JP5743647B2 - エポキシ化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はエポキシ化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は含有する触媒残渣の少ないエポキシ化合物の製造方法に関する。
エポキシ化合物(樹脂)は電気絶縁性、高耐熱性、耐湿性、寸法安定性等の諸物性に優れる点から半導体封止材やプリント回路基板、ビルドアップ基板、レジストインキ等の電子部品、導電ペースト等の導電性接着剤やその他接着剤、アンダーフィルなどの液状封止材、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、ビルドアップ用接着フィルム、複合材料用マトリックス、塗料、フォトレジスト材料、顕色材料等で広く用いられている。これらの中でも半導体やプリント配線基板などのエレクトロニクス材料分野においては、これらの分野における技術革新に伴って封止材や基板材料等への高性能化への要求が高まっている。これらの要求に応えるためには、高純度のエポキシ化合物(樹脂)であることが望まれるが、エポキシ化合物(樹脂)の製造上、ハロゲンや金属などの不純物が混入、残存し、性能を低下させてしまう。
エポキシ化合物(樹脂)はフェノール類とエピクロルヒドリン、およびアルカリ金属酸化物の反応により製造するのが一般的であるが、この方法で製造されたエポキシ化合物(樹脂)には反応により副生成した加水分解性塩素化合物が不純物として含まれている。この加水分解性塩素化合物を多く含むエポキシ化合物(樹脂)をアンダーフィル材に用いると、高温・多湿下等の過酷な条件に曝された際に、加水分解性塩素化合物が分解されて塩素イオンが遊離し、配線金属(半導体の接合部)が腐食される現象(マイグレーション)が発生し、半導体パッケージの長期信頼性に悪影響を与えることが知られている。そのため、半導体装置用の封止材料などには、エピクロルヒドリンを用いる方法ではなく、炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合を酸化剤を用いて酸化する方法が検討されている。その一例としてフェノール類にアリル基を導入(アリルエーテルを合成)後、過酸化水素によるアリル基の酸化反応によってエポキシ化合物を得る方法が挙げられる。
しかし、過酸化水素そのものは酸化力が弱い為、金属触媒や相間移動触媒などを併用し、酸化反応を行う必要がある。その際、反応後に触媒が残存すると、オキシラン(エポキシ)環を開環してしまい、エポキシ化合物(樹脂)の熱安定性低下や硬化物の性能低下へとつながる問題がある。
そこで、触媒除去に関する検討もいくつかなされている。特許文献1には炭素−炭素二重結合を脂環骨格中に有するシクロヘキセンカルボキシルエステル構造を有する化合物の炭素−炭素二重結合を過酸化水素と4級アンモニウム塩およびヘテロポリリン酸を使用して酸化し、スメクタイト系物質で4級アンモニウム塩を吸着処理することが開示されている。また、特許文献2においては、オレフィン性二重結合有する重合体を過酸化水素とタングステン酸触媒、4級アンモニウム塩でエポキシ化した後、塩基性物質に接触させる処理を行うことが開示されている。
特開2010−70481号公報 特開2002−371113号公報
しかし、特許文献1に開示されているシクロヘキセンカルボキシルエステル構造を有する化合物はいわゆる繰り返し単位を有さない低分子化合物であり、特許文献1に開示されている処理を本発明者が分子量分布を有するクレゾールノボラック系化合物に適用したところ吸着処理後の水洗浄において有機層と水層の液の分離性が悪く、効率がよくないという問題があった。また、特許文献2に記載されているのはタングステン酸の残量のみであり、4級アンモニウム塩の残量に関する記載は無い。この方法では4級アンモニウム塩は十分に除去されず不十分である。
本発明は、炭素−炭素二重結合を有する化合物を、相間移動触媒として4級アンモニウム塩の存在下に酸化剤を用いて酸化することにより得られるエポキシ化合物中に含まれる4級アンモニウム塩を効率よく除去し、熱安定性に優れたエポキシ化合物を製造する方法を提供するものである。
本発明者等は前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、相間移動触媒として4級アンモニウム塩を用いて得られたエポキシ化合物に対して特定の処理を施すことによりエポキシ化合物中に含まれる4級アンモニウム塩を効率よく除去することができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の実施態様を含む。
