JP5743293B2 - インクセット及びそれを用いた画像記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクセット及び該インクセットを用いた画像記録方法に関し、特には、吐出安定性及び濡れ性が良好であり、且つ、基材に対する付着性及び耐擦過性が良好な画像を形成可能であるインクセットに関するものである。
従来、顔料、バインダー樹脂、湿潤剤、添加剤、溶媒及び水からなる着色インク組成物が多数提案されている(特許文献1参照)。
従来の着色インク組成物については、基材への付着性やインク硬化物の耐久性を維持させるために、顔料に対して樹脂を多量に含有させる必要がある。しかしながら、樹脂を多量に含有させたインク組成物をインクジェットプリンターにより印刷した場合、インクジェットプリンターの使用に伴って、樹脂が、インクジェットヘッドのノズルに固着し、次第に飛行曲り発生といった吐出不良が発生することになる。
また、従来の着色インク組成物では、基材にインク液滴が付着しても、該インク組成物の濡れ性が十分でないため、基材上で十分に広がらず、1パスあたりの印刷面積が小さくなり、印刷効率が十分でない。
このような問題を解決する方法としては、従来の着色インク組成物に代えて、着色インク組成物と着色剤を含まないクリアインク組成物を組み合わせたインクセットを用意することによって、着色インク組成物への樹脂配合量を減らす方法が挙げられる。
上述の着色インク組成物及びクリアインク組成物で構成されるインクセットについては、特許文献2等において開示されている。特許文献2は、水不溶性の着色剤、樹脂成分、水溶性浸透溶剤及び界面活性剤を含む着色インクと、熱可塑性の樹脂粒子及び水溶性樹脂溶剤を含む樹脂インクとからなるインクセットを開示し、ここで、樹脂インク中における樹脂粒子の含有率は、着色インク中における着色剤の含有率以上であると規定している。
特開2009-197166号公報 特開2010−6062号公報
しかしながら、特許文献2では、樹脂インク中における樹脂粒子の含有率が必然的に高くなるため、印刷物の耐擦過性は良好になるものの、樹脂インク中に含まれる樹脂粒子がノズルに固着しやすいという問題は依然として解決されていない。また一方で、着色インクへの樹脂配合量が少ないと、基材への付着性が低下するといった問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、吐出安定性及び濡れ性が良好であり、且つ、基材に対する付着性及び耐擦過性が良好な画像を形成可能であるインクセットを提供することにある。また、本発明の他の目的は、付着性及び耐擦過性が良好な画像を基材上に記録する方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の樹脂を含む水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物とを組み合わせてなるインクセットにおいて、水系着色インク組成物中における樹脂と顔料の質量比、水系クリアインク中における樹脂の含有量、及び水系着色インク組成物中の樹脂と水系クリアインク組成物中の樹脂の質量パーセント濃度比を規定することにより、インクセットの吐出安定性及び濡れ性を十分に確保しつつ、基材に対する付着性及び耐擦過性が良好な画像を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のインクセットは、一種以上の水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物とを組み合わせてなるインクセットであり、
前記水系着色インク組成物は、顔料と、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液と、水溶性溶剤とを含み、樹脂(A)に対する顔料(B)の質量比(B/A)が1.0〜5.0の範囲内にあり、該水系着色インク組成物が複数ある場合、それぞれの質量比(B/A)は同一でも異なっていてもよく、
前記水系クリアインク組成物は、着色剤を含まず、樹脂と、水溶性溶剤とを含み、樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であり、
前記水系クリアインク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(C)に対する前記水系着色インク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(D)の比(D/C)が0.1〜1.0であることを特徴とする。
本発明のインクセットの好適例において、前記水系着色インク組成物及び前記水系クリアインク組成物に含まれる水溶性溶剤は、沸点が70〜270℃であるアミン化合物を含む。
本発明のインクセットの他の好適例においては、前記水系着色インク組成物及び前記水系クリアインク組成物に含まれる水溶性溶剤が、一般式(1):
HO−(X−O)−R ・・・(1)
[式中、Xは炭素数が2又は3のアルキレン基であり、nは1〜3の整数であり、Rは炭素数が1〜6のアルキル基である]で表されるグリコールエーテルを含む。
また、本発明の画像記録方法は、上記のインクセットを用いたインクジェットプリンターによって着色インク層とクリアインク層とを備える画像を基材上に記録する方法であって、前記水系着色インク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記基材上に付着させることにより着色インク層を形成する工程と、前記着色インク層上に前記水系クリアインク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記着色インク層上に付着させることによりクリアインク層を形成する工程とを含む。
