ方向に隣接する第1および第2部分を有する表面穴が設けられる。第2部分はほぼ円形の円周を有する。第1部分の外周は円周とほぼ同一であるが、たとえば平坦領域を含む。シムホルダは第1部分の外周とほぼ同一な外周を有するので、シムホルダを表面穴の第1部分を通して第2部分に挿入することができる。所定のシムをシムホルダに着脱自在に取り付けることができる。挿入されたシムホルダは、取り付けたシムと共に、回転でき、このように回転すると、シムホルダおよび表面穴の第2部分それぞれの外周の平坦領域が互いにずれる。」という機構を用いて、立体的にシム部材の配置が行われる。
特開2000−133516号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、シムホルダを複数重ねて配置すると、あらたにシム部材を配置し直す際に、配置し直す必要のないシムホルダも取り除く必要があった。また、特許文献1に記載の技術では、シム部材を内部に配置したホルダの全体が、それを固定する部材の内部に格納されるため、水平方向に隣り合うホルダとホルダの間に固定部材が入り込み、シム部材の配置領域が狭まっていた。
そこで、本発明は、少ない種類のシム部材を用いながら、効率的にシム部材配置空間を利用することで精度の高い磁場調整を行うことができる磁場調整機構を備えた磁気共鳴撮像装置および磁石装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明の磁気共鳴撮像装置は、上下に対向して配置されて撮像領域に静磁場を生成する1組の磁場発生源と、前記撮像領域を挟んで上下に対向して配置されて前記静磁場の均一度を調整する磁場調整機構とを備え、前記磁場調整機構は、磁性体または永久磁石を含むシム部材と、水平に配置された隔壁間に前記シム部材を固定する小容器と、前記小容器を前記撮像領域側の表面に固定する小容器固定板とを備えていることを特徴とした。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、シム部材の鉛直方向位置を容易に調整できるようになるとともに、シム部材を固定する小容器を小容器固定板上に密に配置することができるようになる。そして、少ない種類のシム部材を用いて精度の高い磁場調整を行うことができる磁場調整機構を備えた磁気共鳴撮像装置および磁石装置を提供することができる。
第1実施形態に於けるMRI装置を示す図である。 第1実施形態に於ける小容器固定板を示す図である。 第1実施形態に於ける小容器とシム部材とを示す図である。 第2実施形態に於ける小容器とシム部材とを示す斜視図である。 第3実施形態に於ける小容器固定板の斜視図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態の構成)
図1(a),(b)は、第1実施形態に於けるMRI装置を示す図である。
図1(a)は、MRI装置の斜視図である。
磁気共鳴撮像装置であるMRI装置1は、静磁場を生成する磁石装置10と、当該MRI装置1を操作してMRI画像を表示する操作表示部70と、MRI画像を撮影する患者を搬送するベッド80とを備えている。操作表示部70は、磁石装置10とベッド80とに接続されている。
磁石装置10は、MRI装置1に於いて静磁場を生成するものである。磁石装置10は、1組の磁場発生源である円盤状の磁極20Uと磁極20Lとが上下に対向して配置されている。磁極20Uの下側には、トーラス状のコイル格納容器22Uが配置されている。磁極20Lの上側には、トーラス状のコイル格納容器22Lが配置され、更に円盤状の傾斜磁場コイル40Lが配置されている。この磁極20Uと磁極20Lとは、連結柱11によって支持されている。
操作表示部70は、画像、文字、図形などを表示するモニタ71と、キーやロータリースイッチなどによってオペレータの操作を受け付ける操作部72とを備えている。操作表示部70は、磁石装置10を制御して磁場を生成させ、ベッド80を制御して患者を水平方向に搬送するものである。操作部72は、オペレータの種々の操作を受け付けて、磁石装置10やベッド80を制御するものである。モニタ71は、操作情報を表示すると共に、図示しない画像処理部が生成したMRI画像を表示するものである。