[1]炭素−炭素二重結合を有する化合物を4級アンモニウム塩の存在下に酸化剤を用いて酸化することによりエポキシ化合物を合成する第一の工程と、前記第一の工程で得られたエポキシ化合物中に残存する4級アンモニウム塩を、モンモリロナイト系物質を用いて除去する第二の工程とを含むエポキシ化合物の製造方法であって、前記第二の工程において、モンモリロナイト系物質として、水中に分散させた際の懸濁液のpHが7未満であるモンモリロナイト系物質を用いる、またはモンモリロナイト系物質で処理した後に酸性水溶液で洗浄する工程を含むことを特徴とするエポキシ化合物の製造方法。
[2]前記モンモリロナイト系物質が酸性白土または活性白土であることを特徴とする[1]に記載のエポキシ化合物の製造方法。
[3]前記エポキシ化合物が繰り返し単位を有する化合物であることを特徴とする[1]または[2]に記載のエポキシ化合物の製造方法。
[4]前記エポキシ化合物が数平均分子量500〜1200のエポキシ化合物であることを特徴とする[3]に記載のエポキシ化合物の製造方法。
[5]炭素−炭素二重結合を有する化合物がフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1つに記載のエポキシ化合物の製造方法。
[6]前記酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1つに記載のエポキシ化合物の製造方法。
[7]前記4級アンモニウム塩が硫酸水素4級アンモニウムまたは硫酸メチル4級アンモニウムであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1つに記載のエポキシ化合物の製造方法。
[8]前記第一の工程において、さらに触媒としてタングステン酸系化合物およびリン化合物を用いることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1つに記載のエポキシ化合物の製造方法。
[9]前記タングステン酸系化合物がタングステン酸、三酸化タングステン、三硫化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸カリウム二水和物およびタングステン酸ナトリウム二水和物からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[8]に記載のエポキシ化合物の製造方法。
[10]前記リン化合物がリン酸、ポリリン酸、ピロリン酸およびアミノメチルホスホン酸、ならびにこれらのナトリウム塩およびカリウム塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[8]または[9]に記載のエポキシ化合物の製造方法。
本発明のエポキシ化合物の製造方法によれば、触媒残渣が少なく、熱安定性にも優れたエポキシ化合物を得ることが出来る。その結果、耐熱性を要する半導体封止材などの電気・電子材料用途に有用である。
本発明のエポキシ化合物の製造方法は、炭素−炭素二重結合を有する化合物を4級アンモニウム塩の存在下に酸化剤を用いて酸化することによりエポキシ化合物を合成する第一の工程と、前記第一の工程で得られたエポキシ化合物中に残存する4級アンモニウム塩を、モンモリロナイト系物質を用いて除去する第二の工程とを含み、前記第二の工程において、モンモリロナイト系物質として、水中に分散させた際の懸濁液のpHが7未満(酸性)であるモンモリロナイト系物質を用いる、またはモンモリロナイト系物質で処理した後に酸性水溶液で洗浄する工程を含むことを特徴とする。
[第一の工程]
本発明のエポキシ化合物の製造方法における第一の工程は、炭素−炭素二重結合を有する化合物を、相間移動触媒として4級アンモニウム塩の存在下に酸化剤を用いて酸化、すなわち、炭素−炭素二重結合を酸化(エポキシ化)することによりエポキシ化合物を得る工程である。
本発明の第一の工程で用いる炭素−炭素二重結合を有する化合物には特に制限はなく、分子内に炭素−炭素二重結合を1つ有する化合物でもよいし、炭素−炭素二重結合を2つ以上有する化合物であってもよい。また、脂肪族系の化合物、脂環骨格を有する化合物、芳香族系の化合物のいずれでもよいし、低分子化合物(モノマー)、繰り返し単位を有する化合物(高分子、オリゴマー)であってもよい。好ましくは繰り返し単位を有する化合物、例えば繰り返し単位数が異なる複数の分子の混合物である分子量分布を有する炭素−炭素二重結合を複数有する化合物を用いると本発明の効果がより発揮される。このような化合物としては、例えばビスフェノールA型やビスフェノールF型およびこれらを水添したビスフェノール系化合物のヒドロキシル基をアリル化して得られるアリルエーテル化合物やフェノールノボラック系化合物のヒドロキシル基をアリル化して得られるアリルエーテル化合物が挙げられる。フェノールノボラック系化合物の原料として利用できるフェノール化合物としては、フェノール、オルトクレゾール、ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられる。