本発明のインクセットによれば、吐出安定性及び濡れ性が良好であり、且つ、基材に対する付着性及び耐擦過性が良好な画像を形成可能であるインクセットを提供することができる。
本発明の画像記録方法によれば、付着性及び耐擦過性が良好な画像を基材上に記録する方法を提供することができる。
以下に、本発明のインクセットを詳細に説明する。本発明のインクセットは、一種以上の水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物とを組み合わせてなるインクセットであり、前記水系着色インク組成物は、顔料と、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液と、水溶性溶剤とを含み、樹脂(A)に対する顔料(B)の質量比(B/A)が1.0〜5.0の範囲内にあり、該水系着色インク組成物が複数ある場合、それぞれの質量比(B/A)は同一でも異なっていてもよく、前記水系クリアインク組成物は、着色剤を含まず、樹脂と、水溶性溶剤とを含み、樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であり、前記水系クリアインク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(C)に対する前記水系着色インク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(D)の比(D/C)が0.1〜1.0であることを特徴とする。本発明のインクセットによれば、水系着色インク組成物にカーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液を用い、更に、水系着色インク組成物中における樹脂と顔料の質量比、水系クリアインク中における樹脂の含有量、及び水系着色インク組成物中の樹脂と水系クリアインク組成物中の樹脂の質量パーセント濃度比を特定の範囲に規定することによって、インクセットの吐出安定性及び濡れ性を十分に確保しつつ、基材に対する付着性及び耐擦過性が良好な画像を形成することができる。
本発明のインクセットは、一種以上の水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物とを組み合わせてなる。水系着色インク組成物は、単独で使用されてもよいが、複数を組み合わせることもできる。複数の水系着色インク組成物を組み合わせる場合、それぞれの質量比(B/A)は、同一でも異なっていてもよい。なお、複数の水系着色インク組成物を組み合わせることにより、シアン、マゼンタ、イエロー等の有彩色や白や黒の無彩色といった様々な色を表現することができる。また、水系クリアインク組成物は、着色剤を含まず、通常、色の表現を目的としていないが、例えば、水系着色インク組成物により得られた着色インク層を覆うことで、着色インク層を保護することができる。
本発明のインクセットにおいて、水系着色インク組成物及び水系クリアインク組成物は樹脂を含み、水系クリアインク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(C)に対する水系着色インク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(D)の比(D/C)が0.1〜1.0であることを要し、0.1〜0.6であることが好ましい。質量パーセント濃度比(D/C)が0.1〜1.0の範囲内であれば、インクセットを構成するインク組成物の濡れ性が良好であり、インク液滴がよく濡れ広がり、また、吐出安定性も良好である。なお、質量パーセント濃度比(D/C)が0.1未満では、後述するように水系クリアインク組成物中における樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であることから、水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物中における樹脂の濃度差が顕著となるため、水系クリアインク組成物の濡れ性が悪く、水系クリアインク組成物のインク液滴が着色インク層上で濡れ広がり難くなる。一方、質量パーセント濃度比(D/C)が1.0を超えると、水系クリアインク組成物中における樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であることから、水系着色インク組成物中における樹脂の濃度が高くなるため、吐出安定性が低くなり、樹脂がインクジェットヘッドのノズルに固着しやすくなる。また、水系着色インク組成物の濡れ性が悪くなり、水系着色インク組成物のインク液滴が基材上で濡れ広がり難くなる。
本発明のインクセットにおいて、水系着色インク組成物は、顔料と、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液と、水溶性溶剤とを含むことを要する。そして、上記水系着色インク組成物においては、樹脂(A)に対する顔料(B)の質量比(B/A)が1.0〜5.0の範囲内にあることを要する。質量比(B/A)が1.0〜5.0の範囲内であれば、吐出安定性が良好であり、また、着色インク層の基材に対する付着性も良好である。なお、質量比(B/A)が1.0未満では、水系着色インク組成物中における樹脂の含有量が多いため、吐出安定性が低く、樹脂がインクジェットヘッドのノズルに固着しやすい。一方、質量比(B/A)が5.0を超えると、水系着色インク組成物中における樹脂の含有量が少な過ぎ、基材への付着性が低下する。また、水系着色インク組成物の保存安定性が十分に得られない傾向がある。