ベッド80は、下部に設けられた駆動部81と、この駆動部81によって図の左奥方向に水平に移動する天板82とを備えている。駆動部81は、天板82を移動させて所望の断面のMRI画像を撮影するものである。天板82は、患者が横たわる部位である。駆動部81は、例えばMRI画像を撮影したのち、所定量だけ天板82を移動させることを繰り返して、連続した断面のMRI画像を得ることができる。
図1(b)は、磁石装置10の平面αによる縦断面図を示す。
1組の磁場発生源である磁極20Uと磁極20Lとは、撮像領域100を挟んで、上下に対向して配置されている。コイル21Uは、磁極20Uの周囲を包囲している。コイル21Lは、磁極20Lの周囲を包囲している。コイル21Uは、コイル格納容器22Uに格納されている。コイル21Lは、コイル格納容器22Lに格納されている。コイル格納容器22Uは、磁極20Uと機械的に結合されている。コイル格納容器22Lは、磁極20Lと機械的に結合されている。
連結柱11は、磁極20Uと磁極20Lを連結して支持している。
磁場調整機構である小容器固定板30Uと小容器固定板30Lとは、撮像領域100を挟んで上下に対向して配置されている。小容器固定板30Uと小容器固定板30Lとは、静磁場の均一度を調整するものである。一方の磁場調整機構である小容器固定板30Uは、磁極20Uの撮像領域100側の表面近傍に配置されている。他方の磁場調整機構である小容器固定板30Lは、磁極20Lの撮像領域100側の表面近傍に配置されている。小容器固定板30Uと撮像領域100との間には、更に傾斜磁場コイル40Uが配置されている。小容器固定板30Lと撮像領域100との間には、更に傾斜磁場コイル40Lが配置されている。
傾斜磁場コイル40L,40Uは、傾斜磁場電源(不図示)からの信号に従って、X,Y,Zの3軸方向の傾斜磁場を、撮像領域100に印加するものである。この傾斜磁場の加え方によって、撮像領域100に配置された被検体の撮像断面が設定される。傾斜磁場コイル40L,40Uは、それぞれ取り外して小容器固定板30U,30Lにアクセス可能に構成されている。
この撮像断面に、照射コイル(不図示)が発生した高周波磁場パルス(RFパルス)を照射すると、被検体の撮像断面の生体組織を構成する原子の原子核が励起されてNMR(Nuclear Magnetic Resonance)現象が誘起される。被検体の生体組織を構成する原子の原子核のNMR現象によって発生したNMR信号であるエコー信号は、受信コイル(不図示)を通して検出され、信号処理部(不図示)で信号処理されて画像に変換され、変換された画像は表示部111で表示される。
図2(a)〜(c)は、第1実施形態に於ける小容器固定板を示す図である。
図2(a)は、小容器固定板30Lの斜視図である。
小容器固定板30Lは非磁性体で構成されており、その撮像領域100側の表面31には、複数の穴32が穿たれている。複数の穴32は、規則正しい格子状に形成されている。小容器固定板30Uは、小容器固定板30Lと同様に構成されて、同様な機能を有している。
図2(b)は、小容器固定板30Lのβ線の断面図である。
小容器固定板30Lの表面31には、複数の穴32が規則正しく間隔Aで穿たれている。小容器固定板30Lは、この穴32に、シム部材60が挿入された小容器50を係合して磁場調整を行えるように構成されている。穴32の間隔Aは、小容器50を固定する間隔である。小容器固定板30Lの穴32の間隔Aは、小容器50の水平断面の最大幅Bよりも小さく構成されている。すなわち、各小容器50を固定する間隔Aは、小容器50の水平断面の最大幅Bよりも小さく構成されている。
図3は、第1実施形態に於ける小容器とシム部材とを示す図である。
小容器50は非磁性体で構成されており、更に直方体状の本体52の上に突起51が形成されている。小容器50の突起51は、小容器固定板30Lの穴32が係合することによって、小容器50が小容器固定板30Lに機械的に結合するように構成されている。
小容器50の本体52は、水平に配置された隔壁53−1,53−2を備えている。隔壁53−1,53−2によって形成された空間54−1〜54−3は、小容器50の側面の鉛直方向に形成されている。小容器50は、その各空間54−1〜54−3に、シム部材60を横から挿入して固定する構造になっている。これにより、小容器50は、空間54−1〜54−3のいずれにシム部材60を挿入するかによって、シム部材60の鉛直方向の位置と、シム部材60の挿入個数とを調整可能である。