フェノールノボラック系化合物は、酸性条件下でフェノール類とホルムアルデヒド類とを付加縮合して得られる公知のものを使用できる。フェノールノボラック系化合物の数平均分子量はこのましくは450〜1000である。フェノールノボラック系化合物の数平均分子量が450に満たない場合には耐熱性を十分に満足しえず、1000を超える場合には溶融粘度が高くなり作業性が悪くなる。
前記公知のフェノール化合物のアリルエーテル化は、フェノール化合物の水酸基に対し、臭化アリル等のハロゲン化アリル、酢酸アリル等のカルボン酸アリル、炭酸アリル、アリルアルコール等のアリル化剤を反応させる公知の方法を使用できる。これらのフェノール化合物から誘導されるフェノール化合物の中でも、高耐熱性および多官能構造である汎用性エポキシ樹脂用の原料となるフェノールノボラック、オルトクレゾールノボラック等のフェノールノボラック系化合物が好ましく、より好ましくはオルトクレゾールノボラック化合物である。
本発明の第一の工程で用いる酸化剤は、炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合を酸化(エポキシ化)することができるものであれば適用できるが、安全性やコストの点から過酸化水素を使用することが好ましい。過酸化水素源としては過酸化水素水溶液を好適に用いることができ、種々の濃度のものを使用することができるが、反応効率、容積効率、安全性の面より約10〜約80質量%の過酸化水素水溶液を使用するのが好ましく、さらには、約30〜約60質量%の過酸化水素水溶液を使用するのが好ましい。過酸化水素の使用量についての制限はないが、一般的には炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合に対して約0.8〜約10当量、好ましくは約1〜約3当量の範囲である。
本発明の第一の工程では相間移動触媒として4級アンモニウム塩を用いる。4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化テトラペンチルアンモニウム、塩化テトラへキシルアンモニウム、塩化テトラヘプチルアンモニウム、塩化テトラオクチルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化メチルトリヘプチルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、臭化テトラペンチルアンモニウム等の塩化4級アンモニウム、臭化テトラへキシルアンモニウム、臭化テトラヘプチルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、臭化メチルトリヘプチルアンモニウム、臭化メチルトリオクチルアンモニウム、臭化ジラウリルジメチルアンモニウム等の臭化4級アンモニウム、硫酸水素テトラペンチルアンモニウム、硫酸水素テトラへキシルアンモニウム、硫酸水素テトラヘプチルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリヘプチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム、硫酸水素ジラウリルジメチルアンモニウム等の硫酸水素4級アンモニウム、硫酸メチルテトラペンチルアンモニウム、硫酸メチルテトラへキシルアンモニウム、硫酸メチルテトラヘプチルアンモニウム、硫酸メチルテトラオクチルアンモニウム、硫酸メチルメチルトリヘプチルアンモニウム、硫酸メチルメチルトリオクチルアンモニウム、硫酸メチルジラウリルジメチルアンモニウム等の硫酸メチル4級アンモニウムが挙げられる。これら化合物の中でも硫酸水素4級アンモニウム、硫酸メチル4級アンモニウムがハロゲンを含まない点で好ましく、硫酸水素テトラへキシルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム、硫酸メチルメチルトリオクチルアンモニウム等が反応性の点でより好ましい。これら化合物は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。その使用量は、炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合に対して、好ましくは約0.0001〜約10モル%、より好ましくは約0.01〜約5モル%の範囲である。