また、上記水系着色インク組成物は、当然ながら水が含まれており、使用される水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水、超純水等が挙げられる。また、水系着色インク組成物を長期保存する場合には、カビやバクテリアの発生を防止するため、紫外線照射等により滅菌処理した水を用いてもよい。更に、インクジェットプリンターによる印刷条件に合わせてインク組成物を水で希釈することが可能である。上記水系着色インク組成物中において、水の配合量は、例えば30〜70質量%の範囲であることが好ましい。
上記水系着色インク組成物に用いる顔料は、特に限定されず、インク業界において着色剤として通常使用されている有機顔料、無機顔料等の顔料を用いることができる。有機顔料としては、例えば、ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、31、42、53、55、74、83、86、93、109、110、117、120、122、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、166、168、180、181、184、185、213、ピグメントオレンジ16、36、38、43、51、55、59、61、64、65、71、ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、101、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、244、254、ピグメントバイオレット19、23、29、30、32、37、40、50、ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、30、60、64、80、ピグメントグリーン7、36、ピグメントブラウン23、25、26、ピグメントブラック1、7、26、27及び28等が挙げられる。また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、ジルコニア、アルミナ、樹脂ビーズ、群青、黄鉛、硫化亜鉛、コバルトブルー、硫酸バリウム、ジルコニア、アルミナ、樹脂ビーズ及び炭酸カルシウム等を挙げることができる。なお、これら顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記水系着色インク組成物中において、顔料の配合量は、使用する顔料の種類等により任意に決定できるが、水系着色インク組成物中0.5〜10質量%であることが好ましい。
上記水系着色インク組成物に用いる分散液は、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂を含むことを要し、該樹脂を媒質中に分散させて形成される。カーボネート基を複数有するウレタン樹脂は、基材に対する付着性が高く、水系着色インク組成物中における樹脂の含有量が少なくても、十分な付着性を確保でき、また、水系着色インク組成物の保存安定性も良好になる。樹脂中における上記ウレタン樹脂の含有量は、付着性及び保存安定性の観点から、0.2質量%以上が好ましい。なお、上記分散液の媒質としては水が主溶媒であることが好ましい。
上記カーボネート基を複数有するウレタン樹脂は、例えば、通常のウレタン樹脂の合成手段を利用することにより、ポリカーボネートポリオール、ポリイソシアネート及び鎖伸長剤を反応させて得ることができる。ポリイソシアネート、ポリオール及び鎖伸長剤を反応させてブロック構造にすることでウレタン樹脂の水への分散安定性が向上する。
ポリカーボネートポリオールは、特に制限はなく、例えば、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートポリオール、1,4−ブタンジオールポリカーボネートポリオール及びポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンカーボネートジオール等を挙げることができる。
ポリイソシアネート成分は、その化合物中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であり、例えば、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネート等からなるポリイソシアネート化合物が挙げられる。これらのポリイソシアネート成分中、好ましくは、キシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)又はノルボルナンジイソシアネートである。これらのポリイソシアネート成分は、1種を単独で使用することもでき、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
鎖伸長剤としては、例えば、低分子量の多価アルコール及び低分子量のポリアミンを挙げることができる。低分子量の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジメチロールブタン酸及びジメチロールプロピオン酸等のジメチロールアルカン酸類等が挙げられる。低分子量のポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン及びイミノビスプロピルアミン等が挙げられる。これらの鎖伸長剤は、1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
また、上記水系着色インク組成物に用いる分散液には、上記カーボネート基を複数有するウレタン樹脂以外の樹脂が含まれてもよく、例えば、カーボネート基を有しないウレタン樹脂、ポリビニルアルコール類、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン類、酢酸ビニル系樹脂等が含まれてもよい。ここで、カーボネート基を有しないウレタン樹脂は、例えば、ポリオール、ポリイソシアネート及び鎖伸長剤を反応させて得られる。アクリル樹脂は、(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体や、(メタ)アクリレートモノマーと、スチレンや(メタ)アクリル酸等との共重合体が含まれる。