以下、隔壁53−1,53−2を特に区別しないときには、単に隔壁53と記載する。同様に、空間54−1〜54−3などを特に区別しないときには、単に空間54と記載する。
(第1の実施形態の磁場調整手順)
第1の実施形態に於ける磁場調整手順は以下のようになる。先ず、オペレータは、撮像領域100に於ける磁場の不均一成分を測定する。オペレータは、この測定で得た磁場の不均一成分の大きさと方向に基づいて、磁場の不均一成分を補正する。オペレータは、シム部材60の小容器固定板30L上の理想的分布を数値計算によって求める。この計算結果に基づき、オペレータは、複数の小容器50の空間54−1〜54−3にシム部材60を固定する。オペレータは、シム部材60が固定された複数の小容器50の突起51を、小容器固定板30Lの穴32と係合させ、よって小容器固定板30Lの表面31に固定する。オペレータは、シム部材60の小容器固定板30U上の理想的分布についても同様に数値計算し、シム部材60を小容器固定板30Lの表面31に固定する。
磁場調整の初期段階で比較的大きな磁場調整が必要な場合には、最も撮像領域100に近い空間54−3に、体積や透磁率の大きなシム部材60を固定した小容器50を小容器固定板30Lに配置することで対応できる。単一の空間54に配置できるシム部材60の磁化では対応できない場合には、複数の空間54−1〜54−3に複数のシム部材60を挿入して固定することで対応できる。小容器50は層構造なので、空間54−1〜54−3のすべてを含むような体積のシム部材60を用意する必要がなくなる。
更に、同一の枚数のシム部材60を固定した場合であっても、鉛直方向の位置を変えることによって、磁場調整することができる。たとえば、オペレータが、あるシム部材60を小容器50の空間54−1に固定して、その小容器50を小容器固定板30Lに固定した場合と、同じシム部材60を小容器50の空間54−3に固定して、その小容器50を小容器固定板30Lに固定した場合を比較する。配置した小容器50の空間54−1の中心から撮像領域100までの距離が30cm、その小容器50の空間54−3の中心から撮像領域100までの距離を28cmであったとすると、空間54−1に固定したシム部材60が、撮像領域100の中心につくる磁場の大きさは、空間54−3に固定した場合に比較して、(28/30)の3乗、すなわち81%に減少する。このように、シム部材60の鉛直方向の位置を選択して、磁気調整の効果を変えることができる。
シミング作業を、数値計算で得られた小容器固定板30L上のシム部材60の分布にしたがって全てのシム部材60を配置し終えたことで一回と数えることにすると、一般にシミングは一回では終了せず、複数回行われることが多い。シミング回数が進むごとに、磁場調整は高精度になり、必要な磁場調整の大きさは小さくなっていく。
磁場調整の最終段階では、撮像領域100から最も離れた空間54−1に、体積や透磁率の小さなシム部材60を固定した小容器50を、小容器固定板30Lに配置する。これによってオペレータは、磁気の微調整を行い、磁場の不均一成分を高精度に補正する。磁場調整の最終段階では、撮像領域100に近い空間54−3のシム部材60よりも、撮像領域100から遠い空間54−1のシム部材60を再配置する頻度の方が高くなる。このとき、特許文献1のように層構造が複数の小容器50を重ねることで形成されていると、撮像領域100から遠い層のシム部材60を配置するためには、その遠い層の小容器50から撮像領域100側に重ねられた複数の小容器50を取り外す必要がある。
本実施形態では小容器50自体が層構造になっているために、最も撮像領域100から離れた層の空間54−1のシム部材60の1つを再配置する時も、単一の小容器50を取り外すだけでよいので、作業効率が向上する。
磁場の不均一成分が所望の値に補正できた時点で、磁石装置10の磁場調整は終了する。
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(F)のような効果がある。