本発明の第一の工程では相間移動触媒として4級アンモニウム塩を用いる種々の公知の方法を適用できるが、触媒としてタングステン酸系化合物およびリン化合物を併用することが好ましい。タングステン酸系化合物としては、水中でタングステン酸アニオンを生成する化合物であり、例えば、タングステン酸、三酸化タングステン、三硫化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸カリウム二水和物、タングステン酸ナトリウム二水和物等が挙げられる。これら化合物の中でも、タングステン酸、三酸化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸ナトリウム二水和物等が好ましい。これらの触媒は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。その使用量は、炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合に対して、好ましくは約0.0001〜約20モル%、より好ましくは約0.01〜約10モル%の範囲である。
リン化合物としては、リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、アミノメチルホスホン酸、または、これらのナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらの化合物の中でも、リン酸、アミノメチルホスホン酸が好ましい。これら化合物は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用しても良い。その使用量は、炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合に対して、好ましくは約0.0001〜約20モル%、より好ましくは約0.01〜約10モル%の範囲である。
本発明の第一の工程では反応液の粘度低減、反応性の向上等の観点から有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の例としては、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル等が挙げられる。これらの中でも、トルエン、キシレン、酢酸エチル等が好ましい。これらの有機溶媒は単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用しても良い。その使用量は、炭素−炭素二重結合を有する化合物に対して、好ましくは約10〜約500質量%、より好ましくは約50〜200質量%の範囲である。
本発明の第一の工程である上記酸化(エポキシ化)反応の反応温度は特に制限されないが、通常は約30〜約100℃の範囲で、好ましくは約50〜約90℃の範囲で行われる。また、反応時間は特に制限されないが、通常は1時間〜48時間の範囲で、好ましくは3時間〜24時間の範囲で行われる。
本発明の第一の工程で得られるエポキシ化合物は、数平均分子量の小さいものでは、エポキシ化反応が十分に進行し、洗浄時における有機層と水層の分離性は問題ない。一方、数平均分子量が大きいものにおいては、エポキシ化の反応成績が低下し、十分にエポキシ化された化合物を得ることが難しい。そのため、エポキシ化合物の数平均分子量は500〜1200の範囲にあることが好ましく、より好ましくは600〜1000である。
上記エポキシ化反応の終了後、反応液に塩基を添加し、水層をpH6〜7に中和する。その際、加える塩基としては、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどである。
その後、有機層と水層を分離し、過剰の過酸化水素の還元処理を行う。使用する還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。還元剤の使用量としては、過剰の過酸化水素に対して、好ましくは約0.1〜約5当量、より好ましくは約1〜約3当量の範囲である。
[第二の工程]
本発明のエポキシ化合物の製造方法における第二の工程は、第一の工程で得られたエポキシ化合物中に残存する4級アンモニウム塩を、モンモリロナイト系物質を用いて除去する工程である。この第二の工程では、第一の態様として、モンモリロナイト系物質として、水中に分散させた際の懸濁液のpHが7より小さい数値(酸性)を示すモンモリロナイト系物質を用いて処理する方法と、第二の態様として、モンモリロナイト系物質で処理した後に酸性水溶液で洗浄する方法とがある。
