JP5660534B2 - コーティング組成物及びその塗布方法 - Google Patents
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Description
該顔料分散体は平均粒子径(d50)が30〜300nmであり、かつポリカーボネート基含有ポリウレタン樹脂を含み、
該樹脂成分として平均粒子径(d50)が30〜130nmのウレタン系ディスパージョンもしくはエマルションを含み、かつ該樹脂成分の固形分が上記コーティング組成物中1〜20質量%であり、
該有機溶剤が上記コーティング組成物中5〜40質量%であり、
該有機溶剤として下記一般式(1)で示される化合物を1種類以上、
R1O−(CH2−CH(R2)−O)n−H・・・(1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、R2は水素原子又はメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
もしくは複素環化合物を1種類以上、あるいは両方の化合物を含む
ことを特徴とするコーティング組成物が提供される。
ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、31、42、53、55、74、83、86、93、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、166、168、180、181、184、185、
ピグメントオレンジ16、36、38、43、51、55、59、61、64、65、71、
ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、101、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、244、254、
ピグメントバイオレット19、23、29、30、32、37、40、50、
ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、30、60、64、80、
ピグメントグリーン7、36、
ピグメントブラウン23、25、26、
ピグメントブラック1、7、26、27、28、
酸化チタン、酸化鉄、群青、黄鉛、硫化亜鉛、コバルトブルー、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の分散体を挙げることができる。
R1O−(CH2−CH(R2)−O)n−H・・・(1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、R2は水素原子又はメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
もしくは複素環化合物を1種類以上、あるいは両方の化合物を含むことが必須である。
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類;
等を挙げることができる。中でも、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
3<AVp/Dp<25
であり、上記樹脂成分の酸価(AVr)、樹脂成分の比重(Dr)が
2<AVr/Dr<30
であり、更に、
0.2<(AVp/Dp)/(AVr/Dr)<8
の関係にあることが好ましい。上記範囲以外では、コーティング組成物の吐出不良や貯蔵安定性が不良となり、良好な被塗物を得ることが困難である。顔料の比重は、メーカーカタログやMSDSに記載の数値を用いた。また、樹脂成分の比重については、使用する樹脂をフィルム状に成膜し、乾燥後の体積と重量を測定し、樹脂成分の比重として計算した。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を付した四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートジオール(平均分子量2000)105.0部、ネオペンチルグリコール4.0部、トリメチロールプロパン1.0部、1,4−シクロヘキサンジメタノール11.0部、ジメチロールプロピオン酸7.5部、ジブチル錫ジラウレート0.001部及びメチルエチルケトン110.0部を仕込み、均一に混合した後、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)82.0部を加え、70℃で6時間反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端プレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。前記溶液を40℃以下に冷却した後、トリエチルアミン4.9部を加え、40℃で30分間中和反応を行った。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を付した四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートジオール(平均分子量2000)105.0部、ネオペンチルグリコール1.0部、トリメチロールプロパン1.0部、1,4−シクロヘキサンジメタノール8.0部、ジメチロールプロピオン酸14.0部、ジブチル錫ジラウレート0.001部及びメチルエチルケトン110.0部を仕込み、均一に混合した後、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)82.0部を加え、70℃で6時間反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端プレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。前記溶液を40℃以下に冷却した後、トリエチルアミン11.5部を加え、40℃で30分間中和反応を行った。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を付した四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートジオール(平均分子量2000)105.0部、トリメチロールプロパン1.0部、1,4−シクロヘキサンジメタノール5.5部、プロピオン酸17.5部、ジブチル錫ジラウレート0.001部及びメチルエチルケトン110.0部を仕込み、均一に混合した後、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)82.0部を加え、70℃で6時間反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端プレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。