(A) 小容器固定板30Lと小容器50とは非磁性で構成されている。これにより、シム部材60と小容器固定板30Lとの間、および、シム部材60と小容器50の間には磁気的相互作用がない。したがって、シム部材60を配置した効果は、線形計算の範囲で十分に高精度に解析可能となり、更に計算時間の短縮により作業効率が向上する。
(B) 小容器50は多層構造であり、シム部材60の鉛直方向の位置が複数選択できるので、シム部材60の磁場補正効果を容易に調整することができる。多層構造を有する1つの小容器50によって、すべての種類のシム部材60が当該調整効果を利用できる。したがって、層を設けることによる磁場調整度の自由度の増加は、1つのシム部材60の種類を増やしたことによる磁場調整度の自由度の増加よりも大きく、磁場調整を高精度化することができる。
(C) 小容器50は多層構造なので、空間54−1〜54−3のすべてを含むような体積のシム部材60を用意する必要がなくなる。このように、シム部材60の種類を減らすことによってシム部材60の物量の管理が容易になり、磁場調整精度も向上する。すなわち、少ない種類のシム部材60を用いながら磁場調整の範囲が広がり、かつ、磁場調整精度が向上する。
(D) 小容器50が層構造であり、かつ、個々の小容器50がそれぞれ取り外し可能である。例えば、最も撮像領域100から離れた層の空間54−1のシム部材60の1つを再配置する時も、単一の小容器50を取り外すだけでよく、小容器50の各空間54のシム部材60の配置を独立に行うことができる。これにより、オペレータは、効率よく小容器50内のシム部材60を再配置できる。
(E) 小容器50は小容器固定板30Lの表面31に固定されているので、隣り合う小容器50は小容器固定板30Lによって隔てられることがない。したがって、小容器固定板30Lの内部に小容器50を格納する方法よりも、より密に小容器50を配置することが可能になる。これによってシム部材60の配置領域をより広く確保することができるので、磁場調整の精度が向上し、磁場調整可能な範囲が広がる。
(F) 小容器50の取り付け位置の穴32の間隔Aは、小容器50の水平断面積の最大幅Bよりも小さい。これにより、小容器50の水平方向の取り付け位置が細かく調整できるので、磁場調整精度が向上する。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態の磁石装置10は、第1の実施形態とは異なる小容器50Aおよびシム部材60Aを備えている他は、第1の実施形態の磁石装置10(図1)と同様に構成されている。
図4は、第2実施形態に於ける小容器とシム部材とを示す斜視図である。
第2の実施形態の小容器50Aは、第1の実施形態の小容器50(図3)とは異なり、隔壁53Aが取り外し可能に構成されている。更に小容器50Aは、第1の実施形態の小容器50(図3)とは異なり、側面が四方に開放されており、上面56と下面57との間には、4本の柱55−1〜55−4が設けられている。柱55−1〜55−4には、複数の溝55aが設けられている。そして、シム部材60Aには突起部61が設けられている。隔壁53Aには、複数の穴62−1〜62−4が設けられている。以下、穴62−1〜62−4を特に区別しないときには、単に穴62と記載する。それ以外は、第1の実施形態の小容器50(図3)と同様に構成されている。
本実施形態の小容器50Aの層構造は、柱55−1〜55−4に設けられた溝55aに、水平方向から隔壁53Aをスライドさせて挿入することにより形成される。小容器50Aは、同時に複数枚の隔壁53Aを挿入可能である。
隔壁53Aの挿入位置により、小容器50Aの内部の層間距離が調整可能である。隔壁53Aの挿入数と挿入位置によって、各々の小容器50Aごとに異なる層構造を形成することができる。
シム部材60Aは、その突起部61が、隔壁53Aの穴62のいずれかに係合することにより上方向に規制されると共に水平方向に固定され、当該シム部材60Aの上側に位置する隔壁53Aによって、図4の下方向に規制されて、係合している穴62から分離することがないように構成されている。よって、シム部材60Aは、水平方向と上下方向に規制されて所定位置を保つことが可能であると共に、隔壁53Aに対して容易に着脱可能である。