第一の態様では前記還元処理を行った有機層にモンモリロナイト系物質を添加し、エポキシ化合物中に残存する4級アンモニウム塩を吸着させる。この処理により、その後の水洗浄工程を含め、効率的に4級アンモニウム塩を除去できる。第一の態様で使用できるモンモリロナイト系物質としては、主成分がモンモリロナイトであり水中に分散させた際の懸濁液のpHが7より小さい数値(酸性)を示す物質であれば特に制限はないが、主に酸性白土、活性白土等が挙げられる。酸性白土はモンモリロナイトを主成分とする白色の粘土鉱物であり、水中に分散させると懸濁液のpHが7未満、すなわち酸性を呈する。活性白土は酸性白土を酸で処理したもので、水中に分散させると懸濁液は同様に酸性を呈する。酸性白土としては、例えばミズカエース♯20、ミズカエース♯400(水澤化学(株)製)、ニッカナイトS−200、ニッカナイトA−36(東新化成(株)製)、活性白土としては、ガレオンアースV2、ガレオンアースNVZ(水澤化学(株)製)、活性白土SA−35、活性白土T(東新化成(株)製)等が挙げられる。これらの水中に分散させると懸濁液のpHが7未満、すなわち酸性を呈するモンモリロナイト系物質を用いる場合には、次の操作は水洗浄により水溶性の不純物を洗い流すだけでよい。
これに対して、水中に分散させると懸濁液のpHが7未満とはならない他のモンモリロナイト系物質を用いる場合は、第二の態様、すなわちモンモリロナイト系物質で処理した後に酸性水溶液で洗浄する必要がある。他のモンモリロナイト系物質としては、ガレオナイト♯036(水澤化学(株)製)、クニピアF(クニミネ工業(株)製)等が挙げられる。
モンモリロナイト系物質の使用量は、いずれの態様においても反応後に残存する4級アンモニウム塩に対し、好ましくは約0.1〜約20倍(質量比)の量、より好ましくは約0.5〜約10倍(質量比)の量である。その処理回数は1回でも複数回に分けても良い。
モンモリロナイト系物質が酸性である場合には、次の操作は水洗浄により水溶性の不純物を洗い流すだけでよい。但し、酸性水溶液で洗浄してもよい。これに対して、水中に分散させると懸濁液のpHが7未満とはならないモンモリロナイト系物質を用いる場合、水洗浄時における有機層と水層の分離性が良くないが、水洗浄時に酸性条件とすることで、分離性が向上し作業性を上げることが出来る。その際、用いる酸性物質としては、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。その使用量は、洗浄後の水層のpHが中性より酸性側に寄ればよく、洗浄水の質量に対し、0.01%〜5%とすることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例で用いたエポキシ化合物の分析および評価方法は以下の通りである。
<4級アンモニウム塩の残存量>
4級アンモニウム塩の残存量の測定は、ブルカーバイオスピン(株)製 400MHz 核磁気共鳴装置AVANCE III 400を使用して、重クロロホルムを測定溶媒として用い、1H−NMRにより測定した。
<平均分子量>
エポキシ化合物の平均分子量測定は、日本分光(株)高速液体クロマトグラフLC−2000Plusシリーズを使用した。測定条件は、カラム:KF−802(昭和電工(株)製)、オーブン温度:40℃、溶離液:テトラヒドロフラン、流速:1.0mL/分、検出器:RI2031を用いて、ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
<エポキシ当量>
エポキシ当量はJIS−K7236に準拠して求めた。試料を0.1〜0.2g秤量し、三角フラスコに入れた後、ジクロロメタン10mLを加えて溶解させる。次に、酢酸20mLを加え、続いて臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液(臭化テトラエチルアンモニウム100gを酢酸400mLに溶解させたもの)10mLを加える。この溶液にクリスタルバイオレット指示薬を1、2滴加え、0.1mol/L過塩素酸酢酸溶液で滴定し、滴定結果に基づいて、下記式に従いエポキシ当量を求めた。
エポキシ当量(g/eq)=(1000×m)/{(V−V)×c}
m:試料の質量(g)
:空試験における終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
:終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
c:過塩素酸酢酸溶液の濃度(0.1mol/L)
<熱安定性評価>