前記溶液を40℃以下に冷却した後、トリエチルアミン14.5部を加え、40℃で30分間中和反応を行った。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を付した四つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール14.0部、トリメチロールプロパン1.0部、1,4−シクロヘキサンジメタノール5.5部、プロピオン酸6.7部、ジブチル錫ジラウレート0.001部及びメチルエチルケトン110.0部を仕込み、均一に混合した後、ヘキサメチレンジイソシアネート部及び4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)82.0部を加え、70℃で6時間反応させて、カルボキシル基非含有イソシアネート基末端プレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。前記溶液を40℃以下に冷却した後、トリエチルアミン6.2部を加え、40℃で30分間中和反応を行った。
撹拌機、還流冷却管及び温度計を付した四つ口フラスコに水60部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩0.6部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル2部を加え70℃に加熱し、過硫酸カリウム0.2部を加えた後、アクリル酸ブチル7.0部、アクリル酸0.8部、スチレン24.0部、メタクリル酸メチル48.2部を混合したものを滴下し、その後、水60部を加え、アンモニア水でpH=9になるように調製した。固形分(NV)=41%、平均粒子径(d50)=75nm、Tg=81℃、酸価=8、の良好なアクリル樹脂エマルション1を得た。
撹拌機、還流冷却管及び温度計を付した四つ口フラスコに水60部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩0.6部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル2部を加え70℃に加熱し、過硫酸カリウム0.2部を加えた後、アクリル酸ブチル26.8部、アクリル酸0.8部、スチレン24.0部、メタクリル酸メチル28.4部を混合したものを滴下し、その後、水60部を加え、アンモニア水でpH=9になるように調製した。固形分(NV)=41%、平均粒子径(d50)=70nm、Tg=30℃、酸価=8、の良好なアクリル樹脂エマルション2を得た。
「表1」〜「表3」に示す通り、顔料、樹脂成分、表面調整剤、溶剤、イオン交換水を、0.5mm径ジルコニアビーズを25%充填したガラス瓶に配合し、ペイントシェーカーにて15時間処理して水性顔料分散液K−1〜K−10、W−1〜W−6、Y−1〜Y−4、M−1〜M−4を得た。
「表2」に示す通り、顔料、樹脂成分、表面調整剤、溶剤、イオン交換水を、0.5mm径ジルコニアビーズを25%充填したガラス瓶に配合し、ペイントシェーカーにて6時間処理して水性顔料分散液F−1〜F−5を得た。
「表3」に示す通り、顔料、樹脂成分、表面調整剤、溶剤、イオン交換水を、0.5mm径ジルコニアビーズを25%充填したガラス瓶に配合し、ペイントシェーカーにて25時間処理して水性顔料分散液C−1〜C−4を得た。
カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック550、エボニックデグサ社製)
銅フタロシアニン(商品名:イルガライトブルー8700、チバ社製)、
キノキサリンジオン(商品名:ホスタパームイエローH5G、クラリアント社製)、
ジメチルキナクリドン(商品名:スーパーマゼンタRG、DIC社製)、
二酸化チタン(商品名:TR92、ハンツマン社製)、
酸化鉄(商品名:FR03、堺化学社製)。
コーティング組成物の顔料の平均粒子径(d50)をMicrotrac社製 粒度分布測定器UPAを用いて測定した。
「表4」〜「表15」に示す通り、上記顔料分散液、樹脂成分、表面調整剤(TSF4446、モメンティブ社製)、溶剤、イオン交換水を配合し、マグネチックスターラーにて30分間撹拌し、各種コーティング液を得た。
20℃におけるコーティング組成物の粘度をTAインスツルメンツ社製 レオメーター ARESを用いて測定した。
20℃におけるコーティング組成物の表面張力を協和界面科学社製 自動表面張力計CBVP−Zを用いて測定した。
顔料分散体の酸価を、JIS−K−5601−2−1に準じて測定した。
上記ポリカーボネート基含有ウレタン樹脂エマルション1〜3、ポリカーボネート非基含有ウレタン樹脂エマルション及びアクリル樹脂エマルション1、2をフィルム状に成膜し、乾燥後の体積と重量を測定し、樹脂成分の比重として計算した。
コーティング組成物の塗布装置として、栄光電子社製 3軸マーキング装置、もしくは武藤工業社製 ラミレスPJ−1304NXを用いた。
塩化ビニルシート表面にラミレスPJ−1304NXで印刷し、印刷の最中にヘッドを15分間その場で放置させ、その後、再度印刷を開始した際に、所定の位置に組成物を吐出できないノズル数をカウントし、下記の基準で評価した。
◎:15分間放置後、所定の位置に吐出できないノズル数が、全ノズル数の60分の1以下、
○:15分間放置後、所定の位置に吐出できないノズル数が、全ノズル数の60分の1超過60分の2以下、
×:15分間放置後、所定の位置に吐出できないノズル数が、全ノズル数の60分の2より多い。
塩化ビニルシート表面にラミレスPJ−1304NXで1m×4mのベタ印刷を行い、飛行曲がり及び抜けの本数に基づいて下記基準で評価した。
◎:飛行曲がり及び抜けなし、
○:飛行曲がり及び抜けの合計本数が1〜3本、
△:飛行曲がり及び抜けの合計本数が4〜6本、
×:飛行曲がり及び抜けの合計本数が7本以上。
50℃で28日間静置保管し、目視にて下記基準で評価した。
◎:変化なし、
○:僅かに浮遊物あり、
×:沈殿・分離を生じる。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷し、印刷直後の印刷物を目視にて下記基準で評価した。
◎:コーティング組成物にハジキがない、