上記分散液中に存在する樹脂は、平均粒子径が20nm〜300nmであることが好ましい。平均粒子径がこの範囲内にあれば、インク組成物の保存安定性を更に向上させることができる。なお、樹脂の平均粒子径は、動的光散乱法により測定できる。
上記水系着色インク組成物中における樹脂の含有量が0.2〜2.8質量%になるように上記分散液の配合量を決定することが好ましい。
上記水系着色インク組成物に用いる水溶性溶剤は、特に限定されるものではなく、インク業界において通常使用されている水溶性溶剤を用いることができる。なお、上記水系着色インク組成物中において、上記水溶性溶剤の配合量は、例えば5〜60質量%の範囲であることが好ましい。
上記水系着色インク組成物に用いる水溶性溶剤は、インク組成物の吐出安定性、濡れ性及び保存安定性をより良好にする観点から、一般式(1):
HO−(X−O)−R ・・・(1)
[式中、Xは炭素数が2又は3のアルキレン基であり、nは1〜3の整数であり、Rは炭素数が1〜6のアルキル基である]で表されるグリコールエーテルを含むことが好ましい。上記式(1)で表されるグリコールエーテルは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(1)において、Xは、炭素数が2又は3のアルキレン基であり、具体的には、−C−、−C−等が挙げられる。また、Rは、炭素数が1〜6のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。更に、上記式(1)において、nは、1〜3の整数である。
上記式(1)で表されるグリコールエーテルの具体例としては、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールペンチルエーテル、エチレングリコールヘキシルエーテル、エチレングリコールシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールターシャリブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールペンチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールプロピルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、トリエチレングリコールペンチルエーテル、トリエチレングリコールヘキシルエーテル、トリエチレングリコールシクロヘキシルエーテル、トリエチレングリコールフェニルエーテル、トリエチレングリコールベンジルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル類、並びにプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールペンチルエーテル、プロピレングリコールヘキシルエーテル、プロピレングリコールシクロヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールペンチルエーテル、ジプロピレングリコールヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールシクロヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールプロピルエーテル、トリプロピレングリコールブチルエーテル、トリプロピレングリコールペンチルエーテル、トリプロピレングリコールヘキシルエーテル及びトリプロピレングリコールシクロヘキシルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類等が挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールターシャリブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
なお、上記水系着色インク組成物中において、上記式(1)で表されるグリコールエーテルの配合量は、10〜30質量%が好ましい。該グリコールエーテルの配合量がこの範囲にあれば、インク組成物の吐出安定性及び保存安定性がより良好になる。
上記水系着色インク組成物に用いる水溶性溶剤には、沸点が70〜270℃であるアミン化合物が含まれることが好ましい。アミン化合物は、インク組成物中のpHを適切に調整し、樹脂の凝集を防ぐ効果がある。ここで、アミン化合物の沸点が70〜270℃の範囲であれば、蒸発し難く、アミン化合物が水系着色インク組成物中に長期にわたって留まることになり、インク組成物の吐出安定性が長期に亘って優れ、画像の光沢が高くなる傾向がある。沸点70〜270℃のアミン化合物の具体例としては、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。これらアミン化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、上記水系着色インク組成物中において、沸点70〜270℃のアミン化合物の配合量は、0.1〜1.0質量%が好ましい。
また、上記水系着色インク組成物に用いる水溶性溶剤は、他の水溶性溶剤として、例えば、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等が挙げられる。