精製したエポキシ化合物の熱安定性評価のため、100℃で24時間の加熱処理を行った。その後、100℃における溶融粘度をAnton Paar社製Phisica MCR301を使用して、せん断速度100秒−1、測定時間200秒で測定した。なお、上記加熱処理前の100℃における溶融粘度は、2990mPa・sであった。
合成例1(クレゾールノボラックポリアリルエーテルの合成)
2000mLのナス型フラスコに、オルトクレゾールノボラック樹脂CRG−951(昭和電工(株)製、水酸基当量118)200.0g、50%含水5%−Pd/C−STDタイプ(エヌ・イーケムキャット(株)製)3.61g(0.847mmol)、トリフェニルホスフィン(北興化学(株)製)2.22g(8.47mmol)、炭酸カリウム(旭硝子(株)製)234g(1.69mol)、酢酸アリル(昭和電工(株)製)187g(1.86mol)、およびイソプロパノール200gを入れ、窒素雰囲気中、85℃で8時間反応させた。反応後、一部サンプリングし、酢酸エチルで希釈し、純水で洗浄液が中性になるまで洗浄した後、イソプロパノールおよび酢酸エチルを留去し、JIS−K0070に準拠して水酸基価を測定し、水酸基がほぼ消費されていることを確認した。この後、反応液にトルエン400gを加え、Pd/Cと析出した固体を濾過により除き、エバポレーターにより、イソプロパノールとトルエンを留去し、クレゾールノボラック樹脂のポリアリルエーテル260gを得た。このポリアリルエーテルのヨウ素価をJIS−K0070に準拠して中和滴定法で測定した結果、157であった。
実施例1
予めタングステン酸ナトリウム16.7g(50.8mmol)を、純水20.0gおよび45%過酸化水素水溶液7.68g(100mmol)に溶解したものを調製した。
滴下ロート、ジムロート冷却管を備えた2000mLの三ツ口フラスコに、クレゾールノボラックポリアリルエーテル200g、トルエン133g、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム5.88g(12.6mmol)、リン酸4.96g(50.8mmol)、および予め溶解したタングステン酸溶液を入れ、バス温を70℃に加熱した。バス温が70℃になった時点で過酸化水素水溶液143g(1.89mol)を1時間かけて滴下し、その後7時間バス温70℃で反応を継続した。7時間経過後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加えた後、1N水酸化ナトリウム水溶液を入れ、pH6に調整した。分液ロートに移し、水層を分離した後、トルエン層を純水(100g)で洗浄した。その後、1%亜硫酸ナトリウム水溶液(100g)で残存した過酸化物を処理した後、さらに純水(100g)で洗浄した。
上記洗浄処理したトルエン層を1Lセパラブルフラスコに移し、ミズカエース♯20(水澤化学(株)製の酸性白土)(17.6g)を入れ、1時間撹拌した後、ろ過によりミズカエース♯20をろ別した。ろ液に対し、同量のミズカエース♯20を用いて、同様の処理を2回繰り返した後、純水(100g)で3回洗浄した。この水洗浄工程で有機層と水層の分離時間は各回30分を要した。その後有機層のトルエンを留去し、200gのエポキシ化合物(クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル)を得た。エポキシ化合物のエポキシ当量を測定したところ195g/eqであり、GPCで数平均分子量を測定するとMn=822であった。1H−NMRで4級アンモニウム塩の残存量を確認したところ、560ppmであった。100℃で24時間加熱処理した後の溶融粘度は、3020mPa・sであった。なお、ミズカエース♯20は純水10g中に0.5g分散させた懸濁液を20℃で測定したpHは5.0であった。
実施例2
実施例1で用いたミズカエース♯20の代わりに、ガレオンアースV2(水澤化学(株)製の活性白土)を同量用いて同様の操作を行った。4級アンモニウム塩除去後の水洗浄工程の分離時間は各回40分を要した。得られたエポキシ化合物中のアンモニウム塩の残存量は1680ppmであった。また、100℃で24時間加熱処理した後の溶融粘度は、3110mPa・sであった。なお、ガレオンアースV2は純水10g中に0.5g分散させた懸濁液を20℃で測定したpHは3.5であった。
実施例3