各小容器50Aの層構造の調整によって、各小容器50Aに挿入するシム部材60の鉛直方向の位置も調整可能なので、磁場調整精度が向上する。層間距離が細かく調整できるほど磁場調整精度も向上するが、層間距離が薄すぎると、空間54に配置できるシム部材60が細かくなり過ぎてしまい、手作業でシム部材60を固定するのが難しくなる。逆に、層間距離が所定の厚みを有していると、空間54に配置できるシム部材60が適切な厚みを持つので、手作業でシム部材60を容易に固定することができる。
本実施形態の小容器50Aは、隔壁53Aが自由に取り外せる構造である。これにより、必要とする隔壁53Aだけを小容器50Aに挿入し、シム部材60を小容器50A内に固定しやすい空間54の厚みを確保することができる。
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(G)〜(I)のような効果がある。
(G) 本実施形態の小容器50Aは、必要とする隔壁53Aだけを挿入することで、シム部材60を小容器50A内に固定しやすい空間54の厚みを確保して、シム部材60の鉛直方向の位置を細かく調整できるので、シム部材60の不必要な細分化を抑止することができる。
(H) 小容器50Aの側面が四方に開放されているので、小容器50Aを小容器固定板30Lから取り外せば、小容器50A内部の空間54に手で容易にアクセスできる。このために、オペレータは、一度挿入されて固定された隔壁53Aを取り外すことなく、シム部材60をあらたに配置可能である。
(I) シム部材60Aは、突起部61が隔壁53Aの穴62に係合することにより上方向に規制されると共に水平方向に固定され、当該シム部材60Aの上側に位置する隔壁53Aによって下方向に規制される。これにより、シム部材60Aは、水平方向と上下方向に規制されて所定位置を保つことが可能であると共に、隔壁53Aに対して容易に着脱可能である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の磁石装置10は、第1の実施形態とは異なる小容器固定板30LA,30UAを備えている他は、第1の実施形態の磁石装置10(図1)と同様に構成されている。
磁石装置10の連結柱11が漏洩磁場を抑制するために磁性体で形成されたリターンヨークであった場合、連結柱11の磁気抵抗が小さくなり、磁束が連結柱11に吸引される。そのため、撮像領域100に於ける連結柱11側の撮像領域101に形成される静磁場が小さくなる。第1、第2の実施形態に於いて、オペレータは、静磁場を補強するため、シミングの際には、小容器固定板30Lの連結柱11側の領域に磁化の大きいシム部材60を多く配置しなければならなかった。
図5は、第3実施形態に於ける小容器固定板の斜視図である。
第3の実施形態の小容器固定板30LAは、表面31bの方が表面31aよりも厚い。この小容器固定板30LAは、表面31aが図1(b)の左方向に配置され、表面31bが図1(b)の右方向、すなわち連結柱11側に配置される。このとき、表面31bの方が表面31aよりも撮像領域101に近くなっている。小容器固定板30UAは、この小容器固定板30LAと同様に構成されている。
シム部材60を格納した小容器50Aを表面31bに配置すると、撮像領域100に近接した鉛直方向の位置にシム部材60を配置できるので、小容器50A内に固定するシム部材60の量や厚みを大きくすることなく、撮像領域101の小さい磁場を効率よく補強できる。表面31bと表面31aの段差は、磁化の作る磁場の大きさが、磁化からの距離の3乗に反比例することを利用して、設計段階で適切な値を設定することができる。これによって、撮像領域101の磁場を補強するために磁化の大きな新たなシム部材60を用意し、シム部材60の種類を増やすことなく、精度のよいシミングが可能となる。
(第3の実施形態の効果)
以上説明した第3の実施形態では、次の(J)のような効果がある。
(J) 連結柱11によって減少した静磁場を容易に補強することができる。よって、磁化の大きな新たなシム部材60などを用意する必要がなくなる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
(a) 上記実施形態では磁場発生源をコイル電流としたが、磁場発生源に永久磁石を用いた垂直型の磁石装置であってもよい。