上記水系着色インク組成物には、必要に応じて湿潤分散剤を配合してもよい。湿潤分散剤としては、特に制限はなく、通常のインク組成物に用いられている湿潤剤、一般には、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤を使用できる。具体的には、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アシルメチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸塩、アルキル硫酸エステル塩、硫酸化オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、モノグリセライトリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルピリジウム塩、アルキルアミノ酸塩、アルキルジメチルベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、グリセリンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。
上記水系着色インク組成物には、更に必要に応じて、表面調整剤、消泡剤、保湿剤、防腐剤・防かび剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、金属トラップ剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合してもよい。
上記水系着色インク組成物は、例えば、顔料、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液及び水溶性溶剤と、必要に応じて適宜選択される各種添加剤とを混合することにより調製できる。
本発明のインクセットにおいて、水系クリアインク組成物は、着色剤を含まず、樹脂と、水溶性溶剤とを含むことを要し、当然ながら水も含まれる。使用される水としては、水系着色インク組成物の説明において述べたとおりである。上記水系クリアインク組成物中において、水の配合量は、例えば30〜70質量%の範囲であることが好ましい。
上記水系クリアインク組成物に用いる樹脂は、特に限定されず、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂等が挙げられ、これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記樹脂は、水中に分散させて、樹脂分散液の形態で用いることが好ましい。
上記水系クリアインク組成物中においては、上記樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であることを要する。樹脂の含有量が1質量%未満では、良好な耐擦過性が得られず、また、樹脂の含有量が6質量%を超えると、樹脂の含有量が多いため、吐出安定性が低くなり、樹脂がインクジェットヘッドのノズルに固着しやすくなる。また、水系クリアインク組成物の濡れ性が悪くなり、水系クリアインク組成物のインク液滴が着色インク層上で濡れ広がり難くなる。
上記水系クリアインク組成物に用いる水溶性溶剤は、特に限定されるものではなく、インク業界において通常使用されている水溶性溶剤を用いることができる。なお、上記水系クリアインク組成物中において、上記水溶性溶剤の配合量は、例えば5〜60質量%の範囲であることが好ましい。
上記水系クリアインク組成物に用いる水溶性溶剤は、インク組成物の吐出安定性、濡れ性及び保存安定性をより良好にする観点から、一般式(1):
HO−(X−O)−R ・・・(1)
[式中、Xは炭素数が2又は3のアルキレン基であり、nは1〜3の整数であり、Rは炭素数が1〜6のアルキル基である]で表されるグリコールエーテルを含むことが好ましい。上記式(1)で表されるグリコールエーテルは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(1)において、Xは、炭素数が2又は3のアルキレン基であり、具体的には、−C−、−C−等が挙げられる。また、Rは、炭素数が1〜6のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。更に、上記式(1)において、nは、1〜3の整数である。なお、上記式(1)で表されるグリコールエーテルの具体例は、水系着色インク組成物の説明において述べたとおりである。
なお、上記水系クリアインク組成物中において、上記式(1)で表されるグリコールエーテルの配合量は、10〜30質量%が好ましい。該グリコールエーテルの配合量がこの範囲にあれば、インク組成物の吐出安定性及び保存安定性がより良好になる。
上記水系クリアインク組成物に用いる水溶性溶剤は、沸点が70〜270℃であるアミン化合物を含むことが好ましい。上述したように、アミン化合物の沸点が70〜270℃の範囲であれば、蒸発し難く、アミン化合物が水系クリアインク組成物中に長期にわたって留まることになり、インク組成物の吐出安定性が長期に亘って優れ、画像の光沢が高くなる傾向がある。沸点70〜270℃のアミン化合物の具体例としては、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。これらアミン化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、上記水系クリアインク組成物中において、沸点70〜270℃のアミン化合物の配合量は、0.1〜1.0質量%が好ましい。
上記水系クリアインク組成物には、更に必要に応じて、表面調整剤、保湿剤、防腐剤・防かび剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、金属トラップ剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合してもよい。