実施例1で用いたミズカエース♯20の代わりに、クニピアF(クニミネ工業(株)製のモンモリロナイト)を同量用いて4級アンモニウム塩除去を行った。その後、純水の代わりに3%リン酸溶液(100g)で洗浄した。洗浄工程の分離時間は各回40分を要し、洗浄後の水層のpHは5.6であった。さらに、純水洗浄(100g)を2回繰り返した。得られたエポキシ化合物中のアンモニウム塩の残存量は1260ppmであった。また、100℃で24時間加熱処理した後の溶融粘度は、3090mPa・sであった。なお、クニピアFは純水10g中に0.5g分散させた懸濁液を20℃で測定したpHは10.2であった。
比較例1
実施例1で4級アンモニウム塩除去処理を行わず、トルエン留去し、エポキシ化合物を得た。エポキシ化合物中のアンモニウム塩の残存量は28000ppmであった。また、100℃で24時間加熱処理したところ、エポキシ化合物が硬化し、溶融粘度測定は出来なかった。
比較例2
実施例1で用いたミズカエース♯20の代わりに、クニピアF(クニミネ工業(株)製のモンモリロナイト)を同量用いて同様の操作を行った。4級アンモニウム塩除去後の水洗浄工程の分離時間は各回2時間を要した。得られたエポキシ化合物中のアンモニウム塩の残存量は1260ppmであった。また、100℃で24時間加熱処理した後の溶融粘度は、3090mPa・sであった。
比較例3
実施例1で用いたミズカエース♯20の代わりに、ソマシフME100(コープケミカル(株)の雲母)を同量用いて同様の操作を行った。4級アンモニウム塩除去後の水洗浄工程の分離時間は2.5時間を要した。得られたエポキシ化合物中のアンモニウム塩の残量は10080ppmであった。また、加熱試験後の溶融粘度は、7230mPa・sであった。
本発明は、熱安定性の高いエポキシ化合物の製造に好適に用いることができる。本発明の方法により製造されたエポキシ化合物は、耐熱性を要する半導体封止材などの電気・電子材料用途に有用である。

Claims (10)

  1. 炭素−炭素二重結合を有する化合物を4級アンモニウム塩の存在下に酸化剤を用いて酸化することによりエポキシ化合物を合成する第一の工程と、
    前記第一の工程で得られたエポキシ化合物中に残存する4級アンモニウム塩を、モンモリロナイト系物質を用いて除去する第二の工程と
    を含むエポキシ化合物の製造方法であって、
    前記第二の工程において、モンモリロナイト系物質を水層のpHが6〜7に中和された反応液に添加すること、および、モンモリロナイト系物質として、水中に分散させた際の懸濁液のpHが7未満であるモンモリロナイト系物質を用いる、またはモンモリロナイト系物質で処理した後に酸性水溶液で洗浄する工程を含むことを特徴とするエポキシ化合物の製造方法。
  2. 前記モンモリロナイト系物質が酸性白土または活性白土であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  3. 前記エポキシ化合物が繰り返し単位を有する化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  4. 前記エポキシ化合物が数平均分子量500〜1200のエポキシ化合物であることを特徴とする請求項3に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  5. 炭素−炭素二重結合を有する化合物がフェノールノボラックポリアリルエーテル化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  6. 前記酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  7. 前記4級アンモニウム塩が硫酸水素4級アンモニウムまたは硫酸メチル4級アンモニウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  8. 前記第一の工程において、さらに触媒としてタングステン酸系化合物およびリン化合物を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  9. 前記タングステン酸系化合物がタングステン酸、三酸化タングステン、三硫化タングステン、リンタングステン酸、タングステン酸カリウム二水和物およびタングステン酸ナトリウム二水和物からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載のエポキシ化合物の製造方法。
  10. 前記リン化合物がリン酸、ポリリン酸、ピロリン酸およびアミノメチルホスホン酸、ならびにこれらのナトリウム塩およびカリウム塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8または9に記載のエポキシ化合物の製造方法。
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