(b) 第3の実施形態のように、磁石装置10の設計段階で、配置するシム部材60が多くなる個所を数値計算によって求めることができる場合、例えば、2本の連結柱を有している場合には、同様に、シム部材60が多くなる部分が撮像領域100側に近くなるように小容器固定板30LAに段差構造を設けることができる。これにより、配置すべきシム部材60の量が削減でき、小容器50A内部の層の高さ調整も省略することができるので、作業効率も向上する。
(c) 第3の実施形態の小容器固定板30LA,30UAは、表面31bと表面31aとの段差を、小容器50の各空間54の鉛直方向の距離の整数倍に設定してもよい。これにより、シム部材60の配置計算を更に容易に行うことができる。
1 MRI装置 (磁気共鳴撮像装置)
10 磁石装置
11 連結柱
20U,20L 磁極 (1組の磁場発生源)
21U,21L コイル (1組の磁場発生源)
22U,22L コイル格納容器
30U,30L,30LA 小容器固定板 (磁場調整機構)
31,31a,31b 表面
32 穴
40U,40L 傾斜磁場コイル
50,50A 小容器
51 突起
53,53A 隔壁
54 空間
55 柱
55a 溝
60,60A シム部材
61 突起
62−1〜62−4 穴
70 表示操作部
80 ベッド
100,101 撮像領域

Claims (10)

  1. 上下に対向して配置されて撮像領域に静磁場を生成する1組の磁場発生源と、前記撮像領域を挟んで上下に対向して配置されて前記静磁場の均一度を調整する磁場調整機構とを備え、
    前記磁場調整機構は、
    磁性体または永久磁石を含むシム部材と、
    水平に配置された隔壁間に前記シム部材を固定する小容器と、
    前記小容器を前記撮像領域側の表面に固定する小容器固定板と、を備えている、
    ことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  2. 前記小容器は、非磁性体で構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  3. 前記小容器固定板は、非磁性体で構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  4. 前記小容器は、側面の鉛直方向に前記シム部材を挿入する複数の空間を有し、挿入した当該シム部材を固定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  5. 前記小容器は、前記複数の空間のいずれに前記シム部材を挿入するかによって、当該シム部材の鉛直方向の位置を調整可能である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴撮像装置。
  6. 前記小容器は、前記隔壁を取り外し可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  7. 前記小容器固定板は、各前記小容器を固定する間隔が前記小容器の水平断面の最大幅よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  8. 前記1組の磁場発生源は、連結柱によって連結されて支持され、
    前記小容器固定板の前記撮像領域側の表面は、前記連結柱に近い領域が前記撮像領域に近接している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  9. 前記シム部材は突起を備えており、
    前記小容器の前記隔壁には、穴が穿たれており、当該穴と前記突起が係合することで前記シム部材が前記隔壁に固定される、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置。
  10. 上下に対向して配置されて撮像領域に静磁場を生成する1組の磁場発生源と、前記撮像領域を挟んで上下に対向して配置されて前記静磁場の均一度を調整する磁場調整機構とを備え、
    前記磁場調整機構は、
    磁性体または永久磁石を含むシム部材と、
    水平に配置された隔壁間に前記シム部材を固定する小容器と、
    前記小容器を前記撮像領域側の表面に固定する小容器固定板と、を備えている、
    ことを特徴とする磁気共鳴撮像装置の磁石装置。
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