上記水系着色インク組成物は、例えば、樹脂の分散液及び水溶性溶剤と、必要に応じて適宜選択される各種添加剤とを混合することにより調製できる。
本発明のインクセットは、種々のインクジェットプリンターに使用できる。このようなインクジェットプリンターは、インクジェットヘッドを備えており、該インクジェットヘッドのノズルから、インクセットを構成するインク組成物を液滴状で吐出させる。インクジェットプリンターによる印刷工程では、まず、水系着色インク組成物を吐出し、着色インク層を形成し、次いで、該着色インク層上に水系クリアインク組成物を吐出し、クリアインク層を形成することが好ましいが、水系着色インク組成物と水系着色インク組成物を同時に吐出してもよい。
次に、本発明の画像記録方法を詳細に説明する。本発明の画像記録方法は、上述のインクセットを用いたインクジェットプリンターによって着色インク層とクリアインク層とを備える画像を基材上に記録する方法であって、前記水系着色インク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記基材上に付着させることにより着色インク層を形成する工程と、前記着色インク層上に前記水系クリアインク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記着色インク層上に付着させることによりクリアインク層を形成する工程とを含むことを特徴とする。本発明によれば、基材に接する層が着色インク層となるため、画像の基材に対する付着性が良好であり、また、着色インク層上にクリアインク層が位置するため、耐擦過性が良好である。
上記基材は、特に限定されず、基材の用途に応じて、様々な形状の基材を選択することができるが、本発明のインクセットを用いれば、サインディスプレイ等の屋外用物品にも好適に画像を印刷することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂分散液A(カーボネート基を複数有するウレタン樹脂の分散液)の調製>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を付した四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートポリオール(平均分子量2000)100.0質量部、ネオペンチルグリコール4.0質量部、トリメチロールプロパン1.0質量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール10.0質量部、ジメチロールプロピオン酸8.0質量部、ジブチル錫ジラウレート(触媒)0.001質量部及びメチルエチルケトン110.0質量部を仕込み、均一に混合した。その後、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)80.0質量部を加え、70℃で6時間反応させて、ポリカーボネート基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。上記メチルエチルケトン溶液を40℃以下に冷却し、その後、トリエチルアミン6.0質量部を加え、40℃で30分間中和反応を行った。
次に、中和を行なった溶液を30℃以下に冷却し、ディスパー羽根を用いて水430.0質量部を徐々に加えてポリカーボネート基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー中和物を分散させて分散液を得た。そして、ジエチレントリアミン1.35質量部を水20.0質量部に溶解したアミン水溶液を上記分散液に滴下し、更に、50質量%ヒドラジン水溶液5.0質量部を加え、2時間反応させた。その後、30℃で減圧し脱溶剤処理を行い、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂の分散液(樹脂分散液A)を得た。該分散液は、固形分が35%質量%で、粘度が40mPa・sであり、該分散液中のウレタン樹脂は、酸価=15、平均粒子径(d50)=30nm及びTg=45℃であった。
<樹脂分散液B(アクリル樹脂分散液)の調製>
撹拌機、還流冷却管及び温度計を付した四つ口フラスコに、水60質量部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩0.6質量部及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル2質量部を加え70℃に加熱し、過硫酸カリウム0.2質量部を加えた。次に、アクリル酸ブチル7.0質量部、アクリル酸0.8質量部、スチレン24.0質量部及びメタクリル酸メチル48.2質量部を混合したものを滴下した。その後、水60質量部を加え、アンモニア水でpH=9になるように調整し、アクリル樹脂分散液(樹脂分散液B)を調製した。該分散液は、固形分=41質量%であり、該分散液中のアクリル樹脂は、平均粒子径(d50)=75nm、Tg=81℃、酸価=8であった。
<水系着色インク組成物の調製例>
表1に示す配合処方に従い、顔料、樹脂分散液、水溶性溶剤、表面調整剤、消泡剤及びイオン交換水を用いて、公知の方法により、水系着色インク組成物を調製した。
<水系クリアインク組成物の調製>
表2に示す配合処方に従い、樹脂分散液、水溶性溶剤、表面調整剤、及びイオン交換水を混合し、ディスパーを用いて十分撹拌して水系クリアインク組成物を調製した。
Figure 0005743293
Figure 0005743293
上記表1及び表2に記載される配合剤は、下記の通りである。
* シアン顔料:銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3)
* マゼンタ顔料:ジクロロキナクリドン(C.I.ピグメントレッド202)