○:僅かにコーティング組成物にハジキがあるが、実用上問題ないレベル、
×:コーティング組成物にハジキがある。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷し、印刷直後の印刷物を目視にて下記基準で評価した。
◎:コーティング組成物ににじみがない、
○:僅かにコーティング組成物ににじみがあるが、実用上問題ないレベル、
×:コーティング組成物ににじみがある。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷し、その画像部分に幅24mmのセロテープ(登録商標、NICHIBAN製)を密着させた後にテープを剥がし、剥離部分の状態を目視にて下記基準で評価した。
◎:剥離なし、
○:僅かに剥離の痕跡あるが実用上問題ないレベル、
×:剥離あり。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷し、イオン交換水をしみ込ませたガーゼで画像を10回擦り、画像の外観を目視で評価した。
◎:擦り傷の痕跡なし、
○:僅かに擦り傷の痕跡あるが実用上問題ないレベル、
×:擦り傷の痕跡あり。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷し、75%エタノール水溶液をしみ込ませたガーゼで画像を10回擦り、画像の外観を目視で評価した。
◎:擦り傷の痕跡なし、
○:僅かに擦り傷の痕跡あるが実用上問題ないレベル、
×:擦り傷の痕跡あり。
塩化ビニルシート表面に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷した印刷物の光沢を日本電色工業社製 光沢計VG 2000を用いて測定した。
◎:光沢あり、
○:僅かに光沢が劣るが実用上問題ないレベル、
×:光沢なし。
実施例119におけるコーティング組成物を用い、基材を亜鉛めっき鋼板、亜鉛めっき鋼板の塗装物、アルミニウム板、ステンレス板、窯業建材、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂にし、その表面に電気駆動により加圧し、液滴の体積が100pl以下となるよう、非接触で液滴を吐出させる武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて塗布した以外は、実施例119と同様にして画像を印刷し、各種特性・性能評価を行った。結果を表16に示す。
各種基材に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷した印刷物を目視にて下記基準で評価した。
◎:色ムラなし、
○:僅かに色ムラがあるが実用上問題ないレベル、
×:色ムラあり。
各種基材に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷した印刷物を、マクベス社製 分光光度計COLOR−EYE3100を用いて色差ΔEを測定した。
◎:ΔEが1以内、
○:ΔEが1超過3以内、
×:ΔEが3を超える。
各種基材に栄光電子社製 3軸マーキング装置で画像を印刷した印刷物を2枚重ね、1kgf/cm2の荷重がかかるように重りを載せ、1時間放置後に被塗物の接着度合いを判定した。
◎:全く接着部分がない、
○:一部接着部分があるが実用上問題ないレベル、
×:多くの部分が密着し、塗膜の一部が剥離する。
実施例120におけるコーティング組成物を用い、基材を亜鉛めっき鋼板、亜鉛めっき鋼板の塗装物、アルミニウム板、ステンレス板、窯業建材、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂にし、その表面に電気駆動により加圧し、液滴の体積が100pl以下となるよう、非接触で液滴を吐出させる武藤工業社製ラミレスPJ−1304NXを用いて塗布した以外は、実施例120と同様にして画像を印刷し、各種特性・性能評価を行った。結果を表16に示す。
Claims (6)
- 顔料分散体、樹脂成分、有機溶剤、水を含み、20℃における粘度が30mPa・s以下、表面張力が21〜34mN/mのコーティング組成物において、
該顔料分散体は、酸価が10〜30であり、平均粒子径(d50)が30〜300nmであり、かつポリカーボネート基含有ポリウレタン樹脂を分散樹脂として含み、
該樹脂成分は、平均粒子径(d50)が30〜130nmのウレタン系ディスパージョンもしくはエマルションを含み、かつ該樹脂成分の固形分が上記コーティング組成物中1〜20質量%であるが、但し、該樹脂成分は該顔料分散体に含まれる分散樹脂を除くものであり、
該有機溶剤が上記コーティング組成物中5〜40質量%であり、
該有機溶剤は、下記一般式(1)で示される化合物を1種類以上、
R1O−(CH2−CH(R2)−O)n−H・・・(1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、R2は水素原子又はメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
もしくは複素環化合物を1種類以上、あるいは両方の化合物を含む
ことを特徴とするコーティング組成物。 - 上記樹脂成分がポリカーボネート基含有ポリウレタン樹脂を50〜100質量%含有し、該樹脂成分の酸価が10〜30である請求項1に記載のコーティング組成物。
- 上記樹脂成分のガラス転移点(Tg)が50℃以上である請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
- 上記顔料分散体の酸価(AVp)、顔料の比重(Dp)が
3<AVp/Dp<25
であり、上記樹脂成分の酸価(AVr)、樹脂成分の比重(Dr)が
2<AVr/Dr<30
であり、更に、
0.2<(AVp/Dp)/(AVr/Dr)<8
の関係にある請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。 - 上記一般式(1)で示される化合物が、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選択される請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物を塗布する方法において、該コーティング組成物を電気駆動により加圧し、液滴の体積が100pl以下となるよう、非接触で液滴を吐出させ基材を塗布することを特徴とするコーティング組成物の塗布方法。
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