* イエロー顔料:キノキサリンジオン(C.I.ピグメントイエロー213)
* ブラック顔料:カーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)
* オレンジ顔料:ぺリノン(C.I.ピグメントオレンジ43)
* グリーン顔料:塩素化フタロシアニングリーン(C.I.ピグメントグリーン7)
* ホワイト顔料:二酸化チタン(C.I.ピグメントホワイト1)
* 表面調整剤:フッ素系表面調整剤(サーフロンS−241、AGCセイケミカル製)
* 消泡剤:アセチレンジオール系消泡剤(AD−01、エアープロダクト社製)
表3〜4に記載されるようにインク組成物を組み合わせて、実施例1〜12及び比較例1〜5のインクセットを用意した。次に、これらインクセットに対して、耐擦過性、吐出安定性、濡れ性及び付着性を下記の方法により評価した。
<耐擦過性>
武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて、まず、塩化ビニルシート表面に着色インク層を形成し、次いで、該着色インク層上にクリアインク層を形成して、画像を印刷した。その後、60%エタノールをしみこませた綿棒で画像を擦り、一定の長さを10往復させた。
○:画像の剥離なし。
×:画像の剥離あり。
<吐出安定性>
武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて、水系着色インク組成物及び水系クリアインク組成物を吐出させ、塩化ビニルシート表面に1m×4mの着色インク層及びクリアインク層を別々に印刷した。各インク組成物による印刷時の飛行曲がり及び抜けの本数に基づき、吐出安定性を下記基準で評価した。
○:飛行曲がり及び抜けなし。
×:飛行曲がり及び抜けの合計本数が10本以上。
<濡れ性>
武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて、水系着色インク組成物の液滴を塩化ビニルシート表面に付着させた。塩化ビニルシートに付着後の液滴径について、キーエンス社製デジタルマイクロスコープ VHX−500を用いて測定した。武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて、水系クリアインク組成物の液滴を着色インク層表面に付着させ、付着後の液滴径を測定した。
○:インク組成物の液滴径がいずれも60μm以上である。
×:インク組成物の液滴径がいずれも60μm未満である。
<基材に対する付着性>
武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて、まず、塩化ビニルシート表面に着色インク層を形成し、次いで、該着色インク層上にクリアインク層を形成して、画像を印刷した。画像部分に幅24mmのセロテープ(登録商標、NICHIBAN社製)を密着させた後にテープを剥がし、剥離部分の状態を目視により下記の評価基準で評価した。
○:剥離の痕跡なし。
×:画像の剥離が生じる。
<水系着色インク組成物の保存安定性>
水系着色インク組成物を50℃にて28日間静置保管し、日機装社製粒度分布計を用いて、該水系着色インク組成物中の顔料の平均粒径を測定し、以下の基準で評価した。
○:粒径増加率が初期の1.2倍未満。
△:粒径増加率が初期より1.2倍以上。
Figure 0005743293
Figure 0005743293

Claims (4)

  1. 一種以上の水系着色インク組成物と水系クリアインク組成物とを組み合わせてなるインクセットであり、
    前記水系着色インク組成物は、顔料と、カーボネート基を複数有するウレタン樹脂を含む樹脂の分散液と、水溶性溶剤とを含み、樹脂(A)に対する顔料(B)の質量比(B/A)が1.0〜5.0の範囲内にあり、該水系着色インク組成物が複数ある場合、それぞれの質量比(B/A)は同一でも異なっていてもよく、
    前記水系クリアインク組成物は、着色剤を含まず、樹脂と、水溶性溶剤とを含み、樹脂の含有量が1質量%以上で且つ6質量%未満であり、
    前記水系クリアインク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(C)に対する前記水系着色インク組成物中における樹脂の質量パーセント濃度(D)の比(D/C)が0.1〜0.6であることを特徴とするインクセット。
  2. 前記水系着色インク組成物及び前記水系クリアインク組成物に含まれる水溶性溶剤は、沸点が70〜270℃であるアミン化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
  3. 前記水系着色インク組成物及び前記水系クリアインク組成物に含まれる水溶性溶剤が、一般式(1):
    HO−(X−O)−R ・・・(1)
    [式中、Xは炭素数が2又は3のアルキレン基であり、nは1〜3の整数であり、Rは炭素数が1〜6のアルキル基である]で表されるグリコールエーテルを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクセットを用いたインクジェットプリンターによって着色インク層とクリアインク層とを備える画像を基材上に記録する方法であって、
    前記水系着色インク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記基材上に付着させることにより着色インク層を形成する工程と、前記着色インク層上に前記水系クリアインク組成物をインクジェットヘッドから吐出させて、インク液滴を前記着色インク層上に付着させることによりクリアインク層を形成する工程とを含むことを特徴とする方法。
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